2024年6月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

MX事業 EX事業
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
MX事業 1,199 57.5 98 -6.3 8.2
EX事業 886 42.5 -1,655 106.3 -186.7

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、「夢を応援する社会をつくる」ということをミッションに掲げ、当社(株式会社Birdman)、連結子会社1社及び持分法適用関連会社1社により構成されております。

 主たる業務として、顧客の企業としてのブランド価値や商品・サービスのブランド価値を高めるため、一般消費者へのイメージアップや認知度・購買意欲の向上等を図るためのソリューションを提供するマーケティング・トランスフォーメーション事業(以下、「MX事業」という。)及びコロナ禍で試行錯誤の続くエンターテインメント業界をアップデートするべく、当社グループの主力事業領域であるクリエイティブやデジタル・テクノロジーを駆使し、新進気鋭のアーティストやクリエイターと連携しながら新しいエンタメの形を創出することを目的としたEX事業を行っております。

 「ブランド」は、差別化要因としてユーザーの意識の中に構築されるポジティブイメージであり、情報や視覚、接触、体験等を通じて蓄積される無形の資産であります。当社グループはそうした無形の資産であるブランドを顧客企業そのものや商品・サービスに関して構築するため、様々なサービスを内製化し、種々のソリューションサービスを提供しております。

 また、当社グループは、顧客の顕在化したニーズだけではなく潜在的なニーズも引き出し、各ニーズに合うような様々なサービスを組み合わせた提案を行い、元請から下請に至る多段階構造ではなくワンストップでソリューションを提供することが可能となっております。さらに、各サービスの内製化により迅速な対応及び顧客へのコストメリットの創出が可能であります。その他、アジアを中心としたインバウンド・アウトバウンドに関するブランディングを行う「クロスボーダー・ブランディングサービス」があります。

 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。

 なお、MX事業及びEX事業は「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等 (1)連結財務諸表  注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

会社名

主な役割

分類

株式会社Birdman

[MX事業]

・実行まで見据えたデジタルコアな戦略立案や事業企画

・広告キャンペーン及び戦略的PRの企画遂行

・社会課題解決を目的としたコミュニケーション

・メタバース型バーチャルプラットフォームサービスの提供

・SPサービス、PRサービス、クリエイティブサービス等の提供

[EX事業]

・アーティストのマネジメント及びプロデュース

・マーチャンダイジング及びコンサートやイベントの企画・制作・運営

・ファンクラブ運営

・デジタルコンテンツの企画・制作・販売・配信

当社

株式会社LIVE-ad

[EX事業]

・アーティストのマネジメント及びプロデュース

・マーチャンダイジング及びコンサートやイベントの企画・制作・運営

・ファンクラブ運営

・デジタルコンテンツの企画・制作・販売・配信

連結子会社

北京伊藤商貿有限公司

[MX事業]

・中国進出を目指す日本企業、日本進出を目指す中国企業に向けたクロスボーダー・コンサルティングサービスの提供

持分法適用関連会社

(注)株式会社LIVE-adは、2024年4月1日付で株式会社Entertainment Nextより商号変更しております。

 

 

 主要サービスの具体的な内容は、次のとおりであります。

(1)SPサービス

 SPサービスは、商品やサービスの売上の拡大を目的とした一般消費者の認知度・購買意欲の向上等、顧客企業が抱える課題解決のための各種ソリューションを提供しております。具体的には、プレゼントキャンペーンや他商品とのタイアップ施策等の店頭プロモーションの企画・制作、試供品等の配布により需要を喚起するサンプリング、ソーシャル・ネットワーキング・サービス・デジタルコンテンツ等と連動したキャンペーンやイベントの企画・運営、テレビCMの制作及びそれに伴うタレント等のキャスティングの企画・交渉・手配等、顧客企業のニーズに合わせ様々なソリューションを提供しております。

 

(2)PRサービス

 PRサービスでは、顧客企業の商品・サービスがメディアに記事・ニュースとして取り上げられ消費者の注目を集めるよう、商品やサービスのPR戦略の企画立案から携わり、メディアプロモート、PRイベントの実施・運営等を行っております。従前、消費者はテレビCMから多くの情報を得ておりましたが、現在はスマートフォンの普及等によりテレビCM以外のインターネット等のメディアから得る情報量が大幅に増加しております。そのため当社のPRサービスでは、顧客企業の商品・サービスの認知度や消費者の購買意欲を向上させるために、テレビCMだけに偏ることなく、新聞、Webサイト、雑誌、ラジオ等様々な媒体へアプローチする提案を行っております。

 

(3)クリエイティブサービス

 当社のクリエイティブサービスは、顧客企業のブランドイメージや商品・サービスの強みをキャッチコピーやロゴ・マーク等により具現化することで、消費者に選ばれるブランドづくりを支援しております。具体的にはマーケティング・ブランディング戦略の策定から、CI(※1)、VI(※2)の立案、ホームページ等Webサイトの企画・制作、コピーライティング、ポスター・グラフィックの企画・制作等を行い、企業や商品・サービスのイメージを視覚的に印象付けることを行っております。

 

(※1)CIとはコーポレート・アイデンティティの略で、企業が自社の理念や特性をロゴやキャッチコピー等により明確にすることで、企業内外に統一したイメージをつくり、企業の存在価値を高める企業戦略のことであります。

(※2)VIとはビジュアル・アイデンティティの略で、マークやロゴをはじめ、名刺、封筒、Webサイト等により企業理念・ビジョン、商品の価値等を可視化し社会に伝える企業戦略であり、CIを構成する要素の1つであります。

 

 

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 なお、MX事業は、顧客ニーズに応じて複数のサービスを組み合わせて提供をしており、サービスごとに売上高や売上総利益率は大きく異なっているため、売上総利益の確保を重視しております。例えば、テレビCM枠の購入やタレントのキャスティング等の外注を要するテレビCM案件は、売上高は大きいものの、利益率が比較的低くなる傾向にあります。

 また、EX事業は、アーティストのマネジメント及びプロデュース、マーチャンダイジング及びコンサートやイベントの企画・制作・運営、ファンクラブ運営、さらには、デジタルコンテンツの企画・制作・販売・配信等のサービスを提供しており、同様にサービスごとに売上高や売上総利益率は大きく異なっているため、売上総利益の確保を重視しております。

 以上より、当社グループは、売上総利益の確保のために、MX事業においては、案件利益率の向上やクリエイターの稼働管理の徹底、EX事業においては、マーチャンダイジング及びツアーやイベントの利益率改善を推進しております。

 

① 経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、ウクライナ情勢の長期化及び急速に進む円安に加え、年始の能登半島地震等により、依然として景気の先行きが不安定な状況が続きましたが、インバウンド需要の順調な回復傾向から、人の動きによって社会経済活動が正常化に向かっていくことが期待され、消費増加に伴うマーケティング活動や国内外におけるライブの活性化が見込まれております。

 このような状況下において、マーケティング・トランスフォーメーション事業(以下、「MX事業」という。)では、前連結会計年度から継続して、案件獲得能力の組織的強化、各案件の収益性向上及び従業員の生産性向上に取り組みました。従業員数を抑えつつ、社外パートナーと協力体制を構築することにより、サービスを提供しております。

 エンターテインメント・トランスフォーメーション事業(以下、「EX事業」という。)では、昨年から続く「7ORDER LIVE [ONE,]- DUAL Endroll」を2024年1月1日開催の東京国際フォーラムホール公演にて無事に終了しました。また、日本発・韓国を中心としたアジアで世界を眺望し飛躍するアーティストが一堂に会する「K-Pop Masterz×KROSSvol.3」を2024年1月2日にバンテリンドームナゴヤで開催しました。

 また、ライブの開催に留まらず、2023年10月12日から当社グループが制作協力した韓国のエンターテインメント情報が満載の番組「K-POP HOUSE」の放映を開始し、好評を博したことで、当初の2クール(6ヶ月)の放映予定からさらに2クール放映延長となりました。当番組内でデビューまでを追った当社独自IPである「Celest1a(セレスティア)」は、2024年2月14日のメンバーの発表を皮切りに、ファンとのイベントを開催したり、大型音楽イベントへ出演したりと、順調に活動を展開しております。理想的なMX事業及びEX事業のシナジーの一環として、「Celest1a(セレスティア)」が、MX事業が受託する複数の大手メーカーの商品プロモーションへ起用されたことにより、当社グループならではの事業展開が形成されてきております。

 さらに、新規事業として、2024年3月より「Birdman Digital Entertainment」プロジェクトが始動し、当社独自IPの輩出に向けて新人発掘オーディションを行っております。我が国においても、知的財産立国の戦略に沿ったコンテンツ産業の推進が国策として進められていることもあり、IP・知的財産が次のリーディング産業として注目され、その作り手が強く求められており、大きな需要が見込めると考えております。

 以上のとおり、単に短期の利益追求だけではなく、長期的な利益追求も考慮した新たな取り組みをしております。また、EX事業の次なる戦略として、「Celest1a(セレスティア)」を育成しております。

 当連結会計年度は、MX事業で大型案件の受注や新規案件の獲得が減少したことに加え、EX事業でイベント開催によるチケット収入が減少したこと、初期費用や品質を維持するための費用が増加したこと、資本増強に関する一時的な費用負担が発生したこと、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなったため減損損失493,421千円及びイベントの中止により債権の回収が不能となったため貸倒損失535,597千円を計上したことに伴い、当社グループの売上高は2,085,456千円(前連結会計年度比53.5%減)、営業損失は1,840,223千円(前連結会計年度は営業利益56,006千円)、経常損失は2,021,554千円(前連結会計年度は経常利益42,997千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は3,028,783千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失7,863千円)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

a.MX事業

 MX事業では、顧客の企業としてのブランド価値や商品・サービスのブランド価値を高めるべく、一般消費者へのイメージアップや認知度・購買意欲の向上等を図るためのソリューションを提供しております。そのため、顧客の顕在化したニーズだけではなく潜在的なニーズも引き出し、各ニーズに合うような様々なサービスを組み合わせた提案を行い、元請から下請に至る多段階構造ではなくワンストップでソリューションを提供し、既成概念を打ち破るクリエイティブとビジネスソリューション、それらを実現するテクノロジーを駆使したアイデアを実装していきます。MX事業では、コンサルティング会社・広告会社・PR会社等縦割りで進めていたビジネスを内製化により一気通貫することで、迅速な対応及び顧客へコストメリットを創出することができ、企業や社会の挑戦に伴走します。

 なお、売上高は1,199,106千円(前連結会計年度比32.9%減)、セグメント利益は98,234千円(前連結会計年度比54.0%減)となりました。

 

b.EX事業

 EX事業とは、エンターテインメント・トランスフォーメーション事業の略語で、エンターテインメント業界をアップデートするべく、当社グループの主力事業領域であるクリエイティブやデジタル・テクノロジーを駆使し、新進気鋭のアーティストやクリエイターと連携しながら新しいエンタメの形を創出する事業であります。わが国においては、通信やデジタル・テクノロジーの発達で、リアル空間からデジタル空間をストレスなく、シームレスに行き来できるようになってきており、新しいエンターテインメントの形や次世代のエンターテイナーが次々と生まれようとしております。このような状況下において、当社グループが従来から有するブランディング・広告プロモーションやデジタル・テクノロジーの知見を駆使して、型にとらわれずジャンルレスに生きる次世代アーティスト・クリエイターがファンとの新たなコミュニケーションや関係を構築でき、スターになるためのプラットフォームを実現します。

 なお、売上高は886,349千円(前連結会計年度比67.1%減)、セグメント損失は1,654,513千円(前連結会計年度はセグメント利益173,176千円)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)
 当連結会計年度末における資産合計は375,940千円となり、前連結会計年度末に比べ2,536,345千円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が1,081,012千円、前渡金が398,209千円、立替金が252,806千円減少し、流動資産の貸倒引当金が380,079千円増加したことによるものであります。

 

(負債)
 当連結会計年度末における負債合計は1,822,893千円となり、前連結会計年度末に比べ576,836千円の減少となりました。これは主に、短期借入金が308,994千円増加したものの、契約負債が494,126千円、長期借入金が331,548千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)
 当連結会計年度末における純資産合計は△1,446,953千円となり、前連結会計年度末に比べ1,959,508千円の減少となりました。これは主に、新株の発行等により資本金が520,749千円、資本剰余金が520,749千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が3,028,783千円減少したことによるものであります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,081,012千円減少し、115,844千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、2,122,786千円の支出(前連結会計年度は157,299千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失3,026,704千円、貸倒引当金の増加額414,805千円、前渡金の減少額398,209千円、立替金の減少額252,806千円、契約負債の減少額494,126千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、51,404千円の収入(前連結会計年度は35,737千円の収入)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入101,640千円、貸付けによる支出55,750千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、990,369千円の収入(前連結会計年度は612,938千円の収入)となりました。これは主に、株式の発行による収入1,037,858千円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

MX事業

890,504

61.4

190,724

38.2

EX事業

合計

890,504

61.4

190,724

38.2

(注)EX事業は、受注生産を行っていないため、受注実績は記載しておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

MX事業

1,199,106

67.1

EX事業

886,349

32.9

合計

2,085,456

46.5

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2022年7月1日

至  2023年6月30日)

当連結会計年度

(自  2023年7月1日

至  2024年6月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社ローソンエンタテインメント

1,063,288

23.7

481,724

23.1

株式会社ウエス

717,451

16.0

2.当連結会計年度の株式会社ウエスに対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本項に記載した将来事象に関する予測・見通し等は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、それらには不確実性が内在し将来の結果とは大きく異なる可能性があります。

 

① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

売上高は2,085,456千円となり、前連結会計年度に比べ2,399,027千円の減少(前連結会計年度比53.5%減)となりました。これは主に、MX事業で大型案件の受注や新規案件の獲得が減少したこと、EX事業でイベント開催によるチケット収入が減少したことに伴うものであります。

 

(売上原価、売上総損失)

売上原価は2,533,031千円となり、前連結会計年度に比べ1,230,686千円の減少(前連結会計年度比32.7%減)となりました。また、売上総損失は447,575千円(前連結会計年度は売上総利益720,765千円)となりました。これは主に、初期費用や品質を維持するための費用が増加したこと、イベント開催に伴い発生する会場費や演出等に要する費用が当初の想定よりも高額となったことに伴うものであります。

 

(販売費及び一般管理費、営業損失)

販売費及び一般管理費は1,392,648千円となり、前連結会計年度に比べ727,889千円の増加(前連結会計年度比109.5%増)となりました。その主な内訳は、貸倒引当金繰入額384,555千円、販売促進費248,616千円、業務委託費216,320千円であります。

この結果、営業損失は1,840,223千円(前連結会計年度は営業利益56,006千円)となりました。

 

(経常損失)

営業外収益は3,154千円となり、前連結会計年度に比べ495千円の増加(前連結会計年度比18.6%増)となりました。また、営業外費用は184,486千円となり、前連結会計年度に比べ168,817千円の増加(前連結会計年度は営業外費用15,668千円)となりました。これは主に、資本増強に関する一時的な費用負担が発生したことに伴うものであります。

この結果、経常損失は2,021,554千円(前連結会計年度は経常利益42,997千円)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純損失)

親会社株主に帰属する当期純損失は3,028,783千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失7,863千円)となりました。これは主に、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなったため減損損失493,421千円及びイベントの中止により債権の回収が不能となったため貸倒損失535,597千円を計上したことに伴うものであります。

 

b.財政状態の分析

「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの資金需要のうち主なものは、売上原価並びに販売費及び一般管理費等の営業費であります。売上原価の主な内容は、原価部門における外注費及び労務費であります。販売費及び一般管理費の主な内容は、販売促進費、業務委託費及び人件費であります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金の調達は、役員借入及び金融機関からの短期借入を基本とし、長期運転資金の調達は、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社は、提供するサービスを事業単位の基礎として、包括的な戦略を立案し、事業を展開しております。

 したがって、当社は、サービス別のセグメントから構成されており、「MX事業」及び「EX事業」の2つを報告セグメントとしております。

 「MX事業」は、顧客の企業としてのブランド価値や商品・サービスのブランド価値を高めるべく、一般消費者へのイメージアップや認知度・購買意欲の向上等を図るためのソリューションを提供する事業であります。「EX事業」は、エンターテインメント業界をアップデートするべく、当社の主力事業領域であるクリエイティブやデジタル・テクノロジーを駆使し、新進気鋭のアーティストやクリエイターと連携しながら新しいエンタメの形を創出する事業であります。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1.

連結財務諸表

計上額

(注)2.

 

MX事業

EX事業

売上高

 

 

 

 

 

顧客との契約から生じる収益

1,787,944

2,696,539

4,484,483

4,484,483

その他の収益

外部顧客への売上高

1,787,944

2,696,539

4,484,483

4,484,483

セグメント間の内部売上高又は振替高

1,787,944

2,696,539

4,484,483

4,484,483

セグメント利益

213,697

173,176

386,873

△330,866

56,006

(注)1.セグメント利益の調整額△330,866千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

3.セグメント資産の金額は、事業セグメントに資産を配分していないため記載しておりません。

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)1.

連結財務諸表

計上額

(注)2.

 

MX事業

EX事業

売上高

 

 

 

 

 

顧客との契約から生じる収益

1,199,106

886,349

2,085,456

2,085,456

その他の収益

外部顧客への売上高

1,199,106

886,349

2,085,456

2,085,456

セグメント間の内部売上高又は振替高

1,199,106

886,349

2,085,456

2,085,456

セグメント利益又は損失(△)

98,234

△1,654,513

△1,556,278

△283,944

△1,840,223

(注)1.セグメント利益又は損失の調整額△283,944千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

2.セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。

3.セグメント資産の金額は、事業セグメントに資産を配分していないため記載しておりません。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

株式会社ローソンエンタテインメント

1,063,288

EX事業

株式会社ウエス

717,451

EX事業

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

 

(2)有形固定資産

 有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

 

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

株式会社ローソンエンタテインメント

481,724

EX事業

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

MX事業

EX事業

全社・消去

合計

減損損失

447,935

45,486

493,421

(注)「全社・消去」の金額は、報告セグメントに帰属しない全社資産に係る減損損失であります。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

MX事業

EX事業

全社・消去

合計

当期償却額

1,556

1,556

当期末残高

12,448

12,448

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

MX事業

EX事業

全社・消去

合計

当期償却額

6,890

6,890

当期末残高

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)

該当事項はありません。