事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 4,842 | 100.0 | 439 | 100.0 | 9.1 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社は、「人として社会に感謝し、地域社会の発展に挑む」という企業理念を掲げ、賃貸借契約における家賃債務の人的保証すなわち連帯保証人制度を法人として引き受ける機関保証会社として、家賃債務の保証事業を展開しております。
当社は、「ライフあんしんプラス」や「あんしんプラス」などの保証商品の販売を中心に事業を展開しており、身内の方を連帯保証人にすることで本来協力しあう関係にある賃借人と連帯保証人との不和の原因となり得る現状の抑制に向け、業容の拡大に取り組んでおります。これは、連帯保証人制度に代わる住環境のインフラの一端として、賃借人や連帯保証人の便益を向上させ、且つ、賃借人と賃貸人との間で起きるトラブルを抑制するセーフティネットとなることで、不動産賃貸業界の活性化の一助となることを目的としております。
当社は、入居者(賃借人)が家賃を支払う前に当社が不動産管理会社(賃貸人を含む)へ全額立替払いを行う「事前立替型」保証商品を提供する家賃保証会社であります。この「事前立替型」保証商品は、家賃債務保証業界において主流である家賃の滞納が発生した場合に初めて代位弁済を行う「滞納報告型」保証商品の弱点である「不動産管理会社(賃貸人を含む)の家賃管理事務の煩雑さ」と「不動産管理会社(賃貸人を含む)に対する入居者(賃借人)の賃料滞納時の未回収リスク」を排除した家賃債務保証商品となります。
「事前立替型」保証商品は当社が家賃債務保証業界において先駆的に販売を開始した商品となります。そのラインナップは、クレジットカード事業者(ライフカード株式会社、※1、以下略称:ライフカード)との業務提携に依る商品である「ライフあんしんプラス」および信用情報機関(株式会社シー・アイ・シー、※2、以下略称:CIC)への加盟により適切な与信機能を確保し、保証実行リスクを抑えた当社が立替を行う商品である「あんしんプラス」があります。なお、「事前立替型」保証商品を運用する仕組みについて、当社は2008年7月にビジネスモデル特許(特許第4150659号)を取得しております。
※1 ライフカード株式会社は、当社のその他の関係会社であるアイフル株式会社の連結子会社であります。
※2 株式会社シー・アイ・シーは、割賦販売法及び貸金業法に基づく指定信用情報機関であります。割賦販売や消費者ローン等のクレジット事業を営む企業は法律上、取引顧客への融資状況や返済状況などを報告することが義務付けられております。同様に貸付に際しても、累積された上記情報を参照し、与信を実施しております。同機関へは割賦販売や消費者ローン等のクレジット事業を営む企業以外でも加盟することが可能となっておりますが、加盟企業は信用力・資金力の保有・コンプライアンスの浸透等、一定の条件をクリアする必要があります。
事業の系統図は、次のとおりであります。
注)当社が提供する保証商品は主に事前立替型商品となりますが、滞納報告型商品もあります。
事前立替型商品とは入居者(賃借人)の支払より前に保証会社(当社)又はその委託を受けた者(ライフカード)が不動産管理会社(賃貸人を含む)へ賃料等を前払で立替を行う商品をいいます。滞納報告型商品とは賃料等の集金を不動産管理会社(賃貸人を含む)が行い、滞納があった場合に保証会社(当社)より不動産管理会社(賃貸人を含む)へ代位弁済を行う商品をいいます。
(1) 「ライフあんしんプラス」(事前立替型保証商品)
入居者(賃借人)が支払うべき家賃等について、入居者(賃借人)の家賃等を支払期日より前に、クレジットカード事業者(ライフカード)が不動産管理会社(賃貸人を含む)へ立替を行い、家賃等債務の保証を実施するサービスであります。本商品はクレジットカード事業者(ライフカード)との業務提携により実現している商品であります。当社が他社に先駆けて販売したことから家賃債務保証業界全体としては類似モデルを導入している会社が少ないビジネスモデルとなります。
入居者(賃借人)から保証契約時、保証契約更新時及び毎月の家賃等の引落時に、それぞれ初回保証料、更新保証料及び月額保証料を受領し、これらが当社の収益となります。フィー型のビジネスモデルであることから安定した収益基盤の構築が可能となっております。
当社は、不動産管理会社(賃貸人を含む)が入居者(賃借人)の家賃等の滞納によって、自己資金の持ち出しや滞納債権を抱えるリスクを排除し、不動産管理会社(賃貸人を含む)に対して滞納家賃等債務の保証を退去時まで行うサービスの提供を実施しております。
入居者(賃借人)の家賃等の未滞納者及び1ヶ月目から3ヶ月目までの滞納者はライフカードが家賃と月額保証料等を入居者(賃借人)の登録口座から引落を行います。家賃等の滞納が4ヶ月目に当社がライフカードに対して家賃等滞納債権の代位弁済を行います。家賃等の滞納が4ヶ月目以降(代位弁済実行後)の滞納者はライフカードに代わって当社が入居者(賃借人)に対して家賃と月額保証料等の請求を行います。
本サービスの概念図は、次のとおりであります。
未滞納者及び滞納1ヶ月目から3ヶ月目までの滞納者
滞納4ヶ月目以降(ライフカードへの代位弁済実行後)の滞納者
(2) 「あんしんプラス」(事前立替型保証商品)
「ライフあんしんプラス」がクレジットカード事業者による家賃等の立替を行うサービスであることに対して、「あんしんプラス」は当社が家賃等の立替を行うサービスとなります。入居者(賃借人)が支払うべき家賃等について、入居者(賃借人)の家賃等を支払期日より前に当社が不動産管理会社(賃貸人を含む)へ立替を行い、家賃等債務の保証を実施するサービスであります。
入居者(賃借人)から保証契約時、保証契約更新時及び毎月の家賃等の引落時に、それぞれ初回保証料、更新保証料及び月額保証料を受領し、これらが当社の収益となります。フィー型のビジネスモデルであることから安定した収益基盤の構築が可能となっております。
また、当社は入居者(賃借人)から家賃等の支払を受けるため、入居者(賃貸人)の滞納賃料等の一部について未回収金が発生する場合があります。家賃等の未回収リスクをヘッジするためには、高い審査能力を保有している必要があります。当社は信用情報機関CICに加盟していることから申込者の支払能力を正確に把握し、当社独自の審査を行っております。
本サービスの概念図は、次のとおりであります。
(3) その他商品(滞納報告型商品)
入居者(賃借人)による家賃等の滞納が発生した場合に不動産管理会社(賃貸人を含む)より、滞納の報告(代位弁済の請求)を受け、滞納家賃等の代位弁済を行うサービスであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、緩やかに回復しているものの、金融資本市場の変動や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっています。さらに令和6年能登半島地震の経済への影響にも留意する必要がありました。
賃貸住宅市場におきましては、令和5年度の新設住宅着工戸数が前年度比7.0%の減少となり前年に続けての減少となる中、貸家着工件数は前年度比2.0%の減少となり、3年ぶりに減少となりました。(国土交通省総合政策局建設経済統計調査室発表:建築着工統計調査報告 令和5年度計)
このような事業環境のもと、当社は、連帯保証人制度に代わる機関保証の普及を実現するというミッションを推進していくために、新たな企業価値創造に向けてより一層の挑戦を続け、これまでに打ち出した様々な施策を定着させるべく、以下の取り組みを実施してまいりました。
営業活動につきましては、未稼働加盟店を中心に積極的な営業に注力した結果、加盟店契約数、保証件数及び保証残高は前年に引続き、堅調に増加いたしました。また、請求自動化をはじめとする既存の各種WEB機能の利用率向上に向けてIT化推進に努めてまいりました。債権管理面につきましては、初期未収対応人員の確保によって回収体制の見直しを図ってまいりました。
この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
(a)財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ1,638,152千円増加し、11,112,521千円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ1,479,538千円増加し、8,788,101千円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ158,614千円増加し、2,324,419千円となりました。
(b)経営成績
当事業年度の経営成績は、営業収益4,842,004千円(前年同期比7.7%増)と、増収となりました。また、利益につきましては、営業利益439,279千円(前年同期比23.1%減)、経常利益551,069千円(前年同期比18.7%減)、税引前当期純利益550,699千円(前年同期比18.7%減)、当期純利益373,618千円(前年同期比20.8%減)となりました。
当社の事業セグメントは、家賃債務保証事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,211,549千円と前年同期と比べ150,801千円(11.1%)の減少となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果、減少した資金は30,228千円(前年同期は185,946千円の収入)であります。この主な増加要因は、税引前当期純利益550,699千円、収納代行預り金の増加額987,497千円等であり、主な減少要因は、収納代行立替金の増加額1,346,404千円、求償債権の増加額449,030千円及び法人税等の支払額237,541千円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果、減少した資金は52,166千円(前年同期は50,876千円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出35,235千円及び無形固定資産の取得による支出15,782千円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果、減少した資金は68,406千円(前年同期は53,731千円の支出)となりました。この増減要因は、短期借入金の増加による収入150,000千円の他、配当金の支払額54,230千円及び自己株式の取得による支出164,175千円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績及び受注実績
当社の事業内容は、提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、当該記載は省略しております。
(b) 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.当社は、家賃債務保証事業の単一セグメントであります。
2.主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における資産につきましては、前事業年度末に比べ1,638,152千円増加の11,112,521千円(前事業年度末比17.3%増)となりました。増減の主な要因は、現金及び預金が150,801千円減少したものの、営業未収入金が53,060千円増加したこと、求償債権が449,030千円増加したこと及び収納代行立替金が1,346,404千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
負債につきましては、前事業年度末に比べ1,479,538千円増加の8,788,101千円(前事業年度末比20.2%増)となりました。増加の主な要因は、短期借入金が150,000千円増加したこと、収納代行預り金が987,497千円増加したこと及び契約負債が265,974千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、前事業年度末に比べ158,614千円増加の2,324,419千円(前事業年度末比7.3%増)となりました。増減の主な要因は、取締役会決議に基づく自己株式の取得を行い160,956千円支出したこと及び剰余金の配当53,929千円によるもののほか、当期純利益373,618千円を計上したこと等によります。
(b)経営成績の分析
(営業収益)
当期における営業収益は、保証債務残高及び新規保証件数が伸びたことにより、4,842,004千円(前期比7.7%増)となりました。
(営業利益)
当期における営業費用は、4,402,725千円(前期比12.1%増)となりました。支払手数料が187,578千円増加(前期比13.0%増)、貸倒引当金繰入額が216,570千円増加(前期比54.8%増)、給与手当が17,364千円増加(前期比3.4%増)したこと等によります。その結果、営業利益は439,279千円(前期比23.1%減)となりました。
(経常利益)
当期における営業外収益は、受取遅延損害金が14,634千円増加(前期比17.2%増)、助成金収入が6,306千円減少(前期比91.7%減)したこと等により、合計で135,249千円(前期比9.4%増)となりました。営業外費用は、支払利息が4,061千円増加(前期比25.3%増)したことのほか、自己株式取得費用が当期3,219千円発生したこと等により、合計で23,459千円(前期比36.0%増)となりました。その結果、経常利益は551,069千円(前期比18.7%減)となりました。
(税引前当期純利益)
当期における特別損失は、固定資産除却損が370千円発生いたしました。その結果、税引前当期純利益は550,699千円(前期比18.7%減)となりました。
(当期純利益)
当期においては、法人税、住民税及び事業税261,815千円(前期比14.8%増)を計上し、法人税等調整額△84,734千円(前年同期は△22,334千円)を計上した結果、当期純利益は373,618千円(前期比20.8%減)となりました。
(c)キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりです。
当社の短期運転資金は、クレジットカード事業者への代位弁済金、不動産管理会社(賃貸人を含む)への立替金が主な使途であり、保証債務残高の増加に伴い資金需要額も増加いたします。資金の調達方法は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。また、無形固定資産の取得は主にアプリの開発にともなうものであり、財源としては内部留保による資金をあてております。
② 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)目標とする経営指標」に記載のとおり、保証債務残高及び保証債務件数を経営指標としており、対前期末と比して堅調に推移しました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。