2024年3月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日(2024年6月19日)現在において当社グループが判断したものです。

 

 

(1) 特定の業界及び得意先について

当社グループは自動車業界関連が主要なユーザーであります。当社グループの業績は自動車業界の研究開発投資動向及び生産動向によって大きく影響を受ける可能性があります。

また、当社グループは、主要得意先を1社もしくはそれ以上失うこと、もしくは主要得意先からの受注を減らすことにより、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、顧客基盤を多様化するよう努めておりますが、かかる企業努力が計画通り進展しない可能性もあります。

 

 

(2) 経済動向による影響について

自動車業界における当社グループの位置づけは、二次部品加工メーカーであります。一次部品加工メーカー経由で国内はもとよりアジア圏、北米圏へも製品を供給しております。このため、当社グループの業績は、国内及び諸外国の経済が抱えるリスクの影響を受けます。

また、当社グループの顧客がその製品を販売、提供するいずれかの地域において景気動向が悪化することにより当該製品に対する需要が低下した場合において、当社グループの業績は、悪影響を受ける可能性があります。

 

 

(3) 親会社である㈱ミツバとの関係について

当社の親会社である㈱ミツバ(2024年3月31日現在、当社の発行済株式総数の53.1%を所有)は、傘下に多数の関係会社を擁し輸送用機器関連事業及び情報処理関連事業を主に営んでいるほか、グループ向け及び一般向け建設関連事業、並びにその他事業として主にグループの製品及び一般貨物の運送、保管業を営んでおります。

当社グループは、㈱ミツバグループの中で輸送用機器関連事業に属し事業展開しております。そのため、当社グループの事業展開は、㈱ミツバの経営戦略等の影響を受ける可能性があります。

 

 

(4) 為替の変動リスクについて

当社グループは、日本から海外拠点へ、また海外拠点間(当社の海外子会社と親会社の海外子会社等との間)において自動車用部品等の輸出入をしております。為替レートの変動は当社グループの業績及び財政状態に影響しております。このような為替リスクを完全にヘッジすることは非常に困難ですが、影響をより少なくするために、為替予約等のリスクヘッジを状況を確認しながら実施しております。しかしながら、急激な為替変動は当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 棚卸資産について

当社グループは、棚卸資産の推定される将来需要及び市場状況に基づく時価の見積額と原価との差額に相当する陳腐化の見積額について、評価損を計上しております。

実際の将来需要または市場状況が当社グループの見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる場合があります。

 

 

 (6) 海外進出について

当社グループの生産及び販売の一部は、海外市場で行われております。こうした海外市場への事業進出には以下に掲げるようないくつかのリスクが内在しており、当社グループの業績及び財務状況に少なからず影響を及ぼす可能性があります。

 ・予期しない法律又は規制の変更
  ・不利な税影響
  ・テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱

 

(7) 製品の不具合について

当社グループは、「品質向上・生産性向上 ムリ・ムラ・ムダの徹底排除」を中期経営計画において重点施策として掲げ、高品質な製品作りに全力で取り組んでおります。しかし、予期せぬ品質不具合の発生が当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 災害や感染症等について

当社グループは、災害等に対して緊急時の社内体制を整備しておりますが、大規模な地震、風水害等の自然災害が発生した場合、当社グループの営業活動に著しい支障が生じ、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、感染症の流行の影響が長期化した場合、減産や操業停止など、当社グループ全体の事業運営及び業績に影響が及ぶ可能性があります。当社グループでは、感染拡大を防止するため、衛生管理の徹底やテレワーク等の対策を講じております。

 

配当政策

3 【配当政策】

当社は、将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を図りながら、安定した配当の継続を基本方針としております。

当社は、年2回(中間配当と期末配当)の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、定款に定めております。また、「会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる。」旨定款に定めております。

当事業年度の期末配当金につきましては、長期に亘るコロナ禍の影響で悪化した財務体質を健全化していくことを最優先の課題と捉え、誠に遺憾ではございますが、2024年5月9日開催の取締役会にて、無配とさせていただくことを決議致しました。