2025年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

ファミリーケア事業 エデュケア事業 プロフェッショナル事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ファミリーケア事業 8,202 23.7 1,744 50.7 21.3
エデュケア事業 25,303 73.1 1,495 43.5 5.9
プロフェッショナル事業 717 2.1 195 5.7 27.2
その他 392 1.1 6 0.2 1.5

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社、以下同じ)は、当社、連結子会社(株式会社ポピンズエデュケア、株式会社ポピンズファミリーケア、株式会社ポピンズプロフェッショナル、株式会社ポピンズシッター、株式会社ウィッシュ)、非連結子会社Poppins U.S.A., Incorporatedの計7社(2025年12月31日現在)により構成されており、「ファミリーケア事業(ナニー及びベビーシッター、介護、家事支援)」、「エデュケア事業(保育・学童施設の運営)」、「プロフェッショナル事業(教育研修・調査研究)」、「その他サービス事業(人材派遣・紹介、不妊予防、ペットケア等)」を行っております。

 当社グループは、ナニー(教育ベビーシッター)の育成や派遣を日本で初めて事業として手掛けました。そして、ナニーの活躍を描いた英国の童話「メアリー・ポピンズ」の主人公のように、楽しく不思議な体験に巻き込みながら、本当に大切なものは何かを教えられたらという思いを込めて、当社の社名をポピンズとしております。

 当社グループは、『働く女性の支援』という創業時の強い想いを全役員・従業員で共有しており、「働く女性を 最高水準(注1)のエデュケア(注2)と介護サービスで支援します。」というミッションの下、祖業であるナニーサービスを起点に、認可・認証・事業所内保育所や学童保育、インターナショナルスクール等の運営や、高齢者在宅ケアを行うシルバーケアサービス、共働きや高齢者、単身世帯など様々なライフスタイルを支える家事支援サービス、そして保育士や介護士等の研修サービス等を展開し、フルラインでの働く女性を支援するサービス(注3)を提供しております。

 なお、当社グループの各セグメントの事業内容は以下のとおりであり、以下に示す事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 

(注)1 “最高水準”とは、当社グループでは、常識を超えたサービスによって相手を感動させられる水準のことをいいます。

   2 “エデュケア”とは、当社グループ独自の“エデュケーション”(教育)と“ケア”(保育)を組み合わせた教育理念であります。当社グループは、乳幼児教育において0歳児の脳の目覚ましい発達の研究も踏まえ、教育と保育の両方が必要という考えから創業時からポピンズの基本方針の核となっております。

   3 “フルラインでの働く女性を支援するサービス”とは、祖業であるナニーサービスから始まり、ベビーシッターサービス、介護、家事支援、ペットケア、保育・学童施設運営、教育研修へと切れ目なく、働く女性のライフステージをサポートする当社サービス群の特長であります。

 

1.ファミリーケア事業

 ファミリーケア事業では、ナニー及びベビーシッターを中心とした在宅保育サービス(チャイルドケアサービス)の提供、高齢者向け在宅ケアサービス(シルバーケアサービス)、及び家事支援サービスを提供しております。

 チャイルドケアサービス領域においては、保育園とともに「車の両輪」となり、女性の活躍・就労支援策を支える社会インフラとしてのナニーやベビーシッターの存在感が高まっております。政府は、2020年12月21日に待機児童の解消を目指し、女性の就業率の上昇を踏まえた保育の受け皿整備、幼稚園やベビーシッターを含めた地域の子育て資源の活用を進めるため、「新子育て安心プラン」を取りまとめて公表し、その中でベビーシッターの活用が、あらためて国の最重要政策のひとつとして位置づけられました。

 また、2021年4月より、公益社団法人全国保育サービス協会が発行する内閣府ベビーシッター割引券(現在のこども家庭庁ベビーシッター割引券)(注1)の利用限度額が、1日当たり2,200円から4,400円に増加したことが、我が国におけるベビーシッター普及が加速する端緒となりました。東京都も保育所に入所できない待機児童の保護者向けに、利用料の一部を助成するベビーシッター利用支援事業(ベビーシッター事業者連携型)を2018年より開始し、その後、日常生活上の突発的な事情や社会参加などにより、一時的に保育を必要とする方向け(保育認定の有無は問わない)に支援範囲を拡大し、さらなるベビーシッター市場拡大の強い追い風となっております。

 特に、東京都ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)の採用自治体が、2025年12月31日現在で22区・5市・2村まで、順調に拡大したことなどが、2025年12月期においても、ナニーサービス及びベビーシッターサービスの利用拡大を、引き続き後押しする要因となっております。

 

 

※ナニーサービス、ベビーシッターサービスを年間1回以上利用した家庭数の総計(サービス間の重複あり)

 

 内閣府ベビーシッター割引券(現在のこども家庭庁ベビーシッター割引券)などの国の助成に対応するナニーやベビーシッターは、保育士または看護師の資格保有、またはこども家庭庁による指定研修の修了が必須ですが、2021年8月には、当社グループの自社研修制度の充実が認められ、民間事業者として初めて自社のベビーシッター育成研修が当該指定研修と認定されました。さらに、2022年9月には、東京都ベビーシッター利用支援事業の指定研修としても追加認定されたことにより、当社グループの自社研修がナニー・ベビーシッター関連の二大助成金事業の指定研修として国及び東京都に認められることとなりました。

 これにより、当社グループのナニーやベビーシッターは、自社研修を受講することで、認定ナニー/ベビーシッターとして働くことができ、より需要が拡大すると見込まれる認定ベビーシッターの安定的な供給が可能となっております。

 前述のとおり、東京都ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)の採用自治体が、2025年12月31日現在で22区・5市・2村まで、順調に拡大した結果、チャイルドケアサービスを年間1回以上利用した家庭数は、2025年12月期には2万9千世帯以上となりました。

 

(1)チャイルドケアサービス(ナニーサービス) (株式会社ポピンズファミリーケア)

 「ポピンズ ナニーサービス」は、ナニーを派遣する事業であり、『働く女性の支援』という想いを掲げて立ち上げた当社グループの創業以来の事業であります。ナニーとは、英国では、おむつ交換や授乳などの基本的な身の回りのお世話はもちろん、送迎や教育、しつけなどを親に代わって行う「子育てのプロフェッショナル」の総称として、広く認知されています。中でも1892年に創立された乳幼児ケア(保育)と教育の専門職養成のための高等職業教育機関である世界的な名門校ノーランドカレッジ(英国サマーセット州のバース)出身のナニーは「ノーランダー」と呼ばれ、その一部は、英国王室のロイヤルファミリーへのサービス提供にも選ばれております。当社グループでは、ノーランドカレッジと提携して、毎年海外研修を実施しております(新型コロナウイルス感染症の影響で実施できなかった2020年度から2022年度を除く)。また、知識・教養・技能・人格など、すべてにおいて最高水準のナニーを育成することを目指しております。ポピンズナニーサービスはお客様のニーズに応える24時間365日、当日オーダーに100%対応できるよう取り組んでおります。

 

 具体的なサービス内容としては、個人会員及び法人契約を締結している顧客企業の役職員に対し、ナニーサービスを時間単位で提供しております。また、オプションサービスとして、お子様の食事作りや家庭教師、アスリートレッスン、受験指導、カウンセリング等お客様のニーズに合わせたサービスも提供しております。さらに、ホテル・デパート・コンサート・パーティなどのイベント向けにもスポットでナニーサービスを提供しております。

 また、2025年12月現在、東京都23区のうち、8区において居宅訪問型保育事業(ナニー・ベビーシッター人材を活用した認可事業)を導入、東京都も保育所に入所できない待機児童の保護者向けに、利用料の一部を助成するベビーシッター利用支援事業(ベビーシッター事業者連携型)を2018年より開始し、その後、日常生活上の突発的な事情や社会参加などにより、一時的に保育を必要とする方向け(保育認定の有無は問わない)に支援範囲を拡大しました。当社グループのナニーサービスはこれらサービスの認定事業者となっており、自治体とも連携してサービスを提供しております。

 

(2)チャイルドケアサービス(ベビーシッターサービス)(株式会社ポピンズシッター)

 ポピンズシッターは、スマートフォンやPCからベビーシッターを検索、プロフィールや写真・動画、評価・口コミなどを参考に、利用者に合ったベビーシッターを選んで必要な時間単位での予約が可能となっております。登録ベビーシッターは、保育士・幼稚園教諭・助産師・看護師などの有資格者と保育・子育て経験者等から構成されており、厳しい選考を経て研修を受講しております。

 ポピンズシッターは、公益社団法人全国保育サービス協会に加盟する唯一のオンライン型ベビーシッターサービス(注2)であり、ナニーサービスと並び、こども家庭庁ベビーシッター割引券の利用が認められているほか、東京都ベビーシッター利用支援事業(ベビーシッター事業者連携型、一時預かり利用支援)の助成の対象としても認定事業者となっております。

 その結果、2025年12月期の年間売上高が、前期比1.3倍に増加しており、急速な利用拡大が引き続き進んでおります。

 

(注)1 “こども家庭庁ベビーシッター割引券”とは、内閣府が育児と仕事の両立支援のために2016年から導入した「企業主導型ベビーシッター利用者支援事業」に基づく、割引券(正式名称:ベビーシッター派遣事業割引券)です。なお同事業の運営は、現在は、全国保育サービス協会が、こども家庭庁より受託しております。

   2 “オンライン型ベビーシッターサービス”とは、お客様がオンライン上で自らベビーシッターを選ぶことができるサービスです。なお、ポピンズシッターは、2018年5月から、事業者がお客様とベビーシッターの双方と直接契約する形態に切り替えており、厚生労働省が作成した「子どもの預かりサービスのマッチングサイトに係るガイドライン」の対象となるマッチングサイトではありません。マッチングサイトでは、ベビーシッターが個々に自治体に認可外保育施設設置届を届出しますが、ポピンズシッターではベビーシッターと事業者が契約、事業者が認可外保育施設として東京都に届出をし、定期的に運営状況を東京都に報告しております。また、全国保育サービス協会が求める安全基準、事件・事故対応への体制整備の要件を満たし、加盟を認めている企業・団体の中で、ポピンズシッターが唯一のオンライン型ベビーシッターサービス事業者です。

 

(3)シルバーケアサービス (株式会社ポピンズファミリーケア)

 1996年にスタートした高齢者在宅ケア事業(シルバーケアサービス)は、介護保険サービス及び介護保険適用外のVIPケアサービスを提供しております。主に会員制のVIPケアサービスに力を入れており、介護保険適用外の在宅ケアサービスを希望される顧客に、介護や看護の有資格者のみでなく、高齢者心理、ホスピタリティ、料理、秘書サポートなど様々なスキルセットを持つ人財を、当社にて登録・研修し、お客様のニーズに応えるサービスを提供しております。また、法人向けの介護コンサルティングサービスも行っております。

 当社グループの高齢者在宅ケア事業は、当社の長年にわたるナニーサービスでの在宅ケアのノウハウを活用して、ケアスタッフ(当社のVIPケアサービスを提供するスタッフのこと)の募集・採用段階から独自の判断基準を持ち、徹底した教育研修の実施、さらにお客様との相性や各ご家庭の事情にあった人物を選ぶコーディネート力の向上、万一のクレームの是正・予防措置の徹底など、ISO9001の取り組みに基づくサービス品質の向上に取り組んでおります。また、近年は、ナニーサービスをきっかけに利用を検討されるご利用者やそのご紹介者の利用も増えております。

 

①VIPケアサービス(生活支援/身体介護)

 VIPケアサービスは、高齢者が日常生活を、楽しく、快適に過ごす事ができるように、ご本人とご家族のご要望を最大限尊重した高齢者向け在宅ケアサービスとして、生活支援サービス及び身体介護サービスを提供しております。

 具体的には介護保険適用外である家事サービス、外出同行サービス、身体介護サービス、ご相談サービス、エマージェンシーサービス等様々なサービスを取り揃えており、ナニーサービスやベビーシッターサービスと同様、時間単位の利用料金で運営しております。当社グループではこれらのサービスを、大切な方を大切にお世話するという意味で「VIPケア」と呼び、サポートの対象を高齢者ご本人様に限定せず、支えるご家族の幅広い困りごとまで対応が可能な完全オーダーメイドのサービスを提供しており、介護保険では対応できないご要望まで、自由に組み合わせてご利用になれます。

 

②介護コンサルティング

 当社グループが35年以上に渡り、育児・介護の分野で働く女性を支援し、2025年12月現在、法人向け在宅保育サービスなどで多数の企業と法人契約を結んでいる経験・ノウハウを活かし、法人向けに介護コンサルティングサービスを提供しております。特徴は以下のとおりであります。

ⅰ) 介護全般の相談に対応

ⅱ) 国家資格を持った相談員が対応

ⅲ) 豊富な相談経験に基づくアドバイス

 

③ナースケア

 主治医の指示による経管栄養、点滴交換、痰の吸引等の医療上のお世話、病状の観察、医療機器の管理、外出サポート、ターミナルケアまで医療ケアを必要とするお客様が医療保険・介護保険のルールから制限を受けることなく、住み慣れたご自宅でご自身らしく生活していただけるよう、看護師資格を有するポピンズナースが主治医やホームドクターと連携しながら、お客様にオーダーメイドの看護サービスを提供しております。

 

(4)家事支援サービス (株式会社ポピンズファミリーケア)

 女性活躍推進には、子育て支援や介護支援だけでは充分ではないとの考えから、当社グループでは、家事支援サービスも提供し、働く女性の充実した支援のラインナップに加えております。

 具体的には、ご家庭の様々な家事のご要望に対して、徹底した教育研修を経た経験・スキル豊富な人財が、家事支援サービスをお届けしております。

 

2.エデュケア事業(保育・学童施設の運営)

 当社グループのエデュケア事業は、「認可保育事業」と「認可外保育事業」の2つに分かれており、様々なニーズに応えた施設サービスを展開しております。

 当社のエデュケア事業の特徴は、三大都市圏(東京・大阪・名古屋)以外の地方主要都市(札幌、仙台等)も含め、以下のように、保育施設から学童施設まであらゆる形態の施設をフルラインで運営しており、保護者の多様なニーズに応えられる点にあります。

 

 

 

(1)認可保育事業 (株式会社ポピンズエデュケア)

①認可保育所

 児童福祉法に基づく児童福祉施設で、国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)を満たして都道府県知事に認可された施設であります。保育料は利用者から区市町村が徴収し、当社グループは国・自治体から施設型給付を補助金として受領し運営します。

 

 

②認定こども園 (株式会社ポピンズエデュケア)

 教育・保育を一体的に行う施設で、以下の機能を備え、認定基準を満たす施設は、都道府県等から認定を受けることが出来ます。

ⅰ) 就学前の子どもに幼児教育・保育を提供する機能

ⅱ) 地域における子育て支援を行う機能

 当社グループは、東京都において保育所型認定こども園を運営しております。

 

(2)認可外保育事業

①認証保育所 (株式会社ポピンズエデュケア)

 認可保育所だけでは応えきれない大都市のニーズに対応するため、東京都独自の基準(認証基準)に基づいて設置された保育所で、企業の経営感覚の発揮による多様化したサービス提供が特徴であります。保育料は利用者から認証保育所(当社グループ)が徴収し、当社グループは自治体からも運営に要する経費の一部を補助金として受領し運営します。なお、料金は認証保育所で自由に設定が可能となっております。(ただし上限があります。)

 

 

 

②事業所内保育所(企業・大学内・病院内保育所) (株式会社ポピンズエデュケア)

 企業や大学、病院等の各機関が運営する事業所内に各機関の従業員向けの保育所を設置し、運営しております。認可外保育所であり、児童福祉施設には該当しませんが、都道府県知事に対して設置届を提出する義務があり、認可外保育施設指導監督基準に則った運営を行っております。

 企業、大学、病院等の各機関が人財確保のための経営戦略として施設内に保育所を設置する役割が大きくなっております。複数企業によるコンソーシアム型の保育所設置の提案や、自治体との連携など新たなビジネスモデルを作り、費用対効果を意識した子育て支援策の提案を行っております。保育料は各機関が給与天引き等で徴収し、当社グループは各機関との契約に基づいて業務委託を受け運営しております。

 

 

 

③企業主導型保育所 (株式会社ポピンズエデュケア)

 内閣府が2016年に開始した、主に企業向けの助成制度に基づき設置された事業所内保育所の一形態であります。企業や大学、病院等の各機関の従業員の子どもを対象とした従業員枠と地域住民向けの地域枠があり、地域枠を弾力的に設定できるなど柔軟な運営が可能となっております。

 事業所内保育所と同様、当社グループは各機関との契約に基づいて委託料を受領し運営しますが、各機関は利用者からの保育料に加えて、国から整備費・運営費について、認可保育所並みの助成金を受けることができます。

 

 

 

④学童保育 (株式会社ポピンズエデュケア)

 主に日中保護者が家庭にいない小学生児童(=学童)に対して、授業の終了後に適切な遊びや生活の場を与えて、児童の健全な育成を図る保育事業をいいます。

 小学校入学後、子どもを夜間まで預けることが困難になり、保護者が働き方の変更を強いられる問題を指す『小1の壁』打破のため、「新・放課後子ども総合プラン」(2018年9月14日策定)に基づき、放課後児童クラブについて、2021年度末までに約25万人分を整備し、待機児童の解消を目指し、その後、女性就業率のさらなる上昇に対応できるよう整備を行い、2019年度から2023年度までの5年間で約30万人分の整備を図ることとされました。こども家庭庁が2025年12月23日に公表した、2025年度の放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)実施状況によれば、登録児童数は前年比5万693人増の157万645人、放課後児童クラブの支援の単位数(※)は前年比1,302支援の単位増の3万9,424支援の単位と前年に引き続き増加となりました。待機児童数は前年比1,356人減の1万6,330人と、若干の改善に転じたものの、引き続き高止まりしており、学童保育の不足が社会課題として引き続き重要性を増しております。

 

 当社グループの特徴的な取組みとして、名古屋大学内学童保育所「ポピンズアフタースクール」があり、名古屋大学で教鞭をとる第一線の教授の授業を提供するなど、学習要素を兼ね備えたサービスを実施しております。また、名古屋大学で学ぶ留学生が主体となり、その国の遊び・文化・食事を教えるプログラムもあり、子ども達は多国籍文化に触れることができます。これはポピンズの「エデュケア」にも合致する手法であり、今後このようなサービスを拡大していく予定であります。

 当社グループは自治体など契約先からの委託料により運営しております。

 

※ 「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」により、児童の集団の規模を示す基準として平成27年度(2015年度)から導入されたものであり、児童の放課後児童クラブで行われる活動の基本単位

 

 

 

⑤児童館 (株式会社ポピンズエデュケア)

 子どもに健全な遊びを提供して、その心身の健康を増進し情操を豊かにすることを目的とする屋内型の児童厚生施設であります。学童保育と違い、児童館は事前登録なく自由に来館することができ、学童保育の子どもだけでなく、たくさんの子どもたちが、放課後いったん帰宅してから遊び場として利用します。学童と同じ施設内に設置されているところもありますが、施設内での運営場所や内容は学童とは分けられております。当社グループは自治体からの委託料により運営しております。

 

⑥商業施設内・ホテル内保育所 (株式会社ポピンズエデュケア)

 施設の付加価値を高める目的で、大型商業施設や有名ホテル内で認可外保育所を運営しております。

 

⑦アクティブラーニングスクール(ALS) (株式会社ポピンズエデュケア)

 六本木・東京ミッドタウン及び広尾・広尾プラザに設置する「ポピンズ アクティブラーニングスクール」は、生後10か月から未就学児向けに展開している先端的な教育プログラムで子どもの主体性を支援する教育施設であります。レッジョ・エミリア・アプローチ(※)によるサイエンス・音楽・芸術や語学などを各分野の専門講師が教育するのが特徴となっております。米ハーバード大学教育学大学院の研究機関であるプロジェクト・ゼロとの共同研究により、当社グループ内で立ち上げた乳幼児教育専門の研究所であるポピンズ国際乳幼児教育研究所(PIICS)で開発した保育メソッドを採用しております。

 

※ 「レッジョ・エミリア・アプローチ」とは、イタリアのレッジョ・エミリア市発祥の『世界で最も革新的な幼児教育施設』とニューズウィーク誌でも紹介された幼児教育法の一つであります。当社グループでは、創造性を育む環境作りのために保育施設内にアトリエや広場を設けたり、子どもたち同士や保育士との会話、活動の様子をドキュメンテーションとして記録し、活動やコミュニケーションに活かすなどその手法を取り入れております。

 

⑧ポピンズ エデュスクール (株式会社ポピンズエデュケア)

 幼稚園受験・小学校受験の指導を行うスクールで、前述のALS六本木に併設されております。保育サービス事業者ならではのサービスとして、送迎ができず受験をあきらめていた共働き家庭でも利用しやすいよう、ナニー及びベビーシッターによる送迎も可能としております。

 

⑨ポピンズ アクティブラーニング インターナショナルスクール(PALIS) (株式会社ポピンズエデュケア)

 東京・恵比寿で展開している英語での教育を行う、対象年齢0~5歳のインターナショナルスクールであります。乳幼児教育の専門職養成機関として知られる英国ノーランドカレッジと提携していることから、イギリスの5歳就学前の子どもたちのための教育指針であるEarly Years Foundation Stage(EYFS)に基づいた教育を採用し、英語によるアクティブラーニング(主体的な学び)を実践しており、グローバル教育の拠点となるプログラムを提供しております。Early Years Foundation Stageの意味は(乳幼児)早期基礎段階であり、就学前の学習・発達・ケアの質の基準が定められております。イギリスでは5歳から義務教育がはじまり、生まれてから5歳就学前までの幼児期の子どもたちが対象です。本場アメリカのディズニーランドの勤務経験がある先生や、レッスンに使う道具や教室に備え付けられた衣装もアメリカで購入するなど幼児期からの本物体験を重視しており、サイエンス・アート・バレエ・ダンス・空手などの専門講師による英語での授業を行なっております。大使館関係者、外資系企業日本駐在員関係者など、外国人のご利用もいただいております。さらに、2025年7月には「ケンブリッジ幼児教育認定校」に認定されました。当社独自の教育理念と親和性の高いケンブリッジ国際教育課程を導入し、国際水準のより高度なグローバル教育を提供しております。

 

⑩地域交流館・ふれあい館 (株式会社ポピンズエデュケア)

 自治体から高齢者向けの地域交流館3施設、ふれあい館1施設の指定管理を受託しております。

 

⑪海外施設(Poppins U.S.A., Incorporated)

 日本企業として、生後3カ月~12歳のお子様を対象とするハワイ州公認の託児施設「ポピンズ・ケイキ・ハワイ」を運営しております。2008年に日本の保育事業者として初めてハワイ州の託児施設ライセンスを取得以来、子ども連れでハワイを旅行する保護者のために安全で高品質なサービスを提供してきた功績が認められ、2014年には、ハワイ州知事より10月1日が「ポピンズ・ケイキ・ハワイの日」に認定されました。シェラトン・ワイキキ・ホテル内で、ハワイ文化を遊びながら学べるアート体験や、イングリッシュレッスン、プールアクティビティなど、様々なキッズプログラムをご用意し、ご家族でのハワイ旅行をサポートしております。

 また、5歳~12歳のお子様を対象とする「コーラル・キッズ・クラブ」を、アウトリガー・リーフ・ワイキキ・ビーチ・リゾート内で、運営しており、同ホテルグループの宿泊者向けに、ハワイらしい楽しいプログラムやアクティビティを提供しております。

 

 当社グループが運営するエデュケア事業施設数推移は以下のとおりであります。

 

2021年12月末

2022年12月末

2023年12月末

2024年12月末

2025年12月末

認可保育所

69

74

78

83

86

認証保育所

36

35

34

30

29

認定こども園

1

1

2

2

2

事業所内保育所

86

84

79

75

69

(うち企業主導型)

(46)

(43)

(40)

(39)

(37)

学童・児童館

87

91

96

100

94

その他

48

46

47

48

45

合計

327

331

336

338

325

※ 施設数には、同一施設内において一時保育や病児・病後児保育など複数の事業を運営している場合、それぞれを1施設数として表示しております。

 

3.プロフェッショナル事業

 当社グループがこれまで培ってきた乳幼児教育ノウハウや海外の最先端の教育施設等との親密なネットワークを活かした国内研修、海外研修、及び調査・研究事業のサービスを提供しております。

(1)教育研修事業 (株式会社ポピンズプロフェッショナル)

①国内研修

 保育環境の向上を目指して、当社グループが長年培ってきたナニーサービスや乳幼児教育のノウハウを体系化し、こども家庭庁・各自治体から企業・団体、個人まで、さまざまな目的や職種に応じた人財育成を行っており、教育研修・セミナー・eラーニングを提供しております。特に、当社が先行して実施を進めたハイブリッド型研修(集合研修とeラーニングの組み合わせ)をこども家庭庁・各自治体へ提供しており、オンライン研修が自治体・受講者に浸透し、受講者数も増加しております。具体的な研修サービスとしては、保育士キャリアアップ研修、子育て支援員研修、潜在保育士の復職支援研修、家庭的保育者研修、区民・市民向け講座、両親学級等のプログラムを提供しております。

 また、2022年11月からは、認定ベビーシッター研修等のeラーニングサービスの外販を開始しております。

 

②海外研修

 乳幼児教育に携わる方、指導者を目指す方に向けた海外研修サービスを提供しております。米ハーバード大学や米スタンフォード大学や英ノーランドカレッジなど、当社グループ独自のグローバルネットワークによる乳幼児教育を学ぶことを可能にしております。

 

ⅰ)スタンフォード大学乳幼児教育研修:2006年より実施しているスタンフォード大学での乳幼児教育研修では、大学内で教育学部長による講義が行われるほか、心理学部の教育研究機関として40年の歴史を持つ大学付属保育施設である「Bing Nursery School」の視察及び現地保育者とのワークショップ、さらにサンフランシスコ(シリコンバレー)周辺企業の事業所内保育施設の視察などを実施しております。

ⅱ)ハーバード大学乳幼児教育研修:2007年より実施しているハーバード大学での乳幼児教育研修では、同校における脳科学や乳幼児の発達心理からレッジョ・エミリアに関する講義に加え、ハーバード大学が直接経営や運営に関与するハーバード7園のひとつへの解説付き訪問、近郊の脳発達及び乳幼児教育の最新事例に関する研究を基礎とするなど特徴ある教育方針を持つ保育施設や、先端技術(安心安全のための虹彩認証による入退館システムなど)を取り入れた保育施設などの視察を実施しております。最先端の乳幼児教育を体感でき、専門分野の質を高める研修ツアーとして、大学や専門学校の先生方、保育園、幼稚園の園長、主任の方々にもご参加いただいております。

ⅲ)ノーランドカレッジ留学:ノーランドカレッジは、ヨーロッパの王室や上流家庭の子どもたちのナニー(教育ベビーシッター)の養成校として、1892年に設立された乳幼児ケアと教育の専門職養成のための英国の大学であります。2週間の短期留学コースでは、創設者のエミリー・ワード女史が取り入れた、子どもの自主性や自尊心を発達させるなど、子どもの立ち直る力やEQ(感情指数)を高めるとされる「感情コーチング」や、幼児期の脳の発達といった知識も身に付けるまったく新しい保育手法を学び、ナニー、保育士、幼稚園教諭など、乳幼児教育のプロとしてキャリアアップを目指します。

 

(2)調査研究事業 (株式会社ポピンズプロフェッショナル)

 当社グループ独自の保育理論をより深める「ポピンズ国際乳幼児教育研究所(PIICS:Poppins International Institute for Child Sciences)」を株式会社ポピンズプロフェッショナルの社内に設置し、世界的な視野でさらに深いエデュケアの研究も実施しております。

 保育所における実践内容に、ハーバード大学、スタンフォード大学、東京大学、お茶の水女子大学など国内外の教育機関・研究者との様々な共同研究内容を加え、「0歳からのエデュケア」として出版し保育者の指針とする他、「ポピンズアプローチ」(注1)や「知力8」(注2)を開発し、教育に主眼を置いた保育を実践しております。

 また、国や自治体からの委託を受け、保育士再就職支援事業(厚生労働省)や、サービス産業生産性向上調査事業(経済産業省)、子育て支援方策に関する調査研究(文部科学省)等の調査やコンサルティングも実施しております。

 加えて、2021年4月には、乳幼児教育のエキスパートを育成するとともに、保育士の社会的地位の向上を目的として、当社グループがお茶の水女子大学の大学院の中に「保育マネジメント講座」を開設し、現職保育士のキャリアアップ、リカレント教育を支援しております。

 なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、当社グループが長年にわたり実施を継続してきた海外研修の催行は一時的に困難となりましたが、2020年6月には、ハーバード大学教育大学院プロジェクト・ゼロとの共同研究成果を発表する場として「第12回ポピンズ国際乳幼児教育シンポジウム」を、ポピンズとして初の日米欧の4地点をリアルタイムで繋ぐウェビナー(ウェブとセミナーを合わせた造語で、インターネット回線を通じてオンラインで行うセミナー)形式で開催し、保育従事者及び乳幼児教育関係者5,000名超に、各界専門家の意見も含めた学びを広く共有いたしました。また、2020年11月には、スタンフォード大学教育学部付属園である「Bing Nursery School」へのオンライン視察を含むウェビナー形式で「2020 ポピンズ海外乳幼児研修」を開催し、700名超が参加しました。

 これらウェビナーを活用した国際シンポジウムや海外研修は、2021年以降、コロナ禍においても開催を継続しました。また、2023年には、ハーバード大学との共同研究「子どものためのSDGs」をテーマとした国際シンポジウムを、2019年以来、ハーバード大学教育大学院プロジェクト・ゼロの主任研究員など海外ゲストを4年ぶりに日本に招き、日本を含む世界とオンラインで繋ぎハイブリッドで開催しました。2024年は、「子どものためのSDGs」の“乳幼児期”に関する最終報告となる国際シンポジウムを6月に開催し、3,500人以上が参加登録、99%の満足度となりました。2025年以降は、研究対象を“学童期”として、引き続き当該共同研究を推進しております。

 これらの大規模ウェビナーを高いクオリティで運営するためのノウハウは、国内研修をこども家庭庁・各自治体などに提供する際にも活かされており、当社グループが提供する教育研修・調査事業の強みのひとつとなっていると考えております。

 

(注)1 ドキュメンテーション(お子様の様子を写真や動画で定期的に記録し、学びのプロセスを可視化)、発達のパスウェイ(胎児期から就学前までの発達の道筋を一覧表とし保育に活用)、マインドセット(失敗を恐れず、さらに成長を助け促す声掛けを取り入れた保育)の3つの手法を用いた当社独自の保育アプローチ

   2 子どもの知力を、言語・音楽・論理数学・空間構成・身体運動・自然科学・社会性・自己受容の8つの領域に整理し、「知力8(エイト)」と名付け、子どもの発達状況を勘案した保育の構成・実践

 

4.その他サービス事業

 当社グループのその他サービス事業は、主に以下のようなサービスで構成されます。

 

(1)人材派遣・紹介事業 (株式会社ウィッシュ)

 人材派遣事業においては、各自治体の公立保育園等に対して、保育士の有資格者を人材派遣しております。

 人材紹介事業においては、全国の保育事業者等の求人を紹介し、転職希望者のための転職サポート、保育事業者等への採用活動サポートを行っております。

(注)当社は、2026年3月17日付で株式会社ウィッシュの全株式を譲渡する契約を締結いたしました。これに伴い、同社は2026年5月1日(予定)をもって当社の連結の範囲から除外される予定です。詳細については、「第2 事業の状況 5 重要な契約等」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

(2)不妊予防事業 (株式会社ポピンズファミリーケア)

 2021年6月に、不妊予防に関するポータルサイトと企業研修サービスを開始しております。

 これまで当社グループは、出産後の女性のライフステージに寄り添ってまいりました。しかし日本では、不妊治療とキャリアを両立できず悩んでいる女性が数多くいるという現実があります。この現実を踏まえ、出産前の女性が抱える「不妊」という問題に向き合い、働く女性が切れ目なく活躍できるように、支援の領域を広げてまいります。また、実用化されると簡単な質問項目に答えるだけで、月経異常症や卵巣機能不全のリスクを知ることができる『不妊予防のための早期診断セルフチェックシート』の開発に向けた、順天堂大学との間で臨床研究が最終段階に進んでおります。

 

(3)ペットケア事業 (株式会社ポピンズシッター)

 2022年9月に、新規事業としてペットケアサービスを開始しております。

 当社グループが展開するファミリーケア領域(ナニー及びベビーシッター、家事代行、介護)において、安心のポピンズブランドで「家族の一員」であるペットの健康と幸せをサポートするペットシッターを派遣し、ペットもご家族の一員としたワンストップのサービス提供を目指しております。ペットケアサービスの立ち上げにより、さらに切れ目のないサポートで働く女性やご家族を支援してまいります。

 

以上で述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

[事業系統図]

※株式会社ウィッシュは、2026年5月1日付(予定)の全株式譲渡に伴い、同日をもって当社の連結の範囲から除外される予定です。

 

 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準及び重要基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

 当連結会計年度のわが国経済は、賃上げ定着による所得環境の改善が個人消費を底上げした一方、国際情勢の緊迫化や円相場の変動に伴う物価上昇が家計や企業の生活・経営を圧迫しました。世界でも、主要国の金融政策転換や、緊迫化する中東情勢、継続するロシア・ウクライナ情勢など地政学リスクにより、エネルギー価格等の先行き不透明な状況が続いております。

 国内では、少子化が想定を上回る速度で進行しています。出生数は過去最低の更新が見込まれ、生産年齢人口の減少に伴う「人手不足」は全産業共通の深刻な課題となりました。こうした中、社会全体で限られた人的資源を最大限に活用するための「働き方改革」は、もはや努力義務ではなく、企業の存続に不可欠な経営戦略へと変貌しております。

 政府が「2030年までが少子化反転のラストチャンス」と掲げる中、2025年4月より「改正育児・介護休業法」が段階的に施行されました。これにより、子どもが3歳になるまでのテレワーク導入の努力義務化など、柔軟な働き方が強く求められ、両立支援は新たなフェーズに突入しております。あわせて、児童手当の拡充など子育て世帯への直接支援も加速しています。

 当社グループは、このような劇的な社会変容を、最高水準のエデュケアサービスを世に問う好機と捉えております。2025年4月の改正育児・介護休業法の施行を経て、企業における従業員の「仕事と家庭の両立支援」は、今や経営における最優先事項の一つとなりました。「働く女性を 最高水準のエデュケアと介護サービスで支援します。」という不変のミッションを軸に、当社はこうした社会の変化に即応してまいりました。

 具体的には、ナニー・ベビーシッターサービスの徹底した質的向上を図るとともに、需要が急増したベビーシッター領域を中心に供給体制を大幅に拡充いたしました。あわせて、企業の人事部門が抱える課題に深く寄り添うべく、育児・介護コンサルティングの取り組みを強化し、組織全体の両立支援体制を強力に後押ししております。また、折しも「団塊の世代」の全員が70代後半を迎えたことで、当社が長年強みとしてきた自費介護サービスへのニーズも、いよいよ本格的な高まりを見せています。保育・学童施設運営を強固な基盤として、乳幼児へのエデュケアから高齢者へのシニアケアまで、多様化する働く女性のライフスタイルに寄り添う「フルラインの支援体制」をさらに強固なものとしてまいりました。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

前期比

実績

構成比(%)

実績

構成比(%)

増減

増減率(%)

売上高

31,690

100.0

34,409

100.0

2,719

+8.6

売上原価

25,106

79.2

26,921

78.2

1,814

+7.2

売上総利益

6,583

20.8

7,488

21.8

904

+13.7

販売費及び一般管理費

5,009

15.8

5,647

16.4

638

+12.7

営業利益

1,574

5.0

1,840

5.3

266

+16.9

経常利益

1,594

5.0

1,812

5.3

218

+13.7

親会社株主に帰属する当期純利益

776

2.5

1,142

3.3

365

+47.1

 

 当連結会計年度においては、前期比で増収増益となりました。

 

 売上高につきましては、34,409百万円(前期比8.6%増)となりました。その主な要因は、ファミリーケア事業において、引き続きベビーシッターサービス及びシルバーケアサービスの業績が拡大したこと、ならびにエデュケア事業において過去1年の間に、保育所・学童児童館等19施設を閉園したことに伴う減収があったものの、認可保育所3施設を含む6施設の開設等による増収に加え、令和6年度人事院勧告に伴う公定価格改定による助成金収入が増加したことによるものです。

 

 売上総利益につきましては、エデュケア事業において、以下の複合的な要因により減益(前期比71百万円減)となったものの、高利益率のファミリーケア事業の成長によりその売上構成比が上昇したこと、ならびにプロフェッショナル事業において前連結会計年度に受注を逃した大型2案件の再獲得を含め年間受注・研修実施ともに好調であったことにより、売上高増加率を上回る前期比13.7%増の7,488百万円となりました。

(マイナス要因)

・保育士等の人財の一時的な不足により、認可保育所における補助金獲得や、例年は下半期から本格化する認証/事業所内保育所等における園児増加に、前期下半期と比較して遅れが生じたこと

・保育・学童施設における人財採用費が増加したこと

・前連結会計年度と比較して19施設の閉園があったこと

(プラス要因)

・当連結会計年度に完成した認可保育所等直営施設の、開園準備費用が前期比で減少したこと

・前連結会計年度の4月開園の直営5施設が黒字化したこと

・学童児童館における配置強化等により委託料収入が増加したこと

(その他 特殊要因)

・令和7年度人事院勧告に伴う公定価格改定を踏まえて、当連結会計年度相当(2025年4月~12月)分の保育所等職員の人件費増額(処遇改善)を計上したこと

 

 販売費及び一般管理費につきましては、ナニー・シルバーケアのコンシェルジュ等や各事業及びグループ管理・企画体制強化に伴う人件費及び採用費の増加、ベビーシッターサービスの業績拡大に伴う準変動費(コールセンター費用、システム保守費用等)の増加等に伴い、前期比12.7%増となりました。

 

 以上の結果、営業利益は1,840百万円(前期比16.9%増)となりました。なお、経常利益は、前連結会計年度において営業外収益として助成金収入30百万円を計上したことが前年比較に影響していることにより、営業利益増加率を下回る、前期比13.7%増の1,812百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度に保育所の設備について減損損失56百万円を計上したものの、前連結会計年度においても減損損失371百万円を計上したことが前年比較に影響していることにより、経常利益増加率を上回る、前期比47.1%増の1,142百万円となりました。

 

 セグメント別の経営成績は次のとおりです。なお、各セグメントの金額は、セグメント間取引を相殺消去する前の金額であります。

 当連結会計年度より、従来「ファミリーケア事業」に含めていた一部のコンサルティング事業について、「プロフェッショナル事業」へ報告セグメントの変更を行いました。以下の前期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で行っております。

 

(単位:百万円)

 

セグメントの名称

前連結会計年度

当連結会計年度

前期比

実績

構成比(%)

実績

構成比(%)

増減

増減率(%)

売上高

ファミリーケア事業

6,729

21.1

8,202

23.7

1,472

+21.9

エデュケア事業

24,004

75.4

25,303

73.1

1,299

+5.4

プロフェッショナル事業

628

2.0

717

2.1

88

+14.1

その他

474

1.5

392

1.1

△81

△17.2

調整額(注)

△146

△206

△60

 合計

31,690

34,409

2,719

+8.6

 

 

 

 

 

 

 

 

セグメント利益

ファミリーケア事業

1,360

44.7

1,744

50.7

384

+28.2

エデュケア事業

1,567

51.5

1,495

43.4

△71

△4.6

プロフェッショナル事業

112

3.7

195

5.7

83

+74.6

その他

2

0.1

6

0.2

4

+197.2

調整額(注)

△1,468

△1,602

△133

 合計

1,574

1,840

266

+16.9

(注)調整額は、各報告セグメント間の内部売上高又は振替高、報告セグメントに配分していない全社費用です。全社費用は、主に経営管理に係る一般管理費及び事業セグメントに帰属しない販売費及び一般管理費です。

 

(ファミリーケア事業 : ナニーサービス、ベビーシッターサービス、シルバーケアサービス)

 ナニーサービスにつきましては、底堅い需要が継続し、売上高は前期比で4.7%増加しております。

 ベビーシッターサービスにつきましては、東京都ベビーシッター利用支援事業を中心とした自治体や国による利用助成制度を追い風とする旺盛な需要を取り込むべく、3つの施策を推進しております。

・既存ベビーシッターの稼働促進

・採用広告への継続投資(応募数の増加)

・採用拠点の増設(面接数の増加及び対面面接による質の担保)

また、価格改定及びシッター報酬改定を2025年4月から適用しております。その結果、売上拡大傾向は継続しており、前期比で34.8%増加と、引き続き力強く成長しております。

 シルバーケアサービス(高齢者在宅ケアサービス)につきましても、価格改定及びケアスタッフ報酬改定を2025年6月から適用しております。新規顧客の獲得、家事支援や高付加価値サービスのナースケアの貢献等の影響と併せて、売上高は前期比で19.3%増加と、好調に推移しております。

 以上の結果、売上高は8,202百万円(前期比21.9%増)、セグメント利益は1,744百万円(同28.2%増)となりました。

 

(エデュケア事業 : 保育施設、学童児童館等の運営)

 当事業については、過去1年の間に、認証保育所等の直営型施設1箇所、学童児童館等の委託型等施設18箇所(計19箇所)を閉園する一方、直営型施設3箇所、委託型等施設3箇所(計6箇所)を開設しました。この結果、総施設数が13箇所の純減となりましたが、閉園した施設に比べ1施設当たりの売上規模が大きい施設を開設したことにより、増収要因となりました。加えて、人財の一時的な不足により、補助金獲得や園児増加が前年比較で遅れたことによる減収影響も生じました。一方で、前連結会計年度に開園した施設の2年目増収効果や、学童児童館における委託料収入増加による増収影響がありました。さらに、令和6年度人事院勧告に伴う公定価格改定による助成金収入増加の影響もあり、エデュケア事業の売上高は25,303百万円(前期比5.4%増)となりました。

 また、セグメント利益については、前期開園施設の利益貢献、学童児童館における委託料収入の増加、直営施設の開園準備費用及び設備投資に伴う租税公課(控除対象外消費税等)の前期比での減少などのプラス影響があったものの、以下のマイナス要因が上回りました。

・令和7年度人事院勧告に伴う公定価格改定を踏まえた、保育所等職員の処遇改善費用を計上したこと

・人財の一時的な不足による、補助金獲得や園児増加の前年比較での遅れ

・保育・学童施設における人財採用費の増加

・事業管理や企画体制強化に伴う人件費及び採用費の増加

・閉園の影響

 以上の結果、セグメント利益は、1,495百万円(前期比4.6%減)となりました。

 

(プロフェッショナル事業 : 国内・海外研修)

 当事業については、国内の自治体が実施する保育士キャリアアップ研修や子育て支援研修等の保育研修の受託事業が売上の大きな割合を占めております。自治体が実施するこれらの保育研修は、主に第1四半期の後半から第3四半期の前半にかけて受注後、第3四半期から翌第1四半期の前半にかけて研修を実施し、実際の研修実施の進捗に応じて売上を計上しております。したがって、当事業の売上高及び利益の大部分は、下半期に計上されます。

 当連結会計年度は、前期において受注に至らなかった大型研修2案件の再獲得分を含め、順調に研修実施が進捗しました。

 以上の結果、売上高は717百万円(前期比14.1%増)となり、セグメント利益は195百万円(前期比74.6%増)となりました。

 

(その他 : 人材派遣・紹介、新規事業等)

 売上高につきましては、保育士派遣先における需要は安定して推移したものの、労働市場全体のひっ迫を背景に就業希望者が伸び悩んだことによる影響等により、392百万円(前期比17.2%減)となりました。

 一方で、新規事業立ち上げ費用等の影響が徐々に軽減していることから、セグメント利益は6百万円(前期比197.2%増)となりました。

 

②財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は16,500百万円(前連結会計年度末比214百万円減)となりました。

 流動資産につきましては、12,106百万円(前連結会計年度末比409百万円減)となりました。その主な要因は、売上高の増加に伴い受取手形、売掛金及び契約資産が増加したものの、配当金の支払い及び借入金の返済などにより現金及び預金が減少したためであります。

 固定資産につきましては、4,394百万円(前連結会計年度末比195百万円増)となりました。その主な要因は、繰延税金資産の増加により、投資その他の資産その他が増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債は7,239百万円(前連結会計年度末比968百万円減)となりました。

 流動負債につきましては、5,125百万円(前連結会計年度末比341百万円減)となりました。その主な要因は、未払金及び未払法人税等が増加したものの、短期借入金、1年内返済予定の長期借入金及び前受金が減少したためであります。

 固定負債につきましては、2,113百万円(前連結会計年度末比626百万円減)となりました。その主な要因は、返済による長期借入金の減少によるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は9,261百万円(前連結会計年度末比754百万円増)となりました。その主な要因は、剰余金の配当389百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益1,142百万円を計上したことにより利益剰余金が増加したためであります。

 この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、56.1%(前連結会計年度末比5.2ポイント増)となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、7,606百万円(前期比767百万円の減少)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、1,535百万円(前期比305百万円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,760百万円、減価償却費244百万円、減損損失56百万円、未払金の増加額486百万円、法人税等の還付額31百万円等の増加要因があったものの、売上債権の増加額317百万円、法人税等の支払額610百万円、前受金の減少額147百万円等の減少要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、366百万円(前期は598百万円の獲得)となりました。これは主に、助成金の受取額403百万円等の増加要因があったものの、認可保育所等の新規開設に関する有形固定資産の取得による支出653百万円、無形固定資産の取得による支出67百万円並びに敷金及び保証金の差入による支出47百万円等の減少要因があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,935百万円(前期は933百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純減額600百万円、長期借入金の返済による支出945百万円及び配当金の支払額389百万円等の減少要因があったことによるものであります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当社グループは、受注活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

c.販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2025年1月1日

至  2025年12月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

ファミリーケア事業

8,058

121.6

エデュケア事業

25,283

105.3

プロフェッショナル事業

693

114.7

報告セグメント計

34,035

109.0

その他

373

82.3

合計

34,409

108.6

  (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10以上を占める相手先がないため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の分析

 経営成績等の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性について

(キャッシュ・フローの状況の分析)

 当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(財政政策)

 当社グループは、運転資金、設備資金及びシステム開発資金につきましては、内部資金(新株発行による増資を含む。)又は借入により資金調達することとしております。このうち借入による資金調達に関しましては、短期運転資金については金融機関からの短期借入金によって、長期運転資金及び保育所の新規開設に伴う設備投資、システム開発資金については、長期借入金によって調達しております。

 

d.経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループは、2025年8月29日に、2030年12月期を最終年度とする『中期経営計画2030』(2030年度数値目標:営業利益30億円以上、ROIC12%、ROE15%、配当性向40%前後、DOE(自己資本配当率)6%)を公表し、その達成に向けて取り組んでおります。少子化や働き方といった、当社グループを取り巻く社会的な外部環境の激変が続いております。また、各事業においても、以下のような事業課題への対処が求められております。

 ファミリーケア事業のチャイルドケア領域においては、保育園とともに「車の両輪」となり、女性の活躍・就労支援策を支える社会インフラとしてのナニーやベビーシッターの存在感が高まっております。高市政権によるベビーシッターや家事支援サービスの利用料の税額控除導入の検討や、東京都によるベビーシッター利用支援事業(一時預かり)の23区全域での事業採択及び病児保育の検証事業スタートなどの政策強化が重なる2026年は、まさに『ベビーシッター元年』となることが見込まれます。さらに、シルバーケア領域においては、年間240万人が生まれていた団塊の世代が全員75歳以上となりターゲット層が引き続き膨らむこと、さらに高市政権により示された、介護保険サービス基盤強化と並行しての「保険外サービスの普及促進」の方向性を踏まえ、シルバーケアサービスの需要拡大が、より一層加速することが見込まれます。

 エデュケア事業につきましては、保育所における待機児童問題は概ね解消し、その主たる課題が量的不足への対応から質的向上や、「こども誰でも通園制度」や付加的サービスのような多様なニーズへの対応へと移行しております。一方で、学童保育の待機児童(いわゆる「待機学童」)は1万6,330人(前年比 1,356人減)と依然として高止まりしており、保育環境の整備、保育の質向上が引き続き大きな課題となっております。

 プロフェッショナル事業につきましては、2025年12月期においてオンライン研修の浸透を背景とした広域展開が奏功し、主要な大型案件の再獲得を含め、自治体保育研修におけるシェアをさらに拡大いたしました。この現状を踏まえ、高い市場シェアを維持・防衛するための施策の徹底が、重要な課題となります。

 また、全事業に共通する要因として、日本社会全体にわたる賃上げの流れ及び働き手不足の深刻化を踏まえ、中長期的な成長戦略の実現を支えることができる評価・報酬制度や待遇等の継続的な見直しと、その運用の改善と定着が、引き続き重要な経営課題であると認識しております。

 

e.経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、上記のような問題認識を踏まえ、また、『中期経営計画2030』における当社グループ及び各事業の戦略方針、ならびに、少子化や働き方といった、当社グループを取り巻く社会的な外部環境の激変、旺盛なベビーシッター需要の想定以上の高まり、学童待機児童の増加、公定価格改定への対応などを総合的に勘案して、2026年12月期の連結業績につきましては、売上高36,700百万円(前期比6.7%増)、営業利益1,920百万円(同4.3%増)、経常利益1,880百万円(同3.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,200百万円(同5.0%増)を予想しております。なお、各事業における方針・施策及び業績の見通しは、以下のとおりです。

 

(ファミリーケア事業)

ナニーサービスにつきましては、高付加価値サービスとして高い利益率を維持しつつ、高い品質と多様なニーズへの対応力を活かして、顧客単価向上と継続期間長期化を推進してまいります。

ベビーシッターサービスにつきましては、顧客・働き手の自然流入増が継続する中、政策強化などを背景とした、引き続き旺盛な需要に対応するため、第3の採用拠点開設を核としてさらなるベビーシッター採用・研修強化を図ってまいります。併せて、ベビーシッター分野で売上高トップ(注1)の地位を揺るぎないものものとするため、品質管理及びリスク管理のさらなる体制強化にも取り組んでまいります。

シルバーケアサービスにつきましては、営業管理体制の高度化やコーディネーター増強により運営体制を一段と強固にすると共に、ケアスタッフの待遇改善やDXによる採用・稼働促進を通じて、サービス供給力の強化を進めてまいります。

以上の点を考慮して、ファミリーケア事業では、売上高につきましては前期比10%台半ば、営業利益につきましては10%台前半の成長を見込んでおります。

(注1)公表されているベビーシッター業界の統計数値がありませんので、当社独自の推計比較によるものです。

 

(エデュケア事業)

2026年12月期については、子育て世帯の流入を伴う住宅開発に伴う保育所開設2施設を含め、合計11施設の開設が決定しております(認可保育所2施設、認証保育所(運営再開)1施設、学童クラブ・児童館8施設)。また、閉園はポートフォリオ管理適正化の観点からの能動的なクローズを含む10施設(小規模認可1施設、事業所内保育所3施設、学童クラブ・児童館5施設、その他1施設)を予定しております。

売上高につきましては、保育施設等の開設によるものの他、2024年及び2025年に開設した保育所の園児の繰り上がりによる定員充足率の上昇、及び閉園の影響を考慮して、前期比で一桁%台半ばの成長を見込んでおります。

また、保育所及び学童クラブ等での採用強化に伴う採用費増加や閉園によるマイナス影響を見込むものの、2026年4月以降に見込まれる人財不足の解消に伴う2025年12月期比での園児増加や補助金獲得・人件費単価の適正化、学童クラブ・児童館の新規開設、開設2年目以降の保育所園児数充足による売上増加、低採算施設の閉園及び、ポピンズプラス(注2)の拡充等のプラス要因が上回ることにより、営業利益につきましては前期比で一桁%台後半の成長を見込んでおります。なお、令和7年度人事院勧告に伴う公定価格改定(+5.3%)の影響は、助成金収入増・人件費増ともに現時点で未考慮であります。

(注2)ポピンズプラスは、おむつ・タオル・写真サービスの他、自然体験ができるフォレストスクール、オンラインを活用したグローバル教育などを提供する有料のオプションサービスです。

 

(プロフェッショナル事業)

2026年12月期は、前述のとおり、高い市場シェアを維持・防衛するための施策を徹底し、安定的な収益基盤を堅持いたします。自治体向けビジネスにおいては、例年継続的なコスト効率化が求められる傾向にありますが、当社は運営ノウハウの蓄積による付加価値の向上でこれに対応してまいります。

加えて、保育研修で培った講師ネットワークと運営知見を活かし、ニーズが拡大している学童保育領域での研修受注を強化するほか、育児・介護コンサルティング等の民需向けサービスの拡大に注力し、収益源の多角化を推進いたします。なお、民需向けコンサルティング事業の強化に際しては、将来の持続的成長に向けた人財確保・育成などの体制整備を先行して進める計画です。

以上の点を考慮して、売上高につきましては、保育研修案件の着実な獲得・実施と周辺領域の伸長により、前期比で一桁%台前半の成長を見込んでおります。また、営業利益につきましては、新規領域での戦略的な体制整備を先行させることから、前期比で一桁%台前半の成長を見込んでおります。

 

②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

(1) 報告セグメントの決定方法

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社グループは持株会社制度を採用し、当社がグループ全体の経営戦略策定等の機能を担うととともに各事業会社の経営管理を行い、各事業会社は取り扱うサービスについて機動的に事業活動を展開しております。

 したがって、当社グループは、これら事業会社を基礎としたサービス別のセグメントから構成されており、「ファミリーケア事業」、「エデュケア事業」、「プロフェッショナル事業」の3つを報告セグメントとし、報告セグメントに含まれない事業セグメントを「その他」としております。

 

(2) 報告セグメントに属するサービスの種類

 「ファミリーケア事業」は、主にナニーサービス、ベビーシッターサービス、シルバーケアサービス等の居宅訪問による保育及び高齢者向けケアサービスを行っております。「エデュケア事業」は、主に認可保育事業、認可外保育事業等の保育・学童施設の運営を行っております。「プロフェッショナル事業」は、当社グループの乳幼児教育ノウハウを活かした国内研修、海外研修、及び調査・研究サービスを提供しております。

 

(3) 報告セグメントの変更等に関する事項

 当連結会計年度より、業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「ファミリーケア事業」に含めていた一部のコンサルティング事業について、「プロフェッショナル事業」へ報告セグメントの変更を行っております。

 なお、前連結会計年度については、変更後の区分により作成したものを記載しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 なお、資産及び負債については、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象としていないため、事業セグメントに配分しておりません。

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報並びに収益の分解情報

前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注1)

合計

調整額

(注2)

連結財務諸表計上額

(注3)

 

ファミリーケア事業

エデュケア

事業

プロフェッショナル事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

顧客との契約から生じる収益

6,626

24,004

605

31,235

454

31,690

31,690

外部顧客への売上高

6,626

24,004

605

31,235

454

31,690

31,690

セグメント間の内部売上高又は振替高

102

23

126

19

146

△146

6,729

24,004

628

31,362

474

31,836

△146

31,690

セグメント利益又は損失(△)

1,360

1,567

112

3,040

2

3,042

△1,468

1,574

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

50

157

5

213

1

215

50

266

のれん償却額

5

5

(注1) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、高齢者向けデイサービス施設等の運営事業、人材派遣・紹介事業等が含まれております。

(注2) 調整額は以下のとおりであります。

1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,468百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に経営管理に係る一般管理費用及び事業セグメントに帰属しない販売費及び一般管理費であります。

2.減価償却費の調整額50百万円は、主に全社資産等に係る減価償却費であります。

3.のれん償却額の調整額5百万円は、各報告セグメントに配分していないのれん償却額であります。

(注3) セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

(注4) セグメント資産は、事業セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注1)

合計

調整額

(注2)

連結財務諸表計上額

(注3)

 

ファミリーケア事業

エデュケア

事業

プロフェッショナル事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

顧客との契約から生じる収益

8,058

25,283

693

34,035

373

34,409

34,409

外部顧客への売上高

8,058

25,283

693

34,035

373

34,409

34,409

セグメント間の内部売上高又は振替高

144

19

23

187

18

206

△206

8,202

25,303

717

34,223

392

34,616

△206

34,409

セグメント利益又は損失(△)

1,744

1,495

195

3,436

6

3,442

△1,602

1,840

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

41

150

3

195

0

196

48

244

(注1) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、人材派遣・紹介事業等が含まれております。

(注2) 調整額は以下のとおりであります。

1.セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,602百万円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主に経営管理に係る一般管理費用及び事業セグメントに帰属しない販売費及び一般管理費であります。

2.減価償却費の調整額48百万円は、主に全社資産等に係る減価償却費であります。

(注3) セグメント利益又は損失(△)は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

(注4) セグメント資産は、事業セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。

 

【関連情報】

 前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)及び当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%を占める相手先がいないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

ファミリーケア事業

エデュケア事業

プロフェッショナル事業

その他

全社・消去

合計

減損損失

371

371

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

ファミリーケア事業

エデュケア事業

プロフェッショナル事業

その他

全社・消去

合計

減損損失

56

56

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

ファミリーケア事業

エデュケア事業

プロフェッショナル事業

その他

全社・消去

合計

当期償却額

5

5

当期末残高

(注)全社・消去の金額は、報告セグメントに帰属しない全社に係る金額であります。

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。