2024年9月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

スタジオ事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
スタジオ事業 5,554 99.4 - - -
その他 36 0.6 - - -

事業内容

3【事業の内容】

当社は持株会社として当社グループの経営方針策定・経営管理を担当しており、当社グループは、当社及び連結子会社1社で構成され、フォトウエディング等のサービスを提供するスタジオ事業の他、パーソナルトレーニングを中心とするフィットネスジムの運営を行っています。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 当社グループは「Happiness」「Beauty」「Wellness」をテーマとして、既成のサービスには無いもの、「こんなサービスがあったらいいな」という考えを形にして店舗展開していくことを意識し、お客様の幸福に寄り添いながら事業を展開しています。

 当社がスタジオ事業の中核として提供しているフォトウエディングとは、結婚式や披露宴とは別の日に結婚写真を撮影する、或いは結婚式や披露宴を行わずに結婚写真を撮影するサービスを指し、前者は結婚写真の「前撮り」「別撮り」とも呼ばれています。

国内の人口減少や結婚に対する価値観の変化等に伴い結婚式や披露宴を実施する人々が減少する中においても、挙式を行ったカップルが別撮りを利用する比率は増加しており、新郎新婦がホストとして慌ただしく過ごす結婚式当日を避けしっかりと記念に残る写真を撮影したい、或いは当日とは異なる衣裳や場所で思い出に残る写真を残したいというニーズが高まっているものと当社は考えています。下表のとおり株式会社リクルートマーケティングパートナーズが実施した「ゼクシィ結婚トレンド調査」によれば、挙式を行った組数のうち、別撮りの実施率は2014年の56.7%から2024年には73.8%にまで上昇しています。今後もフォトウエディングの利用者は増加傾向で推移すると当社では考えています。

 

挙式を行った組数のうち、別撮りを行った組数の割合

(単位:%)

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

56.7

59.4

63.0

63.7

64.3

62.6

67.8

70.8

73.3

72.8

73.8

(出所:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ「ゼクシィ結婚トレンド調査」2014~2024)

 

当社は、2023年において全婚姻組数47万4千組(*1)の56%超にあたる約26.7万組(*2)がフォトウエディングを利用していると推計しています。また、当社は、フォトウエディングの国内市場規模は2023年時点で年間約529億円(*3)であると推計しており、上記のような動向を背景に今後も成長していくと見込んでいます。

当社グループの提供するフォトウエディングサービスは、屋内に設営した専用スタジオにて撮影を行う「スタジオ撮影」と屋外で撮影を行う「ロケーション撮影」を提供しています。当社が「ターミナル店舗」と位置付ける主力の大型店舗では、利便性の高い都市部のターミナル駅から徒歩10分程度の立地に130~150坪前後の面積を基準とするフォトウエディング専用のフォトスタジオを出店し、店舗内には接客・衣装選び・メイク・着付け・撮影の各工程に必要な設備を全て備え、同一店舗内でサービスを完結することを可能としています。特にスタジオ撮影の充実に注力し、店舗毎に独自のテーマを持ったハウススタジオに加えて、半数以上の店舗に設置した屋内和庭園には本物の日本家屋と同じ素材を使用して和室と庭園を再現、ビル内のスタジオにいながら和の雰囲気を創り出す取組が多くの顧客の支持を得ていると当社は考えています。ロケーション撮影では、四季の美しい風景や自然、公園・寺社等の撮影スポットでの撮影を行っています。撮影にあたっては当社グループが保有する和装(白無垢、色打掛等)・洋装(ウエディングドレス等)のラインナップからお客様に衣裳を選択いただき、当社グループで教育研修を施した正社員のメイクアップアーティスト、フォトグラファーがメイク・撮影を行うことで、成果物としての写真を提供するだけでなく、撮影体験そのものも含めて顧客の思い出に残るサービスを提供しています。

サービスは以下の流れで提供しています。

 ①相談:プランの説明や和装・ドレス見学等の打合せ、撮影日候補を決定

 ②衣裳合わせ:衣裳の試着及び撮影当日に使用する衣裳の決定

 ③メイクアップ:フォトウエディング専門のメイクアップアーティストが小物選び、ヘアメイクをサポート

 ④撮影:フォトウエディング専門のフォトグラファーによる撮影、成果物(写真データ、アルバム等)の納品

アニバーサリーフォトサービスは屋内に設営した専用スタジオ(HAPISTA)において、子供写真や家族写真の撮影を提供しています。「HAPISTA」では、オリジナルの衣裳作成や、ロケーション撮影を行います。また、「HAPISTA」では、あらかじめ定められた立ち位置、ポージングで撮影するだけでなく、お客様に自由に動いていただき、ありのままの表情を撮影しています。

フォトウエディングサービスは、首都圏を中心に「スタジオAQUA」、関西圏を中心に「スタジオTVB」を展開しているほか、名古屋に「スタジオ 8」、福岡に「スタジオAN」、沖縄に「スタジオSUNS」、北海道に「スタジオSOLA」を展開しています。またアニバーサリーフォトサービスを提供する店舗として「HAPISTA」を、また、新たな取組として訪日観光客向け撮影サービスの「都々路」、成人式、卒業式による振袖、袴レンタルサービスの「kiruto」、衣裳レンタルサービスによる「ATELIER Pureté」、ペット写真等の「ハレイ」を展開しています。その他は兵庫県でフィットネスジムである「40minutes」を展開しています。

 

当社グループが運営しているスタジオ事業の店舗の状況は以下のとおりです。

ブランド

展開地域

店舗数

スタジオAQUA

東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、静岡県、長野県

10

スタジオTVB

大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、広島県

6

スタジオ8

愛知県

2

スタジオAN

福岡県

1

スタジオSUNS

沖縄県

3

スタジオSOLA

北海道

2

HAPISTA

東京都、大阪府、兵庫県

10

ハレイ

東京都

1

都々路

東京都

1

当社グループが実施している事業を事業系統図によって示すと以下のとおりです。

[事業系統図]

 

(*1)厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(確定数)の概況」より

(*2)フォトウエディングの利用組数は以下の算式により当社で推計しています。

(a)挙式あり組数のうち、フォトウエディングを行う組数

挙式あり組数:

全婚姻組数47.4万組(厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(確定数)の概況」)×挙式実施割合44.9%(結婚総合意識調査2024(リクルートブライダル総研調べ)および当社実施消費者調査)=21.3万組

フォトウエディング実施組数:

挙式あり組数21.3万組×別撮実施率75.6%(結婚総合意識調査2024(リクルートブライダル総研調べ)および当社実施消費者調査)=16.1万組

(b)挙式なし組数のうち、フォトウエディングを行う組数:

挙式なし組数:

全婚姻組数47.4万組(厚生労働省「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(確定数)の概況」)×挙式非実施割合55.1%(結婚総合意識調査2024(リクルートブライダル総研調べ)および当社実施消費者調査)=26.0万組

フォトウエディング実施組数:

挙式なし組数26.0万組×ナシ婚撮影比率40.8%(結婚総合意識調査2024(リクルートブライダル総研調べ)および当社実施消費者調査)=10.6万組

(c)推計フォトウエディング実施組数

(a)16.1万組+(b)10.6万組=26.6万組

(*3)フォトウエディングの国内市場規模は以下の算式により当社で推計しています。

撮影単価 199千円(結婚総合意識調査2024(リクルートブライダル総研調べ)のスタジオ撮影単価196千円とロケーション撮影単価202千円の平均値)×フォトウエディング実施組数26.6万組=529億円

(*4)フォトウエディング実施組数(*2)、市場規模推計(*3)は、一定の前提の下、外部の統計資料や公表資料を基礎として当社グループが推計したものであり、基礎となる統計資料や推計には固有の限界があるため、実際の市場規模は推計値と異なる可能性があります。

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。

(1) 経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、景気の足踏み状態が続いたものの、雇用環境の改善や賃金の上昇を受け個人消費が持ち直した結果、緩やかな回復基調に転じました。一方で世界的な資源価格の高騰や、長期的な円安トレンドの継続による物価の上昇など、景気回復を停滞させ得るリスク要因が依然として存在し、先行き不透明な状況が続いています。

 ブライダル業界においては、コロナ禍において減少した婚姻組数の回復が見られない中、コロナ禍における「結婚式」に対する価値観の変化の加速とも相まって、引き続き厳しい環境が続いています。

 一方で、フォトウエディングは新たな結婚式のスタイルの一つとして注目を集め、特にコロナ禍以降、フォトウエディング市場には規模の大小を問わず新規参入を試みる事業者が増え、一部地域においては低価格でサービスを提供する事業者も現れています。

 このような経営環境の下、主力業態であるフォトウエディングサービスにおいては、撮影やヘアメイク、衣装などのサービスの質を高めつつ、フォトウエディングを身近に感じていただけるように、フォトウエディングのリーディングカンパニーとして、認知度の向上や顧客のニーズと環境に合わせた施策を実行し、市場拡大に取り組んでまいりました。

 また、アニバーサリーフォトサービスの「HAPISTA」においては、お宮参りや七五三等のイベントだけでなく、お子様を中心に家族でリピートしたくなるHAPPYな体験を得られるフォトサービスを提供してまいりました。現在全国で10店舗展開していますが、今後はブランド力を強化し、顧客層の厚い首都圏での店舗展開を進め、事業拡大を目指してまいります。

 当連結会計年度の経営成績は、フォトウエディングサービスにおいて婚姻組数の減少や、小規模事業者を含めた新規参入者の増加等の影響もあり、売上収益は前期を下回りました。費用面では、前連結会計年度に出店した7店舗及び当連結会計年度に出店した3店舗の賃借料や、認知向上・集客のための広告宣伝費の増加、人材の採用促進と給与制度改定(賃金引上げ)に伴う人件費の増加等、前期に比べ増加しました。加えて、事業効率改善のため2025年9月期連結会計年度の実施を決定したウエディングフォトスタジオの移転やアニバーサリーフォトスタジオの一部閉店等に伴う減損損失110百万円を当連結会計年度において計上しました。一方で、行使条件判定期間の終了した新株予約権が失効したことに伴い、株式報酬費用が55百万円減少しました。売上収益は5,589百万円(前期比4.5%減)となり、前期に比べ264百万円減少、営業利益は219百万円(同75.4%減)となり、前期に比べ671百万円減少しました。また、親会社の所有者に帰属する当期利益は106百万円(同78.4%減)となり、前期に比べ385百万円減少しました。

 また、当社グループの経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としている調整後営業利益は、当連結会計年度において699百万円となり前期比48.7%の減益となりました。

 セグメントレベルの概況は以下のとおりです。

 

<スタジオ事業>

 当連結会計年度のセグメント業績は、売上収益5,553百万円(前期比3.7%減)、セグメント利益226百万円(同74.6%減)となりました。

 

<その他>

 フィットネスジムにおいては2023年11月末で40minutes芦屋店を閉店したことを受け、売上収益は前期を下回りました。

 当連結会計年度のセグメント業績は、売上収益35百万円(前期比58.6%減)、セグメント損失6百万円(前期は0百万円の損失)となりました。

 

②財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は772百万円となり、前連結会計年度末に比べ503百万円減少しました。これは主に現金及び現金同等物が586百万円減少したことによるものです。非流動資産は12,005百万円となり、前連結会計年度末に比べ372百万円減少しました。これは主に減価償却により使用権資産が342百万円減少したことによるものです。

 この結果、資産合計は12,778百万円となり、前連結会計年度末に比べ875百万円減少しました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は1,929百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,188百万円減少しました。一方、非流動負債は6,017百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,244百万円増加しました。これらは主に2020年12月に締結したシンジケートローンの借換を実行したこと等により、流動負債の借入金が1,974百万円減少する一方、非流動負債の借入金が1,551百万円増加したことによるものです。

 この結果、負債合計は7,946百万円となり、前連結会計年度末に比べ943百万円減少しました。

 

(資本)

 当連結会計年度末における資本合計は4,831百万円となり、前連結会計年度末に比べ68百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が106百万円増加したことによるものです。

 この結果、親会社所有者帰属持分比率は37.8%(前連結会計年度末は34.9%)となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は222百万円となり、前連結会計年度末と比べ586百万円の減少となりました。当連結会計年度の各活動におけるキャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは前期比520百万円減少し、715百万円の収入となりました。主な要因は、税引前利益が123百万円となり、減価償却費及び償却費868百万円などのキャッシュの増加要因があった一方で、利息の支払額100百万円、法人所得税の支払額290百万円などのキャッシュの減少要因がありました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは212百万円の支出(前期は732百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産及び無形資産の取得による支出200百万円などのキャッシュの減少要因がありました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは1,089百万円の支出(前期は1,045百万円の支出)となりました。主な要因は、シンジケートローンの借換に伴う長期借入金の借入による収入2,334百万円のキャッシュの増加要因があった一方で、シンジケートローンの借換などに伴う長期借入金の返済による支出2,762百万円、賃貸借物件の家賃支払い等によるリース負債の返済による支出660百万円のキャッシュの減少要因がありました。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.仕入実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当連結会計年度の「生産実績」に代えて「仕入実績」を記載します。

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2023年10月1日

至 2024年9月30日)

金額(千円)

前期比(%)

フォトウエディング

666,211

94.3

アニバーサリーフォト

23,345

93.5

スタジオ事業 計

689,556

94.3

フィットネス

254

1,015.9

その他 計

254

1,015.9

合計

689,811

94.3

 (注)金額は仕入価格によっています。

 

b.受注実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注生産を行うものが存在しないため記載していません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりです。

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2023年10月1日

至 2024年9月30日)

金額(千円)

前期比(%)

フォトウエディング

5,293,739

95.5

アニバーサリーフォト

259,888

116.8

スタジオ事業 計

5,553,627

96.3

フィットネス

35,923

41.4

その他 計

35,923

41.4

合計

5,589,551

95.5

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。

 

①重要な会計上の見積り

 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としています。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っていますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。

 なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しています。

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の状況

 スタジオ事業は「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおり、フォトウエディングサービスとアニバーサリーフォトサービスから構成されます。これらを分解した結果及び分析結果は以下のとおりとなります。

 

・フォトウエディングサービス

 撮影件数は前年同期に比べ4.8%減少、撮影単価は前年同期に比べ1.2%下落したことにより、売上収益は前期に比べ251百万円減少し、5,293百万円(前期比4.5%減)となりました。

 

・アニバーサリーフォトサービス

 前連結会計年度に開店した店舗が期初から収益貢献したことに加え、2024年1月に兵庫県西宮市に「HAPISTA阪急西宮ガーデンズ店」、2024年3月に東京都台東区に「HAPISTA浅草店」を新規に出店した結果、売上収益は37百万円増加し、259百万円(前期比16.8%増)となりました。

 

 フィットネスジムについては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況 <その他>」に記載しています。

 

b.財政状態の状況

 財政状態の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載したとおりです。

 

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

 (a)キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

(b)財務政策

 当社グループでは、運転資金及び設備資金については、内部留保により調達することを基本としていますが、突発的な資金需要が発生した場合には、必要に応じて外部からの資金調達を行うことがあります。また連結財政状態計算書において当社による旧株式会社デコルテ株式の取得資金として長期借入金を計上しています。

 当連結会計年度末において流動負債に計上した借入金は473百万円、非流動負債に計上した借入金は2,024百万円です。

 なお、子会社については、当社を通じての資金調達を原則としています。

 

d.経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について

 当社グループの経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、調整後営業利益があります。当社グループは、調整後営業利益を用いて業績を測定しており、当社グループの業績評価をより効果的に行うために有用かつ必要な指標であると考えています。

 当連結会計年度における調整後営業利益は699百万円となり、前期比48.7%減少しました。

 

 営業利益と調整後営業利益の調整は以下のとおりです。

(単位:千円)

 

決算年月

国際会計基準

第4期

第5期

第6期

第7期

第8期

2020年9月

2021年9月

2022年9月

2023年9月

2024年9月

営業利益

416,731

871,806

1,377,813

891,326

219,532

(減算)その他の収益

143,645

52,507

440,061

5,269

27,694

(加算)その他の費用

242,438

33,639

6,972

1,772

113,475

(加算)本社費(注)

472,701

483,698

494,069

475,918

394,185

調整後営業利益

988,226

1,336,636

1,438,793

1,363,748

699,498

(注) 本社費は管理部門等で発生する全社的な管理費用等です。

 

e.経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

f.経営者の問題意識と今後の方針について

 経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

セグメント情報

6.セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

 当社は、製品・サービス別の事業部を置き、各事業部は、取り扱う製品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。

 当社は、事業部を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「スタジオ事業」を報告セグメントとしています。

 「スタジオ事業」は、フォトウエディングサービスの提供・アニバーサリーフォトの撮影及び写真加工、アルバム等の製作を行っています。

 

(2) 報告セグメントに関する情報

 報告セグメントの会計方針は、注記「3.重要な会計方針」で記載している当社グループの会計方針と同一です。

 

前連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結財務諸表

計上額

 

スタジオ

事業

売上収益

 

 

 

 

 

 

外部収益

5,767,290

5,767,290

86,710

5,854,000

5,854,000

セグメント間収益

合計

5,767,290

5,767,290

86,710

5,854,000

5,854,000

セグメント利益(△損失)

891,762

891,762

△435

891,326

891,326

金融収益

7,787

金融費用

135,267

税引前利益

763,847

減価償却費及び償却費

805,817

805,817

20,595

826,412

826,412

減損損失

資本的支出

2,161,415

2,161,415

2

2,161,417

2,161,417

報告セグメント資産

13,392,420

13,392,420

68,768

13,461,188

192,476

13,653,664

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、「フィットネス」が含まれています。

2.セグメント資産の調整額には、主に全社目的のために保有される余剰資産(現金及び現金同等物)等が含まれています。

 

当連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結財務諸表

計上額

 

スタジオ

事業

売上収益

 

 

 

 

 

 

外部収益

5,553,627

5,553,627

35,923

5,589,551

5,589,551

セグメント間収益

合計

5,553,627

5,553,627

35,923

5,589,551

5,589,551

セグメント利益(△損失)

226,265

226,265

△6,733

219,532

219,532

金融収益

10,268

金融費用

105,958

税引前利益

123,842

減価償却費及び償却費

857,167

857,167

11,258

868,426

868,426

減損損失

110,963

110,963

110,963

110,963

資本的支出

405,513

405,513

76

405,589

405,589

報告セグメント資産

12,683,747

12,683,747

56,351

12,740,099

38,193

12,778,293

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、「フィットネス」が含まれています。

2.セグメント資産の調整額には、主に全社目的のために保有される余剰資産(現金及び現金同等物)等が含まれています。

 

(3) サービスに関する情報

 提供しているサービス並びに収益の額については注記「22.売上収益」に記載のとおりです。

 

(4) 地域別に関する情報

 当社グループは、外部顧客からの国内売上収益が、連結包括利益計算書の売上収益の大部分を占めるため、地域別の売上収益の記載を省略しています。

 また、国内所在地に帰属する非流動資産の帳簿価額が、連結財政状態計算書の非流動資産の大部分を占めるため、地域別の非流動資産の記載を省略しています。

 

(5) 主要な顧客に関する情報

 単一の外部顧客との取引による売上収益が当社グループ売上収益の10%を超える外部顧客がいないため、記載を省略しています。