2024年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

レストラン 居酒屋 カラオケ たれ その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
レストラン 30,566 82.7 1,841 70.9 6.0
居酒屋 4,478 12.1 503 19.4 11.2
カラオケ 1,689 4.6 172 6.6 10.2
たれ 162 0.4 47 1.8 29.0
その他 50 0.1 33 1.3 66.0

事業内容

3【事業の内容】

 当社は、ステーキ、居酒屋、回転寿司、焼肉、とんかつ、カフェ及びカラオケ店などの飲食等チェーン店舗を、東北から関西の地域を中心に、直営及びフランチャイズ展開しております。

 また当社は、親会社の株式会社コロワイド及び同社の連結子会社53社により構成される株式会社コロワイドグループに属しております。株式会社コロワイドは、当社の普通株式7,950万株(議決権比率41.2%)を保有しております。

 なお、次の5部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 たれ事業は、第2四半期会計期間の期首にコロワイドグループの株式会社コロワイドMDへ移管しました。詳細

は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

当社………

レストラン事業

:ステーキ・回転寿司・焼肉・とんかつ・和食・洋食・カフェ等の店舗経営

 

居酒屋事業

:居酒屋の店舗経営

 

カラオケ事業

:カラオケ店の店舗経営

 

たれ事業

:宮のたれ販売等

 

その他

:フランチャイズ事業、他

 

 (事業の系統図)

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1)経営成績の状況

 当事業年度における我が国経済は、約30年ぶりとなる高水準の賃上げや企業の高い投資意欲など、経済には前向きな動きが見られました。他方、賃金上昇は輸入価格の上昇を起点とする物価上昇に追い付いておらず、個人消費や設備投資は、依然として力強さを欠くなど先行き不透明な状況が続いております。

 外食産業におきましては、経済活動の正常化に伴う需要の増加に加えて、インバウンド需要もあり緩やかに回復が続いております。しかしながら、昨年から続く原材料・エネルギー価格及び物流費の上昇を背景に、業界全体で価格改定の動きが継続しております。更なる物価上昇の懸念から消費者の生活防衛意識が高まっており、依然として厳しい経営環境が続いております。

 このような状況の中、当社では引き続き「すべてはお客様と従業員のために」という企業理念のもとにQSCA(品質、サービス、清潔、雰囲気)を高め、家庭ではなかなか体験できない様々な料理や高いレベルのサービスを提供することによって、「楽しかった、おいしかった」とお客様に喜んで頂けるよう努めております。

 お客様のご期待にお応えするために「霜降りで肉質が柔らかいメキシコ産若姫牛リブロースステーキ」の提供や当社の創業地である福井県産の甘えび、赤梅貝、福井名物の焼き鯖の押し寿司など「福井祭り、春の味覚祭り」など展開してまいりました。引き続き、当社でしか食べられない商品の提供に取り組んでおります。

 ステーキ宮は、2025年に創業から50周年を迎えることに先立ち「未来プロジェクト」として、付け合わせで好評だった「宮のガロスパ」を期間限定で復活させるなど、続々とキャンペーンをスタートしております。

 以上のような取り組みを行い、当事業年度における売上高は前期比で17億7百万円増加し、一定の成果が発現しつつありますが、物価上昇に伴う消費マインドの低下の影響もあり、前回発表の予想を下回る結果となりました。また、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討し、110店舗及び2事業所において減損損失を10億41百万円計上するとともに、成長投資の一環として進めております業態転換・リモデルに伴い、固定資産除却損を1億19百万円計上致しました。

 これらの結果、当事業年度における業績は、売上高が369億47百万円(前期比4.8%増)、営業損失が65百万円(前事業年度は10億20百万円の営業損失)、経常利益が9百万円(前事業年度は11億34百万円の経常損失)、当期純損失が14億70百万円(前事業年度は21億65百万円の当期純損失)となりました。

 当事業年度において、新規出店3店舗、不採算店22店舗、契約満了による2店舗の計24店舗の閉鎖により、当事業年度末の店舗数は334店舗(直営店324店舗、FC店10店舗)となりました。また、業態転換を5店舗、リモデルを21店舗行いました。

 

 セグメントの業績の概要は以下の通りです。

① レストラン事業

 レストラン事業につきましては、新規出店3店舗(「カルビ大将」2店舗、「ステーキ宮」1店舗)、業態転換を3店舗(「味のがんこ炎」から「カルビ大将」へ2店舗、「にぎりの徳兵衛」から「海鮮アトム」へ1店舗)、リモデルを16店舗(「ステーキ宮」10店舗、「にぎりの徳兵衛」5店舗、「海鮮アトム」1店舗)、不採算店11店舗(「ステーキ宮」10店舗、「海鮮アトム」1店舗)、契約満了による1店舗(「ステーキ宮」1店舗)の閉鎖を行い、当事業年度末の店舗数は244店舗となりました。

 レストラン事業の当事業年度の売上高は、305億66百万円(前年同期比4.4%増)となりました。

② 居酒屋事業

 業態転換を2店舗(「寧々家」から「いろはにほへと」へ2店舗)、リモデルを2店舗(「いろはにほへと」2店舗)、不採算店11店舗(「やきとりセンター」1店舗、「寧々家」5店舗、「いろはにほへと」2店舗、「甘太郎」1店舗、「ぎんぶた」1店舗、「暖や」1店舗)、契約満了による1店舗(「いろはにほへと」1店舗)の閉鎖を行い、当事業年度末の店舗数は55店舗となりました。

 居酒屋事業の当事業年度の売上高は、44億78百万円(前年同期比16.6%増)となりました。

 

③ カラオケ事業

 カラオケ事業につきましては、リモデルを3店舗(「時遊館」3店舗)行い、当事業年度末の店舗数は25店舗であります。

 カラオケ事業の当事業年度の売上高は、16億89百万円(前年同期比21.2%増)となりました。

④ たれ事業

 たれ事業につきましては、第2四半期会計期間の期首にコロワイドグループの株式会社コロワイドMDへ移管しております。

 たれ事業の当事業年度の売上高は、1億62百万円(前年同期比74.5%減)となりました。

⑤ その他の事業

 その他の事業につきましては、当事業年度末の店舗数はFC店10店舗であります。また、給与計算事務等のアウトソーシング事業は、前第2四半期会計期間の期首に親会社の株式会社コロワイドへ業務移管しております。

 その他の事業の当事業年度の売上高は、50百万円(前年同期比50.0%減)となりました。

 

(2)当期の財政状態の概況

(資産)

 当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ22億9百万円減少し、203億18百万円となりました。その要因は現金及び預金を主とした流動資産の減少9億23百万円、減価償却を含む有形固定資産の減少8億28百万円、敷金及び保証金の回収を主とした投資その他の資産の減少4億44百万円によるものであります。

(負債)

 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ7億57百万円減少し、135億55百万円となりました。その要因は短期借入金を主とした流動負債の減少20億37百万円、長期借入金を主とした固定負債の増加12億79百万円によるものであります。

(純資産)

 当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ14億52百万円減少し、67億63百万円となりました。その要因は当期純損失の計上14億70百万円によるものであります。

 この結果、自己資本比率は33.3%(前事業年度末は36.5%)、1株当たり純資産額は23円46銭(前事業年度末は30円98銭)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は46億49百万円となり、前事業年度末に比べ9億19百万円減少致しました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は9億44百万円となりました。

 これは主に減価償却費(11億10百万円)、減損損失(10億41百万円)、未払消費税等の増加(5億43百万円)によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は18億65百万円となりました。

 これは主に有形固定資産の取得による支出(19億58百万円)によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は1百万円となりました。

 これは主に長期借入金の借入れによる収入(40億円)、短期借入金の返済による支出(20億50百万円)、長期借入金の返済による支出(16億66百万円)、ファイナンス・リース債務の返済による支出(2億81百万円)によるものであります。

 

仕入及び販売の実績

  (1)セグメント別仕入実績

 当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前事業年度比(%)

レストラン事業

11,231

103.5

居酒屋事業

1,155

132.2

カラオケ事業

319

118.2

たれ事業

106

25.7

その他の事業

6

18.9

合計

12,820

103.0

 

(2)セグメント別販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前事業年度比(%)

レストラン事業

30,566

104.4

居酒屋事業

4,478

116.6

カラオケ事業

1,689

121.2

たれ事業

162

25.5

その他の事業

50

50.0

合計

36,947

104.8

 (注)上記金額のうち、セグメント間取引については相殺消去をしております。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

(2)当事業年度の経営成績の分析

 当事業年度における業績は、売上高は369億47百万円(前期比4.8%増)、営業損失は65百万円(前事業年度は10億20百万円の営業損失)、経常利益は9百万円(前事業年度は11億34百万円の経常損失)、当期純損失は14億70百万円(前事業年度は21億65百万円の当期純損失)となりました。

 

 売上高については、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (1)経営成績の状況 に記載しております。

 

売上原価は、128億30百万円(前期比3.3%増)となりました。売上高に対する構成比は34.7%となりました。

販売費及び一般管理費は241億83百万円(前期比1.4%増)となりました。売上高に対する構成比は、65.5%となりました。

賃借料は33億12百万円(前期比0.9%増)、減価償却費は11億9百万円(同7.5%増)となっております。

また、従業員給料及び賞与は31億7百万円(前期比4.4%減)、その他人件費は70億79百万円(同10.2%増)となっております。

上記の結果、営業損失は65百万円(前期営業損失10億20百万円)となりました。

 

営業外収益に関しては、事業再構築補助金や節電キャンペーン等により2億42百万円(前期比43.0%増)となり、営業外費用に関しては、コミットメントライン契約が2023年8月4日をもって契約満了により当該契約を終了したことや前事業年度において自社土地の売却に伴う償却費を計上していたことにより1億67百万円(同40.9%減)となりました。

この結果、経常利益は9百万円(前期経常損失11億34百万円)となりました。

 

特別利益は、前事業年度において自社土地の売却をしていたことにより8百万円(前期比97.5%減)となりました。

 

特別損失は、固定資産除却損の減少や減損損失等の計上により12億62百万円(前期比14.7%減)となりました。

 上記の結果、税引前当期純損失は12億44百万円(前期は税引前当期純損失22億87百万円)となりました。

 

 当期純損失は、法人税、住民税及び事業税1億22百万円(前期比8.9%減)、法人税等調整額1億3百万円(前期は法人税等調整額△2億56百万円)の計上により14億70百万円(前期は当期純損失21億65百万円)となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(4)経営戦略の現状と見通し

 当社の経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フロー

 当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

②契約債務

 2024年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

長期借入金

5,681

2,055

2,666

959

リース債務

465

234

192

38

0

 上記の表において、貸借対照表の流動負債に含まれている1年内返済予定の長期借入金及び1年内返済予定のリース債務は、長期借入金及びリース債務に含めております。

③財務政策

当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金及び店舗設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。

また、運転資金の効率的な調達を行うために取引銀行4行と貸出コミットメント契約を締結しておりましたが、2023年8月4日をもって契約満了により当該契約を終了しております。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

外食業界は、経済活動の正常化に伴う需要の増加に加えて、インバウンド需要もあり緩やかに回復が続いております。しかしながら、原材料・エネルギー価格及び物流費の上昇を背景に、業界全体で価格改定の動きが継続しております。更なる物価上昇の懸念から消費者の生活防衛意識が高まっており、依然として厳しい経営環境が続いております。

このような状況の中、当社と致しましては、サービスの原点に返り、食を通じてお客様に喜ばれ、満足していただくことによる集客力の向上、そして、コスト面の各種施策を継続的に実施し、収益性の改善を図ってまいります。

人材の確保・育成及び働き方改革の推進による生産性の向上により働きやすい環境を整備し、店舗配置の最適化を図ると共に、食品ロスの削減・エネルギーコストの削減・配送頻度見直しによるCO排出量削減・地域社会及び地域経済への貢献などを通じて、ESG経営及びSDGsへの取り組みを推進してまいります。

また、至極当然ではありますが当社と致しましても、お客様と従業員の安全・安心の確保を最優先とし、さらなる市場の変化への対応に努めてまいります。