2026年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりです。なお、当社グループでは、経営に与える影響度や関心度の高いリスクを重要性に基づいて特定し、優先的に記載しております。

また、文中にある発生の可能性や影響度及び将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。以下に記載するリスクはすべてのリスクを網羅するものではなく、本書提出日現在において予見できない、または現時点で重要と認識していないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。

業務執行における喫緊のリスクに関しては、後方ページの「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」に掲載している体制の下、適切な会議体において機動的に報告・検討され、組織的な対応を講じております。また、継続的なモニタリングを要するリスクについては、毎年「リスク事項報告書」を作成してリスク管理委員会にて審議・検討を行い、その内容や対策については必要に応じて経営会議等へ報告・上程されるなど、全社的なリスク管理体制の維持・向上に努めております。

 

(1)主要な事業等のリスクの発生可能性と影響度のまとめ

No.

リスク区分

リスク項目

発生の

可能性

影響度

企業イメージの低下

環境・社会・人権に関するリスク

企業イメージの低下

レピュテーションリスク

法令違反

法令・規制に違反するリスク

情報管理

情報システム及び情報セキュリティに関するリスク

情報管理

個人情報に関するリスク

事業投資リスク

M&Aや事業投資に伴うリスク

自然災害・気候変動等

大規模災害及び不測の事態に伴う事業継続リスク

その他

信用リスク、不良債権発生リスク

その他

訴訟等に関するリスク

国際問題

カントリーリスク

法令違反

コンプライアンスリスク

急激な市場変化

生産・仕入価格変動リスク

規制強化・緩和

法規制、法改定等に関するリスク

その他

人材に関するリスク

急激な市場変化

保有株式の価格変動リスク

急激な市場変化

在庫リスク

急激な市場変化

金利の変動や資金調達におけるリスク

注1.「リスク区分」は当社のリスク管理規程において定義されているリスクの一部です。

 2.「その他」は「その他、財務諸表に大きな影響を及ぼす事項」です。

 

(2)主要な事業等のリスクの内容等

区分

企業イメージの低下

リスク項目

環境・社会・人権に関するリスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

当社グループの事業活動、特に繊維・ファッション分野における商品調達やサプライチェーンにおいて、環境配慮の不足や人権侵害(労働環境の問題等)、あるいは衣服の廃棄問題といったサステナビリティ上の課題への対応が不十分だった場合、批判等による企業イメージやブランド価値の著しい低下を招くリスクがあります。これらに起因するステークホルダーからの信頼喪失や取引停止等は、当社グループの経営成績や財政状態及び持続的な成長に重大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

サステナビリティ委員会の下、社会的(非財務)価値と経済的価値を同時に生み出す持続可能なバリューチェーンの構築に向け、サステナビリティ方針や人権方針に則った取引の適正化を推進しております。サプライヤーに対するデューデリジェンスの実施や状況把握に努めるとともに、サステナブル素材の提案拡大や資源循環への取り組みを進め、調達から廃棄に至るプロセスにおける環境・社会リスクの低減と透明性の向上に努めております。

 

区分

企業イメージの低下

リスク項目

レピュテーションリスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

SNSやマスメディアを通じた当社グループに関する誤報や風評の広まり、あるいはESG・ガバナンスに関連する取り組みへの誤解や批判が急速に拡散されることにより、ブランド価値が毀損されるリスクがあります。また、社内外における発言や公表資料間での不整合(齟齬)が露呈した場合、ステークホルダーからの信頼を著しく低下させ、当社グループの営業活動や採用活動、株価等に多大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

SNSやマスメディアによる誤報、風評の拡散など、企業イメージを損なう事象の発生に備え、特に発生初動の一定時間以内に一次対応を行う体制の確立に努めております。迅速かつ正確な情報発信を行うため、リスク管理委員会を中心に危機対応マニュアルの整備や見直しを進めており、有事における適切な情報伝達の構築により、レピュテーションリスクの低減を図っております。

 

区分

法令違反

リスク項目

法令・規制に違反するリスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

当社グループは、国内外で様々な活動を展開しております。これらにはそれぞれ関連する法令・規制があり、海外拠点においては現地の法令等を遵守した業務運営に努めておりますが、国内においては主に以下の法令等の遵守において、違反行為が発生する、あるいは看過されるリスクがあります。

a. 取適法(中小受託取引適正化法)

b. 関税法、外為法(外国為替及び外国貿易法)

c. 知的財産法関連、家庭用品品質表示法

d. 労働基準法

これらの法令・規制に抵触すると事業活動に制限を受け、最悪の場合は信用の大幅低下にもつながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

当社グループでは「法令遵守は企業責任である」という意識を徹底し、コンプライアンスに関しては自律分散型組織(営業部門・管理部門・内部監査部門)となるべく、取締役及び全従業員がこれを意識し、その強化に努めております。また、社内外にコンプライアンス通報窓口を設置するとともに、特にコンプライアンス違反が窺われる取引先との接触や取引は情報が入った時点で即座に回避・禁止・中止・撤退するよう日常的に各部署でのチェックと法務審査部門からの注意喚起を行い、意識の徹底を図っております。

 

 

 

区分

情報管理

リスク項目

情報システム及び

情報セキュリティに関するリスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

業務効率化や情報共有等のため、情報システムを構築・運用しておりますが、リスクとして以下の脅威を想定しております。

a. 意図的脅威

標的型攻撃やマルウェア感染、Webサイトの改ざんなど外部からの悪意のある行為によるリスク

従業員や元従業員が機密データを持ち出す内部不正の行為によるリスク

生成AI等の新技術の不適切な利用による機密情報の漏洩や著作権侵害のリスク

b. 偶発的脅威

従業員に貸与しているPCの盗難・紛失や、操作ミスにより機密情報を漏洩させてしまう行為によるリスク

c. 環境的脅威

自然災害等に伴うITシステム設備の被害、ハードウエアの故障、ソフトウエアのバグやアップデートの失敗等に

よる情報システムの停止によるリスク

これらの脅威が発生した場合、業務の停止や業務効率性の低下を招くほか、被害の規模によっては、将来の当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

以下の対策を講じております。

a. 従業員へのセキュリティ講習等を通じた標的型攻撃メールへの対応方法等の周知徹底

b. ファイルサーバーやアクティブディレクトリーへの許可されたアクション以外を制限するソフトの導入と運用

c. 記録媒体へのデータコピーの禁止、退職者のメールアカウントのパスワード変更等による従業員の不正・不注意に起因する機密データ漏洩の防止

d. 企業経営に関する主要なデータの強固な暗号化と、バックアップ機器及びクラウドスペースへの同期等によるランサムウェアや災害への対策

e. 基幹システムなどの重要なサーバーの耐震性が高いデータセンターでの稼働

f. XDR(セキュリティソリューション)を導入し、外部サイバーセキュリティ企業による365日24時間監視の運用

g. 生成AIガイドラインの策定と従業員への教育実施

なお、これらの対策を超越する高度なサイバー攻撃や、最大級の災害や戦争、そして規則を遵守しない従業員等による不正等が発生した場合は、防ぐことができないことが想定されます。

 

区分

情報管理

リスク項目

個人情報に関するリスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

個人情報保護に関し、予期せぬ事由により外部に情報が漏洩し、社会的信用の低下や損害賠償責任が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

情報システム部門が主管となり情報の取り扱いや管理等につき安全管理体制を整え、リスクの発生防止に努めております。

主な対応策については以下のとおりであります。

a. メールサーバーでのウィルス、スパムメールチェック

b. 不適切なWebサイトへのアクセスを遮断するウェブフィルタリングとマルウエアブロッキング(外部の悪意のあるサーバーとの通信をブロック)

c. インターネットからの不正な侵入や、社内からの不要な通信を止めるファイアウォール

d. パソコンや社内のサーバーへのセキュリティ対策ソフトの導入

e. 許可しないパソコンの社内ネットワークへの接続禁止

f. 定期的な従業員へのセキュリティ教育や他社のセキュリティ事故を教訓とした注意喚起

 

 

区分

事業投資リスク

リスク項目

M&Aや事業投資に伴うリスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

M&Aや新規事業への投融資は、企業価値を高めるために、新市場・新領域への進出に必要なノウハウや技術・人脈を効率的に獲得し、事業基盤構築を速やかに行うために必要に応じて実施しております。しかしながら、事前の調査・検討にもかかわらず、市場環境や競争環境に著しい変化があった場合や、買収した事業が計画通りに進捗せず、投下した資金の回収遅延や不能につながり、将来の回復可能性が見込めないときには、減損損失や貸倒引当金繰入を計上することとなり、その規模によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

M&Aや新規事業への投融資にあたっては、様々な分野の専門部署で編成された投資決定体制の下、外部機関の助言を得ながら投資案件の獲得・審査・事業計画の策定、リスクの指摘、撤退基準の策定、投資案件のレビュー等を行っております。これらを基に投資決定会議でその内容について検討を行い、経営会議で最終意思決定を行うことで、投資リスクの低減とガバナンスの強化に努めております。

 

区分

自然災害・気候変動等

リスク項目

大規模災害及び不測の事態に伴う

事業継続リスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

地震や風水害などの自然災害、感染症の拡大によるパンデミック、あるいは大規模な国際紛争やテロ等の重大な犯罪行為など、想定の規模を大幅に超える非常事態が発生した場合、当社グループの従業員や拠点への直接的な被害に留まらず、社会インフラの停止やサプライチェーンの断絶、経営管理体制の維持に支障が生じる可能性があります。これにより、商品の生産・供給・販売体制に問題が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

非常事態発生時において「人命の安全確保」及び「事業継続」を最優先課題として位置づけ、リスク管理規程ならびに緊急事態対策規程に基づき、危機管理体制の構築・維持に努めております。具体的なハード面の対策として、当社においては重要拠点の耐震化や2本社制の導入、重要データのバックアップ体制を整備し、グループ全体の経営管理機能の維持を図っております。また、グループ全体としては、有事における従業員の迅速な安否確認・連絡体制の整備や、日頃からの備えを通じて安全確保体制の構築を進めております。

 

区分

その他

リスク項目

信用リスク、不良債権発生リスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

国内外の様々な取引先に対し信用供与を行っておりますが、海外事業のグローバル展開に伴うカントリーリスクを含んだ信用リスクに加え、国内においても事業環境の激変を背景に、繊維業界に留まらない多様な業種の販売先との取引が増加しております。また、コロナ禍収束後における金融機関の融資姿勢も変化しており、取引先の信用状況の悪化や経営破綻の発生が、当社グループの経営成績、財政状態及び社会的信用に重大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

信用リスクを低減すべく与信管理規程を定め、規程に則った厳格な運用を行っております。新規取引の開始、継続にあたっては、適切な限度枠と信用格付を設定した上で、営業部門へのヒアリングによる詳細確認や当社において蓄積した調査会社等の情報を基に販売先の経営状態を把握し、また、必要に応じて担保を設定するなどリスクの回避に努めております。営業部門に対しては、継続的なモニタリングの一環として定期訪問を促し、厳格な与信管理と約定回収の徹底を指示するとともに、与信講習会を継続的に実施することで従業員の意識向上を図っております。

 

 

 

区分

その他

リスク項目

訴訟等に関するリスク

発生の可能性:高

影響度:大

・リスクの内容

当社グループの事業活動において、様々な事象が訴訟の対象となる可能性があります。特に、取扱商品が第三者の知的財産権を侵害し、権利者から損害賠償を請求される恐れがあります。これら訴訟の規模や内容によっては、損害賠償金の支払いに留まらず、知財管理の不徹底に起因する社会的信用の低下を招き、当社グループの経営成績、財政状態及び企業価値に重大な影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

新規取引や新規事業の開始にあたっては、事前に担当営業部門へのヒアリングを通じて商流を徹底的に把握した上で、顧問弁護士を交えた契約関係のリーガルチェックを行い、想定される訴訟リスクの回避に努めております。知的財産関連については、商標・特許等の使用前に法務担当への事前連絡や類似商標等のチェックを徹底しております。判別が難しい商標等については、弁理士への調査を委託して侵害防止に努めるとともに、従業員の意識向上のため、定期・不定期での社内講習を実施しております。また、多様な業界との契約に関する相談が増加するなか、リスク分析の結果によっては、取引自体の回避・中止といった迅速な経営判断を行っております。万が一、訴訟が提起された場合においても、外部専門家と連携し、被害を最小限に抑える体制を構築しております。

 

区分

国際問題

リスク項目

カントリーリスク

発生の可能性:中

影響度:大

・リスクの内容

当社グループは、原材料の調達及びアパレル製品の生産を主に中国や東南アジアをはじめとする海外で行っております。生産国において政策や法令の変更、テロ、戦争、パンデミック等の予測を超えた事象が発生すると、生産活動や輸送に制限が加わることで遅延が発生し、場合によっては生産ができない状況に陥る恐れもあります。また、生産国以外でも、地政学情勢に起因する物流網の遮断や運賃の急騰、金利の急激な上昇や収拾のつかない国際紛争等による急激な円安や原油価格の高騰によりコストが大幅に上昇し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

特定地域への依存を回避するため、複数の国・地域に生産拠点を分散し、地政学的リスクや自然災害等の不測の事態に備えており、物流網の多様化を進め、代替ルートの確保にも注力することで、サプライチェーン全体の強靭化を図っております。また、為替変動や原油価格の高騰といったコスト上昇リスクについては、取引先との継続的な協議を通じて価格調整や取引条件の見直しを行い、影響の最小化に努めております。

なお、国際情勢の変化などについては、関係当局や業界団体、専門機関等からの情報収集を通じて早期に把握し、迅速かつ柔軟に対応できる体制を整えております。

 

区分

法令違反

リスク項目

コンプライアンスリスク

発生の可能性:低

影響度:大

・リスクの内容

コンプライアンス違反が発生した場合、企業イメージの低下にとどまらず、企業イメージの棄損につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼすことになります。

代表例としては以下のとおりです。

a. 社内、関係取引先でのハラスメント行為。

b. 架空取引、循環取引などの不正取引を行う、あるいは不正取引に加担する。

・対応策

コンプライアンスは事業活動における根本であり、当社グループ全役員、従業員に意識向上のためコンプライアンスマニュアルを周知徹底し、創業以来の社是である「終始一誠意」と経営理念に掲げる精神に則り、一人ひとりが法令・社内規則・諸規程を遵守することの重要性を認識させております。また、社内通報窓口と社外通報窓口を設置しており、諸問題の早期発見と適切な対応に努めております。

a. に関しては「ハラスメント防止規程」を社内ポータルサイトに掲載するとともに、社内研修を実施し、従業員に周知しています。

b. に関しては営業部門・管理部門に対しマニュアルや社内ルールを徹底させるとともに内部監査部門により内部統制評価を実施し、適切な業務が遂行できているかを検証し、不正取引に巻き込む、巻き込まれることへの対策に努めております。

 

区分

急激な市場変化

リスク項目

生産・仕入価格変動リスク

発生の可能性:高

影響度:中

・リスクの内容

海外生産の多くを外貨建てで行っており急激な為替変動、原料価格の高騰、国内労働力の減少に伴う加工賃の上昇、国内外の物流経費の高騰などにより調達コストが大幅に上昇する可能性があります。これらコスト上昇分を販売価格へ適切に転嫁できない場合、利益率の低下や商機逸失を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、コスト抑制を優先するあまり生産背景を急激に変更した場合、品質の低下やクレームの発生を招き、企業イメージの低下に繋がるリスクがあります。

・対応策

コスト上昇のリスクを軽減するため、国内外における優秀な生産背景の新規開拓を進めるとともに、既存の生産背景の選択と集中による効率化を推進しております。また、海外生産における為替変動リスクに対しては、仕入約定後、遅滞なく実需に基づいた為替予約を締結することで、将来の為替変動による影響を最小限に留めるよう管理しております。

 

 

区分

規制強化・緩和

リスク項目

法規制、法改定等に関するリスク

発生の可能性:高

影響度:中

・リスクの内容

会計基準や税制の大幅な改正等があった場合、当社の財務諸表や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、海外にも拠点を有しており、とりわけアジア各国における各種法規制の変更、税制改正、あるいは税務当局による税務執行内容の変更等により、当社グループの業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

・対応策

外部の専門家の協力を得ながら、会計基準や税制改正に関する情報を早期に収集するとともに、影響額の試算や社内体制の整備など、必要な対応を適切に講じるよう努めております。

 

 

区分

その他

リスク項目

人材に関するリスク

発生の可能性:高

影響度:中

・リスクの内容

持続的な成長及び経営戦略の達成には、多様で高い専門性を有する人材の確保が不可欠です。しかしながら、少子高齢化に伴う労働力人口の減少や人材獲得競争の激化を背景に、必要とするスキルを持つ人材の採用及び次世代リーダーの育成が計画通り進まない可能性があります。また、事業環境の変化に伴い多様な就労条件や職場環境の整備が遅れた場合、従業員のエンゲージメント低下や離職率の上昇を招き、当社グループの業績や事業継続に影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

有能な人材の確保と定着に向け、多角的な人事施策や環境整備を推進しております。採用面においては、新たな採用手法の導入やキャリア採用の比重拡大を進めるとともに、定年再雇用制度の拡充やダイバーシティの深化により、多様な人材が適材適所で活躍できる基盤を構築しております。また、各拠点においては、就労環境の見直しによる採用競争力の強化や、業務プロセスの効率化・省人化による生産性の維持に努めております。
定着面においては納得感の高い評価制度の運用、エンゲージメントサーベイを活用した職場環境の改善、健康経営の実践、ワークライフバランスの推進(業務の効率化・平準化)などを通じて、従業員が安心して持続的に成長できる環境を整備しております。

 

 

 

区分

急激な市場変化

リスク項目

保有株式の価格変動リスク

発生の可能性:中

影響度:中

・リスクの内容

当社グループは、事業戦略上の効果、取引関係の維持・強化及び経済合理性等を総合的に勘案したうえで、主に取引金融機関や重要取引先等の市場性のある株式を保有しております。これらの株式は、保有先企業の業績、業界動向、国内外の経済・金融情勢、株式市場全体の変動等の影響を受け、時価が変動するリスクがあります。株式市場の急激な下落や保有先企業の業績悪化等により、保有株式の時価が著しく下落した場合には、減損損失の計上や純資産の減少等を通じて、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

当社グループでは、保有する投資有価証券について、定期的に時価の把握及び保有先企業の財務状況、取引状況等のモニタリングを行っております。また、個別の政策保有株式について、保有目的の妥当性、取引関係への影響、資本コストを踏まえた経済合理性等を取締役会等において定期的に検証し、保有意義が薄れたと判断した株式については売却を進めるなど、資産効率の向上及び価格変動リスクの低減に努めております。

 

区分

急激な市場変化

リスク項目

在庫リスク

発生の可能性:中

影響度:中

・リスクの内容

当社グループは、原料・生地・アパレル製品等の多種多様な商品を取り扱っており、商売形態や契約内容も多岐にわたっております。このため、当社グループが主導して在庫を保有する取引形態においては、需要予測、販売計画、生産計画等と実際の販売動向との間に乖離が生じる可能性があります。特に、景気後退、消費マインドの低下、天候不順、流行・嗜好の変化、販売先の販売不振等により需要が著しく低下した場合、過剰在庫の発生、見切り販売損、在庫評価損の計上等を通じて、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

当社グループでは、取引先との取り組みを強化し、販売動向や需要見通しを踏まえた適正な生産数量の把握に努めております。また、機動的な供給体制の構築により、需要変動への対応力強化と適正在庫水準の維持を図っております。当社では、月次で在庫推移を確認する会議を開催し、滞留在庫や評価減リスクの早期把握に努めるとともに、必要に応じて販売施策、生産調整、在庫処分方針等を検討しております。さらに定期的な内部監査等を通じて在庫管理体制の有効性を確認し、在庫リスクの低減に努めております。

 

 

区分

急激な市場変化

リスク項目

金利の変動や資金調達におけるリスク

発生の可能性:中

影響度:中

・リスクの内容

当社グループは、営業活動及び投資活動に必要な資金の一部を金融機関からの借入により調達しております。今後の金融施策の動向、市場金利の上昇、金融機関の融資姿勢の変化、当社グループの業績や財務状態の変化等により、借入金利の上昇、調達条件の悪化又は必要資金の調達に制約が生じる可能性があります。これらにより支払利息が増加した場合や、機動的な資金調達が困難となった場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

・対応策

当社グループでは、長期借入金及び短期借入金を適切に組み合わせるとともに、借入時期や返済期限を分散させることで、金利変動及び資金調達環境の変化による影響の緩和に努めております。また、預金残高及び資金需給を管理し、将来の資金需要を踏まえた資金繰り計画を策定することで、機動的かつ安定的な資金調達を行う体制を整備しております。さらに、主要金融機関との良好な取引関係の維持、グループ内資金の有効活用及び有利子負債の適正水準の管理を通じて、資金調達リスク及び金利上昇リスクの低減に努めております。

 

 

配当政策

3【配当政策】

 当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営上の重要課題のひとつとして認識しており、安定した配当の継続と、経営基盤の強化に必要な内部留保をバランスよく実施していきます。この方針を維持しつつ、更なる資本効率の向上と最適な資本配分の実施を進めることで配当性向35%以上の配当を基本方針としております。

 当事業年度の配当につきましては、上記の基本方針に基づき、1株当たり普通配当106円を実施することを予定しております。

  内部留保金の使途につきましては、今後の事業展開への備え等であります。

 当社は「取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。

 なお、114期に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。期末配当に関する配当金の総額876百万円及び1株当たり配当額106円につきましては、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の決議事項となっております。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2025年11月10日

429

50

取締役会決議

2026年6月26日

876

106

定時株主総会決議

(予定)