2025年6月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

1.株式会社大庄との関係について

 当社は、株式会社大庄との間で、「第2 事業の状況  5 重要な契約等」に記載のフランチャイズチェーン加盟契約を締結しております。
 この契約は、当社の事業の根幹にかかわる重要な契約であるため、事由の如何にかかわらず、この契約が終了、解除又は大きく変更された場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

2.食の安全性及び衛生管理について

 当社は、安全安心な料理を提供することを使命としておりますが、今後食材に対する風評被害が起こった場合、また、店舗においては厳正な品質管理及び衛生管理を実施しておりますが衛生問題が発生した場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

3.出店戦略について

 当社の基本的な出店戦略は、埼玉を中心に埼玉近郊へ徐々に拡大していくというものであります。様々な理由により計画通りの出店ができない場合、また、競合店の出店等が生じた場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

4.店舗保証金について

 当社は、店舗の建物を賃借して出店しており、出店時に建物所有者に対して保証金の差入れを行っております。建物の所有者である法人、個人が破綻等の状況に陥り建物の継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

5.人材の採用・確保・育成について

 当社は、新規採用、アルバイトの社員登用、人材育成のために研修・教育に力を入れておりますが、店長・調理長等の育成には時間がかかるため、調理や接客等のオペレーションレベルが落ちる場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

6.大規模感染症の流行等について

 新型感染症等の疾病が世界各地で大流行した場合等、当該エリアにおける店舗の営業が困難になることや、個人消費の落ち込みや生産・物流機能の停滞等により、経済が大きく減速する等の場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

7.継続企業の前提に関する重要事象等

 2025年6月期は期首計画外の業態転換を含め7店舗のリニューアルを進めました。業態転換時の休業期間、また開店費用の負担増もありましたが、当社の業績は経常利益ベースにおいて増収増益の結果となっております。しかしながら、既存店のテコ入れと業態転換により業績改善は進んでおりますが、黒字転換は果たせておらず、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が継続しております。

 このような状況を解消するために、当社は、事業の収益改善と財務安定化を目的として下記の改善策を実施してまいります。

 まず事業の収益改善に関しては、地域的に苦戦している店舗のテコ入れを終え、自社ブランドである「じんべえ太郎」ではメニュー、オペレーションのブラッシュアップを行ってまいります。集客力の向上とともに、メニュー改定、オペレーション効率化等の基本施策を一つ一つ実施しております。コスト改善に関しては、メニューの適正化とロス管理、シフト管理等きめ細かいコスト管理を徹底してまいります。

 また、好調なVANSAN業態においては本部指導の完遂による業態ポテンシャルの最大化に努めること、大庄ブランドにおいても、更なる収益改善の取組みを継続してまいります。

 次に財務として業態転換による投資は一段落し、投資した店舗の安定化と収益力の向上のため、業績改善を進め、保有現預金に関して一定額のキャッシュ水準の維持に努めております。

 当社は、当事業年度末現在で、現預金残高516,629千円、純資産残高426,215千円を有しており、安定的な財政状態を維持しております。今後も、これを基盤として上記対応策を進めていくことにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

配当政策

3【配当政策】

 当社は、利益配分につきましては、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題と認識しており、積極的に対処してまいります。基本的には、業績に応じて株式の分割や増配により利益還元を図ってまいりたいと考えております。
 当社は、期末配当として年1回の剰余金の配当を行うことを基本方針としておりますが、「取締役会の決議により毎年12月31日を基準日として、中間配当を行うことができる。」旨を定款に定めております。
 なお、剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
 内部留保資金につきましては、将来にわたる株主利益を確保するため、今後の出店等の原資に活用して事業の拡大に努めていく所存であります。

 当事業年度に係る剰余金の配当については、2025年8月12日開催の取締役会において、2025年6月30日を基準日とする剰余金の配当を行わないことを決議しております。