事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
PLM事業 | 67,536 | 97.0 | 9,943 | 97.5 | 14.7 |
EDA事業 | 2,063 | 3.0 | 257 | 2.5 | 12.5 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社14社、持分法適用関連会社3社及びその他の関係会社2社で構成されており、その他の関係会社2社を除き、PLM事業とEDA事業を行っております。その他の関係会社であるSCSK㈱は、同じくその他の関係会社に該当する住友商事㈱を親会社とし、総合商社である住友商事㈱グループにおいてIT事業を担う中核企業として位置づけられ、ソフトウェア開発、情報処理、システム販売を行っております。
PLM事業は「PLMソリューション」、「システム構築支援」、「HW販売に付帯する保守・その他」の3つに区分し、EDA事業は「EDAソリューション」のみの単一区分としております。
□PLMソリューション
PLMはProduct Lifecycle Managementの略であり、製品の企画から開発、設計、製造、販売、保守、廃棄に至る全工程を包括的に管理する手法であります。「PLMソリューション」では、経営目標や事業戦略等、お客様それぞれが目指す姿を見据えながら、ものづくりに関わる全てのプロセスの最適化を実現し、経営効率化につながるソリューションを提案しております。
「PLMソリューション」のうち、ITを活用して設計を効率化し生産性向上を図る「3次元設計システム」では、フランスのダッソーシステムズ社が開発した3次元CADシステム「CATIA」を主力製品として、自動車、航空機、電機、機械といった業界を中心に、専門分野に特化した部品メーカーから製品が多岐にわたる完成品メーカーまで、幅広いレイヤーのお客様に対してソリューションを提供しております。
また、3次元CADで作成したデータを活用する「CAD応用技術」として、より広範な工程での生産性向上やお客様の事業展開に合わせた設計・開発環境の構築にも取り組んでおります。具体的な例として、製品特性の解析や性能の確認をコンピューターシミュレーションで行うCAE、金型の自動設計等、生産準備全般をコンピューターで支援するCAM、製造に必要な部品の一覧表であるBOM、設計・開発に関するあらゆる情報を一元管理するPDM、等が挙げられます。これらのソリューションは工程の短縮化やコスト削減、グローバル展開に伴う世界各拠点での同時開発体制の整備等、企業の事業戦略と密接に関わるものであり、今後ますます重要性が高まるものと考えております。
□システム構築支援
ITと企業の事業戦略が一層密接な関わりを持つ中、持続的成長を支える強固かつ効果的なシステム構築へのニーズはますます高まっております。「システム構築支援」では、グローバル展開への対応、ビッグデータの処理・分析のためのシステム設計、業務効率化やコスト削減のためのインフラ統合など、お客様それぞれの課題を解決するため、多様なハードウェア・ソフトウェア製品群と当社の高い技術力を活かし、クラウドやシンクライアント、PCクラスターといった先端技術を活用した最適なシステムの構築を行っております。
□HW販売に付帯する保守・その他
「PLMソリューション」、「システム構築支援」で提供したハードウェアについて保守を行う事業であります。機器導入後もお客様に対し積極的なコミュニケーションを図り、きめ細やかなサポートを提供することで、顧客満足度の向上につなげております。
□EDAソリューション
EDAはElectronic Design Automationの略であり、半導体や電気回路の設計作業を自動化し支援するためのソフトウェア、ハードウェアを意味します。「EDAソリューション」では、当社子会社である㈱ジーダットにおいて、大規模集積回路や液晶ディスプレイ等のFPDをはじめとした電子部品、及び磁気ヘッドやマイクロマシン等の微細加工部品を設計するための電子系CADソフトウェア製品を自社開発し、販売、サポート、コンサルテーションを行っております。
当社グループのうち、PLM事業、EDA事業に属する各社の取扱製品を整理いたしますと次のようになります。
〔事業系統図〕
当社、子会社14社及び持分法適用関連会社3社の関係を図示すると、次のとおりであります。
(注) 1 ( )内は当社グループの議決権所有割合であります。
2 New System Service Co., Ltd. は Argo Graphics Thailand Co., Ltd.の連結子会社であります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
1 経営成績等の状況の概要
(1)経営成績の分析
当連結会計年度における我が国経済は、物価上昇による消費者心理への影響が懸念されながらも、企業業績や所得・雇用環境の改善を受け緩やかな回復基調が続きました。一方、ウクライナ侵攻や中東地域の紛争が継続するなか、年度後半には米国の大幅な輸入関税引き上げ政策により、国際経済は一段と不透明感が強まりました。
このような状況下、当社グループでは新たなビジネス環境に適応しながら、各社の特長を活かした事業戦略と効果的な営業活動を推進するとともにグループ間の連携も進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、主要顧客である自動車関連業界及び半導体関連業界の旺盛な投資意欲を受け、売上高は69,541百万円(前期比16.9%増)となりました。営業利益につきましては、グループ全体の技術者の稼働率改善や内製化といったコスト管理に取り組んだものの、受注案件の増加に伴う外注費の拡大や継続的な人材投資により、売上原価及び販売管理費が増大いたしました。しかし、増収効果がそれを大きく上回り、10,199百万円(同11.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、7,447百万円(同14.2%増)となりました。
売上高を製品区分別にご説明いたしますと、次のとおりであります。
上記の表においては、セグメント間の取引金額を相殺して表示しております。
以下、セグメント別の概要をご報告いたします。
[PLMソリューション]
主要顧客である自動車関連業界について、電動化に関わる潮流の変化といった難しい局面を迎えつつあるものの、開発強化につながるIT投資は積極的に行われ、当社グループの既存3DCADシステムを中核としたソリューションの販売は堅調に推移いたしました。その結果、前連結会計年度比1,692百万円(4.5%)増加し、39,597百万円となりました。
[システム構築支援]
主要顧客である半導体関連業界において、半導体生産の世界的な増加基調と将来的な需要拡大、国内生産拠点の強化を目指す政策支援等を背景に設備の新増設・更新が活発化したこと、更に、幅広い業界において、より高度で複雑なITインフラへのニーズが強まったことから、ハードウェアを中心としたソリューションが大きく伸長いたしました。その結果、前連結会計年度比7,654百万円(44.5%)増加の24,869百万円となりました。
[HW販売に付帯する保守・その他]
PLMソリューション及びシステム構築支援におけるハードウェア販売が増加したことに伴い、保守案件も増加したことから、前連結会計年度比724百万円(31.0%)増加の3,065百万円となりました。
[EDAソリューション]
デバイス設計委託ビジネスへの堅調な需要を取り込むとともに、開発部門の強化にも努めたものの、前連結会計年度比41百万円(2.0%)減少し、2,008百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ4,070百万円(同12.8%)増加し、35,903百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は6,458百万円となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益10,919百万円、減価償却費80百万円、のれん償却費193百万円、賞与引当金の増加額70百万円、退職給付に係る負債の増加額100百万円、株式給付引当金の増加額72百万円、役員株式給付引当金の増加額29百万円、仕入債務の増加額3,361百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額4,111百万円、棚卸資産の増加額402百万円、前渡金の増加額400百万円、未払消費税等の減少額186百万円、その他の流動負債の減少額156百万円、法人税等の支払額3,218百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は176百万円となりました。
収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入5,064百万円、有価証券の償還による収入500百万円であり、支出の主な内訳は、定期預金の預入による支出4,501百万円、長期預金の預入による支出900百万円、有形固定資産の取得による支出698百万円、無形固定資産の取得による支出25百万円、投資有価証券の取得による支出501百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2,256百万円となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額2,175百万円であります。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債や収益・費用に影響を与える見積りは、過去の実績や現在の取引状況並びに入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に使用しておりますが、見積り及び仮定には不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。
2 仕入等、受注及び販売の実績
(1)仕入等の実績
当連結会計年度における仕入等の実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 「PLMソリューション」及び「システム構築支援」は主にハードウェア及びそれらに搭載するソフトウェアに係る商品仕入、社内SEコスト、外注費であります。
2 「HW販売に付帯する保守・その他」は主に保守等に係る原価であり、主として外部からの仕入費用であります。
3 「EDAソリューション」は主に自社開発製品に係る労務費、外注費であります。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注高及び受注残高の状況を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
①受注高
(注)金額は、販売価額によっております。
② 受注残高
(注)金額は、販売価額によっております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 主要な販売先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2 セグメント間の取引については相殺消去しております。
3 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)財政状態の分析
当連結会計年度における資産合計及び負債純資産合計は、以下の要因により、前連結会計年度末に比べ11,436百万円増加し、86,490百万円となりました。
①資産
流動資産は、現金及び預金が3,539百万円増加、受取手形、売掛金及び契約資産が3,512百万円増加、電子記録債権が600百万円増加、リース投資資産が8百万円減少、有価証券が500百万円減少、商品が345百万円増加、仕掛品が60百万円増加、その他が364百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比7,909百万円増の61,792百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産が663百万円増加、無形固定資産が181百万円減少、投資その他の資産のうち、投資有価証券が2,095百万円増加、繰延税金資産が30百万円増加、長期預金が900百万円増加、その他が27百万円増加したことにより、前連結会計年度末比3,526百万円増の24,698百万円となりました。
②負債
流動負債は、買掛金が3,361百万円増加、未払法人税等が183百万円増加、賞与引当金が70百万円増加、前受金が2百万円増加、その他が339百万円減少したことにより、前連結会計年度末比3,269百万円増の20,156百万円となりました。
固定負債は、退職給付に係る負債が38百万円増加、株式給付引当金が72百万円増加、役員株式給付引当金が29百万円増加、繰延税金負債が803百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比939百万円増の6,664百万円となりました。
この結果、負債合計は前連結会計年度末比4,208百万円増の26,820百万円となりました。
③純資産
純資産は、利益剰余金が5,271百万円増加、自己株式が10百万円減少、その他有価証券評価差額金が1,535百万円増加、為替換算調整勘定が203百万円増加、非支配株主持分が160百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比7,228百万円増の59,669百万円となりました。
(2)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて10,030百万円(16.9%)増加し、69,541百万円となりました。自動車関連ビジネスが堅調だったことに加え、半導体関連ビジネスが想定よりも好調に推移いたしました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて1,851百万円(11.6%)増加し、17,868百万円となりました。案件の増加に対応するために外注費が増加したものの、引き続きシステムエンジニアの稼働率向上に取り組みました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて825百万円(12.1%)増加し、7,668百万円となりました。待遇改善や人員増に伴い人件費が増加した一方、引き続きグループ全体でのコストコントロールに取り組みました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べて1,026百万円(11.2%)増加し、10,199百万円となりました。営業利益率は14.7%と若干低下したものの増収効果が大きく、当期も過去最高益となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて1,233百万円(12.7%)増加し、10,919百万円となりました。営業外収益731百万円の主な内訳は、受取利息118百万円、受取配当金398百万円、持分法による投資利益60百万円、投資有価証券売却益44百万円であります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて927百万円(14.2%)増加し、7,447百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]1 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(4)キャッシュ・フロー指標のトレンド
(注)上記の値の算出は、いずれも連結ベースの財務数値を用い、以下の式によっております。
自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年):有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い
・株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
・営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー「小計」に「利息及び配当金の受取額」を加えた値を使用しております。
・有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
・利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
PLM事業は、当社グループの主要取引先である自動車、電機などの製造業を営む企業の設計及び生産部門に対してCADシステムを、研究開発部門に対してサーバー等を販売、サポートする事業であります。
EDA事業は、当社子会社である㈱ジーダットが開発した電子部品の設計に関するCADシステムについて、主に半導体業界を中心に販売、サポートする事業であります。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1 セグメント資産及び負債の調整額は、セグメント間取引に係る債権債務の相殺であります。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)1 セグメント資産及び負債の調整額は、セグメント間取引に係る債権債務の相殺であります。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1)売上高
連結損益計算書の売上高に占める本邦の割合が90%を超えているため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1)売上高
連結損益計算書の売上高に占める本邦の割合が90%を超えているため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の90%を超えているため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。