人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数202名(単体) 239名(連結)
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平均年齢32.8歳(単体)
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平均勤続年数4.3年(単体)
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平均年収5,234,000円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パート・アルバイトを含む。)は年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。また、従業員数には執行役員3名を含んでおりません。
2.当社グループは、ECワンプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、サービス区分別の従業員数を記載しております。
(2)提出会社の状況
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パート・アルバイトを含む。)は年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。また、従業員数には執行役員3名を含んでおりません。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は、ECワンプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、サービス区分別の従業員数を記載しております。
(3)労働組合の状況
当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
② 連結子会社
該当事項はありません。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「日本の未来をECでつくる」をミッションに掲げ、ブランド・メーカーのEC事業を総合的に支援するとともに、自社でD2CブランドやECプラットフォームを運営し、法人向け・消費者向け双方にビジネスを展開しています。当社のECビジネスを総合支援する様々なサービス提供するためには、EC事業をプロデュースできる優秀な人材確保が必要不可欠であることから、人的資本を最重要視して投資を行うことで、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を推進してまいります。
(1)ガバナンス
①基本的な考え
当社ではサステナビリティのみを所管する機関を設置しておりませんが、経営会議及びリスク・コンプライアンス委員会においてサステナビリティ関連のリスク及び機会を具体的に検討し、取締役会に適時報告又は提案しております。また、監査等委員会がその検討状況を監査し、必要に応じて指摘又は助言を行っております。
②ガバナンス体制
当社は、代表取締役、業務執行取締役、執行役員及び常勤監査等委員から構成される経営会議を週1回開催し、業務執行に係る事項を審議及び決定するほか、サステナビリティ関連のリスク及び機会を随時審議し、具体策を決定しております。人的資本関連のリスク及び機会を審議する際には人事の責任者に、知的財産関連のリスク及び機会を審議する際には協力会社の専門家に、それぞれ同席を要請するなどして、十分な議論が行えるよう努めております。
また当社は、代表取締役、業務執行取締役、執行役員、常勤監査等委員及びリスク管理責任者から構成されるリスク・コンプライアンス委員会を四半期に1回開催し、業務全般に係るリスクを評価するほか、サステナビリティ関連のリスクを随時審議し、具体策を講じております。
取締役会では、経営会議やリスク・コンプライアンス委員会で審議又は決定された事項が報告又は提案されております。経営と執行を分離して取締役会の監督機能を強化するため、2023年6月より取締役会の過半数を社外取締役が占める体制に移行しました。社外取締役を中心に、サステナビリティ関連のリスク及び機会について社内で十分検討されているかを監視、監督し、必要に応じて指導又は助言しております。
監査等委員会は、3名全員が社外監査等委員で構成され、サステナビリティ関連のリスク及び機会についても客観的見地から取締役として職務を執行しているかを監査しております。十分な情報収集を可能にするために常勤監査等委員を1名選定し、前記のとおり経営会議及びリスク・コンプライアンス委員会にも出席して、審議の過程から意見を述べるようにしております。
詳細については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおりです。
(2)リスク管理
当社ではリスク管理規程を定め、サステナビリティ関連を含めたリスクの管理体制を構築しています。リスク管理の全社的推進とリスク管理に必要な情報の共有を図るため、同規程に基づきリスク・コンプライアンス委員会を設置し、同委員会においてリスク評価と予防施策を検討しております。同委員会では、年に1回リスク評価を行い、サステナビリティ関連を含めたリスクを識別、評価するとともに、優先的に対応すべきリスクの絞り込みを行っております。優先的に対応すべきリスクの絞り込みについては、当社グループに与える財務的影響、当社グループの活動が環境・社会に与える影響、発生可能性を踏まえて判断しております。さらに四半期に1回、対策の進捗状況を確認し、PDCAサイクルのプロセスにより改善を進めております。
また、サステナビリティ関連の機会については、リスク・コンプライアンス委員会におけるリスク評価の結果をもとに、経営会議において機会を識別、評価のうえ、具体的施策を審議、決定しております。
当社グループの主軸事業であるEコマースの支援における財務的影響の強い環境課題は直接的にはありません。しかし当社グループを取り巻く環境では、物流や商品の梱包物や同封する内容物など、環境配慮への取組の高いものが多々あります。当社グループは委託先選定の際には、そうした環境配慮企業への委託検討、同封する印刷物への配慮の必要性が年々高まっているため、重要度の高いものと考えております。今後、地球環境対応を強化することでサービスを差別化してまいります。
人的資本関連については、人材の流動性が高まる中、採用競争力が低下して計画通りの人材獲得が進まなくなること、社員の離職により高度な専門知識及び経験を有している優秀な人材が確保できなくなることが最大のリスクと考えています。逆に300人規模のEC人材を擁することが当社グループの強みでもあります。社員に成長の機会を提供し、活躍しやすい環境を整えることで、リスク低減及び競争力強化に努めています。
(3)戦略
1)サステナビリティ関連のリスク及び機会に対処する取組
前記(2)のとおり、当社グループの主軸事業であるEコマースの支援における財務的影響の強い環境課題は直接的にはなく、人的資本関連、すなわちEC人材の確保と育成が、短期、中期及び長期にわたり当社の経営方針・経営戦略等に影響を与える可能性があるサステナビリティ関連のリスクであり、かつ機会であると考えております。そのため、提供する各サービス分野において、高度な専門知識及び経験を有している優秀な人材の確保及び育成を最重要課題として取り組んでおります。
2)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
人材の育成及び社内環境整備に関する方針及び戦略は次のとおりです。
①ユニットリーダー制度の導入
事業戦略、マーケティング、デザイン、物流など幅広い領域で取引先をサポートする機能を保有するEC総合支援企業としての当社の強みを活かし、クライアントのEC事業の成長を包括的に支援するためには、経営者目線でクライアントのEC事業と向き合うプロフェッショナルマネジャーを育成する必要があると考え、組織をフラット化するとともにユニットリーダー制を導入しました。小さな組織単位(ユニット)とすることで、プロフィットセンター単位である各ユニットにおいて組織作りや部下の管理、育成まで組織の成果を最大化する権限と責任をもたせ、次世代リーダー(経営者)を育成してまいります。
②Itsumo Business School及びItsumo Universityの開講
社員を教育、研修するため、Itsumo Business School("IBS”)及びItsumo University("IU")を開講しました。IBS及びIUでは、単なる学問、評論ではなく、実践に基づき結果を出すことを求めます。経営層や外部講師が直接講師を担当し、トレーニング、プレゼンテーション、ディスカッションを繰り返し、問題意識の醸成、説明能力の向上、視座のアップを目指します。特にIBSに注力しており概要は次のとおりです。
Itsumo Business School(IBS)
③業務そのものをAIに置き換える取組「AI-SHIFT」
当社は、AI技術の可能性を最大限に引き出し、お客様への価値向上と事業成長を加速させるため、全社的にAI活用を推進しております。主な取組として、従業員のAIリテラシー向上支援、倫理的かつ安全な最新の分析技術や集客技術等の積極的な活用を推進し、単なる業務効率化にとどまらず、サービス利用を担保するガイドライン策定、多様なアイデアの実証実験、成功・失敗事例の共有によるナレッジ蓄積、AIによる価値創造目標の設定、そしてAIを経営戦略の中核に据えた事業変革を目指しております。
④従業員の挑戦機会の創出(組織横断プロジェクト)
1つに限定せず、複数の組織を超えて希望者で行うプロジェクトを実施しております。各プロジェクトにおいて活発な意見交換ができる環境づくりに努めております。
⑤「いつも5バリュー」共感型コンピテンシー面接の導入
当社が定義する5つのコアバリュー(素直誠実、リーダーシップ、当事者意識、成果への情熱、信頼)を軸に、テーマ型質問話法と構造化面接を組み合わせた新型面接手法を開発し、受験者の経営視点の素養を可視化しております。
⑥成長定点モニタリング&個別最適育成設計
3ヶ月毎にスキル評価(能力・経験)とカルチャーフィット評価(価値観・行動特性)を360度データで
スコアリングし、個々人に合わせた最適な育成設計を実施しております。
(4)指標及び目標
当社においては、前記(3)の戦略を踏まえ、当社のサステナビリティ関連のリスク及び機会の実績を評価及び管理するために用いる情報として、人的資本に関する次の指標及び目標を採用いたします。
①管理職昇格スピード
新卒・中途を問わず入社後の研修及び実務経験を経てユニットリーダーまで育成することが当社のサステナビリティ関連のリスクを低減し、かつ機会を最大化するために重要であると考えています。そのため、入社後の管理職昇格スピードを指標とし、より多くの従業員を早期に成長させリーダーとして育成してまいります。
②女性管理職比率
当社のサステナビリティ関連のリスクを低減し、かつ機会を最大化するためには次世代リーダーの育成が不可欠です。多様な意見をもつリーダー達が議論することで、新たな事業を創造し会社を成長させられると考えます。そのため、女性管理職比率を指標とし、ロールモデルとなるような女性のキャリア形成を支援してまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績
※ 本指標でいう「管理職」はユニットリーダー以上の職位を指します。なお、2024年4月以降に職位設定の変更を行ったため2023年度の実績は参考値となります。(第1 企業の概況 5 従業員の状況 と同じ数値を記載しております。)
また、当社と当社子会社とは会社の規模や沿革、求める人材の能力等が大きく異なるため、当社グループ共通の戦略並びに指標及び目標は特定しておりません。このため、前記の戦略並びに指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
(5)人的資本投資の成果とEC業界への貢献
当社が導入した「テクノロジー×人的資本投資による育成プログラム」などの取組は社内外から高く評価され、「人的資本経営品質2024シルバー」(20社選出)及び「キャリアオーナーシップアワード2025(中小企業の部)優秀賞」を受賞しました。また、当社は日経が選ぶ「プラチナ企業」100選にも選出されており、「働きやすく、しかも働きがいがある」組織を目指す当社の取組が評価されています。
当社はECにおいて、戦略立案だけ・広告運用だけのような点の支援ではなく、EC事業全体をプロデュースできる総合力の高いEC人材を増やすため、幅広い業務領域を活かした人事ローテーションによるOJT、スキルアップを実現する研修制度、キャリア相談窓口といった総合的育成プログラムの導入や、EC特化型AIなどテクノロジーを活用した独自の人材育成を始めています。
こうした取組が「人的資本経営の体制構築」、「データドリブン体制の整備」という観点で高い評価に繋がったと考えております。
今後は、EC業界全体の価値向上と人材循環に貢献し、取引先への売上貢献と業界革新をリードしてまいります。