事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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時計事業 | 177,189 | 55.3 | 17,886 | 66.8 | 10.1 |
工作機械事業 | 74,843 | 23.4 | 5,669 | 21.2 | 7.6 |
デバイス事業 | 42,548 | 13.3 | 479 | 1.8 | 1.1 |
電子機器他事業 | 25,626 | 8.0 | 2,760 | 10.3 | 10.8 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、その子会社80社及び関連会社2社で構成され、主として時計事業、工作機械事業、デバイス事業、電子機器他事業の分野において生産及び販売活動を営んでおります。
事業区分ごとの生産及び販売を担当する主な会社は次のとおりであります。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
上記のように、時計事業は主にシチズン時計㈱とその子会社で生産しております。CITIZENブランド腕時計の販売はシチズン時計㈱及びその子会社で行っております。
工作機械事業は、主にシチズンマシナリー㈱及びその子会社で生産、販売を行っております。
デバイス事業は、主にシチズンファインデバイス㈱、シチズン電子㈱、及びその子会社で生産、販売を行っております。
電子機器他事業は、主にシチズン・システムズ㈱及びその子会社等で生産、販売を行っております。
以上の当社グループについて図示すると次のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
当連結累計期間における国内経済は、物価高の長期化などにより節約志向が強まり、個人消費の回復は弱いものに留まりました。北米経済は、所得環境の改善などにより、個人消費は底堅く推移しました。欧州経済は、インフレ率の低下などを背景に個人消費は持ち直しの動きを見せました。アジア経済は、中国において景気低迷が継続しているほか、その他アジアにおいて個人消費が足踏みするなど、景気回復は力強さを欠くものとなりました。
このような状況のもと、当連結累計期間の連結経営成績は、主に時計事業が堅調に推移し、売上高は3,168億円(前年同期比1.3%増)、営業利益は205億円(前年同期比17.9%減)と増収減益となりました。また、経常利益は230億円(前年同期比25.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益については238億円(前年同期比4.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(時計事業)
ウオッチ販売のうち、“CITIZEN”ブランドの国内市場は、物価上昇に伴う消費マインドの低下が見られる中、『アテッサ』や『クロスシー』などの中核ブランドに加えて、『ザ・シチズン』や『カンパノラ』などのプレミアムブランドが堅調に推移したほか、インバウンド需要が伸長し、増収となりました。
海外市場のうち北米は、個人消費が底堅さを保ち、主要流通であるジュエリーチェーンと百貨店流通向けが堅調さを維持したほか、EC販売が牽引し、増収となりました。欧州は、イギリスなどが堅調に推移したほか、フランスにおいて“CITIZEN”ブランド時計100周年などの宣伝活動が寄与するなどして、増収となりました。アジアは、タイやインドなどの一部市場に回復傾向が伺えたものの、中国の景気低迷の長期化に伴う売上減が響き、減収となりました。
“BULOVA”ブランドは、主力の北米市場において、“BULOVA”ブランド150周年イベントの奏功などにより、主要流通である百貨店流通向けの販売が好調に推移したほか、EC販売も伸長し、増収となりました。
ムーブメント販売は、欧米向けを中心にアナログクオーツムーブメントの付加価値製品や機械式ムーブメントが堅調に推移し、増収となりました。
なお、腕時計の生産規模は、前連結会計年度比1.6%減少し、約1,681億円(販売価格ベース)でありました。
以上の結果、時計事業全体では、世界的な物価高の影響で消費マインドの回復が限定的となる中、グローバルブランドや、プレミアムブランド及び機械式時計の強化に向けた取り組みを進めたことで、売上高は1,771億円(前年同期比6.6%増)と、増収となりました。営業利益は、中国の売上高の減少と“CITIZEN”ブランド時計100周年に伴う宣伝費の増加などにより、178億円(前年同期比9.9%減)と減益となりました。
(工作機械事業)
国内市場は、設備投資への慎重姿勢が長期化する中、主に自動車関連の低迷が継続したほか、市況の先行き不透明感から半導体関連や建機関連も足踏みし、減収となりました。海外市場のうちアジアは、中国の補助金政策などにより販売が増加したほか、インド向けの販売も堅調に推移し、増収となりました。米州は、医療関連以外の設備投資意欲が限定的となり、また欧州は、自動車関連を中心に市況が低迷し、減収となりました。
なお、工作機械の生産規模は、前連結会計年度比9.3%減少し、約748億円(販売価格ベース)でありました。
以上の結果、工作機械事業全体では売上高は743億円(前年同期比9.0%減)と減収となりました。営業利益は売上高の減少と製品ミックスの影響により、56億円(前年同期比37.2%減)と減益となりました。
(デバイス事業)
自動車部品は、自動車メーカーの生産回復が限定的となる中、国内市場が前年並みを維持したほか、海外市場も底堅く推移し、増収となりました。小型モーターは、顧客の在庫調整などの影響を受け、減収となりました。セラミックスは、サブマウント製品などが売上を伸ばし、増収となりました。水晶デバイスはPCやIoT関連市場における需要回復が足踏みし、またオプトデバイスは需要低迷により、どちらも減収となりました。
なお、オプトデバイスの生産規模は、前連結会計年度比2.1%減少し、約89億円(販売価格ベース)であります。
以上の結果、デバイス事業全体では売上高は404億円(前年同期比4.8%減)と減収となりましたが、営業利益は固定費削減を進めたことにより、4億円(前年同期比3.4%増)と増益となりました。
(電子機器他事業)
情報機器は、POSプリンターとバーコードプリンターが、国内市場と欧州及び米州市場において堅調に推移したほか、フォトプリンターが、安定した需要のもと、第2四半期において新製品の拡販が順調に進んだことなどにより、増収となりました。健康機器は、国内市場において血圧計の販売が堅調に推移したことに加え、海外市場向けの体温計の販売が進んだことなどにより、増収となりました。
以上の結果、電子機器他事業全体では、売上高は249億円(前年同期比11.0%増)、営業利益は27億円(前年同期比73.8%増)と増収増益となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1億円増加し、4,155億円となりました。資産の内、流動資産は、受取手形及び売掛金が38億円、棚卸資産が47億円減少した一方、現金及び預金が124億円増加したこと等により、42億円の増加となりました。固定資産につきましては、有形固定資産が36億円増加した一方、投資有価証券が96億円減少したこと等により、41億円の減少となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ79億円減少し、1,514億円となりました。これは、電子記録債務が14億円、繰延税金負債が31億円減少したこと等によるものです。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、その他有価証券評価差額金が49億円、為替換算調整勘定が13億円減少した一方、利益剰余金が134億円増加したこと等により80億円増加し、2,641億円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度に比べ122億円増加し、当連結会計年度末には、925億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度より12億円収入が増加し357億円のキャッシュを得ております。これは主に投資有価証券売却益75億円、法人税の支払額76億円等の減少がありました一方、税金等調整前当期純利益が295億円、減価償却費135億円等の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度より26億円支出が減少し、100億円の支出となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入95億円等の増加がありました一方、有形固定資産の取得による支出170億円等の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度より144億円支出が減少し、125億円の支出となりました。これは主に配当金の支払額103億円等の減少によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様でなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことをしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績については、セグメント業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、経営者は見積り及び判断・評価につきまして、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 経営戦略の現状と見通し
当社グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報についての記載
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び部品等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。自己資金につきましてはグループ会社間の資金効率を上げるためキャッシュマネージメントシステムを導入しております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入と債券市場からの社債等による調達を基本としております。
当連結会計年度末における有利子負債(リース債務含む)の残高は69,996百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は92,597百万円となっております。
不測の事態に備えて、金融機関との良好な関係の維持に努めるとともに、複数の金融機関との間で合計20,000百万円のコミットメント・ライン契約を締結しております。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
⑥ 目標とする経営指標の達成状況
当社グループは、2022年度から2024年度までの「中期経営計画2024」において、「豊かな未来(とき)をつなぐ」というシチズングループビジョン 2030を策定し、この実現を見据えて積極的な投資を図り、成長基盤を構築することを目標といたしました。
最終年度である2024年度の連結業績は、売上高、営業利益共に目標を下回る結果となりましたが、時計事業は、各エリアにおける製品ミックスの改善などにより、販売単価の上昇につなげることができたほか、工作機械事業は、受注の調整局面の影響を受けながらも、次の本格的な受注回復を見据えた生産能力の増強を着実に進めることができました。また、ROEは、株主還元や保有資産の最適化に取り組んだことなどにより、3年連続で「中期経営計画2024」の目標指標であるROE8.0%以上を達成することができました。
2025年度から始まる「中期経営計画2027」では、時計事業と工作機械事業を引き続き当社グループの成長を牽引するコア事業と位置づけ、これまでの3年間で構築した成長基盤を活かし、各事業のさらなる成長と発展を図り、収益力のより一層の向上に取り組んでまいります。売上高水準を引き上げながら収益性の改善を進め、2027年度までに売上高3,600億円、営業利益率9.0%、そして継続的にROE9.0%以上の達成を目指します。
中期経営計画2024
中期経営計画2027
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、事業持株会社制を導入しており、時計事業につきましては当社が、それ以外の事業につきましては、各事業統括会社が包括的な戦略を立案し、事業を展開しております。
したがって当社グループは、当社及び各事業統括会社を基礎とし、製品の種類・性質の類似性等に基づき、「時計事業」、「工作機械事業」、「デバイス事業」、「電子機器他事業」の4つを報告セグメントとしております。
各事業の主な内容は次のとおりであります。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1.調整額は、以下のとおりであります。
(1) セグメント利益(営業利益)の調整額△5,864百万円には、セグメント間取引消去118百万円及び各報告セグメントに配分していない全社費用△5,983百万円が含まれております。
(2) セグメント資産の調整額19,801百万円には、各報告セグメントに配分されていない全社資産60,018百万円及びセグメント間の債権の相殺消去等△40,216百万円が含まれております。
(3) 減価償却の調整額は全社にかかるものとなっております。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は全社にかかるものとなっております。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1.調整額は、以下のとおりであります。
(1) セグメント利益(営業利益)の調整額△6,204百万円には、セグメント間取引消去117百万円及び各報告セグメントに配分していない全社費用△6,322百万円が含まれております。
(2) セグメント資産の調整額18,187百万円には、各報告セグメントに配分されていない全社資産64,240百万円及びセグメント間の債権の相殺消去等△46,053百万円が含まれております。
(3) 減価償却の調整額は全社にかかるものとなっております。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は全社にかかるものとなっております。
2.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。