2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    85名(単体) 1,372名(連結)
  • 平均年齢
    42.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    12.8年(単体)
  • 平均年収
    7,100,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -6.1%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

   ① 人材戦略の基本方針

当社グループの人材戦略は、タグラインである「Really! Mad+Pure」の体現を基本軸に置きながら、骨子として、「専門性」「多様性」「人材競争力」「キャリア自律」の4軸を重要視しながら、各種制度や施策設計を行っております。詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) 人的資本 ③戦略」をご参照ください。

 

② 従業員の給与等の決定に関する方針

当社グループにおける従業員の給与その他の給付の額及び内容については、求められる役割の大きさ・重さを等級ごとに定義した「期待役割定義」に基づく「役割等級」、及び担っている職務ごとに業務内容や求められる専門性を定義した「職務要件定義」に基づく「ジョブグレード」の2つの掛け合わせにより決定しております。

  a 役割等級及び期待役割定義

当社グループの役割等級は、組織を率い組織として結果を出すことが求められる「マネジメント等級」と、個人のスキル・専門性を活かし個人として結果を出すことが求められる「一般等級」の複線型を採用しております。マネジメント等級と一般等級はあくまで“役割の違い”と定義し、それぞれ個人の強みに応じたキャリア設計が可能な仕組みであります。マネジメント等級及び一般等級は、それぞれの等級レベルごとに、期待される役割、業務遂行レベル、求められる意識・行動レベルを定義しており、そしてさらに高い専門性を有する社員に対しては別途「エキスパート等級」として個別の報酬形態で報いるキャリアパスも用意しております。

  b ジョブグレード及び職務要件定義

当社グループの業務を約150の職務に分類し、難易度・希少性・業界水準などの指標を元に各職務ごとにジョブグレードを設定しております。同じ職務の中でも従事する業務内容の難易度により複数のジョブグレードが設定されており、多様な報酬設定、将来のキャリアパスを描ける仕組みであります。各職務・ジョブグレードには、それぞれ求められる職務要件、業務内容、必要要素(スキルや経験など)を定義しており、それらを全従業員に開示し可視化することで、個々のキャリア自立を促し、多様なキャリアパスの実現を目指しております。

  c 評価に基づく給与等の決定プロセス

当社グループの評価は、ジョブグレードに応じて設定した目標に対する達成度合いを図る「成果評価」、当社グループが重視するコンピテンシー項目に対し役割等級に応じた遂行ができているかを問う「行動評価」、当社グループの企業理念やタグラインに沿った姿勢・マインドを持ち合わせているかを問う「共通評価」の3軸で評価を行い、それらを総合して給与等の額を決定しております。事業・職種間の公平性を図りながら、評価を単なる給与決定のための“考課”ではなく、強みや伸びしろを明確にし本人へフィードバックすることで更なる成長を促すための“育成”の1つと位置づけた運用を行っております。

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

音楽事業

1,071

(52)

アニメ・映像事業

160

(-)

海外事業

56

(-)

全社(共通)

85

(1)

合計

1,372

(53)

 

(注) 1 従業員数は、就業人員数であります。

 2 「従業員数」欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であります。

 

② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

85

42.5

12.8

7,100

△6.1

(1)

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

全社(共通)

85

 (1)

合計

85

 (1)

 

(注) 1 従業員数は、就業人員数であります。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 「従業員数」欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員数であります。

 

③ 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

a 提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・

有期労働者

15.0

100.0

56.4

57.0

74.4

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

b 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の

賃金の差異(%)(注)1

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

エイベックス・エンタテインメント㈱

25.0

100.0

100.0

100.0

70.8

76.4

76.6

エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ㈱

32.4

50.0

50.0

-

72.4

74.6

82.3

エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ㈱

17.6

40.0

50.0

0.0

76.7

78.5

90.1

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、「エンタテインメントの可能性に挑みつづける。人が持つ無限のクリエイティビティを信じ、多様な才能とともに世界に感動を届ける。そして、豊かな未来を創造する。」を企業理念に掲げ、エンタテインメント企業として社会の持続可能性が事業活動において重要であることを認識し、サステナビリティポリシーを2022年11月に公表いたしました。

また、サステナビリティ推進を目的とした専門部署(サステナビリティ推進ユニット)を2022年7月に設立し、エンタテインメント企業の強みを生かした普及・啓発、次世代との協業と社会経験の提供、地域・コミュニティとのパートナーシップ強化、次世代型スマートライヴの推進などを通じて、サステナブルな社会の実現を目指してまいります。

 

(1) サステナビリティ経営

①  ガバナンス

当社グループは、今後の気候変動を含むサステナビリティに関する方針や意思決定の迅速化と監督機能の強化を図るため、組織体制の見直しを含むガバナンスの在り方についても継続的に検討してまいります。

原則として毎月1回開催される取締役会では、重要な経営の意思決定・業務執行の監督等を行っております。サステナビリティに関する事項については、サステナビリティ推進ユニットが関連する部署と情報を共有しながら対応し、重要な報告事項が発生した場合、取締役会へ報告し、モニタリングを実施しております。


 

②  リスク管理

当社グループは、「リスク管理規程」に基づき、各部門がリスクに対応する取り組みを実施しております。

 

③  戦略

昨今、持続可能な社会の実現に向けて、環境、社会、ガバナンスに関する需要がますます高まっております。当社グループは、2022年11月に、優先して取り組むべき3つの主要テーマと7つの個別項目からなるマテリアリティ(重要課題)を特定いたしました。特定にあたっては、限りある人材と予算を有効的に活用する観点から、社会の持続可能性や当社グループの企業価値と関係が深いマテリアリティを特定することにし、まずはマテリアリティ候補となる要素を網羅的に抽出いたしました。そして、リストアップしたマテリアリティ候補項目を、国内外のサステナビリティ開示基準やESG情報開示に関する指針等を参考にマッピングし、マテリアリティ・マトリクスを作成いたしました。その際、社会が当社グループに何を求めているのかという観点と、当社グループが企業として何を重視しているかという観点の2つの軸から検討いたしました。

 

マテリアリティ・マトリクスは、以下のとおりであります。

 


 

 

④  指標及び目標

作成したマテリアリティ・マトリクスを基に、社内各部署との意見交換や社員アンケートなどを実施したほか、社外の専門家とも意見交換し、当社グループとして重要な3つの主要テーマと7つの個別項目からなるマテリアリティを以下のとおり特定いたしました。この考えのもと、サステナビリティに関する活動をスピーディに決定・実行すべく取り組みを進めております。

3つの主要テーマ

7つの個別項目

主な取組・進捗

「無形の豊かさ」を

創る、届ける

才能や作品を通じた人々への感動や生きる活力の提供

・エイベックスならではのエンタテインメント体験の提供

・「令和6年能登半島地震」復興支援活動実施

・「Dリーグ」への参画

ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂性)の推進

・多様な人材が活躍できる環境整備の推進

・従業員教育プログラムの推進

・小児がん治療支援チャリティーライヴ「LIVE EMPOWER CHILDREN」の開催

・高齢期の健康促進や認知症対策に効果的なDVD「リバイバルダンス」の販売

「次世代」を

創る、届ける

「次世代」人材の発掘・育成

・才能や夢を信じる力を伝える特別授業「avex class」の開催

・エイベックス・エンタテインメントビジネスマスターでの学習機会の提供

「サステナブルな世界」に向けた多様なパートナーシップ

・名古屋市との包括連携協定の提携

・「FC町田ゼルビア」とトップパートナー契約を更新

・国連環境計画(UNEP)との意見交換

経済・社会・環境を調和するイノベーション

・次世代型スマートライヴの推進

「無形の豊かさ」と「次世代」を創るための土台となる組織づくり

ビジネス倫理を確保するガバナンス

・従業員・アーティスト・タレントへの各種研修の実施

・より強固なコーポレート・ガバナンスの構築に向けた取り組みの実施

働きがいと人権の尊重

・人権尊重に関する制度の整備

・従業員の働きがいやエンゲージメント推進のための各種取り組み

(例:「STAR ISLAND 2025」にて従業員無料招待実施、FC町田ゼルビア「エイベックス・マッチデー」で従業員の家族に向けて、エスコートキッズ及びフラッグベアラーの体験機会を提供)

・ファン・消費者の保護

 

3つの主要テーマと7つの個別項目からなるマテリアリティに関する取り組みは、統合報告書「INTEGRATED REPORT 2025」にて、詳細を開示しております。

 

(2) 気候変動

当社グループは、マテリアリティ“「次世代」を創る、届ける”の中で、「経済・社会・環境を調和するイノベーション」を主要テーマに掲げており、次世代が担う社会においても、エンタテインメントを楽しむことができるような環境づくりに貢献すべく、気候変動への取り組みも強化しております。

 

①  ガバナンス

気候変動に関するガバナンスについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティ経営 ①ガバナンス」に記載のとおりであります。

 

②  リスク管理

当社グループは、「リスク管理規程」に基づき、各部門がリスクに対応する取り組みを実施しております。気候変動関連のリスクに関しては、サステナビリティ推進ユニットと関連する部署で情報を共有しながら管理を行い、重要なリスクが生じた際には取締役会に報告いたします。

 

③  戦略

当社グループは、2017年6月に気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)が公表している最終報告書において、2℃以下シナリオを含む複数の温度帯のシナリオを選択・設定する必要があると提言していることから、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発表した世界平均気温の変化の状況を確認し、気候変動がもたらすリスク・機会について、移行面で影響が顕在化する1.5℃シナリオと物理面での影響が顕在化する4℃シナリオの2つのシナリオを選択いたしました。

台風や豪雨など異常気象の増加、温室効果ガス排出に関する規制等は、当社グループのライヴ事業やサプライチェーンの各領域において、多大な影響を及ぼす可能性があり、事業場のリスクになる一方で、適切な対応を行うことで、事業の発展や、新たな需要の創造につながっていくことを認識しております。

 

 

(気候変動に関する主なリスクと機会)

a 移行リスク・機会:脱炭素シナリオ(1.5℃)

移行リスク・機会については、1.5℃目標達成に向けて、様々な規制などが導入される脱炭素シナリオに基づいて検討いたしました。1.5℃以下シナリオにおいては、政府の環境規制強化に伴う炭素税導入や、再生可能エネルギー需要の増加による価格上昇など費用の増加、電力消費量を削減するための設備投資の増加が想定されます。また、環境問題をはじめとしたサステナビリティ意識の高まりもあり、CD・DVDやグッズの簡易的な包装及びチケットレス等のデジタルを活用したスマートライヴなどの取り組みを行い、今後も環境の持続可能性に配慮した活動を推進してまいります。

気候変動リスク/

機会の項目

世の中の変化

想定されるシナリオ

リスク

機会

発生時期

移行リスク・機会

政策/規制

炭素税の導入

炭素税の導入による、容器・包材等コスト増加

△

-

中・長期

各国のCO2排出量削減の政策強化

・再エネ需要が高まり、電力価格が高騰

・電力制限により、イベント・ライヴ会場での機材使用規制

〇

-

中・長期

プラスチック・資源リサイクル規制

CD・DVDやグッズの製造及び廃業におけるコスト増加

○

-

中・長期

市場

低炭素(省エネ)、脱炭素、再生可能エネルギーへの移行が急進

チケットレス等のデジタルを活用したスマートライヴ推進による費用の減少

-

△

中・長期

調達コストの増加

炭素税や環境規制対応によって、紙資源など原材料への価格転嫁が進み生産・調達コストが増加

〇

-

中・長期

業界全体の環境対応要請の強化

CD・DVD等のデジタル化又は簡易包装などの需要の増加による費用の減少

-

〇

中・長期

消費者の行動変化

サステナビリティ意識の高まりによるCD・DVD等の収入が減少する一方、デジタルコンテンツニーズの増加による収入の増加

〇

〇

中・長期

評判

投資家の評判変化

気候変動をはじめとする環境への取り組みの遅れによる投資家からの企業評価や信頼度の低下

〇

-

中・長期

 

(△:影響がある、〇:高い、◎:非常に高い)

 

b 物理的リスク・機会:温暖化進行シナリオ(4℃)

物理的リスク・機会では、異常気象による自然災害の発生に伴う、事業活動の停止やサプライチェーンの断絶が大きなリスクとなります。自然災害は発生の予測が難しく、一度発生すれば甚大な被害をもたらします。現在においても、温暖化の進行により、災害をもたらす大雨などの極端な気象現象の発生が増加しておりますが、温暖化進行シナリオでは、この傾向はさらに強まることが想定されます。当社グループでは、商品の簡易的な包装やスマートライヴ等のデジタル化による環境の持続可能性に配慮した取り組みに加えて、全従業員が時間や場所にとらわれず、自律的に行動する働き方として、フリーアドレス・フレックスタイム・フリーロケーションを導入し「スマートワークができるハイブリッド勤務制度」を実施し、オフィスを効率化することでCO2排出量を削減しております。

気候変動リスク/

機会の項目

世の中の変化

想定されるシナリオ

リスク

機会

発生時期

物理的なリスク・機会

慢性

平均気温の上昇

・イベント・ライヴ会場の熱中症リスク

・空調に関わる費用の増加

・従業員への健康被害が発生

〇

-

長期

外出機会の減少により室内におけるエンタメコンテンツの需要が増加

-

○

長期

降水・気象パターンの変化

主要事業所・拠点において、災害対策に関する設備投資コストの発生

◎

-

長期

感染症の増加

外出機会が減少し、ライヴの中止、ライヴへの来場者が減少

◎

-

長期

急性

異常気象の激甚化

(台風、豪雨、土砂、高潮等)

自社拠点における防災コスト・復旧コストが増加

◎

-

長期

生産・調達における操業停止・サプライチェーンの断絶が発生

◎

-

長期

野外の会場でイベント・ライヴ開催が困難になり、それに伴う販売収益の減少

◎

-

長期

従業員への人的被害が発生

◎

-

長期

 

(△:影響がある、〇:高い、◎:非常に高い)

 

④  指標及び目標

当社グループは、気候変動が社会の緊急課題であると認識し、省エネルギー化に取り組んでおります。2025年度の電力消費による間接CO2排出量は824t-CO2となり、2018年度より61%削減しております。持続可能な社会の実現に向けて、日本政府が掲げるCO2排出削減目標を考慮し、CO2排出量を2050年までに実質ゼロにすることを2023年6月に目標設定いたしました。

勤務形態の変化や本社オフィスの拡張・改修などにより、2022年度~2025年度にかけてのCO2排出量に若干の増減が見られますが、引き続き省エネ・節電に取り組むなど、エネルギー使用量の削減に努めてまいります。また、化石燃料を用いない再生可能エネルギーの導入や一般財団法人日本品質保証機構(JQA)が認証するグリーンエネルギー等を積極的に活用し脱炭素社会の実現を目指してまいります。

 

当社グループCO2排出量の推移(t-CO2)


 

(注) 1 本社オフィス及び当社所有のスタジオを対象としております。

2 2022年3月1日に、南青山エイベックスビルから住友不動産麻布十番ビルへ本社を移転しております。

 

 

(3) 人的資本

エンタテインメントの源泉は「人」であると考えております。

当社グループは、企業理念「エンタテインメントの可能性に挑みつづける。人が持つ無限のクリエイティビティを信じ、多様な才能とともに世界に感動を届ける。そして、豊かな未来を創造する。」を策定し、この企業理念に基づく中期経営計画「avex vision 2027」の重点戦略として「多様な地域・多様な分野で"愛される"IPの発掘・育成を目指す」を掲げております。

企業理念のもと、「avex vision 2027」の重点戦略を推進する人材戦略、タグラインである「Really! Mad+Pure」を体現するための環境づくり、また、それらのアップデートを積極的に行うことで、「人」の面からIP創出に注力しております。

 

①  ガバナンス

人的資本に関するガバナンスについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティ経営 ①ガバナンス」に記載のとおりであります。

 

②  リスク管理

人的資本に関するリスク管理については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティ経営 ②リスク管理」に記載のとおりであります。

 

③  戦略

人材戦略の骨子として、「専門性」「多様性」「人材競争力」「キャリア自律」の4軸を重要視しながら、各種制度や施策設計を行っております。

a 「専門性」

360度ビジネスを展開し、そのビジネスモデルそのものに優位性を見出しながら事業展開を行ってきましたが、環境変化の早いエンタテインメント業界において連続性のあるIPヒットや成長を図っていくためには、今後はより各事業・各職種における専門性が不可欠であると考えております。

b 「多様性」

IPそのもの、IPを展開する地域、ファンの嗜好性も多様化していることから、従業員においても多様な価値観を持ち1人1人が活躍できる環境・カルチャーの醸成が必要であると考えております。

c 「人材競争力」

エンタテインメントの源泉は人であり、事業戦略を実現しながら長期的な成長を目指すために、人材の獲得、人材への投資は強化・継続すべきポイントの1つであると考えております。

d 「キャリア自律」

“好き”をエネルギーに変え、熱中や夢中を生み出すことと個々人のキャリアとはどうあるべきか、エンタテインメントの世界におけるキャリア形成とは何なのかを、常に追求しております。

 

④  指標及び目標

当社グループは、人的資本の価値向上を実現するため、各種施策に取り組んでおります。

a ジョブ型の人事制度

当社グループは、音楽事業をはじめ、アニメ・映像事業及び海外事業など様々な事業を展開しております。事業や職務ごとに異なる特性(専門性・希少性・市場環境)を考慮したジョブ型の報酬制度を2023年度より導入しております。

約150に及ぶ職務1つ1つにおいてジョブグレードごとの要件(職務内容・必要スキル等)を定め、それらを全従業員に公開することで、エンタテインメント業界の各職務に求められる専門性の向上と、自身のキャリアパスを描き実現していくキャリア自律に繋げていくことを目指しております。

 

b エキスパート制度

特に希少性の高い専門性・スキル・経験に対しては、全体の枠組みにとらわれず個別の報酬形態で報いるエキスパート制度を導入しております。

弾力的な報酬形態とすることで、外部優秀人材の獲得に優位性を持たせたり、やり甲斐と報酬を提示し内部優秀人材の流出抑制に繋げるとともに、マネジメント職にならずともプレーヤーとして自身の強みを極めてグループ貢献していくというキャリアパスを明確化いたしました。

特定の事業・職務に偏ることなく、様々なフィールドでエキスパート人材が活躍しております。

(エキスパート人材の推移)

 

エキスパート人材

 

内訳

2024年3月期

13名

 

クリエイティブ人材8名、ビジネス人材5名

2025年3月期

13名

 

クリエイティブ人材7名、ビジネス人材6名

2026年3月期

10名

 

クリエイティブ人材5名、ビジネス人材5名

 

 

c 異動制度(キャリアポスティング制度)

ジョブ型の人事制度やエキスパート制度の導入に伴い、従業員それぞれがよりキャリアや専門性・スキルについて向き合う機会が増加したことで、能動的にアクションに移せる仕組みや受け皿が必要となります。

部門と個人のニーズを直接的にマッチングさせ、組織の活性化やポジティブなキャリアチェンジを促す仕組みとして、組織の活性化や意欲のある人材募集を目的とした公募制度“キャリポス公募”、他職務へのチャレンジを支援することを目的としたFA制度“キャリポスFA"を2024年度に導入いたしました。これらの制度を通じた異動により新たなポジションで活躍する社員の事例が生まれております。

 

d 人材獲得(“志”採用)

企業理念にもある「世界に感動を届けたい」という純粋な“志”を持つ人材を獲得すべく「“志”採用」と銘打って採用をブランディング化しております。“志”新卒採用、“志”キャリア採用いずれにおいても、学歴・年齢・国籍不問で多様性のある人材獲得を行っております。

高いロイヤリティを持ち中長期で育成を図っていく新卒採用と、豊かなスキルや経験を持ち即戦力として活躍するキャリア採用、それぞれの強みを活かす採用・組織運営を行っております。

(採用人数割合)

 

新卒採用

 

キャリア採用

2024年3月期

19%

 

81%

2025年3月期

21%

 

79%

2026年3月期

20%

 

80%

 

 

(管理職に占める割合)

 

新卒採用

 

キャリア採用

2024年3月期

24%

 

76%

2025年3月期

23%

 

77%

2026年3月期

22%

 

78%

 

 

e グローバル人材

事業戦略においては、海外市場における価値創造に向けた戦略的な取り組みを開始しており、これに伴い、人材についてもグローバルを意識した採用や配置を行っております。

従来からのシンガポール、米国への赴任だけでなく、IPの発掘育成を強化するために育成プログラムの確立している韓国への海外赴任もスピード感を持って行っております。

(グローバル人材)

 

外国籍社員

(日本採用)

海外赴任者

2024年3月期

31名

10名

2025年3月期

34名

8名

2026年3月期

36名

4名

 

 

f 働き方(FFF制度)

時間や場所を選ばない働き方の仕組み「FFF(トリプルエフ)制度」を導入し、社員が自由で柔軟に働くスタイルを選択できるハイブリッド型の働き方を推進しております。

・Free Location(フリーロケーション)

インターネット等を活用した、場所や時間にとらわれず柔軟に働ける制度

・Free Address(フリーアドレス)

コミュニケーションの活性化を目的とし、固定席を持たずオフィス全体で自由な場所で働ける制度

・Flex Time(フレックスタイム)

定時時間を設けず、月の所定労働時間内で、各従業員が計画を立てて自由に働ける制度

 

働き方と併せてコミュニケーションのあり方についても常にアップデートを図っており、様々なコラボレーションが生まれるよう、オフィス内に新たなコミュニティエリアを増設し、また、2024年度からは出社の頻度・割合を増やすなど、対面でのリアルコミュニケーションを重視する方向へシフトいたしました。

オフィスや現場でのリアルなコミュニケーションを通じてビジネスの様々な着想を得ること、テレワークやシェアオフィスを活用し利便性や集中力を高め効率的に業務を行うことの両側面を目的とした柔軟な働き方を実現しております。

 

g 女性活躍

「真の女性活躍とは何か」「エンタテインメント業界における女性のキャリアパスとは何か」というテーマのもと、役職のみにとらわれず、熱量をもって様々な観点で活躍する女性にフォーカスをあてる仕組み作りや、ネットワーク作りを推進しております。

FFF制度などの柔軟な働き方により、育児休業復職後からフルタイムで働く選択をする従業員も増えるなど、多様な働き方、多様な活躍の仕方、多様なキャリアパスを支援する仕組みや環境作りを引き続き推進してまいります。

(女性管理職の割合)

 

 

管理職に占める割合

2024年3月期

 

20%

2025年3月期

 

23%

2026年3月期

 

24%

 

 

(育児休業復職者の就業状況)

 

復職率

1年後就業率

2年後就業率

3年後就業率

2024年3月期

100%

75%

75%

63%

2025年3月期

100%

100%

88%

-

2026年3月期

100%

100%

-

-

 

 

h エンゲージメント

企業理念及び事業戦略と人材戦略との連動性や、人事施策の効果を計るために最も重要視している指標の1つが「エンゲージメント」であります。2024年3月期からはさらに詳細な結果が得られるよう調査項目の拡充を実施いたしました。高エンゲージメント者割合は全国平均を大きく上回る結果を維持しております。

今後も、単なる働きやすさだけではなく、働き甲斐や刺激、自律及び主体性も併せもった状態での高エンゲージメントを維持しながら、タグライン「Really! Mad+Pure」の体現を追求してまいります。

(エンゲージメント割合)

 

高エンゲージメント者割合

 

全国平均

2024年3月期

24.4%

 

10.7%

2025年3月期

24.5%

 

10.9%

2026年3月期

26.0%

 

11.8%