事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
建築材料事業 | 5,806 | 93.5 | 722 | 78.1 | 12.4 |
不動産事業 | 404 | 6.5 | 202 | 21.9 | 50.1 |
事業内容
3【事業の内容】
当社は、建築材料事業(化粧板製品、電子部品業界向け製品及びケミカルアンカー製品の製造、販売)及び不動産事業を主たる業務としております。
なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)建築材料事業
・ 化粧板製品 主要製品 高圧メラミン化粧板
不燃メラミン化粧板
・ 電子部品業界向け製品 主要製品 プリント基板用フェノール樹脂積層板
・ ケミカルアンカー製品 主要製品 アンカーボルト固着剤
(2)不動産事業
賃貸用オフィスビル等を保有し、不動産賃貸を行っております。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当事業年度末の総資産は前事業年度末より42百万円増加して17,971百万円となりました。
流動資産は前事業年度末より1,976百万円減少の6,478百万円、固定資産は前事業年度末より2,018百万円増加の11,493百万円となりました。
流動資産減少の主な原因は、有価証券が増加したものの、現金及び預金が減少したこと等によるものです。固定資産増加の主な原因は、投資有価証券を取得したこと等によるものです。
当事業年度末の負債は前事業年度末より111百万円減少して2,222百万円となりました。
流動負債は前事業年度末より166百万円減少の1,454百万円、固定負債は前事業年度末より55百万円増加の767百万円となりました。
流動負債減少の主な原因は、買掛金が増加したものの、電子記録債務、未払消費税等、及び設備関係支払手形が減少したこと等によるものです。固定負債増加の主な原因は、その他の固定負債が減少したものの、繰延税金負債が増加したこと等によるものです。
当事業年度末の純資産は前事業年度末より153百万円増加して15,749百万円となりました。
この結果、自己資本比率は87.0%から87.6%になり、1株当たり純資産は19,680円55銭から20,201円05銭となりました。
b.経営成績
雇用や所得環境の改善により、社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、原材料価格の高止まりや、為替変動による物価上昇及び地政学リスクの高まり等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の下、当社は高圧メラミン化粧板の更なる受注増加に備えて、三重工場での高圧メラミン化粧板の生産体制の構築を行いました。
高圧メラミン化粧板製品では、焼却時のCO2を40%削減できるフェノールフリーメラミン化粧板「メラバイオⓇ」について、ご好評頂いている「ニュアンスカラー」に新柄を2柄追加し、全柄を抗菌仕様にしました。不燃メラミン化粧板「パニートⓇ」では、市場のトレンドを取り入れ、光沢を抑えたマットな質感としっとりした滑らかな手触りが特徴の「グレイスマット」を開発し販売を開始しました。
以上の結果、当事業年度の業績といたしましては、売上高は6,210百万円(前期比98.9%)、営業利益は555百万円(前期比80.4%)、経常利益は626百万円(前期比87.0%)、当期純利益は439百万円(前期比84.0%)となりました。
次にセグメント別の業績を述べます。
<建築材料事業セグメント>
化粧板製品
高圧メラミン化粧板は、インバウンド増加により店舗市場向けの需要が回復基調だったこと及びオフィス回帰の加速によりオフィス家具向けの需要が堅調に推移したものの、新規物件の減少によりトイレブース市場向けの需要が減少し売上が減少しました。
不燃メラミン化粧板は、原材料等の価格高騰の一部を販売価格に転嫁したものの、資材価格の高騰による新築住宅の着工件数及び住宅のキッチンリフォーム工事件数が減少したことにより、売上が減少しました。
その結果、化粧板製品の売上高は4,252百万円(前期比96.8%)となりました。
電子部品業界向け製品
電子部品業界向け製品は、パソコン及びスマートフォン向け等の需要が回復基調だったこと及び自動車の半導体不足や部品調達の遅れが解消傾向となり、車載関連の需要が一部回復したことにより、売上が増加しました。
その結果、電子部品業界向け製品の売上高は765百万円(前期比106.7%)となりました。
ケミカルアンカー製品
ケミカルアンカー製品は、建設コストの上昇傾向が続いているものの、競合他社が一部製品を撤退したことにより需要が増加し、売上が増加しました。
その結果、ケミカルアンカー製品の売上高は741百万円(前期比103.0%)となりました。
これらの結果、その他の売上高も合わせて、当セグメントの売上高は5,806百万円(前期比98.7%)となりました。
<不動産事業セグメント>
不動産事業は、堅調に推移し売上は増加しました。
その結果、不動産事業セグメントの売上高は403百万円(前期比101.5%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における資金は営業活動により759百万円増加、投資活動により2,149百万円減少、財務活動により392百万円減少したこと等により、前事業年度末に比べ1,799百万円減少し、当事業年度末には3,518百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は759百万円(前期比92.5%)となりました。これは、主に税引前当期純利益626百万円、減価償却費274百万円計上及び売上債権の減少額111百万円による増加要因と、法人税等の支払額183百万円及び未払消費税等の減少額89百万円による減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は2,149百万円(前期比278.8%)となりました。これは、主に投資有価証券の取得による支出が1,992百万円及び有形固定資産の取得による支出が154百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は392百万円(前期比123.9%)となりました。これは、配当金の支払額が293百万円であったこと及び自己株式の取得による支出が99百万円あったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントの生産実績はありません。
製品区分別 |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
化粧板製品(千円) |
3,737,136 |
93.6% |
電子部品業界向け製品(千円) |
757,427 |
114.1% |
ケミカルアンカー製品(千円) |
720,431 |
103.5% |
合計(千円) |
5,214,995 |
97.5% |
(注)金額は販売価格によっております。
b.商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントの商品仕入実績はありません。
製品区分別 |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
化粧板製品(千円) |
273,396 |
90.4% |
ケミカルアンカー製品(千円) |
26,364 |
109.8% |
合計(千円) |
299,761 |
91.8% |
c.受注実績
当事業年度の受注実績については、建築材料事業セグメントの製品区分別に記載しております。なお、不動産事業セグメントは該当事項はありません。
製品区分別 |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
|||
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
化粧板製品(千円) |
4,278,448 |
96.8% |
180,263 |
117.2% |
電子部品業界向け製品(千円) |
768,845 |
105.4% |
42,834 |
107.5% |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.ケミカルアンカー製品については、主として、見込生産方式によっております。
d.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
製品区分別 |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
建築材料事業 |
|
|
化粧板製品(千円) |
4,252,058 |
96.8% |
電子部品業界向け製品(千円) |
765,842 |
106.7% |
ケミカルアンカー製品(千円) |
741,112 |
103.0% |
その他 |
47,013 |
88.5% |
小計(千円) |
5,806,026 |
98.7% |
不動産事業(千円) |
403,994 |
101.5% |
合計(千円) |
6,210,021 |
98.9% |
(注)最近2事業年度の主な取引先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
イビケン株式会社 |
778,758 |
12.4 |
740,759 |
11.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。
a.経営成績等の状況
当事業年度の経営成績は、高圧メラミン化粧板においては、インバウンド増加により店舗市場向けの需要が回復基調だったこと及びオフィス回帰の加速によりオフィス家具向けの需要が堅調に推移したものの、新規物件の減少によりトイレブース市場向けの需要が減少し売上が減少しました。不燃メラミン化粧板は、原材料等の価格高騰の一部を販売価格に転嫁したものの、資材価格の高騰による新築住宅の着工件数及び住宅のキッチンリフォーム工事件数が減少したことにより、売上が減少しました。電子部品業界向け製品は、パソコン及びスマートフォン向け等の需要が回復基調だったこと及び自動車の半導体不足や部品調達の遅れが解消傾向となり、車載関連の需要が一部回復したことにより、売上が増加しました。ケミカルアンカー製品は、建設コストの上昇傾向が続いているものの、競合他社が一部製品を撤退したことにより需要が増加し、売上が増加しました。不動産賃貸は、堅調に推移し売上が増加しました。
その結果、売上高は6,210百万円(前期比98.9%)、売上高売上原価率は69.7%と前事業年度より1.7ポイント悪化し、売上高販管費比率は21.3%と前事業年度より0.3ポイント悪化した結果、営業利益は前事業年度より135百万円減少の555百万円となりました。当期純利益は前事業年度より83百万円減少し、439百万円となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、四つあると考えております。一つ目は、建築・土木業界、電子・プリント基板業界、不動産業界、公共工事の動向に影響を受けます。住宅着工件数や公共投資の増加、減少により当社の業績は大きく影響を受けます。二つ目は、原油価格に影響を受けます。当社はプラスチック製品の販売製造が主体であるため、原油価格の上昇、下落により原材料及び燃料の調達コストが変動し、当社の業績は大きく影響を受けます。三つ目は、為替レートの変動に影響を受けます。為替レートの円安、円高により原材料及び燃料の調達コストが変動し、当社の業績は大きく影響を受けます。四つ目は、大規模災害や感染症等の異常事態が発生した場合に、大きく影響を受けます。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資資金ともに自己資金にてまかなうこととしております。
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は759百万円(前期比92.5%)となりました。これは、主に税引前当期純利益626百万円、減価償却費274百万円計上及び売上債権の減少額111百万円による増加要因と、法人税等の支払額183百万円、未払消費税等の減少額89百万円による減少要因によるものであります。投資活動の結果使用した資金は2,149百万円(前期比278.8%)となりました。これは、主に投資有価証券の取得による支出が1,992百万円及び有形固定資産の取得による支出が154百万円あったこと等によるものであります。財務活動の結果使用した資金は392百万円(前期比123.9%)となりました。これは、配当金の支払額が293百万円であったこと及び自己株式の取得による支出が99百万円あったことによるものであります。
これらの結果、当事業年度における資金は前事業年度末に比べ1,799百万円減少し、当事業年度末には3,518百万円となりました。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、企業価値の向上を意識した経営を推進すべく「自己資本当期純利益率(ROE)」を経営指標として採用しております。当社のROEの目標値は2.70%程度に設定しており、当事業年度におけるROEは2.80%(目標比0.10ポイント増)となりました。引き続き、ROEの目標を達成できるよう取り組んでまいります。