人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数180名(単体) 11,367名(連結)
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平均年齢43.8歳(単体)
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平均勤続年数16.4年(単体)
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平均年収8,774,771円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
(注) 1.従業員数は、就業人員(当社グループ(当社及び連結子会社)からグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの受入出向者を含む)であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.臨時従業員には、パートタイマーを含みますが、派遣社員は含んでおりません。
3.全社は、本社部門の従業員数であります。
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1.従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者14名を除き、社外から当社への受入出向者56名を含む)であります。
2.平均勤続年数は、当社のグループ会社への転籍期間を含む通算勤続年数を基に算出しております。
3.平均年間給与は、賞与及び時間外手当が含まれております。
(3) 労働組合の状況
労使関係について特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
①提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもので
あります。
2.「*」は男性の育児休業取得の対象となる従業員が無いことを示しております。
②連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもので
あります。
2.「*」は男性の育児休業取得の対象となる従業員が無いことを示しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス
サステナビリティに係る重要事項は、当社グループのサステナビリティに関わる方針の策定や、それに基づく活動を円滑に行うことを目的として設置されたサステナビリティ委員会で議論のうえ決議され、取締役会に報告されます。取締役会はサステナビリティ委員会の監督機能を担っており、定期的にサステナビリティに係る重要事項について議論を行います。
また、役員業績連動報酬の業績評価指標(KPI)に「非財務(ESG)評価」としてCO2排出量削減率を組み入れています。
(推進体制)(有価証券報告書提出日現在)
(各役割)
■取締役会
サステナビリティ委員会からの決議内容について年1回以上報告を受け、課題への取り組みや進捗状況の監督機能を担います。また、定期的にサステナビリティに係る重要事項について議論を行います。
■代表取締役社長
代表取締役社長は、サステナビリティ委員会の委員長を担い、気候変動に係る重要事項を含む、当社グループのサステナビリティに関わる方針の策定や、それに基づく活動全般に関する経営判断の最終責任を負っています。
■サステナビリティ委員会
代表取締役社長を委員長とし、サステナビリティ推進担当役員をはじめとした常勤役員、グループ各社代表取締役で構成されています。気候変動に係る重要事項を含む、当社グループのマテリアリティに関する事項につき、原則年2回の定例会、必要に応じて開催される臨時委員会で議論のうえ決議を行い、決議内容を取締役会に報告します。サステナビリティ委員会で決議された内容に基づき、担当役員が中心となって活動を進めています。
1) 取締役会・委員会開催実績
気候変動に係る重要事項を含む、当社グループのマテリアリティに関する事項については、原則年2回、サステナビリティ委員会において議論のうえ決議を行い、取締役会に年1回以上報告を行うこととなっています。当社グループでは2021年9月にサステナビリティ委員会を設置し、以降、活発に議論のうえ、決議を行い、取締役会に報告しております。
2) 役員業績連動報酬
役員業績連動報酬については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」に記載しております。
(2) リスク管理
当社グループは、グループの事業に重大な影響を与えるリスクを一元的に管理すべく、当社の代表取締役社長を委員長とするセイコーグループリスクマネジメント委員会(以下「当社リスクマネジメント委員会」)が中心となり、グループ全体のリスク管理体制の整備・強化に取り組んでいます。また、当社およびグループ各社の相互において、緊密な連携、協調の下でグループリスクマネジメントを円滑に推進するため、グループ各社の代表取締役で構成するグループリスクマネジメント委員会を設置し、グループ全体のリスクを確認・共有する体制としています。
気候関連リスクについては、より詳細な分析を行うため、サステナビリティ委員会がシナリオ分析を通じて、グループ各社の気候関連リスクの中から特にインパクトが大きいリスクを特定・評価し、対応策と合わせて決議を行い、グループ各社と協力してリスクへの対応策を推進しています。決議内容については取締役会と当社リスクマネジメント委員会に報告する体制となっています。
(グループリスクマネジメント推進体制)
上記の各委員会の役割は以下の通りです。
■セイコーグループリスクマネジメント委員会
代表取締役社長を委員長とし、グループ横断で対処すべきリスクへの対応に取り組んでいます。また、当社およびグループ各社のリスクオーナーより報告を受け、各社のリスクマネジメントの推進を支援しています。
■グループリスクマネジメント委員会
常勤役員とグループ各社の代表取締役で構成され、グループ全体のリスクの確認・共有、グループ重要リスクのリスクへの対応のモニタリング・情報共有を行っています。
■グループ各社リスクマネジメント委員会
グループ各社は、各社リスクマネジメント委員会を中心に、自律的にリスクマネジメントを推進しています。
■サステナビリティ委員会
気候関連リスクを含む、当社グループのマテリアリティに関する事項につき、議論のうえ決議を行い、決議内容を取締役会とセイコーグループリスクマネジメント委員会に報告します。
(3) 戦略
<サステナビリティ方針>
セイコーグループは、グループパーパスを原点に、“WITH”(W:well-being よりよい人生を / I:inclusion すべての人に / T:trust 確かな信頼で / H:harmony 地球との調和)を実現する事業活動に取り組み、グループのたゆみない成長とともに持続可能な社会発展に貢献します。
<マテリアリティ>
■Well-being(よりよい人生を)
あらゆるステークホルダーが多様な価値観を認め合い、誇りと生きがいを感じながら働き、生活ができる社会を目指します。
■Inclusion(すべての人に)
新しい時代における人々の多様な生活に必要な基本インフラをものづくりとデジタルの力で支え、安心安全な社会を実現することを目指します。
■Trust(確かな信頼で)
「社会に信頼される会社であること」を基本理念におき、法令の遵守、経営の透明化、社会倫理の尊重を重要な経営課題と位置づけています。
■Harmony(地球との調和)
環境技術への対応を通じて、温室効果ガスの削減や生物多様性の保全に努め、地域社会とともに地球環境と共生する持続可能な社会の構築に貢献します。
当社グループでは、次の4つのステップを経て、マテリアリティ特定を行いました。
■STEP1 社会課題の把握・抽出
現在から将来にわたり、国内外に影響を及ぼす社会課題についてGRIスタンダード、SDGs、ISO26000等を中心に、当社に関連する社会課題及びステークホルダー及び自社や、サプライチェーン上の課題を広く抽出・リスト化しました。抽出にあたっては外部有識者からの意見も参考にしながら検討、絞り込みを実施しました。
■STEP2 マテリアリティ候補の抽出
グループ事業会社及び関連する部門より役職・年齢・性別等の異なる多様なメンバーをESG・SDGs担当者として選出しました。ワークショップ形式でありたい姿を議論の上、自社として取り組むべきであり、ステークホルダーから期待される社会課題解決について議論を行いました(ワークショップは全5回実施)。併せて各社・部門内にて、マテリアリティ候補に対して想定する取り組み施策についても検討し、リスト化しました。
■STEP3 抽出された候補の重要度評価
上記を経て抽出されたマテリアリティ候補に対して、当社に解決を期待するマテリアリティについてステークホルダーに対してアンケート調査※を実施しました。
※顧客(BtoC/BtoB)、サプライヤー、投資家/債権者/アナリスト/NPO/当社が事業活動を行っている地域住民を対象にインターネットを使ったモニター調査及び特定の関係者への聞き取り調査を実施
■STEP4 マテリアリティの特定
常勤取締役・監査役、各事業会社社長により構成されるマテリアリティ特定検討会を開催(全6回)し、外部ステークホルダーからの期待や指摘を元に、マテリアリティ候補の重要性や具体性について社内で再検討や見直しを実施しました。その上で、当社の企業理念、パーパス、長期ビジョンとの整合性をはかり、最終的に当社として取り組むべきマテリアリティを特定し、取締役会で決議致しました。
なお、詳細につきましては、以下の当社ウェブサイトをご参照ください。
(URL https://www.seiko.co.jp/csr/materiality/)
1) 気候変動・脱炭素
セイコーグループは、「気候変動・脱炭素への取り組み」をマテリアリティの一つに位置づけ、温室効果ガス排出量削減の長期目標を設定して、脱炭素社会の実現に向けて取り組みを強化しています。
2021年10月に賛同を表明した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に基づき、気候変動が事業に与えるリスクおよび機会に関するシナリオ分析を行うとともに、脱炭素に向けた取り組みに関する情報開示の強化を進めています。
① シナリオ分析プロセス
気候関連リスク・機会が当社グループに与える財務影響および事業インパクトを異なるシナリオ下で評価し、当社グループのレジリエンスを高めることを目的として、下記のステップに沿ってシナリオ分析を実施しています。なお、シナリオは、当初評価を行っていた2℃未満シナリオから1.5℃シナリオへの見直しを行っています。
対象範囲 グループ全事業、国内海外の上流下流含むバリューチェーン全体
(参照シナリオ)
(シナリオ分析ステップ)
② 気候関連リスク・機会に伴う事業インパクトおよび当社グループの対応
グループ全事業を対象としてシナリオ分析を実施し、以下のとおり、重要性の高いリスクおよび機会の評価を行い、対応策を策定・推進しています。
(気候関連リスク)
(気候関連機会)
※1 事業インパクト大:利益影響10億円以上、あるいは、事業の撤退、または数ヶ月以上の事業中断等、事業に対し極めて重大な影響をもたらす。
事業インパクト中:利益影響1億円以上10億円未満、あるいは、事業計画への影響、事業の縮小、または1週間~1ヶ月程度の事業中断等、事業に対し重大な影響をもたらす。
事業インパクト小:利益影響1億円未満、あるいは、事業計画への影響・事業中断はほとんどなく、事業に対し影響をもたらすが軽微である。
※2 2030年GHG排出量(Scope1, 2)を成長予測及び削減計画に基づき算出し、1.5℃・4℃シナリオ毎のIEA炭素価格を掛けて算出。為替レート1$=145JPY
(レジリエンス評価)
シナリオ分析の結果、脱炭素社会への移行における当社グループのレジリエンスが検証できました。
気候変動に対するレジリエンスをより高めるべく、引き続き、戦略的な取り組みを推進していきます。
2) 人材の育成及び社内環境整備
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成および社内環境整備に関する方針と具体的な取り組みは、次のとおりであります。
<人材の育成および社内環境整備に関する方針>
当社グループでは、現中期経営計画における人材戦略の基本方針を以下のとおり定め、2026年のありたい姿の実現を目指しています。
「人材開発や多様性の向上、組織風土づくりに積極的に取り組み、
社員の働きがいを高め、イノベーションの創出を通じて、
グループ一丸でソリューションカンパニーを目指す」
この基本方針の下、人材戦略においては、重点テーマとして、複雑化する社会課題の中で新たな価値を創造できる「人材の育成」、変化に強い組織づくりに向けた「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進」、新たなイノベーションを創出するために必要な「組織風土・文化づくり」を設定し、エンゲージメントの向上を図る取組みを推進していきます。また、これまでも積極的に取り組んできた「健康経営」「人権の尊重」についても人材戦略の基盤となる活動として位置付け、強化していきます。
<人材の育成および社内環境整備に関する取り組み>
上述の基本方針に基づき、以下の施策を中心とした取組みを行っています。なお、各施策の対象範囲は、当社及び国内直接子会社8社(セイコーウオッチ(株)、セイコーインスツル(株)、セイコーソリューションズ(株)、セイコータイムクリエーション(株)、(株)和光、セイコーNPC(株)、セイコーフューチャークリエーション(株)、ヒューマンキャピタル(株))になります。
① 人材の育成
人材育成においては、企業価値を高めサステナブルな成長を牽引する次世代経営リーダーの育成や、組織として成果を最大化するために中核となるミドルマネジメント層のサポートを強化していくことが重要なテーマであると捉え、以下の施策に取り組んでまいります。
1.経営幹部候補人材の育成
複雑化する経営環境の中で、企業価値を高め、サステナブルな成長を実現していくためには、グループ経営や各事業の推進を担う経営人材を早期かつ計画的に育成することが必須であるという考えの下、各社の幹部ポストにおける後継者育成計画(サクセッションプラン)を策定するとともに、若手リーダー候補者を対象に、候補者プール形成、経営リテラシー教育の実施、より難易度の高い役割への登用(タフアサインメント)という育成サイクルを効果的に回していくプログラムを実施しています。
2.ミドルマネジメント支援
職場のダイバーシティが進む中で、社員の就労意識や価値観が多様化し、一律的なマネジメントのセオリーが通用しなくなっていることに加え、リスクマネジメントやコンプライアンスの観点からマネジメントの難度や複雑さが増しており、組織や部下を預かる上司の負荷が高まっています。そうした現場のマネージャーが直面する課題の解決をサポートし、マネジメントスキルを高めるための各種プログラムや支援施策を行っています。
② ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進
変化に強い組織となるためには、多様な価値観と強みを持つ人材が集い、それぞれのメンバーが持てる能力を最大限に発揮していくことが不可欠であるという考えの下、以下のテーマを中心とした施策に取組むことで、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進しています。
1.女性活躍推進の取り組み
女性の活躍推進に関しては、2013年度から継続して研修・講演会の開催やグループ内専用サイトを通じた情報発信、各種制度の導入などの環境整備に取り組んできました。2022年度を初年度とする現中期経営計画では当社グループの管理職数※に占める女性の割合を13.2%から20.0%に上げることを目標としています。
2024年度は女性社員の早期のリーダーマインド醸成を目的とした「Seiko Woman Academy」というプログラムをスタートさせました。このアカデミーではグループ各社から選ばれた次世代の女性リーダー候補が集まり、リーダーシップトレーニングに加え、女性ロールモデルとの交流を通じて、実践的な知識や経験を学びます。さらに参加者同士のネットワークの促進、キャリアアップのためのサポートの提供を行い、女性社員が自信をもって次のステップに進める環境を整えています。
※当社及び国内直接子会社8社に加え、セイコーウオッチ(株)の国内子会社4社、セイコーインスツル(株)の国内子会社1社、セイコーソリューションズ(株)の国内子会社7社の管理職数の合計
2.両立支援の取組み
2022年10月1日付の育児介護休業法改正に伴い、男性従業員(正社員)の出生時育児休業(子どもの生後8週間のうち最大4週間)を導入し、法定を上回る100%有給とするとともに、男性の育児休業取得を後押しするため、グループ社員に向けたトップマネジメントからのメッセージ発信、セミナーの開催に加え、イントラネット上で育児にかかわるグループ社員の体験談をリレー形式で紹介するなど、制度取得者だけではなく、職場の上司や同僚の理解を促進するための施策にもグループ全体で積極的に取り組んでいます。
※男性の育児休業取得率については「5.従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者 の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参照ください。
3.柔軟な働き方を実現する仕組みの整備
働き方に対する価値観が多様化するなかで、社員が活き活きと働くためには、場所や時間にとらわれず、高い生産性を発揮して働くことができる環境・仕組みづくりが重要だと考えています。育児や介護のための短時間勤務制度を整えている他、在宅勤務やシェアオフィスを利用した勤務の仕組みの導入を通じて、時間や場所を問わず、柔軟で効率的な勤務を推進しています。
4.経験者採用
社外の知見を活用した価値創造を推進するため、人物本位の公平・公正な経験者の採用・登用を行っています。新たに仲間になった人材が中核として活躍し、組織文化の変革やイノベーション創出につながるよう、早期活躍・定着のための環境整備にも努めています。
5.障がい者雇用の促進
ダイバーシティへの対応の一環として、当社および事業会社(セイコーウオッチ(株)とその国内子会社2社、セイコータイムクリエーション(株)、(株)和光、ヒューマンキャピタル(株)、(株)あおばウオッチサービス)計8社では、特例子会社制度によるグループ適用の認定を受け、2025年6月1日現在の障がい者雇用率は2.50%と、法定雇用率(2.5%)を達成しております。
6.シニア人材の活性化
シニア世代の処遇の見直し等により、後進の育成や業務の改善に貢献し、活き活きと働くことができる環境を整備しています。
③ 組織風土・文化づくり
当社グループが一丸となって新たなイノベーションを創発するためには、多様な人材が物理的にも精神的にも組織の壁を越え、自由闊達に議論し、失敗を恐れずにチャレンジできる組織風土・文化の形成が重要だと考えております。そうした風土・文化づくりにむけて、3つのステップ(1.カタチを変える、2.カンケイを変える、3.コウドウを変える)で全社活動を進めています。
1.カタチを変える(物理的・心理的なカベを壊す)
社員同士・職場内での物理的・心理的な壁を取り払う活動として、「オフィスでの服装の自由化」「グループ内での役職・敬称の廃止」「コミュニケーションを活性化する新たな職場・オフィスづくり」を行ってきました。
2.カンケイを変える(互いを知り、話してみる)
社員のタテ・ヨコの関係を強化する活動として、「グループ経営幹部と社員との対話プログラム」、上述のミドルマネジメント支援を通じた「上司と部下のコミュニケーション活性化」「社員同士をつなげるプラットフォームの導入・活用」などに取り組んでいます。
3.コウドウを変える(自ら考え、行動に移す)
社員が主体的に考え、自らの意思とやりがいを持って学び・挑戦することを支援するための活動として、「キャリア形成支援プログラム」「グループ内公募制度、自律型ローテーション制度」を導入し、社員の行動変容を促す取り組みを行っています。
④ 健康経営の推進
2019年度に「健康経営宣言」を行い、グループ横断の「健康経営推進体制」を構築し、社員の健康維持・増進への取組みを進めています。また、2019年度より6年連続で当社は健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定を受けています。その他当社グループの5社(セイコーウオッチ(株)、セイコーインスツル(株)、セイコーソリューションズ(株)、セイコータイムクリエーション(株)、(株)和光)が大規模法人部門、2社(セイコーNPC(株)、ヒューマンキャピタル(株))は中小規模法人部門の認定を受けています。
⑤ 人権の尊重
2024年度は、グループ各社の人事担当者を対象に、「人事担当者のためのLGBTQ+研修」を開催しました。
⑥ 各種取り組みの効果測定について
以上の取組みの効果測定としてグループ共通のエンゲージメントサーベイを定期的に実施し、組織・人材面での課題の抽出や新たな取り組みへの反映を継続的に行っていきます。
(4) 指標及び目標
1) 気候変動・脱炭素
当社グループは、2023年11月、長期目標を改定し、国内拠点の温室効果ガス排出量から戦略的に削減をすすめています。引き続き、長期目標に則り、海外拠点においても再生可能エネルギー導入を加速し、さらなる温室効果ガス排出量の削減に努めていきます。
なお、2030年度に向けた目標については、パリ協定で定める1.5℃水準に整合した目標であるとして、SBTi (Science Based Targets initiative) からSBT認定を取得しました。
① 温室効果ガス排出量削減の長期目標
温室効果ガス排出量削減目標
2030年度 Scope1、2 2022年度比で42%削減
Scope3 2022年度比で25%削減 対象:カテゴリ1、11
2050年度 ネットゼロを目指す
② 脱炭素移行計画(Scope1,2)
当社グループは、2023年11月、温室効果ガス排出量削減の長期目標改定に伴い、脱炭素に向けたロードマップを改定しました。既存設備の省エネ設備への更新、生産性向上、革新的な製造方法や装置の調査・要素開発・導入による省エネを継続してすすめ、再エネ導入については、設備導入から優先して行い、各拠点の再エネ電力への切り替え計画を前倒ししてすすめます。これにより、使用電力の国内拠点実質100%再エネ化は2024年度に達成しました。海外拠点も含めた全拠点の100%再エネ化は2040年度中に達成する計画です。使用する燃料も化石燃料から脱炭素・低炭素なものに切り替えを図り、残留排出量については除去系クレジットの導入で相殺し、2050年度にネットゼロの実現を目指します。
③ Scope1,2 温室効果ガス(GHG)排出量実績 2020年度~2024年度
2024年度の温室効果ガス排出量(Scope1,2)は55,234t-CO2となり、2022年度比で42.8%削減しました。長期目標達成に向けて必要な2022年度比の削減率である10.5%を大きく上回ることができました。これは、国内の全拠点における使用電力を実質100%再生可能エネルギー化したことで実現しました。また、当社グループの全使用電力における再エネ電力比率は、49.1%となりました。
Scope1:事業者自らによる直接排出(燃料の燃焼など)
Scope2:他社から供給された電気などの使用に伴う間接排出
※端数処理の関係でGHG排出量と内訳の合計値はあわない場合があります。
※生物由来のGHG排出量はありません。
注1:排出係数について
電気:日本国内は、地球温暖化対策の推進に関する法律で定める電気事業者別排出係数の調整後排出係数を使用。
海外はIEA (International Energy Agency) の各国の排出係数を使用。
燃料:日本国内、海外ともに地球温暖化対策の推進に関する法律で定める燃料種別の発熱量、燃料の使用に関する排出係数を使用。
冷温水:供給事業者提供の排出係数を使用。
注2:テナント、店舗、倉庫なども集計対象に含む。社用車も含むが、委託によるエネルギー使用は含まない。
注3:使用量が特定できない店舗、倉庫などは床面積から電力量を推定。
注4:国内拠点、海外拠点ともに6.5ガスを含む。2022年度以前の海外拠点はエネルギー起源のCO2のみを含む。
注5:2023年度の排出量データは、第三者検証での修正により数値を改訂。
注6:2024年度の排出量データは、第三者検証の結果により変更になる可能性がある。
④ Scope3 温室効果ガス(GHG)排出量実績 2023年度
なお、詳細につきましては、以下の当社ウェブサイトをご参照ください。
(URL https://www.seiko.co.jp/csr/environment/tcfd/#title04)
2) 人材の育成及び社内環境整備
当社グループでは、人材戦略に関する指標を設定しております。当該指標に関する内容、並びに目標及び実績は、次のとおりであります。