ストーリー・沿革
サマリ
住友商事は、別子銅山以来の「信用を重んじ確実を旨とする」「浮利を追わず」といった住友の事業精神を受け継ぐ総合事業会社。大阪北港に端を発する不動産・インフラ開発と商事機能を基盤に、鉄鋼、自動車、輸送機・建機、都市総合開発、メディア・デジタル、ライフスタイル、資源、化学品・エレクトロニクス・農業、エネルギートランスフォーメーションの9グループを展開する。アセットマネジメント機能と現場オペレーション力を武器に、各事業が自らの「No.1」を定義して磨き上げる「No.1事業群」への変革を進め、生活インフラからGX・デジタルまで、経済価値と社会価値の両方を高める長期成長ストーリーを描いている。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・中期経営計画2026期間(2024〜2026年度)を通じてROE12%以上を維持する
・2024〜2026年度の3年間で営業キャッシュ・フロー約2.6兆円を創出し、そのうち約1.8兆円を成長投資、約0.8兆円を資産入れ替えに充当する資本配分方針とする
・株主還元について総還元性向40%以上と累進配当を基本とし、機動的な自己株式取得も組み合わせつつ、株主還元後フリーキャッシュ・フロー黒字を維持する
・Net DER0.6倍程度の財務健全性を保ちつつ、マテリアリティに沿った温室効果ガス排出削減や人権・安全・人材分野の非財務指標についても長期・中期目標を設定し、達成状況をモニタリングする
トップメッセージの要約
新たな成長ステージ
自律と自責
球際の強さ
SHINGO CAFÉ
用語解説
住友グループが長い歴史の中で受け継いできた価値観の総称で、「信用を重んじ確実を旨とする」「浮利を追わず」「企画の遠大性」「進取の精神」などを含みます。住友商事は、この精神をすべての事業判断の土台とし、短期的な利益よりも信頼と長期的な事業育成を重視する姿勢を明確にしています。
■浮利を追わず
一時的なもうけや過度なリスクを取ってまで利益を追いかけない、という住友独自の考え方です。住友商事では、大型投資や資産入れ替えを行う際も、この考え方に沿って、持続的なキャッシュフローとリスクバランスを重視した意思決定を行う姿勢を示しています。
■企画の遠大性
事業は長い時間軸で構想し、国家や社会にも役立つ規模・内容でなければならない、という住友に伝わる考え方です。住友商事は、短期の景況感だけでなく、人口やエネルギー、都市化などの長期トレンドを踏まえて事業を設計し、インフラや生活関連ビジネスを長期的に育てるという文脈でこの言葉を用いています。
■進取の精神
新しい技術やビジネスモデルに積極的に挑戦し、困難があっても粘り強く取り組む姿勢を指す住友独自の表現です。住友商事では、新興国での事業開発や再生可能エネルギー、デジタル・AIへの投資など、「新しい領域に自ら踏み込むこと」がこの精神の具体的な表れとして語られています。
■総合事業会社
単なる「モノの仲介」にとどまらず、自ら事業会社を保有・運営し、投資・開発・運営を一気通貫で行う会社像を表す言葉です。住友商事は、商社的なトレーディングに加え、不動産開発、インフラ運営、小売・ヘルスケア、資源・エネルギーなど多様な事業を自ら経営するスタイルを示す際に「総合事業会社」という呼び方を使っています。
■No.1事業群
中期経営計画2026で掲げたキーワードで、すべての事業が同じ指標で一位を目指すという意味ではなく、それぞれの事業が「自分たちなりのNo.1の姿」を定義し、その実現に向けて戦略とKPIをセットでやり切る事業群を指します。住友商事は、収益性や社会的意義、強みを生かしたポジションなど、多面的な観点から「この分野なら住友商事が一番と言える状態」の事業を集中的に増やしていく構想としてこの言葉を使っています。
■アセットマネジメント機能
保有する株式、不動産、インフラ案件、事業会社などの「資産」を、単に持ち続けるのではなく、資本効率やキャッシュフロー、事業の将来性を踏まえて入れ替え・拡大・縮小していく能力を指します。住友商事では、REITやファンドを活用した不動産運用や、採算の合わない事業からの撤退、新たな成長分野への投資などを通じて、このアセットマネジメント機能がグループの強みとして機能していると説明しています。
■SBU(SBU体制)
Strategic Business Unit(戦略事業単位)の略で、特定の事業領域ごとに責任と権限を持つ単位のことです。住友商事は、9つのグループの下にSBUを配置し、それぞれのSBUが自ら事業戦略と投資方針を考え、業績に責任を持つ体制を「SBU体制」として位置づけています。
■成長8分野
中期経営計画2026で、特に経営資源を集中させる対象として整理された8つの重点事業領域を指します。鉄鋼、リース、建機、不動産、デジタル、ヘルスケア、アグリ、エネルギーソリューションといった分野をまとめて呼ぶもので、住友商事が強みを持ち、さらに伸ばしていきたい中核領域として扱われています。
■エネルギートランスフォーメーション
住友商事の事業ポートフォリオ上の1グループ名で、エネルギーの安定供給と脱炭素の両立に向けた変革を担う領域を指します。従来型エネルギーで培った知見を生かしつつ、再生可能エネルギーやガス、電力のバリューチェーンなどを組み合わせて、新しいエネルギーの姿をつくる役割を持つ事業グループとして位置づけられています。
■エネルギーイノベーション・イニシアチブ(EII)
エネルギー分野での新しいビジネス創出や脱炭素に向けた取り組みを加速するために、住友商事グループ内の知見を横断的に結集する取り組みです。従来のエネルギー事業を前提とするのではなく、再生可能エネルギーや新技術を活用した事業モデルを企画・推進する社内横断プロジェクトとして位置づけられています。
■マテリアリティ
企業価値に大きな影響を与える重要課題を指すESG分野の用語で、住友商事では「人材」「気候変動」「人権・安全」「ガバナンス」など、長期的に取り組むべきテーマを整理したものとして使われています。中期経営計画2026では、このマテリアリティを更新し、事業戦略と一体で進捗管理する仕組みを整えています。
■サステナブルシティ
環境負荷の低い設備やインフラ、住環境、都市機能を組み合わせ、長期的に価値が維持・向上していく都市の姿を指す言葉です。住友商事は、国内外の工業団地開発や住宅・オフィス・物流施設などのノウハウを生かし、この「サステナブルシティ」をテーマにした都市開発事業を推進しています。
■Enriching lives and the world
住友商事グループのコーポレートメッセージで、「人々の暮らしと世界を豊かにする」という意味合いを持つフレーズです。単に収益を追うのではなく、生活インフラや食・ヘルスケア、エネルギーなどを通じて、人々の気持ちや社会の質を高める事業に取り組むという長期ビジョンを象徴しています。
■サミットストア
住友商事グループの食品スーパー事業の中核を担うチェーンで、首都圏を中心に展開しています。長年にわたり地域密着の店舗運営を行っており、品ぞろえや売り場づくりの工夫を通じて、生活者のニーズをきめ細かく捉えるリテイル事業の基盤として位置づけられています。
■トモズ
住友商事グループのドラッグストア事業を担う企業で、医薬品や日用品の販売に加え、調剤薬局機能も持つ店舗を展開しています。ヘルスケア事業のフロントラインとして、生活者の健康ニーズに近い場所でサービスを提供する役割を果たしています。
■リテイルデータマーケティング
サミットストアなどの小売事業で蓄積される購買データや顧客属性データを分析し、品ぞろえや販促、出店戦略などに生かす取り組みを指します。住友商事では、小売現場のデータ活用によって、売上や利益の最大化だけでなく、食品ロス削減などの課題解決にもつなげる狙いを持っています。
■JCOM(J:COM)
住友商事グループが関与するケーブルテレビ・通信事業会社で、テレビ、インターネット、電話などのサービスを提供しています。家庭向けメディア・通信インフラのプラットフォームとして位置づけられ、住友商事のメディア・デジタル関連ビジネスを支える重要な事業の一つです。
■SCSK
住友商事グループの中核ITサービス会社で、システム開発、インフラ構築、運用・保守など幅広いITソリューションを提供しています。住友商事は、SCSKを通じて社内外のIT・デジタル需要に対応し、DXやAIを活用した新規ビジネスの立ち上げにも取り組んでいます。
■ネットワンシステムズ
ネットワークインフラやセキュリティに強みを持つIT企業で、SCSKと並び住友商事グループのデジタル関連事業の一角を担っています。高度なネットワーク技術を生かし、企業や公共機関向けの通信インフラ構築を支えることで、デジタル社会の基盤づくりに貢献しています。
■REIT
不動産投資信託のことで、多くの投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設などを保有・運用し、その収益を分配する仕組みです。住友商事は、自らの不動産開発ノウハウを生かしつつ、REITを活用して外部資本と連携し、資産を効率的に運用するアセットマネジメント戦略を取っています。
■カーボンマネジメント
事業活動に伴う温室効果ガス排出量を把握・削減し、必要に応じてクレジットの活用なども通じて、カーボン(炭素)に関わるリスクと機会を一体的に管理する考え方です。住友商事は、エネルギーや資源事業での経験を踏まえ、再生可能エネルギー導入や省エネ、カーボン関連ビジネスを組み合わせた取り組みを「カーボンマネジメント」として進めています。
■グリーンケミカル
環境負荷の低減に資する化学品や原料を指す言葉で、バイオ由来の素材や省エネ・省資源に貢献する化学製品などが含まれます。住友商事は、化学品・農業分野の事業でこの領域に注力し、既存の石油由来製品からの置き換えや、新しいサプライチェーン構築を狙っています。
■次世代農業・食料生産システム
ICTやセンシング技術、環境制御などを活用し、従来よりも効率的で安定した農業・食料生産を実現するための仕組みを指します。住友商事は、農業資材や食品ビジネスと組み合わせて、このような次世代システムに関わる事業を展開し、食料供給の安定化と環境負荷の低減を両立させる方向性を示しています。
■SHINGO CAFÉ
上野真吾社長が社員と直接対話するために始めた社内の対話の場で、カフェのようなリラックスした雰囲気で本音ベースの意見交換を行う取り組みです。社員が自分の業務フローや課題を持ち寄り、社長と議論することで、現場の気づきや改革アイデアを経営に反映させることを目的としています。
■球際の強さ
サッカーの試合でボールの奪い合いの場面に強いチームが勝つという比喩で、上野社長がビジネスにおける「一対一の勝負に強い個の力」の重要性を説明する際に使っている表現です。戦略や仕組みだけでなく、現場での判断や行動の一つひとつで勝ち切る力を、社員一人ひとりに求めるというメッセージが込められています。
■自律と自責
上野社長がSBU長などの事業責任者に求めている姿勢を表す言葉で、自分で考え、判断して動く「自律」と、その結果に責任を持つ「自責」の両方を意味します。トップダウンに頼るのではなく、各事業が自ら投資や撤退を決め、ROICなどを意識した経営をやり切ることで、「No.1事業群」を実現しようとするスタイルを示す表現として用いられています。
沿革
2 【沿革】
関係会社
4 【関係会社の状況】
(1) 子会社
(注) 1 連結子会社が保有する子会社のうち、当該連結子会社にて連結処理されているもの (2026年3月31日現在346 社)については、上記会社数から除外しています。
2 議決権所有割合欄の( )内は、間接所有であり、内数表示しております。
3 役員の兼任等には出向者及び転籍者を含んでおります。
4 ヤサト興産は債務超過の状況にある会社であり、債務超過の額は24,103百万円であります。
また、上表記載会社以外では、Summit Southern Cross Power Holdings傘下のBluewaters Power 3 Holdingsが債務超過の状況にある会社であり、債務超過の額は15,332百万円であります。
5 Edgen Group、SMS Construction And Mining Systems、Sunstate Equipment Company、Highline Produce、SCAP C、Sumisho Coal Australia Holdings、SC Quebrada Blanca、Pacific Summit Energy、Agro Amazonia Produtos Agropecuarios、Summit Forests New Zealand、米州住友商事、欧州住友商事は特定子会社に該当します。また、上表記載会社以外では、EXグループのVan Phong Power Company Limited、資源グループのBunga Raya Aluminium、自動車グループのToyota Al Iraq Company For Trading and Services Of Vehiclesが特定子会社に該当します。
6 SCSKは、有価証券報告書提出会社であります。
7 上記はIFRSで要求される開示の一部であり、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 33 子会社」で上記を参照しております。
(2) 関連会社等
(注) 1 連結子会社が保有する持分法適用会社のうち、当該連結子会社にて持分法処理されているもの (2026年3月31日現在73社)については、上記会社数から除外しています。
2 議決権所有割合欄の( )内は、間接所有であり、内数表示しております。
3 役員の兼任等には出向者及び転籍者を含んでおります。
4 Dynatec Madagascar及びAmbatovy Minerals、Shuweihat Asia Power Investmentの議決権所有割合は100分の50超でありますが、共同支配企業であるため、関連会社としております。
5 マミーマートホールディングス及びウェルネオシュガーは、有価証券報告書提出会社であります。