2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

プラント・エネルギー事業 エナジーソリューションズ事業 産業機械事業 エレクトロニクス事業 自動車事業 ヘルスケア事業 航空・インフラ事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
プラント・エネルギー事業 24,066 10.7 1,843 14.8 7.7
エナジーソリューションズ事業 54,307 24.1 2,684 21.5 4.9
産業機械事業 30,951 13.7 890 7.1 2.9
エレクトロニクス事業 51,312 22.7 2,694 21.6 5.3
自動車事業 41,500 18.4 2,186 17.5 5.3
ヘルスケア事業 15,743 7.0 1,656 13.3 10.5
航空・インフラ事業 7,639 3.4 511 4.1 6.7
その他 153 0.1 4 0.0 2.6

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社の企業集団は、当社、子会社23社及び関連会社2社で構成され、各種機械・器具・部品の販売及び各種機械・器具の賃貸等を主な内容とし、国内販売並びに輸出入を行っております。また、一部商品につきましては、子会社及び関連会社が製造を行っております。

 

当社グループの事業に係わる位置づけ及び各セグメントとの関連は、次のとおりであります。

 

(プラント・エネルギー事業)

エネルギー開発生産、ガス石油精製、化学、エンジニアリング、建設、紙・パルプ関連の機械・器具・部品の販
売を行っており、当社及び一部の関係会社が仕入先から直接仕入れて販売するほか、一部は子会社㈱第一メカテック及び関連会社第一スルザー㈱から仕入れております。
 

 (エナジーソリューションズ事業)

リチウムイオン電池製造関連の機械・器具・部品の販売を行っており、当社及び一部の関係会社が仕入先から直接仕入れて販売しております。

 

(産業機械事業)

プラスチックス、ゴム、鉄鋼、食品関連の機械・器具・部品の販売を行っており、当社及び一部の関係会社が仕入先から直接仕入れて販売するほか、一部は子会社㈱第一メカテック及び関連会社㈱浅野研究所から仕入れております。

 

(エレクトロニクス事業)

電子、情報通信、電機、精密、光学、音響、楽器関連の機械・器具・部品の販売を行っており、当社及び一部の関係会社が仕入先から直接仕入れて販売するほか、一部は子会社㈱第一メカテックから仕入れております。

 

(自動車事業)

自動車関連の機械・器具・部品の販売を行っており、当社及び一部の関係会社が仕入先から直接仕入れて販売しております。

 

(ヘルスケア事業)

薬品、医薬品関連の機械・器具・部品の販売を行っており、当社及び一部の関係会社が子会社第一実業ビスウィル㈱及び㈱第一メカテックから仕入れて販売するほか、一部は仕入先から直接仕入れております。

 

(航空・インフラ事業)

航空、防災関連の機械・器具・部品の販売を行っており、当社及び一部の関係会社が仕入先から直接仕入れて販売しております。

 

(その他)

各種機械・器具の賃貸等を行っております。

 

 

事業の系統は次のとおりであります。

 

 

取扱商品又は

サービスの内容

連結子会社(国内)

連結子会社(海外)

持分法適用関連会社

プラント・

エネルギー事業

エネルギー開発生産、

ガス石油精製、化学、

エンジニアリング、建設、

紙・パルプ関連の機械・

器具・部品

㈱第一メカテック

㈱DJ-WAVEエンジニアリング

DAIICHI JITSUGYO(AMERICA), INC.
DJK GLOBAL MEXICO, S.A. DE C.V. 
DJK EUROPE GMBH
上海一実貿易有限公司
DAIICHI JITSUGYO ASIA PTE. LTD.
DAIICHI JITSUGYO (THAILAND) CO., LTD.
DAIICHI PROJECT SERVICE CO., LTD. 
DAI-ICHI JITSUGYO (MALAYSIA) SDN. BHD.
PT. DJK INDONESIA
DAIICHI JITSUGYO (VIETNAM) CO., LTD. 

DAIICHI JITSUGYO INDIA PVT. LTD.

 

エナジー

ソリューションズ事業

リチウムイオン電池製造関連の機械・器具・部品

 

DAIICHI JITSUGYO(AMERICA), INC.
DJK EUROPE GMBH
上海一実貿易有限公司

DAIICHI JITSUGYO (VIETNAM) CO., LTD.

 

産業機械事業

プラスチックス、ゴム、

鉄鋼、食品関連の機械・

器具・部品

㈱第一メカテック

DAIICHI JITSUGYO(AMERICA), INC.
DJK GLOBAL MEXICO, S.A. DE C.V.
DJK EUROPE GMBH
上海一実貿易有限公司
第一実業(香港)有限公司
第一実業(広州)貿易有限公司
DAIICHI JITSUGYO ASIA PTE. LTD.
DAIICHI JITSUGYO (THAILAND) CO., LTD.
DAI-ICHI JITSUGYO (MALAYSIA) SDN. BHD.
DAIICHI JITSUGYO (PHILIPPINES), INC.
PT. DJK INDONESIA
DAIICHI JITSUGYO (VIETNAM) CO., LTD.
DAIICHI JITSUGYO INDIA PVT. LTD. 

㈱浅野研究所

エレクトロニクス事業

電子、情報通信、電機、

精密、光学、音響、

楽器関連の機械・器具・

部品

㈱第一メカテック

DJK GLOBAL MEXICO, S.A. DE C.V.
DJK EUROPE GMBH
上海一実貿易有限公司
第一実業(香港)有限公司
第一実業(広州)貿易有限公司
DAIICHI JITSUGYO ASIA PTE. LTD.
DAIICHI JITSUGYO (THAILAND) CO., LTD.
DAIICHI PROJECT SERVICE CO., LTD. 
DAI-ICHI JITSUGYO (MALAYSIA) SDN. BHD.
DAIICHI JITSUGYO (PHILIPPINES), INC.
PT. DJK INDONESIA
DAIICHI JITSUGYO (VIETNAM) CO., LTD.
DAIICHI JITSUGYO INDIA PVT. LTD.

 

自動車事業

自動車関連の機械・器具・

部品

 

DAIICHI JITSUGYO(AMERICA), INC.
DJK GLOBAL MEXICO, S.A. DE C.V.
DJK EUROPE GMBH
上海一実貿易有限公司
第一実業(広州)貿易有限公司
DAIICHI JITSUGYO (THAILAND) CO., LTD.
DAI-ICHI JITSUGYO (MALAYSIA) SDN. BHD.
DAIICHI JITSUGYO (PHILIPPINES), INC.
PT. DJK INDONESIA

DAIICHI JITSUGYO INDIA PVT. LTD.

 

ヘルスケア事業

薬品、医薬品関連の機械・

器具・部品

㈱第一メカテック
第一実業ビスウィル㈱

DAIICHI JITSUGYO(AMERICA), INC.

DJK EUROPE GMBH
DAIICHI JITSUGYO (THAILAND) CO., LTD.
DAIICHI PROJECT SERVICE CO., LTD. 
DAI-ICHI JITSUGYO (MALAYSIA) SDN. BHD.
DAIICHI JITSUGYO INDIA PVT. LTD.

 

航空・インフラ事業

航空、防災関連の機械・

器具・部品

 

DAIICHI JITSUGYO(AMERICA), INC.
DJK EUROPE GMBH

 

 

 

 

国内

海外

主要な非連結子会社・持分法非適用関連会社    

プラントデジタルエックス㈱ 
第一スルザー㈱

一實股份有限公司                               

 

 

 

 連結子会社及び主要な非連結子会社並びに関連会社は次のとおりであります。

 

連結子会社

㈱第一メカテック

産業用各種機械器具の修理・製造・販売

第一実業ビスウィル㈱

外観検査装置の開発・製造・販売

㈱DJ-WAVEエンジニアリング

各種プラント設備のプロセスシミュレーション・設計製作・調達・建設業務

DAIICHI JITSUGYO (AMERICA), INC.

産業用各種機械器具の販売

DJK GLOBAL MEXICO, S.A. DE C.V.

DJK EUROPE GMBH

上海一実貿易有限公司

第一実業(香港)有限公司

第一実業(広州)貿易有限公司

DAIICHI JITSUGYO ASIA PTE. LTD.

DAIICHI JITSUGYO (THAILAND) CO., LTD.

DAIICHI PROJECT SERVICE CO., LTD.

建設の請負

DAI-ICHI JITSUGYO (MALAYSIA) SDN. BHD.

産業用各種機械器具の販売

DAIICHI JITSUGYO (PHILIPPINES), INC.

PT. DJK INDONESIA

DAIICHI JITSUGYO (VIETNAM) CO., LTD.

DAIICHI JITSUGYO INDIA PVT. LTD.

 

 

 

非連結子会社

プラントデジタルエックス㈱

各種プラント設備のプロセスシミュレーション

一實股份有限公司

産業用各種機械器具の販売

 

 

 

持分法適用関連会社

㈱浅野研究所

プラスチックス真空成形機の製造・販売

 

 

 

持分法非適用関連会社

第一スルザー㈱

産業用ポンプ、攪拌機及び関連機器の輸入販売

 

 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、半導体需要の回復、好調なインバウンド需要、価格転嫁の進展、雇用・所得環境の改善や設備投資が持ち直しつつあること等から、緩やかな回復基調となりました。しかしながら、地政学リスクの増大に加えて、関税引き上げ等米国における新政権の経済政策動向、原材料費・人件費といった各種コスト増大や物価上昇による消費マインドの低迷への懸念等、不安定な情勢を背景に依然として先行き不透明な状況となっております。

このような状況の中、当社グループでは中期経営計画「MT2024」の最終年度にあたり、持続的成長を実現するため、「エンジニアリング機能の強化」「戦略的事業投資」「グローバル企業とのビジネス拡大」「DX強化」を着実に遂行してまいりました。
 エンジニアリング機能の強化を目的に、人材の確保・育成に注力し、プロジェクト管理体制の充実を図りました。合わせて、多くの外国籍企業からの引き合いを獲得する等、時流に沿った新しいビジネスモデルの確立に取組み、成果を上げることができました。
 また、全役職員が活躍できる環境づくりを目的とするプロジェクトを立ち上げ、女性活躍推進に取組むことで、本業による経済的価値の創出に加え、社会的価値も高めながら企業価値の向上にも努めてまいりました。

 

この結果、業績は年度を通じて好調に推移し、当連結会計年度の売上高は、2,217億55百万円前期比18.1%増)となりました。

 

売上原価は、280億73百万円増加1,839億84百万円前期比18.0%増)となりました。なお、売上総利益率は、前期と同水準の17.0%で推移しました。この結果、売上総利益は58億91百万円増加377億71百万円前期比18.5%増)となりました。

 

販売費及び一般管理費は、エンジニアリング機能の強化等に向けた積極的な人材投資のため、給与をはじめとした人件費が増加したこと等により、18億78百万円増加246億68百万円前期比8.2%増)となりました。

この結果、営業利益は40億12百万円増加131億3百万円前期比44.1%増)となり、営業利益率は前期の4.8%から5.9%へと増加しました

 

営業外損益においては、営業外収益は、受取配当金が増加したことにより5百万円増加12億40百万円前期比0.5%増)となりました。営業外費用は、為替差損が減少したこと等により5億74百万円減少7億46百万円前期比43.5%減)となりました。この結果、営業外損益は前期より5億80百万円増加の494百万円の収益となり、経常利益は45億93百万円増加135億97百万円前期比51.0%増)となりました。

 

特別損益においては、特別利益として投資有価証券売却益1億86百万円を計上したものの、特別損失として投資有価証券評価損1億6百万円等を計上したため、差引き78百万円の利益(前期比94.7%減)となりました。

 

親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益136億76百万円から法人税等(法人税等調整額を含む)47億95百万円並びに非支配株主に帰属する当期純利益39百万円を差引き、13億80百万円増加88億41百万円前期比18.5%増)となりました。

 

当連結会計年度における自己資本当期純利益率(ROE)は、前期の10.9%から11.6%へと増加しました。今後も、新中期経営計画の基本方針に則り、さらなる収益性の向上を目指し、自己資本の充実を図りつつ、ROEの維持・向上を目指してまいります。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

プラント・エネルギー事業

国内外向けの各種プラント用設備やバイオマス発電所向け設備、地熱・天然ガス開発向け機材等の売上が大幅に増加したため、売上高は81億33百万円増加238億56百万円前期比51.7%増)となり、セグメント利益(営業利益)は14億36百万円増加18億43百万円前期比353.1%増)となりました。

 

エナジーソリューションズ事業

海外向けリチウムイオン電池製造設備等の大口案件の売上計上があったため、売上高は199億12百万円増加541億1百万円前期比58.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は16億51百万円増加26億84百万円前期比159.7%増)となりました。

 

産業機械事業

プラスチックス製品・食品関連業界向けの成形機、塗装関連設備及び周辺機器、医療関連器具製造装置等の売上が増加したため、売上高は16億7百万円増加295億5百万円前期比5.8%増)となりましたが、粗利率の低下により、セグメント利益(営業利益)は1億85百万円減少8億90百万円前期比17.2%減)となりました。

 

エレクトロニクス事業

中国経済低迷の影響もあり、IT及びデジタル関連機器製造会社向けの電子部品製造関連設備等の販売が減少したため、売上高は3億97百万円減少500億44百万円前期比0.8%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1億78百万円減少26億94百万円前期比6.2%減)となりました。

 

自動車事業

自動車関連業界向けの自動組立ライン、塗装ライン、車載電子部品製造関連設備等の売上が増加したため、売上高は19億23百万円増加407億42百万円前期比5.0%増)となり、セグメント利益(営業利益)は3億12百万円増加21億86百万円(前期比16.7%増)となりました。

 

ヘルスケア事業

医療関連機器製造装置、錠剤印刷検査装置、自動包装ライン設備等の売上が増加したため、売上高は29億61百万円増加157億42百万円前期比23.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は6億58百万円増加16億56百万円前期比66.0%増)となりました。

 

航空・インフラ事業

航空機地上支援機材及び空港施設関連機器等の売上が増加したため、売上高は1億10百万円増加76億39百万円前期比1.5%増)となり、セグメント利益(営業利益)は20百万円増加5億11百万円前期比4.1%増)となりました。

 

その他

売上高は2億87百万円減少1億22百万円前期比70.1%減)、セグメント利益(営業利益)は20百万円減少4百万円前期比82.6%減)となりました。

 

受注、販売及び仕入の実績は、次のとおりであります。
① 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前期比(%)

受注残高
(百万円)

前期比(%)

プラント・エネルギー事業

22,294

△1.5

25,101

△5.8

エナジーソリューションズ事業

27,945

△31.6

58,941

△30.7

産業機械事業

30,840

+16.9

17,878

+7.9

エレクトロニクス事業

47,087

+0.5

23,948

△11.0

自動車事業

41,437

+0.1

37,712

+1.9

ヘルスケア事業

24,238

+29.7

25,202

+50.9

航空・インフラ事業

12,221

+77.5

12,235

+59.9

その他

282

△10.3

276

+136.9

合計

206,348

+1.2

201,297

△7.1

 

注 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

② 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

プラント・エネルギー事業

23,856

+51.7

エナジーソリューションズ事業

54,101

+58.2

産業機械事業

29,505

+5.8

エレクトロニクス事業

50,044

△0.8

自動車事業

40,742

+5.0

ヘルスケア事業

15,742

+23.2

航空・インフラ事業

7,639

+1.5

その他

122

△70.1

合計

221,755

+18.1

 

注 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとお

     りであります。なお、最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実

     績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

パナソニックエナジー株式会社

28,587

12.9

 

 

③ 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は、販売実績と概ね連動しているため記載を省略しております

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、224億21百万円減少1,713億73百万円前期比11.6%減)となりました。流動資産は216億49百万円減少1,499億40百万円(前期比12.6%減)、固定資産は7億72百万円減少214億33百万円前期比3.5%減)となりました。流動資産の減少は、未収入金や電子記録債権の増加があったものの、前渡金や受取手形、売掛金及び契約資産が減少したことが主な要因であります。固定資産の減少は、有形及び無形固定資産の減価償却による減少のほか、時価評価による投資有価証券の減少及び退職給付に係る資産の減少が主な要因であります。

 

負債の合計は288億32百万円減少915億21百万円前期比24.0%減)となりました。流動負債は291億16百万円減少877億77百万円(前期比24.9%減)、固定負債は2億84百万円増加37億43百万円前期比8.2%増)となりました。流動負債の減少は、未払金の増加があったものの、前受金や支払手形及び買掛金が減少したことが主な要因であります。固定負債の増加は、繰延税金負債が増加したことが主な要因であります。

 

純資産の合計は64億10百万円増加798億52百万円前期比8.7%増)となりました。これは、配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益88億41百万円の計上や、為替換算調整勘定が増加したことが主な要因であります。純資産が増加した一方で、総資産は減少した結果、自己資本比率は前期の37.8%から46.5%へと増加しました。

 

有利子負債は、前期比47億53百万円減少の25億85百万円(前期比64.8%減)となりました。内訳は短期借入金22億20百万円(1年内返済予定の長期借入金を含む)、その他3億65百万円であります。なお、当連結会計年度末における有利子負債比率(DER)は0.03倍となり、前期の0.10倍から減少しております。

 

新中期経営計画「MT2027」のビジョンと基本方針に沿って、実施計画を着実に実践しながら、当社グループ全体の資金をグローバルレベルで有効に活用することにより、財務体質のさらなる強化を図ってまいります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、36億65百万円の増加となり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は338億82百万円となりました

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、115億94百万円の増加(前期比132億99百万円増)となりました。これは主に、前受金や仕入債務の減少があったものの、税金等調整前当期純利益の計上、前渡金や売上債権及び契約資産の減少があったことによるものであります。

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは、12億90百万円の減少(前期比8億11百万円減)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入があったものの、有形・無形固定資産の取得による支出、投資有価証券の取得による支出があったことによるものであります。

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは、76億90百万円の減少(前期比68億29百万円減)となりました。これは主に、短期借入金の返済や配当金の支払いがあったことによるものであります。

 

 

 

 

 

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの主要な資金は、商品やサービスの購入のために費やされており、他には販売費及び一般管理費、設備並びに新規事業分野への投資、M&Aやアライアンスにも活用しております。これらの資金需要について、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資本並びに銀行その他の金融機関からの短期・長期借入による資金調達にて対応していくこととしております

資金の流動性については、取引銀行5行と100億円の貸出コミットメント契約を締結し、機動的かつ安定的な調達手段を確保しております。世界情勢の急激な変化等による資金需要に対応するため、また、事業の拡大に伴う受注案件の大型化によるリスクに備えるため必要となる資金を十分確保しております

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

セグメント情報

 

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1  報告セグメントの概要

(1) 報告セグメントの決定方法

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社は、国内及び海外に商品・サービス別の事業本部を置き、各事業本部は取扱う商品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。

したがって、当社は商品・サービスを基礎とした事業本部別のセグメントから構成されており、「プラント・エネルギー事業」、「エナジーソリューションズ事業」、「産業機械事業」、「エレクトロニクス事業」、「自動車事業」、「ヘルスケア事業」及び「航空・インフラ事業」の7つを報告セグメントとしております。

 

(2) 各報告セグメントに属する事業本部の主要な取扱商品

プラント・エネルギー事業

エネルギー開発生産、ガス石油精製、化学、エンジニアリング、建設、紙・パルプ関連の機械・器具・部品

エナジーソリューションズ事業

リチウムイオン電池製造関連の機械・器具・部品

産業機械事業

プラスチックス、ゴム、鉄鋼、食品関連の機械・器具・部品

エレクトロニクス事業

電子、情報通信、電機、精密、光学、音響、楽器関連の機械・器具・部品

自動車事業

自動車関連の機械・器具・部品

ヘルスケア事業

薬品、医薬品関連の機械・器具・部品

航空・インフラ事業

航空、防災関連の機械・器具・部品

 

 

2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。

報告セグメントの利益は、営業利益ベースでの数値であります。

セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

 

3  報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

 

プラント・

エネルギー
事業

エナジーソリューションズ

事業

産業機械
事業

エレクトロ

ニクス

事業

自動車

事業

ヘルスケア

事業

航空・

インフラ

事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

15,723

34,188

27,897

50,441

38,819

12,780

7,528

187,379

セグメント間の内部
売上高又は振替高

81

105

549

721

624

170

2,252

15,804

34,293

28,446

51,163

39,443

12,951

7,528

189,632

セグメント利益

406

1,033

1,076

2,873

1,873

998

491

8,753

セグメント資産

41,118

35,416

20,875

36,814

23,513

13,044

4,226

175,009

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

86

4

41

91

95

107

2

428

のれんの償却

56

56

持分法適用会社への投資額

1,294

1,294

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

30

7

11

186

53

171

461

 

 

 

その他
(注1)

合計

調整額
(注2)

連結財務諸表計上額
(注3)

 

売上高

 

 

 

 

外部顧客への売上高

410

187,790

187,790

セグメント間の内部
売上高又は振替高

27

2,280

△2,280

438

190,070

△2,280

187,790

セグメント利益

25

8,778

311

9,090

セグメント資産

275

175,284

18,511

193,795

その他の項目

 

 

 

 

減価償却費

74

502

631

1,134

のれんの償却

56

56

持分法適用会社への投資額

1,294

1,294

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

2

464

410

874

 

注 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、機械・器具の賃貸を含んでおります。

 2  調整額は、以下のとおりであります。

(1) セグメント利益の調整額311百万円には、セグメント間取引消去387百万円、棚卸資産の調整額△74百万円及びその他の調整額△0百万円が含まれております。

(2) セグメント資産の調整額18,511百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産が含まれております。その主なものは、親会社での余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係る資産であります。

 

(3) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額410百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。

 3  セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

 

プラント・

エネルギー
事業

エナジーソリューションズ

事業

産業機械
事業

エレクトロ

ニクス

事業

自動車

事業

ヘルスケア

事業

航空・

インフラ

事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

23,856

54,101

29,505

50,044

40,742

15,742

7,639

221,632

セグメント間の内部
売上高又は振替高

210

205

1,445

1,268

757

1

3,888

24,066

54,307

30,951

51,312

41,500

15,743

7,639

225,521

セグメント利益

1,843

2,684

890

2,694

2,186

1,656

511

12,468

セグメント資産

33,706

22,879

16,732

36,129

24,452

14,769

5,100

153,770

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

66

9

37

103

71

142

15

447

のれんの償却

112

112

持分法適用会社への投資額

1,300

1,300

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

32

61

19

34

23

177

21

369

 

 

 

その他
(注1)

合計

調整額
(注2)

連結財務諸表計上額
(注3)

 

売上高

 

 

 

 

外部顧客への売上高

122

221,755

221,755

セグメント間の内部
売上高又は振替高

30

3,919

△3,919

153

225,674

△3,919

221,755

セグメント利益

4

12,472

630

13,103

セグメント資産

162

153,933

17,440

171,373

その他の項目

 

 

 

 

減価償却費

66

513

631

1,145

のれんの償却

112

112

持分法適用会社への投資額

1,300

1,300

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

369

399

769

 

注 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、機械・器具の賃貸を含んでおります。

 2  調整額は、以下のとおりであります。

(1) セグメント利益の調整額630百万円には、セグメント間取引消去694百万円、棚卸資産の調整額41百万円及びその他の調整額△105百万円が含まれております。

 

(2) セグメント資産の調整額17,440百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産が含まれております。その主なものは、親会社での余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係る資産であります。

(3) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額399百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。

 3  セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

1  製品及びサービスごとの情報

   セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2  地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

米国

中国

アジア

米州

(米国を除く)

ヨーロッパ

その他

合計

97,272

10,010

31,881

28,736

9,238

10,541

110

187,790

 

注 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アジア

その他

合計

2,711

502

326

3,540

 

 

3  主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1  製品及びサービスごとの情報

   セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2  地域ごとの情報

(1) 売上高

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

日本

米国

中国

アジア

米州

(米国を除く)

ヨーロッパ

その他

合計

105,204

41,766

28,025

32,343

9,226

4,745

442

221,755

 

注 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(表示方法の変更)

前連結会計年度において、「米州」に含めておりました「米国」の売上高は、重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の「2  地域ごとの情報 (1) 売上高」の組替を行っております。

この結果、前連結会計年度において、「米州」に表示しておりました19,249百万円は、「米国」10,010百万円、「米州(米国を除く)」9,238百万円として組替えております。

 

 

(2) 有形固定資産

 

 

 

(単位:百万円)

日本

アジア

その他

合計

2,576

409

357

3,343

 

 

3  主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

パナソニックエナジー株式会社

28,587

エナジーソリューションズ事業

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

 

プラント・

エネルギー
事業

エナジーソリューションズ

事業

産業機械
事業

エレクトロ

ニクス

事業

自動車

事業

ヘルスケア

事業

航空・

インフラ

事業

当期末残高

1,065

1,065

 

 

 

その他

合計

調整額

連結財務諸表計上額

 

当期末残高

1,065

1,065

 

注 のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

報告セグメント

 

プラント・

エネルギー
事業

エナジーソリューションズ

事業

産業機械
事業

エレクトロ

ニクス

事業

自動車

事業

ヘルスケア

事業

航空・

インフラ

事業

当期末残高

953

953

 

 

 

その他

合計

調整額

連結財務諸表計上額

 

当期末残高

953

953

 

注 のれん償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。