2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    518名(単体) 642名(連結)
  • 平均年齢
    41.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.3年(単体)
  • 平均年収
    7,300,456円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    4.5%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 当社グループの人材戦略に関する基本方針等は、以下のとおりであります。なお、文中の数値及び金額は、当連結会計年度末現在のものであります。

 また、当社ホームページ(http://www.sanshin.co.jp)の採用情報内にある「Human Capital Report」にも関連情報を公開しておりますので併せてご参照ください。

 

①経営戦略と人材戦略の連動

 当社グループは、国内外の半導体及び電子部品メーカーから仕入れた商品に当社価値を付加した商品やソリューションを提供するデバイス事業と、ICTネットワークインフラの構築からAI、DXを活用した顧客のIT環境課題の解決まで、元請け(プライムベンダー)として一貫提供するソリューション事業の二軸で成長を追求しております。V76中期経営計画において掲げる「収益性、安定性、成長性の向上」を実現するためには、各事業の競争優位の源泉を担う人材の質と厚みを高めることが不可欠であると認識しております。

 なお当社グループの人材戦略は、全社共通の育成基盤と処遇制度を土台としながら、事業モデルの本質的な差異に応じた固有の人材育成方針を並走させる二層構造を基本としております。それぞれの事業が異なる競争環境に置かれている以上、人材への投資もその勝ち筋に沿って設計されなければ意味をなさないと考えるからです。

セグメントの名称

競争優位の源泉

重点人材課題

デバイス事業

顧客ニーズの理解力、デザインイン能力、調達・受給調整力、新商材開拓力、グローバルネットワーク力、金融や在庫などを含む商社機能

技術理解を伴う提案営業力、サプライチェーンCSRに関する理解深化、グローバル人材の育成

ソリューション事業

プライムベンダーとしての顧客密着型提案力、先端技術実装力、設計構築から運用保守までのワンストップソリューション力、ストック収益力

コンサルティング人材やPM(プロジェクトマネジメント)人材の育成、マルチスキルSE人材の拡充、プリセールス営業の強化、専門性強化、事業拡大のための人材獲得

 

②人材戦略の方針

イ.全社共通方針

 持続的な企業価値向上を図るためには、企業活動の主体である人材の価値向上が始発点であると考えます。当社は積極的な人的資本投資を通じて個々の人材価値と組織力の向上を図るため、以下の共通方針のもと、多様で有能な人材の採用・育成・定着に取り組んでまいります。

 

ⅰ.人材育成への継続的投資

 階層別集合研修、eラーニング(7,000講座以上)、資格取得奨励制度の三本柱による教育体系を維持・拡充します。教育関連費用は総額32百万円になっております。この投資水準を維持しながら、事業戦略との連動をより明確にした形で教育施策を進化させます。特に、管理職の経営能力の開発のため、事業戦略、財務会計、人材マネジメントに関する研修を刷新して展開する予定です。こうした取り組みを通じ、事業戦略を自ら推進できる経営人材の育成を組織全体で推進してまいります。

 

ⅱ.多様な人材の活躍推進

 性別、国籍、年齢、経験にかかわらず個々の持ち味を発揮できる環境整備を進めます。外国籍人材の継続採用、シニア人材の戦力化(定年後再雇用率88.9%)に加え、公的資格やベンダー資格等の戦略スキル保有者については社内技術認定制度(認定者24名)による手当支給を通じて、専門人材の定着を促します。

 女性活躍については、管理的地位にある労働者比率の向上(提出会社目標:2031年3月期末7%)を中長期目標として掲げつつ、現実的な中間ステップとして管理職前段階にある主任職の拡大を優先課題と位置づけております。主任職女性社員は8名に増加しており、今後は新卒・中途採用の双方において女性基幹職の獲得を意識的に進めることで、退職等による人材流出リスクにも備えながら管理職候補層の厚みを積み上げてまいります。

 なお、労働者の男女の賃金の額の差異については、定型的な事務を担うサポート職が女性のみで構成されていることが主たる要因です。このため職種間比較は困難ですが、基幹職内においては同一等級における労働者の男女の賃金の額の差異は制度上生じない設計となっております。引き続きサポート職から基幹職へのコース転換を促す制度整備を通じ、格差の縮小に取り組んでまいります。

ⅲ.職場環境の整備

 フレックス制度(活用部門比率95.6%)、テレワーク、有給休暇取得促進(取得率69.6%)を継続し、多様なライフスタイルと業務の両立を支援します。外部機関のエンゲージメントサーベイ(受験率91.9%、スコア51.3「やや高い」)の結果を人事施策に反映し、働きがいの向上を継続的に図ります。

 

ロ.デバイス事業固有の人材戦略

 デバイス事業における競争力の核心は、顧客からの深い信頼を獲得することはもとより、国内外の仕入先メーカーから「最も信頼できる販売パートナー」として選ばれ続けることにあります。そのためには市場動向や顧客ニーズを的確に把握し、競争力ある提案構築力による継続的な販売拡大が問われます。以下の二点を、デバイス事業固有の人材戦略の柱と位置付けております。

 

ⅰ. 営業・マーケティング人材の専門性強化

 商社においては、単に製品を販売するだけではなく、技術知識や業界動向を踏まえながら顧客の課題に深く入り込み、付加価値の高い提案を行える人材が求められます。営業部門・販売推進部門の双方において、製品・技術知識に加え、仕入先、顧客との交渉力や折衝力を強化するための実務教育を継続的に実施するとともに、新商品開拓や新規ビジネス提案に関する実践機会を通じて、新たな事業を創造する発想力・実現力の強化にも取り組みます。市場変化に対応しながら信頼関係を構築し、事業機会の創出につなげられる人材を組織的に育成してまいります。

 

.グローバル人材の育成と定着

 海外ベンダーとの関係深化には、語学力を基礎としながら、日本市場の理解、マーケティング企画力、ビジネス遂行能力を兼ね備えた複合型人材が必要です。即戦力の外部採用については業界経験を持つ人材の登用なども活用しつつ、中核はグローバル志向を持つ社員の育成に置きます。英語による実務遂行を経験したうえで、将来的な海外担当へのキャリアパスを明示することで、挑戦意欲のある人材が継続的に育つ環境を整備します。当社から海外子会社へ出向している勤務者は16名で、例年概ね同水準を維持しており、この層を組織的に機能させるための知識継承、引き継ぎ体制の整備を人材マネジメントの重点課題として取り組みます。

 

ハ.ソリューション事業固有の人材戦略

 ソリューション事業は、官公庁・地方自治体から民間企業まで幅広い顧客を有しており、ICTインフラやセキュリティ、その上で稼働するアプリケーションまで一貫して提供することで顧客価値創出を目指しております。従業員241名という規模は大手SIerに及ばないものの、顧客課題を上流から捉え、設計・構築・運用保守をワンストップで担うことができる強みを持続的に発展させることが人材戦略の根幹でもあります。以下の三点をソリューション事業固有の人材戦略の柱として位置づけております。

 

ⅰ.上流シフトを担うプロジェクトマネジメント人材の育成

 ソリューション事業が目指すのは、更なる上流工程へのシフトです。顧客課題を要件として整理し、パートナー企業と分業しながらプロジェクト全体を主導できる人材の育成が急務です。当社はコンサルテーション機能を自社に保持することを基礎とし、顧客課題に応じたオファリングの展開、要件定義から詳細設計、運用提案までをリードするSE人材の育成に注力しております。また、プロジェクトマネージャー試験(情報処理技術者レベル4)をはじめとするPM系資格の取得を奨励するとともに、既存の資格取得奨励制度を上流工程シフトの文脈で積極的に活用します。情報処理技術者レベル4資格累積取得者は34名に達しており、この層を上流人材の候補として計画的に育成、登用していきます。

 

ⅱ.先端技術の実装とマルチスキル人材の育成

 IT業界における先端技術(クラウドシフト、ゼロトラストセキュリティ、AI、DX等)を活用し顧客提案を通じて実装することで、その知見を幅広く展開、波及させる学習サイクルを人材育成の設計軸として位置づけます。ソリューション事業のSE比率は48.8%に達しており、この技術人材層を継続的にスキルアップすることで事業基盤の強化を図り競争力を高めております。Cisco、AWS、Microsoft Azure、Oracle等のベンダー資格取得を継続的に奨励するとともに、複数の事業領域(ネットワーク、セキュリティ、クラウド化)を横断的に経験させるローテーションを通じ、マルチスキル人材を育成します。

 

ⅲ.SE能力を備えたプリセールス営業とクロスセルの推進

 当社グループが求めるのは、技術を理解した上で顧客の経営課題と結びつけた提案ができる人材です。ソリューション事業における営業比率は39.2%であり、SE的素養を持つプリセールス人材の質が、複数ビジネス・ユニットの商材をクロスセルする事業モデルの鍵を握ります。IT知識と顧客折衝を統合的に習得させることを念頭に育成を行っております。

 

③従業員の給与等の決定に関する方針

 当社グループは上記の人材戦略を実現するにあたり、「人材を惹きつけ、貢献に応じて報いる」報酬体系の整備を段階的に進めます。

 

ⅰ.給与について

 賃金水準については、物価上昇率および同規模・同業種比較における賃金競争力を定期的に調査、検証し、従業員が安心して生活できる水準の確保に努めます。近年においてはベースアップを毎年実施し、直近3年間の累積賃上げ率は13.3%になっております。

 全社の等級・賃金体系を基本として評価における貢献度の反映にメリハリをつけることで、高付加価値業務を担う人材のモチベーションを支えます。特に専門技術人材については社内技術認定制度を、また全従業員を対象とした資格取得奨励制度と組み合わせることで、スキルの深化が処遇に直結する仕組みを制度化しております。

 

ⅱ.賞与について

 賞与原資は全社一律ではなく、各事業部門のセグメント利益の水準に連動して決定される設計としております。自らが属する事業の業績が直接自身の処遇に反映される仕組みは、従業員一人ひとりの事業参画意識を高め、組織全体の収益に対する感度を底上げすることを意図しております。

 業績下振れ局面においても一定水準の賞与原資を確保する方針のもと、従業員の生活安定を支えながら、好業績時には原資が拡大し、その恩恵が個人の評価結果に基づいて配分されます。

 この仕組みと各期の業績見通しは半期ごとに従業員へ開示・説明されます。「自分の事業部門が今どこにいるか」を全員が共有した上で次の半期に臨む文化は、企業業績への当事者意識と日々の働きがいを有機的に結びつける基盤となっております。

 

(2)【従業員の状況】

①連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

デバイス事業

338

(28)

ソリューション事業

241

(14)

全社(共通)

63

(14)

合計

642

(56)

 (注)1 従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む)であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2 臨時従業員には、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

②提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

518

(52)

41.3

15.3

7,300,456

4.5

 

セグメントの名称

従業員数(名)

デバイス事業

214

(24)

ソリューション事業

241

(14)

全社(共通)

63

(14)

合計

518

(52)

 (注)1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2 臨時従業員には、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

③労働組合の状況

 労働組合はありません。

 

 

④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

提出会社

当事業年度

管理的地位にある

労働者に占める女性

労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児

休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

1.2

71.4

60.8

63.6

38.5

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。なお、労働者の男女の賃金の額の差異はコース間の差異によるものであり、同一コース内では性別を問わず同一の報酬制度を採用しております。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3 出向者は出向元の従業員として集計しています。

4 労働者の男女の賃金の額の差異は、女性労働者の平均年間賃金÷男性労働者の平均年間賃金×100%として算出しています。また、平均年間賃金は、賞与を含む総賃金(通勤手当を除く)÷人員数の算出としています。

5 多様性における当社の課題としては、女性基幹職が少ないことに連動して女性管理職の比率も低いことと認識しております。(下記参照)この課題解決のための具体的な打ち手として、今後、女性基幹職の採用を拡大し母数を増やし、この中から女性管理職を登用していくことで結果的に賃金格差も縮減させてまいります。また同時に女性の置かれた社会的立場を理解し、自立的なキャリア形成を積極的に支援する組織風土を築くとともに、多様な働き方や差別のない処遇を整備することを課題として取り組んでまいります。

①男女比率(%)

男性

女性

77.3

22.7

②基幹職(総合職)とサポート職(一般職)における男女比率(%)

コース

男性

女性

基幹職

87.7

12.3

サポート職

-

100.0

 

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループでは、事業成長は持続可能な地域、社会のうえで成り立つとの考えのもと、企業における事業運営に大きな影響を与えるとされる気候変動問題への対応を重要な課題と捉えております。また、多様性の確保に向けた人材育成や社内環境整備といった人的資本経営も、中長期的な企業価値向上に向け取り組むべき課題として捉えており、各々以下のとおり取り組んでおります。今後も取締役会を中心にサステナビリティに関する議論を深め、必要に応じて対応を強化してまいります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1)気候変動問題

①ガバナンス

 サステナビリティを巡る課題のうち、気候変動問題は当社グループの事業環境に大きな変化を与えかねず、重要な経営課題の一つとして認識しております。当社グループでは総合リスク対策委員会の下部組織であるサステナビリティ専門委員会(委員長:代表取締役社長執行役員、事務局:総務部)が気候変動問題に関するリスクおよび機会の洗い出しや影響度合いの評価を行い、その内容を年に1回の定期報告のほか適宜取締役会に報告します。報告を受けた取締役会は適切な監督を行います。

 

②戦略

・当社グループは世界の平均気温上昇を産業革命以前より1.5℃に抑える努力をすることを想定した1.5℃シナリオ(1.5℃でシナリオがない場合は、2℃未満等のシナリオを代用)および現在のペースで温室効果ガスが排出されることを想定した4℃シナリオの2つの世界を想定し、気候関連のリスクと機会を特定しております。また、特定したリスク、機会については発現時期に合わせて短期(~2027年3月期)、中期(~2034年3月期)、長期(~2054年3月期)に区分しております。

※参照シナリオ

1.5℃/2℃未満シナリオ:

「Net Zero Emissions by 2050 Scenario(NZE)」(IEA)、「Sustainable Development Scenario(SDS)」(IEA)等

4℃シナリオ :

「Stated Policies Scenario(STEPS)」(IEA)等

・特定したリスクおよび機会については、その顕在化する可能性と顕在化した際の当社グループの事業活動への影響の大きさから当社グループの売上高や利益等に対する影響度合いを検証し、当該リスクおよび機会が当社グループに特有なものなのかといった視点を加え、重要度を評価しております。

・重要度の評価の結果、必要に応じて中期経営計画等の定性的あるいは定量的な目標設定を行い、その達成に向けた取り組みを通じてリスクの予防や緩和、機会の拡大に努めてまいります。

<主なリスク>

No.

大分類

中分類

小分類

内容

重要度

発現時期

1

移行リスク

政策・法規制

炭素税・炭素価格導入

炭素税の導入に伴うサプライチェーンにおける各種コスト(材料費含む)の増加や上乗せが仕入コストに影響を与える可能性

中期

当社グループの事業所における化石燃料由来の燃料に係る費用、電気料金が増加する可能性

中期

移行リスク

政策・法規制

各国の炭素排出目標/政策

炭素税の上乗せが大きい地域に仕入先が偏重した場合、価格競争力が低下し売上が減少する可能性

中期

移行リスク

市場

マテリアル調達

顧客が要求する調達基準が厳格化することに伴い管理工数が増大する可能性、および調達基準不遵守の場合における責任問題への発展の可能性

中期

移行リスク

市場

エネルギー需要推移

エネルギー価格の高騰に伴うサプライチェーンにおける各種コスト(材料費含む)の増加や上乗せが仕入コストに影響を与える可能性

中期

移行リスク

市場

消費者行動の変化

環境に配慮した商品調達体制の構築が遅れることで顧客からのニーズに応えられず、サプライチェーンから除外される可能性

中期

移行リスク

評判

ステークホルダーの不安増大、またはマイナスのフィードバック

サステナビリティ関連事業の取り組みの遅れや情報開示が不足していることにより、投資家からの評価や信頼が低下し、資金調達コストが増加する可能性

中期

移行リスク

製品およびサービス

サプライチェーンの強靭化など

サステナブル製品から外れた製品について、顧客から保守品としての在庫を長期に保有することを義務付けられる可能性

中期

物理的リスク

急性

自然災害/異常気象の重大性・頻度(大雨、洪水、台風、水不足等)の増加

台風や洪水、集中豪雨などにより被災した自社拠点(倉庫、営業所等)の滅失や復旧対応により費用・損失が発生する可能性

長期

台風や洪水、集中豪雨などにより生じたサプライチェーンの寸断やインフラの長期停止に伴い、操業不能となる可能性

中期

物理的リスク

慢性

平均気温の上昇

平均気温上昇に伴う本社、営業拠点、物流拠点等の運用コスト(冷房等、暑熱対策費)等の間接コストが増加する可能性

長期

平均気温の上昇に伴うサプライチェーンにおける各種コスト(電気料金等)の増加や上乗せが仕入コストに影響を与える可能性

長期

 

<主な機会>

No.

大分類

中分類

小分類

内容

重要度

発現時期

移行リスク

技術

製品開発のニーズ

脱炭素社会に向けてEV導入が進むことによりEV向け半導体や電子部品等の需要が高まり、売上・利益が増加する可能性

短・中期

移行リスク

技術

低排出技術への移行

再生可能エネルギー関連設備(自家発電設備等)や省エネ設備の投資需要が活発化し、売上・利益が増加する可能性

短・中期

移行リスク

市場

消費者行動の変化

環境に配慮した商品調達体制を構築することで顧客からのニーズに応え、サプライチェーンを維持、拡大できる可能性

短・中期

物理的リスク

急性

自然災害/異常気象の重大性・頻度(大雨、洪水、台風、水不足等)の増加

防災需要の増加により、関連したビジネス機会が拡大し、売上・利益が増加する可能性

短・中期

移行リスク

製品およびサービス

エネルギー利用効率化・省エネ化に向けた需要の増加

業務効率化・省エネ化に向けたAIやデジタル技術を活用したソリューション需要が高まることで、売上・利益が増加する可能性

短・中期

移行リスク

製品およびサービス

脱炭素に対するソリューション需要の増加

短・中期

移行リスク

市場

投資家からの投融資機会の拡大

脱炭素関連ビジネスに対する投資家からの投融資機会の拡大

中期

移行リスク

市場

レジリエンス強化に対するソリューション需要の増加

異常気象への懸念の高まりに伴い、顧客におけるBCP対応としてのクラウド化需要が高まることで、関連ビジネスの売上・利益が増加する可能性

短・中期

 

③リスク管理

 当社グループにおけるリスクについては、総合リスク対策委員会がリスクの洗い出しや予防を行うほか、リスクが顕在化した場合の迅速な対応および取締役会への報告を行いますが、気候関連のリスクおよび機会に関しては以下のような管理を行います。

ⅰ)気候関連リスクを特定・評価するためのプロセス

 総合リスク対策委員会の下部組織であるサステナビリティ専門委員会がリスクや機会の洗い出しを行い、影響度合いを評価し、その内容を取締役会に報告します。

ⅱ)気候関連リスクをマネジメントするためのプロセス

 気候変動問題に伴う法規制の強化や市場変化等といったリスクや機会への対応は経営戦略と深く関連するため、当社グループは取締役会や経営会議等において中長期的な会社の方向性を審議する際には、気候変動問題に関するサステナビリティ専門委員会からの報告内容を十分に考慮し、重要度に応じて中期経営計画等の定性的あるいは定量的な目標設定を行い、その達成に向けた取り組みを通じてリスクの予防や緩和、機会の拡大に努めます。取締役会は経営戦略への反映状況や設定した目標に対する進捗状況を監督します。また、社会的要請が強い事項(例えばGHG排出量)については、取締役会はサステナビリティ専門委員会からの報告をもとに定性的あるいは定量的な目標設定を行い、その進捗状況を監督します。

 

④指標と目標

・気候変動問題に関連するリスクや機会のうち、その対応を中期経営計画等の定性的あるいは定量的な目標として設定したものは、その内容および進捗状況について定期的に開示します。

・Scope1、2およびScope3の一部のGHG排出量については以下のとおりとなっております。

<2026年3月期GHG排出量(tCo2)実績>

区分

2026年3月期実績※5

Scope1(燃料の使用)※1

93.0 t-CO2

Scope2(電気の使用)※2

ロケーション基準

334.3 t-CO2

マーケット基準

338.5 t-CO2

Scope3(カテゴリー5,6,7の合計)※3

335.5 t-CO2

合計※4

767.0 t-CO2

※1 社有車利用に伴う使用量の合計数値となります。算出にあたっては日本の環境省・経済産業省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使用しております。

※2 算出にあたっては日本の環境省・経済産業省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく電力事業者別の調整後排出係数を使用しております。

※3 算出にあたっては日本の環境省・経済産業省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使用しております。また、当社グループの事業活動に該当し、かつ把握可能なカテゴリー(5~7)の合計値を開示しております。なお、カテゴリー5「事業から出る廃棄物」については、賃貸事務所のうち把握可能な事務所および全ての自社ビルにおける廃棄量の合計となっております。

※4 合計はマーケット基準のScope2の値を使用して算出しております。

※5 集計範囲は国内拠点(子会社含む)のみとなります。

・Scope1およびScope2につきましては2031年3月期までの削減目標(集計範囲は国内拠点(子会社含む)のみ)を下記のとおり設定し、グループ全体の排出量の削減に向けた取り組み強化に努めます。

 

<2031年3月期GHG排出量(tCo2)目標>

内容

2026年3月期実績

2031年3月期の排出量目標

Scope1+Scope2※1

431.5 t-CO2

313.7 t-CO2以下

※1 Scope2はマーケット基準の値を採用しています。

 

 

 

 

(2)人的資本経営

①ガバナンス

 当社グループでは後記「②戦略」で掲げた内容につき、その取り組みの進捗状況を主管部門が取締役会や経営会議、経営戦略会議にて報告し、成果や課題を共有したうえで、必要に応じて新たな取り組みに注力することで人的資本経営を推進しております。

 

②戦略(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針)

 持続的な企業価値向上を図るためには企業活動の主体である人材の価値向上が始発点であると考えます。当社は積極的な人的資本投資を通して個々の人材価値と組織力の向上を図るため、多様で有能な人材を採用し経営戦略遂行に必要なスキルの習得を促進します。さらに頑張った人が公平に報われる処遇や安心して効率的に働ける環境を整備して従業員のエンゲージメントを高めることに努めています。

ⅰ)戦略的能力の獲得

・現行事業戦略の遂行に必要な専門的なスキル保有者を機動的に採用します。

・AIやIoTをはじめとする先行的な戦略スキルについても、十分な投資を行いビジネスチャンスの獲得につなげます。

ⅱ)多様性の確保

・性別、国籍に偏りのない多様な人材を採用して組織能力の向上と活性化を図ります。

・社会的な立場や役割による偏見を排除し、性別にかかわらず公平に働き、認められる社風や環境を整えます。

ⅲ)スキルの向上

・様々な階層に向けた社内外研修の充実化や専門的なスキル獲得のための資格取得奨励等のインセンティブ制度を活用したスキルアップ施策を実施します。

・多様な人材の特性や能力を最大限に活かすため、ビジネスの基本スキルから最先端のITスキルまで幅広いジャンルを自主的に学べるeラーニングプラットフォーム環境を提供するなど、中長期的な成長の源泉となる人材に対して積極的に投資を行います。

ⅳ)評価・報酬制度

・従業員が安心して生活できる賃金水準を確保します。

・職務価値や業績貢献に基づく公平な評価・処遇を行います。

ⅴ)職場環境の整備

・ハラスメントや差別がなく、オープンマインドな職場環境を追求します。

・育児や介護等のプライベートな事情と業務を両立しやすい環境を整備します。(ワークライフバランス)

・エンゲージメント調査による問題点を把握し、早期解決を図ります。

ⅵ)生産性向上

・DX(Digital Transformation)によるBPR(Business Process Re-engineering)を推進し、労働生産性の向上と創造的活動の拡大を図ります。

 

③リスク管理

 人的資本経営に関するリスク(労働力不足や多様性およびスキルの欠如等)への対応は経営戦略と深く関連するため、中期経営計画等に関する審議において主に「②戦略」で掲げた内容につき定性的あるいは定量的な目標設定を行い、その達成に向けた取り組みを通じてリスクの予防や緩和に努めています。

 

④指標と目標(当社グループ)

 当社グループは少子高齢化社会においても安定した労働力を確保すること、また創造性や革新性の源泉となる高度な知識/スキル、多様な視点/経験を確保することが必要と考えており、女性や外国人、社外人材など多様な人材の採用や育成、活用に取り組んでまいります。その取り組み状況を測る指標と目標を以下のとおり設定しております。

指標

2026年3月期末

実績

目標

達成時期

管理的地位にある労働者に

占める女性労働者の割合

5.4%

(提出会社1.2%)

10%

(提出会社7%)

2031年3月期末

外国人管理職比率

10.9%

10%以上を維持

2031年3月期末

中途採用者管理職比率

29.9%

30%以上を維持

2031年3月期末