人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数1,928名(単体) 26,630名(連結)
-
平均年齢42.4歳(単体)
-
平均勤続年数16.4年(単体)
-
平均年収17,562,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
(2025年3月31日現在) |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
賃貸 |
2,431 |
[66] |
分譲 |
1,397 |
[815] |
マネジメント |
12,505 |
[9,149] |
施設営業 |
4,998 |
[2,248] |
その他 |
4,735 |
[1,912] |
全社(共通) |
564 |
[0] |
合計 |
26,630 |
[14,190] |
(注)1.従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均を外数で記載しております。
2.全社(共通)として、記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(2)提出会社の状況
|
|
|
(2025年3月31日現在) |
従 業 員 数(人) |
平 均 年 齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
1,928 |
42.4 |
16.4 |
17,562 |
(注)1.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
2.従業員数、平均年齢、平均勤続年数および平均年間給与の基準を従来の就業人員から正社員へ変更しており
ます。
3.上記従業員数に契約社員、他社からの出向者を含め、他社への出向者を除いた就業人数は2,146人です。
なお、セグメント別就業人数は以下のとおりです。
セグメントの名称 |
就業人数(人) |
|
賃貸 |
1,123 |
[3] |
分譲 |
126 |
[0] |
マネジメント |
174 |
[0] |
施設営業 |
129 |
[0] |
その他 |
30 |
[0] |
全社(共通) |
564 |
[0] |
合計 |
2,146 |
[3] |
(注)4.臨時従業員数は[ ]内に年間の平均を外数で記載しております。
(3)労働組合の状況
当社の労働組合は三井不動産労働組合と称し、会社と組合との間に特記すべき事項はありません。
なお、当社グループ全体での労働組合は組織されておりません。
(4)提出会社及びその連結子会社の多様性に関する指標
提出会社
当事業年度 |
||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (2025年4月) (注)1・2 |
男性労働者の育児休業等取得率(%) (注)3・4 |
労働者の男女の賃金の差異(%) |
||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||
10.2 |
100.0 |
49.2 |
61.6 |
46.1 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.2025年4月1日時点の総合職掌における女性管理職比率です。
3.分母は該当年度に配偶者が出産した男性社員の数、分子は該当年度に出生時育児休業・育児休業・育児を目的とした休暇制度による休暇のいずれかを取得した男性社員の数であります。
4.配偶者が出産した年度と、育児休業等を取得した年度が異なる男性労働者がいる場合、100%を超えることがあります。
a. 管理職に占める女性労働者の割合について
管理職に占める女性労働者の割合向上に向けて、cに記載の通り、取り組んでいます。
b. 男性の育児休業等取得率について
男性従業者が育休を取得することは、性別を問わず育児と仕事の両立の実現や職場での育児への理解促進のために重要と考えております。毎年実施している全社員対象D&Iアンケートで、男性の方が仕事と育児の両立に周囲の理解を得づらい等の課題が明らかになったことから、共働き・共育ての意識浸透、男性の両立支援に注力して以下に、取り組んでいます。その結果、当社は男性育児休業等取得率100%をKPIとして設定し、24年度は100%となっています。今後も性別を問わず、共働き・共育ての本人や周囲に向けた研修・施策を実施していきます。
<風土醸成の取り組み>
・経営層向けの勉強会や全従業者向け研修
・育休取得者およびその上長を対象とした研修
・子育て男性従業者同士がつながる座談会
<環境整備の取り組み>
・出生時育児休業期間中の100%の給与支給
・当社独自の育児支援休暇(子一人につき5日間付与)
・制度についての定期的な全社発信
c. 労働者の男女の賃金の差異について
(a)男女の賃金差異の状況について
賃金は性別に関係なく、同一職掌・同一資格において、同一の給与制度を適用しております。また人事評価に関しても性別による差異はございません。賃金差異は、男性従業者と女性従業者の職掌・雇用形態等における人員構成の違いなどから生じているものになります。例えば、2025年4月時点での当社の女性正社員比率は29.8%ですが、女性管理職比率は10.2%となっているなど、賃金の高い等級における女性比率が低いことも、男女の賃金差異が生じている一因となっています。
(b)男女の賃金差異の今後の対策について
・当社は経営戦略であるD&I推進のなかでも、特に女性活躍推進を重要テーマと位置づけて取り組んでいます。その中で、女性活躍推進に関するKPIとして女性管理職比率2030年20%、女性採用比率毎年40%、育児休業取得者の復帰率毎年100%等を掲げています。
・女性活躍を推進し、女性の自律的なキャリア形成支援や組織の意識改革、長く働き続けられる環境整備に取り組むことで、賃金の高い等級における女性比率が高まり、男女賃金差異の縮小につながるものと考えております。取り組み例を以下に記載します。
<組織の意識改革・自律的なキャリア形成支援>
・社内調査で、女性の方がスキルや能力に自信がなく、従来の管理職のように働けないと感じているとの課題が明らかになり、社内外のロールモデル講演会・グループ合同の研修プログラム・外部研修への積極的な派遣等を実施し、能力向上やネットワーク構築、ロールモデル具現化を支援。
・女性管理職対象メンター制度を開始、ステップアップを目指す動機づけと管理職の視座・課題対処方法の習得。
・女性管理職候補者層の強み・弱み、キャリア希望、ライフステージの変化を踏まえた個人別の育成計画を役員も含め作成し組織的に育成。
・全組織長向けD&I研修、産育休取得者と上長向け研修、全従業者対象のアンコンシャスバイアスを学ぶ研修等の実施。
<長く働き続けられる環境整備>
・全従業者との人事部員面談(毎年)や育休復帰時面談を通じ、従業者の状況や要望を把握、育休復帰後も自律的に働ける環境を整備。(事業所内保育所、ベビーシッター・家事代行補助、育休中・復帰直後・育児中従業者の座談会等)
・全従業者対象リモートワーク制・スーパーフレックス制を導入、柔軟な働き方を可能に。
・共働き・共育ての意識浸透として男性育休・子育てに関する経営層向け勉強会や全従業者向け研修を実施。
女性活躍推進の取り組みの結果、女性管理職比率については、2015年4月時点の1.5%から、2025年4月時点で10.2%と約7倍に進捗し、女性管理職比率の中間KPIである2025年10%を達成しております。また、管理職手前層である係長相当職における女性比率は2015年4月時点の13.0%から、2025年4月時点で26.4%と着実に増加しており、女性管理職のパイプラインも順調に形成されています。
これらの女性活躍推進の結果として、全労働者の男女賃金差異は2022年度48.6%、2023年度48.7%、2024年度49.2%と改善傾向にあります。今後も、女性活躍推進を進めることが、男女賃金差異の縮小につながるものと考えております。
連結子会社
当事業年度 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (2025年4月) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注)2・3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)4 |
||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|||
㈱アコモデーションファースト |
50.0 |
- |
70.5 |
87.3 |
46.0 |
伊勢志摩リゾートマネジメント㈱ |
9.1 |
0.0 |
66.7 |
81.8 |
115.2 |
サンライフ・クリエイション㈱ |
65.0 |
- |
36.3 |
87.8 |
38.4 |
第一園芸㈱ |
29.8 |
66.7 |
66.1 |
82.0 |
55.9 |
㈱東京ドーム |
8.7 |
93.8 |
46.1 |
58.8 |
86.5 |
㈱東京ドームスポーツ |
33.3 |
50.0 |
75.8 |
94.8 |
101.6 |
㈱東京ドームファシリティーズ |
5.3 |
100.0 |
63.1 |
82.5 |
73.7 |
㈱東京ドームホテル |
6.3 |
66.7 |
56.8 |
71.9 |
80.1 |
㈱東京ドーム・リゾートオペレーションズ |
6.3 |
33.3 |
70.9 |
74.5 |
78.8 |
ファースト・ファシリティーズ千葉㈱ |
6.7 |
- |
42.5 |
75.3 |
54.7 |
当事業年度 |
|||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (2025年4月) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注)2・3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)4 |
||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|||
三井デザインテック㈱ |
15.4 |
106.3 |
65.7 |
65.7 |
67.5 |
三井不動産商業マネジメント㈱ |
20.5 |
200.0 |
61.3 |
75.3 |
33.3 |
三井不動産ビルマネジメント㈱ |
5.9 |
81.3 |
48.0 |
63.6 |
48.3 |
三井不動産ファシリティーズ㈱ |
3.4 |
75.8 |
55.5 |
69.0 |
70.4 |
三井不動産ファシリティーズ・ウエスト㈱ |
- |
57.1 |
43.0 |
68.1 |
80.2 |
㈱三井不動産ホテルマネジメント |
20.1 |
83.3 |
72.9 |
81.5 |
72.8 |
三井不動産リアルティ㈱ |
3.2 |
98.0 |
57.4 |
56.8 |
55.5 |
三井不動産リアルティ札幌㈱ |
0.0 |
100.0 |
56.5 |
56.6 |
47.6 |
三井不動産リアルティ中国㈱ |
0.0 |
100.0 |
58.2 |
57.2 |
102.0 |
三井不動産リゾートマネジメント㈱ |
37.8 |
150.0 |
73.0 |
76.2 |
71.4 |
三井不動産レジデンシャル㈱ |
6.7 |
100.0 |
59.3 |
58.4 |
69.4 |
三井不動産レジデンシャルサービス㈱ |
2.6 |
33.3 |
76.8 |
61.0 |
93.9 |
三井不動産レジデンシャルサービス関西㈱ |
12.2 |
0.0 |
94.9 |
63.6 |
82.1 |
三井不動産レジデンシャルサービス中国㈱ |
0.0 |
- |
92.4 |
64.4 |
107.2 |
三井不動産レジデンシャルリース㈱ |
3.3 |
69.2 |
52.5 |
53.2 |
84.9 |
三井ホーム㈱ |
6.2 |
97.6 |
50.8 |
58.5 |
42.9 |
三井ホームエステート㈱ |
4.8 |
100.0 |
63.5 |
63.1 |
79.8 |
三井ホーム北新越㈱ |
3.4 |
133.3 |
51.3 |
63.2 |
- |
ららぽーとエージェンシー㈱ |
14.3 |
- |
54.4 |
71.4 |
268.8 |
東京ミッドタウンマネジメント㈱ |
30.8 |
80.0 |
77.4 |
84.0 |
63.6 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.分母は該当年度に配偶者が出産した男性社員の数、分子は該当年度に出生時育児休業・育児休業・育児を目的とした休暇制度による休暇のいずれかを取得した男性社員の数であります。
3.配偶者が出産した年度と、育児休業等を取得した年度が異なる男性労働者がいる場合、100%を超えることがあります。
4.賃金は性別に関係なく、同一職掌・同一資格において、同一の給与制度を適用しておりますが、男性従業者と女性従業者の職掌・雇用形態等における人員構成の違いなどにより差が生じております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
・サステナビリティ推進体制
当社は、サステナビリティ課題への取り組みを推進するため、「ESG推進委員会」(委員長:社長執行役員)および下部組織である「ESG推進部会」(部会長:サステナビリティ推進本部長)を設置しています。ESG推進委員会では、サステナビリティ課題における理念整理および方針策定、各部門における活動の目的・目標・計画の調整、進捗状況の監督・評価の機能を担っています。取り組みの推進にあたっては、ESG推進部会において部門別の年度目標を設定し、進捗管理等を行っています。なお、気候変動をはじめとするリスクについては、国や地方公共団体、一般社団法人日本経済団体連合会、一般社団法人不動産協会などの多様なチャネルから国内外の動向・要請等の情報収集を行い、専門性の高いESG推進部会でリスクの特定を行い、ESG推進委員会でその影響を評価しています。また、重要なリスクについては、業務委員会およびリスクマネジメント委員会にて当社事業への影響や、本業を通じた課題解決について対応検討を行うこととしています。
このような取り組みについては、定期的に取締役会に報告され、目標および進捗状況のモニタリングが実施されるほか、必要に応じて都度取締役会における検討を行っています。また、経営層の報酬を決定する項目として、サステナビリティ課題に関する取り組みの状況が加味されています。
当社グループのサステナビリティ推進組織体制(2025年4月1日現在)
※三井ホーム株式会社、三井不動産ファシリティーズ株式会社、三井不動産商業マネジメント株式会社、株式会社三井不動産ホテルマネジメント、東京ミッドタウンマネジメント株式会社では、グループ環境方針のもと、独自の環境方針を定めて環境活動を推進しています。また、個社独自の社会・環境報告も行っています。
(2)戦略
三井不動産グループでは、新たな時代の価値創造を進めていくうえでは、自らを変革し、進化させていく必要があると考え、自らの存在意義を見つめ直し「経営理念」を再定義しました。当社グループの新たな「経営理念」として、私たちに受け継がれている精神「GROUP DNA」と、 私たちが果たしたい使命「GROUP MISSION」を掲げ、当社グループが重点的に取り組む課題、「GROUP MATERIALITY」を下記のとおり策定しました。
1.産業競争力 への貢献
2.環境との共生
3.健やか・活力
4.安全・安心
5.ダイバーシティ&インクルージョン
6.コンプライアンス・ ガバナンス
上記を踏まえ、2030年度までのグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」では、サステナビリティ分野において、「人材」、「ESG」を、戦略を支えるインフラとして位置付けております。これは、価値創造の源泉は人材であると考え、人材力の底上げ、イノベーションを加速させる新たな人材・知見の獲得、多様な人材の活躍を支えグループの力を結集させる組織への深化などの人的資本に関する取り組みをさらに進めていくことや、持続可能な社会への貢献を積極的に進める「サステナビリティ経営」をより一層推進していこうといった意思の表れです。
・環境
気候変動への対応は、社会基盤の構築・発展を担う当社グループの社会的責務であり、脱炭素に向けた取り組みを当社グループの最重要課題と位置付けています。当社は企業等に対して気候変動リスクと機会に関する情報開示を推奨する気候関連財務情報開示タスクフォースである「TCFD」の提言に賛同し、それに基づく情報開示をしております。また、事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする国際的なイニシアティブ「RE100」に加盟し、取り組みを推進しています。2021年11月には、温室効果ガス削減目標を、2030年度までに40%削減(2019年度比)、2050年までにネットゼロとする新たな目標を設定し、国際的枠組みである「パリ協定」達成のために科学的根拠に基づいた削減目標を設定することを推奨する「SBT(Science Based Target)イニシアティブ」より、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて1.5℃未満に抑えるという「1.5℃」目標としての認定を取得しました。また単に目標を掲げるだけでなく、不動産業界のリーダーとして求められるアクションプランとして「脱炭素社会実現に向けたグループ行動計画」を策定しサプライチェーンと一体となって、脱炭素社会実現に向けた取り組みを進めております。
行動計画では、保有・運用物件の環境性能の向上や共用部の電力グリーン化だけでなく再生可能エネルギーの安定確保に向けた施策や、入居企業の要望に応じて専有部にグリーン電力を供給するサービスなどを行っております。これは、お客様の脱炭素に向けた取り組みにお応えするとともに、当社事業の差別化を実現する取り組みであり、まさに“脱炭素の実現”という社会的価値と“企業の競争優位性の確保”という経済的価値を結び付けた事業展開と言えます。また2022年3月には、学識経験者、設計者と協働し、「建設時GHG排出量算出マニュアル」を策定しました。2023年秋からはマニュアルを着工物件に適用し、業界全体に貢献する取り組みを推進しております。
また、気候変動の課題のみならず、生物多様性や水環境の保全、環境汚染の防止および省資源・廃棄物削減といった環境に関する諸課題に対しても、オフィス・商業・住宅などあらゆる事業領域で積極的に対応しています。
・人的資本
気候変動への対応と同様に「ダイバーシティ&インクルージョン」についても当社グループの最重要課題と位置付けています。当社は2021年にダイバーシティ&インクルージョン推進宣言および取組方針を策定し、D&Iのなかでも、特に女性活躍推進を重要テーマと位置付け、グループとして定量目標および定性的な活動計画を定め、グループ一体となって推進しています。人種・国籍・宗教・性別・年齢・障がいの有無・性自認・性的指向などに関わらず多様な人材が公正に評価され、従業者一人ひとりがお互いを認め合い、個々の能力を最大限発揮できる職場環境にするために、多様な人材が活躍可能な職場環境の整備や人事制度の充実等により、組織の生産性向上や従業者のワークライフバランスの支援に努めています。
健康経営については、多様な人材が自らの持てる力を最大限に発揮し、会社の競争力を強化し続け、持続的な成長を果たしていくためには、社員一人ひとりの健康と安全が必要不可欠という考えから、代表取締役社長が責任者となって、社員それぞれのライフスタイルに応じ、活き活きと働くことのできる職場環境を整備し、社員の健康保持・増進に積極的に取り組んでいます。
人材育成については、「個々人がプロフェッショナルな知識・能力を磨き、付加価値となる創造力を高める」、「多様な価値観・能力が融合し、チームとしての実行力に変えていく」という2点を実現させるために、社員一人ひとりと向き合い、その活躍の舞台を整えることが、当社における人材マネジメントの考え方です。高度な専門性と幅広い視野を持つ社員がそれぞれの個性を発揮する、多様な人材の集合体となるために、キャリアに応じた「4つの人材育成の機会(①OJT、②本人と人事部による年1回の面談、③ジョブローテーション、④研修プログラム)」の組み合わせによって、一人ひとりの能力伸長を図ることを人材育成の基本方針としています。
・社会-サプライチェーンの人権
当社グループが街づくりを通して人々にビジネスライフやくらしを提供していくうえでは、一人ひとりの人権を尊重することが何より大切です。当社グループは、「三井不動産グループ人権方針」を策定し、人権への取り組みを推進しています。本方針は社内ポータルへの掲載や研修等によりグループ内の周知徹底を図ると同時に、本方針に基づく「サステナブル調達基準」を定め、サプライチェーンに向けた「人権デューデリジェンス」を推進しています。2022年2月には人権デューデリジェンスの実施に向け「サステナブル調達基準」を改訂し、発注に携わる当社グループと取引先の双方が遵守すべき事項、または積極的に推進すべき事項として、1.法令等の遵守、2.事業活動における人権尊重、3.労働に係る人権尊重、4.安全で健康的な労働環境、5.企業倫理の確立、6.品質の確保、7.環境への配慮、8.情報セキュリティ、9.危機管理・事業継続計画における基本指針を盛り込みました。国連が提唱する「ビジネスと人権に関する指導原則」や「労働における基本的原則および権利に関するILO(国際労働機関)宣言」で定められた基本的権利を支持・尊重することはもとより、人権に配慮した事業の推進を徹底してまいります。2023年度は当社事業に関連するサプライチェーンとしてゼネコン・工務店94社にアンケートを実施したほか、2022年5月よりJP-MIRAIが開始した「外国人労働者相談・救済パイロット事業」に参画するなど、サプライチェーンマネジメントおよび人権デューデリジェンスに関する取り組みを強化しています。
(3)リスク管理
・リスクマネジメント体制
「経営会議」が当社グループのリスクマネジメント全体を統括し、そのもとで「業務委員会」が事業リスクを、「リスクマネジメント委員会」が業務リスクを、それぞれマネジメントしています。法務・コンプライアンス管掌役員である取締役が、リスクマネジメント委員会に所属しており、また経営企画管掌役員である取締役が、業務委員会に所属しており、それぞれの取締役が定期的に取締役会および社長にリスク管理について報告しています。
また、上記のリスクマネジメント体制を取締役会が監督しています。
・気候関連課題への対処
当社グループは、企業等に対して気候変動関連リスクと機会に関する情報開示を推奨する気候関連財務情報開示タスクフォース「TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の提言に賛同し、気候変動に伴う異常気象による被害など、自社グループの事業活動へのリスクや、人やその他の生物が生息できる環境を守り持続可能な脱炭素社会を形成していくために気候変動が事業に及ぼすリスクと機会などについて分析を行い、関連する情報の開示を進めています。GHG原単位の削減や省エネの推進などを通じて、炭素税の引き上げや規制強化等の気候関連リスクへの対応を推進しています。特定にあたって行ったシナリオ分析については随時精緻化を進め、リスクと機会の見直しを図っています。
・大規模自然災害への対処
当社グループは、災害に強い街づくりを推進するとともに、当社グループが運営する施設の従業員やテナント、お客様の安全・安心を守るために、防災訓練や救急救護講習など、事業継続計画(BCP)に関する取り組みを推進しています。原則毎年3回、想定を変えた大規模地震に対するグループ総合防災訓練を実施し、様々な状況において円滑な対応が出来るように、訓練を行っております。
・業務委員会
事業リスク(主として事業推進・利益獲得のために取るリスク)を管理することを目的として、「業務委員会」を設置し、経営計画および特定の経営課題の審議ならびに遂行管理等を行っています。
・リスクマネジメント委員会
業務リスク(業務遂行上のオペレーショナルリスク)を管理することを目的として、「リスクマネジメント委員会」を設置し、リスクマネジメント方針・計画の策定およびリスク課題の把握・評価、対応策の策定ならびに指示などをしています。
「リスクマネジメント委員会」では、業務リスクを統括的にマネジメントするとともにPDCAサイクルを確立し、クライシス対応や予防的リスク管理をより的確に実施できる体制としています。コンプライアンス違反と判断された場合は、リスクマネジメント委員会が調査と対処を指示し、モニタリングを行います。
・内部相談窓口の設置
当社は、内部相談窓口を設置しています。当社役職員(通報の日から1年以内に当社労働者であった者を含む)であれば利用できます。社内・社外の2か所設置しており、いずれの窓口に相談することも可能です。社外窓口は弁護士事務所に設置していますが、中立的な立場で相談を受理し、会社に対して相談内容を連絡し対応を促すものです。
相談対象は法令・社内規程・一般的社会規範および企業倫理に反する不正等、セクハラ・パワハラ等のハラスメント、雇用問題、職場環境の課題等です。相談者のプライバシーは保護され、相談行為を理由とした報復行為および人事処遇上の不利益な取扱い等を受けることはありません。また、実名でも匿名でも相談可能です。
(4)指標及び目標
・環境(連結 注1)
グループ全体KPI |
CO2排出量実績 注2 (千t-CO2) |
||||||
評価指標 |
達成時期 |
数値目標 |
単年度実績 |
3か年平均実績 注3 |
|||
2022年度 |
2023年度 |
2019年度比 |
3か年平均 (2021年度 ~2023年度) |
3か年平均比 (2018年度 ~2020年度) |
|||
CO2等排出 削減比率 |
2030年度 |
2019年度比 ▲40% |
5,503 |
3,941 |
▲442 (▲10.1%) |
4,548 |
▲169 (▲3.6%) |
2050年度 |
実質ゼロ |
(注)1.2021年度からは三井不動産および連結子会社のうち、建物保有会社もしくは従業員100人以上の会社
が保有・賃貸する施設ならびにCO2排出量が大きい会社(三井不動産TGスマートエナジー㈱)が対象
2.Scope1,2,3の合計
3.当社グループの温室効果ガス排出量は、各年度の竣工・売却物件の増減により大きく変動するため、
3年間の平均排出量を算出
・人的資本
①三井不動産㈱(単体)
KPI |
実績 |
||
評価指標 |
達成時期 |
数値目標 |
2024年度 |
従業者エンゲージメント注1 |
毎年 |
80%以上 |
92% |
一人当たり研修時間 注2 |
毎年 |
前年度実績水準 (2023年度実績:28.4時間) |
32.2時間 |
一人当たり研修投資額 注3 |
毎年 |
前年度実績水準 (2023年度実績:13.2万円) |
13.4万円 |
女性管理職比率 注4 |
2025年 2030年 |
:10% :20% |
10.2% |
女性採用比率 |
毎年 |
40% |
41.2% |
障がい者雇用率 注5 |
毎年 |
2.5%以上 |
2.74% |
男性育児休業等取得率 注6・7 |
毎年 |
100% |
100% |
育児休業復帰率 |
毎年 |
100% |
100% |
有給休暇取得日数 |
毎年 |
年間14日 |
15.7日 |
健康診断/ 人間ドック受診率 |
毎年 |
100% |
100% |
(注)1.「当社で働いていることを誇りに思う」に5段階で上位2つに回答した割合
2.2024年度研修時間を正社員数で除した数字
3.2024年度研修金額を正社員数で除した数字
4.2025年4月1日の数字時点の総合職掌における女性管理職比率
5.2024年6月1日の数字
6.分母は該当年度に配偶者が出産した男性社員の数、分子は該当年度に出生時育児休業・育児休業・育児
を目的とした休暇制度による休暇のいずれかを取得した男性社員の数
7.配偶者が出産した年度と、育児休業等を取得した年度が異なる男性労働者がいる場合、100%を超える
ことがあります
②女性活躍におけるモデル会社(注1)
サンライフ・クリエイション㈱
KPI |
実績 |
||
評価指標 |
達成時期 |
数値目標 |
2024年度 |
女性管理職比率 注2 |
- |
- |
65.0% |
女性採用比率 |
- |
- |
88.9% |
育児休業復帰率 |
毎年 |
100% |
100% |
有給休暇取得率 |
毎年 |
取得率70% |
85.6% |
三井不動産商業マネジメント㈱
KPI |
実績 |
||
評価指標 |
達成時期 |
数値目標 |
2024年度 |
女性管理職比率 注2 |
2025年 |
20% |
20.5% |
2030年 |
25% |
||
女性採用比率 |
毎年 |
50% |
62.9% |
育児休業復帰率 |
毎年 |
100% |
100% |
有給休暇取得率 |
毎年 |
取得率80% |
85.0% |
㈱三井不動産ホテルマネジメント
KPI |
実績 |
||
評価指標 |
達成時期 |
数値目標 |
2024年度 |
女性管理職比率 注2 |
2025年 |
15% |
20.1% |
2030年 |
25% |
||
女性採用比率 |
- |
- |
75.4% |
育児休業復帰率 |
毎年 |
100% |
94.4% |
有給休暇取得率 |
毎年 |
取得率70% |
77.0% |
(注)1.当社は国内外多数のグループ会社が存在しているため、①三井不動産(単体)と②女性活躍における
モデル会社について開示しています
2.2025年4月1日の数字