リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)不動産市況や地価動向の影響について
当社グループの主要事業である不動産賃貸事業(不動産セグメント)については、競合他社の供給数や価格動向の影響により、賃貸単価の下落や空室率が増加する可能性があります。なお、当連結会計年度末現在の賃貸稼働率については、高稼働率を維持しており、安定的な収益を計上しております。
また、北海道地区(特に釧路地区)の地価が下落する可能性があるため、資産価値の下落により、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性がありますが、現在は地価水準の下落が下げ止まっているため、経営成績及び財政状況に与える影響は軽微であります。
(2)輸入炭販売事業における輸入炭(商品及び製品)在庫のリスクについて
当社グループの輸入炭販売事業(商事セグメント)における輸入炭(商品及び製品)の在庫については、石炭の市場価格が下落した場合、棚卸資産の評価に関する会計基準に基づき、営業損失を計上するリスクがあります。
今後も、石炭市場価格について、大幅に変動する可能性があるため、輸入炭在庫の適正化並びに安価で良質な輸入炭の仕入れに努めた営業活動を行ってまいります。
また、輸入炭(商品及び製品)在庫が増加した場合、運転資金の調達が必要となりますが、金融機関からの借入による調達並びに販売先及び仕入先と回収・支払条件等を調整し、対応しております。今後、輸入炭在庫が増加した場合についても、金融機関とは良好な関係が構築できていることから、資金調達は十分に可能と考えております。
(3)サービスセグメントのうち有料老人ホーム事業の競合リスクについて
当社グループの主要事業であるサービスセグメントのうち有料老人ホーム事業については、同事業への新規参入企業が著しく増加してきており、また、入居保証金の低額化傾向もあり、厳しい競争を強いられております。
また、この事業の特徴として、ヘルパーなどの人材の流動性が極めて高く、高品質なサービスの提供維持のため、人材確保も大きな課題となっております。なお、各施設の稼働率を維持し安定的な収益を確保するため、競合他社とのサービス内容の差別化や人件費見直し等による優良な人材を確保する等を図り、高稼働率の維持及び安定的な収益の確保に努めております。
(4)関係会社の支援に関するリスク
当社は、太平洋炭礦㈱の(独)エネルギー・金属鉱物資源機構及び㈱日本政策投資銀行からの借入金及び未払利息に対して債務保証を行っており、同社は保有する不動産の売却並びに不動産の賃貸収入より借入金及び未払利息を返済する予定であるため、同社の不動産の売却並びに不動産の賃貸収入が返済額に満たない場合、当社に保証債務の履行による損失・資金負担が生ずる可能性があります。また、同社が保有する不動産の地価水準が下落した場合等により同社の債務超過額が増加した場合、当社は債務保証損失引当金を追加計上する必要があります。なお、当連結会計年度において、同社に対する資金負担額は軽微であり、不動産の地価水準が下落していないこと等から、債務保証損失引当金の追加計上は行っておりません。
(5)法的規制等のリスク
当社グループは、住宅の品質確保の促進等に関する法律、製造物責任法、宅地建物取引業法、鉱山保安法、労働安全衛生法等多くの法的規制を受けております。これらの法的規制が変更され、当社の事業活動に大きな制約が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、事業の遂行にあたり何らかの原因において訴訟を提起される可能性があり、訴訟の動向によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)繰延税金資産に関するリスク
当社グループは、税務上の繰越欠損金並びに将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討した上で繰延税金資産を計上しております。なお、グループ各社の業績や経営環境の著しい変化により繰延税金資産の全部または一部に回収可能性がないと判断された場合や、会計基準が改正された場合に繰延税金資産が減額され、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
なお、繰延税金資産の計上にあたっての重要な会計上の見積りの前提条件については、4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ⑤ 重要な見積り及び当該見積りに用いた仮定に記載のとおりであります。
配当政策
3【配当政策】
当社は、中期経営計画を達成し継続的・安定的に配当を行うことを基本方針としております。その上で、当社の当期純利益の60%以上を目途に配当することで、株主の期待に応えていきます。また、内部留保資金については、安定収益源となり業績を向上させるための設備投資資金に充当する等有効活用に努めます。
当社は、年1回の剰余金の配当を行うこととしており、この剰余金の配当の決定機関は株主総会です。
当期の剰余金の配当については、当期の業績及び今後の事業展開等を勘案し、当社普通株式1株につき金39.00円といたしました。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。
決議年月日 |
配当金の総額(百万円) |
1株当たりの配当額(円) |
2024年6月27日 |
303 |
39.00 |
定時株主総会決議 |