人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数1,551名(単体) 24,262名(連結)
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平均年齢42.0歳(単体)
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平均勤続年数12.0年(単体)
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平均年収9,034,606円(単体)
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平均年収の
対前年増減率2.3%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
(人材戦略に関する方針)
人材戦略に関する方針は2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本(戦略)の欄をご参照くだ さい。
(従業員給与・報酬の額や内容の決定に関する方針)
○基本的な考え方
長期循環型ビジネスモデルの実現には、長期的に人や事業に向き合う姿勢が不可欠です。地域のステークホルダ
ーとの深い信頼関係を構築し、世代を超えてともに成長を目指す経営だからこそ、従業員も同じく長期的視点で組
織に向き合い、創造的な価値提供に従事することが求められます。
そのために当社は従業員一人ひとりが共有すべき価値観として「高い志(顧客価値・挑戦・共創)を持ち、自ら
考え、主体的にやり抜く」という東急バリューを定め、評価の基軸に置いています。そして個人の成長と会社の成
長を強く感じられる処遇の実現を目指しています。
従業員に適用する制度は職種や役割に応じて分かれています。幅広い事業領域でまちづくりを俯瞰し中心的な役
割を総合的に担う人材、交通をはじめとする各事業や病院現場の専門的な人材、デジタルにより事業横断的に価値
創造する人材によって求められる期待役割が異なるためです。これらの主要な制度では、担う役割責任ごとに基本
給レンジを設定し、毎年人事評価に基づき賃金改定を実施し、個人の成長を会社の成長につなげています。
また、会社の成長を実感できるよう短中期インセンティブとして業績に基づく賞与を支給しており、長期インセ
ンティブとして株式インセンティブ・退職金制度があります。これらに加え、安心して挑戦できるように日常を支
える育英手当や寮社宅などの福利厚生を充実させ、総合的な処遇を通じて長期目線で挑戦と成長を支えています。
さらに、当社のDXの中核を担うデジタル人材を対象としたデジタルデザイン職においては、業種を問わず人材
需要が高い労働市場の特性を踏まえ、報酬レンジを柔軟に設定しやすいように他の制度とは敢えてコンセプトを明
確に分けて運用し、競争力を確保しています。
なお、非正規雇用労働者は786名であり、サポート業務を中心に担っています。また、一部の労働者については、
過去の経験や知識を活用し、事業運営の前線を担っており、市場価値と照らし競争力のある処遇水準となるように
決定しております。正規雇用労働者との均衡を考慮しながら、役割や職務内容に応じた適切な処遇を実施してお
り、雇用形態による不合理な処遇差別を排除する方針で運用しています。
○給与水準の決定プロセス
法令に定める最低賃金を遵守するとともに、物価動向や労働市場の変化等を踏まえ、競争力のある水準となるよ
う労使協議を経たうえで決定をしています。
○2025年度の具体的な取り組み
上記の基本的な考え方に基づき、労働市場の動向も見ながら戦略的に総合的な処遇改善を行ってきました。
1.処遇
基本給・賞与の改善
・ 処遇競争力向上に資する基本給改定・賞与増額を実施(対前年平均年間給与…実質5.1%増)
2.働きやすさ
① 寮・社宅の入居要件緩和・施設増加
・ 新卒若手社員を対象とした独身寮の無償化
・ 独身寮・社宅の賃料を引き下げ(従前比で独身寮は約40%、社宅は約33%減額)
・ 独身寮入居に関する諸条件の大幅緩和、社宅の入居対象範囲の拡大(一部管理職層まで)
② セルフケア休暇・出生支援休職の導入
・ 生理や妊娠中に使用可能な休暇を、性別に関係なく体調管理に幅広く利用可能なセルフケア休暇として拡
充
・ ライフキャリアプランの充実を図るための選択肢として、不妊治療に専念するための出生支援休職を導入
3.働きがい
資格取得・自己啓発支援の拡大
・ 資格取得にかかる受験費用や登録費用に加え、資格合格時に報奨金を最大50万円支給
・ 従業員の目的や希望に合わせて、自ら選択した研修・セミナーなどの講座費用を一部補助
(2)【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
(注)1.従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む)であり、臨時従業員数は、〔 〕内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
3. 臨時従業員数が前事業年度より6,689名増加している主な要因は、人員の表示を1日8時間換算に代えて年間の平均実人員の表示に変更したことによるものであります。
(2)提出会社の状況
(注)1.従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり、臨時従業員数は、〔 〕内に当事業年度の平均実人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3. *1 当社では賞与として、夏季賞与および冬季賞与のほか、年度の連結業績に応じて特別賞与を支給しております。特別賞与は、支給時期の関係から、前年度における平均年間給与には含まれておりましたが、当年度における平均年間給与には含まれておりません。特別賞与を除いて算定した実質的な給与の対前事業年度増減率は、( )内に記載しております。
4.上記の従業員数には、出向者(社員、嘱託、契約社員等)3,369名を含んでおりません。
5.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(3)労働組合の状況
当社の労働組合の状況は、次のとおりであり、労使間において特記すべき事項はありません。
なお、連結子会社においても労使間において特記すべき事項はありません。
(注) 上記の組合員数には、東急電鉄㈱の従業員 872名と、当社の東急電鉄㈱への出向者 2,743名を含みます。
(4)使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容
当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業
員株式所有制度の内容について「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。
(5)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 管理職に占める女性労働者の割合
(注)1.*1:㈱東急ホテルパートナーズおよび東急ホテルズ アジア PTE.LTD.を除く、雇用管理を一体的に行っている傘下子会社の数値も含み算出しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであり、常時雇用労働者数101人以上(当連結会計年度末時点)の主な会社を掲載しております。主な会社以外は、「第7 提出会社の参考情報 2 その他の参考情報(2)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に掲載しております。
② 男性労働者の育児休業取得率
(注)1.*1:「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
2.*2:「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3. *3:「-」は、育児休業等の取得対象となる男性労働者がいないため算出しておりません。
4.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定及び「次世代育成支援対策推進法」の趣旨に鑑み、常時雇用労働者数101人以上(当連結会計年度末時点)の主な会社を掲載しております。主な会社以外は、「第7 提出会社の参考情報 2 その他の参考情報(2)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に掲載しております。
③ 労働者の男女の賃金の差異
(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであり、常時雇用労働者数101人以上(当連結会計年度末時点)の主な会社を掲載しております。主な会社以外は、「第7 提出会社の参考情報 2 その他の参考情報(2)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に掲載しております。
(東急株式会社における男女の賃金差異に関する補足説明)
男女の賃金差異は、主に「職種構成の特殊性」および「過去の法的・歴史的背景に伴う人員構成」という構造
的な要因によるものです。当社はこれら構造的課題を真摯に受け止め、DEIを経営の重要課題と位置づけ、差異の
着実な縮小に向けた各種施策を多角的に展開しております。
1. 賃金差異が生じている構造的要因
・職種構成および法的背景(専門職層の影響)
当社の算出対象には、事業戦略に基づきグループ各社(主に鉄道事業領域)の専門業務に従事する出向者が
含まれており、全対象者の約3分の2は、深夜業を含む現場運営や保守・指令業務など、高度な専門性と長年の
経験を要するエキスパート職で構成されてします。
鉄道事業等においては、1947年の労働基準法制定から1999年3月31日まで、女性の深夜業(原則22時~5時)
が法令上制限されていたという歴史的背景があります。加えて、深夜帯に勤務するために必要となる女性向け
の休憩・宿泊施設や更衣・安全確保設備についても、駅施設の構造や用地制約、利用実態等の観点から、短期
間での増設・整備が困難であるなど、やむを得ない事情がありました。女性従業員の配属先を中心に、施設の
構造上の制約等を勘案しながら、環境整備を進めておりますが、これらの要因が重なった結果、現在において
も深夜業を伴う現場業務の習熟層、特に高賃金帯において男性比率が極めて高い状況が続いており、これが差
異の最大要因となっています。
・総合職層における人員構成の推移(歴史的経緯)
本社機能を担う総合職等においては、1988年の女性総合職採用開始以降、採用・配属・登用・処遇の各段階
において性別に関わらない能力や役割に基づく運用を継続してきました。一方で、2000年代中盤頃までは総
合職として入社する女性の割合が10%~15%程度であり、当時は女性が継続就業しにくい社会環境であった
ことからライフイベントによる退職が一般的でした。その結果、当該時期に入社した従業員においては男性
比率が高い構成となっています。
このような人員構成を反映し、現在の上位役職者層では相対的に男性比率が高く、職階・勤続年数の分布
差を通じて平均賃金の差異が生じています。その後、働き方改革や制度整備の進展等を背景に、女性の入社
・定着・登用は拡大しております。新卒採用の女性比率も直近10年間では25%~50%で推移しており、女性管理
職比率も年々上昇しています。なお、総合職を入社年次別に分析すると、女性特有のライフイベントが重な
りやすい年齢層(20代後半~30代半ば層)では一時的に差がみられるものの、前後の入社年次では男女の賃
金水準は概ね同水準です。
2. 差異解消に向けた具体的な取り組みと対策
当社では、性別によらない機会均等と、ライフイベントを経てもキャリアを断念することのない環境整備を
加速させています。
・実力に応じた適正な登用とキャリア形成の支援
個人の実績や意欲に応じて早期に責任ある役割を担えるよう、等級階層数の集約や管理職に至るまでの最短
経験年数の最適化を実施しています。これにより、男女問わず意欲ある従業員が迅速にキャリアアップできる
環境を整備しています。あわせて、女性リーダー候補を対象とした外部研修への派遣等により、次世代の女性
リーダー育成・登用に注力しています。
・ライフイベントとキャリアの両立支援制度
育児・介護等のライフイベントによってキャリア形成が停滞しないよう、育休中の昇進試験受験を可能と
しているほか、管理職としての等級・役割の重要性を維持したままの短時間・短日数勤務を選択できる制度を
導入しています。これにより、時間的な制約がある期間でも、能力に応じた適正な処遇と責任ある役割の継続
を維持できるような制度設計をしています。
・柔軟な働き方の追求による生産性向上
本社機能を担う全従業員を対象に、フルフレックスタイム(中抜けあり)および時間単位休暇などの柔軟な
勤務制度や、リモートワークを全社的に活用し、時間と場所に縛られない働き方を推進することで、男女を問
わず実力を最大限に発揮できる職場環境の構築を図っています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ(全般)
当社グループは、長期的な視点から、時代によって変化するお客さまのニーズを的確にとらえ、新たな事業・サービスを提供し、社会課題を解決していくことが重要であると考えています。そして社員一人ひとりがこの使命を共有し、新たな価値を生み出すことで、社会と共に持続的成長を図っていきたいと考えています。「美しい時代へ」というグループスローガンのもと、SDGsやISO26000、GRI Standards、また業界特有の課題としてサステナビリティ会計基準審議会(SASB)などを踏まえ、サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)を特定し、「未来に向けた美しい生活環境の創造」および「事業を通じた継続的な社会課題の解決」に取り組んでおります。当社グループは、サステナビリティ関連のリスク及び機会について、当社グループにとっての重要性(事業及び財務への影響)及び社会における重要性の観点から重要性評価を行い、サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)として位置付けています。
(ガバナンス)
・体制
当社は、取締役会を経営および監督の最高機関と位置付けており、サステナビリティに係る重要事項は、取締役会で決議・監督しています。また、サステナブル経営の推進を目的として安全、コンプライアンス、ESGへの取り組み等のテーマに関して、社長執行役員を議長とするサステナビリティ推進会議にて年4回審議を行っています。また、連結でのサステナビリティ推進体制を強化するため、連結各社のサステナビリティ推進責任者が参加する「東急グループサステナビリティ推進会議」を年2回開催しています。
・審議実績(2025年度)
・取締役の報酬とサステナビリティとの関連
2024年3月25日開催の取締役会にて「取締役の個人別の報酬等の決定に関する方針の改正」を決議し、2024年7月1日より適用しています。評価方法を、担当する部門の業績総合評価から、中期経営計画等を踏まえた連結経営指標、サステナブル経営指標※、個人目標の評価に改正し、次年度の業績連動報酬に反映します。全社のサステナブル経営指標や、各役員が担当する業務の社会的課題解決への取り組みも個人評価の指標としているほか、担当部門のエンゲージメント評価や、後任候補育成を含む人材育成についても評価項目としています。取締役の報酬については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」のとおりです。
※サステナブル経営指標…安全指標や脱炭素の進捗等のサステナブル重要テーマへの取り組み
(リスク管理)
気候関連のリスクと機会、人権リスクなどのサステナビリティ関連のリスクは、経営企画室ESG推進グループをプロジェクトリーダーとし、専門家の知見のもと各事業部門と協働してリスク分析・対応策の検討を行い、サステナビリティ推進会議などを通じて全事業・各社に共有します。気候関連のリスクと機会については、新規評価および評価更新時に経営会議・取締役会に報告しています。
また、全社リスクについては、毎年各事業・各社にてリスクの分析を実施する際に、気候関連リスクなどのサステナビリティリスクを含めて検討・評価・管理しています。サステナビリティに関するリスクを含む全体のリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」のとおりです。
(戦略、指標および目標)
当社グループは2018年3月にサステナブル重要テーマを特定後、長期経営構想策定と併せて事業横断的に
「2030年に向けて目指す姿」を設定しています。
また、中期経営計画や単年の事業計画策定時には、財務目標と併せて各施策の実績を把握するための非財務目標を設定し、サステナブル重要テーマの取り組み進捗状況は、経営会議および取締役会に報告しています。
※脱炭素・循環型社会に係る「GHG排出量削減率」、「再生可能エネルギー比率」については(2)気候変動/TCFD提言への取り組み(指標と目標)をご参照ください。ひとづくりに係る「従業員エンゲージメント調査結果」「管理職に占める女性比率」「男性育児休業取得率」「一人当たり研修・教育実習費」は(3)人的資本 ○主な指標(目標および実績)をご参照ください。その他のサステナブル重要テーマに係る指標の目標及び実績については、集計・検証に一定の時間を要するため、統合報告書2026(2026年9月末発行予定)にて開示します。
https://ir.tokyu.co.jp/ja/ir/library/integrated_report.html
(2)気候変動/TCFD提言への取り組み
当社グループでは、気候変動による事業への影響を想定し、そのリスクマネジメントを強化し、リスクと機会への対応について事業戦略と一体化していくための取り組みを行っています。また、2020年9月にはTCFD(※)への賛同を表明し、その提言に基づいた情報開示を進めています。
※世界経済の安定性に向けて、金融安定理事会(FSB)が2015年に設立し、気候変動がもたらすリスクおよび機会の財務的影響を把握し開示することを目的とするタスクフォース。
(TCFDの開示提言項目)
(ガバナンス)
気候変動を重要課題ととらえ、リスクの特定・評価および戦略、目標について、経営執行の意思決定機関である経営会議にて審議・決定のうえ、取締役会に報告し、適切な監督を受ける体制としています。また、気候変動課題への取組実績について、毎年経営会議および取締役会に報告しています。各事業の気候関連リスクと機会の分析は、経営企画室管掌の執行役員のもと、経営企画室ESG推進グループをプロジェクトリーダーとし、外部有識者のアドバイスをいただきながら各事業部門と協働し進めています。取締役会に上程した内容は、サステナビリティ推進会議・東急グループサステナビリティ推進会議などで共有・推進・浸透を図ります。
(戦略)
・シナリオ分析における大枠(世界観)の設定
シナリオ分析は、環境ビジョンに掲げる「環境と調和する街」の実現に向けた全事業を通じたまちづくりのほか、交通セグメント、不動産セグメント、生活サービスセグメント、ホテル・リゾートセグメントの各事業を対象に、次の2つのシナリオにて実施いたしました。
地球の平均気温が、産業革命(1760年代から1830年代)前と比較して、21世紀末における温暖化を1.5℃に抑制する「1.5℃シナリオ」では、「移行リスク」が強まり、電力コストや省エネ技術に対するコスト増などに起因するものや、炭素税など温暖化抑制に向けた政策や規制が強化されるとともに、重要な「機会」として、省エネ技術開発によるコスト減少、環境意識向上による公共交通利用者の増加や環境配慮物件への入居志向の向上に加え、「環境と調和する街」や「世界が憧れるまちづくり」の実現を通じた顧客および顧客生涯価値の増加などを想定しました。
また、政策導入や規制強化は行われず、温室効果ガスの排出量が増加する「4℃シナリオ」では、「物理リスク」が強まり、災害激甚化による施設の浸水などによる改修コストの増加と顧客の流出、新たな感染症により利用者が減少する世界を想定しています。
この2つのシナリオに基づくリスクと機会の検討・特定および重要度評価においては、「移行リスク」「物理リスク」「機会」に分けて実施しました。「物理リスク」への対応は、これまでも相当程度実施しており、今回の分析結果を含めた今後の取り組みの方向性と併せて「リスク管理」をご参照ください。
・重要なリスクの分析
リスクの重要度は、「各事業への影響度」と事象の「発生度」から評価しました。「各事業への影響度」は気候関連の事業の影響を受けると想定される対象事業の影響規模を分析し、「発生度」は、自然災害などの物理リスクについてはIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書(AR6)を参考に評価し、移行リスクについては、環境法令や炭素税の導入など将来的な政策目標・導入計画の動向や現在の政策導入などを基に推計・分析しています。
財務的な影響は、1.5℃シナリオにおける移行リスクでは主に、電力使用量や太陽光発電の一部導入計画などに基づき算定し、4℃シナリオにおける物理リスクは主に、河川氾濫などの最大浸水深や新型コロナウイルス感染症による影響をベースに見込みました。当社グループへの影響度は発現状況により想定影響額が変わる可能性があることから、幅を持って想定しています。
影響度の基準 → 大:50億円以上、中:50億円未満、小:10億円以下
対象期間 → 短期:2年以内、中期:3年~5年、長期:6年以上
・重要な機会の分析
重要な機会は、1.5℃シナリオを中心に検討し、環境ビジョンで掲げる「環境と調和する街」や「世界が憧れるまちづくり」の実現による顧客および顧客生涯価値の増加を見込んだほか、ステークホルダーの環境意識向上による公共交通利用者の増加や環境配慮物件への入居志向の向上、再生可能エネルギーによる発電の促進に向けたインフラ投資、省エネ技術開発によるコストの減少などを見込んでいます。財務的な影響は、「環境と調和するまちづくり」による東急線沿線における当社グループ商品・サービスの利用促進や、鉄道利用への移行、環境配慮物件の賃料上昇、新造車両への代替や太陽光発電による電力コスト削減効果、などを推計しました。
影響度の基準 → 大:50億円以上、中:50億円未満、小:10億円以下
対象期間 → 短期:2年以内、中期:3年~5年、長期:6年以上
※1 東急線再エネ100%運行など
(リスク管理)
気候関連のリスクと機会は、経営企画室ESG推進グループをプロジェクトリーダーとし、各事業部門と協働してリスク分析・対応策を検討し、経営会議・取締役会への上程を行い、サステナビリティ推進会議などを通じて全事業・各社に共有しています。また、気候関連を含む全体のリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」のとおりですが、毎年各事業・各社にてリスクの分析を実施する際に、気候関連リスクを含めて検討・評価・管理しています。
リスク管理プロセスについては「2サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ(全般)(リスク管理)」のとおりです。
事業における各リスクへの対応として、下記のような取り組みを推進しております。移行リスクに対しては、自己発電導入・省エネ・再エネ調達を進めており、2022年4月より東急線全路線における再生可能エネルギー由来の実質CO2排出ゼロの電力100%での運行を実施しています。
また、物理リスクに対しては、すでに様々なリスク対応策に取り組んでいます。さらに、近年の災害激甚化に伴い気候変動へのレジリエンスを高めるため、各事業や事業間連携による災害対策の高度化により、リスク回避・軽減策を推進するとともに、継続して定期的な危機管理対応訓練などにも取り組んでまいります。
(指標と目標)
気候変動の緩和と移行リスクへの備えのため、事業活動の脱炭素化に向けた検討・推進を行っています。2022年に「環境ビジョン2030」で策定した目標を上回るペースで進捗していることを受け、取り組みをさらに推進することを目的として、2025年9月に「環境ビジョン2040」として改訂し、目標のアップデートを行いました。当社グループのGHG排出量※(Scope1,2)を基準年度(2019年度)から 2030年度に55%削減、2035年度60%削減、2040年度73%削減、2050年に実質ゼロとする目標としています。あわせて再生可能エネルギー比率を2030年度60%以上、2035年度70%以上、2040年度80%以上とし、2050年までに再生可能エネルギー比率100%によるRE100の実現を目指しております。また、事業活動のサプライチェーンにおけるGHG排出量を示すScope3においても、基準年度(2019年度)から2030年度に35%削減、2035年度45%削減、2040年度55%削減する目標を設定し、サプライチェーンマネジメントの推進も強化してまいります。2024年度の連結GHG排出量(Scope1,2)は、378千t-CO2eとなり、基準年度から41.3%削減いたしました。また、Scope3におけるGHG排出量は、1,636千t-CO2eとなり、基準年度から37.6%削減いたしました。2025年度は下表のとおり見込んでおり、今後、数値の信頼性を確保するため、外部機関による第三者検証を行い、第三者保証を受けた後に統合報告書等にて確定値を開示してまいります。
物理リスクへの対応については気候変動リスクだけでなく地震災害やテロ対策などを含む全体の安全管理の中で投資優先順位を定めるとともに、街のインフラを担う企業の責務として、安全な鉄道の運行や災害に強いまちづくりに向けた取り組みを、日々の業務を通じ行っています。
※当有価証券報告書より、目標をCO2排出量からGHG排出量に変更しております。
指標・目標(2019年度比)
実績
※1 Scope1,2、Scope3(カテゴリ1、2、3、11、13)は、LRQAリミテッドによる第三者保証を受けています。
※2 第三者保証前の数値であり、確定値が変更となる可能性があります。
<環境方針・ビジョン> https://tokyu.disclosure.site/ja/135/
<気候変動/TCFD提言への各種取り組み>https://tokyu.disclosure.site/ja/183/
(3)人的資本
(戦略)
○ビジネスモデルと人材マネジメントポリシー
当社グループのビジネスモデルは、交通事業および不動産事業を経営基盤として、各事業間のシナジーを最大化しながら収益を継続的に再投資し、持続的成長を実現する長期循環型事業です。この多角的な事業運営を通じて、コングロマリットプレミアムの創出を目指します。連結各社に強い影響力を持つ中核企業である当社では、人材マネジメントにおいて大切にする想いを人材マネジメントポリシーとして言語化しています。このポリシーはビジネスモデルと密に連動する位置づけであり、長期的な目線で一貫性を持った取り組みを行う基軸となります。中核企業において明確にポリシーや人材戦略を定め、連結各社には自立と共創により総合力を高めるように関わり、人材を連結経営の根幹と位置付けた人的資本経営を各社と連携しながら推進しています。
人材マネジメントポリシー
1.リスペクト・信頼をもとに、多様な連携を生み出す
先入観や組織上の上下関係・親子関係にとらわれず、相互尊重を基盤に会社間・部門間・チーム間・個人間
など網の目状の連携により新価値を創造していきます。
2.変化に前向きな人を増やす
仲間と新しい価値創造に挑み、様々な変化を前向きにとらえて力に変える人とともに成長します。
3.長期的な目線で挑戦と成長を支える
人への投資を続け、従業員が新たな仲間や自らの可能性を広げる機会を作り、能力を存分に発揮できる
ような環境を整えていきます。
4.従業員の幸福を追求し、お客さまの幸福を実現する
お客さまの求める価値をさらに創出する出発点として、従業員の幸福を大切にします。
当社グループのビジネスモデルにおいて、まちづくりを俯瞰的かつ創造的にとらえ、多様な事業を連携させながら推進する組織運営が企業価値創出の源泉です。そのためには、仲間と新しい価値創造に挑み、様々な変化を前向きにとらえて力に変える人の確保・育成・活性化・定着の質が事業価値に大きく関連しています。
当社グループは、連結各社や事業を横断しながら総合的にまちづくりを俯瞰し事業価値を創造する人材、各事業に精通した専門的な人材、デジタル技術活用によって事業横断的に価値を創造する人材の存在に支えられています。なお、人的資本への依存に伴うリスクと対応については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (5)働き方・人材確保に関するリスク」のとおりです。
○中期3か年経営計画の「人材戦略」コンセプト
2024年度を初年度とする中期3か年経営計画の人材戦略として、「人材を連結経営の根幹と位置づけ、従業員から選ばれ続け“個”を最大化する人的資本経営を推進」することをコンセプトに掲げています。
当社グループを取り巻く社会環境は、働く価値観の多様化、少子高齢化、人口減少ならびに就労・雇用環境の変化によって人材流動性が高まり人材獲得競争が激化しております。テクノロジーの進化も踏まえたさまざまな労働市場の変化に正面から向き合い、従業員一人ひとりの「個の最大化」による「企業価値の最大化」の実現を目指しています。特に、当社では個を最大化する3要素として「働きがい」「働きやすさ」「処遇」に対し重点的に取り組んでおります。
「働きがい」を高めるために人材マネジメントポリシーを制定し、従業員が理念やビジネスモデルと人事施策の関連性を理解し、自らの貢献と成長の実感を持てるよう積極的に人材育成や風土醸成に取り組んでいます。また「働きやすさ」を高めるために、心理的に安心できイノベーションが起きやすい職場づくりや多様な人材の活躍を支える柔軟な働き方などの社内環境整備を推進します。そして「処遇」は社内外の優秀な人材の定着・獲得・活躍に向け、市場競争力を意識して引き上げてまいります。これらの3要素をそれぞれ高め、連結経営の根幹である従業員から選ばれる企業であり続けることを目指しております。
また、毎年1回のエンゲージメントサーベイを通じて従業員の意欲や関与度を測定しております。働きがい・働きやすさを高める人材戦略を全社目線と部門目線に分けて課題を分析し、関係者との対話を通じて適切に施策を実行しております。連結各社においてもエンゲージメント調査と改善を順次開始していることや、当社が中心となりグループ採用の推進を行うなど、中核企業として各社の自立と共創を引き出し、「選ばれ続ける企業」としての総合力を高め、企業価値の最大化を図っております。
○人材育成方針
当社では「従業員一人ひとりに寄り添い、学ぶことで成長が実感できる場の提供」を育成方針に掲げております。人材育成プログラムの大きな枠組みとしては、「グループ経営人材・リーダー育成」「階層別研修」「自律的キャリア形成支援」「自己啓発支援」の4つを設けており、ビジネススキル習得やキャリア支援のためのさまざまな施策を展開しております。
「グループ経営人材・リーダー育成」の中核を担う「東急アカデミー」は、東急グループ全体の組織力・人間力を高めることを目的として2006年に開講いたしました。2025年度は33名が修了し、これまで延べ900名以上(2026年3月末現在)の修了者を輩出してきました。「経験」「内省」「学習」の3つのプロセスを通じて経営人材としての能力を高める本プログラムからは、当社およびグループ各社の役員への登用実績も生まれており、次世代経営リーダーの育成・輩出に向けた土壌となっております。また、修了生同士のネットワークは会社および事業の枠を超えた連携や共創の基礎となっており、本アカデミーの修了生が起点となってグループ複数社間での定期的な連携会議が実施されるなど、実務面におけるシナジー創出や多様な連携の基盤が新たに生まれております。
「階層別研修」では、各階層の役割に応じたマインドやスキルを学ぶ機会を提供しております。新任管理職研修においてはマネジメント力、新任主事クラス研修においてはリーダーシップ力の向上を図っております。また選択式のスキル研修においては、階層に応じて従業員一人ひとりの強みや弱み、関心のある領域や業務上必要なテーマ等を自身で考えて選択ができるような内容としており、前年度より受講者数が増加するなど学習への意欲が高まっております。
「自律的キャリア形成支援」および「自己啓発支援」においては、従業員が主体的にキャリアを描き、挑戦できる環境整備を目指しています。上司部下間での定期的な1on1ミーティングやセルフ・キャリアドック、社外キャリアコンサルタントによる相談窓口の設置などを通じて、中長期的なキャリアデザインを総合的に支援しております。加えて、従業員の学び直し(リスキリング)を強力に後押しするため、2025年度より自己学習費用に対する会社支援を50%から75%へ拡充するとともに、報奨金を伴う資格取得支援制度を新たに導入いたしました。こうした制度拡充の結果、自己学習支援の利用者数は前年度から約30%増加し、年間で延べ330名が新規資格を取得しました。これは多様な事業においてスピード感を持って価値創造をする専門能力や、視野を広げ、まちづくりを俯瞰的かつ創造的にとらえる能力および、そのエンジンである成長意欲そのものが高まっているととらえています。今後も、従業員の成長意欲を会社の持続的な競争力へと繋げる人的資本の最大化に取り組んでまいります。
○社内環境整備方針
労働市場の構造変化をはじめとした社会環境の急激な変化を機会ととらえ、採用を強化していることからさまざまなバックグラウンドを持つ人材の割合が拡大しています。これを踏まえ、当社グループでは「誰もが働き続けたい会社」を目指し、社内環境整備に取り組んでいます。
当社グループでは2000年代初頭より働き方改革に積極的に取り組み、働きやすい環境づくりを推進してきており、当社の代表的な取り組みとして、自身の職務や環境に合わせて働く時間や場所を従業員が主体的に選択する「スマートチョイス」を展開し、フレックスタイム制やテレワーク制度、ライフステージに応じて希望により役割は変えずに労働時間を短縮する制度などの整備を行ってまいりました。さらに、今後目指す働き方として、従業員やチームのミッション・成果を意識し、多様な働き方を効果的に選択・組み合わせる「ベストハイブリッド」方針を掲げており、本方針により、フレックスタイム制やテレワーク制度などの効果的な活用、さらに従業員個人やチームの「ベストパフォーマンス」発揮を追求してまいります。
また、人材確保や従業員エンゲージメント向上のため、かねてより様々な人的資本への投資拡充を進めており、4年連続となるベースアップ等による継続的な賃金引上げや特別賞与等の支給を通じた業績還元のほか、従業員の中長期的な業績・株価向上の意識醸成を目的とした株式インセンティブの導入、従業員の沿線居住促進や福利厚生の拡充等を目的とした寮・社宅の入居条件緩和なども含めた総合的な処遇改善を実施しております。
こうした取り組みに加え、2025年より中途入社社員のオンボーディングプログラムを刷新し、年間を通じた継続的支援を行っています。多様なバックグラウンドを持つ人材が早期にその能力を発揮し、キャリアを築いていけるサポート体制を構築してまいります。
さらに、お客さまおよび従業員の価値観やライフスタイル、働き方、行動などの多様化を踏まえ、DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を人材戦略の要の一つと位置づけ「制度・風土・マインド」の3つの観点から各種取り組みを展開しております。
現在、当社グループのDEIは着実に進展しており、多様性の強化は当社グループの成長力および競争力を高める要因として位置づけられます。当社では外部人材の多様な知見を取り込むべく中途採用に戦略的に取り組んだ結果、2022年度以降新規採用者全体の60%程度の中途採用比率を維持しております。こうした戦略的な採用拡大により、管理職層を含む人材構成の多様化が進んでいます。
並行して女性活躍推進も段階的に進んでおります。DEI推進の象徴的な数値目標の一つとして、2026年度末までに当社における「管理職に占める女性比率18%以上」の達成を掲げております。1988年の女性総合職採用開始以来、採用・配属・登用・処遇において性別を問わない公平な運用を継続し、男女ともに働きやすい制度づくりと女性向け研修等の育成施策を積極的に推進してまいりました。この結果、女性管理職比率は、2022年度12.9%、2023年度13.9%、2024年度14.2%と毎年上昇しており、2025年度末には14.8%となりました。上述のとおり、中途採用を通じた戦略的な人材確保等により、計画策定時と比較すると、性別を問わず管理職層全体の多様性が高まりました。結果として、女性管理職比率の進捗は緩やかとなっておりますが、年々上昇を続けております。
現状、部門長・部長を含めた意思決定層への登用が進んでいるほか、当社グループでは5名の女性がグループ会社社長を担っております。今後もさらなる採用・登用・育成等に努め、女性活躍推進の取り組みを一層強化してまいります。
また、男性の育児休業取得推進を、従業員の幸福に資する取り組みであるとともに、性別を問わず育児と仕事を両立できる環境を整備し、組織の持続可能性を高める重要な施策と捉えております。育児に主体的に関わり、家族と向き合う時間を確保することは、個々の生活基盤の充実に寄与するものであり、その経験は家族間だけでなく従業員間の相互理解やリスペクトを深めるものと考えております。これにより、多様な価値観を尊重する企業文化の醸成や従業員の視野の拡大を通じ、業務における多角的な判断力の向上にも資すると認識しております。当社は男性育児休業の取得を推進することで、従業員エンゲージメントの向上と多様性を活かした価値創出を通じ、企業価値の向上に取り組んでまいります。当社の男性育休取得率においては、2024年度に100%を達成、2025年度は97.6%となりました。引き続き、2027年3月末まで100%の達成・維持を目標に掲げ、仕事と家庭を両立し、意欲的に活躍し続けられる環境整備を実施します。なお、上記の男性育休取得率は後述、主な指標(目標および実績 )における※2の計算方法によるものです。
障がい者雇用についても、2004年に設立した特例子会社の株式会社東急ウィルを中心に、従来の鉄道施設内清掃や名刺印刷業務に加え、2023年度からは書類封入作業やノベルティ製作などへ職域を広げ、安心して長く働き続けられる環境づくりを推進しております(2025年度障がい者雇用率実績2.72%)。さらに、2026年4月には東急ウィル奥沢事務所を開設し、さらなる雇用の創出と活躍の場の拡大を図ってまいります。
加えて、LGBTQに関する取り組みとして、2016年度以降の勉強会開催や相談窓口の開設、就業規則の変更などを継続しております。2025年度は「Tokyo Pride 2025」に人材戦略室長およびDEI推進担当で参加し、さらに社内イントラで発信することで、社内へのALLY発信に取り組みました。 このような様々なLGBTQ施策が評価され、2017年度から2025年度まで9年連続でPRIDE指標の「ゴールド」を受賞しています。今後も年齢、性的指向、家庭環境、経験、価値観など、より広範な切り口でダイバーシティマネジメントに取り組むことで、持続的な企業価値の向上を図ってまいります。
同じく人材戦略の要素である健康経営についても積極的に取り組んでおります。当社グループは、存在理念として「美しい生活環境を創造し、調和ある社会と、一人ひとりの幸せを追求する」ことを掲げております。当社グループでは、従業員の健康をお客さまからの信頼の基盤、企業価値向上の源泉ととらえ、健康経営を経営戦略として位置付けております。その実現に欠かせない健康経営を推進するため、2016年に「健康宣言」を制定し、継続的に健康経営に取り組んでおります。心身の健康は、従業員が働きがいをもって安心して働き続け、長期的な挑戦と成長を支える基盤と考えられることから、諸施策の実施とともに、従業員一人ひとりが健康に主体的に向き合う風土醸成を図っております。従業員のいきいきとした働き方が、お客さまや地域の暮らしを支え、事業の質と持続的成長に資するものと認識しております。
健康経営の推進体制においては、取締役社長がその役割を果たすCHO(最高健康責任者)を設置しております。CHOのもと、企業立病院である「東急病院」、当社および東急電鉄㈱の全部門に配置された「専任安全衛生担当」、および「人材戦略室(東急電鉄㈱は経営戦略部)」の三者が密に連携する三位一体の体制を確立しております。これにより、従業員が心身の不調を感じた際には、いつでも安心して職場や産業保健スタッフに相談し、医療を含む適切なケアを受けられる環境を整備しております。
また、経済産業省推奨の指標に基づくプレゼンティーイズム調査を継続的に実施しており、最高判定である「A」を継続しております。さらなる改善を目標に、東急病院の産業医・保健師と連携した課題分析に基づき、身体的課題に対しては同院の理学療法士等によるセミナーやAI姿勢分析測定会を開催し、メンタル面においては異動者メンタルチェックを実施することで迅速に産業医等へ相談できる体制を構築しております。
さらに、若年層に対しては、将来の健康リスク低減を目的とした「BODYチェンジU-39」を実施しております。保健師・管理栄養士によるSNSを活用した伴走型支援等を通じて、若年層の頃から自発的な生活習慣改善を促す環境を整備しております。これらの取り組みの結果、通算8回目(陸運業最多)となる「健康経営銘柄」に選定されました。
今後も、さらなる安全・安心の構築、健やかさの創出、労働生産性および従業員エンゲージメントの向上を目指し、「健康経営戦略マップ」に掲げた2028年度までに達成すべきKGIの実現に向けた各種取り組みを推進してまいります。
○主な指標(目標および実績)
中核企業である当社の指標を主な指標として定めております。
※1 エンゲージメントスコアは、株式会社リンクアンドモチベーションのエンゲージメントサーベイ「モチベーションクラウド」で測定するものです。レーティングは同社の13,460社、589万人の実績から測定する偏差値の結果を示すものです。総合満足度(平均)は、会社、仕事、上司、職場の満足度を5点満点で調査した結果の平均値となります。 なお、2025年度実績においては、より具体的な課題把握を目的として他社の職域特化型エンゲージメントサーベイに変更したため、東急病院を対象外としております。
※2 前年度に子が生まれた男性従業員のうち、前年度+当年度に育児休職等を取得した者の割合
※3 当年度に子が生まれた男性従業員に対し、当年度に育児休職等を取得した男性従業員の割合
(「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき算出)
※4 2025年度研修・教育実習費を、当社の従業員、当社から社外への一部出向者、社外から当社への出向者の合算人数で除した数字
○外部評価
こうした取り組みの結果、陸運業で最多となる通算8回目の「健康経営銘柄」に選定されました。また、従業員に対して、健康的な食事の提供、食生活の改善に資する取り組みとその評価を行っている法人として「食育実践優良法人2026」に認定されました。
さらに、共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援に関する取り組みが特に優れた企業として、令和7年度「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に初選定されました。このほか、LGBTQへの取り組みに優れた企業としてPRIDE指標2025「ゴールド」を9年連続受賞(2017~2025年度)、2022年12月には「えるぼし」の最高位である3段階目に認定されるなど、社外からさまざまな評価をいただいております。
<人材戦略に関する詳細はこちら> https://tokyu.disclosure.site/ja/105/