2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

運輸 不動産 国際物流 流通 ホテル・レジャー その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
運輸 232,021 12.9 38,064 42.3 16.4
不動産 173,821 9.6 14,368 16.0 8.3
国際物流 753,200 41.8 12,012 13.4 1.6
流通 226,367 12.6 9,159 10.2 4.0
ホテル・レジャー 369,307 20.5 13,791 15.3 3.7
その他 47,805 2.7 2,524 2.8 5.3

3【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社237社及び関連会社15社で構成され、セグメント情報に記載された区分ごとの主要な事業内容及び関係会社は、次のとおりであります。

なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

<子会社>

(1)運輸

事業の内容

会社名

鉄軌道事業

近畿日本鉄道㈱

バス事業

近鉄バスホールディングス㈱、近鉄バス㈱、奈良交通㈱、

北日本観光自動車㈱、防長交通㈱

タクシー業

近鉄タクシーホールディングス㈱、近鉄タクシー㈱、奈良近鉄タクシー㈱、

三重近鉄タクシー㈱、名古屋近鉄タクシー㈱、石川近鉄タクシー㈱、

北交大和タクシー㈱

鉄道施設整備業

近鉄技術ホールディングス㈱、近鉄電気エンジニアリング㈱、

近鉄車両エンジニアリング㈱、近鉄軌道エンジニアリング㈱、

全日本コンサルタント㈱

その他運輸関連事業

㈱アド近鉄、国道九四フェリー㈱、近鉄レンタリース㈱、

近畿日本鉄道㈱

(2)不動産

事業の内容

会社名

不動産販売業

不動産賃貸業

不動産管理業

近鉄不動産㈱

近鉄不動産㈱

近鉄ファシリティーズ㈱、ミディ総合管理㈱

(3)国際物流

事業の内容

会社名

航空貨物輸送事業(フォワーディング事業)

海上貨物輸送事業(フォワーディング事業)

ロジスティクス事業

㈱近鉄エクスプレス、APL Logistics Ltd

 

㈱近鉄エクスプレス、APL Logistics Ltd

 

㈱近鉄エクスプレス、APL Logistics Ltd

(4)流通

事業の内容

会社名

百貨店業

㈱近鉄百貨店

ストア・飲食業

近鉄リテールホールディングス㈱、㈱近鉄リテーリング、㈱近商ストア

(5)ホテル・レジャー

事業の内容

会社名

ホテル業

㈱近鉄・都ホテルズ、KINTETSU ENTERPRISES CO.OF AMERICA

旅行業

KNT-CTホールディングス㈱、クラブツーリズム㈱、近畿日本ツーリスト㈱、

㈱近畿日本ツーリストブループラネット、㈱ユナイテッドツアーズ

映画業

㈱きんえい

水族館業

㈱海遊館

観光施設業

近鉄レジャークリエイト㈱、㈱賢島宝生苑、㈱志摩スペイン村

(6)その他

事業の内容

会社名

その他の事業

㈱サカエ、近鉄ケーブルネットワーク㈱、近鉄情報システム㈱、近鉄保険サービス㈱

(注)「会社名」には、主要な連結子会社を記載しております。

 

<関連会社>

事業の内容

会社名

鉄軌道事業

奈良生駒高速鉄道㈱

不動産業

三重交通グループホールディングス㈱

鉄道車両製造業

近畿車輛㈱

建設業

大日本土木㈱

(注)「会社名」には、主要な持分法適用関連会社を記載しております。

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度(以下、4において「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、4において「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当期の世界経済は、米国の通商政策の影響に加え、中東等における地政学リスクのさらなる高まりなどもあり、予断を許さない情勢が続きました。わが国経済についても、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加などにより緩やかな回復基調にあったものの、物価上昇や急速な金利上昇のほか、中国政府による日本への渡航自粛要請の影響等もあり、先行き不透明な状況で推移しました。

このような情勢のもと、当社グループでは、大阪・関西万博等による旅客・消費需要やインバウンド需要の取込みに努めるなど、各事業で収益向上に取り組みました。これによって、運輸業、流通業などで業績が概ね順調に進捗した結果、国際物流業での市場競争の激化や、期の終盤にかけての中東情勢悪化などの下押し要因はあったものの、連結営業収益は前期に比較して0.5%増の1兆7,503億7百万円、営業利益は6.0%増の894億36百万円、経常利益は3.7%増の845億77百万円となり、法人税等を控除した後の親会社株主に帰属する当期純利益は15.1%増の537億71百万円となりました。

 

各報告セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

 

a.運 輸

運輸業におきましては、鉄軌道事業で大阪・関西万博開催に伴うお客様の増加や、前年2月に実施したダイヤ変更による名阪特急「ひのとり」の増発効果が寄与したことに加え、インバウンド需要や伊勢志摩方面への観光需要も堅調に推移しました。

安全面の取組としては、鶴橋駅及び近鉄名古屋駅で、ホームドアの供用を開始しました。また、激甚化・頻発化する自然災害への対策については、安全で安定的な輸送の確保を目指し、線路の法面補強、橋梁・トンネルの耐震補強、電気設備の雷害対策などを継続して実施しております。

当期の営業収益は前期に比較して3.9%増の2,320億21百万円、営業利益は9.8%増の380億64百万円となりました。

 

 

業   種

単 位

当   期

(2025年4月~2026年3月)

前期比(%)

鉄軌道事業

百万円

167,190

4.2

バス事業

百万円

36,760

5.8

タクシー業

百万円

10,553

5.1

鉄道施設整備業

百万円

24,086

△7.0

その他運輸関連事業

百万円

13,286

2.6

調整

百万円

△19,857

営業収益計

百万円

232,021

3.9

 

 

(近畿日本鉄道㈱ 運輸成績表)

区   分

単 位

当   期

(2025年4月~2026年3月)

前期比(%)

営業日数

365

営業キロ程

キロ

501.1

客車走行キロ

千キロ

278,922

2.2

旅客人員

定期

千人

321,135

0.9

定期外

千人

216,558

4.2

千人

537,693

2.2

旅客運輸収入

旅客収入

定期

百万円

50,347

0.6

定期外

百万円

109,636

5.9

百万円

159,984

4.2

荷物収入

百万円

6

△18.2

合計

百万円

159,990

4.2

運輸雑収

百万円

7,200

3.2

営業収益計

百万円

167,190

4.2

乗車効率

28.6

0.7

(注)乗車効率の算出は、延人キロ/(車両走行キロ×平均定員)によります。

 

b.不動産

不動産業におきましては、不動産販売業で、首都圏を中心にマンション分譲が好調に推移したほか、中古住宅等の買取再販ビジネスが伸長したことで増収となり、不動産賃貸業でも、首都圏における収益物件の取得等により、増収となりました。

また、2027年春に開業予定の「近鉄シニアレジデンス学研奈良登美ヶ丘(仮称)」の建設を進めるなど、今後の収益拡大に向けた取組を推進しました。

当期の営業収益は前期に比較して5.1%増の1,738億21百万円、営業利益は3.6%増の143億68百万円となりました。

 

業   種

単 位

当   期

(2025年4月~2026年3月)

前期比(%)

不動産販売業

百万円

87,170

4.9

不動産賃貸業

百万円

44,784

11.8

不動産管理業

百万円

46,280

△0.1

調整

百万円

△4,413

営業収益計

百万円

173,821

5.1

 

 

c.国際物流

国際物流業におきましては、半導体関連や電子部品の荷動きは堅調に推移したものの、前年4月のシステム障害の影響や欧州市場の低迷、荷主の在庫積増しによる緊急出荷需要の落ち込みにより、全体的な取扱物量は微増にとどまり、減収となりました。また、仕入価格が高止まりする一方で、競合他社との競争激化や販売価格への転嫁の遅れもあり、利益面においても厳しい状況が続きました。

一方、東南アジアでの販売拡大に向けてシンガポールで新たな倉庫建設に着手するなど、今後の成長戦略に基づく施策を推進しました。

当期の営業収益は前期に比較して5.5%減の7,532億円、営業利益は7.4%減の120億12百万円となりました。

 

区   分

単 位

当   期

(2025年4月~2026年3月)

前期比(%)

日台韓

百万円

210,372

△3.1

米州

百万円

98,542

3.0

欧州・中近東・アフリカ

百万円

53,108

△0.3

東アジア

百万円

103,030

△7.1

東南アジア・オセアニア

百万円

101,427

△8.0

APLL

百万円

207,974

△9.5

その他

百万円

7,271

8.3

調整

百万円

△28,527

営業収益計

百万円

753,200

△5.5

 

d.流 通

流通業におきましては、百貨店業で、大阪・関西万博のオフィシャルストアが好調に推移しました。また、「旗艦店あべのハルカス近鉄本店『リモデル』」の一環として菓子売場などを改装するとともに、隣接する商業施設「Hoop」の改装や医療モール「あべのウェルビーイングテラス」の開業等により、あべの・天王寺エリアの魅力最大化を図りました。

ストア・飲食業では、人流の増加を駅ナカ店舗等の収益向上につなげるとともに、近商ストア高の原店のリニューアルなど、お客様のニーズに合わせた売場づくりを推進しました。

当期の営業収益は前期に比較して5.1%増の2,263億67百万円、営業利益は30.4%増の91億59百万円となりました。

 

業   種

単 位

当   期

(2025年4月~2026年3月)

前期比(%)

百貨店業

百万円

125,450

8.5

ストア・飲食業

百万円

101,136

1.5

調整

百万円

△220

営業収益計

百万円

226,367

5.1

 

 

e.ホテル・レジャー

ホテル・レジャー業におきましては、ホテル業で大阪・関西万博の効果が顕著であった大阪エリアを中心に、旺盛なインバウンド需要の着実な取込みを図り、客室単価及び稼働率の上昇につなげました。また、シェラトン都ホテル東京で順次客室改装工事を進めたほか、米国テキサス州プレイノ市でホテル建設に着手するなど、今後の需要拡大を見据えた施策も実施しました。

旅行業では、大阪・関西万博関連で各地発着の宿泊・日帰りツアーを販売したほか、個人旅行では、ヨーロッパ方面のツアーやテーマ性の高い商品の造成を積極的に進め、団体旅行では、MICE案件や視察旅行などの受注拡大に努めました。さらに、インバウンド需要の取込みのため、個人旅行者向けオンラインサイトでの販売や多言語対応を強化するとともに、団体旅行で東京2025世界陸上競技選手権大会に関する商品の取扱いに注力しました。

水族館業では、開業35周年を迎えた海遊館及び開業10周年を迎えたニフレルにおいて、記念イベントの実施や記念グッズの販売を通じて来館促進を図りました。

当期の営業収益は前期に比較して7.1%増の3,693億7百万円となりましたが、志摩スペイン村の入場者数が前期開催した30周年記念コラボイベントの反動によって減少したことなどにより、営業利益は1.4%減の137億91百万円となりました。

 

業   種

単 位

当   期

(2025年4月~2026年3月)

前期比(%)

ホテル業

百万円

47,998

4.5

旅行業

百万円

297,065

8.4

映画業

百万円

3,771

5.6

水族館業

百万円

10,592

0.7

観光施設業

百万円

10,032

△10.5

調整

百万円

△154

営業収益計

百万円

369,307

7.1

 

f.その他

その他の事業におきましては、ケーブルテレビ業で、積極的な営業活動によりサービス加入者数が増加しました。

当期の営業収益は前期に比較して5.9%増の478億5百万円、営業利益は7.7%増の25億24百万円となりました。

 

資産合計は、前期末に比較して862億46百万円増加し、2兆5,935億2百万円となりました。これは、現金及び預金が減少した一方で、棚卸資産や有形固定資産が増加したことによるものであります。

負債合計は、前期末に比較して80億6百万円増加し、1兆9,015億37百万円となりました。これは、社債の償還を進めた一方で、資金調達により借入金が増加したことによるものであります。

純資産合計は、前期末に比較して782億40百万円増加し、6,919億64百万円となりました。これは、利益剰余金が純利益の計上から配当を差し引き増加したほか、為替換算調整勘定の増加などによりその他の包括利益累計額が増加したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当期における現金及び現金同等物の期末残高は2,001億24百万円で、前期末に比較して316億23百万円減少しました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益の計上に加え、棚卸資産の取得が減少したことなどにより、前期に比較して283億59百万円収入が増加し、1,180億87百万円の収入となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得が増加したことなどにより、前期に比較して561億2百万円支出が増加し、1,388億91百万円の支出となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金が増加したものの、社債の純償還額が増加したことなどにより、前期に比較して20億61百万円支出が増加し、199億35百万円の支出となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため、生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」における各報告セグメントの経営成績に関連付けて記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しておりますが、この作成にあたり、当期末の資産及び負債並びに当期に係る収益及び費用の報告金額に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況等に応じた合理的な判断に基づき仮定及び見積りを行っております。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

なお、会計上の見積りを行う上で、当社グループの主要な事業で用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

a.固定資産の減損

当社グループは、運輸業、不動産業、国際物流業、流通業、ホテル・レジャー業等、多くの事業を展開する特性上、多額の固定資産を保有しており、これらの固定資産の回収可能額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき見積もっております。このうち賃貸施設、百貨店店舗、ホテルやレジャー施設等につきましては、不動産市況の著しい下落や消費環境の悪化による収益性の低下等のリスクをはらんでおります。従って、当初見込んでいた収益が得られない、あるいは正味売却価額が下落したことにより、将来キャッシュ・フローが減少するなど前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。

また、当社グループは、過去の企業買収時に発生したのれんを含む固定資産を保有しており、これらの将来キャッシュ・フローにつきましては、営業収入の成長率、販売費及び一般管理費の見込みを主要な仮定として用いております。将来の不確実な経済条件や市場価格の変動などによって影響を受ける可能性があり、今後、実際の結果が見積りと乖離した場合、のれんの減損を実施する可能性があります。

b.繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得を合理的に見積もり、タックスプランニングを行った上で、税務上の繰越欠損金や将来減算一時差異のうち、将来課税所得を減算できる可能性が高いものについて繰延税金資産を認識しております。従って、今後、経営環境の変化や将来の収支予測の変更などにより将来の課税所得の見積額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。

c.退職給付債務及び費用の計算

当社グループは、退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の前提条件に基づき行っており、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、その影響額は数理計算上の差異や過去勤務費用として累積され、将来にわたって規則的に認識されます。従って、年金資産の運用結果が長期期待運用収益率と乖離した場合のほか、割引率や長期期待運用収益率の見直しあるいは退職給付制度の変更がなされた場合には、退職給付債務及び費用に影響を与える可能性があります。

 

② 当期の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(経営成績に重要な影響を与える要因)

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(経営成績の状況に関する分析)

経営成績に重要な影響を与える各要因を踏まえた当期の経営成績の状況に関する分析は、次のとおりであります。

a.営業収益及び営業利益

大阪・関西万博開催による旅客・消費需要に加え、万博閉幕後は伊勢志摩方面への誘客が好調に推移したほか、インバウンド需要の増加もあり、運輸業、流通業及びホテル・レジャー業で増収となったものの、国際物流業が減収により減益となり、連結全体の営業収益は前期に比較して0.5%増の1兆7,503億7百万円、営業利益は6.0%増の894億36百万円となりました。

運輸業では、鉄軌道事業で大阪・関西万博開催に伴う旅客の増加、前年2月に実施したダイヤ変更による名阪特急増発効果やインバウンド需要の増加に加え、万博閉幕後は伊勢志摩方面への旅客需要も堅調に推移したため、運輸業全体の営業収益は、前期に比較して3.9%増の2,320億21百万円、営業利益は9.8%増の380億64百万円となりました。

不動産業では、不動産販売業で首都圏を中心にマンション販売が堅調であったほか、不動産賃貸業で物件取得等による賃貸収入の増加に加え収益物件の売却もあり、不動産業全体の営業収益は、前期に比較して5.1%増の1,738億21百万円、営業利益は3.6%増の143億68百万円となりました。

国際物流業では、取扱物量が増加しましたが、市場競争の激化により販売価格が下落したため、国際物流業全体の営業収益は、前期に比較して5.5%減の7,532億円、営業利益は7.4%減の120億12百万円となりました。

流通業では、百貨店業で前期に好調であった免税売上の反動はあったものの、大阪・関西万博のオフィシャルストアが好調に推移したほか、ストア・飲食業で国内観光客やインバウンドによる人流の増加が駅ナカ店舗の売上に寄与したため、流通業全体の営業収益は、前期に比較して5.1%増の2,263億67百万円、営業利益は30.4%増の91億59百万円となりました。

ホテル・レジャー業では、ホテル業で宿泊部門及び料飲部門で堅調に推移したほか、旅行業では海外旅行の取扱いが増加したものの、観光施設業では前期にコラボイベントで好調であった志摩スペイン村の入場者数が減少したため、ホテル・レジャー業全体の営業収益は、前期に比較して7.1%増の3,693億7百万円となり、営業利益は1.4%減の137億91百万円となりました。

b.経常利益

営業外収益で受取利息及び配当金が増加する一方で、営業外費用で金利上昇に伴い支払利息が増加しましたが、前期に比較して3.7%増の845億77百万円となりました。

c.親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益で、近鉄百貨店名古屋店閉店に伴う受取補償金等を計上する一方、特別損失で減損損失やのれん償却額を計上しましたが、繰延税金資産の計上により法人税等が減少したため、前期に比較して15.1%増の537億71百万円となりました。

 

(経営判断のために採用している経営指標とその達成状況及びその理由)

当社は、2025年3月に2025年度から2028年度までの4カ年を計画期間とする「近鉄グループ中期経営計画2028」を策定しました。計画初年度である2025年度は、利益面において期初の目標を達成しましたが、鉄道・一般車両の代替新造や首都圏における賃貸アセットの取得等による有利子負債の一時的な増加や、想定を上回る金利上昇に伴うWACC(資本コスト)の上昇等により、株価形成要素の一つであるROIC-WACCスプレッドが縮小したこと等が影響して、当社株価は市場全体や鉄道業界と比較して相対的に低位で推移し、資本市場から十分に評価されませんでした。こうした状況から、資本コストを意識した経営資源の適切な配分が不可欠であるとの認識のもと、2026年5月に「近鉄グループ中期経営計画2028」のアップデートを行っております。

本中期経営計画の基本方針は、『価値を創造する企業グループへの進化に向けた「新たな基盤構築」と「着実な成長」』であり、資本収益性に関する経営指標として「ROIC」を導入し、「営業利益」「純有利子負債残高」「ROE」「ROIC」「自己資本比率」「純有利子負債/EBITDA倍率」を重要な経営指標と位置付けております。アップデートにおいては、資本コストの上昇を再認識した経営指標を新たに掲げ、株主還元についても、DOEの下限を2.0%から2.5%へ引き上げ、連結配当性向も考慮するとともに、本中期経営計画の達成を踏まえたうえで、株主還元の多様化を進めます。

 

[アップデート後の「中期経営計画2028」で目指す経営指標]

 

 

2025年度実績

2028年度計画

(アップデート前)

2028年度計画

(アップデート後)

収益性

営業利益

894億円

1,000億円以上

1,000億円以上

資金調達

純有利子負債

1兆758億円

1兆円未満で

コントロール

9,000億円程度で

コントロール

経営効率

ROE

9.3%

更なる向上

8%以上の維持

 

ROIC

4.2%

4.5%以上

WACC+1%以上

財務規律

自己資本比率

23.6%

25%以上

30%程度

 

純有利子負債/

EBITDA倍率

6.8倍

6.0倍程度

6.0倍程度

株主還元

DOE

2.6%(予定)

(中期経営計画期間中)

 

下限2.0%

下限2.5%

 

連結配当性向

21.2%(予定)

30%程度

外部評価

格付け

(R&I)BBB+ポジティブ

(JCR) A-    安定的

(目標)

Aフラット以上

(注)1.「(予定)」は2026年6月開催の株主総会において剰余金の配当(普通株式1株につき30円)が決議を得た場合の値

2.純有利子負債=有利子負債(借入金+社債)+リース債務(IFRS第16号による計上分を除く)-現預金

3.ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷自己資本

4.ROIC=税引後営業利益(営業利益×(1-実効税率))÷(純有利子負債+株主資本)

5.EBITDA=営業利益+減価償却費(IFRS第16号による計上分を除く)+のれん償却費

6.各指標値は2027年度から適用予定の新リース会計による影響額を除く数値

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループでは、2028年度を最終年度とする「近鉄グループ中期経営計画2028」において、価値を創造する企業グループへの進化に向けた「新たな基盤構築」と「着実な成長」を基本方針としております。引き続き「成長」と「財務健全性」のバランスに配慮し、資本コストと資本収益性を意識した投資、回転型不動産ビジネスの導入やバランスシートのスリム化等による財務効率の高度化を図り、純有利子負債のコントロール及び資本の蓄積による自己資本の強化を推し進めてまいります。

資金需要の主なものは、各事業の運営資金、販売用不動産など資産の取得に加え、既存設備の維持更新、安全関連投資及び所有不動産の建替や改装といった設備投資に関するものであります。

これらの資金需要に対応すべく、短期資金については、各事業が生み出す営業キャッシュ・フローに加え、当座貸越やコミットメントラインなどによる金融機関からの借入れ、コマーシャル・ペーパーの発行などにより資金の流動性を確保しております。また、長期資金については、金融機関からの借入れ、シンジケート・ローンの組成、社債の発行及びリースなどの多様な選択肢の中から最適な調達手段を採用しております。さらに、市場金利とのバランスに留意しつつ返済年限の長期化を図り、原則として固定金利で調達することで金利上昇リスクに対応するとともに、年度別返済額を平準化することで将来の借り換えリスクの低減にも努めております。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、鉄道事業を中心に幅広い事業を展開しており、「運輸」、「不動産」、「国際物流」、「流通」、「ホテル・レジャー」、「その他」の6つを報告セグメントとしております。

「運輸」は鉄道、バス及びタクシーの営業等、「不動産」は不動産の販売、賃貸及び管理等、「国際物流」は航空貨物輸送、海上貨物輸送及びロジスティクス等、「流通」は百貨店、ストア及び駅売店における商品の販売等、「ホテル・レジャー」は旅行、ホテル及び旅館の営業等、「その他」は金属機械器具の製造・販売、ケーブルテレビ、情報処理の営業等をそれぞれ行っております。

 

2.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。

報告セグメントの利益又は損失は、営業損益ベースの数値であります。

セグメント間の内部営業収益又は振替高は、第三者間取引価格に基づいております。

 

3.報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

運輸

不動産

国際物流

流通

ホテル・

レジャー

その他

調整額

(注)

1、2、3

連結

財務諸表

計上額

(注)4

営業収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への営業収益

214,464

139,301

796,778

213,270

342,662

34,585

1,741,062

724

1,741,787

セグメント間の内部営業収益又は振替高

8,760

26,057

163

2,088

2,243

10,540

49,855

△49,855

223,225

165,359

796,941

215,359

344,905

45,126

1,790,918

△49,130

1,741,787

セグメント利益

34,664

13,864

12,967

7,022

13,984

2,343

84,846

△446

84,399

セグメント資産

951,137

607,840

596,713

142,527

211,212

55,345

2,564,776

△57,520

2,507,255

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

28,198

9,942

29,196

6,465

2,853

2,204

78,861

332

79,193

のれん償却額

3,247

0

3,247

3,247

持分法適用会社への投資額

992

992

22,818

23,810

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

36,360

21,614

10,146

6,312

5,684

2,035

82,155

917

83,072

(注)1.外部顧客への営業収益の調整額は、持株会社である当社で計上したものであります。

2.セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない当社の損益であります。

3.セグメント資産の調整額は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない当社の資産等であります。

4.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

運輸

不動産

国際物流

流通

ホテル・

レジャー

その他

調整額

(注)

1、2、3

連結

財務諸表

計上額

(注)4

営業収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への営業収益

223,270

147,200

753,129

223,451

367,158

35,428

1,749,639

667

1,750,307

セグメント間の内部営業収益又は振替高

8,750

26,620

70

2,915

2,148

12,376

52,883

△52,883

232,021

173,821

753,200

226,367

369,307

47,805

1,802,522

△52,215

1,750,307

セグメント利益

38,064

14,368

12,012

9,159

13,791

2,524

89,920

△483

89,436

セグメント資産

965,434

705,550

583,480

157,630

230,767

57,850

2,700,714

△107,211

2,593,502

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

29,989

10,318

27,824

6,616

3,602

2,174

80,526

415

80,941

のれん償却額

3,247

3,247

3,247

持分法適用会社への投資額

1,167

1,167

25,233

26,400

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

38,212

84,538

9,901

5,299

10,150

2,071

150,174

778

150,953

(注)1.外部顧客への営業収益の調整額は、持株会社である当社で計上したものであります。

2.セグメント利益の調整額は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない当社の損益であります。

3.セグメント資産の調整額は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない当社の資産等であります。

4.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

「セグメント情報」に同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。

2.地域ごとの情報

(1) 営業収益

 

 

 

(単位:百万円)

日本

米国

中国

その他

合計

1,117,126

213,379

128,087

283,194

1,741,787

(注)営業収益は役務の提供地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

国内に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えているため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

「セグメント情報」に同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。

2.地域ごとの情報

(1) 営業収益

 

 

 

(単位:百万円)

日本

米国

中国

その他

合計

1,163,087

194,129

118,450

274,640

1,750,307

(注)営業収益は役務の提供地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2) 有形固定資産

国内に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えているため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

運輸

不動産

国際物流

流通

ホテル・レジャー

その他

全社

合計

減損損失

408

1,046

1,144

110

208

2,918

2,918

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

運輸

不動産

国際物流

流通

ホテル・レジャー

その他

全社

合計

減損損失

113

3,380

614

2,328

70

6,508

6,508

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

運輸

不動産

国際物流

流通

ホテル・レジャー

その他

全社

合計

当期償却額

3,247

0

3,247

3,247

当期末残高

56,017

56,017

56,017

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

運輸

不動産

国際物流

流通

ホテル・レジャー

その他

全社

合計

当期償却額

6,576

6,576

6,576

当期末残高

49,440

49,440

49,440

 

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

該当事項はありません。