人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数241名(単体) 23,867名(連結)
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平均年齢42.4歳(単体)
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平均勤続年数17.5年(単体)
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平均年収9,198,043円(単体)
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平均年収の
対前年増減率2.2%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
① 人材戦略
当社グループは、「長期経営構想」に基づき、各事業における持続的な成長および企業価値の向上を目指しており、その実現にあたり、人材が当社グループの成長の源泉であると位置づけています。
こうした認識のもと、当社グループでは、多様かつ有能な人材を確保したうえで、適材適所の観点も踏まえて、成長分野をはじめとした有望領域に積極的に投入し、当社グループの成長を図るとともに、当社グループの将来を担う人材を計画的に育成していきます。
また、従業員の処遇の向上を図るほか、従業員のロイヤリティの向上に向けた施策を実施するなど、人的資本に対する投資を続けていきます。併せて、「一人ひとりの活躍」を実現し、従業員一人ひとりが多様な個性や能力を発揮できる企業風土の醸成に向けて、働きがいの向上や労働環境の整備を図るとともに、健康経営やダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでいきます。
② 給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針
a 提出会社
長期経営構想に基づく人材戦略を着実に推進していくため、従業員の給与(賞与を含む。)その他の給付を、人的資本への重要な投資の一部として位置づけています。従業員の給与等については、各人の役割、成果および能力の発揮状況を踏まえるとともに、労働市場の動向や当社グループの業績等を総合的に勘案し、その額および内容を決定しています。
b 最大人員会社
ア 当事業年度における従業員数が最も多い会社
(阪急電鉄㈱)
労働市場の動向等を総合的に勘案しつつ、従業員一人ひとりの成長と活躍の促進および採用競争力強化を図るため、労使間の対話も通じて、従業員が担う役割および能力の発揮状況を適切に評価したうえで、給与等の労働諸条件を決定しています。
イ 上記アの次に従業員数が多い会社
(㈱阪急交通社)
旅行という無形商品を提供するうえでは、従業員が最大の資本であると考え、従業員の給与等を、人的資本への重要な投資の一部として位置づけています。従業員の自律的な成長と組織の生産性向上を図るため、個々の役割や能力発揮を適正に評価したうえで、労使間の対話も重ね、給与等の労働諸条件を決定しています。
(2)【従業員の状況】
① 連結会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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セグメント の名称 |
都市交通 |
不動産 |
エンタ テイン メント |
情報 ・通信 |
旅行 |
国際輸送 |
その他 |
全社 (共通) |
合計 |
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従業員数 (人)
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8,474 [1,702] |
4,300 [3,568]
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1,700 [428]
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2,007 [316]
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2,292 [1,264]
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3,170 [219] |
1,495 [308]
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429 [52]
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23,867 [7,857]
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(注)1 従業員数は就業人員であり、出向社員を除き、受入出向社員を含んでいます。
2 臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しています。
3 臨時従業員には、契約社員、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いています。
② 提出会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
平均年間給与の 対前事業年度増減率 (%) |
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241 |
42.4 |
17.5 |
9,198,043 |
2.2 |
(注)1 従業員数は就業人員であり、関係会社等出向社員を除き、受入出向社員を含んでいます。また、臨時従業員については、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しています。
2 平均勤続年数は、他社からの出向社員については、出向元会社での勤続年数を通算しています。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
4 当社は純粋持株会社であり、「① 連結会社の状況」において、当社の従業員数は全社(共通)に含まれています。
③ 最大人員会社の状況
ア 当事業年度における従業員数が最も多い会社
(阪急電鉄㈱)
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2026年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
平均年間給与の 対前事業年度増減率 (%) |
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3,118[269] |
42.8 |
20.4 |
7,943,736 |
3.0 |
(注)1 従業員数は就業人員であり、関係会社等出向社員を除き、受入出向社員を含んでいます。
2 臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しています。
3 臨時従業員数には、契約社員、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いています。
4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
イ 上記アの次に従業員数が多い会社
(㈱阪急交通社)
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2026年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
平均年間給与の 対前事業年度増減率 (%) |
|
1,945[943] |
41.8 |
14.9 |
6,118,594 |
1.8 |
(注)1 従業員数は就業人員であり、関係会社等出向社員を除き、受入出向社員を含んでいます。
2 臨時従業員については、年間平均人員を[ ]外数で記載しております。
3 臨時従業員数には、契約社員、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いています。
4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異
ア 提出会社
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当事業年度 |
補足説明 |
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管理的地位にある労働者に占める 女性労働者 の割合(%) (注)1 |
男性労働者の 育児休業 取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の額の差異(%) (注)1 |
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全労働者 |
うち 正規雇用 労働者 |
うち パート・ 有期労働者 |
|||
|
7.6 |
96.0 |
73.0 |
72.7 |
117.1 |
(注)3 |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
3 データに関する補足情報
<管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合>
・昇格要件に性別の差異はないものの、現在の管理職層の採用当時は入社希望者の男性比率が高く、採用当時の男女比が現在の管理職の男女比に反映されています。
<男性労働者の育児休業取得率>
・育児目的休暇として「はぐくみ休暇」及び「オプショナル休暇」を含めて算出しています。
<男女の賃金の額の差異>
[全労働者]
・相対的に賃金水準の高い管理職層において、女性の割合が低くなっています。
・勤続年数、年代別に比較した男女の賃金の差異はほとんどありません。
[パート・有期労働者]
・男性は定年後再雇用者が多いため相対的に賃金水準が低い一方で、女性は高度な専門性を有する「契約社員特種」として雇用している従業員のみ(1人)であり、賃金水準が高くなっています。
イ 主要な連結子会社
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当事業年度 |
補足説明 |
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名称 |
管理的地位にある労働者に占める 女性労働者 の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業 取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の額の差異(%) (注)1 |
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全労働者 |
うち 正規雇用 労働者 |
うち パート・ 有期労働者 |
||||
|
阪急電鉄㈱ |
0.0 |
109.8 |
63.9 |
70.7 |
99.1 |
(注)3 |
|
阪神電気鉄道㈱ |
0.0 |
100.0 |
72.0 |
77.6 |
66.7 |
(注)3 |
|
阪急阪神不動産㈱ |
6.8 |
100.0 |
63.9 |
75.9 |
56.1 |
(注)3 |
|
㈱阪急交通社 |
7.8 |
100.0 |
48.2 |
56.6 |
71.4 |
(注)3 |
|
㈱阪急阪神 エクスプレス |
4.8 |
75.0 |
70.4 |
75.1 |
88.9 |
(注)3 |
|
㈱阪急阪神 ホテルズ |
11.3 |
133.3 |
61.1 |
77.2 |
64.1 |
(注)3 |
(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
3 各社のデータに関する補足情報
<管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合>
・管理職に相当する年代・勤続年数の女性従業員が相対的に少ないことが主な要因です。
<男性労働者の育児休業取得率>
・育児休業等及び育児目的休暇の取得率は増加傾向にあります。
<男女の賃金の額の差異>
・労務構成(勤続年数・年齢等)の偏りによるものであり、制度上、性別による差異は設けていません。
・相対的に賃金水準の高い管理職層において、女性の割合が低くなっています。
4 連結子会社のうち主要な連結子会社以外のものについては、「第7 提出会社の参考情報」の「2 その他の参考情報」「(2) 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異」に記載しています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
1.サステナビリティ全般
(1)ガバナンス
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当社グループでは、2020年度からサステナビリティ推進委員会(委員の構成等は右図のとおり)を、年2回(原則として、9月・2月)開催しています。 同委員会では、サステナビリティに関する外部環境(行政・投資家・他社の動向等)やESG評価機関の評価状況等を踏まえ、当社グループのサステナブル経営の重要テーマに関する方針を策定したり、取組の進捗状況について確認したりするほか、将来計画に反映すべき事項等について審議・決定しています。 また、同委員会における審議内容は、グループ経営会議に付議されるとともに、取締役会にも報告してその監督を受けています。 同委員会を中心に、事務局(主管)であるサステナビリティ推進部がグループ経営企画室内の各担当(経営計画・IR)や人事総務部門、各事業部門と連携しながら、サステナブル経営のPDCAサイクルを回しています。このように、グループ全体のマネジメント体制に組み込んで、サステナブル経営を推し進めています。 |
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(2)戦略
当社グループでは、サステナビリティ宣言において、サステナブル経営を進める上での基本方針や6つの重要テーマ等を定めています。重要テーマの特定にあたっては、SDGs(持続可能な開発目標)をはじめとするグローバル共通の社会課題や当社グループが特に対処すべき社会課題を踏まえ、外部有識者の意見も参考にしながら、下記6つに絞り込み、グループ経営会議での審議を経て、取締役会で承認しました。これらをベースに、これからもお客様や地域社会等との信頼関係を構築しながら、持続的な成長を図り、ひいては持続可能な社会の実現につなげていきます。なお、サステナビリティ宣言の詳細については、「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「2.サステナビリティ宣言」に記載のとおりです。
重要テーマと取組方針を踏まえた具体的な取組の方向性については、以下のとおりです。
(3)リスク管理
当社グループでは、グループ全体のリスクマネジメントを統括するリスク管理委員会を設置するとともに、実務を担うリスクマネジメント推進部が、グループ会社を対象に毎年リスク調査を実施しています。同調査では、気候変動(自然災害等)・事故・情報管理・法令順守・その他組織運営等に関するリスクを対象としており、組織横断的なリスクについては同担当部署が、各コア事業固有のリスクについては各事業部門が、それぞれリスクを特定・分析し、適切な対応策を定めるようにしています。また、これらのリスク分析やリスク対応の状況については、毎年取締役会で報告しています。
このうち、気候変動関連のリスクについては、自然災害など事業運営に直接影響するリスクだけでなく、エネルギーや資材価格の高騰などバリューチェーンで発生するリスクも、項目ごとに分析・検討を行っており、その上で時間軸(短期・中期・長期)をにらみながら、リスク評価を実施しています。そして、年に複数回、その対策状況についてモニタリングを行っています。
また、気候変動関連のリスク・機会やそれらが事業に与える影響等については、サステナビリティ推進委員会でも審議しています。そして、その内容については、リスク調査時の重点リスクの選定に活かすなど、グループ全体のリスクマネジメントに反映するようにしています。
(4)指標及び目標
当社グループがサステナブル経営を推し進めるにあたり、特に重要と考える取組については、経営目標として、グループ共通の非財務KPIを設定しています。
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重要テーマ |
非財務KPI |
目標値 |
範囲 |
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①安全・安心の追求 |
鉄道事業における有責事故件数 |
ゼロの継続 |
阪急電鉄・阪神電気鉄道・ |
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④一人ひとりの活躍 |
従業員エンゲージメントのスコア |
継続的に前回調査を上回る |
当社及び主要6社(※) |
|
女性管理職比率 |
10%程度(2030年度) |
||
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女性新規採用者比率 |
30%以上を継続 |
||
|
⑤環境保全の推進 |
温室効果ガス(GHG)排出量の削減率 (スコープ1・2) |
2019年度比△60%(2035年度) |
当社及び連結子会社 |
|
電力の再エネ比率 |
90%以上(2035年度) |
国内のみ |
|
|
産業廃棄物排出量(建設受注工事を除く)の連結売上高比率 |
2023年度比△10%(2030年度) |
当社及び連結子会社 |
|
|
※ 主要6社:阪急電鉄・阪神電気鉄道・阪急阪神不動産・阪急交通社・阪急阪神エクスプレス・阪急阪神ホテルズ |
|||
また、その他、健康経営や男性育児休業等に関するグループ共通の非財務KPIや、事業特性に応じたコア事業ごとの非財務KPIを設定しており、グループ全体で重要テーマの実現に向けた取組を進めています。
なお、長期経営構想において掲げるグループ共通の非財務KPIは、「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「3.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりです。
2.気候変動
当社グループは、2021年5月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」へ賛同の意を表明し、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標及び目標」の各項目に沿った情報開示を進めています。今後も、気候変動への対応を事業戦略に組み込み、事業の強靭性を高めることで、脱炭素社会への移行を着実に推し進めていきます。
(1)ガバナンス
ガバナンスについては、「1.サステナビリティ全般」の「(1) ガバナンス」に記載のとおりです。
(2)戦略
<リスク・機会の特定>
気候変動への対応を検討するにあたり、当社グループのコア事業のうち、特に気候変動の影響が大きいと想定される鉄道事業と不動産事業のほか、取引先企業からのニーズが高い国際輸送事業について、事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクと機会の特定を行いました。
<シナリオ分析及び財務的な影響の試算>
特定したリスクと機会のうち、特に影響が大きいと想定されるものについて、2035年度における鉄道事業・不動産事業への影響を把握するため、シナリオ分析を実施しました。具体的には、脱炭素政策の強化が見込まれる1.5℃シナリオ、物理的リスクの顕在化が見込まれる4℃シナリオにおける事業への財務的な影響の試算(※1)を行いました。
分析にあたり活用した社内外のデータは、以下のとおりです。
① 社内データ:CO2排出量の見通し、自然災害リスクへの対応計画、ZEB・ZEHの施工計画等
② 外部データ:IEA(国際エネルギー機関)や環境省・気象庁のレポート等(※2)より、炭素税の予測、
電気料金の予測、降雨量の予測等
※1 単年度の営業利益への影響額について、いずれのコストアップも価格転嫁を加味しない場合の試算を行いました。なお、当該試算は2025年3月末時点をベースとしており、今後、新たな前提で試算を行った際は、統合報告書等で随時公表する予定です。
※2 IEA「World Energy Outlook 2024」、
IPCC「RCP8.5」「RCP2.6」、
気象庁「日本の気候変動2025 —大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書—」等
<鉄道事業への影響と今後の対応>
1.5℃のシナリオでは、政策等により環境関連の規制が強化され、炭素税の導入に伴うCO2排出量への課税により△19億円の営業利益への影響が生じることが確認できました。引き続き、省エネルギー型車両への更新やLED照明の導入等によるエネルギー使用量の削減、また駅等への太陽光パネルの設置など再生可能エネルギーの活用に取り組むことで、これらの影響を低減していきます。
4℃シナリオでは、自然災害の激甚化(規模・頻度)により、物理的被害の可能性が高まることが確認されました。今回の試算では、当社沿線で被害額が最も大きいと見込まれる武庫川を選定し、被害額を算出しました。氾濫発生時に車両避難を実施しなかった場合、想定される営業利益への影響額は△44億円となる一方で、車両避難を実施することにより、被害を△4億円まで大幅に軽減できることを確認しました。引き続き、各種安全投資や車両避難計画の着実な運用等により、長期運休を回避できる強靭な事業運営に努めていきます。
[物理的リスクに対するハード・ソフト両面での対応例]
ハード面では、線路脇で土砂崩れが発生する危険性の高い箇所について、斜面の崩壊や落石の防止、排水機能の強化等の対策工事や、雨量計の増設等を実施しています。
ソフト面では、河川の氾濫による車庫及び車両の浸水被害を回避するため、車両避難計画等の浸水対策を進めています。例えば、今回財務的な影響額を試算した武庫川では、過去100年間、西宮車庫周辺を含む下流域で洪水は発生していませんが、実際に発生したときに想定される影響額の大きさに備え、災害レベルの豪雨(※3)が予想される際に、阪急電鉄の西宮車庫の車両を浸水の影響がないところへ避難させる計画を策定しています。このように、ハード面及びソフト面から気候変動リスクに対する安全対策を進め、被害の低減に努めています。
※3 市区町村等が作成したハザードマップ上の「計画規模降雨(100年に1度の降雨規模)」を想定しています。
<不動産事業への影響と今後の対応>
1.5℃のシナリオでは、炭素税の導入に伴って、建設資材の価格の上昇により△26億円、CO2排出量への課税により△12億円など、営業利益への影響が生じることが確認できました。適正な価格設定や継続的な省エネの取組を含むコスト抑制の徹底等により、できるだけ影響の低減に努めていきます。
4℃シナリオにおける不動産事業への財務的な影響は、限定的であることを確認しました。物理的リスクとして、梅田地区の水害が想定されますが、内水氾濫については、不動産物件への止水板の設置や災害対応マニュアルの整備など既に対応を完了しており、外水氾濫については、発生確率が非常に低い(※4)と見込まれています。
今後も、新たに開発する大型ビルを中心にBCP対応率やグリーンビルディング認証の取得率、新規マンション開発におけるZEH化率などの指標を掲げ、いずれのシナリオにおいても対応できるよう取組を進めていきます。
※4 淀川の氾濫に伴う梅田地区の浸水は、市区町村等が作成しているハザードマップの想定最大規模の降雨時(1000年に1度程度)にのみ想定されていますが、4℃シナリオにおいても発生確率は非常に低いと見込まれています。
(3)リスク管理
リスク管理については、「1.サステナビリティ全般」の「(3) リスク管理」に記載のとおりです。
(4)指標及び目標
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当社グループでは、サステナブル経営の重要テーマに「環境保全の推進」を掲げ、グループ共通の非財務KPIとして、温室効果ガス(以下、GHG)排出量(※5)の削減目標を設定しています。具体的には、パリ協定の目標である1.5℃シナリオの実現に向け、当社及び連結子会社のGHG排出量の削減について、2050年度において実質ゼロとする目標を掲げるとともに、中間目標として、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が提言した科学的に求められる削減水準を踏まえ、2035年度に2019年度比△60%と設定しています。 この目標達成に向けた基本的な取組方針は、まずエネルギー使用量の削減を重視し、財務の健全性と投資効率をみながら「①省エネの着実な推進」に取り組むとともに、技術革新や事業採算性を踏まえて、「②創エネ(再 |
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エネ発電設備等の導入)の検討」を進めていきます。そして、①、②の施策でどうしても不足する場合は、「③再エネ電力の購入」によりカバーリングしていきます。 上記の方針のもと、各事業では、気候変動への対応を含む非財務のアクションプランや進捗管理を適切に行うための指標を設定しています。また、長期経営構想において、SDGs、2050年カーボンニュートラルに向けた具体的な対応策を明示するとともに、サプライチェーン上の |
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GHG排出量(スコープ3)についても、モニタリング指標として算出を継続し、取引先と共に削減を検討することとしています。なお、GHG排出量削減に向けた投資の促進等を目的に、2023年度から、インターナルカーボンプライシング(※6)を導入(5,000円/t-CO₂)しています。 今後も、脱炭素社会に向けた取組を積極的に進めていきます。
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※5 スコープ1・2相当
※6 企業が独自に炭素価格を設定し、将来のCO2排出量削減や炭素税の導入による経済的な影響の把握、投資判断の意思決定、省エネ推進へのインセンティブ等に活用する手法
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グループ共通 |
(非財務KPI) |
温室効果ガス(GHG)排出量(スコープ1・2)の削減目標: |
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鉄道 |
・省エネ型の鉄道車両への更新、工場の屋根や駅舎における太陽光発電の設置、回生電力貯蔵装置の導入 ・BCP(事業継続計画)を踏まえた自然災害への対応の推進 |
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(非財務KPI) |
VVVF車(※)化率、LED化率、自然災害による長期運休数ゼロなど ※ VVVF車:モータの電圧や周波数を無駄なく制御することができる環境効率の高い鉄道車両 |
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不動産 |
・賃貸施設における脱炭素化への取組(省エネ・創エネ及び再生可能エネルギーの調達) ・新規開発ビル・住宅におけるZEBやZEHへの対応の推進 |
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(非財務KPI) |
大阪梅田エリアにおける大型ビルのBCP対応率、オフィス・商業等用途の大型ビルにおけるグリーンビルディング等の環境認証取得率、国内新築の分譲及び賃貸マンションにおけるZEH化率など |
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国際輸送 |
・的確なBCPに基づき、最適な代替輸送策(=止めない物流)を提供して、競争力の維持・強化を図る。 |
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(非財務KPI) |
BCPの整備率 |
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3.人的資本・多様性
(1)戦略
当社グループは、「長期経営構想」に基づき、各事業における持続的な成長および企業価値の向上を目指しており、その実現にあたり、人材が当社グループの成長の源泉であると位置づけています。
こうした認識のもと、当社グループでは、多様かつ有能な人材を確保したうえで、成長分野をはじめとした有望領域に積極的に投入し、当社グループの成長を図るとともに、当社グループの将来を担う人材を計画的に育成していきます。
また、従業員の処遇の向上を図るほか、従業員のロイヤリティの向上に向けた施策を実施するなど、人的資本に対する投資を続けていきます。併せて、「一人ひとりの活躍」を実現し、従業員一人ひとりが多様な個性や能力を発揮できる企業風土の醸成に向けて、働きがいの向上や労働環境の整備を図るとともに、健康経営やダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでいきます。
<人材戦略の実現に向けた「一人ひとりの活躍」の基本的な考え方>
(2)指標及び目標
経営戦略上必要な人材を計画的に採用・育成し、一人ひとりのパフォーマンスの最大化を図るため、下表のとおり、KPIを設定しています。
また、2020年度から設定してきた従業員満足度に代わり、よりタイムリーに従業員の状況を把握し、人的資本の活用につなげるため、2026年度から導入するエンゲージメントサーベイ(毎年実施)の「従業員エンゲージメントのスコア」をKPIとして設定するなど、2026年度よりKPIの一部見直しを行いました。なお、特定保健指導実施率及び喫煙率の具体的な目標水準は、2025年度の実績を踏まえ決定します。
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従業員エンゲージメン トのスコア |
女性管理職比率 |
女性新規採用者比率 |
男性育児休業等取得率 |
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継続的に前回調査を 上回る ※当社及び主要6社 |
10%程度(2030年度) ※当社及び主要6社 |
30%以上を継続 ※当社及び主要6社 |
100%を継続 ※当社及び主要6社 |
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特定保健指導実施率 |
喫煙率 |
障がい者雇用率 |
人権研修受講率 |
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継続的な向上 ※当社及び主要6社 |
継続的な低減 ※当社及び主要6社 |
法定雇用率以上を継続 ※特例子会社適用会社 |
100%を継続 ※当社及び主要6社 |
なお、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、当社グループに属するすべての会社では行われていないため、連結ベースでの記載は困難です。このため、上表の指標に関する目標及び実績は、注釈があるものを除き、当社及び主要6社を対象として記載しています。また、一部のKPIについては、実績のモニタリングのみを行っているため、目標値を設定していません。
4.人権
(1) ガバナンス
ガバナンスについては、「1.サステナビリティ全般」の「(1) ガバナンス」に記載のとおりです。
(2) 戦略
当社グループは「人の尊重」をグループ経営理念の価値観の一つとしており、すべての従業員がその趣旨を深く理解できるよう、「人権の尊重に関する基本理念」と「人権の尊重に関する基本方針」を明文化しています。
2023年4月には、国際連合の「ビジネスと人権に関する指導原則」等を踏まえ、基本理念と基本方針を改定し、これを踏まえて人権デュー・ディリジェンスにも取り組むなど、今後も負の影響の回避・低減に努めていきます。
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<阪急阪神ホールディングスグループ 人権の尊重に関する基本理念> 私たちは、事業活動を通じて関わるすべての人の人権を尊重することで、出生、人種、国籍、宗教、信条、性別、性的指向、性自認、年齢、障がいの有無などによる差別や人権侵害のない、豊かな社会づくりに貢献します。
<阪急阪神ホールディングスグループ 人権の尊重に関する基本方針> 1.人権尊重に関連する法令・規範の遵守 私たちは、私たちの事業活動を行うそれぞれの国や地域で適用される人権に関する法令の遵守に努めるとともに、国際連合の「国際人権章典(世界人権宣言・国際人権規約)」および国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」※などの人権に関する国際規範を支持・尊重します。 ※ 結社の自由および団体交渉権の承認、強制労働の禁止、児童労働の禁止、雇用および職業における差別の禁止、安全で健康的な労働環境を中核的労働基準として定めています。
2.適用範囲 本理念と方針は、阪急阪神ホールディングスグループのすべての役職員に適用します。また、関連するステークホルダーに対しても、本理念と方針への理解・支持を得るよう努め、共に人権尊重の歩みを進めることを期待します。
3.人権デュー・ディリジェンス 私たちは、人権尊重の責任を果たすため、人権デュー・ディリジェンスを継続的に実施し、人権への負の影響の回避・低減に努めます。
4.救済・是正 私たちは、私たちの事業活動において人権への負の影響を直接的に引き起こしたり、助長したりしたことを把握した場合、適切な手段を通じて、その救済と是正を実施もしくは協力します。
5. ステークホルダーとの対話 私たちは、社外の専門家との対話を通じて知見を得るとともに、ステークホルダーの意見に耳を傾け、責任ある対応に努めます。
6. 教育・啓発 私たちは、本理念と方針が私たちの事業活動に定着するよう、必要な教育と啓発を継続的に行います。
7.職場環境づくり 私たちは、私たち役職員一人ひとりの人権を尊重するため、採用に始まるすべての処遇において、公正かつ公平であるよう努めます。また役職員がお互いに一人ひとりの違いを認め、個性や能力を存分に発揮できる職場環境づくりを進めます。
8.情報開示 私たちは、人権尊重の取組について、適時・適切に情報を開示します。 |
なお、「人権の尊重に関する基本理念」と「人権の尊重に関する基本方針」について、当社グループの全役職員に配付する「コンプライアンスの手引き」等を通じて周知を図っているほか、グループ各社の経営層と当社の全管理職を対象に、経営トップによるサステナブル経営の重要性の説明や外部有識者による人権啓発研修を毎年実施するなど、トップコミットメント及び教育・啓発に取り組んでいます。
(3) リスク管理
<人権デュー・ディリジェンス>
当社では、これまでもハラスメントや差別等の人権課題に対し、リスク軽減の取組を進めてきましたが、「ビジネスと人権」の視点をより意識し、グループ全体(サプライチェーンを含む。)において、人権リスクの洗出しと優先順位付け(重要リスクの特定)をした上で、人権侵害の防止・負の影響の軽減の取組を進めています。また、取組にあたっては、社外の視点を重視し、大学教授やNGOの代表者等の外部の有識者と対話しながら進めています。
人権リスクの洗出しにあたっては、当社グループの主要な事業に関係する従業員により、人権リスク洗出しに関するワークショップを開催しました。ワークショップにおいて、各事業のサプライチェーン上の人権リスクを、ステークホルダーごとに抽出した上で、外部の有識者等の助言や各国際規範・ガイドラインを踏まえ、現時点で想定される各事業の人権リスクを洗い出しました。
洗い出した人権リスクについて、潜在的な人権への負の影響の深刻度(規模・範囲・是正困難度)と負の影響が生じる可能性の観点から評価を行い、下記のとおり、当社グループにおける重要な人権リスクを特定しました。
なお、人権リスクの洗出しや重要な人権リスクの特定にあたっては、当社広聴窓口や企業倫理相談窓口へのご意見・相談内容など、お客様・地域住民・従業員等のステークホルダーの声を考慮しています。
重要な人権リスクについては、今後、下表の対応の主な方向性に基づき、予防・低減に向けた取組を順次進めていきます。また、引き続き、従業員向けの教育・啓発に取り組んでいきます。
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<是正・救済>
当社では、人権侵害行為を含む法令等違反行為・反倫理的行為が行われていた場合又はそのおそれがある場合に、当社グループ及び取引先の役職員とその家族が利用可能な内部通報制度として、内部相談受付窓口及び外部の弁護士を窓口とする外部相談受付窓口からなる「企業倫理相談窓口」を設置しています。なお、企業倫理相談窓口の運用の状況について、毎年取締役会及び監査等委員会に報告しており、2024年度におけるグループ全体の受付件数は86件でした。
さらに、当社では、当社グループの従業員を対象とした「ハラスメント相談窓口」を設置し、職場におけるハラスメントについての相談を受け付けています。
両窓口の利用については、匿名での利用が可能であり、相談者のプライバシーが保護されることはもちろん、相談したことを理由とする不利益な取扱いがない旨を規程等で明示しています。
(4) 指標及び目標
当社グループでは、研修等を通じて人権啓発に取り組んでおり、下表のとおり、KPIを設定しています。
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非財務KPI(※) |
目標値(2025年度) |
2024年度実績 |
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当社主催人権研修受講率 |
100%を継続 |
100% |
※ 対象範囲は、当社及び主要6社(阪急電鉄・阪神電気鉄道・阪急阪神不動産・阪急交通社・阪急阪神エクスプレス・阪急阪神ホテルズ)