2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

交通事業 運送事業 不動産事業 レジャー・サービス事業 流通事業 航空関連サービス事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
交通事業 178,272 24.0 21,803 58.7 12.2
運送事業 170,758 23.0 -7,711 -20.8 -4.5
不動産事業 114,779 15.5 13,573 36.6 11.8
レジャー・サービス事業 106,779 14.4 3,429 9.2 3.2
流通事業 69,635 9.4 -1,900 -5.1 -2.7
航空関連サービス事業 32,635 4.4 2,583 7.0 7.9
その他 69,584 9.4 5,340 14.4 7.7

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社118社及び関連会社24社で構成され、大別して交通事業を中心に下記の7つの事業によって構成されております。

当社グループの営んでいる事業内容は、原則として「セグメント情報」のセグメント単位区分と一致しておりますが、個別企業が2以上の異なる種類の事業を営んでいる場合には、当該セグメントに区分して表示しております。

 

(1) 交通事業

事業の内容

主要な会社名

鉄軌道事業

当社、豊橋鉄道㈱※1

バス事業

名鉄グループバスホールディングス㈱※1、名鉄バス㈱※1、

岐阜乗合自動車㈱※1、名鉄観光バス㈱※1、宮城交通㈱※1

タクシー事業

名鉄タクシーホールディングス㈱※1、名鉄西部交通㈱※1、
名鉄東部交通㈱※1

 

 

(2) 運送事業

事業の内容

主要な会社名

トラック事業

名鉄NX運輸㈱※1、信州名鉄運輸㈱※1、四国名鉄運輸㈱※1

海運事業

太平洋フェリー㈱※1

 

 

(3) 不動産事業

事業の内容

主要な会社名

不動産賃貸業

当社、名鉄都市開発㈱※1、名鉄協商㈱※1、栄開発㈱※1、

トーセイ㈱※2

不動産分譲業

名鉄都市開発㈱※1、トーセイ㈱※2

不動産管理業

名鉄ビルサービス㈱※1

 

 

(4) レジャー・サービス事業

事業の内容

主要な会社名

ホテル業

㈱名鉄ホテルホールディングス※1、㈱ホテルグランコート名古屋※1、

㈱名鉄グランドホテル※1、㈱岐阜グランドホテル※1、

名鉄イン㈱※1

観光施設事業

中央アルプス観光㈱※1、奥飛観光開発㈱※1、㈱名鉄インプレス※1、

㈱名鉄ミライート※1

旅行業

名鉄観光サービス㈱※1

広告代理業

㈱電通名鉄コミュニケーションズ※2

 

 

 

(5) 流通事業

事業の内容

主要な会社名

百貨店業

㈱名鉄百貨店※1

その他(物品販売等)

㈱名鉄リテールホールディングス※1、名鉄協商㈱※1、

㈱名鉄生活創研※1、㈱名鉄アオト※1

 

 

(6) 航空関連サービス事業

事業の内容

主要な会社名

航空関連サービス事業

中日本航空㈱※1、名古屋エアケータリング㈱※1、
オールニッポンヘリコプター㈱※1

 

 

(7) その他の事業

事業の内容

主要な会社名

設備保守整備事業

名鉄EIエンジニア㈱※1、名鉄自動車整備㈱※1、

名鉄エリアパートナーズ㈱※1

情報処理業

㈱メイテツコム※1

建設業

矢作建設工業㈱※2

その他のサービス業
(経営情報サービス・保険代理業等)

㈱名鉄マネジメントサービス※1、名鉄保険サービス㈱※1

 

 

(注)1 ※1連結子会社

2  ※2持分法適用関連会社

 

 

事業の系統図は、次のとおりであります。

 


 

業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況

<経営成績>

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復が進みました。一方、不安定な国際情勢に伴う資源価格の高騰のほか、継続的な物価上昇により個人消費の回復が力強さを欠くなど、先行きは不透明な状況が続いています。

このような状況のもと、当社グループでは、安全を最優先にした事業運営の継続と積極的な営業活動に努めるとともに、「名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)」に基づく諸施策を推進しました。その結果、営業収益は、不動産事業や運送事業の減収を連結加入した宮城交通グループの収入寄与や鉄軌道輸送人員の増加などでカバーし、僅かに増収の691,583百万円(前期比0.1%増)となりました。営業利益は、人件費や減価償却費などが増加したことにより36,185百万円(前期比14.0%減)となりました。経常利益は、持分法による投資利益の減少や支払利息の増加による営業外損益の悪化に加え、営業減益により38,363百万円(前期比19.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、負ののれん発生益が剥落したことなどによる特別損益の悪化に加え、経常減益により22,954百万円(前期比39.2%減)となりました。

セグメント別の主な取組み及び経営成績は、次のとおりであります。

 

(交通事業)

〔主な取組み〕

鉄軌道事業では、当社は、国や自治体による都市計画事業の一環として、高架化工事を5ヵ所で進め、瀬戸線喜多山駅および三河線若林駅では、高架への切替えが完了しました。加えて、高架橋柱等の耐震補強、変電所の浸水対策工事の推進や、AI画像解析機能を備えた踏切監視システムの導入拡大など、引き続き安全・安定輸送の確保に取り組みました。輸送面では、利便性向上のため通勤型車両を計30両新造したほか、ダイヤ改正の実施により輸送体系の効率化を図りました。サービス面では、電話や駅インターホンなどによる各種お問い合わせ窓口としてお客さまサポートセンターを新設したほか、定期乗車券発売およびクレジット決済対応が可能な新型券売機や、精算機能を追加した新型チャージ機の導入を拡大しました。

バス事業では、名鉄グループバスホールディングス㈱と名鉄観光バス㈱は、上質で特別な旅を提案するバスツアーブランド「遊山-yusan-」を立ち上げ、高付加価値商品の提供とバス旅行需要の更なる開拓に努めました。また、名鉄バス㈱は、名古屋市の新たな路面公共交通システム「SRT」の受託運行を開始したほか、当社は、エリア版MaaSアプリ「CentX(セントエックス)」において、SRTに関連した機能の拡充やチケットの販売を行うなど、公共交通の利用促進と地域の活性化に取り組みました。

 

 

〔経営成績〕

交通事業の営業収益は、バス事業で前期に連結加入した宮城交通グループの収入が寄与したことに加え、鉄軌道輸送人員の増加もあり178,272百万円(前期比11.5%増)となり、営業利益は、人件費や減価償却費が増加したものの、増収により21,803百万円(前期比11.2%増)となりました。

 

  (業種別営業成績表)

 

営業収益

営業利益

当期

前期

増減率

当期

前期

増減率

 

百万円

百万円

%

百万円

百万円

%

鉄軌道事業

101,450

97,910

3.6

15,296

15,418

△0.8

バス事業

55,476

42,120

31.7

5,136

3,550

44.7

タクシー事業

23,506

21,936

7.2

1,118

492

127.2

調整額

△2,160

△2,141

―

252

140

―

計

178,272

159,825

11.5

21,803

19,602

11.2

 

 

(提出会社の運輸営業成績表)

 鉄軌道事業

種別

単位

当期

(自 2025年4月1日

至 2026年3月31日)

対前期増減率(%)

営業日数

日

365

―

営業キロ

キロ

444.2

―

走行キロ

客車

千キロ

181,221

0.0

 

貨車

〃

0

100.0

乗車人員

定期

千人

248,433

1.3

 

定期外

〃

126,647

4.4

 

計

〃

375,080

2.3

貨物トン数

千トン

2

250.0

旅客収入

定期

百万円

39,542

1.8

 

定期外

〃

55,893

5.0

 

計

〃

95,436

3.7

手小荷物収入

〃

3

△20.9

貨物収入

〃

1

250.0

運輸雑収

〃

4,134

2.2

収入合計

〃

99,575

3.6

1日平均収入

〃

272

3.6

乗車効率

%

31.6

 

 

 

(注)1 乗車効率の算出方法は

延人キロ

 ×100 によります。

客車走行キロ×1車平均定員

 

2 鉄道と軌道との乗車人員は重複しておりません。

 

 

(運送事業)

〔主な取組み〕

トラック事業では、名鉄NX運輸㈱は、NXグループとの事業統合に伴い、拠点・経営資源を融合させ、輸送効率の改善に取り組みました。そのほか、新たに吹田流通センターを開設し、高付加価値サービスの提供による収益力の強化に努めたほか、特定技能制度を活用したインドネシアからのドライバー採用を開始し、人財基盤の強化を図りました。

 

〔経営成績〕

運送事業の営業収益は、トラック事業における貨物取扱量の減少により170,758百万円(前期比5.2%減)となりました。営業損失は、トラック事業の収支悪化により前期に比べ3,989百万円収支悪化し7,711百万円となりました。

 

  (業種別営業成績表)

 

営業収益

営業利益

当期

前期

増減率

当期

前期

増減率

 

百万円

百万円

%

百万円

百万円

%

トラック事業

189,410

196,601

△3.7

△8,908

△5,303

―

海運事業

18,673

18,554

0.6

1,177

1,493

△21.2

調整額

△37,325

△34,973

―

20

88

―

計

170,758

180,183

△5.2

△7,711

△3,721

―

 

 
(不動産事業)

〔主な取組み〕

不動産事業では、名鉄都市開発㈱は、不動産回転型ビジネスの一環として、㈱ザイマックスグループが保有する資産運用会社の株式を取得し、同運用会社が運用を受託する上場リート「ザイマックス・リート投資法人(現:セントラル・リート投資法人)」の共同スポンサーとなることで、名鉄グループとして初めてリート事業に参入しました。

不動産賃貸業では、当社初のPark-PFI(※)事業となる岐阜公園内の観光商業施設「岐阜城楽市」や名鉄一宮駅直結の複合用途施設「イチ*ビル」を開業し、魅力ある地域づくり・まちづくりを推進しました。また、名鉄都市開発㈱は、物流施設開発事業の第一弾となる「MCD-LOGI小牧」を開業し、収益力の強化に努めました。

不動産分譲業では、名鉄都市開発㈱は、「メイツ岐阜」や「メイツ園田テラスシティ」(兵庫県尼崎市)の販売を行うなど、分譲マンション開発に取り組みました。

(※) 公園施設の設置とその周辺の園路、広場等の整備・改修等を一体的に行う者を公募により選定する制度

 

〔経営成績〕

不動産事業の営業収益は、不動産賃貸業は増収となったものの、分譲マンション販売の引渡戸数の減少により全体では114,779百万円(前期比11.0%減)となりました。営業利益は、不動産分譲業の減収により13,573百万円(前期比28.4%減)となりました。

 

   (業種別営業成績表)

 

営業収益

営業利益

当期

前期

増減率

当期

前期

増減率

 

百万円

百万円

%

百万円

百万円

%

不動産賃貸業

64,220

57,140

12.4

9,597

8,952

7.2

不動産分譲業

44,825

66,159

△32.2

3,164

9,251

△65.8

不動産管理業

16,008

15,519

3.1

678

700

△3.1

調整額

△10,275

△9,791

―

132

42

―

計

114,779

129,028

△11.0

13,573

18,947

△28.4

 

 

(レジャー・サービス事業)

〔主な取組み〕

ホテル業では、各ホテルにおいて、インバウンドや国内観光需要を取り込むとともに、需要動向に応じた柔軟な価格設定により、引き続き収益力の向上に努めました。

観光施設事業では、奥飛観光開発㈱は、山岳リゾートとしての段階的な整備を進める新穂高ロープウェイにて、西穂高口駅舎をリニューアルしたほか、㈱名鉄インプレスは、東海エリア初の大型XR(※)エンタテインメント施設「IMMERSIVE JOURNEY(イマーシブジャーニー)名古屋」を開業し、地域のさらなる魅力向上を図りました。

(※) 「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」の総称

 

〔経営成績〕

レジャー・サービス事業の営業収益は、観光需要の回復により、ホテル業や観光施設事業を中心に増収となり106,779百万円(前期比4.0%増)となりました。営業利益は、旅行業で減益となったものの、ホテル業や観光施設事業の増益により全体では3,429百万円(前期比34.7%増)となりました。

 

   (業種別営業成績表)

 

営業収益

営業利益

当期

前期

増減率

当期

前期

増減率

 

百万円

百万円

%

百万円

百万円

%

ホテル業

25,842

24,402

5.9

1,808

1,514

19.4

観光施設事業

22,381

20,634

8.5

1,295

665

94.7

旅行業

59,317

58,184

1.9

356

386

△7.7

調整額

△762

△538

―

△31

△20

―

計

106,779

102,682

4.0

3,429

2,546

34.7

 

 

(流通事業)

〔主な取組み〕

流通事業では、㈱名鉄百貨店は、2026年2月28日をもって「名鉄百貨店本店」の店舗営業を終了しました。

一方で、店舗営業終了後も、引き続き外商のお客さまのほか、新たなお客さまとの接点を強化するため、アートや趣味の逸品などを提案するギャラリー型の拠点「エムズロイヤルギャラリー」を開設し、積極的な営業活動に努めました。なお、当該事業は、2026年3月1日に㈱名鉄生活創研が引き継ぎました。

 

〔経営成績〕

流通事業の営業収益は、百貨店業における名鉄百貨店本店の閉店セールが盛況に推移したことなどもあり69,635百万円(前期比0.8%増)となりました。営業損失は、その他物品販売の収支悪化などにより前期に比べ608百万円収支悪化し1,900百万円となりました。

 

  (業種別営業成績表)

 

営業収益

営業利益

当期

前期

増減率

当期

前期

増減率

 

百万円

百万円

%

百万円

百万円

%

百貨店業

18,081

17,209

5.1

△763

△1,507

―

その他物品販売

52,127

52,159

△0.1

△583

317

―

調整額

△574

△256

―

△554

△102

―

計

69,635

69,112

0.8

△1,900

△1,292

―

 

 

 

(航空関連サービス事業)

〔経営成績〕

航空関連サービス事業の営業収益は、ヘリコプター事業や機内食事業での受注増加などにより32,635百万円(前期比9.6%増)となり、営業利益は、増収により2,583百万円(前期比14.0%増)となりました。

 

  (業種別営業成績表)

 

営業収益

営業利益

当期

前期

増減率

当期

前期

増減率

 

百万円

百万円

%

百万円

百万円

%

航空関連サービス事業

32,980

30,133

9.5

2,574

2,256

14.1

調整額

△345

△351

―

9

10

―

計

32,635

29,781

9.6

2,583

2,266

14.0

 

 

(その他の事業)

〔経営成績〕

その他の事業の営業収益は、設備保守整備事業は減収となったものの、システム関連の受注増加などにより全体では69,584百万円(前期比2.4%増)となり、営業利益は、増収により5,340百万円(前期比15.5%増)となりました。

 

  (業種別営業成績表)

 

営業収益

営業利益

当期

前期

増減率

当期

前期

増減率

 

百万円

百万円

%

百万円

百万円

%

設備保守整備事業

38,237

39,049

△2.1

3,029

2,981

1.6

その他事業

32,465

29,799

8.9

2,381

1,716

38.8

調整額

△1,119

△875

―

△70

△74

―

計

69,584

67,973

2.4

5,340

4,622

15.5

 

 

 

<財政状態>

当期末における総資産は、設備投資による有形固定資産の増加や、保有上場株式の時価上昇による投資有価証券の増加などにより、前期末に比べ135,933百万円増加し1,584,842百万円となりました。

負債は、鉄道高架化工事等に関する工事負担金の前受金や有利子負債の増加などにより、前期末に比べ117,018百万円増加し1,067,616百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加などにより、前期末に比べ18,914百万円増加し517,225百万円となりました。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ287百万円増加し、56,780百万円となりました。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増減額が減少したことなどにより、前期に比べ17,295百万円減少し61,433百万円となりました。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が増加したことなどにより、12,741百万円減少し△150,874百万円となりました。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入が増加したことなどにより、33,874百万円増加し89,728百万円となりました。

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループの事業は、交通事業のほか運送事業、不動産事業、流通事業等の広範囲かつ多種多様なサービス業が主体であり、また受注生産形態をとらない事業がほとんどでありますので、セグメントごとに網羅的に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの業績に関連付けて記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。これらのうち主なものは以下のとおりでありますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

 

(固定資産の減損)

当社グループは、事業の特性上、多額の固定資産を保有しており、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施する可能性があります。

 

(繰延税金資産の回収可能性)

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して将来の課税所得や税務計画を合理的に見積っております。従って、将来の課税所得の見積額や税務計画が変更された場合には、繰延税金資産が増額又は減額される可能性があります。

 

(退職給付債務及び費用の計算)

当社グループは、従業員退職給付債務及び費用の計算について、割引率や年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づき行っております。従って、前提条件または制度に変化や変更が生じた場合には、退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

(財政状態の分析)

当連結会計年度の財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

(経営成績の分析)

当連結会計年度の経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

(キャッシュ・フローの分析)

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、社債及び長期借入金での調達を基本としております。また、当社グループにおいて、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。

なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載しております。

 

(経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)

当社グループは、名鉄グループ経営ビジョン、2040年のありたい姿、中長期経営戦略の実現に向けた足元の3ヵ年計画として2024年3月に策定した2024年度を初年度とする3ヵ年計画、名鉄グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)において、重視する経営指標として「営業利益」、「ROE」及び「純有利子負債/EBITDA倍率」を設定し、経営の強靭化を図ってまいりました。また2025年3月には、中期経営計画(2024年度~2026年度)の最終年度である2026年度の数値目標として「営業利益 500億円」、「ROE 8%程度」及び「純有利子負債/EBITDA倍率 6倍台」を設定しております。

 

当中期経営計画期間における各指標は、以下のとおりであります。

経営指標

2024年度

(実績)

2025年度

(実績)

2026年度

(予想)

2026年度

(目標値)

 

百万円

百万円

百万円

百万円

 

営業利益

42,076

36,185

45,000

50,000

ROE(純利益/自己資本)

8.4%

4.8%

8.0%

8%程度

純有利子負債/EBITDA倍率※

6.3倍

7.6倍

6.7倍

6倍台

 

(注)※EBITDA:営業利益+減価償却費

    純有利子負債:有利子負債-現預金・短期有価証券

 

同計画期間を「成長基盤構築・収益力強化期」と位置づけ、今後の成長に向けた基盤の構築に引き続き取り組むとともに、収益力の早期回復・強化を図っていくこととしており、中長期経営戦略に掲げる重点テーマを中心に取り組みを進めております。

同計画の2年目である当連結会計年度においては、「魅力ある地域づくり・まちづくり」について、駅直結の複合用途施設「イチ*ビル」を開業したほか、名古屋市内のマンション開発に強みを持つ矢作建設工業㈱の子会社からの分譲マンション事業の承継を決定するなど積極的に取り組みを推進いたしました。なお、2025年5月に事業化を決定した「名古屋駅地区再開発計画」につきましては、施工予定者選定において施工体制の構築が困難であるとの申し入れがあったこと、概算工事費および施工期間が当初想定を大幅に上回る見込みとなったことを踏まえ、2025年12月より計画の再検証および見直しに着手しております。また「公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現」について、名古屋市で新たな公共交通システムSRTが導入されるにあたり、車両運行とエリア版MaaSアプリ「CentX」を活用した利便性向上の両面から参画しました。「稼ぐ力の強化・構造改革の推進」については、不動産事業において、㈱ザイマックスグループが保有するリート事業に参入したほか、NXグループとの特別積合せ事業の統合以降想定と比べて物量が確保できず非効率な配送となっている運送事業において、拠点の統廃合や委託料・委託人件費の削減、運賃単価の是正等の収益改善の取り組みを進めました。

重視する経営指標の実績としましては、営業利益は、宮城交通グループの連結子会社化により交通事業で増益となりましたが、分譲マンション販売の引渡戸数が減少した不動産事業や、上記の収益改善の取り組みが道半ばである運送事業で減益となった結果、全体では前期から減少となりました。またROEは、営業利益の減少に加え、持分法による投資利益の減少や負ののれん発生益の剥落などによる当期純利益の減益により前期から低下、純有利子負債/EBITDA倍率は、純有利子負債残高の増加により前期から上昇しました。

引き続き、業績マネジメントの強化などを通じた既存事業の収益成長・収益改善、M&Aなどのアライアンスを活用した収益成長に加え、保有資産などの積極的な売却・流動化によるアセットコントロール、株主還元の拡充による自己資本の適正化などを通じて、同計画に掲げた目標の達成に向けて取り組みを進めてまいります。

 

セグメント情報

 (セグメント情報等)

【セグメント情報】

1  報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、当社における鉄軌道事業を中心に、交通、運送、不動産、レジャー、流通、航空関連、設備保守整備等、多種多様なサービス業を展開しております。

当社グループは、上記の事業内容を基礎としたサービス別のセグメントから構成されており、「交通事業」、「運送事業」、「不動産事業」、「レジャー・サービス事業」、「流通事業」及び「航空関連サービス事業」を報告セグメントとしております。

報告セグメントにおける各事業区分の事業内容は、以下のとおりであります。

交通事業         ……… 鉄道、乗合・貸切バス、タクシー

運送事業         ……… トラック、海運

不動産事業        ……… 不動産の分譲・賃貸・管理

レジャー・サービス事業  ……… ホテル・レストラン・観光施設の経営、旅行業

流通事業         ……… 百貨店業、石油製品等の販売、商品販売

航空関連サービス事業   ……… 航空事業、機内食の調製

 

2  報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。

報告セグメントの利益又は損失は、営業利益又は営業損失ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3  報告セグメントごとの営業収益、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

交通事業

運送事業

不動産
事業

レジャー
・サービス事業

流通事業

航空関連
サービス事業

その他の
事業
(注)1

合計

調整額
(注)2

連結
財務諸表
計上額
(注)3

営業収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客に対する営業収益

156,942

179,757

116,408

102,057

65,529

29,729

40,295

690,720

―

690,720

セグメント間の内部営業収益又は振替高

2,882

425

12,620

625

3,583

52

27,678

47,867

△47,867

―

計

159,825

180,183

129,028

102,682

69,112

29,781

67,973

738,587

△47,867

690,720

セグメント利益

又は損失(△)

19,602

△3,721

18,947

2,546

△1,292

2,266

4,622

42,971

△895

42,076

セグメント資産

573,396

141,236

424,888

33,710

34,078

37,892

88,982

1,334,186

114,722

1,448,908

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

18,666

8,316

6,196

1,232

1,427

2,703

3,881

42,425

△601

41,824

のれんの償却額

―

―

31

37

115

―

81

266

―

266

減損損失

176

1,065

240

256

472

―

25

2,236

―

2,236

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

35,504

10,164

60,994

2,347

1,802

5,103

5,539

121,455

―

121,455

 

(注)1 「その他の事業」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、以下の事業セグメントを含んでおります。

 設備保守整備事業、情報処理業、保険代理業等

    2  調整額は、以下のとおりであります。

    (1)セグメント利益又は損失の調整額△895百万円は、セグメント間取引消去額であります。

(2)セグメント資産の調整額114,722百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産157,069百万円、セグメント間取引消去額△42,347百万円であります。全社資産の主なものは、当社の余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)等であります。

    (3)減価償却費の調整額△601百万円は、セグメント間取引消去額であります。

    3  セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

(単位:百万円)

 

交通事業

運送事業

不動産
事業

レジャー
・サービス事業

流通事業

航空関連
サービス事業

その他の
事業
(注)1

合計

調整額
(注)2

連結
財務諸表
計上額
(注)3

営業収益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客に対する営業収益

175,331

170,360

100,331

106,156

65,848

32,635

40,920

691,583

―

691,583

セグメント間の内部営業収益又は振替高

2,941

397

14,448

622

3,786

―

28,664

50,861

△50,861

―

計

178,272

170,758

114,779

106,779

69,635

32,635

69,584

742,445

△50,861

691,583

セグメント利益

又は損失(△)

21,803

△7,711

13,573

3,429

△1,900

2,583

5,340

37,118

△932

36,185

セグメント資産

614,540

139,088

510,018

36,054

26,564

43,817

99,546

1,469,630

115,211

1,584,842

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

21,054

8,592

7,699

1,280

1,383

2,943

4,025

46,978

△462

46,516

のれんの償却額

―

―

26

37

115

―

81

261

―

261

減損損失

410

1,007

2,780

147

809

―

284

5,440

―

5,440

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

44,418

11,802

82,362

2,503

992

9,238

4,662

155,980

―

155,980

 

(注)1 「その他の事業」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、以下の事業セグメントを含んでおります。

 設備保守整備事業、情報処理業、保険代理業等

    2  調整額は、以下のとおりであります。

    (1)セグメント利益又は損失の調整額△932百万円は、セグメント間取引消去額であります。

(2)セグメント資産の調整額115,211百万円は、各報告セグメントに配分していない全社資産159,806百万円、セグメント間取引消去額△44,595百万円であります。全社資産の主なものは、当社の余資運用資金(現金及び預金)、長期投資資金(投資有価証券)等であります。

    (3)減価償却費の調整額△462百万円は、セグメント間取引消去額であります。

    3  セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。

 

 

【関連情報】

1  製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2  地域ごとの情報

(1) 営業収益

本邦の外部顧客に対する営業収益が連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3  主要な顧客ごとの情報

外部顧客に対する営業収益のうち、連結損益計算書の営業収益の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

交通事業

運送事業

不動産
事業

レジャー
・サービス事業

流通事業

航空関連
サービス事業

その他の
事業

全社・
消去

合計

当期末残高

―

―

―

47

854

―

1,125

―

2,027

 

(注) のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

(単位:百万円)

 

交通事業

運送事業

不動産
事業

レジャー
・サービス事業

流通事業

航空関連
サービス事業

その他の
事業

全社・
消去

合計

当期末残高

―

―

1,997

9

―

―

1,043

―

3,051

 

(注) のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

「運送事業」において、2024年4月1日付でNXトランスポート㈱の株式を取得し、同社を連結の範囲に含めたこと、2025年1月1日付で日本通運㈱の特別積合せ運送事業を承継したことにより、負ののれん発生益を計上しております。当該事象による負ののれん発生益の計上額は1,224百万円であります。なお、当該負ののれん発生益は特別利益に含まれるため、セグメント利益又は損失には含まれておりません。

また、「交通事業」において、2025年3月31日付で宮城交通㈱の株式を追加取得し、同社及びその子会社4社を連結の範囲に含めたことにより、負ののれん発生益を計上しております。当該事象による負ののれん発生益の計上額は3,531百万円であります。なお、当該負ののれん発生益は特別利益に含まれるため、セグメント利益又は損失には含まれておりません。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日  至  2026年3月31日)

該当事項はありません。