2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    242名(単体) 60,483名(連結)
  • 平均年齢
    38.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    9.9年(単体)
  • 平均年収
    7,864,340円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    2.2%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

当社グループの人材戦略は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 人的資本」に記載のとおりであります。

当社グループにおける従業員の給与その他の給付については、職務・役割、能力・スキル、成果・貢献、職場・地域ごとの労働市場環境、市場水準、物価動向等を総合的に勘案し、従業員の働きがい、成長意欲、定着、並びに持続的な企業価値向上に資するよう決定することを基本方針としております。

当社は、主としてグループの経営管理、経営企画、事業推進、ガバナンス、財務、経理、人事、総務、広報、IT・DX等を担う人材の確保・育成・定着を目的として、職務・役割、専門性、成果、外部労働市場における報酬水準等を踏まえ、給与及び賞与を決定しております。

また、当社グループの最大人員会社である佐川急便株式会社においては、持続的な成長の実現に向けて、インフラを支える人材を量的・質的にも確保することが、労働集約型産業である物流事業にとって重要性が極めて高い課題であると認識しております。この認識のもと、職務内容、担当業務、勤務形態、資格・技能、業績・安全・品質への貢献等を踏まえて、給与及び賞与を決定しております。加えて、地域ごとの労働市場環境、最低賃金、物価動向、労働時間・休日等の就業環境を踏まえ、従業員の生活の安定及び安心して働ける環境の整備に資するよう、必要に応じたベースアップ、処遇改善及び労働環境の整備に取り組んでおります。

賞与については、会社業績、部門業績、個人の成果・貢献等を踏まえて決定しており、従業員の貢献を適切に反映するとともに、事業戦略の実現に向けた行動を促す仕組みとして運用しております。

また、優秀な経営人材の採用・定着及び中長期的な企業価値向上への意識を高めることを目的として、事業会社を含む課長職相当以上の従業員を対象に、株式報酬制度(株式付与ESOP信託)も導入しております。

給与その他の給付の決定にあたっては、各社の人事制度・就業規則等に基づき、経営会議、人事部門及び関係部門において検討を行っております。また、グループ全体の人材戦略との整合性を確保するため、当社はグループ会社の人員構成、採用人数、定着率、労働時間等を定期的にモニタリングし、人的資本投資の方針及び施策の見直しに反映しております。給与水準及び処遇制度については、事業環境、外部労働市場及び当社グループの業績等を踏まえ、継続的に見直しを行っております。

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

デリバリー事業

41,858

(29,609)

ロジスティクス事業

7,984

(13,940)

グローバル物流事業

7,926

(68)

不動産事業

97

(2)

その他

2,128

(1,457)

全社(共通)

490

(205)

合計

60,483

(45,281)

 

(注) 1.従業員数は就業人員数であり、パートナー社員等は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.当連結会計年度よりセグメント変更を行っており、変更後のセグメント区分に基づき記載しております。

3.全社(共通)には、当社及びSGシステム株式会社のシェアードサービス事業に従事する従業員数等を記載しております。

 

 

② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

242

(10)

38.5

9.9

7,864,340

2.24

 

(注) 1.従業員数は就業人員数であり、パートナー社員等は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均勤続年数の算定に当たっては、連結子会社からの転籍者については当該会社の勤続年数を通算しております。

3.平均年間給与には、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

4.当社の従業員は全て全社(共通)に属しております。

 

③ 最大人員会社の状況

 当事業年度における従業員数が最も多い会社

 佐川急便㈱

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

38,920

(11,588)

44.2

15.3

5,641,733

0.01

 

(注) 1.従業員数は就業人員数であり、パートナー社員等は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均勤続年数の算定に当たっては、連結子会社からの転籍者については当該会社の勤続年数を通算しております。

3.平均年間給与には、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

4.佐川急便株式会社の従業員は全てデリバリー事業に属しております。

 

④ 労働組合の状況

当社グループでは、株式会社ワールドサプライに1団体、名糖運輸株式会社に3団体(傘下の連結子会社含む)、株式会社ヒューテックノオリンに1団体の労働組合が組織されています。いずれも企業内組合であり、円満な労使関係なため、特記すべき事項はありません。

 

⑤ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容

当社は、当社の取締役等を対象とした業績連動型株式報酬制度を導入しております。また、当社及び一部の連結子会社の従業員を対象とした従業員インセンティブ・プラン「株式付与ESOP信託」も導入しております。当該制度の内容について「1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。

 

⑥ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

イ.提出会社

 

当事業年度

管理職に占める
女性労働者の割合(%)
(注)1

男性労働者の
育児休業取得率(%)
(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1、3

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

40.2

100.0

85.4

71.6

230.2

 

(注) 1.当社グループの役割等級制度に基づいて算出しております。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.労働者の男女の賃金の差異について、次のとおり補足いたします。

・人事、賃金制度上において性別による差異はございません。

・「正規雇用労働者」については、課長職以上の管理職に女性が少ないこと等が挙げられますが、女性労働者の管理職への登用を推進しております。なお、役職により男女の賃金差異は発生しておりません。

・「パート・有期労働者」には、オフィシャルスポーツの選手が含まれており、他労働者の賃金制度とは異なる報酬体系のため賃金の差異が生じております。

 

 

ロ.連結子会社(国内)

 

当事業年度

補足

説明

名称

管理職に占める
女性労働者

の割合(%)
(注)1

男性労働者の
育児休業

取得率(%)
(注)3

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1、5

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

佐川急便㈱

11.2

64.9

59.1

76.6

67.2

佐川ヒューモニー㈱

15.8

0.0

64.3

72.3

39.9

SGムービング㈱

15.0

88.9

68.9

74.5

39.6

SDトランスライン㈱

0.0

10.0

59.5

58.8

62.6

(注)2

佐川グローバルロジスティクス㈱

17.0

55.0

50.3

87.7

68.1

㈱ワールドサプライ

18.3

75.0

63.0

83.6

75.6

名糖運輸㈱

4.4

41.7

51.3

74.4

57.0

(注)2

㈱ヒューテックノオリン

3.5

70.8

57.5

71.5

61.8

(注)2

SGHグローバル・ジャパン㈱

15.2

100.0

78.3

80.6

58.8

SGリアルティ㈱

23.3

100.0

82.5

82.4

52.8

SGアセットマックス㈱

0.0

62.4

72.0

25.2

佐川アドバンス㈱

36.4

66.8

69.6

44.9

SGモータース㈱

11.0

80.0

79.5

79.0

94.9

SGシステム㈱

15.8

76.5

50.7

77.3

49.9

SGフィルダー㈱

10.5

69.0

89.0

85.9

94.0

㈱ヌーヴェルゴルフ倶楽部

33.3

65.1

68.3

102.2

 

(注) 1.当社グループの役割等級制度に基づいて算出しております。

2.SDトランスライン㈱、名糖運輸㈱、㈱ヒューテックノオリンについては、傘下の連結子会社の情報を合算して算出しております。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

男性の育児休業取得対象者がいない会社については、「-」としております。

4.労働者の男女の賃金の差異について、次のとおり補足いたします。

・人事、賃金制度上において性別による差異はございません。

・「正規雇用労働者」については、課長職以上の管理職に女性が少ないこと等が挙げられますが、当社グループでは、女性労働者の管理職への登用を推進しております。なお、役職により男女の賃金差異は発生しておりません。

 

 

ハ.国内グループ会社

 

当事業年度

補足説明

管理職に占める
女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の
育児休業取得率(%)
(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

12.2

64.5

55.9

77.4

74.0

(注)3

 

(注) 1.当社グループの役割等級制度に基づいて算出しております。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.上記指標は、当社及びロ.連結子会社(国内)に記載の各子会社を含めております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ

当社グループは、多様なパートナーと共に、環境問題に代表される社会課題の解決に取り組み、総合物流ソリューションの提供を通じて、社会とお客さまのお役に立てる価値創造に挑んでおります。中期経営計画「SGH Story 2027」の重点戦略として「脱炭素をはじめとした社会・環境課題への対応」「人的資本への投資による企業価値の最大化」「企業価値の向上に向けたガバナンスの高度化」等を設定いたしました。さらに、長期ビジョンの実現に向けて解決すべき課題であるマテリアリティも同時に見直し、「環境課題への対策強化」「人材・パートナーとの成長基盤の強化」「安全・コンプライアンスの向上」「ガバナンスの高度化」等を設定しております。脱炭素の取組みとして再エネ電力導入等のGHG削減施策を着実に進め、人的資本の取組みとして当社グループの競争優位性を担う固有人材の育成を進めました。また、サステナビリティ関連情報の開示は、金融庁による「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正並びに、サステナビリティ基準委員会が公表した「サステナビリティ開示基準」等(以下、「SSBJ基準」という。)を鑑み、2028年3月期の有価証券報告書に記載すべく、サステナビリティ委員会の下部組織である8つの専門部会を核にグループの事業会社や関連部門等が連携して、マテリアリティの改定、脱炭素ビジョンの見直し、新たな環境システム(環境データの集計・分析等)の導入、GHG集計マニュアルの改定、第三者保証への対応等に取り組んでおります。

 

① ガバナンス
イ.組織体制

当社グループは、サステナビリティに関わるグループ全体の管理体系の構築と、持続的改善活動の推進を目的としたサステナビリティ委員会を設置しております。本委員会は、代表取締役会長を委員長、常勤取締役等を委員とし、原則年4回開催しています。各取組みの現状と課題の報告及び企画・施策を検討する等、対話を重ねております。また、当委員会で議論された内容は、取締役会での意思決定に反映されております。なお、サステナビリティ委員会は、8つの専門部会で構成されております。

各会議体の概要については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」をご参照ください。

 


 

ロ.スキルマトリックス

2026年6月10日(有価証券報告書提出日)現在の取締役及び監査役が備えるスキルは以下のとおりであります。サステナビリティ関連のスキルについて、松本秀一(代表取締役社長)及び鷺坂長美(社外取締役)は、環境省での実務経験があります。また、笹森公彰(取締役)はCSR推進部門における実務経験があります。

 

 

 

氏名

独立

社外

企業

経営

事業

戦略

財務/

会計

法務/リスクマネジメント

サステナビリティ

DX

グローバル

人事/

労務

取締役

栗和田 榮一

 

 

 

 

 

 

松本 秀一

 

 

 

本村 正秀

 

 

 

 

髙垣 考志

 

 

 

 

笹森 公彰

 

 

 

髙岡 美佳

 

 

 

 

 

鷺坂 長美

 

 

 

 

 

 

秋山 真人

 

 

 

 

 

監査役

田島 聡志

 

 

 

 

 

新本 朋斉

 

 

 

 

 

大島 義孝

 

 

 

 

 

 

多田 智子

 

 

 

 

 

 

ハ.サステナビリティに関する会議体の審議状況

開催日

会議体名称

決議事項

2025年11月28日

取締役会

・ヒューマンライツポリシーの改定

2026年1月30日

取締役会

・調達方針及びビジネスパートナー行動指針の策定

・次年度の再生可能エネルギー導入計画

 

 

開催日

会議体名称

審議内容

2025年6月6日

第1回サステナビリティ委員会

・マテリアリティ専門部会の報告

・新環境システムの導入状況

・脱炭素ビジョンの改定内容 等

2025年9月5日

第2回サステナビリティ委員会

・2024年度GHG実績報告

・脱炭素ビジョンの改定内容

・サステナビリティ関連情報の最新動向の共有 等

2026年1月14日

第3回サステナビリティ委員会

・調達方針及びビジネスパートナー行動指針

・脱炭素ビジョンの改定内容

・次年度の再生可能エネルギー導入計画 等

2026年3月12日

第4回サステナビリティ委員会

・GHG関連のロードマップ

・脱炭素ビジョンの改定内容

・GHG削減の各施策の状況報告 等

 

 

 

ニ.マテリアリティ

2030年に向けた長期ビジョン「Grow the new Story. 新しい物流で、新しい社会を、共に育む。」を掲げ、 本ビジョンの実現及び中長期的な企業価値向上を目指し、2023年度に経営上の重要課題「マテリアリティ」を設定いたしました。

中期経営計画「SGH Story 2027」が始動する2025年度からは、直近の事業環境変化や、名糖/ヒューテック及びMorrison社のグループ入り等による経営資源やステークホルダーの変化を踏まえ、マテリアリティを改定いたしました。

 

<特定プロセス>

1.国際的な報告・行動の枠組み(ISO26000、GRIスタンダード等)を参照しながら、当社グループ内外の環境に基づき、解決すべき課題をリストアップ

2.「サステナビリティ委員会」の下部組織である「マテリアリティ専門部会」にて要素の抜け漏れを確認し、マテリアリティの素案を作成

3.社外取締役とのディスカッションやグループ各事業会社経営層へのアンケートを通じて、ステークホルダーからの期待度が高く要請が多い要素や、各社で認識している課題、その優先度について確認し、再度グルーピングしてマテリアリティ案を再整理

4.各マテリアリティについて、具体的な取組みと目標・KPIを設定

5.取締役会での承認を経て公表

 

<マテリアリティとKPI>

大項目

主な取組み

2027年度目標・KPI

物流ソリューションの高度化

多様なニーズに応える物流ソリューションの提供

宅配便成長領域※の拡大

取扱個数+44百万個(2024年度比)

※リアルコマース、越境EC、低温物流

低温物流ソリューション売上+500億円(2023年度比)

グローバル物流における提案領域の拡大

フレイトフォワーディング

・航空貨物量 370千トン

・海上貨物量 330千TEU

選ばれるサービスに向けた品質の向上

宅配便の応対品質 毎期前年より改善

人材・パートナーとの成長基盤の強化

グローバルで持続的な成長を牽引する人材の育成

DX・グローバル人材の育成人数 70人/年

インフラを支える人材確保と効率化

従業員定着率の向上

人権と多様性を尊重した活躍基盤の整備

管理職における女性比率 12%

従業員エンゲージメント

肯定的回答率 毎期+1pt(前年比)

人権デューデリジェンスの実施、人権教育の実施・拡充

パートナー企業との共創による持続可能なインフラの構築

パートナー企業との適正な協議と支援拡充によるパートナーシップ構築

 

 

大項目

主な取組み

2027年度目標・KPI

環境課題への対策強化

脱炭素社会構築への貢献

GHG排出量削減比率(2013年度比)

※目標値は脱炭素ビジョンの改定に合わせて設定(2026年発行の統合報告書で公表予定)

資源循環への取組みの推進

循環型物流ソリューションの開発・強化

気候変動に対応した強靭な物流網の構築

国内BCM体制の強化、海外リスク評価と対策強化

防災・災害支援活動の強化

安全・コンプライアンスの向上

公正な事業運営

全従業員へのコンプライアンス研修の実施・拡充

交通安全・労働安全の確保

長時間労働の抑制

重大人身事故件数 ゼロ件

お客さま・取引先のプライバシーの保護

セキュリティ教育の実施、セキュリティ対策の更新

ガバナンスの高度化

透明性のあるガバナンス体制の整備と実効性向上

取締役会実効性評価と役員インタビュー結果に基づく施策の実施

グローバルガバナンス高度化に向けた取組み推進

ステークホルダーとの信頼関係向上

国内外のステークホルダーとの対話の拡充

・代表取締役社長・社外取締役スモールミーティング
 各1回/年

・投資家・アナリスト面談 約300回/年

・テーマ別スモールミーティング 適宜開催

 (2025年度は3回以上)

・海外IRの拡充

 

(注) 2025年度の進捗状況は2026年発行の統合報告書において記載予定です。

 

<管理体制>

各マテリアリティに設定したKPIに対して、中期経営計画「SGH Story 2027」重点戦略と併せて進捗状況を確認し、達成度に乖離が生じた場合には、要因分析と対策の検討を行います。KPIのモニタリングは「サステナビリティ委員会」にて実施のうえ、年1回、統合報告書や当社Webサイト等で開示を行い、内外の環境変化等によりグループの方針や施策に変化が生じた場合又は生じる見込みとなった場合は、マテリアリティの取組み内容や目標、KPIを再設定することも含めて検討します。

 

 

② リスク管理

当社グループは、サステナビリティ関連リスクについて、グループのリスクマネジメント機関である「グループリスクマネジメント会議」において、他の事業リスクと同様に評価・管理しております。

これらのリスクは、当社グループのリスクマネジメント評価基準(1~9段階評価)を基に、影響度「小」=2、「中」=5、「大」=8を基本として、各リスクをレーティングし、定期的にモニタリングを行なっています。本評価基準は、TCFDシナリオ分析のリスク判断基準としても使用しております。

 

当社グループのリスクマネジメント評価基準

 本基準は社内規程「リスクマネジメント手順書」にて運用しております。

影響度

評価の目安

定性評価

定量評価

人命

コンプライアンス

事業継続性

営業利益の

計画に対する

損失の割合

9

・人命に関わるレベル

・業務停止レベル

・業務停止レベル

5%以上

8

 

・業務一部停止レベル

・目標復旧時間の超過

7

・後遺障害発生レベル

 

 

6

 

・業務改善命令レベル

・リソース不足により事業継続に影響を及ぼすレベル

1%以上

5%未満

5

・休業労災レベル

・罰金レベル

4

 

 

3

・不休労災レベル

・注意指導レベル

・事業継続に影響を及ぼさないレベル

1%未満

2

・かすり傷レベル

1

 

 

 

 

(2) 人的資本

① 人材戦略

当社グループが長期ビジョンにおいて、宅配便事業の収益性維持、生産性向上による事業基盤強化、宅配便以外のTMS、3PL及び国際事業などを成長エンジンとする事業規模の拡大による、2030年度営業収益2兆2,000億円を目指す中、当社グループの人材戦略においては、経営戦略に連動した人的資本への投資及び、人材の価値を最大限に引き出すための活躍基盤の構築を通じた人的資本価値の最大化を目指してまいります。

 


 

人的資本への投資におきましては、事業基盤としての宅配便事業の収益性維持と生産性向上を担うセールスドライバーをはじめとする現場のオペレーションを支える人材を「コア事業推進人材」、TMS、3PL及び国際事業(宅配便以外)の拡大などの成長エンジンを担う人材を「ソリューション人材」、当社グループ事業を支え経営基幹を担う人材を「グループ経営人材」と定義し、これら当社グループの競争優位性を担う固有の人材に投資してまいります。

当社グループの成長戦略を実行する観点から、グローバルで持続的な成長を牽引する人材の育成については、TMS、3PL及び国際事業(宅配便以外)の拡大などの成長エンジンを担う「ソリューション人材」の層を更に厚くする必要があります。ソリューション人材には、総合物流ソリューションの高度化を支える「GOAL人材」、テクノロジーの活用を通じた顧客の課題解決や物流の自動化・省力化を支える「DX人材」、及び国際物流事業を推進する「グローバル人材」が含まれます。「GOAL人材」につきましては、10年間の取組みを通じて蓄積した知見を基にしたOJT・Off-JTによる体系的な人材育成、総合物流課題に対応した事業会社間の人材交流、高度化する顧客の物流課題に対応した外部人材の登用などを継続的に取り組んでおります。また、「DX人材」につきましては、全従業員向けのDXリテラシー教育を進めるとともに、DX研修を通じて高度なデジタル知見の習得と学習した技術やアイデアを基に企画を創出できる人材を育成しております。「グローバル人材」につきましては、海外赴任などを想定して研修を体系化し、マインドセットやグローバルコミュニケーションの習得を促すとともに、OJTによる現場感覚とグローバル適応力の養成などに取り組んでおります。

 

併せて、当社グループの経営方針の策定やその舵取りに必要な「グループ経営人材」の育成・登用も重要課題と捉えております。部長職及び役員への登用に至る過程において、能力と意欲のある多様な人材を育成・登用すべく、グループ役員の後継者育成を目的とした「経営者育成プログラム」や「新規GM資格認定者向けセミナー」(GM:グループマネジャー※)などを通じて人材育成に取り組むとともに、優秀な経営人材の定着・育成・採用にも資する報酬制度として株式報酬制度(株式付与ESOP信託)を導入いたしました。

次に、インフラを支える「コア事業推進人材」の確保とオペレーションの効率化については、少子高齢化に伴い人材の採用・確保が難しくなる中、インフレ環境を前提とした継続的なベースアップの実施、及びパートナー企業との連携強化により、限られた人材で効率的なオペレーションが維持できるよう、DXによるオペレーションの見直し(省力化×負荷軽減)、物流現場の生産性向上に取り組んでまいります。なお、当社グループの輸送インフラを支えるパートナー企業については、広義の人的資本と捉え、「適正取引促進会」などの取組みを通じて、持続的かつ良好な関係を構築してまいります。

人権と多様性を尊重した活躍基盤の整備については、「多様な人材が活躍できる、働きやすく働きがいのある職場環境」が必要であり、多様な価値観を尊重し様々な視点から柔軟な意思決定を行い、競争優位性の高い企業グループへと発展するために、継続的にDE&I(Diversity, Equity and Inclusion)に取り組んでまいります。性別や年齢、障がいの有無、国籍にかかわらず、全ての多様な人材がいきいきと働ける職場環境を目指すため、女性活躍の推進をはじめ、年功序列や経験年数を重視する考え方から脱却する施策の一環として、優秀な人材については2階級上の役職への登用を図り、早期に挑戦と成長する機会を得られる「チャレンジ制度」の導入など必要な人事施策に取り組むとともに、従業員エンゲージメントが高く風通しの良い企業風土により、人材の価値を最大限に引き出し、組織と従業員の結びつきを強め、人材の成長や維持・定着を目指してまいります。

※ グループマネジャー:グループ経営人材である部長級の従業員を指しております。

 

② 指標及び目標

上記①に記載のある人材戦略を実現するためには、人材育成、従業員エンゲージメント、従業員を活かす環境、及び女性の活躍を含む多様性といった人的資本全体を取り巻く社内環境の改善・整備が必要となります。

「ソリューション人材」の育成・強化に向けて、「DX人材」・「グローバル人材」を3か年で新たに210人(70人/年)を創出することをKPIとし、2025年度の創出人数は90人となりました。引き続き、計画的な人材育成に取り組んでまいります。

2025年度に実施した従業員エンゲージメント調査では、従業員エンゲージメントが54.0%、従業員を活かす環境が52.0%(両指標とも肯定的回答率)という結果になりました。従業員エンゲージメントは毎期+1pt(前年比)をKPIとしているため、従業員エンゲージメントは55.0%、従業員を活かす環境は53.0%を2026年度の目標といたします。また、女性従業員比率は32.2%、女性管理職比率は12.2%というそれぞれの指標結果となりました。女性従業員比率は、3か年をかけて35%を目指してまいります。女性管理職比率は、KPIとしていた12%を2025年度に達成したため、引き続き12%以上を維持・向上できるように取り組んでまいります。

※ これらの指標は、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2) 従業員の状況 ⑥管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ハ.国内グループ会社」に記載の国内グループ会社を対象範囲としております。

 

 

(3) 気候変動への対応

当社グループが掲げる長期ビジョンでは、営業収益の成長イメージとともに、2050年カーボンニュートラルに向けた中長期のGHG排出削減目標を掲げており、2030年にはGHG排出量46%削減(2013年度比)を目標としています。中期経営計画「SGH Story 2027」では、重点戦略として「脱炭素をはじめとした社会・環境課題への対応」を掲げております。

2025年度は、再エネ電力導入等のGHG削減施策を着実に進めながら、脱炭素ビジョンの改定にも取り組んでおります。日本政府の新たなエネルギー基本計画を踏まえつつ、当社グループに加わった名糖/ヒューテックとSDトランスライン(傘下の7社含む)のパフォーマンスや事業の成長に加え、環境技術の動向も鑑み、短期・中長期の視点で環境性・経済性のバランスの取れたGHG削減施策と移行計画を策定し、2026年発行の統合報告書で公表を予定しております。

また、中長期にわたる気候変動関連リスク・機会等について、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みに沿ったシナリオ分析を行い、結果をTCFDレポートにまとめ、当社ホームページ上にて公表しています。なお、TCFDについては、国内に限らず海外連結においても、戦略的にリスクを回避し機会を創出すべく、内容の見直しに入っております。

 

※ 現状のTCFDレポートの詳細は以下をご参照ください。

<TCFDレポート2022>

https://www.sg-hldgs.co.jp/csr/tcfd/pdf/tcfdreport2022.pdf

<TCFDレポート2023>

https://www.sg-hldgs.co.jp/csr/tcfd/pdf/tcfdreport2023.pdf

 

① ガバナンス

当社グループは、サステナビリティ委員会の下部組織として、3つの専門部会「再エネ戦略専門部会」「再エネ開発専門部会」「Scope3検討専門部会」を設置し、脱炭素に向けた課題を解決すべく、脱炭素ビジョンの見直しを行っております(2026年発行の統合報告書で公表予定)。そのため、TCFDに関しても体制を改めるべく内容の全面見直しを図っております。なお、②戦略・③リスク管理・④指標及び目標については、2023年に公表したTCFDレポートに則っております。

 

② 戦略

シナリオ分析では、1.5℃、4℃の2つのシナリオを使用し、定性分析・定量分析を行いました。定性分析では、事業と関連する社会経済の動向予測を参照し、気候変動により想定されるリスク・機会の洗い出しを実施いたしました。定量分析では、特定した気候変動関連リスク・機会のうち、影響度が大きくかつ定量化可能な項目について財務影響を試算いたしました。

当社グループは、貨物自動車を使用するデリバリー事業を中核とすることから、化石燃料由来のGHG排出量が多いため、1.5℃シナリオの移行リスクにおける「炭素税によるコスト増加」「車両の脱炭素化に伴うコスト増加」の影響度が大きいと評価し、重要リスクに位置付けています。それらの影響額を試算した結果、GHG排出削減による炭素税回避額は、気候変動対策に伴うコスト増加額を上回ることとなり、気候変動対策の推進が当社グループの事業においてプラスの影響を及ぼすことが判明いたしました。

これらの分析結果を踏まえ、当社グループでは気候変動の緩和策と適応策に取り組んでおります。

主な緩和策

・GHG排出量削減に向けた各種取組みの推進

(例:EV車等の環境対応車、再エネ電力の導入)

・ビジネスモデル、手法の変更を含む気候変動緩和策の検討

(例:モーダルシフト、バイオ燃料の導入)

・グループのGHG排出量モニタリング(スコープ1・2)の継続的な実施

スコープ3の精度向上に向けた算定開始

主な適応策

・BCM活動

(例:出水期に向けての注意喚起、事業継続訓練、安否確認訓練、グループ間連携強化)

・備蓄品の拡充

(例:定期的な棚卸、災害の状況を踏まえた必要品の拡充)

・熱中症リスクへの対応

(例:荷積みロボットの導入などによる省力化・生産性の向上、制服改良、ファンベストやネッククーラーの暑熱対策推進)

 

 

③ リスク管理

気候関連リスクは、当社グループのリスクマネジメント機関である「グループリスクマネジメント会議」とも情報連携し、他の事業リスクと同様に評価・管理を実施しております。

詳細は「(1) サステナビリティ ②リスク管理」をご参照ください。

 

④ 指標及び目標

■GHG排出削減目標

スコープ1・2

2030年度:GHG排出量46%減(2013年度比)

2050年度:カーボンニュートラルを目指します

スコープ3

サプライチェーン全体での排出削減に取り組みます

 

 

■削減水準・前提条件

削減水準

・日本の排出削減目標に沿うものとする

・カーボン・クレジット等の活用によるオフセット分も含める

前提条件

・第6次エネルギー基本計画における2030年度の電源構成※の実現

※ 非化石59%:再エネ36~38%、原子力20~22%、水素・アンモニア1%

 

(注) 社会情勢により国の削減水準や前提条件に変更があった場合、排出削減目標を再検討する可能性があります。

 

■GHG排出削減実績(2025年度 国内グループ会社)

(単位:t-CO2)

 

2025年度GHG排出量

2013年度GHG排出量

(基準年度)

GHG削減率

(2013年度比)

スコープ1・2

466,340

684,344

△24.6%

 

(注) 1.2025年度の排出量には、名糖/ヒューテックの2025年度の実績、SDトランスライン(傘下の7社含む)の2026年1月から3月までの実績を含んでおります。

2.基準年度(2013年度)の排出量はSDトランスライン(傘下の7社含む)を含めて再計算し、削減量・削減率はSDトランスライン(傘下の7社含む)の年間の排出量を考慮して算定しております。

3.上記数値は暫定値であります。

 

■移行計画(佐川急便株式会社)

 

2025年度実績

2030年度目標

EVを含む環境対応車導入率

97%

98%

電力使用量に占める再エネ率

68%

40%

 

(注) 2025年度実績のうち「電力使用量に占める再エネ率」は四捨五入した数値であり、かつ、暫定値であります。