2025年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    467名(単体) 5,145名(連結)
  • 平均年齢
    39.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    3.2年(単体)
  • 平均年収
    6,433,000円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2025年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

医療機関

800

(145)

ホスピス

1,864

(260)

居宅訪問看護

1,591

(298)

メディカルケアレジデンス

759

(228)

その他

2

(6)

全社(共通)

129

(34)

合計

5,145

(971)

 

 (注)1.従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、年間平均雇用人数を( )外数で記載しています。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は当社グループの人事、総務、経営管理及び経理等の管理部門の従業員です。

3.従業員の著しい増加は、株式会社ノアコンツェルの買収および業容拡大に伴う採用数の増加によるものです。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2025年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

467

(45)

39.9

3.2

6,433

 

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

医療機関

338

(11)

全社(共通)

129

(34)

合計

467

(45)

 (注)1.従業員数は就業人員数(当社から当社外への出向者を除き、当社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材派遣会社からの派遣社員を含む。)は、年間平均雇用人数を( )外数で記載しています。

2.平均年間給与は、賞与及びライフプラン手当等を含み、通勤手当は除いています。なお、平均年間給与の算出における従業員数は、当社外から当社への出向者を除いて算出しています。

3.平均年齢及び平均勤続年数は、従業員(当社から当社外への出向者を除き、当社外から当社への出向者を含む。)の平均です。

 

(3)労働組合の状況

当社において労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しています。

 

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の割合(%)

  (注)

男性労働者の育児休業取得率(%)

    (注)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)

正規労働者

非正規労働者

全労働者

正規労働者

非正規労働者

13.9

33.3

*

74.0

74.2

141.1

男女間賃金格差の算出に当たり、正規労働者には、短時間勤務者を含めています。

(女性12名、男性8名)

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2.「*」は男性の育児休業取得の対象となる従業員が無いことを示しています。

 

② 主要な連結子会社

当事業年度

補足説明

(注)3

名称

管理職に占める女性労働者の割合

 (%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

 

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

株式会社シーユーシー・ホスピス

56.8

46.2

41.7

100.0

(注)1

93.9

93.7

126.8

 

ソフィアメディ株式会社

62.9

76.5

74.2

100.0

(注)1

93.2

95.8

70.5

 

株式会社ノアコンツェル

22.2

40.0

40.0

*

(注)1

93.2

89.2

106.6

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

    2.「*」は男性の育児休業取得の対象となる従業員が無いことを示しています。

    3.正規・非正規労働者のいずれにおいても、同一労働における男女賃金差は設けておりません。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。

 

当社グループが目指すサステナビリティ経営

 当社グループは、「医療という希望を創る。」をミッションとして掲げています。本ミッションの実現を目指す事業活動は、患者様、医療従事者、及び社会が抱える構造的な「不」や「負」を解消し、具体的な希望、すなわち価値を創出することを基本方針としています。医療現場では人材が深刻に不足し、地域によって医療提供体制に格差が生じています。また、急速な高齢化に伴い、医療ニーズは複雑化・多様化しています。当社グループはこれらを当社グループが一丸となって対応すべき喫緊の社会的課題と受け止めています。さらに気候変動対策をはじめとする地球環境保全への積極的な貢献、そしてあらゆる事業活動の基盤となる揺るぎないコンプライアンス体制の確立と企業統治の強化もまた、極めて重要な課題であると認識しております。
 こうした社会・環境・ガバナンス(ESG)全般にわたる重要課題に対し事業を通じて解決策を構築し実行していくことは、サステナビリティへの取り組みと不可分であると考えます。医療従事者の働きがい、働きやすさを向上させ、医療をゆきわたらせるための基盤を築くこと。質の高い医療を追求し、誰もが安心して生活できる地域医療を整備すること。事業活動における環境負荷を低減し、持続可能な地球環境の実現に尽力すること。そして、高い倫理観に基づき透明性と公正性を備えた経営を実践すること。これらの取り組みは、当社の理念追求と、事業を通じたESG課題(社会課題の解決、環境への配慮、ガバナンスの強化)への取り組みを戦略的に統合するものであり、豊かな社会を持続可能な形で次世代へ繋いでいくことに寄与します。

 当社グループは、全てのステークホルダーの皆様との連携を重視し、これらの事業活動を通じて持続的な成長を果たし、企業価値及び社会全体の発展に貢献していきます。

 

 

  (1)ガバナンス体制

 

 当社はグループの長期的な成長を支えるサステナビリティを重視しており、その達成のためにグループ主要各社横断でサステナビリティプロジェクトを設置しています。サステナビリティプロジェクトでの協議事項やマテリアリティ毎の進捗状況について取締役会に定期報告することにより、取締役会が当社グループのサステナビリティ経営に関する監督の機能を果たしています。取締役会は、経営方針・戦略の策定、予算・事業計画の検討、業績目標の進捗モニタリングといった中核業務に加え、主要な設備投資やM&A(買収・売却)の監督といった重要な意思決定においても、サステナビリティの観点を不可欠な要素として組み込み、持続的な企業価値向上を追求しています。

 

(2)戦略


マテリアリティ(重要項目)

 当社グループはミッションである「医療という希望を創る。」を持続可能な形で達成するために、国際的なESGの主要な枠組みを参考に、取締役・執行役員・幹部社員が社会・ステークホルダーおよび当社における重要度を複合的に議論することにより、経営理念を実現するために必要な以下の5つのマテリアリティを特定しました。また、各マテリアリティに対して専任の担当取締役又は執行役員を任命し、長期的な価値の創造に向けて、課題解決に向けた活動を推進しています。

 

 

 

 

 ① 患者様と医療従事者のウェルビーイングの追求

患者様が住み慣れた場所でその方らしく暮らし続けられる地域医療の整備と、それを高品質なサービスで支える医療従事者のウェルビーイングの追求は、当社の事業運営の核となります。サービス提供における課題を的確に把握し改善を続けていくために、自社事業においてCS調査(顧客満足度調査)の実施を推進しています。医療機関事業においては2019年より支援先の訪問診療クリニックに対しCS調査の導入・運用支援を行い、調査結果は支援先クリニックにおける訪問診療サービスの質の評価および具体的な改善策の策定に活用されています。また、当社グループの株式会社シーユーシー・ホスピス、ソフィアメディ株式会社では、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPS®(ネット・プロモーター・スコア)を用いたCS調査を導入しています。これらの調査を経年的に実施・分析することで、変化する社会のニーズに対する自社の対応力を高めるとともに、より充実したケア体制の構築を目指しています。

 また、サービスを提供する医療従事者が心身ともに健康で、やりがいと成長を実感しながら働ける環境こそが質の高い医療サービスの源泉となり、顧客満足の継続的な向上につながると考えます。多様な人材がやりがいをもって継続的に働き続けられるよう、安全で快適な職場環境の整備、柔軟な働き方の推進、キャリア形成支援、メンタルヘルスケアの充実等に積極的に投資し、一人ひとりのウェルビーイングを組織全体で支えます。その実現のため、月次のコンディションアンケートおよび年次の従業員満足度調査を通じて、従業員の心身の健康状態や業務に対するエンゲージメントを定期的に把握し、職場環境の改善やサポート体制の強化に努めています。医療専門職にとって働きがいのある環境を整備することは、質の高い医療サービスを安定的に提供し続けるためにも不可欠であると考えます。これらの取り組みの結果、2025年春に発表された「WELLBEING AWARDS 2025」の組織・チーム部門にて最高賞のGRAND PRIXを受賞しました。

 

 


 また、当社グループではサステナビリティへの取り組みを推進するための提案機会である「サステナビリティコンテスト」を年に1度開催しています。このコンテストを機会にサステナビリティの重要性を深く認識し、従業員一人ひとりが主体的にその実現に取り組む組織文化を醸成することを目指しています。2024年度は「人の可能性」をテーマに開催し、国内外のグループ会社から50の提案が集まりました。この中から従業員のがん予防や治療と仕事の両立を推進する提案や、健康とキャリアをつなぐ新しい雇用モデル、社内人材マッチングのプラットフォーム作りなどの提案が選出され、今後実行に向けて検討を進めていきます。
 さらに、文部科学省が推奨するキャリア教育推進の一環として中学生の企業訪問の受け入れや、高校生に向けたキャリア授業を開催しています。これらの活動は将来を担う世代に医療の重要性や当社グループの取り組みの社会的意義を伝え、医療分野への理解を深めてもらう機会となっています。

 

 ② 持続可能でイノベーティブな医療サービスの創出

 誰もが安心して質の高い医療・ケアを受けられるよう、増え続ける医療・介護ニーズや、医療人材をはじめとするリソースの制約といった社会課題に対し、DXの推進や適切なリソース配分を実行しています。2024年10月には「透析フロア」「介護フロア」「メディカルフロア」など療養患者の多様なニーズにフロア別の専門的な医療ケアで対応する「あむらいふ虹ヶ丘フィールド」を支援先医療機関と連携し開設しました。IoT介護機器の導入やオペレーション設計により、省人化とケアの質の担保の両立を図ります。また、国際ツーリズムの増加に伴うインバウンド救急の急増に対応するため、外国人渡航客である患者様に「医療コンシェルジュ」が多言語で応対する取り組みを各地の支援先医療機関にてサポートしています。
 

 ③ 安心安全な医療の提供

 グループ横断で安全な医療・介護サービスの提供の推進を図ることを目的とした医療安全委員会を設置し、多角的な視点で、迅速かつ効率的に安全を確保する取り組みを実施しています。患者様・医療従事者双方の安全を実現するため、支援先医療機関とも連携しながら、さまざまなリスクの最小化に取り組んでいます。医療機関事業においては医療法人のインシデント・アクシデントレポートを医療的知見に基づいたさまざまな角度から分析、課題を抽出し、対策方針を立てるコンサルティングを行っています。また、災害対策関連の研修を継続的にグループ内で展開しており、2024年度は株式会社シーユーシー・ホスピスにおいて施設長や管理責任者を対象にBCP研修を実施しました。
 

 ④ 地球環境に配慮した経営

 環境負荷に配慮したエネルギーの消費、温室効果ガスの排出量削減、医療廃棄物の適正な処理のために、様々な検討・施策を行っています。また、前述の「サステナビリティコンテスト」において、第1回目開催の2023年度では「環境」をテーマに開催し、2024年度は選出された提案の実運用を進めました。病院の食品ロス削減と地域社会への貢献の両立をはかり、支援先医療機関にて生ごみを堆肥化するコンポスト導入を実施し、患者様のリハビリテーションも兼ねた菜園づくりを進めています。また、グループの施設において生ごみ処理機の導入を開始しました。これらの取り組みをグループ全体に展開していく予定です。

本社オフィスにおいては2023年より再生可能エネルギー由来電力を使用しています。

 

 ⑤ コンプライアンスの徹底

 コンプライアンスの徹底と不正発生の余地を排除する仕組み作りをグループ全体で継続的に実践しています。

契約・請求業務や個人情報・機密情報の厳格な管理等における適正性の確保と不正リスクの根絶を目指し、内部統制の強化を図っています。多重チェック体制の構築や情報セキュリティ対策の強化、コンプライアンスに関する従業員教育の実施、そして公正な業績評価制度の運用などを通じ、健全な業務運営と組織文化の醸成を推進しています。

 

(3)リスク管理

 

 当社グループではリスクコンプライアンス委員会にて、サステナビリティに関連するリスクを適切に識別・評価・管理し、その体制整備のためにコンプライアンス担当執行役員および委員会メンバーが議論し、意思決定を行います。リスクコンプライアンス委員会の決議内容は取締役会にて報告され、監督を受けています。

 

 

(4)指標及び目標
 
 当社グループでは、ミッションの実現に向けて、医療の未来を担う人材こそが最も重要な基盤であると考えます。多様化が加速する社会において、患者様お一人お一人に寄り添った質の高い医療サービスを提供し続けるためには、まず多様な人材がその能力を最大限に発揮し、安心して働き続けられる環境と制度を整備することが不可欠です。 同時に、深刻化する医療人材の不足という社会課題に真摯に向き合い、量と質の両面から医療人材の確保・育成に注力します。これらを通じて、多様なバックグラウンドを持つ全ての従業員が誇りを持って持続的にキャリアを形成できる環境を構築することが、当社グループの喫緊の課題であると認識しています。この考えに基づき、サステナビリティに関する具体的な指標および目標を次のように設定し、キャリアパスの整備や両立支援制度のさらなる拡充を積極的に推進しています。


<当社グループ主要連結子会社4社の女性管理職比率と目標>

① 当社単体:女性管理職比率          2030年度末までに30%

② 当社グループ主要連結子会社4社合計:女性管理職比率  2030年度末までに50%

 

社名

2024年度の女性管理職比率

2030年度 目標

株式会社シーユーシー

13.9%

30%

株式会社シーユーシー・ホスピス

56.8%

ソフィアメディ株式会社

62.9%

株式会社ノアコンツェル

22.2%

当社グループ4社合計

43.0%

50%