事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
ブライダル事業 | 18,159 | 94.0 | 2,595 | 98.4 | 14.3 |
レストラン特化型事業 | 1,161 | 6.0 | 43 | 1.6 | 3.7 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、当社(株式会社ノバレーゼ)および親会社、子会社9社、持分法適用関連会社2社により構成されており、挙式・披露宴の企画立案・運営、婚礼衣裳のレンタル・販売ならびに婚礼飲食の提供を行うブライダル事業および宴会・一般飲食(ランチ・ディナー)の提供を行うレストラン特化型事業を主な事業としております。また、親会社は株式会社ティーケーピーであり、親会社に関する情報は次のとおりであります。
親会社 |
属性 |
親会社の議決権被所有割合(%) |
親会社が発行する株式が上場されている 金融商品取引所 |
株式会社 ティーケーピー |
親会社 |
60.0 |
株式会社 東京証券取引所 |
当社および当社の関係会社の事業における当社および関係会社の位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
セグメントの名称 |
主な事業の内容 |
主な関係会社 |
ブライダル事業 |
(1)婚礼プロデュース部門 挙式・披露宴を予定しているお客様に、会場のご案内から当日の企画、引出物や料理の選定など、結婚式に関わるすべてのプロデュースを行う
(2)婚礼衣裳部門 全国にドレスショップを展開し、婚礼衣裳のレンタル・販売を行う
(3)レストラン部門 婚礼飲食や宴会飲食を提供する他、一部の婚礼施設においては、平日にランチ・ディナー営業を行う |
当社 株式会社タイムレス 株式会社MARRY MARBLE 株式会社花乃店千樹園 株式会社Do 株式会社アンドユー 株式会社LURRA ISLAND LABEL HAWAII,INC. KAILA TOURS LLC 株式会社ブライト 株式会社ホロニック |
レストラン特化型事業 |
宴会・一般飲食(ランチ・ディナー)の提供 |
株式会社ブロスダイニング |
(1)事業の特徴
①.ブライダル事業
a.婚礼プロデュース部門
婚礼プロデュース部門は挙式・披露宴に関するさまざまなアイテムを用意し、オーダーメード型挙式を通じて「オリジナル感」を演出するとともに、1会場1バンケットを基本として、挙式・披露宴会場を貸し切ることにより新郎新婦をはじめとして参列される顧客に対して、「プライベート感」を演出する「ゲストハウス・ウエディング」を提供しております。
当社は、20代後半から30代前半の世代を中心とした顧客層を対象と考えております。伝統的なヨーロッパ調の時として装飾過多な建築様式による「ゲストハウス・ウェディング」が多い中、当社は、都会的な雰囲気や自然に囲まれた開放的な雰囲気等を演出するシンプルでスタイリッシュなゲストハウスを特徴として打ち出し、それらを下記のブランドに分類して出店を行っております。
ブランド毎の特徴は下記のとおりであります。
ブランド名 |
特徴 |
モノリス |
都市部でアクセスのよいロケーションに展開する、シンプルでモダンな都市型ゲストハウスがモノリスブランドであります。洗練された都会的なイメージと高級感を演出する、スタイリッシュなデザインとダイナミックな空間構成が特徴であります。 |
アマンダン |
郊外で自然の景観に恵まれた地域を対象に展開する、リゾート型ゲストハウスがアマンダンブランドであります。眼前の海や緑あふれる大自然など、都心部にはない景観の優位性を空間構成に取り入れています。海外リゾートのようなプライベート感と非日常を感じさせる建築と空間が特徴であります。 |
再生会場 |
歴史的・文化的な価値の認められる由緒ある建造物に、当社の開発・運営手法を投入しリノベーション(再生)した事例のブランドであります。建物が有する特徴を可能な限り活かし、その土地の文化や景観に合わせて物件を最適化しております。モダン建築との融合により、旧来なかった付加価値を加え、歴史に宿る輝きや趣のある空間を提供しております。 |
フレアージュ |
旧来型の結婚式場やホテル等をM&Aによって取得し、初期投資を抑えリーズナブルな販売価格でサービスを提供するビジネスコンセプトのブランドであります。当社のノウハウを用いて改装・リブランディングすることで、顧客のニーズに応え、集客力のある会場を生み出しております。 |
キラナリゾート |
豊かな自然が感じられるリゾート地に展開していくキラナリゾートは、日常の喧騒から離れた滞在型のウエディングトラベルをご提案しております。雄大な自然に囲まれ、その土地ならではのロケーションを活かしたデザイン邸宅にて、心からの解放が感じられる一日を過ごしていただけます。 |
b.婚礼衣裳部門
当社は設立当初からドレスショップを運営し、婚礼衣裳部門の独自ブランド確立に努めております。「NOVARESE(ノバレーゼ)」と「ecruspose(エクリュスポーゼ)」という2つのブランドでドレスショップを展開し、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークなど世界中からドレスを買付け、ウエディングドレスやタキシード、和装のレンタル・販売を行っております。トレンドを取り入れたハイクオリティなラインアップを揃えていることも特徴です。
挙式・披露宴の場所種別により、自社施行と他社施行に分類しており、自社直営施設および婚礼プロデュース事業における業務提携先で行う挙式・披露宴へ婚礼衣裳等をレンタル・販売することを自社施行としており、それ以外を他社施行としております。
なお、他社施行のうち、婚礼衣裳部門が業務提携するホテル、専門式場、ゲストハウスなどから顧客を紹介された場合には、当社は紹介先に対して個別に取り決めた紹介手数料を支払っております。
現在の当部門での売上は、婚礼プロデュース部門で扱う自社施行のみに依存することなく、現在の売上構成における他社施行の割合は全体の約12%(婚礼衣裳組数4,815組のうち他社施行588組)を占めており、高水準を維持しております。(2024年12月期実績)
ブランド毎の特徴は下記のとおりであります。
ブランド名 |
特徴 |
NOVARESE (ノバレーゼ) |
欧米諸国でブランドを展開するデザイナーのウエディングドレスやタキシードを直輸入しております。また、輸入に際して当社のブランディングデザイナーがドレスメーカーにデザインやカッティングをオーダーし、日本人の体型や嗜好にあわせてカスタマイズしております。さらに、品質維持を目的として徹底した商品管理を行うとともに、レンタル回数を3~5回に限定しております。 |
ecruspose (エクリュスポーゼ) |
「Sweet Mode」をコンセプトに掲げた、当社オリジナルのドレスブランドです。スタイリッシュでエレガントな印象のドレスが揃うNOVARESEと比べ、ボリュームのあるラインのスカートやパステル系のカラードレスをラインアップに加える等、親しみやすく可愛らしいデザインのドレスを展開しております。また価格的にも手ごろなものを求める方を含め、幅広い顧客層をターゲットにしております。 |
c.レストラン部門
婚礼会場では、結婚式や宴会飲食のほか、平日にはレストラン営業も行っております。婚礼・宴会の料理・飲料の提供にとどまらず、二次会や宴会の総合的なプランニングおよびアドバイスも行っております。
(イ)婚礼飲食
当社では、会場のコンセプトや結婚式のスタイル、参列ゲストの嗜好に合わせてお選びいただけるフレンチコースと和洋折衷コースを複数の価格帯で提供しております。また、料理人やパティシエのスキルや経験によって、提供する料理やデザートの品質や原価率、作業効率に差が生じることのないよう『婚礼統一メニュー』を導入し、全国的に安定的な水準の料理を提供できる体制を整えております。
(ロ)一般飲食
平日の婚礼会場を活用し、レストラン営業を一部の店舗で行っております。ランチ・ディナーの営業をすることによって、ご来店いただいたお客様が当社の婚礼料理を一層イメージしやすくなるといえます。すなわちレストラン営業は、婚礼プロデュース部門へのプラスの影響も考慮しております。
②レストラン特化型事業
ブライダル事業とは別に、高級店からカジュアルレストランまで幅広い顧客に飲食を提供しております。料理の質ならびにサービスレベルの維持と向上を通じて、ブライダル事業のレストラン部門における全体レベルの底上げにも貢献しております。
懐石、鉄板焼等の本格的な和食からカジュアルな創作和食まで楽しめるジャパニーズダイニングの『SHARI(シャリ)』ブランドは、四季折々の食材を活かし、手間と時間をかけて生み出される和食と鉄板焼を供する『SHARI赤坂』(東京都港区)や、彩り鮮やかなロール寿司をはじめ、カジュアルに海鮮料理を嗜めることができる『SHARI THE TOKYO SUSHI BAR』(東京都中央区)など、都内に3店舗、広島に1店舗を展開しております。
また、ニューヨークに本店を構え、特注ピザ釜とワインコレクションが特徴的な、北イタリア料理を提供するオールデイダイニングの『Serafina NEW YORK』ブランドにおいては、『Serafina NEW YORK 丸の内店』(東京都千代田区)と『Serafina NEW YORK さいたま新都心店』(さいたま市中央区)の2店舗を展開しております。
(2)成長戦略
①出店戦略
当社では、地方都市圏を中心に、自前での更地からの新規出店を年間3店舗程度見込んでおります。出店候補地の周辺人口については、人口25万人以上の都市において出店候補地の選定を行っております。なお、出店にあたっては早期に設備投資金額を回収するため、定期借地権等を活用する方針であります。また、地方で苦戦する同業他社の買収、店舗買収、居抜物件の賃貸なども加えた、多様な形態での出店を進めてまいります。
[全国の都市数と出店余地・婚姻組数および当社施行組数の推移]
②人材戦略
人事基本方針を「スタッフの幸福の最大化の追求」とし、制度の充実化による優秀な人材が中長期的に定着し、活躍し続けられる環境づくりに努めております。勤務制度のほか、各種手当に対する社内からの意見や要望を反映し、多様なライフスタイルのスタッフが、向上心と誇りをもって仕事に取り組むことができる働き方を実現していくことで、当社事業におけるサービスのクオリティアップにもつながると考えております。
[制度例]
(a)ベビーシッター補助制度
土日祝日に勤務する社員のベビーシッター利用料を基本、当社が全額負担する制度であります。スタッフの働きたい思いを叶え、どのようなライフステージにおいてもストレスフリーに仕事や家庭と向き合える環境を整えたいという考えから生まれた制度であります。
(b)フレックスキャリア制度
勤務日数、勤務時間を通常より少なくして働くことができる制度であります。1日の平均勤務時間を4時間から8時間(1時間単位)のなかで、1カ月の公休日数を9日から14日(1日単位)のなかで選択することが可能でございます。子の有無や年齢によって利用の期限や条件のある育児短時間勤務制度とは異なり、フレックスキャリア制度は社員であれば等級や勤続年数に関係なく適用可能となっております。ワークライフバランスに対する社員の多様な価値観や働き方を尊重したい考えです。
③広告戦略
紙面による広告だけでなくウェブ広告やインスタグラムなどのSNSを活用したデジタルマーケティングによる集客施策を強化することで、大手主要媒体に依存せず、多様化する顧客ニーズに対しても柔軟に対応できる体制をとっております。また、2019年1月に「株式会社Do」を設立し、これまで外注していた「広告代理店業」を内製化しております。当社がこれまで培ってきた集客ノウハウを外販できる体制を整えたことによって、コストである広告を、収益機会に変えることが可能となりました。
④外販戦略
婚礼事業のコンサルティングを通じて、 自社で内製化された婚礼周辺サービスを販売して収益を上げる取組みを強化しております。自社開発の婚礼サービス・商品を活かした提案をし、収益構造の改善を図ります。ほかにも、人材の採用から教育研修のプログラム作成、人事制度の設計にいたるまで、ブライダルおよび企業の価値向上のためのさまざまなソリューションをご提案しております。潜在的なM&A候補の探索にもつながりうるシナジーにも期待できると考えております。
[事業系統図]
上記図における会社の区分は以下のとおりであります。
当社:当社
親 :親会社
持分:持分法適用関連会社
無印:連結子会社
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容」に含めて記載しております。
②施行、受注および販売の実績
a.施行実績
当連結会計年度の施行組数をセグメントおよび部門別に示すと、次のとおりであります。
セグメントおよび部門の名称 |
当連結会計年度 (自2024年1月1日 至2024年12月31日) |
|||
施行組数(組) |
前年同期比(%) |
|||
ブライダル事業 |
婚礼プロデュース部門 |
4,461 |
96.4 |
|
|
婚礼衣裳部門 |
4,815 |
93.0 |
|
|
|
自社施行 |
4,227 |
94.6 |
|
|
他社施行 |
588 |
82.9 |
(注)レストラン特化型事業においては、施行組数がないため記載しておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントおよび部門別に示すと、次のとおりであります。
セグメントおよび部門の名称 |
受注組数 (組) |
前年同期比(%) |
受注残組数(組) |
前年同期比(%) |
|
ブライダル事業 |
婚礼プロデュース部門 |
4,660 |
107.8 |
3,052 |
107.0 |
|
婚礼衣裳部門 |
4,868 |
99.5 |
2,443 |
102.2 |
(注)レストラン特化型事業においては、施行組数がないため記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントおよび部門別に示すと、次のとおりであります。
セグメントおよび部門の名称 |
当連結会計年度 (自2024年1月1日 至2024年12月31日) |
|||
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|||
ブライダル事業 |
18,157,220 |
104.5 |
||
|
婚礼プロデュース部門 |
8,586,710 |
102.7 |
|
|
婚礼衣裳部門 |
3,527,695 |
100.2 |
|
|
|
自社施行 |
3,173,283 |
101.5 |
|
|
他社施行 |
354,411 |
89.9 |
|
レストラン部門 |
6,042,814 |
110.1 |
|
|
|
婚礼飲食 |
4,373,122 |
97.5 |
|
|
宴会・一般飲食 |
1,669,692 |
166.4 |
レストラン特化型事業 |
1,142,499 |
128.0 |
||
合計 |
19,299,719 |
105.7 |
(注)1.ブライダル事業の婚礼衣裳部門における自社施行は、当社直営店および業務提携先で挙式・披露宴を行う場合の衣裳等のレンタルおよび販売に伴う売上収益であります。
2.ブライダル事業の婚礼衣裳部門における他社施行は、他社が運営する施設(ホテル、専門式場、ゲストハウスなど)で挙式・披露宴を行う場合の衣裳等のレンタルおよび販売に伴う売上収益であります。
3.ブライダル事業のレストラン部門における婚礼飲食売上は、挙式・披露宴に係る飲食売上収益であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、期末日の資産・負債の計上および会計期間の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定を行う必要があります。連結財務諸表に影響を与え、より重要な経営判断や見積りを必要とする会計方針は以下のとおりであります。
(非金融資産の減損)
当社グループは、のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず回収可能価額を毎年同じ時期に見積っております。またその他の棚卸資産および繰延税金資産を除く非金融資産は、期末日ごとに市場価格、営業活動から生ずる損益等から減損の兆候の有無を判断し、減損の兆候が識別された場合に回収可能価額を見積っております。その結果、回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、減損処理を行うこととしております。
将来の市況悪化等により、回収可能価額が下落した場合、減損処理を行う可能性があります。
また、回収可能価額の見積りは中期の事業計画を基礎に算出しており、事業計画の主要な仮定は、将来の受注組数および1組あたりゲスト数であります。
(繰延税金資産の回収の可能性)
当社グループは、繰延税金資産については、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、回収可能性の判断は、当社グループの事業計画に基づいて決定した将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当連結会計年度において、繰延税金資産の回収可能性について検討を行いましたが、繰延税金資産の回収可能性に変更は生じておりません。
また、将来の課税所得の見積りの基礎となる事業計画および翌連結会計年度の事業計画の主要な仮定は、受注組数および1組あたりのゲスト数であります。
②経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で各種政策の効果もあり、景気は緩やかに回復していますが、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、「Rock your life 世の中に元気を与え続ける会社でありたい」との企業理念のもと、重点施策について取り組みを行ってまいりました。
重点施策の一つである新規出店については、2024年7月に仙台市に宮城県初進出となる貸し切り型の婚礼施設
「青龍荘」を開業しました。
仙台藩祖伊達政宗公の霊廟(れいびょう)「瑞鳳殿(ずいほうでん)」に隣接する約2,556平米の敷地の一部に、2階建ての建物を新築しました。場所は、木々に囲まれた高台で、瑞鳳殿周辺の杉並木や、仙台平野の西に広がる青葉山、市中心部を流れる広瀬川の豊かな眺望が広がる好立地です。列席者に提供する料理は、金華山や三陸沖の魚介など、地元食材をふんだんに取り入れた料理を提供します。
2024年9月に福島県福島市に貸し切り型の婚礼施設「アマンダンアイル」を開業しました。
「アマンダンアイル」は、荒川をはさんで「荒川桜づつみ公園」の向かいに位置する、自然豊かな眺望が特徴の結婚式場です。3,775.17 平米の敷地に、平屋の建物(延べ床面積 1,120.23平米)を新築しました。建物の荒川側は全面ガラス張りの造りにしました。披露宴会場とチャペルからは、荒川の桜が眼前に見え、吾妻小富士や安達太良山の雄大な景色がその奥に広がります。春の桜や夏の新緑、秋の紅葉、冬の積雪など、四季折々で移ろう景色を婚礼演出に取り込みます。
2026年3月には、静岡市駿河区に貸し切り型の婚礼施設「HOMAM(旧マッケンジー邸)」を開業します。静岡市の「旧マッケンジー住宅及び周辺市有地活用事業」に対し事業提案を行った結果、旧マッケンジー住宅とその周辺の市有地の貸し付けにおいて、当社が優先候補者に選定されました。
2026年春には、富山県富山市に貸し切り型の婚礼施設「(仮称)アマンダンブリッジ」を開業します。富山市の民間事業者のノウハウを活用することで連絡橋周辺広場やフットパスに賑わいを創出することを目的とした「呉羽丘陵フットパス連絡橋周辺広場官民連携事業」に対し出店応募を行った結果、当社を構成員とするグループが設置等予定者に選定されました。今後も官民連携のプロジェクトに積極的に取り組んでまいります。
婚礼施設におけるレストラン営業については、国の有形文化財に指定される歴史的洋館などを含む過去最大規模の全国27府県、34会場でクリスマスディナーを開催しました。また、クリスマスディナーのほかにも、ビアガーデンやアフタヌーンティーなどレストランイベントを強化し、結婚式を控えるカップル以外の方が気軽に式場へ足を運べる機会を増やしています。婚礼以外の催事を企画することで、施設の空き時間を有効活用しながら、今後結婚式を挙げる潜在顧客の開拓も行っております。また、法人宴会等では受注体制を強化した結果、宴会の受注件数が増加するなど宴会・一般飲食についても好調に推移しました。
レストラン特化型事業の新規出店として、2024年7月に広島県広島市に和食料理店「創作Dining SHARI流川」を開業しました。アパグループが2024年12月に大阪市浪速区に開業の地上40階建ての超高層タワーホテルとなるアパホテル&リゾート<大阪なんば駅前タワー>のホテル内に「Cafe&Bar BACCANO」を開業しました。また、2025年3月には、東京都港区に米ニューヨークに本店を構えるピザがメーンのカジュアルイタリアン「セラフィーナニューヨーク赤坂店」を開業、2025年4月には東京都新宿区に和食料理店「SHARI 歌舞伎町タワー(仮称)」を開業します。
ブライダル事業における婚礼プロデュース部門の受注活動については、新規来館数の回復および受注率の改善により好調に推移しました。その結果、受注組数は4,660組(前年同期比7.8%増)、受注残組数は3,052組(前年同期比7.0%増)となりました。また、受注残組数の前年同期比増減率については、当期の受注組数の増加により前連結会計年度末と比較すると、16.7ポイント改善(前連結会計年度末は9.7%減)しております。
売上収益については、参列者数の増加や婚礼施設における宴会・一般飲食にかかる売上の増加等により、当連結会計年度の売上収益は19,299百万円(前年同期比5.7%増)となりました。また、利益面では採用費やアルバイト人件費をコントロールすることができたものの、新店にかかる人件費や減価償却費の増加、集客力向上に向けた広告費の増加、一部店舗の収益性の悪化により減損損失を380百万円計上したこと等により販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益は1,337百万円(前年同期比13.1%減)、税引前利益975百万円(前年同期比20.7%減)、当期利益663百万円(前年同期比29.5%減)となりました。
なお、当連結会計年度末における当社グループの店舗数は以下のとおりとなっております。
(単位:店舗数)
セグメント |
ブライダル事業 |
レストラン 特化型事業 |
||
出店形式 |
ゲストハウス |
ドレスショップ |
その他 |
|
国内 |
36 |
24 |
1 |
9 |
海外 |
- |
- |
1 |
- |
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(ブライダル事業)
ブライダル事業においては、前連結会計年度と比較すると、参列者数も回復してきており、婚礼施設での宴会や一般飲食についても好調に推移していることから、売上収益は18,157百万円(前年同期比4.5%増)となりました。利益面では採用費やアルバイト人件費をコントロールすることができたものの、新店にかかる人件費や減価償却費などの開業費用の増加、集客力向上に向けた広告費の増加、一部店舗における収益性の悪化により減損損失を380百万円計上したこと等により販売費及び一般管理費が増加したことから、セグメント利益2,594百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
(レストラン特化型事業)
レストラン特化型事業においては、インバウンド需要や法人宴会の増加および接待利用や一般飲食の回復による既存店の売上の増加の影響から、売上収益は1,142百万円(前年同期比28.0%増)となりました。利益面では、新店出店に係る消耗品費および人件費などの開業費用の増加があったものの、セグメント利益は43百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
セグメントの名称 |
売 上 収 益 (千円) |
増減率(%) |
構 成 比 (%) |
ブライダル事業 |
18,157,220 |
4.5 |
94.1 |
レストラン特化型事業 |
1,142,499 |
28.0 |
5.9 |
合計 |
19,299,719 |
5.7 |
100.0 |
③財政状態の状況
資産、負債および資本の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産総額は34,732百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,430百万円増加いたしました。主な要因は、当期利益663百万円計上したこと等による営業キャッシュ・フローの増加により現金及び現金同等物が1,828百万円、新店および既存店に係る有形固定資産の取得により有形固定資産が230百万円および営業債権及びその他の債権が61百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債総額は25,885百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,761百万円増加いたしました。主な要因は、新規出店および既存店に係る有形固定資産の取得等によりその他の金融負債が512百万円、借入金の純増額が440百万円、営業債務及びその他の債務が273百万円、未払法人所得税等が202百万円、未払消費税等の増加によりその他の流動負債が164百万円増加したことによるものであります。
(資本)
当連結会計年度末における資本総額は8,846百万円となり、前連結会計年度末に比べ668百万円増加いたしました。主な要因は、当期利益を663百万円計上したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。
④キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は3,548百万円となり前連結会計年度末に比べ1,828百万円の増加(前連結会計年度末比106.4%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は3,891百万円となりました。主な要因は、法人所得税の支払額が376百万円、利息の支払額が286百万円あったものの、税引前利益を975百万円および減価償却費及び償却費を2,481百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は1,450百万円となりました。主な要因は、2024年新規出店および既存店に係る有形固定資産の取得による支出が1,396百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は621百万円となりました。要因は、短期借入金の純増額が211百万円、リファイナンス等に伴う長期借入れによる収入が10,791百万円あったものの、リファイナンスを含む長期借入金の返済による支出が10,658百万円および建物等の賃貸借に係るリース負債の返済による支出が965百万円あったことによるものであります。
⑤資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価である食材等の仕入費用や、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、挙式・披露宴会場に係る設備投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金や設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローおよび金融機関からの借入により賄っております。なお、設備投資資金についてはエクイティファイナンスによる調達を検討しております。
なお、当連結会計年度末において金融機関との間で1,900百万円の当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結しております。(借入実行残高 800百万円、借入未実行残高 1,100百万円。)
⑥経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは継続的安定的な収益の確保を目的とした企業経営を行うため、新規出店に係る設備投資と多店舗化による経営効率の改善の両面についてバランスを保ちながら収益拡大を図る『拡大均衡政策』をとっており、売上収益、営業利益、営業活動によるキャッシュ・フローを重要な経営指標と位置付けております。
当社グループの経営者はこれらの指標を、各年度の事業計画や中期経営計画において、重要な検討要素としております。また、予実管理や決算において、これら指標の内容を分析して以降の経営に活かしております。
前連結会計年度および当連結会計年度の経営指標は、以下のとおりであります。
当連結会計年度については、参列者数の増加や婚礼施設における宴会・一般飲食にかかる売上の増加等により、売上収益は19,299百万円(前年同期比5.7%増)となりました。また、利益面では採用費やアルバイト人件費をコントロールすることができたものの、新店にかかる人件費や減価償却費の増加、集客力向上に向けた広告費の増加、一部店舗の収益性の悪化により減損損失を380百万円計上したこと等により販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益は1,337百万円(前年同期比13.1%減)、税引前利益975百万円(前年同期比20.7%減)、当期利益663百万円(前年同期比29.5%減)となりました。
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前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
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金額(千円) |
金額(千円) |
売上収益 |
18,265,376 |
19,299,719 |
営業利益 |
1,539,559 |
1,337,549 |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
2,996,462 |
3,891,919 |
セグメント情報
6.セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループのセグメントについては、事業の種類別に構成されており、「ブライダル事業」および「レストラン特化型事業」の2つを報告セグメントとしております。
「ブライダル事業」は、挙式・披露宴の企画立案、運営および婚礼衣裳のレンタル、販売ならびに婚礼飲食の提供を主な事業としております。
「レストラン特化型事業」は、宴会・一般飲食(ランチ・ディナー)の提供を主な事業としております。
(2)セグメント収益および業績
当社グループの報告セグメントによる収益および業績は以下のとおりであります。
報告セグメントの利益又は損失は、連結損益計算書上の営業利益であります。
なお、セグメント間の内部取引価格は、市場実勢価格に基づいております。
前連結会計年度(自2023年1月1日 至2023年12月31日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
調整額 (注)1、2 |
連結 |
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ブライダル事業 |
レストラン 特化型事業 |
計 |
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売上収益 |
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外部収益 |
17,372,704 |
892,671 |
18,265,376 |
- |
18,265,376 |
セグメント間収益 |
2,736 |
27,457 |
30,194 |
△30,194 |
- |
計 |
17,375,441 |
920,129 |
18,295,570 |
△30,194 |
18,265,376 |
セグメント利益 |
2,756,912 |
42,515 |
2,799,427 |
△1,259,868 |
1,539,559 |
金融収益 |
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22,481 |
金融費用 |
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△332,324 |
持分法による投資利益 |
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1,168 |
税引前利益 |
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1,230,884 |
セグメント資産(注)3 |
30,402,216 |
754,317 |
31,156,533 |
1,144,868 |
32,301,401 |
その他の情報 |
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減価償却費及び償却費(注)3 |
2,208,690 |
74,024 |
2,282,714 |
61,927 |
2,344,642 |
減損損失(注)3 |
16,314 |
- |
16,314 |
- |
16,314 |
資本的支出(注)3 |
3,864,598 |
3,214 |
3,867,812 |
14,053 |
3,881,866 |
(注)1.セグメント利益の調整額は、主にセグメント間取引消去および各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、当社の資産であります。
3.セグメント資産、減価償却費及び償却費、減損損失、資本的支出には使用権資産に関連する金額を含めております。
当連結会計年度(自2024年1月1日 至2024年12月31日)
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(単位:千円) |
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報告セグメント |
調整額 (注)1、2 |
連結 |
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ブライダル事業 |
レストラン 特化型事業 |
計 |
||
売上収益 |
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外部収益 |
18,157,220 |
1,142,499 |
19,299,719 |
- |
19,299,719 |
セグメント間収益 |
2,097 |
18,060 |
20,157 |
△20,157 |
- |
計 |
18,159,317 |
1,160,559 |
19,319,877 |
△20,157 |
19,299,719 |
セグメント利益 |
2,594,963 |
43,152 |
2,638,116 |
△1,300,566 |
1,337,549 |
金融収益 |
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31,553 |
金融費用 |
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△395,173 |
持分法による投資利益 |
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1,926 |
税引前利益 |
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975,857 |
セグメント資産(注)3 |
30,681,743 |
1,166,524 |
31,848,267 |
2,883,856 |
34,732,123 |
その他の情報 |
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減価償却費及び償却費(注)3 |
2,332,635 |
89,289 |
2,421,925 |
59,134 |
2,481,059 |
減損損失(注)3 |
380,751 |
- |
380,751 |
- |
380,751 |
資本的支出(注)3 |
2,827,177 |
387,757 |
3,214,935 |
12,191 |
3,227,126 |
(注)1.セグメント利益の調整額は、主にセグメント間取引消去および各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は、当社の資産であります。
3.セグメント資産、減価償却費及び償却費、減損損失、資本的支出には使用権資産に関連する金額を含めております。
(3)主要な顧客に関する情報
外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。