2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

日本事業 海外事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)

事業内容

3【事業の内容】

当社グループ(当社並びに連結子会社6社及び持分法適用関連会社1社を指し、以下同様とする)は、「安全・安心にビットを運ぶ」という使命(ミッション)を実現するため、携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク(注1)等を活用したモバイル通信サービス(以下、「モバイル通信サービス」という)及びモバイル・ソリューション(モバイル通信サービスを含むものとし、以下同様とする)、並びに、当社の特許技術であるFPoSを活用して本人性及び真正性を担保した通信基盤及び認証基盤を提供する事業(以下、「FPoS事業」という)を展開しています。

FPoS事業の規模はまだ小さいため、当連結会計年度において当社グループが営む事業は、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションとなります。

なお、当連結会計年度から報告セグメントの区分を変更しました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しています。

 

(1) 当社グループが営む事業の種類及び概要(主要な関係会社との関連を含む)は、以下のとおりです。なお、当社グループの報告セグメントは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、各事業のセグメント情報との関連の記載は省略いたします。

 

① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業)

 携帯電話事業者のモバイル通信ネットワークを活用し、当社グループがMVNO(注2)またはMVNE(注3)としてモバイル通信サービスを提供する事業で、日本国内で展開しています。

事業の種類

事業の概要

主要な関係会社

(ⅰ)MVNO事業

(販売ブランド:日本通信SIM、bモバイル等)

日本国内において、主に個人(訪日旅行者や中小法人を含むものとし、以下同様とします)向けに、SIMを提供してモバイル通信サービスを提供する事業

(2001年12月個人向けサービスとして提供開始)

H.I.S.Mobile株式会社

(ⅱ)MVNE事業

日本国内において、主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナーに対して、各パートナーの要望に応じたモバイル通信サービスを提供する事業

(2014年11月サービス開始)

 

② モバイル・ソリューション(MSP事業)

 携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク等を活用し、当社グループがモバイル・ソリューションを提供する事業で、日本国内及び米国で展開しています。

事業の種類

事業の概要

主要な関係会社

(ⅰ)MSP事業(日本)

日本国内において、法人顧客またはMVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業

(2016年1月サービス開始)

(ⅱ)MSP事業(海外)

米国において、金融機関等の法人顧客またはシステムインテグレーター等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業

(2007年11月サービス開始)

JCI US Inc.

 

(2) 当社グループの事業系統図(モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション)は、以下のとおりです。なお、当社グループの報告セグメントは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、各事業のセグメント情報との関連の記載は省略いたします。

 

 

(3) 当社グループが営む事業の詳細は、以下のとおりです。

① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業)

 当社は日本国内において、携帯電話事業者(ドコモ及びソフトバンク)のモバイル通信ネットワーク(5G、4G及び3G通信網)を活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、(ⅰ)「日本通信SIM」及び「bモバイル(ビーモバイル)」のブランドで主に個人向けにモバイル通信サービスを提供する事業(MVNO事業)、並びに、(ⅱ)主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナー(MVNO)にモバイル通信サービスを提供する事業(MVNE事業)を営んでいます。

 MVNO事業は、SIMにインターネット接続サービス及び音声通話サービス等を組み合わせて提供する方法で展開しており、顧客はSIMをスマートフォン等に搭載することで手軽にインターネットを利用することができます。

 MVNE事業は、主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナーに対し、モバイル通信サービスを提供するとともに、パートナーがMVNO事業を円滑に運用するためのソリューションを提供しています。

 当社は、MVNE事業において、パートナーであるMVNOの要望に応じてモバイル通信サービスを企画・開発し、モバイル通信ネットワーク、通信端末、端末用ソフトウェア、認証システム、課金・請求システム及び顧客管理システム等を提供するとともに、パートナーから、モバイル通信サービスの運用にかかるネットワーク・マネジメント、コールセンター及び物流等に関する業務を受託しています。当社は、これらの業務にかかるパートナープラットフォームを提供することで、MVNOの事業活動を後方から強力に支援しています。

 

② モバイル・ソリューション(MSP事業)

 当社グループは日本国内及び米国において、携帯電話事業者(日本においてはドコモ及びソフトバンク、米国においてはVerizon Wireless)のモバイル通信ネットワーク(5G、4G及び3G通信網)等を活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、主にパートナーや法人向けにモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供する事業を営んでいます。

 当社グループが提供しているモバイル・ソリューションには、モバイル専用線(注4)によるセキュアなネットワーク、マルチキャリアとの接続による冗長性を備えたデュアル・ネットワーク製品、ネットワークをEnd to Endで保守するための機器監視サービス、ローカル5G(注5)向けのSIMなどがあります。

 MSP事業は、(ⅰ)日本国内において、法人顧客またはパートナー(MVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等)にモバイル・ソリューションを提供する「MSP事業(日本)」及び(ⅱ)米国において、法人顧客(金融機関等)またはパートナー(システムインテグレーター等)にモバイル・ソリューションを提供する「MSP事業(海外)」として展開しています。

 

 (ⅰ)MSP事業(日本)

 法人顧客またはMVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業です。

 当社は、「MSP事業(日本)」において、多くのモバイル・ソリューションを企画・開発していますが、代表例として、デュアル・ネットワーク製品による固定通信の無線通信への置き換えがあります。デュアル・ネットワーク製品は、複数の携帯電話事業者の回線によるモバイル専用線を冗長構成したもので、主回線に障害が発生した場合は自動的に副回線に切り替わり、常に通信を維持することができるものです。無線通信は、固定通信に比べて導入及び維持のためのコストを抑えることができますが、セキュリティ、エリアカバレッジ、安定した通信の確保等が課題となっていました。デュアル・ネットワーク製品は、無線通信によってコストを抑えつつ、専用線の冗長化により、安定した通信を確保することができます。

 また、当社は、決済代行業を営むパートナー企業との協業により、当社のモバイル専用線と専用タブレット端末を組み合わせて、クレジットカードの非対面加盟店におけるクレジットカード情報の非保持化を支援するサービスを提供しています。このサービスは、2018年6月の割賦販売法の改正を受け、クレジットカードの非対面加盟店がクレジットカード情報の非保持化を実現するためのソリューションとしてご利用いただいています。

 さらに、当社は、企業や教育機関等に対し、ローカル5G向けのSIMを提供しています。ローカル5Gは、通信事業者ではない企業や教育機関、自治体等が独自の5Gネットワークを構築して運用するものですが、ローカル5Gの運営者がSIMを用意するため、通信事業者のサポートが必要です。当社は、日本及び米国で培った技術及びノウハウを活用し、ローカル5Gを構築・運用する企業や教育機関等を支援しています。

 

 (ⅱ)MSP事業(海外)

 当社の連結子会社で主に米国においてMVNO事業を展開するJCI US Inc.が、Verizon Wirelessのモバイル通信ネットワーク等を活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、金融機関等の法人顧客またはシステムインテグレーター等のパートナーのイネイブラーとして、パートナーに対して、各パートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業です。

 JCI US Inc.は、米国及びカナダで、金融情報やPOSデータなど、極めて重要な情報をやりとりする顧客に、VPNを使用しないモバイル専用線サービスを提供しています。このサービスの強みは、ATM(現金自動支払機)等の端末から決済センターまでのEnd to Endを無線の専用線で完結させることで、インターネットに出ることなく、強固なセキュリティを確保した通信サービスを提供することができることです。当社グループは、「MSP事業(海外)」において、ATMを中心に、POS(店頭端末)、自動販売機、KIOSK(設置型情報端末)、店舗内設置型銀行金庫など、モバイル専用線サービスの利用用途を拡大しています。

 また、JCI US Inc.は、CBRS(市民ブロードバンド無線サービス)向けに「ハイブリッドSIM」(ローカル基地局及び携帯電話事業者の基地局の両方を使うことができるSIM)を提供しています。

 

 

(注)1.モバイル通信ネットワークとは、携帯電話等の移動体通信で使用される無線ネットワーク網をいいます。

2.MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)とは、MNO(Mobile Network Operator:移動体通信事業者)が保有する無線ネットワークを利用し、独自のサービスを企画・構築し、独自の販売ルートでサービスを提供する事業者をいいます。

3.MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)とは、MVNOとの契約に基づき、当該MVNOの事業の構築を支援する事業を営む企業をいいます。

4.モバイル専用線とは、当社が提供するサービスの名称で、モバイル通信ネットワークによる専用線サービスをいいます。

5.ローカル5Gとは、通信事業者が全国に展開する第5世代移動通信システム(5G)とは異なり、通信事業者ではない企業や自治体が、特定の建物、敷地、企業、工場、自治体等の限られた地域で独自の5Gネットワークを構築して運用するシステムをいいます。

 

MVNO/MVNE概念図

     

     出典:MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン(総務省、2025年3月最終改定)に掲載されている図に基づく

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社並びに連結子会社及び持分法適用関連会社)の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度の売上高は9,238百万円となり、前連結会計年度と比較して1,838百万円(24.8%増)の増収となりました。これは、「日本通信SIM」を主とした音声定額・準定額サービスの成長によるものです。

売上原価は5,396百万円となり、前連結会計年度と比較して1,257百万円の増加(30.4%増)となりました。これは、主に「日本通信SIM」の成長に伴う携帯網の調達コストの増加によるものです。なお、当社がドコモから調達する携帯網は、データ通信及び音声通話のいずれも、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えた額を超えない額で設定するものとされているため、加入者が増加しても一定の粗利率をあげることができるようになっています。売上総利益は3,842百万円となり、前連結会計年度と比較して580百万円の増加(17.8%増)となりました。

販売費及び一般管理費は2,880百万円となり、前連結会計年度と比較して756百万円の増加となりましたが、これは日本通信SIMの認知度向上策として249百万円を当連結会計年度に支出したこと、及びドコモの音声・SMS網との相互接続のための先行調査費用等33百万円を計上したことによります。営業利益は962百万円(前連結会計年度は1,139百万円)、経常利益は1,000百万円(前連結会計年度は1,183百万円)となりました。

また、モバイル通信サービスの成長により、当社がドコモから調達するデータ通信網等を増強することに伴い、ドコモにおいて当社とのデータ通信の接続装置を交換する必要が生じたため、当社は、当連結会計年度において、ドコモの接続約款にもとづき、ドコモの既存の接続装置の減価償却未償却残高相当額である35百万円を特別損失(通信設備除却費用負担金)として計上しました。これにより、親会社株主に帰属する当期純利益は849百万円(前連結会計年度は1,365百万円、特別利益363百万円を含む)となりました。

 

②財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は5,507百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,954百万円増加しました。これは主に現金及び預金が1,782百万円、売掛金が71百万円増加したことによるものです。固定資産は1,805百万円となり、前連結会計年度末に比べ948百万円増加しました。これは主に有形固定資産が138百万円、無形固定資産が480百万円、長期貸付金が300百万円増加したことによるものです。繰延資産は27百万円となり、前連結会計年度末に比べ27百万円増加しました。これは社債発行費が27百万円増加したことによるものです。

この結果、総資産は7,340百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,930百万円増加しました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は1,673百万円となり、前連結会計年度末に比べ370百万円増加しました。これは主に買掛金が116百万円、1年内償還予定の社債が286百万円増加した一方、未払法人税等が123百万円減少したことによるものです。固定負債は1,796百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,669百万円増加しました。これは主に社債が1,714百万円増加したことによるものです。

この結果、負債は3,470百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,040百万円増加しました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は3,870百万円となり、前連結会計年度末に比べ890百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益849百万円を計上したことによるものです。

この結果、自己資本比率は50.4%(前連結会計年度末は62.8%)となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は4,300百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,782百万円増加しました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは930百万円の収入(前連結会計年度は1,071百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益964百万円及び減価償却費198百万円の計上、仕入債務の増加が116百万円あった一方、法人税等の支払額が275百万円あったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは1,104百万円の支出(前連結会計年度は213百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出257百万円、無形固定資産の取得による支出545百万円、長期貸付けによる支出300百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは1,957百万円の収入(前連結会計年度は75百万円の収入)となりました。これは主に社債の発行による収入1,971百万円によるものです。

 

④生産、受注及び販売の実績

(a) 生産実績

当社グループのサービス提供の実績は、販売実績とほぼ一致していますので、生産実績に関しては(d) 販売実績の項をご参照ください。

(b) 仕入実績

当社グループの当連結会計年度の仕入実績は次のとおりで、セグメントはモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションの単一セグメントです。

なお、セグメントについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)セグメント情報」をご参照ください。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション(千円)

4,175,990

129.3

合計(千円)

4,175,990

129.3

 (注)金額は仕入価額で表示しています。

 

(c) 受注実績

当社グループは 、受注から販売までの所要日数が短く常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しています。

 

(d) 販売実績

当社グループの出荷金額に基づく販売実績は次のとおりで、セグメントはモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションの単一セグメントです。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前年同期比(%)

モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション(千円)

9,202,231

124.4

合計(千円)

9,202,231

124.4

 (注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上である相手先は次のとおりです。


 
相手先

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

 

 金額(千円)

   割合(%)

 金額(千円)

   割合(%)

H.I.S.Mobile株式会社

1,091,662

14.8

1,193,373

13.0

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、「安全・安心にビットを運ぶ」という使命(ミッション)を実現するため、携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク等を活用したモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション、並びに、FPoS事業を展開しています。

 モバイル通信サービス、モバイル・ソリューションのうちローカル携帯網による通信(ローカル4G/5G)事業、及び、FPoS事業に関する認識及び分析・検討内容は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境及び経営戦略」に記載しています。

 

②資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。

 運転資金は基本的に内部資金より充当しています。

 

③重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成しています。その作成は経営者による会計方針の選択及び適用、並びに資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、特に次の会計方針に関する事項が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えます。

 

(ⅰ)貸倒引当金

 当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案して、回収不能見込額を計上しています。販売先の財務状況及び支払能力に重要な変動が生じた場合、これらの貸倒引当金の見積に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(ⅱ)棚卸資産の評価

 当社グループは、総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額については、収益性の低下による簿価切下げの方法)により評価しています。将来の市場環境に重要な変動が生じた場合、これらの棚卸資産の評価額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(ⅲ)固定資産の減損

 当社グループは、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減損する会計処理を適用しています。経済環境の著しい悪化等により営業収益が大幅に低下する場合等には、減損損失が発生する可能性があります。

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

Ⅰ 前連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)

「Ⅱ 当連結会計年度(報告セグメントの変更等に関する事項)」に記載のとおりです。

 

Ⅱ 当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

当社グループは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、記載を省略しています。

 

(報告セグメントの変更等に関する事項)

当社グループは、報告セグメントを従来「日本事業」及び「海外事業」の2区分としていましたが、当社グループの事業展開、経営資源の配分等の観点から報告セグメントについて再考した結果、当連結会計年度より報告セグメントを「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントに変更しています。

この変更により、前連結会計年度及び当連結会計年度におけるセグメント情報の記載を省略しています。

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しています。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

 

日本

米国

合計

7,282,217

118,530

7,400,748

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。

 

(2)有形固定資産

(単位:千円)

 

日本

米国

合計

222,392

8,658

231,051

 

3.主要な顧客ごとの情報

売上高の認識において未提供の役務部分を商品群ごとに計算して前受収益を認識していますが、当社の経営管理は出荷基準による売上高を指標としていること、さらには、前受収益が販売先ごとに計算されていないため、記載を省略しています。

なお、主要な顧客の売上に関する情報は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

 

当連結会計年度(自  2024年4月1日  至  2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しています。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しています。

 

(2)有形固定資産

 

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しています。

 

3.主要な顧客ごとの情報

売上高の認識において未提供の役務部分を商品群ごとに計算して前受収益を認識していますが、当社の経営管理は出荷基準による売上高を指標としていること、さらには、前受収益が販売先ごとに計算されていないため、記載を省略しています。

なお、主要な顧客の売上に関する情報は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自2024年4月1日  至2025年3月31日)

 該当事項はありません。

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 該当事項はありません。

 

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。