2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    7,157名(単体) 38,341名(連結)
  • 平均年齢
    45.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    22.1年(単体)
  • 平均年収
    8,828,772円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    2.7%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

当社及び基幹事業会社は、福島責任の貫徹とともに、GX・DX等に対応した安定供給責任の全う、カーボンニュートラルの実現といった中長期的かつ社会的要請の高い課題に取り組むことを事業戦略の中核に位置付けている。

これらの事業戦略は、長期間にわたる事業遂行と高度な専門性を要する点に特徴があり、設備や資本のみならず、現場に根差した技術力、使命感及び倫理観を備えた人財の継続的な確保・育成が、その成否を左右する重要な要素であると認識している。

このような認識のもと、当社及び基幹事業会社は、グループ全体の事業戦略と整合した人財戦略を策定し、戦略遂行に不可欠な専門人財の育成・配置、技術・知見の確実な継承、ならびに多様な人財が中長期的に活躍できる基盤(給与等の額及び内容の決定に関する方針を含む)の整備を通じて、持続的な価値創造を支える人的基盤の強化に取り組んでいる。

 

 

 

 

(2) 【従業員の状況】

① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

ホールディングス

12,994

〔378〕

フュエル&パワー

0

〔0〕

パワーグリッド

20,469

〔1,224〕

エナジーパートナー

3,210

〔14〕

リニューアブルパワー

1,668

〔6〕

合計

38,341

〔1,622〕

 

(注) 「従業員数」は就業人員数(出向人員等を除く)であり、臨時従業員数は〔 〕内に年間の平均人員を外数で記載している。

 

② 提出会社の状況

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

7,157

45.1

22.1

8,828,772

2.7

 

(注) 1.当社は単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしていない。

2.「従業員数」は就業人員数であり、出向人員等は含まない。

3.「平均年間給与(税込み)」は、基準外賃金を含む。

4.59歳到達年度までに「再雇用や転籍により65歳まで就労する」又は「60歳の定年まで就労する」のいずれかの就労形態を選択する。

ただし、転籍を選択する特別管理職に限り、先行して57歳到達年度に転籍を行う。

5.労働組合の状況について特記するような事項はない。

 

③ 最大人員会社の状況

 ア 当事業年度における従業員数が最も多い会社

 東京電力パワーグリッド株式会社

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

13,888

45.7

24.9

8,239,033

3.4

 

(注) 1.同社は単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしていない。

2.「従業員数」は就業人員数であり、出向人員等は含まない。

3.「平均年間給与(税込み)」は、基準外賃金を含む。

4.59歳到達年度までに「再雇用や転籍により65歳まで就労する」又は「60歳の定年まで就労する」のいずれかの就労形態を選択する。

ただし、転籍を選択する特別管理職に限り、先行して57歳到達年度に転籍を行う。

5.労働組合の状況について特記するような事項はない。

 

 

  イ 上記アの会社の次に従業員数が多い会社

 東京電力エナジーパートナー株式会社

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

2,492

44.6

21.0

8,384,016

3.2

 

(注) 1.同社は単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしていない。

2.「従業員数」は就業人員数であり、出向人員等は含まない。

3.「平均年間給与(税込み)」は、基準外賃金を含む。

4.59歳到達年度までに「再雇用や転籍により65歳まで就労する」又は「60歳の定年まで就労する」のいずれかの就労形態を選択する。

ただし、転籍を選択する特別管理職に限り、先行して57歳到達年度に転籍を行う。

5.労働組合の状況について特記するような事項はない。

 

④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業等取得率及び労働者の男女の賃金の差異

ア 提出会社

 

当事業年度

補足説明

管理職に占める
女性労働者
の割合(%)
(注)1

男性労働者の
育児休業等
取得率(%)
(注)2,5

労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・
有期労働者

7.1

92.9

83.5

82.8

82.0

(注)3,4

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。

3.「管理職に占める女性労働者の割合」「男性労働者の育児休業等取得率」「労働者の男女の賃金の差異」に関する取り組み等については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 人的資本」を参照。

4.当社(提出会社)の女性社員比率は13.2%。

5.育児休業等取得率の数値は正規雇用のみ。

 

 

イ 連結子会社

 

当事業年度

補足説明

名称

管理職に
占める
女性労働者
の割合(%)

(注)1

男性労働者の
育児休業等
取得率(%)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

うち正規

雇用労働者

うちパート・
 有期労働者

 

全労働者

うち正規

雇用労働者

うちパート・
有期労働者

東京電力パワーグリッド㈱

5.8

-

85.3

-

(注)3

(注)5

79.7

80.5

69.8

(注)4

東京電力エナジーパートナー㈱

11.9

-

97.9

-

(注)3

(注)5

83.2

82.8

80.0

(注)4

東京電力リニューアブルパワー㈱

2.3

-

87.5

-

(注)3

(注)5

75.9

72.7

76.0

(注)4

東電不動産㈱

7.6

-

-(対象者なし)

-(対象者なし)

(注)1

81.3

76.1

66.1

 

東京パワーテクノロジー㈱

-

54

-

-

(注)2

73.8

75.8

52.4

 

東電設計㈱

2.8

64

-

-

(注)2

82.7

81.4

69.2

 

㈱テプコシステムズ

8.3

64.2

-

-

(注)2

81.5

81.5

-(対象者なし)

 

東京レコードマネジメント㈱

14.3

-(対象者なし)

-

-

(注)2

81.0

87.4

87.8

 

東京電設サービス㈱

-

100

-

-

(注)2

95.7

82.3

89.7

 

東電タウンプランニング㈱

4.0

85

-

-

(注)3

84.2

79.1

75.7

 

東電用地㈱

5.2

40

-

-

(注)2

84.1

83.7

85.2

 

テプコ・ソリューション・アドバンス㈱

20.3

100

-

-

(注)2

71.7

77.1

75.2

 

東電物流㈱

3.5

100

-

-

(注)2

76.9

80.8

73.8

 

TEPCO光ネットワークエンジニアリング㈱

2.0

-

-

-

 

-

-

-

 

東電ハミングワーク㈱

30.8

-

-

-

 

-

-

-
 

 

東双ファシリティ&サービス㈱

10.7

-

-

-

 

75.2

77.2

63.6

 

㈱当間高原リゾート

18.2

-

50

-

(注)1

77.3

86.5

39.3

 

㈱ファミリーネット・ジャパン

22.1

-

-

-

 

84.5

83.8

-

 

日本ファシリティ・ソリューション㈱

3.8

-

80

-

(注)1

-

-

-

 

東京発電㈱

2.8

-

-

-

 

81.4

78.4

83.7

 

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。

4.「管理職に占める女性労働者の割合」「男性労働者の育児休業等取得率」「労働者の男女の賃金の差異」に関する取り組み等については「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 人的資本」を参照。

5.育児休業等取得率の数値は正規雇用のみ。

 

 

ウ 東京電力ホールディングス株式会社及び基幹事業会社

 

当事業年度

補足説明

管理職に占める
女性労働者
の割合(%)
(注)1

男性労働者の

育児休業等
取得率(%)

(注)2,5

労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・
有期労働者

6.8

88.9

82.2

82.0

74.2

(注)3,4

 

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。

3.「管理職に占める女性労働者の割合」「男性労働者の育児休業等取得率」「労働者の男女の賃金の差異」に関する取り組み等については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 人的資本」を参照。

4.当該基幹事業会社は東京電力パワーグリッド㈱、東京電力エナジーパートナー㈱及び東京電力リニューアブルパワー㈱の3社を指している。

5.育児休業等取得率の数値は正規雇用のみ。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりである。

本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は提出日現在において判断したものである。

 

(1) カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み

① ガバナンス

当社グループは、カーボンニュートラルの実現を含むサステナビリティ課題を、経営上の重要な戦略事項と位置づけ、当社の取締役会による監督のもと、執行側において適切な意思決定及び実行がなされるガバナンス体制を構築している。

 当社の取締役会は、ESGを含むサステナビリティに関する専門的知見の確保を目的に、取締役に求められるスキルを明確化したうえで候補者を選任しており、気候変動をはじめとするサステナビリティ課題について、定期的に審議・監督を行っている。また、重要な経営課題に関する事業計画のPDCAにおいては、脱炭素化の進捗状況に加え、気候変動に係る制度・政策の動向や物理的リスクなど、計画達成を阻害する可能性のある要因について、執行側から取締役会へ報告がなされ、取締役会はその妥当性や対応方針を監督している。さらに、サステナビリティ経営を推進する観点から、執行役の報酬制度における業績連動報酬には、気候変動への取組みに関する評価指標が組み込まれている。
執行側におけるサステナビリティ課題の統括機関として、ESG委員会を設置しており、リスク及び機会の観点から、気候変動を含むESG課題を経営戦略に取り込み、対応強化を目的として開催している。なお、同委員会の委員長については、2026年4月より社長から最高財務責任者(CFO)兼ESG担当役員へ変更し、財務戦略及び資本市場との対話を一体的に踏まえたサステナビリティ経営の推進体制を強化している。
ESG委員会において審議された対応方針や具体的な対応策については、適宜、執行役会にて決議されている。これにより、サステナビリティ課題に関する検討内容が、速やかに経営判断及び業務執行へと反映される仕組みとしている。

    また、ESG委員会には監督側の専門的知見を経営に反映させるため、取締役会長及び監査委員会委員長が

   オブザーバーとして参加している。ESG委員会での議論内容や、執行役会で決議された重要事項については、

   取締役会へ適宜報告され、取締役会による監督機能との連動を図っている。

 

[東京電力ホールディングス株式会社の体制]

 


 

 

② リスク管理

    当社グループは、気候変動に伴うリスク及び機会について、経営リスクの一部として位置づけ、全社的なリ

   スク管理の枠組みの中で統合的に管理している。

    事業計画の策定段階においては、GXの進展、エネルギー安全保障への要請の高まり、気候変動に係る制度・

   政策変更、自然災害の激甚化等の物理的影響など、外部環境変化等に由来するリスク及び事業機会の抽出・評

   価を行っている。執行側で経営に与える影響が大きいと判断された事項については重要経営課題として整理し、

   取締役会の確認を経て事業計画に反映している。

    リスク管理については、リスク管理委員会を中心とした全社的な管理体制を構築しており、ESG委員会と密

   接に連携することで、気候変動リスクを含むサステナビリティ関連リスクの適切な管理を行っている。具体的に

   は、最高リスク管理責任者(CRO)がESG委員会にオブザーバーとして参加しているほか、ESG委員会で

   の議事概要や検討結果はリスク管理委員会事務局に共有されている。

    また、事業計画の進捗管理においては、計画の進捗状況と併せて、事業計画の達成を阻害し得るリスクの変容

   状況についても定期的にモニタリングを行っている。これらの内容は、執行役会及び取締役会へ報告され、必

   要に応じて対応方針の見直しや追加的な対策が検討される仕組みとしている。

 

③ 戦略

  当社グループは、気候変動問題を重要な経営課題の一つと認識し、2026年1月に公表した五次総特においても「脱炭素電源の確保・カーボンニュートラルの実現」に向けた取組を掲げている。

  エネルギー安全保障への要請の高まりとともに、国内外で期限付きのカーボンニュートラル目標が表明されて

 いる中、高まるデジタル需要への対応に限らず、当社グループの供給するエネルギー・電力の脱炭素化を抜本的

 に進めていく。

  この観点から、当社グループとして、地域の理解を大前提に、柏崎刈羽原子力発電所6号機及び7号機の再稼

 働を着実に進めていく。加えて、東日本における原子力の安定的な稼働に向けて、原子力技術者や施工力の確

 保、審査対応、原子力サプライチェーンの維持等における他社との連携や、デジタル分野をはじめ他の事業者と

 の連携を図っていく。

  また、資産回転型の投資・共創による、水力や風力などの再生可能エネルギーの国内新規開発の推進や系統用

 蓄電池の事業拡大に伴う調整力の増強にも果敢に挑戦する。加えて、長期の電力購入契約(PPA)や市場取引

 など多様な手段を活用した脱炭素電源の調達の強化を進め、脱炭素社会の実現を牽引していく。

 

④ 指標及び目標

当社グループは、カーボンニュートラルの実現に向けて、「2040年度においてお客さまにお届けする電力の6割を上回る水準を脱炭素電源で確保」することを目指し、さらに「2050年に向けてエネルギー供給由来のCO排出の実質ゼロに挑戦」し、脱炭素化に向けた取組を進めていく。

なお、2024年度の当社及び基幹事業会社を対象とした温室効果ガス排出量はScope1が20万t-CO2、Scope2(※)が490万t-CO2、Scope3が11,510万t-CO2であった。

(※)電力購入先ごとの排出係数に基づき算定する基準(マーケット基準)にて算出している。

 

 

 

 

(2) 人的資本

当社及び基幹事業会社は、福島責任の貫徹とともに、エネルギーの安定供給という社会的責務の全うやカーボンニュートラルの実現といった長期的な課題に取り組んでいる。これらの取り組みは、社会からの信頼を前提として持続的に進めていく必要がある。

こうした事業環境において、当社及び基幹事業会社にとって人的資本は、事業活動を支える基盤であると同時に、社会的責任を果たし続けるための重要な要素である。特に、現場における安全文化の醸成、技術・知見の確実な継承、ならびに多様な価値観を尊重した組織運営は、持続可能な事業運営を行う上で欠かすことのできない要件である。

当社及び基幹事業会社は、こうした認識のもと、人と組織のありたい姿を示したHR-Visionを掲げ、5つの優先領域を設定した人財マネジメント方針を策定し、自分らしく働ける環境や自ら働き方をデザインできる環境の整備等を通じて、社員一人ひとりが能力を発揮し、長期にわたり活躍できる基盤づくりを進めている。人的資本に関する主な取組や指標については、以下に記載するとおりである。

 

   ガバナンス・リスク管理

当社及び基幹事業会社は、人財リソースの質・量両面からの確保への対応を重要な経営課題と認識しており、当社の取締役会は、執行役の中から最高労務人事責任者(CHRO)を選任し、業務執行状況の報告を受ける等して、人財戦略及び行動計画の進捗等をモニタリング・監督している。また、当社の執行役会並びに執行役を中心とした経営会議等では、全社的な課題の抽出や対応方針について審議している。

また、当社及び基幹事業会社に影響を与える外部環境とそれに関係するリスクの発現可能性、発現した場合の影響度、時間軸を総合的に評価し、人的資本経営・人権尊重の取り組みに活かしている。

 

② 戦略

当社及び基幹事業会社は、福島責任の貫徹を大前提に、世界的なデジタル需要の高まりを受けた電力需要増への対応とともに、GX・DX等に対応した安定供給責任の全う、カーボンニュートラルの実現に向けた事業構造の変革を進めている。この実現のためには、事業環境等の変化により更に高度化・多様化する人財ニーズを的確にとらえた上で、必要な人財を確保するとともに、ポテンシャルをいかんなく発揮できるよう、グループ全体の事業戦略と連動した人財戦略として設定した「5つの優先領域」に係る取り組みを更に深化させる必要がある。これにより、社員一人ひとりの意欲や能力、組織のパフォーマンスの最大化をめざしていく。

また、CHROをはじめ、当社の経営企画担当役員や基幹事業会社の社長等をメンバーとしたHR委員会を設け、HRマネジメントに関する全体方針や、人財の採用・育成・配置等に係る施策の審議・検討を行っている。その中では、グループ全体の事業戦略と人財戦略との整合を図るとともに、HRや各主体が課題解決に向けて責任を持って取り組むサイクルを構築している。

 

[人財戦略について]


※ 上記は当社及び基幹事業会社を対象としている。

 

<優先領域1:リソースマネジメント>

当社事業を支える人財の確保に向けては、採用手法の多様化により、新卒社員、即戦力社員を計画的に採用するとともに、若年層のリテンションやミドル層、シニア層がより意欲・パフォーマンス高く活躍し続けられる魅力ある仕組みを整備している。特に、五次総特の下では、中長期にわたる廃炉事業の完遂とGX・DX等に対応した安定供給の実現の両立を進めており、重要経営課題に必要な人財を優先配置するとともに、安定供給維持に必要な人財だけでなく、中長期にわたり事業戦略上重要なスキル領域(DX等)を特定し、将来、どこでどのようなスキルを持った人財が必要かを明らかにした上で、担い手となる人財を質・量ともに持続的な計画で確保、育成することで、仕事と人の最適化をめざしていく。

 

<優先領域2:「両利きの経営」を加速する人事戦略>

取り巻く環境の変化に対応し、事業を牽引できる経営リーダーや技術・技能の継承を推進する電力プロフェッショナル人財、新たな事業を創造できる稼ぐ力を持った人財の育成に向けたサイクルを構築し、挑戦・選択できる機会を付与している。また、社員一人ひとりのスキルや経験等の人財情報を一元管理し、タレントマネジメントによる、適所適財を実現していく。

特に、経営リーダーの育成に向けては、ビジネスを牽引できる経営リーダーを安定・継続的に輩出できるよう、候補人財の選抜や育成を目的とした戦略的人財育成委員会を設置し、選抜、育成、モニタリング等の育成サイクルに経営層が直接関わり、指名委員会と連携した後継者育成の仕組みを構築している。

また、稼ぐ人財の育成として市場のニーズや競争状況に適応しながら、革新的な発想や戦略を展開し、新しいビジネスアイデアを実現するために、適性のある人財を社内から発掘し、研修や自律的な学習支援、OJT等を通じて育成している。

 

<優先領域3:DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)>

多様な人財が互いに尊重し合い、それぞれの能力を最大限に発揮できる組織づくりを経営の重要なテーマの一つとして位置付け、DEIを人的資本戦略の基盤として推進している。「一人ひとりがTEPCO」のスローガンのもと、性別、年齢、部門、働き方等にとらわれない多様性マネジメントを通じて、インクルーシブな企業文化を醸成し、多様な経験や感性から生まれるリーダーシップを組織の成長と人的資本価値の最大化につなげている。

あわせて、ミドルマネジメント層を中心に育成計画に基づく成長機会を提供し、統合的な組織マネジメントを担う人財の育成に注力している。これらの取り組みにより、社会や投資家から信頼され選ばれる企業を目指す中、女性活躍推進に優れた企業として2026年3月に「なでしこ銘柄」に初めて選定されており、今後も多様な人財がワンチームとして活躍できる組織基盤の強化を通じ、持続的な企業価値の向上を図っていく。

 

<優先領域4:TEPCO Work Innovation>

社員一人ひとりのワークライフバランスの実現と幸福度向上を、人財の持続的な活躍と企業価値向上につなげることを目的に、社員が高い付加価値を生み出し続けられる 環境づくりを推進し、仕事と働き方の変革に向けた様々な取り組みを展開している。

具体的には、カイゼン・DXを用いた業務改革と働き方の多様化や労働時間マネジメントの適正化等の働き方改革を 一体的に取り組むことで、人と組織が最大限のパフォーマンスを発揮できる働き方の実現を目指している。

また、組織としてのパフォーマンス が最大限発揮できるよう、1on1ミーティングの促進や管理職に対するマネジメント支援の充実等、個人の成果と成長に向き合う対話・支援型のマネジメント力を強化するための取り組みを展開し、社員の成長や組織の活力向上を促進している。

 

<優先領域5:基盤強化>

人と組織の活力、生産性を高める上では、社員のエンゲージメントを向上させることが極めて重要と考え、「社員幸福度」を総合KPIとして設定している。また、「社員幸福度」を構成する3つの重要指標として、社員一人ひとりの「働きがい」、「成長実感」、「ワークライフバランス」を設定し、全社員対象の社員意識調査で測定している。調査の結果は、経営会議や企業倫理委員会等に報告すると同時に、社外有識者からもご意見をいただき、全社的な施策の検討・実施につなげている。また、速やかに各組織にフィードバックし、自職場の強みや弱みの理解を促した上で、エンゲージメント向上につながる施策の自律的な展開を推進している。

さらには、社員意識調査の結果を活用して、活力ある働き方を実践している現場第一線職場へ訪問・ヒアリングを行い、取り組みを社内広報で紹介する等、好事例の社内展開にも取り組んでいる。

また、人権尊重の取り組みとして、国際連合の「ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠した人権尊重の仕組みを構築し、あらゆるステークホルダーの人権が尊重されるよう、人権への負の影響の防止と軽減するための取り組みを行っている。具体的には、「東京電力グループ人権方針」をコミットメントとし、人権デュー・ディリジェンス(人権DD)を展開するとともに、救済メカニズムを構築し運用している。人権DDについては、「自社」「連結子会社」「サプライヤー」を優先対応スコープとして特定し、取り組みを進めている。

ガバナンスの体制としてCHROが委員長を務める人権委員会において、計画の審議・モニタリングや、人権に関するリスク低減策の議論・提言を実施する等、PDCAサイクルを主導している。取り組み状況は定期的に取締役会へ報告しており、取締役会が執行側を監督する体制も整えている。また、取り組みの実効性を高めるためには社員の理解が欠かせないため、社員の人権方針理解度や職場における人権尊重度について2030年度目標を設定し、研修等を実施している。

事業活動を行う国や地域の法改正等、外部環境の変化にも目を配り対応することで、グローバルビジネスにおけるリスクの予見や管理にも寄与するものと考えており、当社グループが信頼され選ばれ続ける企業グループとなるため、社内外のステークホルダーとともに人権尊重の取り組みを推進している。

 

 

③ 指標及び目標

当社及び基幹事業会社は、人財戦略の総合KPIとして、「社員幸福度」と「人的資本ROI」を設定している。

また、「社員幸福度」、「人的資本ROI」の向上に向けて、HR-Visionや5つの優先領域への取り組みにおける主要なKPIを設定し、成果や進捗を評価しているほか、依願退職率や長時間労働者数等のリスクに関するKPIを設定し、指標のモニタリングを行っている。

今後も企業価値向上に寄与する効果的・効率的な人的資本への投資の実行に向けて、人的資本の可視化、KPIのモニタリングや高度化を進める。

 

 

[指標について]


 

[当社及び基幹事業会社の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業等取得率及び労働者の男女の賃金の差異]
<管理職に占める女性労働者の割合>

2025年度末の管理職に占める女性労働者の割合は6.8%(2024年度末6.4%、2023年度末6.0%、2022年度末5.9%、2021年度末5.8%)であり、女性の採用・育成強化等により、次世代女性リーダーの拡大を進めている。

女性社員の中からミドルマネジメント人財を選抜し、育成プログラムとして育成計画の新規策定や3方向アセスメントの実施、適正配置と成長機会の付与を一体運用し、全社的な育成体制を強化している。

 

<男性労働者の育児休業等取得率>

2025年度の男性労働者の育児休業等取得率は88.9%である。性別を問わず、一人ひとりの能力・適性及びライフステージに応じた成長機会の創出に取り組むとともに、仕事と子育ての両立を支援する観点から、法定水準を上回る制度の整備や、ライフイベント前からキャリア意識を醸成する研修・セミナーを実施している。

また、休職前から復職後までを一貫して支援する施策を展開し、継続的なキャリア形成と活躍を後押ししている。

 

<労働者の男女の賃金の差異>

2025年度の労働者の男女の賃金の差異は82.2%であり、2023年度以降はほぼ横ばいで推移している。

当社及び基幹事業会社においては、同一の役割に対して男女間で賃金差を設けていないが、以下の要因により、平均賃金については男性が女性を上回る状況となっていると認識している。

 

・出産・育児期におけるキャリア形成への影響

出産・育児期において就業の一時的なペース調整を行うケースが一定程度見られ、その結果として管理職比率

に差が生じ、平均賃金に影響している。

・従業員構成の差異

女性活躍推進の観点から採用を強化していることにより、若年層の女性構成比が比較的高く、平均賃金に影

響している。

・各種手当の支給状況の差異

扶養手当等の支給状況において男女で差異が見られることが、平均賃金差の一因となっている。

これらの状況を踏まえ、当社では、ライフイベント前からのキャリア意識醸成や一貫したキャリア形成支援、

管理職候補の計画的育成・登用、ならびに性別を問わない両立支援制度の充実等に取り組んでいる。これによ

り、中長期的な人財構造の是正と賃金格差の縮小を図っていく。

 

<今後の取り組み>

① キャリア継続への支援

2023年4月より、育児休業取得者の復職支援として、関東近郊を中心に全国35か所以上の企業主導型保育所を利用可能とする制度を導入している。

また、育児休業等により不足しがちな経験の補完を目的に、キャリア形成支援やリーダー育成研修等を実施している。

さらに、リモートワーク及びフレックスタイム制度の活用により柔軟な働き方を実現し、働き方の選択肢を拡大している。今後もTEPCO Work Innovationの推進を通じ、場所や時間に制約されない働き方とキャリア継続の両立を図っていく。

② 若年層女性従業員の育成

当社及び基幹事業会社においては、長期的視点に立った人財育成を行っている。若年層に対しては、階層別研修や自律的学習機会の提供を通じて能力開発を支援し、成長と活躍を後押ししている。

 

その他詳細は、当社のホームページ及び「TEPCO統合報告書2025」を参照。(https://www.tepco.co.jp/about/ir/library/annual_report/)