2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    8,336名(単体) 32,482名(連結)
  • 平均年齢
    42.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    19.4年(単体)
  • 平均年収
    9,389,646円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    -3.5%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

 2026年に策定した経営計画では、2040年の目指す姿として、「日本のエネルギーを牽引し、『関西』『電力』の枠を超えて、強靭な社会基盤を提供する企業グループ」を掲げている。その実現に向けて、2026~2028年度は「歩みを加速する期間」と位置づけ、経営の深化と変革を進め、お客さま価値を創造していくことを目指している。そのうえで、経営の深化と変革を進めるに当たり必要な取組みとして、「事業の持続性を高める人財基盤の強化」を掲げている。

 具体的には、人口減少による労働力不足、サプライチェーンの脆弱化、DX・AIの急速な進展等、当社グループを取り巻く事業環境が大きく変化する中、経営戦略・事業戦略を着実に実行し、持続的に企業価値を向上させていくためには、事業特性に応じた専門性を有する多様な人財を確保するとともに、一人ひとりが主体的に学び、挑戦し、その成果を事業の進化につなげられる組織・人財基盤を構築することが重要である。 

 このため当社グループは、目指すべき人財ポートフォリオとして、事業ポートフォリオの変化やAI・ロボットとの協働を踏まえ、各事業に必要な専門性・経験を有する人財を確保・育成しつつ、戦略実現に向けて柔軟に配置・再配置できる人財基盤の構築を目指している。特に、将来にわたる持続的な成長を支える人財の安定的・継続的な確保、技術・技能の着実な継承、ならびにDX・AIの活用を前提とした業務の高度化・効率化を通じ、人がより高付加価値な業務に注力できる環境の整備を進めている。

 なお、当社グループにおける足元の課題認識、今後3年間における重点施策、人財育成方針および社内環境整備方針に基づく指標・目標については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりである。

 当社において、従業員の給与その他の給付の額および内容の決定に関する方針については、「関西電力グループ 経営計画2026」に掲げる人財にかかる取組み(人財戦略)のもと、従業員一人ひとりの能力、役割および会社業績への貢献等を総合的に勘案し、賃金および賞与等に反映することを基本としている。また、2025年度より、「今の挑戦」をより重視する人事・賃金制度への見直しや、今日的なライフスタイルの変容等を踏まえた若年層や子育て世帯への支援の拡充等に取り組むことで、従業員一人ひとりが挑戦と成長意欲を持って活き活きと働くことができる環境および労働条件の整備を進めている。

 

 

 

 

 

(2) 【従業員の状況】

 ① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

エネルギー事業

13,357

[2,044]

送配電事業

11,159

[1,919]

情報通信事業

4,266

[638]

生活・ビジネスソリューション事業

3,700

[3,292]

合計

32,482

[7,893]

 

(注) 1 従業員数は就業人員であり、出向者および休職者等を除いている。

2 臨時従業員数は、[ ]内に年間の平均人員を外数で記載している。

3 労働組合の状況について特記すべき事項はない。

4 四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。

 

 ② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

8,336

42.4

19.4

9,389,646

△3.5

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

エネルギー事業

8,336

合計

8,336

 

(注) 1 従業員数は就業人員であり、出向者および休職者等を除いている。

2 平均年間給与(税込)は、賞与および基準外賃金を含んでいる。

3 労働組合の状況について特記すべき事項はない。

 

 

 ③ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

  イ. 提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者

の割合 (%)

(注1)

男性労働者

育児休業

取得率 (%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異 (%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期雇用者

4.8

109

68.3

71.1

59.7

<管理職に占める女性労働者の割合>

・医療・運輸職員を除く

・出向者(将来の転籍を前提として出向している者を除く)、休職している者、組合専従者を含み、将来の転籍を前提として出向している者、受入出向者を除く

<男性育児休業取得率>

・医療・運輸職員を除く

・出向者(将来の転籍を前提として出向している者を除く)、休職している者、組合専従者を含み、将来の転籍を前提として出向している者、受入出向者を除く

<労働者の男女の賃金の差異>

・基本給、時間外手当、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除く

・出向者、休職している者は除く

・男女の賃金差異(正規雇用労働者)の算出基礎となる人員の平均勤続年数の差は、7.6年

・医療・運輸職員も含む

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。

医療・運輸職員を除く正規雇用労働者について、2025年度内に育児休業等を開始した男性正規雇用労働者数を、2025年度内に配偶者が出産した男性正規雇用労働者数で除したものである。当社では子が満3歳に達する年度末まで育児休業の取得が可能であることから、子の出生年度とその子に対する育児休業等の取得開始年度のずれにより、男性労働者の育児休業取得率が100%を超える場合がある。

 

  ロ. 連結子会社(注1)

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者

の割合 (%)

(注2、3)

男性労働者

育児休業取得率 (%)

(注4、5)

労働者の男女の賃金の差異 (%)

(注2、6、7、8)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期雇用者

関西電力送配電㈱

2.0

113

76.3

75.9

71.3

㈱かんでんエンジニアリング

0.8

88

71.6

73.5

54.4

㈱関電エネルギーソリューション

-

112

72.8

72.0

53.0

関電プラント㈱

0.5

57

71.8

71.8

64.9

㈱関電パワーテック

0.0

35

79.0

82.2

45.1

関電不動産開発㈱

-

125

72.0

70.9

56.6

㈱ニュージェック

6.0

75

64.3

73.9

62.4

㈱日本ネットワークサポート

4.3

33

80.6

85.1

52.6

㈱関電アメニックス

13.0

-

66.3

78.6

69.2

㈱関電システムズ

8.0

100

77.9

80.2

32.3

黒部峡谷鉄道㈱

0.0

100

90.6

91.3

57.3

㈱KANSOテクノス

1.5

66

69.0

65.5

81.6

関電サービス㈱

1.2

87

63.5

66.8

55.5

㈱オプテージ

2.6

101

76.9

78.8

72.3

関電コミュニティ㈱

0.0

200

75.9

114.7

59.8

関西レコードマネジメント㈱

40.7

-

-

-

-

中央コンピューター㈱

-

71

79.0

76.7

73.3

㈱かんでんCSフォーラム

5.3

88

71.5

82.8

81.6

関電ファシリティーズ㈱

0.7

61

52.6

81.1

50.5

 

(注) 1 常時雇用の労働者数101名以上の連結子会社であり、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)および「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」、「労働者の男女の賃金の差異」の内、1項目以上の情報公表が必要となる19社が対象。

2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

3 管理職とは、役員を除く特別管理職以上の者であり、当社から他社への出向者・休職者・組合専従者・関西電力および関西電力送配電から将来の転籍を前提として出向している者を含み、他社から当社への出向者を除く。

4 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。

  医療・運輸職員を除く正規雇用労働者について、2025年度内に育児休業等を開始した男性正規雇用労働者数を、2025年度内に配偶者が出産した男性正規雇用労働者数で除したものである。子の出生年度とその子に対する育児休業等の取得開始年度のずれにより、男性労働者の育児休業取得率が100%を超える場合がある。

5 当社から他社への出向者・休職者・組合専従者・関西電力および関西電力送配電から将来の転籍を前提として出向している者を含み、他社から当社への出向者を除く。

6 正規雇用労働者とは、無期雇用契約社員であり、当該年度中に退職した社員・他社から当社への出向者も含み、当社から他社への出向者・休職している者は除く。パート・有期雇用者とは有期雇用契約社員であり、当該年度において一年に満たない期間臨時的に雇用している従業員を含み、派遣労働者は除く。

7 労働者の男女の賃金の差異は、労務構成の差等により生じている。

8 パート・有期雇用者の算定において、労働者の人員数について労働時間を基に換算している連結子会社もある。

 

  ハ. 関西電力グループ主要会社(注1)

当事業年度

管理職に占める

女性労働者

の割合 (%)

(注2、3

男性労働者の

育児休業

取得率 (%)

(注4、5)

労働者の男女の賃金の差異 (%)(注2、6、7、8)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期雇用者

3.3

102

58.7

68.9

55.0

 

(注) 1 関西電力グループ主要会社とは、提出会社である関西電力株式会社および常時雇用の労働者数101名以上の主要連結子会社23社が対象。

2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

3 管理職とは、役員を除く特別管理職以上の者であり、当社から他社への出向者・休職者・組合専従者・関西電力および関西電力送配電から将来の転籍を前提として出向している者を含み、他社から当社への出向者を除く。

4 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。

  医療・運輸職員を除く正規雇用労働者について、2025年度内に育児休業等を開始した男性正規雇用労働者数を、2025年度内に配偶者が出産した男性正規雇用労働者数で除したものである。子の出生年度とその子に対する育児休業等の取得開始年度のずれにより、男性労働者の育児休業取得率が100%を超える場合があり、結果として関西電力グループ主要会社としての数値でも、100%を超える場合がある。

5 当社から他社への出向者・休職者・組合専従者・関西電力および関西電力送配電から将来の転籍を前提として出向している者を含み、他社から当社への出向者を除く。

6 正規雇用労働者とは、無期雇用契約社員であり、当該年度中に退職した社員・他社から当社への出向者も含み、当社から他社への出向者・休職している者は除く。パート・有期雇用者とは有期雇用契約社員であり、当該年度において一年に満たない期間臨時的に雇用している従業員を含み、派遣労働者は除く。

7 労働者の男女の賃金の差異は、労務構成の差により生じている。

8 パート・有期雇用者の算定において、労働者の人員数について労働時間を基に換算している連結子会社も含む。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものである。

 

(1) ガバナンス

当社グループは、経営の最上位概念である「関西電力グループ経営理念 Purpose & Values」において、お客さまや社会にとっての「『あたりまえ』を守り、創る」という存在意義のもと、「『公正』『誠実』『共感』『挑戦』」という価値観を大切にして事業活動を行うことで持続可能な社会を実現することを掲げている。また、この経営理念のもと、具体的にどのように行動すべきかを「関西電力グループ行動憲章」において定めており、当社グループの全ての役員、従業員が本憲章に基づいて行動することで、当社グループの持続的成長ならびに持続可能な社会の実現を目指している。

 

・「関西電力グループ行動憲章」

<基本的な考え方 抜粋>

「関西電力グループ行動憲章」は、「関西電力グループ経営理念 Purpose & Values」のもと、関西電力グループの役員、従業員が、具体的にどのように行動すべきかを示したものであり、全ての社内規程等の前提として、私たちの事業活動における判断の拠り所となるものです。関西電力グループの事業活動は、お客さま、社会のみなさま、株主・投資家のみなさま、ビジネスパートナー、従業員といった様々なステークホルダーのみなさまによって支えられています。こうしたみなさまから頂戴する信頼こそが、関西電力グループが企業としての使命を果たし、持続的に成長を遂げていくための基盤です。関西電力グループは、コンプライアンスを実践・徹底すること、すなわち、法令遵守はもとより時代の要請する社会規範とは何かを常に考え、経営理念に基づき行動し続けることで、社会の一員としての責務を果たします。また、グループの事業活動に対して様々なステークホルダーのみなさまから寄せられる期待に誠実にお応えすることにより、みなさまからの信頼を確固たるものとしていきます。このような認識のもと、関西電力グループは、全ての役員、従業員がそれぞれの持てる知恵を結集し、協働することで、社会の持続的発展に貢献します。

 

1.コンプライアンスの実践・徹底

2.公正な事業活動

3.適正な情報開示・管理と対話

4.人権の尊重とダイバーシティの推進

5.安全の確保

6.お客さまに選ばれる商品・サービスの提供

7.よりよき環境の創造を目指した取組み

8.地域社会の課題解決・発展に向けた取組み

9.危機管理の徹底

10.役員の責任と本憲章の徹底

 

・経営理念・行動憲章の実践に向けた活動

当社グループは、2021年3月に策定した経営理念および行動憲章を従業員一人ひとりが真に理解し、日々の業務において実践していくための活動計画を定めており、本計画に基づいて、経営層と従業員との意見交換、各種研修、各職場でのディスカッション、メールマガジンの配信、グループ会社支援等の活動を積極的に行っている。この活動の一環として、「経営理念」、「コンプライアンスチェック」、「安全行動の誓い」を記載した携帯用のコンダクトカードを全従業員に配布しており、従業員は、このカードの裏面に自らの行動宣言を明記し、日々の業務における行動や目標の確認に活用している。

 

・サステナビリティ推進体制

当社グループは、お客さまと社会のお役に立つ企業グループとして持続的な成長・発展をとげるとともに、グローバルな社会課題の解決を通じた持続可能な社会の実現を目指してサステナビリティに資する取組みを推進している。こうした取組みをより一層推進するため、社長を議長とした「サステナビリティ推進会議」を設置し、社会の持続的な発展に貢献するためのサステナビリティ推進活動に関する総合的方策の策定を行い、具体的な活動を展開している。こうした体制のもと、各事業本部などはサステナビリティ推進会議で策定された方針に基づき、それぞれの活動を展開している。グループ会社においても、当社とコミュニケーションを取りながら、自律的にサステナビリティ活動を展開している。

また、業務執行を担う執行役の業績連動報酬については、CO2排出削減量・社外ESG評価・従業員、組織エンゲージメントを非財務指標として採用している。

役員の報酬等については、P.86「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」を参照。

 

(体制図)


 

・取締役会

  独立社外取締役を議長とし、サステナビリティに関する事項を含む当社グループの経営に関わる重要事項について決議している。

 

・執行役会議

  社長を議長とし、取締役会の決定した基本方針に基づいて、当社グループ全般の重要な業務執行方針および計画ならびに業務執行に関し審議するとともに、必要な報告を受け、迅速かつ適切な会社運営を実施している。

 

・サステナビリティ推進会議

  社長を議長とし、当社グループ全体のサステナビリティに関するリスク・機会を含む総合的方策の策定や、実践状況の確認を行っている。

 

・内部統制部会

  コンプライアンス推進本部長(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)を主査とし、サステナビリティ関連を含む重要リスク項目の抽出、その管理状況の把握・評価を行っている。リスク評価結果については、定期的に取締役会まで報告し、必要に応じてリスク管理の仕組み、体制の改善を行っている。

 

<気候変動>

 当社グループは、気候変動問題を経営上の重要課題として認識し、以下の会議体にて評価・管理し、必要に応じて、各業務執行部門に対して、助言・指導を行っている。(サステナビリティ全般に組み込まれている共通のガバナンス体制については、P.12(1)ガバナンスを参照。)

 

・ゼロカーボン委員会

 社長を委員長とし、「関西電力グループ ゼロカーボンビジョン2050」の実現に向けて、「関西電力グループ ゼロカーボンロードマップ」を策定し、ゼロカーボンの実現に向けた取組み状況の共有や計画の具体化を行い、気候変動への対応を推進している。

  なお、2024年4月の「関西電力グループ ゼロカーボンロードマップ」改定にあたっては、ゼロカーボン委員会にて議論を行い、取締役による意見交換会を経たうえで、取締役会で決議されている。

「関西電力グループ ゼロカーボンビジョン2050」

https://www.kepco.co.jp/sustainability/environment/zerocarbon/index.html

「関西電力グループ ゼロカーボンロードマップ」

https://www.kepco.co.jp/sustainability/environment/zerocarbon/roadmap.html

 

(気候変動に関するガバナンス体制図)


 

(2) 戦略

当社グループが持続的な成長をとげるとともに、SDGS 等のグローバルな社会課題の解決を通じて社会の持続的な発展に貢献することを目的とし、経営計画の策定に合わせて下記9個のマテリアリティ(重要課題)を特定・見直しを行っている。

その中でも、気候変動への対応については、「関西電力グループ ゼロカーボンビジョン2050」を経営計画と並んで、理念体系における「存在意義」の具体化として位置づけ、カーボンニュートラルの達成に向けて、「関西電力グループ ゼロカーボンロードマップ」を策定し、脱炭素に向けた取組みを推進している。

 

(特定したマテリアリティ)


 

(マテリアリティ特定プロセス)


 

<気候変動>

・シナリオ分析

当社グループは、将来の気候変動に関するリスクおよび機会が与える財務上の影響を把握し経営戦略の検討に反映するため、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に係る政府間パネル(IPCC)等を参考に、当社独自のシナリオ分析を行っている。具体的には、1.5℃、2℃および4℃程度の気温上昇といった複数のシナリオにおいて、2050年における日本国内の電力需要や電源別設備容量に加えて、関西エリアの電力需要等を想定・分析している。

 

(シナリオ分析結果)


 

(2050年までの国内総エネルギー需要、電化率および電力需要の推移(当社想定))

(2050年における国内の電源別設備容量(当社想定))

 


 


 


 

 

・気候変動に関するリスク・機会の特定と対策

ゼロカーボンエネルギーのリーディングカンパニーを目指す当社グループは、上述の1.5℃シナリオ(2050年カーボンニュートラル達成)をメインシナリオに設定し、気候変動が当社グループに与える影響を評価するとともに、4℃シナリオについても同様の評価を行った。1.5℃シナリオにおける移行リスク・4℃シナリオにおける物理リスクを評価することにより、各シナリオのリスクを網羅できると考えている。また、以下分析結果については、当社グループ戦略へ適切に反映している。

なお、以下のリスク・機会については、発生可能性が大きいと見込まれるものを評価対象としている。


 

 


・当社グループの気候変動戦略

当社グループは、2021年2月、持続可能な社会の実現に向け、事業活動に伴うCO2排出を2050年までに全体としてゼロとする「ゼロカーボンビジョン2050」を定め、その実現に向けた道筋を目標と共に「ゼロカーボンロードマップ」でお示ししている(2022年3月策定、2024年4月改定)。さらに、2026年4月公表の経営計画では、2040年度の事業活動に伴うGHG排出量を2013年度比で80%削減する目標等を新たに掲げている。

ゼロカーボンロードマップに基づいた戦略を展開し、「お客さまや社会の皆さまとともに取り組むこと」と、再エネ、原子力、ゼロカーボン火力等の「関西電力グループ自ら取り組むこと」を着実に実施することで、当社グループ事業は、いずれのシナリオにおいても、レジリエンスを確保できると評価している。

 

<人的資本>

当社グループを取り巻く事業環境は、人口減少による労働力不足、サプライチェーンの脆弱化、DX・AIの急速な進展等により、大きく変化している。こうした環境変化に対応し、当社グループが経営戦略・事業戦略を着実に実行し、持続的に企業価値を向上させていくうえでの原動力は「人財」であるとの考えのもと、事業特性に応じた専門性を有する多様な人財を確保するとともに、一人ひとりが主体的に学び、挑戦し、その成果を事業の進化につなげられる組織・人財基盤を構築することが重要である。

このため当社グループは、目指すべき人財ポートフォリオとして、事業ポートフォリオの変化やAI・ロボットとの協働を踏まえ、各事業に必要な専門性・経験を有する人財を確保・育成しつつ、戦略実現に向けて柔軟に配置・再配置できる人財基盤の構築を目指している。特に、将来にわたる持続的な成長を支える人財の安定的・継続的な確保、技術・技能の着実な継承、ならびにDX・AIの活用を前提とした業務の高度化・効率化を通じ、人がより高付加価値な業務に注力できる環境の整備を図る。

この実現に向けて、足元では、サプライチェーンを含めた人財基盤の強化や、AI・ロボットとの協働を前提とした人財ポートフォリオと業務の再設計、専門性の可視化や最適配置の高度化等が課題となっている。

こうした課題認識のもと、当社グループは、多様な人財の熱い思い(Passion)を挑戦する行動力(Action)に変え、その成長の積み重ねを事業の進化へ結びつけるという考え方を「Passion for Action」と位置づけ、人的資本経営の基本方針として掲げている。これに基づき、今後3年間において、「多様な人財が集う」「成長機会が広がる」「成果が見える」「働きがいが高まる」の4つの重点テーマのもと、人的資本投資を継続していく。

具体的には、サプライチェーンを含めた事業セグメント別の人財課題の特定と戦略の策定・実行、AI・ロボットとの協働を前提とした人財ポートフォリオへの転換、タレントマネジメントの導入・推進、社内公募制度やリスキリング支援の拡充、成長を引き出す対話支援、成果の持続的な従業員還元の仕組み整備、安全文化構築や勤務制度・福利厚生制度の充実等に取り組む。

 

(関西電力グループ 経営計画2026に掲げる人財にかかる取組み(人財戦略))

 


 

(人財にかかる取組みによる価値創造(Passion for Action)プロセス)


 

・人財育成方針・社内環境整備方針

重点テーマ

概 要

多様な人財が集う

経営戦略・事業戦略の実現に必要となる専門性・経験を有する多様な人財を確保・育成するとともに、サプライチェーン全体を視野に入れた人財基盤の強化を進める。

あわせて、AI・ロボットとの協働を前提とした人財ポートフォリオへの転換、専門性・経験の可視化による最適なタレントマネジメントの実現、D&Iの推進を通じて、人財の多様性を組織の力へと転換し、強靭な人財基盤を構築する。

成長機会が広がる

経営戦略・事業戦略の実現には、従業員一人ひとりの主体的な成長の積み重ねが不可欠であるとの考えのもと、学びや社内公募等の挑戦機会の拡充、キャリア形成支援を通じて、自らのキャリアを主体的に描き、環境変化に対応しながら能力を高め続ける人財の育成を進める。

これにより、従業員が担う役割を広げ、事業の進化を支える成長基盤の強化を図る。

成果が見える

不確実性の高い事業環境においても、従業員一人ひとりが自らの役割を明確に認識し、納得感と高いモチベーションを持って業務遂行できるよう、戦略と連動した目標設定・評価の徹底、上司・部下間の対話の充実、成果の適切な還元に取り組み、個々人の成長と会社・職場への貢献が結びつく状態を実現し、成果の持続的な創出につなげていく。

働きがいが高まる

性別、年齢、国籍、障がいの有無、ライフスタイル、キャリア等にかかわらず、多様な人財が安全かつ健康に、能力を最大限発揮できる働き方の実現と職場風土の醸成を進める。

具体的には、ゆるぎない安全文化の構築、自己保健意識の向上、柔軟な働き方の推進、勤務制度・福利厚生制度の充実等に取り組む。

 

 

(3) リスク管理

当社グループは、「関西電力グループ リスク管理規程」に則り、組織目標の達成に影響を与える可能性のある事象をリスクとして認識、評価したうえで、必要な対策を実施するとともに、対策後にその評価を行い、改善していく一連のプロセスにより、当社グループへの影響を適切なレベルに管理している。

サステナビリティ関連を含む当社グループの事業活動に伴うリスクについては、各業務執行部門(グループ会社含む)が自律的に管理することを基本としつつ、組織横断的に重要とされるリスクに関しては、専門性を備えたリスク管理箇所が、各業務執行部門に助言・指導を行うことで、リスク管理の強化を図っている。

当社グループのリスク管理体制、リスク管理状況、事業等のリスクについては、P.28「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」を参照。

 

<気候変動>

気候変動リスクは、財務リスク等、気候変動以外のリスクとともに重要リスク項目として抽出されており、内部統制部会のなかで、俯瞰的にリスク管理状況を把握・管理している。

気候変動に関連する個別リスクについてはゼロカーボン委員会等で議論・評価し、評価結果等は適宜内部統制部会へ報告している。また、検討状況を執行役会議等にも提示し、必要なリスク対策をグループ全体の計画・方針に反映することで、将来にわたる持続的成長を実現していく。

 

(4) 指標及び目標

<気候変動>

「関西電力グループ ゼロカーボンビジョン2050」の実現に向け、当社グループは「関西電力グループ ゼロカーボンロードマップ」を策定し、中間地点とした2030年度の目標を設定している。加えて、当社グループは2024年度より、ゼロカーボン関係の取組状況について社内管理指標を設定し、目標達成に向けて、進捗の管理を実施している。また、従来設定していた2025年度に発電によるCO2排出量を2013年度比で半減する目標は、原子力7基の再稼動実現により、2年前倒しで達成したことから、2024年4月のゼロカーボンロードマップ改定にあたり、2030年度にサプライチェーン全体のGHG排出量を2013年度比で50%削減する等、新たにチャレンジングな目標を設定した。さらに、2026年4月公表の経営計画では、2040年度の事業活動に伴うGHG排出量を2013年度比で80%削減する目標等を新たに掲げている。


 

(GHG排出量(Scope1,2,3))


※1 「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン(Ver.2.7)」(環境省/経済産業省)に基づきサプライチェーン全体の温室効果ガスの排出量を算定。排出原単位については「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース(Ver.3.5)」に基づき算定。算定対象は当社および関西電力送配電㈱、㈱関電エネルギーソリューション、関電不動産開発㈱、㈱オプテージ。

※2 「地球温暖化対策の推進に関する法律(以下、温対法という)」に基づく報告(事業者)中の直接的な温室効果ガス排出量(エネルギー起源CO2、CH4*1、N2O、SF6*2)と、温対法に基づく報告(事業者)に含まれない車両燃料由来のCO2排出量を合算。*12024年度から算定対象。*2暦年値

※3 温対法に基づく報告(事業者)のうち、間接的なCO2排出として、他社から購入した電気と熱によるCO2排出量を合算。電気は電気事業者別排出係数の調整後排出係数を使用。熱は、原則として熱供給事業者ごとの排出原単位を2023年度から使用。

※4 スコープ1およびスコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)。

※5 Σ{(自社が購入・取得した製品またはサービスの金額データ)×(排出原単位)}

   2022年度はガス事業にかかるガス購入分もカテゴリー1に計上。2023年度からは燃料およびエネルギー活動と再整理し、カテゴリー3に計上。なお、使用済燃料再処理等拠出金費等の原子力関連の費目については、現時点で適切な排出原単位がなく合理的な算定が困難と判断し、算定からは除外。

※6 Σ{(設備投資額)×(排出原単位)} 無形固定資産(ソフトウェア)含む。

※7 Σ{(燃料・熱消費量)×(排出原単位)}*1+Σ{(他社購入電力量)×(排出原単位)}*2+Σ{(他社販売電力量)×(電気事業者別排出係数)}*3 *1ガス事業にかかるガス購入分につき、燃料およびエネルギー活動として再整理し、2023年度からカテゴリー3にて計上。なお、排出原単位は IDEA(Ver.3.5)の気候変動 IPCC 2021 GWP 100a without LULUCF を利用。*2他社購入電力の採掘・輸送にかかるCO2排出。なお、送配電の需給調整取引は算定から除外。*3他社販売電力の生成にかかるCO2排出。*2*3他社卸調達分から他社卸販売分を控除。算定対象グループが㈱関電エネルギーソリューションに委託する小売販売取引分を除外。

※8 Σ{(貨物自動車・資機材の燃料消費量)×(排出原単位)}2023年度から㈱関電エネルギーソリューションのローリー配送によるLNG販売に伴うCO2排出量を計上しており、Σ{(輸送距離)÷(燃費)×(単位発熱量)×(排出係数)×44/12}にて算定。

※9 ①産業廃棄物処分(埋立・リサイクル)および②産業廃棄物輸送による排出量。省エネ法(荷主)に基づく/委託輸送分を計上・自家輸送はスコープ1に計上。①Σ{(廃棄物処理量〔有価物除く〕)×(廃棄物種類・処理方法別の排出原単位)}+②Σ{(燃料消費量)×(排出原単位)}

※10 Σ{(従業員数)×(排出原単位)}

※11 Σ{(従業員数)×(営業日数)×(排出原単位)}勤務形態・都市階級別にて計上。

※12 ①ガス販売および②不動産販売ならびに③通信サービス販売事業による排出量。①Σ{(ガス総販売量)×(排出原単位)}+②Σ{(不動産の売却量〔戸数or延床面積〕)×(排出原単位)×(残存法定耐用年数)}+③Σ{(対象年度の開通実績数)×(生涯排出期間)×(1日当たりの使用製品の電力使用量)×(排出原単位)}

※13 ①不動産販売および②通信サービス販売事業による排出量。①Σ{(不動産売却量〔㎡〕)×(排出原単位)}+②Σ{(物販重量)×(排出原単位)}売切製品以外は算定から除外。

※14 Σ{(エネルギー使用量)×(排出原単位)}算定対象については、2022年度は関電不動産開発㈱、㈱オプテージ。2023年度からは㈱関電エネルギーソリューションを追加。賃貸する不動産、情報通信機器、エネルギー関連設備等のお客さま使用に伴うCO2排出量。

※15 事業特性上の理由等から該当なし。

※16 統合報告書2025のP.37掲載の数値は第三者保証を受けている(第三者保証報告書:統合報告書2025のP.105)。

   https://www.kepco.co.jp/share_corporate/pdf/2025/report2025.pdf

 

<人的資本>

(2)戦略において記載した、人財の多様性の確保を含む人財育成方針および社内環境整備に関する方針に基づき、以下の指標を用いている。

(人的資本投資指標(インプット指標)(注1))

重点テーマ

指標

目標

2025年度実績

多様な

人財が

集う

新卒・キャリア
採用充足率

100

112.2

タレントマネジメン
トシステムの
全社展開

2027年度中に達成

-

女性役職者比率

(女性役職者比率)

2030年度までに2018年度の

3倍(6.3)以上

(女性役職者比率)

4.5

女性管理職比率
(注2)

(女性管理職比率)

2030年度までに2018年度の

3倍(4.8%)以上

(女性管理職比率)

4.1%

DX人財育成

2028年度まで

DX人財6,000人、

高度DX人財70人

-

成長機会が

広がる

e-チャレンジ制度
応募者数

-

67

e-チャレンジ制度
合格者数

-

41

研修総受講者数

-

38,880

成果が
見える

上司との対話を
通じたキャリア形成
支援実感率
(注3)

80以上

77

働きがい

が高まる

一人当たり
所定外労働時間

2040年度まで
200時間(年)相当

248.6時間(年)

災害度数率
(注4)

0

0.24

 

(注)1 当社および関西電力送配電株式会社を対象とする。連結ベースでの指標および目標の開示については、各社毎に事業内容および事業環境が多岐に亘るため、連結グループに属する全ての会社を統合した指標は、設定していない。ただし、「DX人財育成」の指標に限り、グループ大のIT・DX推進活動に参加する連結子会社を含む。

2 医療・運輸職員を除く。

3 上司とのコミュニケーションを通じて、自分のキャリア形成につながる気づきを得られている者の比率。

4 延べ100万労働時間あたりの労働災害による休業1日以上の死傷者数のことで、災害の発生頻度を表す。

 

 

(人的資本投資効果(アウトプット指標)(注1))

重点テーマ

指標

目標

多様な人財が集う

多様性実感度
(注2)

2028年度までに80%以上

成長機会が広がる

成長志向度
(注3)

成果が見える

貢献実感度
(注4)

働きがいが高まる

働く環境の満足度
(注5)

前年度実績を上回る水準

(総合指標)

従業員
エンゲージメント
(注6)

前年度実績を上回る水準

 

(注)1 当社および関西電力送配電株式会社を対象とする。

2 多様性が活かされ、職場・組織の力になっていると感じている者の比率

3 過去1年間で、成長に向けて自らアクションを起こしている者の比率

4 過去1年間で、職場・会社への貢献を実感している者の比率

5 働き方について、時間・場所ともに満足している者の比率

6 社内アンケートにおける、以下3設問に対して「(かなり+わりと)あてはまる」と回答した者の比率

①「あなたは、仕事にやりがいや誇りを感じている。」

②「あなたは、この先、仕事にやりがいや誇りを持てていると思う。」

③「あなたは、関西電力・関西電力送配電が好きですか。」

 

なお、関西電力中期経営計画(2021-2025)のアップデート以降の期間における、アウトプット指標の実績については、以下のとおり。(注1)

指標

目標

2025年度実績

()内は2024年度実績

成長志向指数
(注2)

2025年度までに80%以上

75%

成長実感指数
(注3)

65%

多様性実感指数
(注4)

72%

働く環境の満足度
(注5)

 ①2025年度までに100%

 ②前年度実績を上回る水準

 ① 94%

 ② 77%(64%)

従業員
エンゲージメント
(注6)

前年度実績を上回る水準

① 84.2%(83.1%)

② 57.6%(54.3%)

③ 87.5%(85.0%)

 

  (注)1 当社および関西電力送配電株式会社を対象とする。

2 過去1年間において、成長志向を持ち、自らアクションを起こした者の比率

3 過去1年間において、成長実感が得られた者の比率

4 多様性を活かす職場であると感じている者の比率

5 ①職場において、いかなるハラスメントも許さないという意識が定着していると感じている者の比率

  ②働き方について、時間・場所ともに満足している者の比率

6 社内アンケートにおける、以下3設問に対して「(かなり+わりと)あてはまる」と回答した者の比率

①「あなたは、自分の仕事にやりがいや誇りを感じている。」

②「あなたは、将来において、会社での仕事のやりがいが高まっていると思う。」

③「あなたは関西電力・関西電力送配電が好きですか。」