2024年12月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

マーケティングDX事業 テクノロジー事業 SaaS事業 マーケティングソリューション事業 SPAIA事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
マーケティングDX事業 1,303 83.6 507 1,058.4 38.9
テクノロジー事業 256 16.4 -459 -958.4 -179.7

事業内容

3 【事業の内容】

当社は「世界中の人々に笑顔と喜び(glad)を届ける 」であることをビジョンとして定め、また「最先端の技術を追求し、世界で価値創造できる企業にする」ことを新たなミッションに掲げ、人々の喜びをカタチにする企業として、社会への新たな価値を創造するビジネスを展開しております。

当社は、業績の更なる向上及び経営の安定化を図りながら、当社の強みである AI を用いたデータ解析力から顧客が求めるビジネスを実現するべく、2024年より事業セグメントをマーケティングDX事業部とテクノロジー事業部の2事業部体制に変更いたしました。

マーケティングDX事業部では、AI 搭載のウェブマーケティング支援プロダクトを提供する SaaS 事業、インターネット広告運用代行のネット広告事業、そして、デジタルマーケティングのリスキリングプログラムの提供およびデジタルマーケティングスクール受講者の転職支援を行っております。

テクノロジー事業部では、SPAIA(スパイア)事業は、AIの機械学習を使用したスポーツメディアプラットフォームとして、プロ野球一球速報等を軸とするSPAIAを運営、SPAIA競馬ではSPAIAから競馬コンテンツを切り出したサブスクリプション型サービスを提供しています。また、あらゆるスポーツデータを扱えるベッティング分析システム等を開発する、「DRAGON DATA CENTER」では、大手スポーツメディアや世界中のスポーツベッティング企業へ分析したデータの提供、DX開発事業では顧客課題を解決するための企画提案型受託開発事業などをおこなっており、データ解析力と開発力を強みとした幅広い事業を展開しております。

「SaaS事業」…自社開発のSiTestの販売、並びにSiTestを用い、アクセス解析、ウェブサイト・コンテンツ制作、コンサルティングによる包括的なデジタルマーケティング施策を顧客に提供しております。

「ネット広告事業」…インターネット広告の提案型運用、コンテンツ制作、アクセス解析を行い、広告効果を報告するために事業部内で作成したレポート等の成果物を顧客に提供しております。

「クリエイティブ事業」…顧客の要望に合わせ、広告と連動したサイトやランディングページ、品質の高い動画や画像制作を顧客に提供しております。

「SPAIA事業」…自社開発によるSPAIAのメディア運用、AIによるプロ野球の勝敗予想、スーパー選手名鑑、SPAIA競馬のウェブ・アプリで予想オッズ配信や予想に役立つコンテンツ等を一般消費者へ無償提供しているほか、AI予想家によるAI競馬予想、詳細な競馬データ等を一般消費者へ有償で提供しております。プロ野球のデータ提供元であるデータスタジアム株式会社と協業し、プロ野球一球速報ウィジェットを顧客に提供しております。

「DRAGON DATA CENTER事業」…幅広いスポーツデータを保有し AI 開発やデータ解析している当社ならではの強みを活かし、従来のスポーツデータ供給事業とは異なる概念で、大手スポーツメディアや世界中のスポーツベッティング企業へ分析したデータを提供しております。

「DX開発事業」…2023年10月24日付でworkhouse株式会社の一部の事業譲受により、AI領域におけるコア人材を確保し新たな技術力を獲得できたことから、新たなプロダクト開発やAI領域における研究開発やWEBサービスなどの受託開発を行っております。

「UI/UX事業」…自社運営サイト等のユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)を最適化し、製品やサービスの使いやすさ、満足度、成果を向上させるための包括的な取り組みを行っております。

 

(1) SaaS事業

SiTestはウェブサイト解析から改善まで一気通貫して実施できるオールインワンのLPOツールであります。顧客のウェブサイトを訪れたユーザーがどこを閲覧しているか、クリックしているかを可視化するヒートマップを提供しております。ユーザー行動が蓄積されたデータを検証し仮説を立て、管理画面内からA/Bテスト(スプリットテスト、多変量テスト)を行うことにより、ウェブサイトの課題を発見し改善を行うことができます。一般的にA/Bテストを行うには別のウェブサイトを2つ以上制作してテストを実施するため、コストと時間を必要としますが、SiTestでは専門的な知識を持たないユーザーでも即時にテスト用のパターンを作成できます。ショッピングカートやウェブサイトの入力フォームを最適化するEFO(Entry Form Optimization)、マーケティング担当者の効率化をサポートする自動レポート機能など、ウェブサイトの最適化に必要な機能をオールインワンで兼ね備えているのがSiTestの最大の特徴であります。

 

当社の営業プロセスモデルでは、潜在顧客を獲得し見込顧客に転換するマーケティング担当、見込顧客の育成を行うインサイドセールス担当、ツールの活用支援やサポートを行い契約継続を促すカスタマーサクセス担当がおります。ネットレベニューチャーンレート(*1)で計測しております解約率については、足元の当事業年度第4四半期における四半期平均は2.4%と、当事業年度第3四半期より上がりましたが、一時的なものと捉えております。SaaS事業の主要KPIは平均単価とアカウント数としております。第4四半期時点で四半期期間平均単価は93,873円で過去最高金額となりました。また、アカウント数につきましては2024年12月期の第4四半期時点で四半期期間平均アカウント数はネット広告とあわせて1,047件とこちらも過去最高数値となり、平均単価、アカウント数共に順調に推移しております。平均単価の定義はツール費や付随するサービスを合計したものを平均単価とし、四半期ごとの平均を四半期期間平均としております。アカウント数の定義は有料アカウントの発生ベースで積み上げております。また、SiTestには小規模事業者向けのヒートマップ機能を抜粋した「SiTest Lite」がございます。

 


(*1)ネットレベニューチャーンレート…(失った月次経常収益-増額した既存顧客分の月次経常収益)/月初(先月末)の月次経常収益

 

SiTestの主な機能は以下のとおりであります。

ヒートマップ解析

① スクロールヒートマップ:ユーザーがページのどの部分までスクロールしたかを表示する機能

② スクロールデータ:スクロールヒートマップとして表示されるデータを定量的に表示する機能

③ マウスグラフィヒートマップ:ユーザーのマウスポインタの滞在箇所をサーモグラフィ状に表示する機能

④ クリックヒートマップ:ユーザーがウェブページ内を想定どおりにクリックしているかを検証する機能

⑤ タップヒートマップ:スマートフォンやタブレット端末でユーザーがタップした箇所を表示する機能

⑥ タッチアクション:スマートフォンやタブレット上で起こるユーザーのタップ(指先でのタッチ)、スワイプ(指で特定の方向へ動かす操作)、ピンチイン・ピンチアウト(指で拡大・縮小する操作)をSiTest独自の表現でセグメント別に確認できる機能

⑦ クリック(タップ)データ:ウェブページ内に配置された要素のクリック(タップ)数を計測し、どのボタンや画像がクリックされたのか可視化する機能

 

録画再生機能

ひとりひとりのユーザーがサイト内でどのように行動したかを動画で確認でき、定性的なデータからユーザビリティ上の問題点を発見して、より成果に結びつきやすいサイトへ改善する機能

① セッションリプレイ:訪問したユーザーのクリック/マウスの動き/スクロールなどを再現し、動画として再生する機能

② ゲイズプロット:サイト内のユーザーの行動を「順序」と「滞在時間」で可視化し、ページ上のコンテンツをどの順番で、どのくらいの時間で読んでいるのかを視覚的に把握できる機能

テスト機能

① A/Bテスト:同一URLにアクセスしてきた任意の割合の訪問者に改善案のページを表示してオリジナルのページと成果を比較できる機能

② 多変量テスト:A/Bテストではページ単位での比較になるが、多変量テストは一度に複数の要素の改善案をテストできる機能

パーソナライズ機能

サイト訪問者の属性・行動ごとにコンテンツを最適化した「パーソナライズしたページ」を表示させて、コンバージョン率を向上させる機能

① ページの閲覧環境やアクセスデータの項目と、流入時のセッションの範囲・タイミングとを組み合わせた「振り分け条件」を設定して、パーソナライズの対象となるサイト訪問者を選別する

② ウェブサイト又はページへの流入時に「振り分け条件」に一致したサイト訪問者に対して「パーソナライズしたページ」を表示させることができる

ポップアップ機能

任意の画像を、指定したページにリンク付きのポップアップ(*1)として表示させることで、ユーザーの視認性を高めてコンバージョン(*2)の向上が期待できる機能。

デバイスに合わせて最適なポップアップを表示させることができ、さらに配信したポップアップに対するサイト訪問者の「クリック」の反応はもちろん、設定したゴールに対する「ポップアップを経由したコンバージョン」を一覧画面で確認できる

EFO(エントリーフォーム最適化)

ユーザーの入力を自動でサポートしたり、入力内容に対して適切なエラーメッセージを表示するなど、ユーザーの手間を省いてフォームの利便性を向上させる機能

レポート機能

SiTestにログインしなくても、レポートを指定したメールの宛先に毎週配信するため、ログイン権限がない関係者の方にも最新のウェブサイトの状況を共有できる

① スマートレポート:各種ヒートマップの分析結果が、Excel形式のファイルにまとめられた状態でダウンロードできるレポート

② AIレポート:ニューラルネットワーク(*3)を活用して学習している膨大な数のウェブ行動データを利用し、利用ユーザーと他社のサイトの状況を比較して改善点を分析するレポートサイトのコンバージョンデータを様々な切り口からレポーティングするだけではなく、Search Console(*4)と連携して、押さえるべき重要な指標もまとめて反映するレポート

データ比較機能

ウェブサイトの改善前と改善後の期間や、異なるセグメントのヒートマップを並べて比較することで、改善の成果や訪問時の条件が異なるユーザーの行動を分析できる

① 期間比較機能:ウェブサイトの改善を行う前と行った後の期間を比較して、改善を行ったことによる成果を判断することができる機能

② セグメント比較機能:ウェブサイトに初めて訪問したユーザーとリピーターなど、特定の条件で訪問者を絞り込んで比較できる機能

アクセス解析機能

① ダッシュボード:ウェブサイトへのアクセス状況を、ウェブ解析の一般的な指標の数値とグラフでわかりやすく可視化する機能

② セッション一覧:全てのセッション(*5)において、PV数などの情報を一覧で確認できる機能

③ ゴールファネル:コンバージョンをゴールとして設定し、ゴールを達成するまでにクリアする条件をステップとして複数設定できる機能

ウェブ広告連携機能

サイトに訪れたユーザーに対し、エンゲージメントが高い動きをしたユーザーのみリターゲティング広告の配信テストを作成するなど、広告配信のCPA(*6)を最適化する支援をする機能

 

ノーコードウィジェット機能

① テンプレートウィジェットからの新規要素追加として、複数の予め用意されたテンプレートを用いて、少しの修正で新しい要素を追加したテストパターンを作成することができます。初期のリリースではスライドショー/通知バー/固定 CTA/アコーディオン/ポップアップ等のウィジェットが実装される予定です(今後も増える見込みであります)

② マイウィジェットとして、ページ内の要素を編集してマイウィジェットとして保存、一覧で管理し、再利用が可能になります。HTML等の専門的な知識も不要であるため、担当者でウェブサイトの編集や改善施策を簡単に実施することができます。

③ 効果測定として、ウィジェットが何回表示されたのか、クリックされたのか、クリック経由のコンバージョン数がどれくらいあるのかを把握することが可能となります。この機能により、ウィジェットを追加したことで、どのぐらい成果に繋がったのかを定量的に分析することが可能です。

④ メディア機能として、アップロードした画像を一覧で管理し、必要に応じて再利用が可能となります。SiTest には画像等を保存できる機能はありませんでしたが、この機能により、A/B テストやパーソナライズ・ポップアップ等を実施するにあたり、保存した画像から選択して利用できます。

 

(*1)ポップアップ…ウェブサイト上に小さい画面を重ねて表示させるウェブサイトを指します。

(*2)コンバージョン…インターネットを利用するユーザーが広告を操作し(広告のクリックや動画広告の視聴等)、広告主にとっての広告の目的とする特定の行動(サイトでの商品購入やアプリのダウンロード等)に至ることを指します。

(*3)ニューラルネットワーク…人間の脳の神経回路網を模した数学モデルであり、機械学習の一手法のことを指します。

(*4)Search Console…Google社が提供するウェブサイトのパフォーマンスが分析できるツール。

(*5)セッション…ウェブサイトへのアクセス開始から終了までの一連の通信を指します。

(*6)CPA…Cost Per Actionの略で、顧客獲得単価と訳されます。コンバージョン1件あたりに要した広告費用のことを指します。

 

2022年7月にローンチしたウェブサイト高速化ツール「FasTest(ファーステスト)」においては、現在SiTestとともに提案・導入に向けた営業活動をしております。

FasTestの主な機能は以下のとおりであります。

高速化したページ固有のURL自動生成機能

高速化したランディングページを広告運用に利用し、広告の品質スコアを改善する機能

高速化したページのHTMLファイルダウンロード

高速化したページのHTMLファイルをダウンロードできる機能

ソースコードを既存のランディングページのHTMLファイルと置き換えれば、公開中のURLのままページスピードの高速化を実現できる

画像ファイルの自動圧縮

ページスピードに大きく影響する画像のファイルサイズを、画質の劣化を抑えた圧縮によって自動で軽量化する機能

これにより、快適なウェブページの閲覧やウェブ上の購買体験をサイト訪問者に提供することができる

画像ファイルの次世代フォーマット自動変換

画像ファイルを、ファイルサイズの圧縮率が高い次世代フォーマットの「AVIF」や「WebP」に自動変換する機能

ページスピードの高速化とGoogle社の「Google PageSpeed Insights」スコアの改善に効果が期待できる

レポーティング機能

ページスピードの改善を数値化し、導入前後のパフォーマンスを比較できる機能

SiTest連携(オプション)

当社が提供するSiTestと連携し、共通のアカウントとして利用できる機能連携することにより、FasTestでページスピードを高速化したページをSiTestのヒートマップ機能で分析し、A/B テスト機能で検証して改善したページをFasTestでさらに高速化するなど効率的な改善ができる

 

 

 

(2) ネット広告事業

当該事業においては、主に大企業・中小企業に対してインターネット上の広告運用代行と付随するアクセス解析及びクリエイティブ制作を行っております。人材のリソース不足や専門的な知識を持たない企業の課題に対し、現状分析から戦略立案、効果的な出稿媒体選定、コンテンツ制作、実行、効果測定までワンストップで提供しております。十分な予算やリソースが不足している中小企業、個人事業主に対しては少額プランを提供しており、幅広い企業の収益機会の拡大に貢献しております。

当該事業の顧客に対してもSaaS事業のプロダクトであるSiTest等を提供することにより更なる価値を提供可能であることから、両事業間でのリードシェアを積極的に実施しております。当社は営業専任の人材を有していないものの、広告運用及び顧客折衝教育まで幅広く社員教育を行っております。そのため、顧客の求めるビジネス成果の達成に寄与しております。

 


当社が顧客に提供している主なサービスは以下のとおりであります。

 

① インターネット広告運用

主に運用型広告を中心に、インターネット広告の代理販売及び運用代行を提供しております。なお、当社が提供する主なインターネット広告は以下のとおりであります。

・リスティング広告運用

インターネットにおいて、ユーザーの検索結果に適した広告を表示するサービスであります。検索結果の画面に広告が表示される検索連動型と、訪問先のウェブサイトに広告が表示されるコンテンツ連動型、テキストや画像、動画形式で掲載されるディスプレイ広告があります。

・DSP広告運用

DSPとは「Demand Side Platform(デマンドサイドプラットフォーム)」の略称であります。DSPを用いて広告配信を行うのがDSP広告であり、配信先ターゲット層の設定や広告予算の設定など、広告の成果を上げるための配信設定や調整を行っております。

・SNS広告運用

SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略称で、特定のメンバーでコミュニケーションをとる機能を持つウェブサイトやサービスを指します。各SNSのウェブサイトや検索結果を通じて広告を出稿することで、共通の興味関心が多いユーザーの目に留まりやすく、ターゲット層を詳細に設定できることが特徴であります。

・バリュープラン

中小企業向けにSiTest Liteを含めた少額プランを提供しております。

 

② アクセス解析

Google Analyticsを用いてウェブサイトのアクセス解析を提供しております。広告運用による解析とあわせて、広告によってウェブサイトを訪れたユーザーの動向や属性を解析し、顧客の求めるターゲット層に乖離がないか、また広告運用を効果的に実施できているかなど様々な切り口の解析結果を顧客へ提供しております。

 

③ サイト解析

自社開発のウェブサイト解析ツールSiTestを用いて広告によってウェブサイトを訪れたユーザーの動向や属性を解析し、顧客の求めるターゲット層に乖離がないか、また広告運用を効果的に実施できているかなど様々な切り口の解析結果を顧客へ提供しております。②のアクセス解析で実現できないヒートマップ解析及びスクロール解析を主に用いております。

 

(3) クリエイティブ事業

当該事業においては、顧客のブランド価値向上とマーケティング目標達成を強力にサポートする、総合的なクリエイティブソリューションを提供しています。

当該事業が顧客に提供している主なサービスは以下のとおりであります。

 

① 顧客ニーズに合わせた多様なクリエイティブ制作

・広告と連動したWebサイトやランディングページの制作を提供

・高品質な動画・画像制作を提供

・スマートフォン普及に伴う縦型動画の制作を提供

・縦型ショートドラマ制作サービス「Dra Vis(ドラビス)」の提供

Dra Vis(ドラビス)」は、広告活用も視野に入れ、ストーリー性と感情的訴求を重視した縦型ショートドラマを制作するサービスであります。短時間で視聴者を引き込み、企業のメッセージを効果的に伝えるコンテンツを提供しております。

② 運用型クリエイティブ制作

・アウトソーシングなどを活用し、効率的かつ柔軟なクリエイティブ制作を提供

・Web広告だけでなく、総合的なクリエイティブ支援

 

(4) SPAIA事業

当社はAIの機械学習を使用したスポーツメディアプラットフォームとして、プロ野球一球速報等を軸とするSPAIAを運営しております。プロ野球一球速報ではウィジェット化して新聞社やメディアへ販売しているほか、メディアの記事連携による広告収入及び自社サイトでの広告収入が収益モデルとなっております。

その中でも顧客需要があった競馬コンテンツを別サイトに切り出し、無料会員及びサブスクリプション型の有料会員を募ったところSPAIA事業の売上が拡大したことから、特にSPAIA競馬に注力しております。SPAIA競馬に関しては有料会員による収益のほか、メディアの記事連携による広告収入がございます。

■SPAIA競馬

SPAIA競馬はSPAIAから競馬コンテンツを切り出したサブスクリプション型サービスであります。SPAIAのAIとは異なるAIを搭載していること、異なるデータを活用していることなどから、アプリもSPAIAと分けて開発及び運用しております。SPAIA競馬には有料会員と無料会員があります。有料会員(月額課金)の場合、コースが3種類(ダイヤモンド・プラチナ・ゴールド)あり、無料会員では利用できないAIによる解析データを付加価値として提供しているほか、コースごとに利用可能なコンテンツの範囲・質が異なっております。

有料会員数は2021年度第4四半期から減少傾向にありますが、同年8月に価格を引き上げた影響により解約率が悪化したものであります。現在は価格を引き下げ、UI/UXの改善等を行い、有料会員数が改善するよう継続してプロモーション施策等を行っております。

有料会員数とは、当社が提供している各コース(ダイヤモンド・プラチナ・ゴールド)の登録会員数から算出しており、四半期ごとの平均値をとっております。

 

 


 

■SPAIA

SPAIAはAIの機械学習によってプロ野球の勝敗予想コンテンツを兼ね備えたスポーツメディアプラットフォームであります。SPAIAでは編集部が取材・編集したオリジナル記事を読めることに加え、自社開発にて一部自動生成されるインフォグラフィック(*1)記事を提供しております。

SPAIAは、記事を配信するだけでなく、ソーシャル機能も兼ね備えたユーザー参加型の勝敗予想や詳細なセイバーメトリクス(*2)が掲載されたスーパー選手名鑑、立体的なグラフィックのプロ野球の一球速報でスポーツをより身近に愉しんでもらえるコンテンツを複数展開しているのが最大の特徴であります。

主な機能は以下のとおりであります。

(*1)インフォグラフィック…情報、データ、知識を視覚的に表現したもの

(*2)セイバーメトリクス…野球のデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法

 

① AI勝敗予想

AIが過去の対戦データや選手データを分析して、試合の勝ち負けを予想。プロ野球AI勝敗予想では、勝つと予想したチームに投票することで、ユーザー自身の勝敗予想結果と的中率を記録できる。試合ごとにAI勝敗予想の根拠を説明したレポートも配信。月ごとにユーザーランキングも発表するコンテンツ。

 

② 一球速報リアルタイム配信

プロ野球の球種・配球・打球方向をAIが予想。投球の軌跡と球種情報を臨場感あふれる3Dグラフィックでリアルタイム配信を行う。1試合中の勝利確率やターニングポイントがわかるWPAグラフ(*1)も掲載することで、深い視点で試合観戦ができるコンテンツ。

 

③ スーパー選手名鑑

プロ野球、Bリーグに登録されている選手の詳細情報を配信。選手プロフィールなどの基本情報だけでなく、シーズン成績や試合別成績データも選手ごとに掲載し、更新性の高い選手名鑑コンテンツを提供。

 

④ セイバーメトリクス

プロ野球の選手個人別、チーム別の豊富なデータをわかりやすく、比較しやすくするために数値だけでなくレーダーチャート(*2)や様々な種類のグラフで視覚的に掲載するコンテンツ。

 

⑤ ドラフト注目選手・歴代指名選手情報配信

今季のドラフト注目選手や候補選手のプロフィール、シーズン成績を掲載。ドラフト会議当日はリアルタイムで速報結果を配信。今季だけでなく、遡ってデータを閲覧することができ、現役から歴代まで幅広いドラフト候補選手情報が年代別、チーム別で閲覧することができる。守備や属性(高校生・大学生・社会人)、現在の状況がひと目でわかるグラフを掲載しているコンテンツ。

 

⑥ インフォグラフィック記事

ライトなスポーツファンもスポーツデータを愉しめるよう、視覚的にグラフィックで表現した記事。

 

⑦ アプリ内での配信

スマートフォン向けアプリでは競馬コンテンツを中心に、セイバーメトリクス軸でのプロ野球選手分析など、SPAIAならではのコンテンツを配信。

 

⑧ オリジナル記事

長く親しみやすいロングテール記事(*3)を中心に、オリジナルの記事、スポーツ界の著名人をゲストに招いた対談記事、独自のインタビュー記事を配信。

(*1)WPAグラフ…WPAとは「Win Probability Added」の略であり、「勝利期待率加算値」「勝利確率」を意味します。WPAグラフは、勝利確率の推移をグラフ化したものになります。

(*2)レーダーチャート…複数の変数を構成比に直すことなく、正多角形上に表現したグラフを指します。

(*3)ロングテール記事…時事性のある記事と比較した場合、閲覧数は少ないものの、時期を問わない内容であるため、長期間にわたって読まれやすい記事を指します。

 

■DRAGON DATA CENTER(ドラゴン データセンター)

スポーツエンターテインメント分野において、あらゆるスポーツ・競技の魅力を最大限にファンにお届けするプロジェクトを進めることとし、その一環としてスポーツデータセンター「DRAGON DATA CENTER(ドラゴンデータセンター)」を開設いたしました。

このプロジェクトでは、「データ×解析×テクノロジー」をコンセプトとし、画像解析やウェアラブルデバイス、センシング技術などの最新テクノロジーを駆使して、スポーツ・競技に関連する情報(データ)を取得します。取得したデータは、生成AI、インフォグラフィックや3Dグラフィックなどを活用し、取得したデータを分かりやすくファンにお届けし、スポーツに新たな視点を創出することが最大の特徴であります。

また取得したデータはワンソース・マルチユースを目指し、ファンの方々の利用に留まらず、競技現場の選手や監督、チーム経営者や管理者、スポーツコンテンツ制作に関わるスタッフの方々にデータ解析を通じた新たな洞察やDXを通じた利便性を提供することも特徴であります。

今後は、スポーツベッティング市場への参入に向け、あらゆるスポーツのデータを取扱い、そのデータを分析予想をするためのベッティングに関するシステムの開発を行い、DRAGON DATA CENTERにおける収益モデルの創出をいたします。

 

(5) DX開発事業

当該事業は、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)テクノロジーを利用したWebサービスやアプリ、AI(人工知能)を活用した自動応答システム(チャットボット)などの次世代型新サービスに関する開発を強みとしており、AI・IoTなど先端技術によるさまざまなソリューションの提供を行っております。

このように、AI、DXそしてWeb3.0といった先進技術を駆使して、クライアントとの密なコミュニケーションを重視し、ニーズを的確に捉えたシステム開発を行い、長期的なパートナーシップを築き、クライアントのビジネス成長を継続的に支援しております。

グラッドキューブがもつ生成AIに関するシステム開発のノウハウをベクトルグループに提供し、ベクトルグループが大規模なシステム開発案件において、スピーディーな開発体制の構築が可能となりました。今後も当社が培ってきた生成AIシステム開発の実績と活用・推進ノウハウを最大限に活かし、大手企業等が持つ開発リソースと組み合わせることで、顧客の事業課題解決や新たな価値創造につなげていく考えであります。

 

 

(6) UI/UX事業

当社のUI/UX事業は、自社のデジタル製品やサービスがの成果につながるかを追求する専門チームです。単にインターフェースを美しくするだけでなく、自社サイトに訪れる顧客の行動、感情、ニーズを深く理解し、それに基づいて最適な体験を設計します。

UIデザインでは、最新のデザイン原則と技術を活用し、視覚的に魅力的で、操作しやすいインターフェースを制作します。アクセシビリティにも配慮し、あらゆる顧客が快適に利用できるデザインを追求します。あた、顧客のフィードバックを迅速に反映させることで、開発後期での大幅な修正を避け、効率的な製品開発を支援します。そして、継続的な改善サイクルを通じて、顧客体験の質を常に向上させます。

 

当社の事業系統図は、以下のとおりとなります。


業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)  経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当事業年度における日本国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により緩やかな回復基調にあるものの、原材料及びエネルギー価格の高騰や円安進行など、物価上昇の継続による消費者マインドの改善に足踏みもみられました。先行きについては、雇用・所得環境の改善と政策効果により緩やかな回復の継続が期待されます。一方で、欧米の高金利政策の継続や中国の不動産市場の停滞など、海外景気の下振れが日本経済に与える影響が懸念されます。また、物価上昇、米国政策動向、中東情勢、金融市場の変動等、世界経済の不確実性の高まりを受け、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

このような状況下、当社の主力事業が属する国内インターネット広告市場におきましては、2024年の市場規模は、社会のデジタル化を背景に堅調に伸長し、前年比9.6%増の3.7兆円と過去最高を更新しました。総広告費における構成比は47.6%を占め、広告市場全体の成長をけん引しております(出所:株式会社電通「2024年日本の広告費」)。同様に国内 SaaS市場においても、2023年度の1兆7,328億円から5年後の2028年度には3兆円に迫る2兆9,078億円規模に達するとの予測がみられ、拡大傾向にあります(出所:「ソフトウェアビジネス新市場2024年版」株式会社富士キメラ総研、「SaaS業界レポート2024」スマートキャンプ株式会社)。今後も労働人口の減少が見込まれるなかで、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進、働き方改革や生産性向上を実現するためのIT投資需要の増加は継続するものとみられ、また、それらに加えて、AI技術の普及により成長が加速し市場規模の更なる拡大が見込まれます。

 

上記のような経済環境の中、当社は横型動画からネイティブ縦型動画を自動作成するサービス「Vertical AI」の提供、生成AIを用いた業務効率化を目的としたオンライン学習プログラム「リスナビe-ラーニング講座」の提供、生成AIを活用した新たなプロダクトの開発、サイト解析ツールの機能拡充、動画制作体制の強化、スポーツメディアの更なる顧客満足度向上を目的としたシステム開発・UI/UX改善施策の実施、オンラインセミナーの実施、YouTubeチャンネルでの発信等、拡大を続けるインターネット広告市場とインターネット利用者のニーズに応えるべく、さまざまなソリューションの提供やデータ解析力と開発力を活かした幅広い事業を展開してまいりました。

また、AI領域におけるコア人材および技術力の獲得を通じて、今後の事業拡大に貢献することを目的として、2023年10月にworkhouse株式会社の事業の一部を譲受けました(以下、「本件事業譲受」という)。しかし、本件事業譲受において、不採算事業からの撤退や体制変更等行ってまいりましたが、当初の事業計画から大幅な乖離が生じたため、workhouse株式会社に係るのれん及び顧客関連資産について、減損損失209,910千円を特別損失として計上しました。

さらに、2024年12月期の実績及び今後の見通しを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、その全額を取崩したこと等により、法人税等調整額141,201千円を計上いたしました。

 

 この結果、当社の当事業年度の経営成績は、売上高1,559,020千円(前期比2.4%増)、営業損失267,074千円(前期は営業利益141,627千円)、経常損失274,367千円(前期は経常利益141,757千円)、当期純損失629,039千円(前期は当期純利益58,882千円)となりました。

 

 

セグメント別の業績は以下のとおりであります。なお、当事業年度より、報告セグメントを変更しております。変更の内容については、「第4 経理の状況 1 財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

これに伴い、セグメント別の業績における前年同期比は、前年同期を変更後の方法に基づき作成したものを基礎として算定しております。

 

 

(マーケティングDX事業)

当事業年度の新たな取り組みとして、ネット広告分野における新たなサービスとしてデジタルマーケティングスクールを開講し、受講者がデジタルスキルを高め、キャリアアップに繋がるよう支援してまいりました。また、当該スクール受講者の需要に応じ、当社と関係のある取引先企業様に人材をご紹介する転職支援サービスも順調に推移しております。既存サービスにおいては、営業体制の強化により既存顧客からの継続的な発注依頼、協業パートナー企業からの案件受注を推し進めております。業務提携先企業への人材派遣ではマーケティング支援を行いながら広告案件依頼に繋げる取り組みができており、広告案件の受注に繋がっております。また、SaaS分野については、当事業年度から開始した、SiTest の新機能「ノーコードウィジェット」提供開始による顧客単価の向上や新サービスのオンライン学習プログラム「リスナビ」の販売も順調に進捗しており、2024年2月14日に公表した利益計画を上回る結果となりました。

この結果、当事業年度におけるマーケティングDX事業の売上高は1,303,482千円、セグメント利益は507,145千円となりました。

 

(テクノロジー事業)

当事業における取り組みとして、SPAIA競馬では、昨年度から顧客満足度向上を目的としたシステム開発・SPAIA競馬の一部リニューアルなどのサービス改善施策を実施し、無料会員数の獲得を図ってまいりました。スポーツメディアプラットフォームのSPAIAでは、スポーツデータセンター「DRAGON DATA CENTER(ドラゴンデータセンター)」で多種多様なプロスポーツ及び海外のスポーツデータも取り入れ、新たな顧客の獲得に向けた施策をおこなってまいりました。このような施策により、SPAIA全体の会員数は138,373人(前年同期比11.9%増)となりました。

その他では、日本最大級のスポーツメディア「スポーツナビ」を運営するLINE ヤフー株式会社よりコンテンツ開発を受託するなど、AIエンジンを活用したコンテンツ開発の受託なども漸増しております。これらにより、2024年2月14日に公表した利益計画を上回る結果となりました。

受託開発領域においては、横型動画からネイティブ縦型動画を自動作成するサービス「Vertical AI」などの新たなプロダクトの開発及びAI領域におけるウェブサービスなどの受託開発も行いました。なお、構造改革として一部不採算事業を整理したこと等により、2024年2月14日に公表した利益計画を下回ることとなりました。また、上記で記載の通り、本件事業譲受に係るのれん等の減損損失を特別損失として計上したことにより、当事業の利益計画は大幅に下回る結果となりました。

この結果、当事業年度における売上高は255,537千円、セグメント損失は459,229千円となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当事業年度末における資産の残高は2,570,910千円となり、前事業年度末に比べ652,999千円減少いたしました。これは主に現金及び預金の減少77,662千円、売掛金及び契約資産の減少125,416千円、貸倒引当金の増加60,859千円、減損等によるのれんの減少246,436千円によるものであります。

 

(負債)

当事業年度末における負債の残高は1,820,561千円となり、前事業年度末に比べ25,872千円減少いたしました。これは主に新規借入による短期借入金の増加100,000千円、未払費用の増加47,205千円、未払消費税等の増加48,424千円、契約負債の増加34,771千円、買掛金の減少85,937千円、未払金の減少47,893千円、長期借入金の減少83,751千円、社債の減少40,000千円によるものであります。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は750,348千円となり、前事業年度末に比べ627,126千円減少いたしました。これは主に当期純損失の計上による利益剰余金の減少629,039千円によるものであります。

 

 

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は1,661,285千円となり、前事業年度末に比べ77,662千円減少いたしました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、4,735千円の支出となりました。これは主に税引前当期純損失486,928千円の計上、減価償却費24,086千円、減損損失209,910千円、のれん償却費51,881千円の計上、貸倒引当金の増加61,222千円および売上債権及び契約資産の減少125,053千円があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、58,883千円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出18,799千円、無形固定資産の取得による支出39,323千円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、14,043千円の支出となりました。これは主に短期借入金の純増加100,000千円、長期借入による収入150,000千円、長期借入金の返済による支出226,181千円があったことによるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

c.販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(千円)

前期比(%)

マーケティングDX事業

1,303,482

△1.0

テクノロジー事業

255,537

23.4

合計

1,559,020

2.4

 

(注)1.セグメント間取引はありません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積り及び仮定を必要としております。これらの見積り及び仮定については、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社の財務諸表の作成に際して採用する会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 「経理の状況」1「財務諸表等」(1)「財務諸表」「注記事項」(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当事業年度の財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2「事業の状況」4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。

 

③ キャッシュ・フローの状況分析・検討の内容並びに資本の財源及び資金の流動性

a.キャッシュ・フローの状況分析

キャッシュ・フローの状況分析の詳細につきましては、「第2「事業の状況」4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。

 

b.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の運転資金は、主に金融機関からの借入であります。当事業年度末における現金及び現金同等物は1,661,285千円であり、十分な流動性を確保しております。当社は、インターネット広告運用代行における広告費が大部分を占めており、今後も安定した運用環境の維持及び大型案件、M&A等へ備えるための十分な資金を確保する方針であります。必要な資金につきましては、自己資金のほか、金融機関からの借入によるデットファイナンス等により、資金調達を行う方針であります。

 

④ 経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2「事業の状況」 1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(2)目標とする経営指標」に記載のとおり、より高い成長性及び収益性を確保する視点から、売上成長率及び経常利益を重視する経営指標と捉えております。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2「事業の状況」1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、3「事業等のリスク」及び4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①重要な会計方針及び見積りに用いた仮定」に記載しているとおりであります。

 

⑥ 経営者の問題意識と今後の方針

経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2「事業の状況」1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」」をご参照下さい。