2024年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,151名(単体) 3,966名(連結)
  • 平均年齢
    42.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    12.4年(単体)
  • 平均年収
    9,952,061円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

2024年12月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

国内建設コンサルティング事業

2,674

(665)

海外建設コンサルティング事業

1,292

(441)

合計

3,966

(1,106)

 

(注) 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は(  )内に年間平均人員を外数で記載しております。

 

(2)提出会社の状況

2024年12月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

2,151

(588)

42.40

12.40

9,952,061

 

(注) 1  従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は(  )内に年間平均人員を外数で記載しております。

2  平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3)労働組合の状況

提出会社には、労働組合が以下のとおり組織されております。

① 組合名

建設技研労働組合

②  所属上部団体

全国建設関連産業労働組合連合会

③  組合員数

1,308人(2024年12月31日現在)

④  その他

特記すべき事項はなく、労使関係は相互信頼により安定的に維持されております。

 

 

  (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

  ① 提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1

男性労働者の育児休業等取得率(%)(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

3.8

84.5

51.3

69.5

54.1

 

注1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)(以下、「女性活躍推進法」という。)の規定に基づき算出したものです。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護に行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)(以下、「育児・介護休業法」という。)の規定に基づき、育児・介護休業法施行規則第71条の4の第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

  ② 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1

男性労働者の育児休業者取得率(%)(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1

株式会社建設技研インターナショナル

0.5

100

(注)3

株式会社日総建

13.0

100

(注)3

株式会社環境総合リサーチ

23.8

100

(注)3

 

 注1 女性活躍推進法の規定に基づき算出したものです。

2 育児・介護休業法の規定に基づき、育児・介護休業法施行規則第71条の4の第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3 女性活躍推進法及び育児・介護休業法の規定に基づく公表をしていない項目のため、記載を省略しています。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

    当社グループのサステナビリティに関する考え方及び具体の取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

    当社グループは、経営理念を「世界に誇れる技術と英知で、安全で潤いのある豊かな社会づくりに挑戦する」と定め、経営の規範である行動憲章において「サステナビリティ」を基本概念のひとつとして位置づけ、持続可能な社会の形成への貢献をうたっています。

  企業活動を通じて企業の社会的責任を果たし、社会的課題を解決するとともに、人々が大切にする文化を守り創造することで、社会と会社の持続的な発展を同時に実現することを目指しています。当社におけるサステナビリティとは、「行動憲章」の実践により、当社グループの中長期的な企業価値向上と、社会の持続的な発展を同時に実現することと考えます。

  当社グループは、気候変動に対応し、インフラ整備を通じた「サステナビリティ」実現に向けて、2020年3月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明し、2022年12月に「CTIグループ・サステナブルチャレンジ推進計画(2022年12月8日公表)」を定めました。当社グループは、地域や社会の構成員として自らの活動をカーボンニュートラルにすると同時に、当社グループの技術を駆使して、サステナブルな地域・社会構築に貢献してまいります。

 

(1) サステナビリティに関するガバナンス

経営会議と同レベルのサステナビリティ委員会(委員長:代表取締役社長)を設置し、サステナビリティを経営管理上の課題の体制の中に組み込むことにより、ガバナンス体制を構築しました。サステナビリティ委員会では、温室効果ガス排出削減や持続可能な地域づくりに貢献する研究・技術開発、人材育成・活性化等の方針について審議し、重要事項については、取締役会を経て決定します。

 


 

 

(2) サステナビリティに関するリスク管理

当社グループを取り巻く社会環境は、気候変動やエネルギーなどの全世界的な問題に加えて、人材の多様化やガバナンス強化の要請など、多岐にわたる課題が存在しています。このような社会環境の中で、当社グループは中長期ビジョン「SPRONG2030」において、国内外のインフラに関わるさまざまな課題を解決に導き、社会の持続可能な発展に貢献する「グローバルインフラソリューショングループ」として飛躍していくことを目指しています。飛躍に向けた歩みを確実なものとするため、特に重点的に取り組むべき課題をマテリアリティとして特定しました。

特定したマテリアリティは、サステナビリティ委員会でモニタリングを行い、PDCAサイクルによる必要な見直しを行います。

サステナビリティ委員会では、具体的な推進、実行の役割を担う下部委員会として、環境を統括するグリーン投資戦略WG、人的資本を統括するウェルビーイング推進会議を設置しています。これら委員会では特に環境及び人的資本にかかる情報の収集と分析・評価、対応策の実行、モニタリングを行い、定期的に課題を抽出し、サステナビリティ委員会で審議のうえ対応策等の見直しを行っています。

                <当社のマテリアリティ>

1. 安全・安心を支えるインフラ整備への貢献     

気候変動による災害の激甚化や、高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化などが社会的課題となっています。一方、インフラ整備の財源や担い手不足も課題であり、より効率的で効果的なインフラ整備が求められています。CTIグループは、これまでに蓄積された知見や経験を活かし、安全・安心な社会を支えるインフラ整備の課題に取り組んでいきます。

2. 国・地域・社会の持続的発展への貢献

少子高齢化などによる、地域経済の停滞や社会基盤サービスの維持が社会的課題となっています。また、世界の中には経済発展に必要なインフラ整備が不足している地域もあります。CTIグループは、次世代モビリティなど地域活性化への取組や国内インフラ整備の実績を活かし、国内外における社会の持続的発展へ貢献していきます。

3. 脱炭素・循環型社会と生態系保全への貢献

持続可能なエネルギーへの転換など、環境負荷を低減した持続可能な社会の実現が世界的な課題となっています。また、水域や陸域における生態系の保全と多様性の維持が急務となっています。CTIグループが有する環境分析や環境保全対策に関するコンサルティングサービスの経験を生かし、循環型社会の構築や生態系の保全に貢献していきます。

4. DX による価値の創出

技術による社会貢献を目指すCTIグループにとって、急速に進化するテクノロジーに対応することが必須です。企業のデジタル化とイノベーションは競争力の源泉であり、革新的技術の活用は社会的課題の解決にも貢献するものです。CTIグループは、DXによる成果を社会的課題の解決に実装するとともに、業務生産の効率化や企業価値向上に活用していきます。

5. 人材の充実とウェルビーイングの実現

CTIグループにおける最大の経営資本は人材であり、人材の採用、育成、活性化が極めて重要です。その際、従業員が「幸福」であることが、創造性、生産性を高め、人材を引き付ける原動力となると考えています。そのため、CTIグループではウェルビーイングを最重要課題としてとらえ、トップマネジメントとして推進していきます。

6. コーポレート・ガバナンスの強化

CTIグループは、公正なビジネス慣行の下で持続可能な変革を推進するために、透明なガバナンスの確立が不可欠であると考えています。適正かつ積極的な情報開示を通じてステークホルダーとの信頼関係を構築するとともに、公正な意思決定と運営を確保し、攻めと守りのガバナンス戦略により、持続的な企業価値の向上を目指します。

7. 成果品質の確保・向上

CTIグループの活動の成果は、人と社会の安全・安心に関わるものであり、成果品の品質の確保、顧客をはじめとしたステークホルダーからの信頼の維持は、企業活動の生命線と言えるものです。CTIグループは、高品質な成果の提供に努め、顧客満足度、社会的評価及び技術競争力の向上に取り組んでいきます。

 

さらに、リスクマネジメント委員会(委員長:代表取締役社長)では被害・損害規模と発生頻度から重要リスクを抽出し、リスクマネジメントを実施しています。また当該実施状況のモニタリングを行い、課題の抽出、リスクやその対応策の見直しを図ります。サステナビリティ委員会とリスクマネジメント委員会は、サステナビリティ課題に対する重要リスクについて、情報の共有及び連携を図り対応しています。

なお、重要リスクに関する詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

(3) 人的資本に関する情報

① ガバナンス

「(1) サステナビリティに関するガバナンス」に記載のとおり、経営会議と同レベルのサステナビリティ委員会において、人的資本に関する方針・戦略・計画について審議し、重要事項については取締役会を経て決定します。

 また、サステナビリティ委員会の下部会議体であるウェルビーイング推進会議において、人的資本に関する施策・指標の策定、推進、管理を行い、サステナビリティ委員会において当社グループの活動方針と活動計画を決定します。

  ② リスク管理

「(2) サステナビリティに関するリスク管理」及び「3 事業等のリスク(5)人材確保・育成及び(10)人事・労務」に記載のとおりです。

③ 戦略(人材の育成及び社内環境整備に関する方針)

技術を通じて社会に貢献する当社において、最大の経営資本は「人」です。中長期ビジョン「SPRONG2030」の経営数値目標のひとつに「社員数5,000人」を掲げているとおり、コンサルティング事業を営む当社のビジネスは、技術者数が事業売上に直接的に貢献します。また人材の育成と活性化は、社員のモチベーションのみならず、生産性や品質の向上に繋がり、会社の収益向上、更には社員への還元にも寄与します。これら人材の確保、育成、活性化は、当社グループのマテリアリティのひとつでもあります。

その際、従業員が「幸福」であることが、創造性、生産性を高め、人材を引き付ける原動力となると考えています。そのため、当社グループではウェルビーイングを最重要課題としてとらえ、トップマネジメントとして推進しており、以下のとおり「CTIウェルビーイング基本方針」を定め、この方針に基づき、トップマネジメントとしてウェルビーイング及び人的資本経営の推進に努めています。

   ア.心身ともに健康な状態の形成

従業員の心身の健康は生産性と直結し、ストレスや過労はパフォーマンスの低下や長期的な健康問題につ ながります。そのため、労使協働で働き方改革を推進し、長時間労働を削減します。また、生活習慣病の予防に注力し、ストレスチェックとフォローアップでメンタルヘルスをサポートします。

2024年に制定した「健康経営宣言」において、従業員の心身の健康を当社のウェルビーイングにおける最上位の価値と位置づけ、健康への積極的な投資と継続的な効果検証・改善を推進する健康経営に取り組んでいます。

健康経営宣言・推進体制・関連データ・具体的な施策については、当社ホームページをご覧ください。

(https://www.ctie.co.jp/sustainability/health-management/)

   イ.信頼と尊重にもとづく職場環境の形成

職場の信頼と尊重はコミュニケーションを促進し、創造的で生産的な職場環境を作ります。そのため、従業員間の信頼を深めるための1on1ミーティング、コーチングとコミュニケーションスキルを向上させる研修などにより、個々の人権を尊重し、チームワークを重視する文化を醸成します。

   ウ.多様な働き方を受け入れ、ワークライフバランスを充実させる制度の構築

ワークライフバランスの充実は従業員の満足度を高め、企業の離職率を低下させます。また、多様な働き方を受け入れることで、さまざまな才能を生かすことができます。そのため、「CTIスマートワーク」の推進、柔軟な勤務制度の導入、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進、そして充実した福利厚生を通じて、多様な働き方をサポートし、従業員のワークライフバランスを充実させます。

また、当社は、多様性(Diversity)、公平性(Equity)、包摂性(Inclusion)を事業運営の重要な柱とするDE&Iを推進し、これらの価値観を深く根付かせることを目的として、2025年1月に「DE&I推進への決意」(社長宣言)を公表しました。更には、多様な人材を確保し、多様な人材が働きがいを持って成長・活躍してイノベーションを起こすことで、その結果、会社の持続的な成長につなげ、企業価値を向上させることを目的とした「DE&I推進計画2030」を策定しました。

詳細は、当社ホームページ(https://www.ctie.co.jp/sustainability/)「サステナビリティ」「社」をご覧ください。

   エ.自らの成長を実感し、自律的に目標とやりがいを持って仕事をする風土の醸成(人材育成方針)

従業員が自らの成長を実感し、自律的に仕事に取り組むことは、持続可能な組織成長とイノベーションに不可欠です。そのため、ヒューマンリソースマネジメント基本方針を策定して、求める人材像とスキルを明確にし、充実した研修制度を提供します。また、年功序列から、役割や職責を重視する人事制度に転換し、従業員が自分自身の成長を実感し、やりがいを持って仕事に取り組めるような環境を構築します。

2024年に改定した当社グループの人材マネジメント(CTIG-HRM)の取組を戦略的に実行します。詳細は、当社ホームページをご覧ください(https://www.ctie.co.jp/sustainability/human-resources-mgmt/)。

 


 

 ④ 指標及び目標

当社では、ウェルビーイング基本方針に定める項目毎に施策及びKPIを設定し実行しています。特に重要としている指標は、下表に記載のとおりです。なお、人材マネジメント(CTIG-HRM)は2024年よりグループ会社全体で推進しており、女性管理職比率、従業員数他基本的なデータ管理はグループ会社で行われているものの、全ての戦略・指標について、必ずしも連結グループに属する全ての会社での管理は行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

<ウェルビーイング基本項目に係る目標と指標の現況>

ウェルビーイング基本項目と内容

施策

重要指標

目標

2030年

現況(2024年)

[2023年実績]

心身ともに健康な状態の形成:経済的に不自由なく、心身共に健康な状態である

 

長時間労働の是正
健康増進活動の推進
メンタルヘルスケアの充実

働き方改革の推進
健康経営の促進

年間総労働時間

1,900時間

2,131時間

[2,170時間]

信頼と尊重にもとづく職場環境の形成:職場において信頼と敬意にもとづく人間関係が形成されている

 

チームワークの促進
コミュニケーションの活性化
コミュニケーションスキル

人事処遇制度改革
1on1、サンクスポイント

CTIGヒューマンリソースマネジメント

エンゲージメントスコア

60以上

(Aランク)

55.3

(BBBランク)

[54.6]

多様な働き方・ワークライフバランスの充実:多様な働き方が認められ、ワークライフバランスが充実している

 

テレワーク、多様な働き方の拡充
ダイバーシティの推進
福利厚生の充実

CTIスマートワーク
DE&I推進計画2030

女性管理職比率

男性育休取得率

10.0

100

 3.8 [2.0%]

81 [63%]

成長の支援・やりがいの醸成:会社や自らの成長を実感し、自律的に目標とやりがいをもって仕事をしている

 

成長の支援、やりがいの醸成

CTIGヒューマンリソースマネジメント
人事処遇制度改革

社員離職率
※定年退職除く

研修時間

3.0

30時間

3.8 [3.5%]

39.8時間[30時間]

 

 

(4) 環境に関する情報

① ガバナンス

「(1) サステナビリティに関するガバナンス」に記載のとおり、経営会議と同レベルのサステナビリティ委員会において、温室効果ガス排出削減や持続可能な地域づくりに貢献する研究・技術開発等の方針について審議し、重要事項については取締役会を経て決定します。

また、地球温暖化に伴う気候変動の進展により、中長期的に当社グループの事業にさまざまなリスクと機会が生じることになります。当社グループの財務・戦略に与える影響を特定・評価し、経営方針に適切に反映するため、サステナビリティ委員会の下部組織であるグリーン投資戦略WGを中心として、情報の収集と分析、影響の評価等を実施したうえで、サステナビリティ委員会において当社グループの活動方針と活動計画を決定します。

② リスク管理

地球温暖化に伴う気候変動の進展により、中長期的に当グループの事業にさまざまなリスクと機会が生じることになります。

「(2) サステナビリティに関するリスク管理」に記載のとおり、リスク管理については、リスクマネジメント規程に基づき、企業経営に悪影響を与えるリスクを把握し、想定されるリスクが起こる前に管理するなど、当社グループのリスクマネジメントを適切に推進するためリスクマネジメント委員会を設置しています。

また、サステナビリティ委員会及びリスクマネジメント委員会が連携し、気候変動に伴うリスクマネジメントに取組みます。

③ 戦略

当社グループの事業への影響評価において想定したシナリオで中長期的に想定される主要なリスクと機会を定性的に評価した結果は次のとおりです。リスクとして、移行リスクは、事業活動に伴う炭素税等による排出規制の強化及び社会の気候変動に対する意識の高まりに伴う当社グループの社会的責任、物理リスクは、台風・豪雨等の自然災害の増加を特定しました。一方、機会として、気候変動影響の増加に伴う防災・減災等に係る社会インフラの計画・設計、再生可能エネルギー等の脱炭素型エネルギーへの転換等に係るニーズの増加を特定しました。

当社グループの事業に与えるリスクと機会を定量的かつ精緻に評価するとともに、対応策を具体化するなど、内容の充実を図ります。

<気候変動に伴う主要なリスクと機会、その対応策>

分類

内容

財務影響

対応策

1.5℃

4℃

移行

リスク

政策・

規制

・化石燃料使用への課金による光熱水費・エネルギー管理コストの増加

・再生可能エネルギーへの転換

・自社ビルのZEB化、EV化などCO2排出の低減

市場

・社会の環境配慮意識の高まりによる企業責任の増加

・地域社会のサステナビリティ実現への貢献

機会

政策・

規制

・地域や企業の脱炭素化、気候変動適応関連のニーズ拡大

・脱炭素型社会構築関連の官民分野での事業展開

・再生可能エネルギー等のニーズ拡大

・再生可能エネルギー関連の技術開発と事業展開

・クレジットの創出・管理に係る技術開発と事業展開

物理

リスク

急性

・台風・豪雨等の自然災害による事業継続リスクの増加

・災害対策に関するBCPの整備

・自然災害リスク回避のための対策強化

機会

慢性

・防災・減災及び国土強靭化に係るコンサルティングサービスニーズの増加

・防災・減災及び国土強靭化への体制強化

・防災・減災のための技術開発と事業展開

 

 

 当社は、創立以来、防災・減災に、また近年では国土強靭化に関わるコンサルティングサービスに従事してきています。これに加えて、2022年に策定した「CTIグループ・サステナブルチャレンジ推進計画」では、地域・社会のサステナビリティ向上に貢献するため、コンサルティングサービスにおける5つのチャレンジを推進することとしており、これが脱炭素社会への移行に伴う機会に関する取組に合致します。

〈コンサルティングサービスにおける5つのチャレンジ〉

 ① 外力に対して自然が有する緩衝力、復元力を活かした防災・減災施策を提案

 ② インフラ整備のライフサイクルにわたる温室効果ガス削減に資する施策を提案

 ③ インフラ整備のライフサイクルにわたる廃棄物削減に資する施策を提案

 ④ インフラ整備のライフサイクルにわたる自然環境との共生に資する施策を提案

 ⑤ 自然資本がもたらす生態系サービスを活用した地域活性化に資する施策を提案

 

2023年に実施した業務のうち、防災・減災と国土強靭化に係るコンサルティングサービス及び5つのチャレンジに相当する業務の売上を把握することにより、財務インパクトを試算しました。その結果「脱炭素社会への移行に伴う機会」及び「気候変動に伴う物理影響に伴う機会」は、当グループの財務インパクトに与える影響が大きいことが確認されました。そのため、脱炭素化の進展、気候変動に伴う社会的なニーズも踏まえ、中期経営計画2027において、防災・減災等のコア事業領域の深化を図るとともに、脱炭素化を含むエネルギーを加速すべき成長分野とするなど、リスクと機会をグループの戦略に反映しました。

 

④ 指標及び目標

当社グループは、自らの企業活動に伴う環境負荷を低減するとともに、公共事業を担う企業責任から、地域社会のサステナビリティを向上させることにより、関係するステークホルダーの信頼と共感を通じて企業価値の向上に努めることをめざしています。そのため、中期的には「企業活動に伴う二酸化炭素の排出量を2030年までに実質ゼロ」を掲げ、Scope1及びScope2の排出量を実質ゼロに、長期的には「2050年までにサプライチェーンを含む温室効果ガス排出実質ゼロ」を掲げ、Scope3を含む排出量実質ゼロを目指しています。

同時に「地域社会のサステナビリティを向上させる事業に投資するとともに、関連する研究開発や人材育成を推進」するため、研究開発投資にサステナブル枠を設け、技術開発等を積極的に進めています。

           <サステナブルチャレンジ推進計画に基づく目標と指標の現況>

区分

目標(2030年)

現況(2023年) [2022年実績]

当社グループのカーボンニュートラル実現

 

 

 温室効果ガス排出

排出量(①+②)

2030年温室効果ガス排出実質ゼロ

3,810t-CO2/年[4,451t-CO2/年]

Scope1(①)

750t-CO2/年[810t-CO2/年]

Scope2(②)

3,060t-CO2/年[3,641t-CO2/年]

Scope3

2050年温室効果ガス排出実質ゼロ

42,700t-CO2/年[-]

地域社会のサステナビリティへの貢献

 

研究開発投資

(建設技術研究所単体)

研究開発投資に占める

サステナブル枠

研究開発投資予算の50%を目安

33% [32%]