2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

シネマ アド 不動産賃貸
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
シネマ 2,998 89.0 -125 - -4.2
アド 287 8.5 1 - 0.2
不動産賃貸 81 2.4 18 - 21.6

事業内容

 

3 【事業の内容】

 

当社は、当社及び任意組合によって構成されております。

当社及び任意組合の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。なお、セグメントと同一の区分です。

 

 シネマ      映画興行、飲食店等

         中日本興業株式会社 ミッドランドスクエアシネマ共同事業体

 アド       看板の製作、広告代理店等
           中日本興業株式会社

 不動産賃貸    不動産賃貸

                    中日本興業株式会社


(注) 1 (  )書きは主たる事業の内容であります。

2 ミッドランドスクエアシネマ共同事業体は、任意組合であり、株式会社松竹マルチプレックスシアターズと共同でシネマコンプレックスを営業しております。組合財産のうち、当社の持分割合は64%です。

 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等により、景気は緩やかに回復の動きが見られたものの、エネルギーコストや原材料価格の高騰に加え円安の進行により物価が上昇し、依然として先行き不透明な状況が続きました。

このような状況のもと当社では、お客様に楽しんでいただける企画を実施するとともに、満足いただける環境創りにも努めてまいりました。

この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.経営成績

売上高は33億66百万円(前年同期比4.9%減)、営業損失は1億6百万円(前年同期は営業利益82百万円)、経常損失は86百万円(前年同期は経常利益92百万円)、当期純損失は84百万円(前年同期は当期純利益77百万円)となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりです。

シネマ事業

映画業界では、邦画のシェアは高く推移し、アニメ作品も引き続き好調を維持するなど、興行成績の上位を占めました。しかしながら、洋画については米国での一昨年の脚本家組合や俳優組合のストライキの影響で公開作品が大幅に減少および先送りになったことにより、不調でありました。

そのような中、令和6年の全国入場人員は前年比7.1%減の1億44百万人、興行収入は同6.5%減の2,069億83百万円となりました。

全国のスクリーン数は、前年より22スクリーン増の3,675スクリーンとなりました。

当社シネマ部門では、映画の上映に留まることなく、独自の企画運営をし、イベント付きの上映会の継続実施、ODS(映画以外のデジタルコンテンツ)の興行に注力してまいりました。

また、コンセッションについても商品力をアップし、利用率の向上に努め、収益の確保に努めてまいりました。

7月には、カスタムスピーカーとハイエンドのデジタルアンプを組合わせた究極のシネマサウンド「粋」を完成させ、様々な映画やライブビューイングなどの音楽コンテンツにおいて、リアルな音をご提供させていただきました。

当事業年度の公開作品数は、邦画198作品、洋画246作品、アニメ123作品、ODS311作品の、合わせて878作品(前期末比116作品増)を上映いたしました。

主な上映作品としまして、邦画では、7月公開「キングダム 大将軍の帰還」、8月公開「ラストマイル」、12月公開の「はたらく細胞」、「グランメゾン・パリ」、洋画では、4月公開「ゴジラ×コング 新たなる帝国」、7月公開「デッドプール&ウルヴァリン」、12月公開「ライオン・キング:ムファサ」、3月公開の「ウィキッド ふたりの魔女」、アニメでは、4月公開「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」、8月公開「インサイド・ヘッド2」、8月公開「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト」、12月公開の「モアナと伝説の海2」、ODSでは、9月公開「Mrs. GREEN APPLE // The White Lounge in CINEMA」、11月公開「WEST. 10th Anniversary live "W" -film edeition-」、などの番組を編成いたしました。

また、「どまんなかアニメ映画祭」や「カツベン付き無声映画上映会」などの独自のイベントを企画・運営することで、映画の活性化を進めるための文化活動も行ってまいりました。

飲食部門の名古屋市千種区の「覚王山カフェJi.Coo.」では、安全で健康にも配慮した食材を使用した商品を提供するとともに、イベント等も積極的に実施してまいりました。そして、3月には1年ぶりの月間売上記録を更新いたしました。

 

名古屋市中村区の「ミッドランドシネマ ドーナツ ファクトリー」では、映画館のコンセッションで販売するホットドッグ、ドーナツ商品のリニューアルを実施いたしました。また、映画とのコラボレーション商品開発についても、積極的に実施してまいりました。

この結果、当事業では売上高は29億97百万円(前年同期比6.9%減)、セグメント損失は1億24百万円(前年同期はセグメント利益81百万円)となりました。

 

アド事業

当事業は、注力して取り組んだイベント・展示会でのブース装飾の受注が増加したことや、名古屋駅前の大型LEDビジョンのプロジェクトマネジメントを受注できたことが、売上・利益に貢献しました。

この結果、当事業では売上高は2億87百万円(前年同期比18.5%増)、セグメント利益は0百万円(前年同期はセグメント損失20百万円)となりました。

 

不動産賃貸事業

当事業は、既存賃貸物件の賃料水準は概ね堅調に推移し、新規賃貸物件のクリニックテラス覚王山については2月に竣工いたしました。

この結果、売上高81百万円(前年同期比4.4%増)、セグメント利益は17百万円(前年同期比20.6%減)となりました。

 

b.財政状態

当事業年度末の総資産は、52億6百万円(前事業年度末比5.6%増)となりました。

流動資産は13億44百万円(前事業年度末比12.1%減)となり、固定資産は38億61百万円(前事業年度末比13.7%増)となりました。

負債は、20億19百万円(前事業年度末比29.4%増)となりました。

流動負債は、8億78百万円(前事業年度末比11.9%増)となり、固定負債は、11億40百万円(前事業年度末比47.1%増)となりました。

純資産は、31億87百万円(前事業年度末比5.3%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、7億93百万円と前事業年度末と比べ2億44百万円の減少となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、63百万円(前年同期は2億81百万円)となりました。これは主に、税引前当期純損失88百万円、減価償却費2億5百万円等によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、△5億15百万円(前年同期は△3億60百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4億28百万円、無形固定資産の取得による支出87百万円によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、2億8百万円(前年同期は1億53百万円)となりました。これは主に、借入れによる収入3億50百万円等によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 売上実績

当事業年度における売上実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(千円)

前年同期比(%)

シネマ

2,997,821

93.1

アド

287,457

118.5

不動産賃貸

81,280

104.4

合計

3,366,559

95.1

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える会計方針について重要な判断や見積りをおこなっております。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいておこなっていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績

(売上高)

当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ、1億75百万円減少し、33億66百万円となりました。

(営業損益)

売上総利益は16億95百万円(前事業年度比1億2百万円減)となり、売上総利益率は50.4%となりました。また、販売費及び一般管理費は18億2百万円(前事業年度比86百万円増)となりました。この結果、営業損失は1億6百万円(前事業年度は営業利益82百万円)となりました。

(経常損益)

経常損失は86百万円(前事業年度は経常利益92百万円)となりました。

(当期純損益)

当期純損失は84百万円(前事業年度は当期純利益77百万円)となりました。

 

 

b.財政状態

当事業年度の総資産は52億6百万円(前事業年度末比5.6%増)となりました。

流動資産は13億44百万円(前事業年度末比12.1%減)となりました。これは主に、現金及び預金の2億44百万円の減少等によるものであります。

固定資産は38億61百万円(前事業年度末比13.7%増)となりました。これは主に、建物の5億44百万円の増加等によるものであります。

負債は、20億19百万円(前事業年度末比29.4%増)となりました。

流動負債は8億78百万円(前事業年度末比11.9%増)となりました。これは主に、未払金の90百万円の増加等によるものであります。

固定負債は11億40百万円(前事業年度末比47.1%増)となりました。これは主に、長期借入金の3億15百万円の増加等によるものであります。

純資産は31億87百万円(前事業年度末比5.3%減)となりました。これは主に、繰越利益剰余金の84百万円の減少等によるものであります。なお、当事業年度末の自己資本比率は、前事業年度末の68.3%から61.2%となりました。

 

c.キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については「第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。

当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

当社の資金需要としては、設備投資、運転資金、配当金の支払い等であり、主に営業活動によるキャッシュ・フロー等により資金を調達しておりますが、多額の資金需要に対応する場合等は、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保及び財務の健全性・安定性を維持するため、銀行等から借入等を行う方針です。

 

当社は、サービス業を通じて地域社会に貢献するとともに、「感動の創造」をキーワードに、お客様に感動のあるサービスを提供することを重点項目として取り組んでおります。

なお、中期的な経営戦略については「第2事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載しております。