事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
産業IT | 162,424 | 35.8 | 21,989 | 38.0 | 13.5 |
金融IT | 64,170 | 14.2 | 7,517 | 13.0 | 11.7 |
ITソリューション | 73,832 | 16.3 | 5,842 | 10.1 | 7.9 |
ITプラットフォーム | 87,742 | 19.4 | 12,571 | 21.7 | 14.3 |
ITマネジメント | 65,190 | 14.4 | 9,942 | 17.2 | 15.3 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、連結子会社30社、持分法適用関連会社4社より構成され、「産業IT」「金融IT」「ITソリューション」「ITプラットフォーム」「ITマネジメント」及び「その他」の報告セグメントに係る事業の連携により、ITコンサルティング、システム開発、検証サービス、ITインフラ構築、ITマネジメント、ITハード・ソフト販売、BPO等のサービス提供を行っております。
顧客企業は、多くの上場企業を含む日本の産業構造を代表する大手及び中堅企業であり、親会社である住友商事㈱は大口得意先であります。
また当連結会計年度より、報告セグメントの区分方法を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」の「(2)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
当社グループにおける6つの報告セグメントに係る事業並びに事業展開の状況は次のとおりであります。
産業IT
主に製造、通信、エネルギー、流通、サービス、メディア等の顧客に対して、長年の実績とノウハウに基づき「基幹系システム」「生産管理システム」「情報系システム」「SCM」「CRM」等のシステム開発、保守・運用を通じて、様々なITソリューションを提供しております。
また自動車業界の顧客に対して自動車の電子制御を行うECU(Electronic Control Unit)に搭載されるソフトウェアにおいて、モデルベース開発を用いた組み込みソフトウェア開発や、自社製品であるミドルウェア(QINeS-BSW)の提供、ソフトウェア検査、プロセス改善等の幅広いソリューションをグローバル規模で提供しております。
(主な子会社)
㈱ベリサーブ、SCSK九州㈱、SCSK北海道㈱、
SCSK USA Inc.、SCSK Europe Ltd.、思誠思凱信息系統(上海)有限公司、
SCSK Asia Pacific Pte. Ltd.、PT SCSK Global Indonesia、SCSK Myanmar Ltd.
SCSKオートモーティブH&S㈱
金融IT
主に銀行・信託、生損保、証券、リース、クレジット等の金融機関におけるシステム開発・保守・運用に携わり、金融業務を理解した高度な金融システムの構築実績を有するプロとして、顧客の金融ビジネス戦略の実現と、安全かつ効率的な経営をサポートしております。
(主な子会社)
SCSK RegTech Edge㈱
ITソリューション
自社開発のERP(統合基幹業務)パッケージであるProActiveをはじめ、SAPやOracle等のERPの導入・開発から保守・運用までのライフサイクル全般を支援するAMO(Application Management Outsourcing)サービスやECサービス・コンタクトセンターサービス等の幅広いITソリューションを提供しております。また、人手による支援業務とITを組み合わせた、IT企業ならではのBPOサービスを提供しております。
(主な子会社)
SCSKサービスウェア㈱、㈱Skeed、SCSKプレッシェンド㈱
ITプラットフォーム
確かな技術力・ノウハウに基づき、ITインフラ分野とCAD、CAE等「ものづくり」分野において、最先端技術を駆使し、顧客のニーズに的確に応えるサービス/製品を提供し、顧客の様々なビジネスを柔軟にサポートしております。
(主な子会社)
㈱アライドエンジニアリング、SCSKセキュリティ㈱
ITマネジメント
堅牢なファシリティや高度セキュリティを備えたソリューション志向のデータセンター「netXDC(ネットエックス・データセンター)」を展開し、運用コストの削減、インフラ統合・最適化、ガバナンス強化、事業リスク軽減等、顧客の経営課題を解決する提案型アウトソーシングサービスを提供しております。また、各種クラウドのインフラ提供、オンサイトでのマネジメントサービス、24時間365日のSEサポート等の提供を行っております。
(主な子会社)
SCSKシステムマネジメント㈱、ヴィーエー・リナックス・システムズ・ジャパン㈱、
SDC㈱、SCSK NECデータセンターマネジメント㈱
その他
幅広い業種・業態におけるソフトウェア開発とシステム運用管理、システム機器販売、コンサルティングサービスや地方拠点の特色を活かした、当社グループ各社からのリモート開発(ニアショア開発)等を行っております。
なお、「その他」の事業は、いずれも2023年3月期及び2024年3月期において報告セグメントの定量的な基準値を満たしていません。
(主な子会社)
SCSK Minoriソリューションズ㈱、㈱Gran Manibus、
SCSKニアショアシステムズ㈱
当社グループにおけるセグメント区分と主要な関係会社の関係は下図のとおりとなります。
(注) 1 各報告セグメントにおいては、当社及びグループ各社が顧客との直接取引を行うとともに、グループ間において機能を補完する取引を行っております。
2 上記の関係会社は主な連結子会社であります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、エネルギー・原材料価格の高騰に伴う物価上昇や、金利の変動による為替動向等の影響はありましたが、国内での経済活動の活発化によって、緩やかながらも景気は回復の動きが続きました。
日本経済の先行きにつきましては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行きの懸念など、海外景気の下振れが日本経済を下押しするリスクに加えて、物価上昇や中東地域を巡る情勢、金融資本市場の変動による影響には十分に注意する必要があります。
このような経済環境の下、ITサービス市場におきましては、顧客企業におけるIT投資は幅広い業種にわたり拡大基調が続いており、事業の拡大や競争力強化を目的としたIT投資への意欲は力強いものがあります。世界的な海外景気の下振れの懸念はあるものの、社会のデジタル化に対応するための既存システムのクラウド対応需要等、IT投資需要の持続的な拡大が期待されます。
当社グループにおける顧客企業の動向につきましては、製造業企業においては、基幹システムの再構築や事業基盤強化のための戦略的投資等、デジタル化に向けたIT投資需要は増加を続けております。金融業企業においては、海外オペレーション強化に向けた対応や不正取引・資金洗浄の検知・防止を目的とした投資需要が堅調に推移し、流通業企業においては、基幹システム構築や事業強化のためのIT投資需要が増加いたしました。
また、顧客企業の業務効率と生産性向上への強い意欲等を背景に、各種クラウド型ITサービスへの需要や、ソフトウェアのエンドオブサービスに対応する基幹システム再構築等の投資需要は継続しており、こうした動きのなかで、システムの再構築や戦略的IT投資需要は、今後も継続するものと考えております。
(1)財政状態の状況
資産、負債及び資本の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し35,930百万円増加し、471,400百万円となりました。
(a) 流動資産
当連結会計年度末の流動資産は、現金及び現金同等物の増加等により、前連結会計年度末に対し28,735百万円増加し、272,834百万円となりました。
(b) 非流動資産
当連結会計年度末の非流動資産は、のれん及び無形資産の取得による増加等により、前連結会計年度末に対し7,195百万円増加し、198,565百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に対し5,423百万円増加し、168,489百万円となりました。
(a) 流動負債
当連結会計年度末の流動負債は、有利子負債の減少等により、前連結会計年度末に対し2,831百万円減少し、105,535百万円となりました。
(b) 非流動負債
当連結会計年度末の非流動負債は、社債及び借入金の増加等により、前連結会計年度末に対し8,254百万円増加し、62,954百万円となりました。
(資本)
当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末に対し30,507百万円増加し、302,910百万円となりました。
主な増加要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益40,461百万円によるものであります。
主な減少要因は、2023年3月期期末配当金(1株当たり26.00円)8,119百万円並びに2024年3月期中間配当金(1株当たり28.00円)8,747百万円によるものであります。
セグメント別資産の状況
(産業IT)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、3,419百万円増加し、62,154百万円となりました。
(金融IT)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、185百万円増加し、19,255百万円となりました。
(ITソリューション)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、7,383百万円増加し、33,164百万円となりました。
(ITプラットフォーム)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、1,539百万円増加し、44,039百万円となりました。
(ITマネジメント)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、4,338百万円減少し、74,801百万円となりました。
(その他)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、57百万円増加し、28,245百万円となりました。
(2)経営成績の状況
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は、IT投資需要の持続的な拡大を背景としたシステム開発と保守運用・サービスの堅調な推移によって前期比7.7%増の480,307百万円となりました。
営業利益は、ベースアップ等に伴う人件費や採用関連費用の増加に加え、営業活動費用が増加しましたが、増収に伴う増益と収益性の向上等により、前期比11.0%増の57,004百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては、前期比8.5%増の40,461百万円となりました。
当社グループはさらなる成長に向け、成長戦略として「サステナビリティ経営」を推進します。経営理念とマテリアリティを当社グループの存在意義としたうえで、社会と共に持続的発展を目指し、「2030年 共創ITカンパニー」の実現のため、「顧客や社会に対して、新たな価値を提供し続けるため、事業分野、事業モデルを再構築すること」、「社員の成長が会社の成長ドライバーと認識し、社員一人ひとりの市場価値を常に最大化すること」を、策定した中期経営計画の方針とし、総合的企業価値の飛躍的な向上に向け取り組んでまいります。
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前期比7.7%増の480,307百万円となりました。
また、サービス特性別の「システム開発」「保守運用・サービス」「システム販売」の各売上区分別売上高は次のとおりであります。
システム開発は、流通業向け基幹システム構築や製造業、金融業向け開発案件等の増加によって、売上高は前期比12.4%増の202,799百万円となりました。
保守運用・サービスは、マネジメントサービスや検証サービスが拡大したことにより、売上高は前期比7.2%増の188,340百万円となりました。
システム販売は、通信業の特定顧客向けネットワーク機器販売の減少による影響があり、売上高は前期比0.7%減の89,168百万円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、増収に伴う増益や生産性向上等により、前期比8.7%増の127,971百万円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費については、前期比6.7%増の70,940百万円となりました。
④ その他収益・その他費用[純額]
当連結会計年度のその他収益(費用)は、前連結会計年度の173百万円の収益[純額]から199百万円減少し、26百万円の費用[純額]となりました。
⑤ 営業利益
以上により、当連結会計年度の営業利益は、前期比11.0%増の57,004百万円となりました。
⑥ 金融収益・金融費用[純額]、持分法による投資損益[純額]
当連結会計年度の金融収益(費用)は、前連結会計年度の1,062百万円の収益[純額]から2,000百万円減少し、938百万円の費用[純額]となりました。また、当連結会計年度の持分法による投資利益(損失)は、前連結会計年度の913百万円の利益[純額]から481百万円増加し、1,394百万円の利益[純額]となりました。
⑦ 税引前当期利益
当連結会計年度の税引前当期利益は、前期比7.7%増の57,459百万円となりました。
⑧ 法人所得税費用
当連結会計年度の法人所得税費用は、前期比5.5%増の16,874百万円となりました。
⑨ 非支配持分に帰属する当期利益
当連結会計年度の非支配持分に帰属する当期利益は、123百万円となりました。
⑩ 親会社の所有者に帰属する当期利益
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比8.5%増の40,461百万円となりました。また、1株当たり当期利益は、前連結会計年度の119.44円から10.07円増加し129.51円となりました。
セグメント別業績の概要は次のとおりとなっております。なお、売上高につきましては外部顧客への売上高を表示しております。
(単位:百万円)
(産業IT)
流通業向け基幹システム再構築案件が増加したこと、通信業や、自動車・電機をはじめとする各種製造業向けの開発案件など、幅広い業種からの投資需要は拡大し、売上高は前期比13.5%増の162,424百万円、営業利益につきましては、前期比16.8%増の21,989百万円となりました。
(金融IT)
AML案件が銀行業や信販・リース業向けに拡大したことに加え、証券業向け開発案件の増加などにより、売上高は前期比7.0%増の64,170百万円となりました。営業利益につきましては、増収による増益に加えて、前期に発生した不採算案件の反動もあり、前期比8.9%増の7,517百万円となりました。
(ITソリューション)
基幹システム構築需要が主に製造業・流通業顧客から取り込めたこと、また、ProActive事業も堅調に案件が積みあがったこと、加えて、M&Aに伴うBPOビジネスでの新規連結の影響もあり、売上高は前期比11.0%増の73,832百万円となりました。営業利益につきましては、中期経営計画戦略のもと要員のリスキリングの施策強化を継続していることによる影響とBPOビジネスの公共向け案件の縮小により、前期比16.4%減の5,842百万円となりました。
(ITプラットフォーム)
通信業の特定顧客向けネットワーク機器の減収がありましたが、ネットワーク・セキュリティ製品の販売が堅調であったことや、製造業や学術研究機関向けのハードウェア販売の積み上がりがあり、売上高は前期比0.8%減の87,742百万円、営業利益につきましては、前期比2.6%減の12,571百万円と、凡そ前期並みとなりました。
(ITマネジメント)
クラウドシフト・リフト需要が継続していることから、マネジメントサービスにて金融業の顧客を中心に増収し、売上高は前期比6.1%増の65,190百万円となりました。営業利益につきましては、前年上半期において顧客に転嫁しきれなかった電気代高騰の影響が解消されたことに加え、産業IT、金融IT顧客からの基盤系案件の増加によるセグメント間取引が増えたことで、前期比35.2%増の9,942百万円となりました。
(その他)
売上高は前期比1.3%増の26,652百万円、営業利益につきましては、前期比32.9%増の1,815百万円となりました。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成に用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.見積り及び判断の利用」に記載しております。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
なお、当社グループは受注実績を下記の基準にて従来より開示しております。
・役務サービス等に関する複数年契約について、基準日以降1年間の売上高を算出し、受注残高とする。
・保守サービス等の自動更新条項が付与された契約について、契約が継続されることを前提とし、基準日以降1年間の売上を算出し、受注残高とする。
上記の基準で作成した受注実績は以下のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績(直接販売)及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
※外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
3 各報告セグメントの概要につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」の「(1)報告セグメントの概要」をご参照ください。
4 その他には、収益認識におけるIFRSとの調整額294百万円が含まれております。
また、生産実績・受注実績・販売実績について、サービス特性により分類したシステム開発、保守運用・サービス、システム販売等に分類すると次のとおりであります。
① 生産実績
(注) 金額は販売価格によっております。
上記各区分の概要は以下のとおりであります。
システム開発
広範な業種の顧客に対する、最新の情報通信技術と長年蓄積された豊富な業務ノウハウによる、一貫した信頼性の高いトータルソリューションサービスの提供
保守運用・サービス
専用データセンターの構築・運営管理並びに、長年の経験と培われたノウハウ、「ISO9001」をベースにした運用管理技術による、安全で、信頼性の高いコンピュータ、通信ネットワークシステムの保守・運用サービスなどの提供
システム販売
各メーカーの各種サーバ、クライアント機器、ストレージ機器、通信ネットワーク関連機器及びパッケージ・ソフトウェア商品等を組み合わせたソリューションの提供
② 受注実績
なお、当社グループは受注実績を下記の基準にて従来より開示しております。
・役務サービス等に関する複数年契約について、基準日以降1年間の売上高を算出し、受注残高とする。
・保守サービス等の自動更新条項が付与された契約について、契約が継続されることを前提とし、基準日以降1年間の売上を算出し、受注残高とする。
上記の基準で作成した受注実績は以下のとおりであります。
③ 販売実績
(注) 金額は販売価格によっております。
(5) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ22,934百万円増加し、144,360百万円となりました。各キャッシュ・フローの増減状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、増加した資金は67,900百万円(前期比24,307百万円増加)となりました。
主な増加要因は、税引前当期利益57,459百万円、減価償却費及び償却費21,433百万円、棚卸資産の減少による資金の増加1,809百万円によるものであります。主な減少要因は、営業債権及びその他の債権の増加による資金の減少1,622百万円、持分法による投資損益1,394百万円、法人所得税の支払による資金の減少16,155百万円によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、減少した資金は19,898百万円(前期比4,948百万円減少)となりました。
主な増加要因は、その他金融資産の売却及び償還による資金の増加32,177百万円によるものであります。
主な減少要因は、その他金融資産の取得による資金の減少36,273百万円、有形固定資産の取得による資金の減少4,602百万円、無形資産の取得による資金の減少4,991百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による資金の減少5,042百万円によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、減少した資金は25,881百万円(前期比3,193百万円増加)となりました。
主な増加要因は、借入による収入11,500百万円、社債の発行による収入9,950百万円によるものであります。主な減少要因は、社債の償還及び借入金の返済による支出21,950百万円、リース負債の返済による支出8,453百万円、2023年3月期期末配当金(1株当たり26.0円)8,119百万円及び2024年3月期中間配当金(1株当たり28.0円)8,747百万円の支払によるものであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・基本方針・資金需要の主な内容
中期経営計画における基本戦略を着実に推進するため、投資活動として自社知財の開発・拡充に向けた研究及び開発投資、経営基盤強化に向けた設備投資、先端技術研究を目的とした国内外ベンチャー企業との業務資本提携、先進技術者やコンサル人材等の育成・採用にかかる人財投資等を実行してまいります。また、成長領域における競争力強化に資する技術・知見・リソースの獲得を目的とした国内外のM&Aに関する検討も継続的に行っております。
・資金調達
これら投資活動に係る資金需要につきましては、基本的には営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とする自己資金にて対応する考えでおりますが、必要に応じて、後述の強固な財務基盤を背景にした多様な資金調達(金融機関からの借入・シンジケートローン、各種社債の発行等)にて対応してまいります。
なお、当社グループの2024年3月末時点における銀行借入、社債発行等を通じた有利子負債が73,970百万円であるのに対し、資金は144,360百万円と有利子負債を上回る水準となっており、強固な財務基盤を実現しております。
また、外部資金調達能力につきましても、当社グループは、本報告書提出時点において、㈱日本格付研究所より長期発行体格付A+(安定的)を取得していることに加え、主要な取引金融機関と良好な取引関係を維持しており、当社グループの事業の拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては十分な能力を有しているものと認識しております。
引き続き、財務基盤の強化、外部資金調達能力の維持・向上に向けた財務運営を行ってまいります。
・経営資源の配分・株主還元に関する考え方
手許の運転資金につきましては、当社及び国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、十分な流動性を確保するとともに、資金効率の最適化を図っております。
また、株主還元については、財務状況、収益動向、また将来の事業投資に備えての内部留保などを総合的に勘案した上で、成長を続ける当社グループのキャッシュ・フローを、将来の成長領域等への事業投資資金として最大限活用しながらも、同時に業績拡大に応じて配当性向を高めることで株主還元を拡充する方針です。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済普通株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
セグメント情報
5.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社グループは、顧客業種及びITサービスの特性に応じて取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
当該事業活動を踏まえ、当社グループの報告セグメントは、「産業IT」「金融IT」「ITソリューション」「ITプラットフォーム」「ITマネジメント」及び「その他」の6事業としております。
なお、複数の事業セグメントの経済的特徴として(a)製品及びサービスの性質、(b)生産過程の性質、(c)当該製品及びサービスの顧客の類型又は種類、(d)当該製品の配送又は当該サービスの提供のために使用する方法、(e)規制環境の性質、のすべてが類似している場合には、1つの事業セグメントに集計しており、報告すべきセグメントを決定しております。各報告セグメントの事業内容は次のとおりであります。
① 「産業IT」
主に製造、通信、エネルギー、流通、サービス、メディア等の顧客に対して、長年の実績とノウハウに基づき「基幹系システム」「生産管理システム」「情報系システム」「SCM」「CRM」等のシステム開発、保守・運用を通じて、様々なITソリューションを提供しております。
また、自動車業界の顧客に対して自動車の電子制御を行うECU(Electronic Control Unit)に搭載されるソフトウェアにおいて、モデルベース開発を用いた組み込みソフトウェア開発や、自社製品であるミドルウェア(QINeS-BSW)の提供、ソフトウェア検査、プロセス改善等の幅広いソリューションをグローバル規模で提供しております。
② 「金融IT」
主に銀行・信託、生損保、証券、リース、クレジット等の金融機関におけるシステム開発・保守・運用に携わり、金融業務を理解した高度な金融システムの構築実績を有するプロとして、顧客の金融ビジネス戦略の実現と、安全かつ効率的な経営をサポートしております。
③ 「ITソリューション」
自社開発のERP(統合基幹業務)パッケージであるProActiveをはじめ、SAPやOracle等のERPの導入・開発から保守・運用までのライフサイクル全般を支援するAMO(Application Management Outsourcing)サービスや、ECサービス・コンタクトセンターサービス等の幅広いITソリューションを提供しております。また、人手による支援業務とITを組み合わせた、IT企業ならではのBPOサービスを提供しております。
④ 「ITプラットフォーム」
確かな技術力・ノウハウに基づき、ITインフラ分野とCAD、CAE等「ものづくり」分野において、最先端技術を駆使し、顧客のニーズに的確に応えるサービス/製品を提供し、顧客の様々なビジネスを柔軟にサポートしております。
⑤ 「ITマネジメント」
堅牢なファシリティや高度セキュリティを備えたソリューション志向のデータセンター「netXDC(ネットエックス・データセンター)」を展開し、運用コストの削減、インフラ統合・最適化、ガバナンス強化、事業リスク軽減等、顧客の経営課題を解決する提案型アウトソーシングサービスを提供しております。また、各種クラウドのインフラ提供、オンサイトでのマネジメントサービス、24時間365日のSEサポート等の提供を行っております。
⑥ 「その他」
幅広い業種・業態におけるソフトウェア開発とシステム運用管理、システム機器販売、コンサルティングサービスや地方拠点の特色を生かした、当社グループ各社からのリモート開発(ニアショア開発)等を行っております。
なお、「その他」の事業は、いずれも2023年3月期及び2024年3月期において報告セグメントの定量的な基準値を満たしておりません。
(2) 報告セグメントの変更等に関する事項
第1四半期連結会計期間より社内組織の一部を見直したことに伴い、報告セグメントの区分方法を見直しております。
また、SCSK RegTech Edge㈱(旧社名:SCSK AML対策事業準備㈱)を2023年6月15日付、SCSKセキュリティ㈱を2023年8月1日付で設立し、連結の範囲に含め、それぞれ「金融IT」「ITプラットフォーム」のセグメントに加えております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分により作成したものを記載しております。
(3) 報告セグメントの売上高、損益及びその他の情報
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(注) 1 セグメント間の内部売上高は、市場価格を参考に価格交渉を行い決定しております。
2 調整額は、以下のとおりであります。
(1) 外部顧客への売上高14百万円は、収益認識におけるIFRSとの調整額の一部であります。営業利益の調整額△2,991百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。
(2) セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産等であります。
(3) 減価償却費及び償却費の調整額は、全社資産に係る減価償却費及び償却費であります。
(4) 設備投資の調整額は、建物等全社資産に係る設備投資額等であります。
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注) 1 セグメント間の内部売上高は、市場価格を参考に価格交渉を行い決定しております。
2 調整額は、以下のとおりであります。
(1) 外部顧客への売上高294百万円は、収益認識におけるIFRSとの調整額の一部であります。営業利益の調整額△2,674百万円には、各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。
(2) セグメント資産の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社資産等であります。
(3) 減価償却費及び償却費の調整額は、全社資産に係る減価償却費及び償却費であります。
(4) 設備投資の調整額は、建物等全社資産に係る設備投資額等であります。
(4) 製品及びサービスに関する情報
報告セグメント別の製品及びサービスの区分については、注記「26.売上高」をご参照ください。
(5) 地域別情報
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の大部分を占めるため、記載を省略しております。
(6) 主要な顧客に関する情報
売上高の10%以上を占める単一の外部顧客との取引はありません。