2024年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

(単一セグメント)
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 21,748 100.0 1,655 100.0 7.6

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、当社の連結子会社及び持分法適用関連会社の計3社により構成されており、「情報サービス業」の単一セグメントであります。

当社は独立系のシステムインテグレーターとして、お客様の業種・業態を問わず、メーカー・ベンダー製品に依存しないニュートラルな立場から、一貫したサービス提供を強みとしております。

当社グループの事業系統図はつぎのとおりであります。

 


 

 

当社は情報サービス(コンサルティング及びシステムインテグレーションサービス、システムマネージメントサービス、商品販売)を主たる業務としております。

 

a.コンサルティング及びシステムインテグレーションサービス

お客様の様々な経営課題に対し、ビジネス知識・経験・業務ノウハウを兼ね備えたITコンサルタントやエンジニアが、システムのデザインから開発・導入、保守まで、先進のITを駆使して、お客様と成功イメージを共有しながら、最善なITソリューションを導き出しております。

また、第三者的な立場で、業務要件の実現性、システム品質の妥当性・操作性など、実運用の適合性を検証する総合品質ソリューションサービスである「システム検証サービス」を提供しております。

 

 

b.システムマネージメントサービス

24時間365日体制での稼働監視や障害対応、システム利用者からの各種問合せに対応するヘルプデスク業務等、システム運用全般において発生する様々な作業をサポートしております。また、運用業務のアウトソーシングサービス、運用業務効率化のための運用設計及び基盤構築など、専門技術者による技術支援サービスを提供し、システム運用に関するあらゆる局面において、お客様のビジネスをご支援しております。

 

c.商品販売(ソフトウェア・プロダクト、コンピュータ及び関連機器消耗品の販売)

比較的低コストでシステム導入も容易な各種パッケージソリューションなどを取り扱っております。

 

連結子会社及び持分法適用関連会社においては、情報サービス及び情報サービスに付帯する業務を行っております。

 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

2023年2月28日(みなし取得日 2023年3月31日)に行われた株式会社シーアンドエーコンピューターとの企業結合について、前連結会計年度に暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けの変更により様々な制限が大幅に緩和されたことで、経済活動の正常化に向けた動きが進み、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、長期化するウクライナ情勢やパレスチナでの紛争等に起因する物価高騰や世界的な金融引き締めによる景気への影響が懸念され、先行き不透明な状況にあります。
 国内の情報サービス市場におきましては、企業のビジネス変革や働き方改革に向けたデジタル化(DX)の取り組みが継続しており、それを支えるIT需要は堅調に推移しました。しかしながら、経済環境の先行きには不透明感が残っており、企業のIT投資への影響を注視していく必要があります。

このような環境のもと当社グループは、「中核事業の拡大」「次期成長事業の創出」「事業基盤の強化」を中期経営方針として当社グループのケイパビリティ拡大を目指す3ヶ年の中期経営計画を策定し、推進してまいりました。具体的には、中核事業の拡大及び次期成長事業の創出の両面を見据えたクラウドネイティブ人材の育成に取り組み、クラウドネイティブな開発に対応できる体制の構築を進めてまいりました。また、当社グループの連携やパートナー企業との連携による案件対応力の強化や、中長期を見据えた人財投資やデジタル化投資など事業基盤の強化に取り組んでまいりました。

当連結会計年度の売上高は、21,748百万円と前年同期と比べて7.6%増加いたしました。利益面は、売上高の増加に加え、継続的な販売費及び一般管理費抑制の取り組みにより、営業利益1,655百万円(前年同期比13.4%増)、経常利益1,739百万円(同13.4%増)、また親会社株主に帰属する当期純利益については賃上げ促進税制の適用による税額控除引当もあり1,275百万円(同24.1%増)となり、いずれも増益となりました。

 

当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は13,652百万円となり、前連結会計年度末に比べ928百万円増加しました。これは主に「投資有価証券」の増加664百万円、「繰延税金資産」の減少217百万円、「現金及び預金」の増加617百万円によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は4,839百万円となり、前連結会計年度末に比べ389百万円減少しました。これは主に「未払法人税等」の減少220百万円、「退職給付に係る負債」の減少122百万円、「買掛金」の減少74百万円によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は8,813百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,317百万円増加しました。これは主に「利益剰余金」の増加985百万円、「その他有価証券評価差額金」の増加404百万円によるものであります。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の58.9%から64.6%となっております。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ679百万円(13.3%)増加し、当連結会計年度末には5,773百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,146百万円(対前年同期比10.0%増)となりました。これは主に収入では税金等調整前当期純利益の計上1,739百万円、売上債権の減少69百万円であり、支出では法人税等の支払による支出664百万円、退職給付に係る負債の減少88百万円、仕入債務の減少74百万円を反映したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は18百万円(対前年同期比96.1%減)となりました。これは主に有価証券の取得による支出134百万円、有価証券の売却による収入65百万円、定期預金の払戻による収入64百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は448百万円(対前年同期比43.1%増)となりました。これは配当金の支払額288百万円、自己株式の取得による支出100百万円、長期借入金の返済による支出60百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況につきましては、品目別に記載しております。

a.生産実績

品目

当連結会計年度

(自  2023年4月1日 至  2024年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

コンサルティング及びシステム
インテグレーションサービス

16,940,241

105.3

システムマネージメントサービス

4,800,819

117.0

合計

21,741,060

107.7

 

(注) 1.金額は販売価格によっております。

 

b.受注状況

品目

当連結会計年度

(自  2023年4月1日 至  2024年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

コンサルティング及びシステム
インテグレーションサービス

17,388,718

102.9

5,649,634

108.6

システムマネージメントサービス

5,224,408

124.2

1,596,545

136.1

合計

22,613,127

107.2

7,246,180

113.7

 

 

c.販売実績

品目

当連結会計年度

(自  2023年4月1日 至  2024年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

コンサルティング及びシステム
インテグレーションサービス

16,940,241

105.3

システムマネージメントサービス

4,800,819

117.0

商品

7,172

32.4

合計

21,748,232

107.6

 

(注) 1.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当連結会計年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

金額 (千円)

割合(%)

金額 (千円)

割合(%)

㈱エヌ・ティ・ティ・データ

3,416,828

16.9

3,674,984

16.9

㈱日立製作所

2,244,344

11.1

2,719,203

12.5

KDDI㈱

2,221,730

11.0

 

2.本表の記載金額につきましては、消費税等は含まれておりません。

3. 当連結会計年度のKDDI㈱の販売実績は、総販売実績の10%未満であるため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 当連結会計年度における経営成績等
(売上高)

当連結会計年度における品目別の売上高の状況は次のとおりであります。

<コンサルティング及びシステムインテグレーションサービス>

金融機関や資産運用事業者、総合物流企業における開発案件や大手ベンダー経由の開発案件が拡大し、当サービスの売上高は16,940百万円(前年同期比5.3%増)となりました。

<システムマネージメントサービス>

大手ベンダー経由のシステム運用・保守案件や基盤・環境構築案件の拡大により、売上高は4,800百万円(前年同期比17.0%増)となりました。

<商品販売>

商品販売(ソフトウェア・プロダクト、コンピュータ及び関連機器消耗品の販売)の売上高につきましては7百万円(前年同期比67.6%減)となりました。

 

 

(営業利益)

売上高の増加に加え、適正な原価管理による原価率の低減、さらに、働き方改革や社内デジタル化への継続的な取り組みによる販管費の抑制が寄与し、営業利益は1,655百万円(前年同期比13.4%増)となりました。

 

この結果、経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標等としている売上高、営業利益並びに営業利益率の達成状況は次のとおりとなりました。

指標

2024年3月
(計画)

2024年3月
(実績)

計画・実績差

計画比(%)

売上高(千円)

21,570,705

21,748,232

177,526

100.8

営業利益(千円)

1,553,764

1,655,122

101,357

106.5

営業利益率(%)

7.2

7.6

0.4

 

 

引き続き、事業の継続性を見据えた積極的な投資を行い、事業基盤の強化に取り組んでまいります。また、お客様の既存システムへの対応とともに、今後さらに加速する「DX」への対応が重要と考えております。当社グループの事業における「DX」の最優先課題をクラウドネイティブ人材の育成と定め、クラウドネイティブな開発に対応できる体制を構築することで、お客様のDXシフトを支援し、お客様のビジネス成長に貢献すると同時に、クラウド事業の拡大に取り組んでまいります。

 

b. 経営成績に重要な影響を与える可能性がある要因

情報サービス市場においては、既存システムのコスト負担を抑えながら稼働させる一方で、コロナ禍で加速したDX(ビジネスのデジタルによる変革)を推進するという2つの課題を持ち合わせており、高度かつ多様化する顧客ニーズへの対応力が求められております。

当社グループは、こうした状況を経営成績に重要な影響を与える要因と捉え、引き続きスピード感をもって事業を進めるとともに、効率的な資源配分を実施し、事業規模の拡大とサービスの付加価値向上を推進してまいります。具体的には、DXを見据えた既存システムへの対応、さらには新たな技術への挑戦による付加価値やビジネスモデルの創出を当社グループの役割と捉え、顧客のビジネス課題を解決し、新たな市場への取り組みを進めてまいります。

 

上記に記載した事項以外に、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載している事項も経営成績に影響を与えることが考えられます。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における当社グループのキャッシュ・フローの状況とその要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりです。

 

第42期

第43期

第44期

第45期

第46期

自己資本比率(%)

50.7

52.2

55.9

58.9

64.6

時価ベースの自己資本比率(%)

49.1

79.4

62.3

72.0

81.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.2

0.1

0.7

0.25

0.17

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

699.4

1,998.4

1,223.8

871.64

934.22

 

  自己資本比率:自己資本/総資産

  時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

  キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

  インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注) 1.各指標は、いずれも財務数値により計算しております。なお、第45期より連結財務諸表を作成しているため、第45期以降の指標につきましては、連結ベースの財務数値により、第44期以前につきましては、それぞれ単体ベースの財務数値により算出しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値に期末発行済株式数(自己株式控除後)を乗じて算出しております。

3.キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」を使用しております。有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについてはキャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、サービス提供のための労務費、外注費、経費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、設備投資等の需要に応じて、金融機関からの借入等による資金調達によって対応していくこととしております。

なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得る現金及び現金同等物は、今後も資金の高い流動性を保ちながら事業経営していくことが可能な水準であると考えております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

この連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等(1)連結財務諸表  注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりです。

また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。引当金等の見積りの評価については、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、異なる可能性があります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)
【セグメント情報】

当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

顧客の名称又は氏名

売上高(千円)

関連するセグメント名

㈱エヌ・ティ・ティ・データ

3,416,828

情報サービス事業

㈱日立製作所

2,244,344

情報サービス事業

KDDI㈱

2,221,730

情報サービス事業

 

 

当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

顧客の名称又は氏名

売上高(千円)

関連するセグメント名

㈱エヌ・ティ・ティ・データ

3,674,984

情報サービス事業

㈱日立製作所

2,719,203

情報サービス事業

 

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。