事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
ファクトリールート | - | - | 13,707 | 68.3 | - |
eビジネスルート | - | - | 5,798 | 28.9 | - |
ホームセンタールート | - | - | 285 | 1.4 | - |
海外ルート | - | - | 270 | 1.3 | - |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社2社、非連結子会社1社及び関連会社2社から構成されています。
当社は、ファクトリールート(製造業、建設関連業等向け卸売)、eビジネスルート(ネット通販企業等向け販売)、ホームセンタールート(ホームセンター、プロショップ等向け販売)、海外ルート(連結子会社業績、諸外国向け販売)があり、販売ルートに即した営業体制のもと事業を行っています。各ルートで取り扱う作業用品・ハンドツール等の一部(キャスター、工具箱等)及び物流保管用品、研究管理用品等の一部(作業台等)を関連会社が製造し、当社が仕入れて国内外の得意先様に販売しています。また、子会社 TRUSCO NAKAYAMA CORPORATION(THAILAND)LIMITED 及びPT.TRUSCO NAKAYAMA INDONESIAは、当社が日本国内で培ってきた強み・ノウハウをもとに、卸売業として現地の得意先様へ販売しています。
当社における商品分類別の主要取扱商品は次のとおりです。
事業の系統図は次のとおりです。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社及び連結子会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社及び連結子会社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。
(1) 経営成績の状況
①事業全体の状況
当連結会計年度(令和6年1月1日~令和6年12月31日)における日本経済は、半導体需要や自動車生産の持ち直し、堅調な設備投資需要を背景とした改善の動きが見られたものの、海外景気の減速やコスト高が重石となり、全体としては横ばいにとどまりました。先行きについては、米国の通商政策における不確実性、海外景気の一段の減速、金利上昇などのリスク要因があり、総じて慎重な見通しとなります。
このような環境下で当社及び連結子会社は、いつの時代もお客様や社会から必要とされる企業を目指し、「がんばれ!!日本のモノづくり」の企業メッセージのもと、業界「最速」「最短」「最良」の納品を実現できる企業になりたい。等、11項目の「ありたい姿」(能力目標)実現のための取組みを継続しました。このような取組みを通じてお客様、ユーザー様にとって最高の利便性を提供することが、結果として環境負荷軽減などの社会貢献につながると考えています。
サプライチェーン全体の最適化・合理化を図る主な取組みとして、「ニアワセ+ユーチョク」(荷物詰合わせ+ユーザー様直送)の利用促進を更に強化しました。当社は在庫を多数保有しているだけでなく、最先端の物流機器とデジタルを組み合わせて活用することで、複数の商品を1つの梱包に「ニアワセ」(荷物詰合わせ)し、卸売である当社よりユーザー様へ直送することが可能となります。このサービスにより、納品リードタイムの短縮に加え、得意先様の配送業務や送料を削減できます。また、配送や梱包資材にかかる二酸化炭素排出量などの環境負荷を軽減することができ、環境保全につながる取組みとしてネット通販企業様を中心に高い評価を得ています。
加えて、究極の即納を実現する置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」の拡大、在庫アイテム数や商品データ保有数の拡充、AI見積「即答名人」[見積自動化システム]の利用推進、欠品・欠量を防ぐための在庫最適化、プライベート・ブランド商品のブラッシュアップ、修理工房「直治郎」の取組み強化などのプル戦略を中心とした施策を実施しました。
この結果、当連結会計年度における売上高は2,950億24百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
一方、急速に進んだ物価の高騰が和らぎ、前期に比べ価格改定前に仕入れた在庫商品を改定価格で販売した影響が弱まったことなどにより、売上総利益率は20.9%(前年同期比0.6ポイント減)となりました。出荷量の増加に伴い運賃及び荷造り費が増加したこと、また、人員増加や時給の上昇により給料及び賞与が増加したことなどにより販売費及び一般管理費は417億4百万円(前年同期比6.9%増)となった結果、営業利益は199億78百万円(前年同期比7.9%増)、経常利益は200億56百万円(前年同期比7.4%増)となりました。また、大阪本社の移転に伴い、旧大阪本社ビルの土地、建物等を売却したことなどにより特別利益として27億78百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は160億95百万円(前年同期比31.2%増)となりました。
②セグメントごとの経営成績
1)ファクトリールート(製造業、建設関連業等向け卸売)
ファクトリールートにおいては、全国に28か所ある物流センター及び全国に29か所ある在庫保有支店が、市場のニーズに即した在庫拡充を進め、受注頻度に合わせて在庫量を適切に管理することで得意先様の利便性向上に努めました。また、ユーザー様の工場に、置き薬ならぬ置き工具「MROストッカー」を設置することで、工場内でいつでも商品の調達が可能となるサービスの拡大や、サプライチェーン全体の物流コストや手間を大幅に削減できる「ユーザー様直送サービス」を強化するなど、環境負荷の軽減にもつながる営業活動を行いました。これらの活動により、得意先様の課題を迅速に解決することで、主に生産工場の稼働に係る環境安全用品、作業用品、ハンドツール、などの売上高が増加しました。
その結果、売上高は1,969億47百万円(前年同期比8.1%増)、経常利益は137億7百万円(前年同期比0.9%増)となりました。
2)eビジネスルート(ネット通販企業等向け販売)
eビジネスルートにおいては、3,637社の仕入先様との協業を基軸に、約455万アイテムに及ぶ商品データベース及び仕入先様の在庫データと得意先様のシステムとの連携を加速させました。また、納期短縮・納期精度向上を主軸とし、5か所の物流センターに7ライン導入しているI-Pack®(アイパック)[高速自動梱包出荷ライン]を活用した「ユーザー様直送サービス」を強化しました。これらの取組みにより、eビジネスに必要な高品質のサービスを提供することで、お客様の利便性が向上し、売上高の増加につながりました。また、商品分類別では、主に生産工場の稼働に係る環境安全用品、ハンドツール及び作業用品などの売上高が増加しました。
その結果、売上高は681億59百万円(前年同期比15.3%増)、経常利益は57億98百万円(前年同期比30.9%増)となりました。
3)ホームセンタールート(ホームセンター、プロショップ等向け販売)
ホームセンタールートにおいては、建築現場などで働くユーザー様をターゲットとしたプロショップなど、各得意先様に対し売場提案や商流集約に向けた営業活動を強化しました。また、ホームセンター各社がEC事業を強化していることから、当社の約61万アイテムに及ぶ在庫と物流設備を活用したサービスを積極的に提案しました。これらの取組みにより、得意先様のリアルとネットを融合したビジネスへの需要に応えることができ、作業用品、ハンドツール、環境安全用品などの受注が増え、売上高増加に寄与しました。
その結果、売上高は268億25百万円(前年同期比10.6%増)、経常利益は2億85百万円(前年同期比30.8%減)となりました。
4)海外ルート(連結子会社業績、諸外国向け販売)
海外ルートにおいては、連結子会社であるTRUSCO NAKAYAMA CORPORATION(THAILAND)LIMITED 及びPT.TRUSCO NAKAYAMA INDONESIAの業績と海外部の諸外国向け販売を含めています。連結子会社では、現地の市場ニーズに即した在庫を積極投入するなど、在庫を保有するメリットを活かした営業活動を行いました。また、現地得意先様及び仕入先様の開拓を進めることで販売活動を強化しました。さらに、海外部の諸外国向け販売では、新規得意先様開拓と既存の得意先様との協業強化を中心に行い、取引を拡大しました。
その結果、売上高は30億91百万円(前年同期比19.7%増)、経常利益は2億70百万円(前年同期比68.2%増)となりました。
③仕入及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 金額は仕入価格によっています。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
④目標とする経営指標の達成状況
目標とする経営指標及び当連結会計年度の実績、翌連結会計年度以降の目標数値については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(2)目標とする経営指標」に記載のとおりです。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ254億12百万円増加の2,702億90百万円(前連結会計年度末比10.4%増)となりました。その主な要因は、売掛金が31億62百万円増加、商品が45億18百万円増加、プラネット愛知の新築工事等により建設仮勘定が191億97百万円増加し、現金及び預金が19億30百万円減少したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ121億31百万円増加の962億94百万円(前連結会計年度末比14.4%増)となりました。その主な要因は、買掛金が16億60百万円増加、未払金が46億17百万円増加、長期借入金が135億円増加、1年内返済予定の長期借入金が70億円減少、未払法人税等が3億61百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ132億80百万円増加の1,739億96百万円(前連結会計年度末比8.3%増)となりました。その主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益160億95百万円の計上により増加し、配当金32億64百万円の支払などにより減少したことによるものです。自己資本比率は前連結会計年度末の65.6%から64.4%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
①当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、130億21百万円の収入(前連結会計年度は148億2百万円の収入)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益226億51百万円、減価償却費60億87百万円、仕入債務の増加16億48百万円の収入に対し、売上債権の増加32億0百万円、棚卸資産の増加43億78百万円、法人税等の支払額70億74百万円の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、182億67百万円の支出(前連結会計年度は131億13百万円の支出)となりました。その主な要因は有形固定資産の取得による支出192億87百万円(プラネット愛知新築工事費及びトラスコ セントラルビル改修にかかる工事費の支払など)、無形固定資産の取得による支出24億79百万円(ソフトウエア構築費の支払など)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、32億38百万円の収入(前連結会計年度は19億32百万円の収入)となりました。その主な要因は、長期借入れによる収入150億円に対し、長期借入金の返済による支出85億円、配当金の支払32億60百万円によるものです。
以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ19億50百万円減少し、411億35百万円(前連結会計年度末は430億85百万円)となりました。
②当社及び連結子会社の資本の財源及び資金の流動性について
当社及び連結子会社は、事業活動のための適切な流動性の確保と健全な財政状態の維持のため、営業キャッシュフローの創出に努めています。
当社及び連結子会社の主な資金需要は、商品の仕入れ、販売費及び一般管理費等の営業費用等の運転資金、並びに物流設備や情報システム等への設備投資資金です。これらの資金需要につきましては、基本的に営業キャッシュフロー及び自己資金を主な源泉と考えています。ただし、当社及び連結子会社の成長スピードを加速させるための設備投資を中心とした戦略的な資金につきましては、必要に応じて金融機関からの借入などにより調達することとしています。なお、安定的かつ効率的な資金調達に備えるため、複数の取引金融機関と当座貸越契約を締結しています(極度総額500億円、当連結会計年度利用残高100億円)。
この方針に従い、当連結会計年度における運転資金、設備投資資金につきましては、自己資金並びに金融機関からの借入金を充当しています。今後も資本と負債のバランスに配慮しながら、必要な資金を調達してまいります。
現預金につきましては、流動性確保のため、月商の1か月分を目安に保有する方針としていますが、当連結会計年度において、お客様の利便性向上を目的に、物流設備やデジタルへの投資を継続するため、金融機関から長期借入により資金を調達してプールしています。
また、財務の健全性等について、客観的な視点で認識することを主たる目的に、毎期、格付投資情報センター(R&I)から発行体格付を取得しており、本報告書提出時点においては「A」(シングルA)となっています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社及び連結子会社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち特に重要なものは以下の通りです。
①固定資産の減損損失
当社及び連結子会社は、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、令和6年12月期連結貸借対照表において、有形固定資産を中心として固定資産の総額は1,323億19百万円を計上しており、総資産に対する比率は49.0%となります。
事業用資産は、管理会計上の事業所ごと、賃貸用資産及び遊休資産は物件ごとにグルーピングしています。
経営環境の悪化や時価の著しい下落等が生じ、回収可能価額が帳簿価額を下回る状況となった場合には、減損損失が発生し、当社及び連結子会社の業績に重要な影響を与える可能性があります。
②棚卸資産の評価
当社及び連結子会社は、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、令和6年12月期連結貸借対照表において、棚卸資産553億66百万円を計上しており、総資産に対する比率は20.5%となります。一定の保有期間が経過した滞留在庫について、商品の性質に応じた評価減率を設定し、評価を行っています。滞留在庫の定義や評価減割合が年度末時点の棚卸資産の収益性を適切に反映しているか否かに関して、商品等の過去の販売実績が将来の期間においても継続すると仮定して商品等の将来の販売可能性を見積もっています。
将来における景気等の市場経済を取り巻くさまざまな外部要因や著しい技術改革等によって、商品等の販売実績が当初の想定を大きく下回った場合には、棚卸資産の評価額が変動し、当社及び連結子会社の業績に重要な影響を与える可能性があります。
③繰延税金資産の評価
将来の課税所得を見積り、回収可能性がある将来減算一時差異についてのみ、繰延税金資産として資産計上を行い、回収不能なものについては評価性引当額を計上しています。経営環境等の変化により、課税所得の見積りの変更が必要となった場合には、繰延税金資産の計上額が変動し、当社及び連結子会社の業績に重要な影響を与える可能性があります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
① 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。当社は、販売ルート別のセグメントから構成されており、製造業、建設関連業等向け卸売の「ファクトリールート」、ネット通販企業等向け販売の「eビジネスルート」、ホームセンター、プロショップ等向け販売の「ホームセンタールート」及び連結子会社業績、諸外国向け販売の「海外ルート」の4つのルートを報告セグメントとしています。
② 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一です。
報告セグメントの利益又は損失は、経常利益又は損失ベースの数値です。
③ 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報並びに収益の分解情報
前連結会計年度(自 令和5年1月1日 至 令和5年12月31日)
(単位:百万円)
(注)1 「セグメント利益又は損失(△)」は、経常利益又は損失を表示しています。
2 調整額は、次のとおりです。
(1)「セグメント利益又は損失(△)」の調整額85百万円は、各報告セグメントに帰属しない利益が含まれています。
(2)「セグメント資産」の調整額858億93百万円は、各報告セグメントに配分していない現金及び預金425億51百万円、土地・建物234億95百万円、建設仮勘定101億49百万円などが含まれています。
(3)事業セグメントに対する固定資産の配分基準と関連する減価償却費の配分基準が異なっています。
(4)「減損損失」の調整額45百万円は、各報告セグメントに配分していないソフトウエアに係るものです。
(5)「有形・無形固定資産の増加額」の調整額122億76百万円は、建設仮勘定97億36百万円、ソフトウエア仮勘定14億53百万円などが含まれています。
3 「セグメント利益又は損失(△)」は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っています。
4 「減価償却費」は、長期前払費用の償却額を含んでいます。
当連結会計年度(自 令和6年1月1日 至 令和6年12月31日)
(単位:百万円)
(注)1 「セグメント利益又は損失(△)」は、経常利益又は損失を表示しています。
2 調整額は、次のとおりです。
(1)「セグメント利益又は損失(△)」の調整額△5百万円は、各報告セグメントに帰属しない損失が含まれています。
(2)「セグメント資産」の調整額1,050億69百万円は、各報告セグメントに配分していない現金及び預金403億85百万円、土地・建物241億49百万円、建設仮勘定293億46百万円などが含まれています。
(3)事業セグメントに対する固定資産の配分基準と関連する減価償却費の配分基準が異なっています。
(4)「有形・無形固定資産の増加額」の調整額248億13百万円は、建設仮勘定191億97百万円、ソフトウエア30億42百万円などが含まれています。
3 「セグメント利益又は損失(△)」は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っています。
4 「減価償却費」は、長期前払費用の償却額を含んでいます。