2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 47,136 100.0 2,786 100.0 5.9

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社の企業集団は当社、子会社4社で構成され、工業用計測制御機器、環境計測・分析機器、測定・検査機器、産業機械等の製造販売並びにサービス等の事業を展開しております。

(1) 当社グループの事業にかかわる位置づけは次のとおりであります。

当社は主に国内市場において、工業用計測制御機器、環境計測・分析機器、測定・検査機器、産業機械等の直接需要家向け販売並びに卸販売を行っております。

双葉テック㈱(連結子会社)は工業用計測制御機器、産業機械等の製造を行っており、主として当社を通じて販売しております。

東武機器㈱(連結子会社)は主に東北地区において、工業用計測制御機器を始めとする産業オートメーション機器・システムの販売、エンジニアリングサービスの提供、電気・計装工事の設計並びに施工を行っております。

英和双合儀器商貿(上海)有限公司(連結子会社)は中国市場において、台湾英和電子股份有限公司(連結子会社)は台湾市場において、工業用計測制御機器、環境計測・分析機器、産業機械等の販売を行っております。

なお、当社グループは取扱商品の性質、販売市場の類似性から判断して単一セグメントであるため、事業種別セグメントは開示しておりません。

 

(2) 事業の系統図は次のとおりであります。 


 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇の影響を受け個人消費は一部に足踏みが残るものの、企業収益や雇用・所得環境の改善が続き、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の通商政策、地政学的リスクの拡大、世界的な物価上昇、金融資本市場の影響が世界経済及びわが国経済に下押し圧力を働かせる要因になる恐れがある等、先行き不透明な状況が続いております。

当社グループの主要販売業界であります化学業界、鉄鋼業界等におきましては、資材高、人手不足等の要因から内需低迷や工期遅延に加え、世界的なエチレンの供給過剰を背景とした設備の低稼働状況が続きました。造船業界におきましては、GHG(温室効果ガス)排出量削減のための代替燃料船需要を背景として手持ち工事量は高い水準を保ちました。設備投資におきましては、労働人口の減少に伴う生産性向上や企業競争力強化への課題意識が一層強まる中、デジタル技術を活用した生産性向上投資、脱炭素化社会の実現に向けた燃料・原料や製造プロセスの転換に関する研究開発投資、安全・安心・品質の向上や防災・減災、国土強靭化に関連する投資が継続的に実施されました。

このような状況下、当社グループにおきましては、中期3ヵ年経営計画の2年目となる2024年度においても、経営基本方針「持続可能な成長に向けた5Sの強化」を掲げ、不確実性が高まる中でも持続可能な社会の実現と企業価値の向上に向け、多様化する顧客ニーズに対応した強固な経営基盤の構築と安定的な成長を目指した戦略を推し進めてまいりました。具体的には、重点戦略である既存顧客への深耕開発と成長ビジネスへの注力を掲げ、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)、社会資本整備の3分野をテーマとして、全国展開した営業拠点網を最大限に活用しながら、お客様に寄り添った課題解決型ソリューション提案による営業戦略の推進に積極的に取組んでまいりました。

その結果、例年より多く持ち越された前年度受注残が売上に転化したことに加え、社会インフラ市場で使用される防災・減災、国土強靭化に関連する特殊車両の販売が好調に推移しました。化学業界や電力業界においては、老朽設備の安定稼働を目的とした更新需要や生産性向上につながるデジタル投資需要を取込んだ他、産業用装置・重電設備業界、製造用機械・電気機器業界、建設・プラント業界向けの販売も堅調に推移しました。また、生産設備の高稼働状況を背景に造船業界向けの販売も増加し、当連結会計年度の売上高は471億36百万円(前連結会計年度比8.9%増)となりました。利益面では、重点戦略に掲げている「コト売り」をはじめとする高付加価値営業の強化に取組んだ結果、収益性が向上し、売上総利益81億85百万円(同9.2%増)、営業利益27億86百万円(同19.8%増)、経常利益28億53百万円(同17.9%増)、特別利益において移転補償金1億25百万円、特別損失において投資有価証券評価損74百万円があったことから親会社株主に帰属する当期純利益19億54百万円(同17.2%増)で増収増益となりました。このことにより、中期3ヵ年経営計画の最終年度の定量目標を前倒しで達成しました。

 

品目別売上高の状況は次のとおりであります。

(工業用計測制御機器)

生産設備の高稼働状況を背景に造船業界向け各種センサーの販売が好調に推移した他、DXによる生産性の向上や競争力強化への対応を目的とした投資需要を取込み、社会インフラ市場、電力、化学、産業用装置・重電設備、建設・プラント業界向けに各種プロセス制御機器や遠隔監視機器の販売が堅調に推移しました。また、お客様の課題解決に資する各ソリューション提供も増加し、収益性の向上に寄与しました。

 

(環境計測・分析機器)

環境問題に対する社会的関心の高まりを背景に、環境負荷低減や様々な規制に対応する環境計測・分析機器の投資需要を取込み、電力、製造用機械・電気機器業界向けに水質計、大気分析計の販売が堅調に推移しました。しかしながら、前連結会計年度に大型案件の売上があった産業用装置・重電設備業界向けの販売が一巡したことから、全体では減少しました。

 

 

(測定・検査機器)

生産設備の安定稼働や設備保全の効率化につながる非破壊検査機器、製品の品質管理体制の強化や材料の成分分析に使用される各種測定検査機器の投資需要を取込み、化学、自動車、造船業界向けの販売が増加しました。

 

(産業機械)

社会インフラ市場で使用される防災・減災、国土強靭化に関連する特殊車両や道路維持機械の販売、生産設備の高稼働状況を背景に造船業界向けバルブの販売が好調に推移しました。また、老朽化した設備の安定稼働、安全性向上を目的とした投資需要を取込み、化学業界向けの販売が増加した他、脱炭素化社会の実現に向け注目されている水電解・メタネーション技術の研究に使用される各種評価装置や各種電解セル等の販売も堅調に推移しました。

 

生産、受注及び販売の実績は、以下のとおりであります。

① 生産実績

当社グループは単一セグメントであるため、当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと次のとおりであります。

品目別

生産高(千円)

前期比(%)

工業用計測制御機器

106,014

32.8

産業機械

152,262

5.4

合計

258,277

15.1

 

(注) 1 上記は製造を行っております連結子会社(双葉テック㈱)の合計金額であります。

2 上記金額は製造原価によっております。

 

② 受注実績

当社グループは単一セグメントであるため、当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと次のとおりであります。

品目別

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

工業用計測制御機器

102,666

7.2

35,543

△5.7

産業機械

231,573

47.6

134,542

66.2

合計

334,239

32.3

170,086

43.3

 

(注) 連結子会社(双葉テック㈱)において受注生産を行っております。

 

③  販売実績

当社グループは単一セグメントであるため、当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと次のとおりであります。

品目別

販売高(千円)

前期比(%)

工業用計測制御機器

22,118,736

5.4

環境計測・分析機器

3,971,879

△8.5

測定・検査機器

1,796,688

11.0

産業機械

19,248,987

17.8

合計

47,136,291

8.9

 

(注) 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。

 

(2) 財政状態

当連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ11億84百万円増加し331億23百万円となりました。これは電子記録債権が10億1百万円増加したことが主な要因であります。
 負債は、前連結会計年度末に比べ11百万円減少し161億66百万円となりました。これは長期借入金(1年内返済予定含む)が3億46百万円、電子記録債務が2億21百万円それぞれ減少した一方で、未払法人税等が2億29百万円、前受金の増加に伴い流動負債その他が2億30百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
 純資産は、利益剰余金の配当による減少が5億37百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が19億54百万円であること等により、前連結会計年度末に比べ11億95百万円増加し169億56百万円となりました。その結果、自己資本比率は51.2%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は60億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億47百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は7億25百万円となりました(前連結会計年度は6億83百万円の増加)。これは、税金等調整前当期純利益29億3百万円の収入に対し、売上債権の増加12億43百万円、法人税等の支払額7億63百万円の支出があったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は2億90百万円となりました(前連結会計年度は25百万円の減少)。これは、有形固定資産の取得による支出が75百万円、投資有価証券の取得による支出が2億4百万円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は8億87百万円となりました(前連結会計年度は5億95百万円の減少)。これは、長期借入れによる収入1億円があった一方で、長期借入金の返済による支出が4億46百万円、配当金の支払額が5億38百万円あったこと等によるものであります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社グループの資本の財源は主に営業活動により得た資金であります。

資金の流動性について、運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入の他、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした長期的な資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

該当事項はありません。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)
【セグメント情報】

当社グループは、工業用計測制御機器、環境計測・分析機器、測定・検査機器、産業機械等をユーザーへ販売(一部製造販売)することを事業としております。取扱商品の内容、販売市場、販売方法、サービスの提供方法が類似している事等から判断して、当社グループの事業区分としては単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日

1.製品及びサービスごとの情報

                                              (単位:千円)

 

工業用計測制御
機器

環境計測・分析
機器

測定・検査
機器

産業機械

合 計

外部顧客への
売上高

20,994,800

4,342,888

1,618,163

16,336,573

43,292,426

 

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

外部顧客への売上高の合計に占める日本の割合が90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

日本国内に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日

1.製品及びサービスごとの情報

                                              (単位:千円)

 

工業用計測制御
機器

環境計測・分析
機器

測定・検査
機器

産業機械

合 計

外部顧客への
売上高

22,118,736

3,971,879

1,796,688

19,248,987

47,136,291

 

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

外部顧客への売上高の合計に占める日本の割合が90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

日本国内に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。

 

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。