人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数93名(単体) 4,981名(連結)
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平均年齢47.7歳(単体)
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平均勤続年数11.1年(単体)
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平均年収8,900,000円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であります。
2.平均臨時雇用者数については、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、報告セグメントに帰属していない人員であります。
(2) 提出会社の状況
2025年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であります。また執行役員3名を含んでおりません。
2.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用者数であります。
3.臨時従業員には、顧問、パートタイマーおよび派遣契約の従業員を含んでおります。
4.平均勤続年数の算定にあたり、グループ会社からの転籍者および出向者は各社における勤続年数を通算しております。
5.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
6.前事業年度に比べ、従業員数が29名増加しております。主な理由は、グループ会社からの出向者受入が増加したことによるものであります。
(3) 労働組合の状況
労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定にもとづき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定にもとづき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.2の規定にもとづき、対象者を「当該年度内に配偶者が出産した男性社員」、取得者を「当該年度内に育児休業を取得した男性社員」として算出したものであります。取得者1名、対象者0名のため算出不可としております。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定にもとづき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定にもとづき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.男性社員には賃金水準の高い元管理職社員が多いことから、パート・有期労働者の賃金格差が生じております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月17日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス
当社グループでは、持続可能性の観点から企業価値を向上させるため、サステナビリティ推進体制を強化しており、当社代表取締役社長がサステナビリティ課題に関する経営判断の最終責任を有しております。
企業を取り巻く環境が大きく変化しているなかで、人的資本に関する重要課題や気候変動をはじめとする環境問題について理解し、事業活動を通じてそれらの課題を解決するための取り組みを推進し、持続可能な社会を実現し企業価値を向上させることを目的として、2023年4月1日付で人財育成推進委員会、女性活躍推進委員会、および気候変動対策推進委員会の3つの委員会を設置しております。
各委員会は、当社代表取締役社長を委員長として、中核会社の社長や専門的知見から適切と認められるメンバーにて構成し、人財育成、女性活躍、気候変動に関する基本方針や重要課題に対する基本計画の策定、活動の実績評価、進捗管理、情報開示に関する事項等の審議をおこないます。また、重要事項は定期的に取締役会に上程・報告し、取締役会が監督・指示をおこないます。取締役会で審議・決定された議案は、各部門に展開され、それぞれの経営計画・事業運営に反映します。
当連結会計年度における各委員会の活動状況は以下のとおりです。
(2) 戦略
① 人的資本経営への取り組み
当社グループにおける、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は以下のとおりであります。
当社グループでは、「トップクラスのホワイト企業への挑戦」という方針を推進するべく、優秀な人財の維持・獲得に向けた様々な人財戦略に取り組んできました。社員の個を生かしつつベクトルは揃えて最大の力を出し、積極果敢に変化革新に挑戦することで、それぞれの立場にて、しっかりと付加価値を生み出していける企業基盤の構築および活性化を目指しております。その人財戦略のベースとなる「人財育成」「働き方改革」「ダイバーシティ推進」「エンゲージメント向上」の4つの分野に対して、継続的に施策を講じ、持続的な企業価値向上を目指します。
なお、2025年度より上記4分野に加えて、心身ともに健康で活力ある社員であふれるグループとなるよう「健康経営」にも取り組んでまいります。
a.人財育成
2024年度は、幹部社員のリーダーシップとマネジメント力向上を目的に実施していた360度評価の対象範囲を、グループ全体に拡大しました。社員教育については、階層別教育、専門知識教育、新人教育など事業会社各社と連携し、計画的に取り組んでおります。また、当社とグループ会社の役員層が一堂に会するグループ経営大会にて、危機管理、サステナビリティ等をテーマとしたセミナーも実施しました。さらに、2024年度より経営・人事戦略と連動するシステムとしてタレントマネジメントシステムの導入プロジェクトを開始し、グループ内の適材適所の配置に向けた施策を推進しております。2025年度からの新中期経営計画では、「コミュニケーション活性による信頼関係構築と全体最適マインド」を掲げておりますが、研修機会を通じたグループ横断でのコミュニケーション機会の増大もはかってまいります。
b.働き方改革
社員一人一人の仕事と家庭の両立や良好な健康状態の維持の観点を踏まえ、ノー残業デーの設定等による長時間労働の削減や年次有給休暇取得の促進に向けて、グループ全社で働き方改革に取り組んでいます。その主な施策としては、ICT機器の活用、業務フローの見直し、在宅勤務や時差勤務等の多様な勤務制度の整備、有休取得奨励日の設定があり、社員の働きやすさを実現するため、より効率・効果的な生産性向上ならびに業務改善策に取り組んでいきます。
c.ダイバーシティ推進
当社グループでは、人財の多様性を尊重し、近年では65歳定年制度の導入や同性パートナーを異性婚と同様の扱いとするルール整備、外国籍社員を高度人財として正社員登用する等、協働し合える企業風土の構築に取り組んでいます。外国籍社員の採用に関しましては、青木あすなろ建設では、2022年より海外技術者の採用活動を開始。2024年4月には「海外技術者育成就労支援室」を新設し、採用活動から現場配属前後の面談、資格試験支援や日常生活に関する相談などのサポートをおこない、社員全体に占める外国人社員の比率は徐々に拡大しています。また、特に重要な課題として位置づけている女性活躍推進については、キャリア形成の推進や労働環境の整備という側面から、取り組み強化をはかってきました。2023年度からは、社長を委員長とする女性活躍推進委員会を設置し、女性社員が活躍できる多様性のある会社を目指す施策を推進してきました。具体的には、2023年より継続的にグループ全体で「女性活躍推進フォーラム」を開催しており、2024年は入社3~5年目の20代後半の女性社員106名が参加し、自身のキャリアについて深く考え、グループを横断し意見交換する機会となりました。また女性管理職登用支援として、「次世代女性リーダー育成プログラム」を開始し、グループ会社から選抜された24名の女性社員に対し、キャリア志向の意識醸成を促す研修を5回にわたり開催しました。他にも管理職に向けたアンコンシャスバイアス研修の実施や、実践的なダイバーシティーマネジメント研修を通じ、誰もが働きやすい組織風土づくりに注力しています。
d.エンゲージメント向上
当社グループの成長戦略を実現していくためには、社員が仕事を通して成長ができ、働く喜びを感じられるように、社員と会社の結び付きを強固にしていく必要があります。2020年度から当社グループの中核会社にて開始したエンゲージメントサーベイは、2022年度には当社グループ全社にまで拡大し、2023年度からは毎年度同調査をおこなっています。2024年度からより詳細な分析をおこなうべく調査会社を変更し、期待度と満足度のギャップから課題を特定のうえ、全グループ各社の経営の改善に向けた議論をおこなうところからスタートしました。今後は2024年度の調査結果をもとに、グループ全体での横ぐしのコミュニケーションを推進するためのタウンホールミーティングの開催や、各組織の結果をベースとした対話会の実施促進をおこない、PDCAサイクルをまわしながら、業界トップクラスのエンゲージメント力の強化に取り組んでまいります。
② 気候変動対応への取り組み
当社グループにおける、気候変動への対応に関する方針は以下のとおりであります。
a.シナリオ分析の実施
中長期的なリスクの一つとして「気候変動」を捉え、関連リスクおよび機会を踏まえた戦略と組織のレジリエンスについて検討するため、当社はIEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による気候変動シナリオ(2℃未満シナリオおよび4℃シナリオ)を参照し、2050年までの長期的な当社への影響を考察し、戸建住宅を含む建築・土木事業を中心にシナリオ分析を実施しました。
なお、シナリオ分析に関する詳細な情報につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。
(https://www.takamatsu-cg.co.jp/sustainability/environment/index.html)
※2℃未満シナリオ:気温上昇を最低限に抑えるための規制の強化や市場の変化などの対策が取られるシナリオ(IEA-WEO2022-APS、IPCC-AR5(第5次評価報告書)-RCP2.6 等)
※4℃シナリオ:気温上昇の結果、異常気象などの物理的影響が生じるシナリオ(IPCC-AR5(第5次評価報告書)-RCP8.5 等)
b.サステナビリティ・リンク・グリーンボンド(SLGB)の発行
当社グループは、ESG/SDGs経営の一環として2021年3月に国内初の「サステナビリティ・リンク・グリーンボンド(SLGB)」を発行しました。SLGBはSDGsが掲げる17のゴールに対応した「SDGs貢献売上高」を目標値に定め、調達資金を全額グリーンプロジェクトに充当するSDGs債です。SDGs貢献売上高に目標未達の場合には、償還時に投資家へプレミアムを支払います。本件発行は、年限5年・発行額100億円とし、環境性能に優れた事業拠点となる、新東京本社ビル建設を資金調達使途としました。
SDGs貢献売上高について当社グループは、環境に配慮した取り組みとして、再生可能エネルギー関連工事、自然共生素材・工法を用いた法面工事、CASBEE・ZEB等の規格に適合した建築工事、水陸両用ブルドーザを利用した漁場・漁港等の保全工事の建設出来高、社会の豊かさに向けた取り組みとして、建築基準法の耐震性能を15%以上超過する建築物や耐震補強工事の出来高などを対象としています。本件発行における目標額は、2021年度から2024年度までの4年間累計で3,911億円以上と定めておりましたが、再生可能エネルギー関連工事やCASBEE・ZEB等の規格に適合した建築工事の積極的な受注活動により、目標額を超える4,169億円の売上実績となりました。
c.気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同
また、当社グループは、気候変動への対応およびカーボンニュートラルを目指す取り組みとして、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言に賛同し、情報開示をおこなっております。CO2排出量の削減については再生可能エネルギー関連工事やゼロ・エネルギー・ビルディング(ZEB)化の設計・施工の推進、水素エネルギー事業への参画、低炭素素材の開発などへの注力とともに、自社における省エネルギー化や再生可能エネルギー活用の促進、重機のハイブリッド化・電動化などを実行し、温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを推進してまいります。
(3) リスク管理
当社グループでは、サステナビリティに係るリスク・機会の自社への発生可能性と影響度の大きさを勘案しながら、リスクを優先順位づけし、重点リスク要因に注力して取り組んでおります。
リスクの管理プロセスとしては、人財育成推進委員会、女性活躍推進委員会、気候変動対策推進委員会により、リスクに関する分析、対策の立案と推進、進捗管理等を実践するとともに、事業会社および当社の内部監査部門やリスク統括部門、経営管理部門等と連携することで、グループのリスクを統合しています。
また、必要に応じ、取締役会と連携し、全社的なリスクマネジメント体制を構築しています。
(4) 指標および目標
当社グループでは、上記「(2) 戦略」において記載した、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針、社内環境整備に関する方針および気候変動への対応に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標および実績は、次のとおりであります。
① 人財育成および社内環境整備に関する指標
(注)1.女性管理職比率の算出にあたっては、グループ各社によって等級が異なるため、各社の等級を10等級に変換したうえで、課長級以上に相当する上位4等級を管理職としています。
2.エンゲージメント調査には、㈱リンクアンドモチベーションの「モチベーションクラウド」を利用しています。総合満足度(平均)は、「会社」「仕事」「上司」「職場」の4項目について7段階評価で調査した結果の平均値です。
② 気候変動への対応に関する指標
(注)1.Scope3排出量は当社の子会社である青木あすなろ建設と、みらい建設工業およびその子会社(青木マリーン、エムズ)で算定しております。上表は各社における基準年度排出量および削減目標を記載しております。今後、当社および他のグループ会社のScope3排出量の算定、開示を進めてまいります。
2.青木あすなろ建設はSBT(Science Based Targets)にもとづく削減目標を設定し、認定を取得しております。また、みらい建設工業も同様に、SBTにもとづく削減目標を設定し、現在SBT認定を申請中です。なお、青木あすなろ建設のScope3排出量削減目標は、カテゴリ1(購入した製品・サービス)およびカテゴリ11(販売した製品の使用)を対象としています。