2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    841名(単体) 1,004名(連結)
  • 平均年齢
    46.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    19.1年(単体)
  • 平均年収
    8,359,959円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    12.4%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

当社グループは、2024年度から2026年度を対象とする中期経営計画において、人的資本経営の推進を基本方針の一つに掲げている。経営理念である「豊かで安全・安心な国土づくりへの貢献」を実現するため、事業拡大と収益性向上を支える量的・質的に必要な人材の確保・育成を最優先課題としている。特に競争優位を支える技術力・施工力の維持・強化と次世代への技術・経験の継承を重要課題としている。これに基づき、以下の通り人材戦略および従業員給与の決定方針を定めている。

 

①経営方針・経営戦略等に関連付けた人材戦略

イ 人材の確保と育成(中堅世代の補強と専門性の高度化)

少子高齢化に伴う労働力不足、特に40歳前後の中堅世代の不足を解消するため、新卒採用の継続に加え、中途採用やリファラル採用を積極的に活用している。

また、技術力の源泉となる「人財」育成のため、各職場でのOJTをベースに階層別研修の充実や事業別の専門的な実務研修、「社会人ドクター取得支援制度」などの高度な専門知識を持つ人材の育成を推進している。あわせて、「役割グレード制」において「専門職」を設置し、特化した高度な能力・スキルを最大限活用できる体制を整えている。

 

ロ 人材の最適配置・活躍(専門性の発揮を支える体制整備)

「人的資本の最大化」に向け、社員一人ひとりの役割と期待成果を明確にする「役割グレード制」を導入し、個人の専門性や適性を可視化する基盤を整えている。

今後はこの制度を活かし、特定の事業部内にとどまりがちだった人材を、新規事業や全社的な課題解決に対応する組織等、部門の枠を超えて、柔軟に人材配置を推進していく。

あわせて、多様な人材(年齢、性別、国籍、社歴に係わらず)が多様な経験・知識を活かし、社員全員が当社の特徴的な3つの事業で幅広く活躍できる環境を整備していく。

具体的な取り組みとして、2026年4月には「DX推進室」を新設した。同室を核として、高度な専門技術を持つ「専門職」等の人材を、部門の枠を超えて全社横断的なプロジェクトへ柔軟に投入・活用する仕組みを構築している。

このように、個々の専門性が組織全体の生産性向上に寄与できるインフラを段階的に整備し、経営環境の変化に即応できる柔軟な体制と人的資本の価値向上を目指していく。

また、現場作業所においては、ICT技術の導入等の建設DXを進めることで生産性と安全性を向上させ、「4週8休」の完全定着を目指した働き方改革を推進していく。

 

ハ ウェルビーイングとエンゲージメントの向上

社員の働きがい(エンゲージメント)と働きやすさ(ウェルビーイング)を向上させるため、2024年度より「ウェルビーイング推進課」を設置した。定期的なエンゲージメント調査の実施と分析を通じて課題を把握・改善するほか、「勤務間インターバル制度(9時間)」の導入、法定を上回る育児・介護支援制度(子が小学6年生まで利用可)の他、「育児支援休暇(育児全般に利用可)」や「M休暇(不妊治療等)」を整備している。これらの取り組みにより、「健康経営優良法人」としての魅力ある職場環境の構築に努めている。

 

②従業員給与の額及び内容の決定に関する方針

 当社は、優秀な人材の確保・定着および社員の意欲向上を目的として、適正な人事評価に基づく公正な処遇を基盤として、業界内での競争力ある処遇水準の維持と、業績貢献に応じた公正な社員への配分を基本方針としている。

 

イ 適正な人事評価に基づく公正な処遇

人事評価制に基づき、適正に課題評価、役割評価を行い、給与、賞与、昇格に公正に反映される制度として運用している。この人事評価に基づき、役割グレードに応じ、給与及び賞与の額が決定される。結果だけでなくプロセスも評価する仕組みとしている。

 

ロ 給与水準の改定とベースアップ

物価上昇および建設業界の人材獲得競争に鑑み、新卒採用の給与水準を継続して引き上げるとともに、全社員のベースアップも継続して実施している。2025年度に続き2026年度においても、定期昇給とは別に、全社員平均4%相当のベースアップを実施した。

 

ハ シニア制度の処遇体系の改善(2026年4月改定)

豊富な現場経験を持つシニア世代の活躍を推進するため、定年を65歳まで延長している。役割グレード制における60歳以降(専任ステージ)の基本給水準を退職金ポイントと合わせて改善を実施した。

また、65歳定年以降も社員として継続して働けるよう、シニア社員制度(勤務形態複数あり)を整備し、運用している。

 

二 業績連動報酬の支給

賞与については、個人の業績評価に加え、連結業績を反映する仕組みを導入している。当連結会計年度においては、好調な業績を背景として、通常の夏冬賞与に加え、業績達成に応じた全社業績賞与の支給を労使間で協議の上、決定した。

 

ホ 現場環境に報いる手当の拡充

工事現場の技術力・施工力を維持・強化する観点から、現場第一線の社員のインセンティブを強化するため、2026年4月より「作業所勤務手当」を増額し、施工管理技士等の有資格者を対象とした「作業所資格手当」を新設した。また、独自の地盤改良技術に従事する技能職等に対する「能率手当(生産奨励金)」や「圧気手当」など、専門技能に直接報いる体系を維持・拡充している。

 

 

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

(2026年3月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(人)

土木事業

340

地盤改良事業

483

ブロック事業

81

その他事業

16

全社(共通)

84

合計

1,004

 

     (注) 従業員数は就業人員である。

 

(2) 提出会社の状況

(2026年3月31日現在)

区分

従業員数

(人)

平均年齢

(歳)

平均勤続年数

(年)

平均年間給与

(円)

平均年間給与

の対前事業年度増減率(%)

男性

722

46.6

20.0

8,713,551

12.6

女性

119

42.0

13.5

6,151,067

13.3

合計/平均

841

46.0

19.1

8,359,959

12.4

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

土木事業

303

地盤改良事業

390

ブロック事業

64

全社(共通)

84

合計

841

 

     (注) 1.従業員数は就業人員である。

     2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいる。

 

(3) 労働組合の状況

2026年3月31日現在の組合員数は534人である。なお、不動テトラ労働組合は上部団体である日本基幹産業労働組合連合会に加入している。

なお、労使関係について特記すべき事項はない。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性

労働者の割合(%)

(注1)

男性労働者の育児

休業取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金差異(%)

(注1)(注3)

全労働者

正規雇用労働者

有期

労働者

5.5

%

106.7

%

70.6

%

70.8

%

58.1

%

(注3)

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6における育児休業等の取得割合を算出したものである。

3.労働者の男女の賃金差異の主な要因

 ・管理職層や上位等級に占める女性の比率が低い。この点については、事業主行動計画等において改善に向けた取り組みを推進中である。なお、同一等級内における基本給比率では、男女差はほとんど生じていない。

 ・有期労働者については、男性の大半が定年後再雇用の施工職であるのに対し、女性は一般事務職が多いという職種の違いがある。

 

②連結子会社

連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略している。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりである。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

また、指標、目標は各連結子会社の規模や制度が異なるため、連結グループにおける記載が困難であることから提出会社単体の記載としている。

 

 (1)  サステナビリティに関する考え方

①基本方針とマテリアリティ

当社は経営理念に基づき、さまざまな社会基盤の整備を通じて豊かで安全・安心な国土づくりに貢献し、持続可能な社会の実現を目指すことを、サステナビリティの基本的な考えとしている。また、社会課題と事業活動を整理し、当社の持続的成長を両立させるための「マテリアリティ(重要課題)」として以下の6項目を特定し、評価指標(KPI)を設定して進捗状況を管理している。

 

<当社の重要課題(マテリアリティ)と主な取り組み内容>

 


②ガバナンス

サステナビリティに関する重要事項を審議・検討する体制として、サステナビリティ委員会規程に基づき、代表取締役社長を委員長とし全取締役を構成員とする「サステナビリティ委員会」を設置している。

 

・委員会の役割と開催実績:

本委員会は、サステナブル経営の基本方針の策定、ESGに関するリスクと機会の識別・評価、重要課題(マテリアリティ)の特定および監視・分析評価を行っている。

 

・経営者の役割:

代表取締役社長がサステナビリティ経営の推進に関する責任と権限を有しており、本委員会の委員長として審議をリードしている。 

 

・取締役会への報告・監督:

本委員会で審議された内容は、遅滞なく取締役会に報告・答申され、同会にて審議・決定する体制を運用している。これにより、取締役会がサステナビリティに関する重要事項を適切に監督するプロセスを構築している。

 


 

なお、全体のコーポレート・ガバナンス体制図については、後述の「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照のこと。

 

サステナビリティ委員会の活動の実効性を確保するため、当連結会計年度(第80期)においては以下のテーマについて審議・報告を実施している。

 

<サステナビリティ委員会の主な議題テーマ(第80期)>

 


 

③リスク管理

<リスク管理体制と役割分担>

当社におけるサステナビリティ関連のリスク管理体制は、取締役会によって決定された重要課題(マテリアリティ)や特定されたリスクに対し、対象となるリスクの性質に応じて、取締役会の下に設置された各種委員会が連携し、具体的な管理および緩和策を推進している。

 

・サステナビリティ委員会:

気候変動や人的資本に関するリスク及び機会を所管。専門的な知見に基づき、シナリオ分析や財務的な観点からの影響評価を実施する。

・リスク管理委員会:

サステナビリティ委員会とも連携し、全社的なリスク管理に関わる課題・対応策を審議・承認し、その有効性を定期的に検証し、必要に応じ見直しを行う。

 

各委員会の審議内容は取締役会へ報告・答申され、経営層による一元的な監督を受けることで、全社的なリスク管理プロセスとの統合を図っている。

 

 

(2)  気候変動に関する取組

 ①取組方針

当社は、SDGsがめざす持続可能な社会の形成には環境課題への対応が重要な経営課題と捉えており、その課題への取り組みを通じてESG経営を推進している。

なかでも気候変動は、水害・土砂災害の増大を招いており、当社の使命からも、重要なテーマであると考えている。このため、気候変動リスク及び機会が及ぼす影響を評価し経営戦略に統合することが、当社の企業価値向上に資するものと考え、TCFD提言に則った情報開示を進めている。

 

 ②ガバナンス

サステナビリティに関する考え方で示した通り、サステナビリティ委員会を設置し、審議・検討を行っている。

 

 ③戦略

<気候変動に関するシナリオ分析とリスク・機会>

当社では、気候変動によるリスクと機会の特定及び、事業への影響度と対応策に関する考察・分析にあたり、IPCCやIEAが公表する各種シナリオを参考に、4℃シナリオと2℃未満シナリオの2つを設定している。

 

<時間軸の定義と評価の前提>

識別したリスク及び機会の影響が生じる時間軸については、以下の通り定義している。

・短期:3年未満(当社の中期経営計画等の経営計画期間と整合)

・中期:3年以上10年未満(2030年度の政府及び当社の温室効果ガス削減目標年を包含)

・長期:10年以上2050年まで(2050年カーボンニュートラル実現に向けた長期的な推移)

なお、戦略検討における財務的影響の評価にあたっては、将来予測に関するデータの可視性が比較的高い2030年時点(中期)を主たるターゲットとして分析を行っている。長期(2050年まで)については、現時点では不確実性が高いものの、脱炭素社会への移行に伴い中期のトレンドが継続・増幅するものと捉え、定性的な傾向として把握している。あわせて、これらの分析を通じて、2050年までの長期的な推移に対しても当社の戦略が十分なレジリエンス(強靭性)を有していることを確認している。

 

<シナリオ別分析結果>

(4℃シナリオ)

化石燃料需要の成行き的な拡大などを背景に、軽油・重油をはじめとしたエネルギー価格の上昇を予測しているほか、風水害の拡大による直接的な被害の最大被害額や屋外作業の作業効率低下や熱中症リスクの拡大も想定されることから、2℃未満シナリオと比較して2倍以上の財務的な被害を予測している。ただし、気象災害をはじめとした自然災害の被害緩和・回避・防止を目的とした関連工事はより拡大することが見込まれる。

(2℃未満シナリオ)

脱炭素化に向けたカーボンプライシングの影響が、新たな事業運営コストとして財務的なインパクトとなることを予測しているほか、サプライチェーンではカーボンプライシングによる影響が製品の販売価格に上乗せされることで原材料コスト増が想定される。一方、再生可能エネルギー需要の拡大から再生可能エネルギー施設の工事が増加することが見込まれ、関連工事への積極的な参画が事業機会となり得ると考えている。

 

・気候変動関連のリスクと機会

  (リスク)

分類

影響要因

特定した具体的影響

4℃

シナリオ

2℃未満

シナリオ

現在の取り組み例

移行リスク

炭素税の導入や

法規制

炭素税の導入による事業運営コストの増加

自家消費型太陽光発電導入

(研究所・機械センター)

温室効果ガス排出量削減に伴う設備投資等の支出増加

資材やエネルギーの価格変動

石油需要の変化や炭素税の導入による原材料価格の高騰

自家消費型太陽光発電導入(研究所・機械センター)

化石燃料・電力価格などエネルギー価格の高騰

CO2削減に向けた技術開発の取り組み

物理的リスク

気象災害の激甚化(洪水・高潮)

被災による直接的な損害の発生

東京機械センターにおいて自然災害に備えるための耐震化・水害対策等の実施

サプライヤーの被災による原材料供給の停止

台風や豪雨・豪雪による工期の遅延や対応コストの発生

平均気温の上昇

熱中症危険の増大と生産性の低下

ICT活用による新技術開発

極端な気象パターン変容による工期の遅延

 

 

  (機会)

分類

特定した具体的影響

4℃

シナリオ

2℃未満

シナリオ

現在の取り組み例

エネルギー源

再生可能エネルギー関連工事の増加

再生可能エネルギー関連工事への取り組み

製品・サービス

環境配慮型工法の需要増加

環境配慮型工法の開発

環境配慮型工法事例:モールエコジェット工法/ネガティブエミッション技術

市場

洪水や高潮被害に対する防災・減災を目的とした工事の増加

総合技術研究所における新技術開発・取り組み

 

 

  ④リスク管理

気候関連リスクについては、品質環境委員会と連携し、サステナビリティ委員会が識別し、ESGに関わる様々なリスクと統合的に評価している。また、同委員会の答申を受けて取締役会が重要課題(マテリアリティ)を決定し、特定されたリスクや重要課題の管理については、同委員会をはじめとする各種委員会で、リスクの管理・緩和に取り組む方針である。

 

<リスク・機会の識別、評価プロセス>

サステナビリティ委員会は、気候変動等の事業インパクトについて、外部機関によるシナリオや公的機関の統計データ等に基づき、財務的な観点から影響度の評価を行っている。評価にあたっては、以下の情報を主なインプットとして活用している。

・移行リスク・機会 :  国際的なエネルギー価格の将来予測トレンド、及び当社のエネルギー使用実績。

・物理的リスク・機会: 公的機関が公表する気象災害の発生確率・被害率に関する統計、ハザードマップ

            による拠点別の浸水状況、並びに拠点別の資産情報。

<影響度の評価尺度>

当社は、上記のインプットに基づき試算された財務的影響の蓋然性や規模を総合的に勘案し、以下の基準で影響度を判定している。

・大: 営業利益予測に対して一定のインパクト(±1%程度を目安)を及ぼす、又は定性的に重大な影響を及ぼすと想定されるもの。

・中: 財務的影響はあるが、限定的であるもの。

・小: 影響が無い、又は極小であるもの。

これらの判定結果に基づき、経営層は重要度の高い項目を優先的な検討対象として特定している。特定された重要項目については、それぞれの性質に応じ、サステナビリティ委員会またはリスク管理委員会における審議等を通じて、必要に応じて対応策の検討や状況の確認を行う体制を運用している。また、これらの項目に関連するリスク低減および機会追求に向け、全社共通の指標である温室効果ガス排出削減目標(⑤参照)の達成に向けた取り組み等を通じ、管理の強化を図っている。

 

 

 

 ⑤指標と目標

当社ではCO2排出量を指標とした目標の設定と進捗の管理に取り組んでいる。

※Scope1・2を2030年度で2020年度比30%のCO2排出量の原単位削減(t-CO2/億円)、2050年までに実質ゼロとすることを目指し、※Scope3では 2030年度で2020年度比10%のCO2排出量の原単位削減(t-CO2/億円)を目指し活動を継続している。

CO2削減目標

指標

基準年

目標年

目標

Scope1・2削減率

2020年

2030年

▲30.0%

2050年

▲100.0%

Scope3  削減率

2020年

2030年

▲10.0%

 

   Scope1:自社事業から直接的に排出されるCO2排出

   Scope2:他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出

   Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

 

 (3)  人的資本・多様性に関する取組

 ①ガバナンス

当社の人的資本・多様性に関する課題については、サステナビリティに関する重要事項として、サステナビリティ委員会での審議の対象としており、持続的な企業価値の向上には、人的資本への投資や多様性の推進が重要と認識し、様々な取り組みを行っている。

 

 ②リスク管理

人的資本リスクについては、サステナビリティ委員会が識別・評価することとしている。サステナビリティ委員会において、各部門・関係会社から報告された内容を、ESGに関わる様々なリスクと統合的に評価している。サステナビリティ委員会で審議された内容は、取締役会に付議・答申のうえ、取締役会が重要課題(マテリアリティ)を決定し、特定されたリスクや重要課題の管理については、サステナビリティ委員会と必要に応じてリスク管理委員会で、リスクの管理・緩和に取り組む方針である。

 既に行っている取り組みの概要、成果(提出会社の状況)について以下に示す。

なお、当社の取り組みが連結グループに属する全ての企業において行われてはいないことから、当社以外の連結グループに属する企業の実績については記載を省略している。

 

 ○人材の確保

少子高齢化が進む中、建設業にとって人材確保は中長期的な最重要課題であり、当社においても、特に40歳前後の中堅世代が不足しているという課題を解消し、次世代の人材を確保する観点で、中途採用を含め、中長期的な社員の採用目標を掲げ、継続的に人材の確保を積極的に行っている。

 

直近の採用者数は以下のとおりである。

分類

年度

技術系

事務系

技能系

新規定期採用者数

2026年4月入社

26名

6名

1名

33名

2025年4月入社

26名

5名

2名

33名

中途採用者数

2025年度入社

9名

5名

0名

14名

 

 

 

  ○多様性の推進

当社は、性別や国籍に関係なく、個々人の適性、能力、経験を重視した人材採用を行っている。また、社会環境の変化や社員のニーズに対応した人事制度の改正を行うとともに、多様な働き方を実現するための支援制度を拡充している。人事部内に設置していた「働き方改革推進課」を発展的に改編し「ウェルビーイング推進課」として、ダイバーシティー推進に取り組んでいる。

   このなかで特に女性の活躍に力を入れており、2021年4月に「えるぼし」の3つ星の認定を受けている。

※「えるぼし」

女性活躍推進法における一般事業主行動計画の策定・届出を行った事業主のうち、女性の活躍推進に関する状況が優良である等の一定の要件を満たした場合に厚生労働省から認定される。

評価基準を満たす項目数に応じて3段階あり、当社は5つの項目全てを満たしており、3段階目(3つ星)認定を受けている。

 

 当社は以下の目標を掲げ女性活躍を推進している。

目標①

女性管理職の割合を4%以上に維持しつつ、次世代管理職候補となるリーダー層の女性数を1.2倍以上とする。

目標②

技術系職種に占める女性社員の割合を5%以上とする。

目標③

男女を問わず、多様な働き方を実現するための支援制度を拡充する。

 

(注)女性活躍推進法に基づき、行動計画、計画期間2025年4月1日~2028年3月31日の策定・届出を行い、取り組みを進めている。

 

 その他多様性の推進に関する2025年度の人材データは以下のとおりである。

多様性に関する数値(2025年度)

新規定期採用に占める女性労働者の割合

15.2

男性労働者の育児休暇取得率

106.7

女性管理職の割合

5.5

従業員に占める中途採用労働者の割合

29.8

 

※男性労働者の育児休暇取得率に関する補足説明

本数値は、育児・介護休業法に基づく算出方法(分母:雇用する男性労働者のうち、2025年度中に子供が生まれた者、分子:2025年度中に育児休業を取得した者)によるものである。前年度以前に生まれ、2025年度に育児休業を取得する者が含まれるため、取得率が100%を超えることがある。

なお、女性労働者で子供が生まれた者は全員、育児休業を取得している。

 

  ○人材の育成

当社は、豊富な知識と経験、高度な技術を持つ「人財」の育成に力を入れ、個々人が最大限の力を発揮できるような環境整備を進めており、全社員のマネジメントスキル向上を目的として、各階層に応じた継続的な教育研修を行っている。

 

  ○働き方改革への取組

当社は、生産性向上と時間外労働削減の両立、社員の健康増進の課題について労使一体となり取り組み、社員の働きやすさ、働きがい・満足度を高め、魅力ある会社・職場づくりを目指している。

このため、2020年度に「働き方改革推進課」(現ウェルビーイング推進課)を設置し、時間外労働時間の上限規制適用対応のため、建設現場を中心とした働き方改革推進に取り組んできている。

また、ワークライフバランスの実現に向けた取り組みにも力を注ぎ、育児や介護などを行う従業員が安心して働き、仕事との両立ができるよう様々な支援制度を設けている。

 

働き方改革推進に関するデータの推移は以下のとおりである。

項目

2023年度

2024年度

2025年度

有給休暇取得率※

62.0%

56.2%

52.1%

一人当たりの年平均総労働時間

2,063時間

2,022時間

2,030時間

※当該年度に付与された有給休暇の取得率

 

 

  ○健康経営

当社は、2021年8月に健康経営宣言を行い、2022年3月以降「健康経営優良法人」の認定を受けており、生活習慣病などの疾病予防のための運動指導など、社員の健康増進に関わる様々な取り組みを行っている。