2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    1,110名(単体) 1,235名(連結)
  • 平均年齢
    41.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.1年(単体)
  • 平均年収
    8,995,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    3.4%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

1.企業戦略と関連付けた人材戦略

 当社グループは、経営目標として「信頼」「競争力」「実行力」の向上に取り組み、未来に向けて「挑戦」してまいります。

〇「信頼」

 安全・品質の追求に取り組んでおり、全員参加による安全文化の確立に向け、「環境(組織)・人・仕組み」の整備および品質管理能力の向上を推進してまいります。

〇「競争力」

 受注確度の向上および顧客の多様なニーズへの対応に取り組んでおり、JR工事の確実な遂行、実績の積み上げによる官公庁工事での売上拡大、競争力の強化による民間建築分野での売上拡大、ならびに地域に根ざした売上拡大戦略の強化を推進してまいります。

〇「実行力」

 変化を乗り越える技術力および、機動力の発揮に取り組んでおり、中長期的な視野に立った人材の活用・育成、人材の確保および機動的な要員配置を推進してまいります。

 

 鉄道工事専門会社として創業した当社は、長年にわたり東海道新幹線の線路保守の約6割を担い、いわゆる「安全神話」と称される新幹線の高い安全性を、現場の技術力により支えてまいりました。また、JR東海管内の在来線においても約7割の保守を担い、日本の鉄道インフラの根幹を長年にわたり支え続けております。現在では、目指す企業像として「安全と技術の名工」を掲げ、これらの高度な技術を土木・建築分野、リニア事業、さらには海外の鉄道事業へと展開し、社会基盤の維持・発展に貢献しております。

 建設業界において深刻な人手不足が続く中、社会基盤の安全を将来にわたり確保していくためには、確実な技術伝承が不可欠であると認識しております。また、専門技術者・有資格者の高齢化、少子化による志望学生の減少、時間外労働の上限規制の適用など、事業環境の変化も進展しており、これらに適切に対応できない場合、受注機会の逸失や、安全面・工期・品質に影響が生じる可能性があると考えています。このような状況を踏まえ、「経営戦略の実現に必要な人材を安定的に確保できるか」、「さらなる安全・品質の向上、技術力の高度化に対応できる人材を育成できるか」が、重要であると認識しております。

 

〇「挑戦」

 経営目標を達成し「安全と技術の名工」を実現するために必要となる「人材の確保」と「人材の育成」を目指し、戦略的な採用を行い、社員皆がやりがいを感じられる環境を構築し、より活躍できる場を提供できるよう以下の人材戦略に取り組んでおります。

①中長期的視野に立った人材活用と育成

②人材の確保と機動的要員配置

③総合技術研修センターを活用したさらなる人材育成の推進

④人的資本投資・活躍支援とWLB(ワーク・ライフ・バランス)の実現

 

 詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)人的資本に関する取り組み」をご参照ください。

 

 

2.従業員給与等の決定方針

 当社の従業員給与等は、当社事業の社会的責務を全うするための安定経営維持と企業価値の持続的向上に向けた社員の意欲高揚を図り、優秀な人材の獲得・保持が可能な水準とし、給与と賞与により構成されております。個々の給与等の決定に際しては能力、職責、各種評価等を踏まえた公平・公正な報酬制度とすることを基本方針としております。

 賞与は事業年度ごとの業績等を勘案し、社員の労に報い職務遂行に一層邁進することを期待して半期ごとに支給しております。

 

 

(2)【従業員の状況】

①連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

建設事業

1,229

[31]

不動産事業等

6

[1]

合計

1,235

[32]

(注)従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

 

②提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

1,110

[29]

41.2

18.1

8,995

3.4

 

セグメントの名称

従業員数(人)

建設事業

1,107

[28]

不動産事業等

3

[1]

合計

1,110

[29]

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

③労働組合の状況

当社の労働組合は名工建設職員組合と称し、1947年9月に結成され、2026年3月31日現在の組合員数は876名となり、日本建設産業職員労働組合協議会に所属しております。

対会社関係においては結成以来円満に推移しており、特記すべき事項はありません。

 

④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

ア 提出会社

当事業年度

補足説明

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2.

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

0.6

41.4

55.5

62.2

51.0

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

イ 連結子会社

 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1)サステナビリティ

 当社及びグループ各社は、名工建設企業憲章を役員・社員が事業活動を進めるに当たっての拠り所として、事業活動を通じ持続可能な社会の実現に向け貢献できる分野に積極的に取り組んでまいります。

 主には、当社が多く手掛ける鉄道や高速道路等の社会インフラ整備、維持補修工事において、「安全第一」で施工を進めることで、建設物を安定的に提供し社会基盤整備に貢献していくことと考えており、以下により取り組んでおります。

・すべての役員、社員、工事従事者が安全最優先に行動する事を常態化させるため、風通しのよい環境(組織)を構築することにより鉄道の安全・安定輸送に貢献してまいります。

・ITツールの活用による「品質管理の見える化」の推進や、品質チェック体制の見直し、顧客ニーズや技術的知識に精通する非現業社員の現場支援による品質管理上の問題点の早期発見・解決に取り組み、より良い品質の建設物を提供することにより強靭なインフラ構築に貢献してまいります。

・鉄道工事から得た技術やノウハウを官公庁、民間工事や、自然災害への復旧対応へ活用することで、社会インフラの持続的な活用をサポートするとともに、省エネ・再エネ建築技術に関する提案を行うことでより環境にやさしい社会の構築に貢献してまいります。

 

①ガバナンス

 事業活動を進めるに当たり、当社は80年以上の歴史の中で培った施工ノウハウ、東海道新幹線を60年にわたり支えた技術を活かし、先人から変わらず受け継がれてきた「誠実」「和して同ぜず」の想いを名工DNAとし、持続可能な社会実現に向け当社が貢献できる分野を念頭におき、中期経営計画を策定しております。

策定に当たっては社外取締役・社外監査役からの意見を盛り込み、外部からの見識も反映させております。

また、年度ごとに経営重点事項を策定し、より時勢に沿った施策の展開を行うことで各部門や各支店の取り組みとして具体化させております。

 施策の進捗状況については、半年に一度、経営幹部によるヒアリングを行っており、必要に応じて改善、是正を行っております。そのほか、内部監査、監査役監査、自主監査、安全パトロール等においても、その取り組み状況を確認しております。

 なお、結果については次期の計画や事業活動へ反映しております。

 

②リスク管理

 当社ではISO認証を取得し、品質はISO9001:2015、環境はISO14001:2015、労働安全衛生はISO45001:2018の要求事項に従って経営の仕組み(マネジメントシステム)を構築しており、これを実施、維持、継続的に改善することで様々なリスクを管理しております。

 特に環境面では、環境保全規程を定め、「建設副産物マニュアル」を制定し、定期的に建設副産物管理委員会を開催し、CSR推進室が経営会議にて報告することで、環境保全に取組んでおります。

 また、工事着工前には安全施工検討会によりリスクアセスメントを行い、また施工中においても各職位安全パトロールを実施することで安全衛生面のリスク回避に努めております。

 そのほか、リスク管理委員会を適時経営会議後に開催し、社会の多様なリスク事例を経営層に展開しております。

 

(2)人的資本に関する取り組み

 

①戦略

 公共性の高い事業を展開する当社グループでは、目指す企業像として「安全と技術の名工」を掲げており、将来にわたり高いレベルの安全・技術を提供するためには「人材の確保」と「人材の育成」が重要であると考えております。

 そこで、戦略的な採用を行い、社員皆がやりがいを感じられる環境を構築し、より活躍できる場を提供できるよう以下の人材戦略に取り組んでおります。

①中長期的視野に立った人材活用と育成

②人材の確保と機動的要員配置

③総合技術研修センターを活用したさらなる人材育成の推進

④人的資本投資・活躍支援とWLB(ワーク・ライフ・バランス)の実現

 

 

戦略① 中長期的視野に立った人材活用と育成

(具体的な取り組み)

・ダイバーシティ(多様な人材の活躍)の向上のため、女性社員の継続的採用と効果的な人材登用を図るととも

 に、シニア層の活躍を推進する。

・eラーニング等を積極的に活用し、時勢にあったカリキュラムへの見直しを図りつつ、適時適確な教育・研修を

 行う。

・個々人の能力向上のための自己啓発を社員に促し、各自の意欲と能力を見極めつつ人材活用を行い、職場の活性

 化と業務遂行力を強化する。

 

戦略② 人材の確保と機動的要員配置

(具体的な取り組み)

・今後の成長戦略を踏まえつつ、長期的な要員計画に基づき、必要な要員が確保できるよう積極的な採用活動を行

 う。

・受注した工事の確実な施工のため、また、受注環境の変化へ柔軟に適応できるよう、部門の枠を越えた要員体制

 の構築および現場事務支援の推進により、効果・効率的かつ機動的な要員配置を推進する。

・即戦力となる中堅層の社員確保のため、キャリア採用の仕組みの構築を推進する。

 

戦略③ 総合技術研修センターを活用したさらなる人材育成の推進

(具体的な取り組み)

・将来にわたり高いレベルの安全・技術を提供するため、「総合技術研修センター」を活用した充実した研修を実

 施する事により、「人材育成」にさらに磨きをかける。

・安全・技術の向上には、机上の知識だけではなく、実物による体験も必要である為、実際の線路や土木・建築・

 軌道の構造物を模擬した設備等を利用し、実物に見て触れる体感を通し「現場と同じ環境で学ぶ」「実際の現場

 では経験できない失敗を通して学ぶ」ことで、記憶に残る具体的な研修カリキュラムにより、実践的な研修を実

 施する。

 

戦略④ 人的資本投資・活躍支援とWLB(ワーク・ライフ・バランス)の実現

(具体的な取り組み)

・戦略的な採用を行うとともに、社員皆がやりがいを感じ、より活躍できるよう働きやすさと多様な働き方への環

 境整備を進める。

・時代にマッチした魅力的な職場環境を整備し、現場での土日連続休日取得増などWLBの実現に取り組む。

・健康経営を推進し、全社的な健康管理の風土づくりと施策強化により、従業員の心身の健康を促進する。

 

 

②指標及び目標

 

戦略① 中長期的視野に立った人材活用と育成

指標

目標

2026年度

実績

2025年度

実績

2024年度

1.女性社員の比率

20.0%以上

9.7%

8.9%

2.障がい者の雇用率

2.7%以上

1.8%

2.2%

 

戦略② 人材の確保と機動的要員配置

指標

目標

2026年度

実績

2025年度

実績

2024年度

1.新卒採用者数

58名

56名

40名

2.キャリア採用者数(注)

21名

15名

8名

(注)「採用におけるキャリア採用の比率」を指標としておりましたが、キャリア採用者の実数を示すことで、人材採用の状況をより明確に把握できると判断したため、「キャリア採用者数」に変更しております。なお、「採用におけるキャリア採用の比率」の2025年度の実績は、目標値10%以上に対して、21.1%であります。

 

戦略④ 人的資本投資・活躍支援とWLB(ワーク・ライフ・バランス)の実現

指標

目標

2026年度

実績

2025年度

実績

2024年度

1.建設現場での4週8休勤務の達成率

100.0%

88.7%

90.0%

2.年次有給休暇の年間取得日数

10.0日以上

14.6日

14.2日

3.健康経営優良法人の認定

認定維持

認定維持

認定取得

 

 

(注)連結グループ各社の人員数及び人員構成が大きく異なるため、目標及び実績は、提出会社の従業員の状況の数値としております。