人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数8,400名(単体) 19,326名(連結)
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平均年齢44.0歳(単体)
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平均勤続年数11.6年(単体)
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平均年収9,656,096円(単体)
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平均年収の
対前年増減率5.2%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
<企業としての存在意義>
当社グループは、企業としての持続的成長と地域社会の持続的発展を両立し、その好循環を創出し続けることが企業としての存在意義ととらえ、グループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」を定めています。また、創業以来、業種にとらわれることなく、お客様のニーズを的確にとらえ、社会の変化に対応し続ける「環境適応業」という大東建託グループの変わらない想いをグループ共通の価値観として継承しています。
グループパーパスの体現からバックキャストで2030年のありたい姿「DAITO Group VISION 2030」として描き、賃貸住宅をコアにまちづくりや海外展開、人々が安心できるくらしのサービス向上などに向けた成長領域の拡大を通じて、サステナブルな社会を実現する「社会に必要とされる企業」を目指しています。
<経営戦略と人的資本経営の中長期ビジョンへの結びつき>
企業価値の向上や地域社会への貢献も、その源泉となるのは「人的資本」であり、当社は創業から「人はコスト(資源)ではない、キャピタル(資本)だ」という経営方針のもと、人への投資を積極的に行ってきました。中期経営計画(2024-2026)では人的資本経営の推進を第1の柱に掲げ、「みんなの個性を、会社の力に。」の方針のもと、従業員ひとり一人の能力、多様性、主体性を最大化することで企業成長に繋げたいと考えています。
当社グループ共通の価値観「環境適応業」を更に進化させていくうえでの基盤づくりこそ中期経営計画での経営戦略の柱、ひいては人的資本の最大化であり、現在は従業員一人ひとりの『働きやすさ』と『働きがい』の向上・両立に向けた各種取り組みを展開しています。
〔人的資本経営における主な取り組み〕
体質強化プロジェクトによるパーパス考動の浸透、自主自律人材の育成、多様な人材の活躍(DE&I)、
人的資本の可視化など
また、その基盤の強化を土台に、以下の各事業領域の諸課題に応じた人事施策を柔軟に展開することで、経営戦略の実現につなげていきます。
〔強固なコア事業の確立〕
営業力強化に向けた顧客提案力の向上や新たな営業手法の確立、技術力・利益率強化に向けた
新技術の開発など
〔注力分野への対応〕
新たな柱となる不動産開発事業の強化や新規事業の確立など
<従業員の給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針>
〔働きがいとモチベーションを高める評価報酬制度〕
<人的資本経営の推進×エンゲージメントスコア>
以下は当社グループが社員の「働きやすさ」×「働きがい」の総合指標として中期経営計画の重要KPIとして定めている「エンゲージメントスコア」と「離職率」(ともに当社)の相関グラフとなります。人的資本経営の推進やエンゲージメントスコアの向上に伴い、コンサルタントセールス職を中心に離職率も改善し、質・量ともに人的資本の向上に繋がっていると認識しており、外部調査機関からも以下のとおり、評価コメントをいただいています。
(外部調査機関)株式会社リンクアンドモチベーション様のコメント
その他、人材資本の取り組みに関する詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する
考え方及び取組 (3)人的資本に関する開示」に記載しています。
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しています。
② 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に当事業年度の平均人員を外数で記載しています。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
<女性管理職比率・男性の育児休業取得率・男女間賃金格差>
(女性管理職比率) 2026年4月1日現在
(注)・当社・大東建託パートナーズ㈱・大東建託リーシング㈱3社の同日時点の女性管理職比率は9.8%です。
・4月1日(事業年度開始日)を算出基準日としているのは、前期の各種取組や定期昇格・降格が一番反映される日であるためです。
・「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しています。
〔背景と対策〕
当社の女性活躍推進は、数値目標の達成自体を目的とするものではなく、昇進や管理職への挑戦が性別にかかわらずキャリアの選択肢の一つとして自然に捉えられる企業文化の形成を目指しています。その実現に向け、「制度・体制の構築(ハード面)」と「マインドアップ支援(ソフト面)」の両面から取り組みを進めています。
制度・体制の構築(ハード面)
当社では、管理職へ登用できるような優秀な女性が育つのを待つのではなく、資質のある女性を主体的に見いだし、計画的に育成・登用する方針のもと、「女性育成プログラム」を実施しています。本プログラムでは、3年後の女性管理職人数を設定したクオータ制を導入し、各執行責任者の責任のもとで育成・登用を行っています。
クオータ制第1期(2021年4月~2024年3月)では、登用する側の意識変化に加え、育成施策を通じて候補者自身の意識面にも前向きな変化が見られるなど、一定の成果が確認されました。これらの取り組みを通じ、女性管理職比率は継続的に向上しており、2026年4月時点において過去最高を更新しています。
現在は、2024年4月に開始したクオータ制第2期を進めており、2026年度を最終年度として、引き続き計画的な育成・登用に取り組んでいます。
また、人的資本経営本部長を委員長とする「女性活躍推進委員会」を設置し、年3回、各執行責任者が参加する会合を開催することで、育成状況や施策の共有・議論を行い、全社的な連携を図っています。新任の執行責任者に対しては、基本方針や制度趣旨、運用方法を丁寧に説明し、施策の継続性と実効性を確保しています。
<女性活躍推進委員会>
マインドアップ支援(ソフト面)
女性育成プログラムでは、階層別研修等を通じて、候補者の不安解消や自信・意欲の向上を図り、制度による後押しと個人の意識変容が相互に作用する形で成果につなげてきました。
さらに、第2期着地に向けて、候補者を育成する上司向け研修や、昇進後のフォロー体制を強化するとともに、2025年4月からは「支店長候補者マンツーマンサポート」を開始し、より個別性の高い伴走型支援を行っています。
当社は今後も、制度・体制の整備とマインドアップ支援の両輪により、女性管理職の計画的な育成・登用を進め、企業文化の変革を通じた持続的な企業価値向上を目指してまいります。
(男性の育児休業取得率) 2026年3月31日現在
(注)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
〔背景と対策〕
子が誕生した男性従業員に対し、上司との面談義務化や役員から祝福メッセージを送り、計画的に育児休業を取得できるような取り組みを実施してきたこともあり、2019年以降育児休業取得率100%を維持してきました。“休業を取得すること”は全社に十分浸透したこともあり、2024年度からは“長期で取得できる環境づくり”に励んでいます。
取得経験のある男性従業員に長期取得の阻害要因をヒアリングした結果、休業を支える従業員の業務負担が増加することに対する気兼ねから休業を取得しづらいことが判明し、2025年度より育児介護を目的に連続1か月以上休業を取得する従業員がいるチームメンバーに対し手当を支給する「育児介護応援手当」や、休業取得に向けて業務調整の時間を確保することを目的に「配偶者の出産予定日の早期報告制度」を導入しました。併せて、1か月以上休業取得した従業員をロールモデルとして社内に開示するなど、長期取得しやすい環境づくりを継続しています。
(男女間賃金格差) 2026年3月31日現在
(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号の規定に基づき算出しています。
〔背景と対策〕
当社の評価報酬制度は性別に関係なく、役割・貢献・成果に応じた平等な処遇体系となっていますが、正社員全体で34.0%の男女差が発生しています。最大の要因は収入の高い上級管理職を含めた管理職層で女性が少なく、その少ない女性管理職も経験年数が浅いこと、次いで、担当者における男女の労働時間に差があることと考えています。2025年度においては、前述のとおり女性管理職比率が向上したため前年度と比較して格差が解消した結果となりました。
管理職登用においては、人的資本経営の重要施策として2030年4月1日までに女性管理職比率を10%にすることを目標に、女性育成プログラム(クオータ制や上級管理職登用に向けた個別フォロー)を実施しています。
また、労働時間の差においては、社会的背景の影響もあると考えられる一方で、当社としても、働き方改革(柔軟な勤務体系・残業時間削減・生産性向上など)及び男性の育児参画を引き続き推進し、より働きやすい平等な労働環境の実現を通じて、格差の縮小に取り組んでいきます。
なお、臨時従業員を含めた全従業員で見た場合には、55.8%とさらに差が大きくなります。女性は正社員が少なく、全従業員のうち約22%が非正規社員であることから、雇用形態や役職の構成比の差が男女別の賃金に大きく影響していると考えられます。今後も非正規社員から正社員への登用も含め、女性社員の採用も増やしていきたいと考えています。
(注) 1.男女人数は男性正社員を100%とした場合の女性正社員の比率で記載しています。
2.男女人数は期中退職者も含む賃金を支払った人数で記載しています。
<給与年間支給額平均(歩合給・賞金含む)>
③ 労働組合の状況
該当事項はありません。
④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容
当社は、使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しています。当該役員・従業員株式所有制度の内容については、「1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) サステナビリティ全般に関する取り組み
[大東建託グループのサステナビリティ経営について]
当社グループは、2021年に、サステナビリティ経営を通じた社会課題解決と企業価値向上を両立するため、マテリアリティ(重要課題)を特定しました。このマテリアリティは企業活動によって提供する社会的価値を高めるための「経営マテリアリティ」と、グループ事業のさらなる拡大を促すための「事業マテリアリティ」から構成されています。その後、創業50年を迎えた2023年に、社会の持続可能性の一翼を担う価値を提供し続けるために、グループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」を策定しました。そして、パーパス実現の未来像から逆算して2030年のありたい姿「DAITO Group VISION 2030(以下ビジョン)」を描き、ビジョン実現に向けた前半戦として「中期経営計画(2024-2026)」を打ち出しています。
人々の暮らしを総合的に支援する当社グループにとって、パーパスの具現化に向けたビジョンの実現、中期経営計画の達成を目指すことは、サステナビリティ経営そのものです。事業活動を通じて社会の課題を解決し、人々が暮らしやすいまちづくりと、まちの活性化を目指すことこそ、当社グループのサステナビリティの考え方となります。
① サステナビリティ基本方針
当社グループのサステナビリティ基本方針は、「大東建託グループは、豊かな暮らしを支える企業として、社会の変化を成長の機会と捉え、ステークホルダーのみなさまと共に、事業活動の発展と持続可能な社会の実現を目指します。」です。この方針は、当社グループの価値創造ストーリーでもあり、ビジョンの実現とパーパスの体現により、事業を通じた持続可能な社会の実現を目指します。
⇒サステナビリティに関する取り組みは、下記WEBサイト及び統合報告書をご覧ください。
サステナビリティサイト:https://www.kentaku.co.jp/sustainability/
統合報告書:https://www.kentaku.co.jp/corporate/ir/report.html
② サステナビリティ推進体制(サステナビリティ・ガバナンス)
当社グループのサステナビリティ経営を推進する体制は、サステナビリティ経営方針の決定と監督を担う「取締役会」と、事業を通じたマテリアリティ対応を推進する「サステナビリティ推進会議」、そして、これらの経営と執行の橋渡しを行う「サステナビリティ推進課」の3組織により構成されています。これまでサステナビリティ推進会議は代表取締役社長執行役員CEOを議長、マテリアリティの推進責任者である執行責任者をメンバー、監査等委員会委員長をオブザーバーとして構成し、サステナビリティに関する施策の協議・決議を行ってまいりました。提出日現在では、メンバー構成を経営会議と同じ構成へ変更し、経営戦略の遂行・リスクマネジメント・サステナビリティ推進の一元化を図る体制へと改編しています。同会議での決議・審議事項は「取締役会」へ定期的に報告を行い、適宜指示を受け、サステナビリティ経営を推進しています。
③ サステナビリティ推進に向けた取り組み(戦略)
当社グループのサステナビリティ経営は、事業活動を通じたマテリアリティ(重要課題)の解決により、持続可能な社会の実現と、企業成長の両立を目指しています。
当社グループのマテリアリティは、執行役員及び経営企画・事業戦略部門の責任者を中心とした次世代を担うメンバーによるプロジェクトチームによって、2021年に特定を進めました。当社グループを取り巻く、社内外の現状及び社会変化等を踏まえ「あるべき姿」を抽出し、現状と理想のギャップ分析を実施し、マテリアリティ要素を洗い出しました。その上で、キャッシュ・フロー及び環境・社会へのインパクト評価を実施し、最終的にマテリアリティとして特定しています。
④ サステナビリティに関するリスク管理体制(リスク管理)
サステナビリティ関連のリスクは、マテリアリティごとのKPI進捗に対し、解決できないリスクを中心に、サステナビリティ推進会議でリスクの抽出、課題の設定、対策実施のサイクルを議論し、定期的に取締役会へ報告しています。また、事業マテリアリティのKPIについても同様に管理しています。他方、オペレーショナルリスクは、当社が事業を通じた社会への価値を提供することを阻害するものと捉え、リスクマネジメント委員会で管理しています。同委員会で、当社グループ事業に影響を与える「あらゆるオペレーショナルリスク項目」を各事業部門にて洗い出し、集約し、短・中・長期における発生可能性と当社事業への影響度等を踏まえスコアリングを行い、「重要リスク項目リスト」を作成しています。その項目の中から、特に重大な財務上または戦略的な影響を及ぼす項目を「重点管理リスク項目」と定め、定期的に取締役会へ報告し、モニタリングを実施しています。
⑤ マテリアリティのKPIと長期目標(指標と目標)
マテリアリティごとに、KPI及び長期目標を設定し進捗を管理しています。中期経営計画(2024-2026年)の非財務KPI・目標は、マテリアリティKPIより抽出しており、事業活動を通じたサステナビリティ経営に取り組んでいきます。
(2) 気候変動・自然資本に関する取り組み
① 基本方針
当社グループは、気候変動を中心とした環境への取り組みを、企業価値を高めるための取り組みとして捉え、2020年に環境経営戦略「DAITO 環境ビジョン2050『環境トップランナーとして、事業活動を通して持続可能な社会の実現に貢献する』」を策定し、「建築」「暮らし」「ごみ」「企業」「自然」「人」の6つの領域における環境配慮の取り組みの方向性を示しました。2025年度は、「エコ・ファーストの約束」の更新に伴って環境方針を見直し、「脱炭素社会の実現」「生物多様性の保全」「資源循環型社会への移行」を軸とした環境経営の推進を新たな方針としています。
また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言には2019年4月に、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)提言には2023年3月に、それぞれ賛同を表明しています。これまでは、主に気候変動が事業に与える「リスク」と「機会」の把握に努め、統合報告書やサステナビリティレポート等を通じて透明性の高い情報開示を行ってまいりました。2025年度は自然資本に関して、当社グループの主要事業(建設、不動産賃貸、不動産開発、金融、国産バイオマス発電)における直接操業及び上流・下流のバリューチェーンを対象にTNFDのLEAPアプローチ※を踏まえた分析を実施しました。この分析結果に基づき、当社グループにとって重要な依存・インパクト、リスク・機会に関連する情報を、TNFDフレームワークの4つの柱に沿って開示してまいります。
※自然関連の依存、インパクト、リスク、機会を評価するための任意のアプローチ。Locate(自然との接点の発見)、Evaluate(依存・インパクトの診断)、Assess(重要なリスク・機会の評価)、Prepare(対応・報告のための準備)のそれぞれの頭文字をとってLEAPと呼ばれている。
② 監督・執行体制(ガバナンス)
当社グループでは、気候変動、持続可能な木材調達など生物多様性の保全に関する環境課題対応を含むサステナビリティ推進のため、代表取締役社長執行役員CEOを議長とする「サステナビリティ推進会議」を設置し、取締役会で決定したマテリアリティKPIの進捗管理や、課題解決に向けた具体的な取り組みの協議を行っています。サステナビリティ推進会議は四半期に一度開催され、協議した内容は少なくとも半期に一度取締役会へ報告を行っています。
取締役会では、代表取締役社長執行役員CEOをはじめ各事業領域の執行責任者である業務執行取締役と、サステナビリティを含む様々な専門的知見を有する社外取締役を交え、グループ全体のサステナビリティ経営方針や中長期戦略の決定、及びそのモニタリングを行っています。取締役会規程において「サステナビリティに関する定期報告」を付議事項として定めており、四半期に一度、環境課題をはじめとするサステナビリティ課題への取り組み状況について、代表取締役社長執行役員CEOほか各担当の業務執行取締役から報告を行っています。また、当社のマテリアリティに定める環境KPI (温室効果ガス排出量、再生可能エネルギー導入率、エネルギー効率)の進捗についても少なくとも半期に一度、議長から取締役会へ報告され、取締役会レベルで環境課題に関するリスク管理を行っています。
また、グループ全体での環境経営を推進する「環境経営プロジェクト委員会」を設置し、グループ会社を含めて環境課題を共有・対応する体制を構築しています。環境経営プロジェクト委員会は年に5回実施し、グループ全体で自然関連課題解決に向けた議論及び環境取組の推進をしています。
当社の業務執行取締役へ支給する中長期業績連動報酬の係数には、「ZEH供給割合」、「CO2排出量の削減率」の環境KPIを組み込んでおり、経営層が率先してサステナビリティ経営にコミットメントする環境を構築しています。
③ 事業リスク・機会の認識と事業戦略(戦略)
当社グループは、マテリアリティでもある「事業活動による気候危機への対応」を企業として重要な課題として認識しています。特に気候変動は当社グループの事業活動に対して、さまざまな「リスク」と「機会」をもたらす可能性があり、企業としてそれらに対応していくことが重要であると考えています。また、自然資本については、TNFDが推奨するLEAPアプローチにより当社グループの主要事業(建設、不動産賃貸、不動産開発、金融、国産バイオマス発電)の直接操業と上流・下流バリューチェーンにおける自然への依存・インパクト、リスク・機会を特定・評価しています。今後、当社グループが長期的に存続・成長していくために、これらの「リスク」と「機会」を見極め、企業としての強み(経営資源・専門性など)を活かしながら経営戦略への反映が必要であると考えています。
<事業リスク・機会の認識>
■全事業にかかる気候変動・自然資本のリスク・機会
リスク・機会のインパクト要因には「気候変動」が含まれ、自然関連の依存、インパクト、リスク、機会の分析を行う際には気候変動に関しても併せて検討を行っています。気候変動は当社のマテリアリティとして2019年からシナリオ分析を用いた情報開示を行っていることから、引き続き、全事業を対象とした詳細な分析を実施しました。今回のTNFD提言を踏まえて実施した自然資本情報の分析結果と時間軸やリスク・機会の影響度の尺度を揃え、重複する情報は精査して、気候変動とそれ以外の自然資本のリスクと機会が横並びで確認できるよう統合します。
今回の分析で特定したリスク・機会は以下のとおりです。
・リスク・機会の時間軸は、短期 2029年、中期 2035年、長期 2050年としています。
・リスク・機会の影響度の検討では、影響度の閾値を以下のとおり設定しています。
なお、「影響度」はポジティブ・ネガティブの両方について確認しています。
大:全社的な売上・費用へ大きな影響を及ぼす(100億円以上)
中:全社的な売上・費用へ中程度の影響がある(20億円以上100億円未満)
小:全社的な売上・費用への影響は限定的(20億円未満)
・気候変動関連のリスク・機会については、考慮したシナリオの違いにより、影響度の結果に幅を持たせて開示しています。
・一部のリスク・機会項目における影響度については財務影響ではなく、企業・ブランドイメージなどへの影響も考慮しています。
<事業リスク・機会を踏まえた事業戦略>
■ZEH・LCCM賃貸集合住宅普及の取組
当社は、2017年に国内初となる「戸建ZEH基準」を満たす賃貸集合住宅を完成させて以降、ZEH賃貸集合住宅の建設を積極的に推進しています。当社グループの温室効果ガス排出量スコープ3は、カテゴリー11の「販売した製品の使用」による排出量が60%以上を占めており、入居者様の暮らしの温室効果ガス排出量を削減することが、スコープ3の削減に直結しています。そこで、入居者様の暮らしの一次エネルギーを実質ゼロとするZEHの販売を積極的に推進し、2030年までに2017年比で温室効果ガス排出量「55%」削減を目指しています。
また、ZEHの次のステップともいえる「LCCM賃貸集合住宅」にも取り組んでいます。LCCM賃貸集合住宅は、住宅の一生(製造、輸送、施工、生活、改修、解体廃棄)全体のCO2排出量と、太陽光発電による創エネルギーで抑制されるCO2削減量の差が、ゼロ以下になる脱炭素住宅です。2014年より県立広島大学の小林謙介准教授と共同研究を行い、2022年10月にはLCCM基準を満たす賃貸集合住宅の新商品「NEW RISE LCCM(ニューライズ エル・シー・シー・エム)」を販売開始し、その普及を目指すプロジェクトが、2022年より国土交通省「サステナブル建築物等先導事業」に3年連続で採択されました。本取組は政策・法規制リスク、市場リスク、製品とサービスの機会に関する対応策となります。
■再生可能エネルギー100%に向けた取組
事業活動で使用する電力の再生可能エネルギー化100%に向けて、当社グループは2040年までに、市場からの調達ではなく、自社グループの施設から調達した再生可能エネルギー電力での事業運営を目指しています。
2024年には兵庫県朝来で、2025年には岩手県一戸でバイオマス発電所の稼働を開始しました。各発電所は国内間伐材を燃料にして24時間安定した再生可能エネルギーの発電が可能です。本発電所では、地元の木を使った燃料を循環させるスキームとしており、森林の育成を目的とした間伐材や、構造材として利用されない根株や枝葉を活用することで、森林の保全と国内林業の活性化に貢献しています。今後も引き続き、当社グループのRE100達成に向けた取り組みを推進していきます。本取組は、技術リスク、市場の機会に関する対応策となります。
■環境負荷の低減につながる木材建材CLT工法の推進
当社では、木造工法の主流である2×4工法に加えて、CLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー)工法を推進しています。CLTは、多孔質で断熱性能が高い木板を互いに直角に交わるように積層接着した厚型パネルです。熱伝導率が極めて低く、外壁の構造躯体に使用した場合も断熱材を必要としないほどの断熱性能があり、省エネ住宅に最適な建材です。また、従来は建築材として適さなかった細い木や節の多い木を有効活用することができ、森林の健全な循環にも寄与します。
2019年10月には、日本初となるCLT工法による賃貸住宅を発売し、2023年1月に初の物件として、LCCM住宅認定を取得したCLTパネル工法の戸建賃貸住宅が都内に完成しています。木材は内部に温室効果ガスを固定することから、RC(鉄筋コンクリート)造よりも、温室効果ガスの削減に貢献します。また、建物を解体する際にも、RC造と比較して、温室効果ガスの排出を抑制した解体が可能です。解体された木材は、チップ化することにより燃料資源としてのリサイクルも可能であるため、ライフサイクル全体での環境負荷削減効果も期待できます。本取組は、政策・法規制リスク、市場の機会に関する対応策となります。
■持続可能な木材の調達
当社の事業の根幹を支え、環境への影響が大きい木材資源については、2023年に「木材調達方針」を改訂しました。ここでは、「森林破壊ゼロ」の実現を旗印に、合法性の確保、社会的持続性の確保、環境的持続性の確保という三つの規範に従って木材調達を進めることを掲げています。具体的には、自社で調達する構造材、仕上材・設備材、及び国産木質バイオマス燃料において、持続可能な木材調達比率100%を目標とし、産地の合法性や持続可能性を厳格に確認する「木材デューデリジェンス」を実施しています。
実際の運用にあたっては、サプライヤー各社様のご協力のもと、詳細なアンケートを実施し、産地や森林認証の有無、合法性を証明する書類の確認等を行い、必要に応じて個別のヒアリングを行っています。こうしたプロセスの積み重ねにより、トレーサビリティ(追跡可能性)を確保し、環境に配慮された木材を調達する体制を構築しています。本取組は、慢性リスク、市場リスク、評判リスクに関する対応策となります。
④ 気候変動対応に関するリスク管理体制(リスク管理)
気候変動に関しては、TCFDに基づき気候リスク・機会のシナリオ分析を行った上で、財務への影響を算出し、前述のとおりまとめています。この中から、リスク発生の防止と、機会への転換を行い、実施状況をマテリアリティKPIの進捗確認と合わせてサステナビリティ推進会議で議論した上で、取締役会へ定期的に報告を行っています。
また、昨今、気候変動に起因して増大する豪雨などの自然災害リスクに関しては、オペレーションリスクを管理するリスクマネジメント委員会でも評価・管理しています。大規模な自然災害により、お客様や従業員、管理建物、事業所等が被災し、復旧に多大な時間とコストを要することで個々の事業継続に支障をきたすことに加え、地域社会の持続的な生活が困難となることを重大なリスクと捉えています。これに対し、事業活動を通じたリスク発生の防止・リスク影響の低減が、当社グループの事業活動の継続および地域社会のレジリエンスへの貢献に繋がるものと捉え、リスクを管理しています。
⑤ 気候変動関連の中長期目標(指標と目標)
<温室効果ガス削減目標>
温室効果ガスの削減に向けて、2024年2月にSBT「ネットゼロ基準」として認定を取得した温室効果ガス削減目標を設定しています。
●温室効果ガス排出量(スコープ1+2・3)
― 2030年までに(2017年度比)55%削減
― 2050年までにネットゼロ
*2024年2月にSBT「ネットゼロ基準」として認定を取得
<再生可能エネルギー導入目標>
事業活動に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うことを目指して「RE100」に加盟し、目標を設定しています。
●2040年までに、当社グループの事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーに
●賃貸住宅での太陽光発電設備拡大による再生可能エネルギー普及促進に貢献
<エネルギー効率目標>
エネルギー消費量の削減などを目指して「EP100」に加盟し、目標を設定しています。
●2030年までに当社グループのエネルギー効率を2倍(2017年度比)に
※エネルギー効率=売上高/エネルギー消費量
<内部炭素価格>
2025年4月より、当社グループ全体の新規事業や設備投資の対象を拡大し、内部炭素価格(ICP:インターナルカーボンプライシング)制度を本格導入しました。
●社内炭素価格:5,500円/t-CO2
対象事業:大東建託グループで行う脱炭素に向けた新規事業や設備投資
※Scope1(直接排出)及びScope2(間接排出)
<報酬制度>
取締役の報酬制度のうち業績連動報酬の係数には、財務指標に加え、複数の非財務指標を導入しています。気候変動に関連する指標としては、「CO2排出量の削減目標達成率」及び「ZEH供給割合」を設定しています。
※詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等」に記載しています。
⑥ 自然資本関連の中長期目標(指標と目標)
<木材に関する目標>
当社グループでは、持続可能な木材調達の実現に向け、以下のとおり目標を設定しています。
●持続可能な木材調達率:毎期100%
●持続可能なコンクリート型枠採用比率:2030年までに100%
●CLTの使用量:2028年度までに8倍(2024年比)
※CLTは脱炭素分野の目標
<外構に関する目標>
当社グループでは、外構にも自然資本に配慮し、以下のとおり目標を設定しています。
●在来種50%以上を採用した植栽「GREENパック」の展開:2030年までに全国展開
●雨水浸透・貯留を促進する設計:2030年までに全国展開
(3) 人的資本に関する開示
当社グループの中期経営計画の主要な柱として「人的資本経営の推進」を掲げています。パーパスの実現に向けて、会社全体の「働きやすさ」×「働きがい」を高め、従業員一人ひとりの力を最大化すべく、人的資本に関する多種多様な取り組みを展開しています。
<全体MAP>経営戦略を実現する人事諸施策(当社)
[人材育成の方針]
① 採用・定着
a.新卒採用・中途採用・専門職制度
当社は新卒採用及び中途採用により事業に必要な人材を確保しており、優秀な人材の採用に向けて、市場環境に対応した採用手法の改善や訴求方法の見直し(インターンシッププログラムの多様化・リクルーター活動の強化・初任給の引き上げ・SNSを活用した採用ブランディングの強化・新たな募集層及び募集ルートの拡大など)を行っています。
また、競技に真摯に取り組むアスリートを支援し、スポーツを通じた地域・社会への貢献を図ることを目的として、2026年度より当社として初めてアスリート雇用社員が入社しました。競技に集中できる環境を整備することにより、スポーツが有する価値や可能性を社内外に発信するとともに、企業ブランド価値の向上に寄与するものと考えています。
さらに特定分野においては、市場価値の高い公的資格や高度な知識・技能を有した従業員を認定する「専門職制度」(エキスパート・スペシャリスト職)を導入しており、新技術や新製品の開発、新規事業の開拓、大規模プロジェクトの遂行といった事業優位性の向上に大きく寄与する領域で多数の専門職が活躍しています。
b.シニア活躍支援
シニア層の活躍推進を目的として、定年制度の見直し・処遇改善を行っています。2026年4月より定年年齢を60歳~65歳の間で社員が自ら選ぶ選択定年制を導入し、従来の60歳定年よりも長く正社員として活躍できる勤務制度となりました。定年後に関しても、最長で70歳まで正社員と同等の処遇が継続する制度や働き方を選択できる制度(週休3日制、グループ会社への転籍など)によりモチベーション高く、長く働き続けられる職場環境を構築しています。
<定年年齢選択割合>
60歳:7.6% 61歳:0.4% 62歳:1.9% 63歳:2.1% 64歳:1.3% 65歳:86.7%
② キャリア・育成
a.当社の人材育成プログラム
当社は、2016年4月から8年間にわたり実施してきた人材育成プログラムについて、事業環境の変化や中長期的な経営戦略を踏まえ、2024年4月に内容を刷新しました。刷新後は全社での運用を進め、現在は定着及び継続的な高度化のフェーズに移行しています。
当社を取り巻く事業環境は人口減少や少子高齢化による労働力不足、新規事業創出や既存事業の深化といった外部・内部環境の変化が同時に進行しています。このような環境下においては、採用等の外部労働力確保に依存するだけでなく、既存従業員が自律的なキャリア形成のもと、自ら課題を発見・解決し、やりがいをもって高いパフォーマンスを発揮し続けられる人材育成環境づくりが重要であると考えています。
刷新した人材育成プログラムでは、当社が目指す経営戦略及び組織像から逆算し、組織を構成する従業員に求められる役割・行動・能力(人材要件)を再定義しました。そのうえで、階層ごとに必要な能力・スキルを段階的に習得できる体系的な研修カリキュラムを整備しています。特長は、①「ヒューマンスキル」「問題解決スキル」「経営スキル」を3本柱とし、担当層から管理職層にかけてスキルが積み上がる設計としている点、②WEBオンデマンド型の学習コンテンツを活用し、時間や場所にとらわれず自主的に取り組める学習環境を整備している点、③多様な価値観を持つメンバーをマネジメントできる人材を客観的に評価するための管理職登用試験を導入している点にあります。
また、事業特性に応じた専門的なスキルについては、職種ごとに教育機能を組織化した部門でカリキュラムを構築し、OJTを中心とした実践的な育成を継続しています。今後も、受講状況やアセスメント結果等を踏まえながら、研修内容や運用方法の見直しを行い、事業戦略の実現を支える人材育成の高度化を図っていきます。
<人材育成プログラムにおける考え方>
<人材育成関連の指標>
このような考え方のもと設計・運用してきた人材育成プログラムについては、刷新後2年が経過し、育成の成果がアセスメント結果にも表れ始めています。リーダー候補層を対象としたアセスメントにおいては、「課長候補者研修」受講者の平均評価点が、2023年度の平均2.3点から2024年度は2.6点へ、さらに2025年度には2.7点へと継続的に向上しており、過去最高水準の結果となりました。これは、アセスメント導入以降、最も高い平均点であり、当社の育成体系がリーダーとして求められる行動・能力の底上げに一定の効果を発揮しているものと考えています。また、「支店長・マネジメント候補者研修」においても、他社一般平均を上回る評価結果となっており、人材要件の明確化とヒューマンスキル・問題解決スキル・経営スキルを段階的に積み上げるプログラム設計が、マネジメント力の向上につながっています。加えて、WEBオンデマンド学習については、制度導入初年度は1,229名、2年目である本年度は2,467名が自発的に受講しており、全社員の約30%が自主・自律的な学習に取り組むなどリスキリングや自己成長を後押しする学習文化の醸成も進展しています。
今後も、アセスメント結果や受講状況等の定量データを活用しながら、人材育成施策の改善と高度化を図り、事業戦略の実現を支えるリーダー及び専門人材の継続的な輩出につなげていきます。人材育成プログラムにおける、リーダーの育成や社員の自主・自律的な学習への取り組み、新しいスキルの獲得・リスキリングの状況などを検証しながら、施策の充実化を図っています。
b.キャリア自律支援
当社は環境適応業としての進化及び挑戦風土の醸成を通じた社員一人ひとりのキャリア形成に向けて、キャリア自律支援の強化を重要施策として位置付けています。この取り組みの一環として、2025年度より「DKキャリアグロースプログラム」を導入しました。
本プログラムは、社員が自身のキャリアを「知る」「描き、磨く」「創る」というプロセスを通じて、自律的にキャリア形成に取り組むことを支援する体系型施策です。
具体的には、キャリア形成に関する共通認識の醸成、キャリア志向の可視化、上司との対話を通じた成長支援、さらには学び・挑戦機会の提供等を一体的に展開し、環境変化に適応できる自主自律型人材の育成を推進しています。今後は、本プログラムの浸透を通じて、社員の内発的動機に基づく一人ひとりのキャリア価値を最大化することで、企業価値の持続的向上に繋げていきます。
〔DKキャリアグロースプログラム〕
c.建託士 試験制度
当社では、社業や建物賃貸事業に関する知識習得を目的として、オリジナルの社内資格として認定する「建託士」試験制度を導入しています。当社グループの「賃貸経営受託システム」を中心に、市場関連知識、商品知識、税務知識、専門用語など、土地の有効活用を提案する上で必要な幅広い知識習得を支援しています。
d.資格取得者数
通信教育や事業との関連性が高い資格(一級建築士・1級建築施工管理技士・宅地建物取引士など)の取得に向けた各種支援を実施しています。また、資格取得者には一定要件のもと、資格技能手当を支給しています。
〔主な資格取得者数〕
(注)1.大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシングの合計数となります。
2.取得者数には資格試験合格者も含みます。
e.[挑戦風土の醸成]社内ベンチャー制度「HIRAKU」
当社グループでは、2020年4月より新規事業の創出によるグループ売上利益の拡大と、それに必要な社内起業家支援、それを支える当社グループ従業員が能動的に企画立案できる企業風土の創出を目指した、社内ベンチャー制度「ミライノベーター」を継続的に開催してまいりました。2025年度より「HIRAKU」という名称にリニューアルし、人的資本経営の観点で従業員には自らのアイデアを提案できる場、そして自らの成長を会社の成長とともに実感できるチャレンジングな環境づくりを提供し続ける制度としてさらなる拡大を目指しています。本制度は、段階に応じたワークショップや個別相談会とインセンティブに加え、事業化に向けて社内外のメンターや執行役員クラスが提案者のサポートを行うことで、事業の蓋然性を高めるとともに、提案者の経営目線も養っていきます。当社の新規事業提案制度ではこれまで、過去7回の選考で、延べ1,518件の応募があり、そのうち最終審査を通過したアイデア23件※が事業化に向けて実証実験を行っています。
※2026年3月末時点の定時応募及び随時応募件数
f.DX人材の育成
当社グループは、全社員が自主自律的に挑戦するDXを基本方針とし、現場主体での業務変革を継続的に推進しています。これまでの取り組みをさらに発展させ、市民開発の推進やデータ活用の高度化を通じて、社員一人ひとりが自ら業務を見直し、変革を実行できる基盤の整備を進めました。
また、AI技術の進展を踏まえ、生成AIをはじめとする先進技術を業務に積極的に取り入れ、業務効率化にとどまらず、新たな価値創出に挑戦する取り組みを加速しています。これに伴い、全社員を対象としたリスキリングを一層強化し、データを基に課題を的確に捉え、AI等を活用して業務変革を実現できる人材の育成に取り組んでいます。今後も現場からの創意工夫を起点としたDXを通じて、グループ全体の競争力向上と持続的成長を目指します。
<DX社内資格認定者数>
※大東建託グループ全社
g.サクセッションプラン
パーパスを実現するうえで経営者として明確なビジョンと必要な資質を持ち、既存事業の深化及び新規事業の創出などを牽引できる次世代経営者を計画的に発掘・育成するため、CEOサクセッションプランを展開しています。
・新CEO要件定義書、CEO育成マイルストン(長期)の策定
・次々期CEO候補者プールの構築 → 30名以上を維持
・CEO要件定義に基づいた全候補者レーティングの実施・分析
・キャリア検討委員会の開催(評価、育成計画の策定、タフアサインメントの実施)
・外部アセスメントの実施・分析・個別フォローへの活用
h.金融経済教育の実施<ファイナンシャルウェルビーイング>
人材の育成及びリテンションを促進させるため、2025年5月より全社員を対象に金融経済教育を実施し88.5%(7,272人)が受講しました。今後も金融リテラシーの向上に取り組み、社員1人1人が将来に向かってより豊かな人生が送れる状態を目指します。併せて、2025年4月より従業員持株会における奨励金の引上げ(5%→10%)、2025年7月より企業型確定拠出年金及び新NISAにおける社員の積立投資においても奨励金を導入(5%)し、社員の資産形成をサポートします。
③ 評価・報酬
a.目標管理制度・職種別手当など
経営計画と各組織及び従業員の個人目標との連動性を高めるため、役員・従業員ともに目標管理制度を導入しています。
また、職種毎の事業特性に応じた諸手当の充実化にも柔軟に対応しています。
今後も社会情勢を踏まえながら、採用競争力や人材定着力を高める適正な報酬水準の実現と従業員の目標達成意欲につながる評価・報酬制度の運用を強化していきます。
b.株式報酬
当社グループ従業員の働きがいの向上及び会社の成長=社員の成長・株主との価値共有を図るため、譲渡制限付株式の付与を実施しています。
[社内環境整備の方針]
④ 成長エンジン
a.多様性に関する取り組み
当社グループは、サステナビリティ経営を推進し、持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上を実現するためには、多様な価値観や経験を有する人材が能力を最大限発揮できる組織基盤の構築が不可欠であると考えています。この認識のもと、性別、年齢、国籍、障がいの有無、ライフステージ等にかかわらず、多様な人材を尊重し活かすダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(以下「DE&I」)を経営上の重要課題の一つとして位置付け、「みんなの個性を、会社の力に。」をテーマにその推進に取り組んでいます。
この考え方を明確にするため、当社では以下のとおり「DE&I宣言」を定めています。
これらの宣言を実現するための推進体制として、当社はDE&I推進体制を整備してきました。2015年に人事部内に専門組織を設置し、その後、独立部署であるダイバーシティ推進部を設け、全社横断的な施策の企画・実行を行っています。トップダウンによる方針展開と、現場の声を反映したボトムアップの取り組みを融合して、多様性が強みとなる組織づくりを進めています。
こうした考え方及び推進体制のもと、DE&Iを経営戦略と連動させ、人的資本及び多様性に関する取り組みを体系的かつ中長期的に推進することを目的として、グループ中期経営計画の達成に不可欠な「人」に焦点をあてた「DE&I中期経営計画(2024-2026)」を策定しています。本計画では、①個性を活かす、②つながる、③対話・考動、④従業員のWell-being向上の4項目を主軸にDE&Iを経営戦略と連動させた施策を推進しています。
<ダイバーシティ推進に向けた取り組み>
上記の方針及び体制のもと、当社グループでは、DE&I中期経営計画で定めた4つの主軸に基づき、具体的な施策を推進しています。
「個性を活かす」取り組みとしては、多様なライフスタイルや価値観を尊重し、従業員一人ひとりが自分らしく働き続けられる環境整備を進めており、2024年度には、本人の体調不良時やペットの緊急時等にも有給の休暇を取得できる「ケア休暇」制度の導入や、「ファミリーシップ制度」の適用範囲を拡大し、同性パートナーだけでなく事実婚のパートナーについても配偶者と同様に社内制度を利用できる環境を整備しました。
「つながる」取り組みでは、トップメッセージの発信や経営層の継続的な関与を通じてDE&Iを経営課題として明確化するとともに、女性社員有志によるコミュニティ「いろどりLAB」の運営や、LGBTQに関する社内ネットワーク「KENTAKU EST(ケンタクエスト)」を通じた理解促進や情報発信の取り組み等により、部門や職位を超えた交流と相互理解の促進を図りました。
また、「対話・考動」を重視した従業員参加型プロジェクト「PERSO-RES(パソリス)」において、現場の声を起点に抽出した課題について、従業員との対話を通じて検討を深め、その成果として「育児介護応援手当」等の制度導入につなげました。
さらに、男性の育児休業取得促進に向けた制度周知や取得しやすい職場風土づくり、柔軟な働き方を支援する各種制度の整備や運用を通じて、従業員が心身ともに健康で働き続けられる環境づくりを進め、Well-beingの向上に取り組んでいます。
<ダイバーシティ関連の指標・目標> 各年3月31日現在
(注)1.女性管理職割合は、4月1日(翌事業年度開始日)を算出基準日としています。
各事業年度の取り組み結果による定期昇格・降格が反映される日であるためです。
2.当社の数値を記載していますが、「障がい者雇用率(%)」は当社及び一部の国内子会社の数値となります。
b.健康経営に関する取り組み
当社は、老若男女を問わず多様な従業員一人ひとりの心身の健康を人的資本の価値を最大化するための重要な投資領域と位置づけており、健康経営の推進が中長期的な企業価値向上及び事業リスクの低減に直結すると認識しています。この認識のもと、従業員の健康の保持・増進を重要な経営課題の一つとして、組織的かつ継続的に健康経営に取り組んでいます。
<健康経営推進体制>
当社では、従業員の健康保持・増進及び安全確保を重要な経営課題と位置づけ、健康経営に関する各種施策を推進しており、人事部及びダイバーシティ推進部を中心に、健康保険組合等の関係機関と連携し、健康課題の把握、施策の企画・実行、効果検証及び改善に至るまで、体系的に取り組んでいます。
また、従業員の心身の健康及び労働環境の向上を図るため、全国200以上の事業所において約1,000名の衛生管理者を健康経営推進担当者として配置しています。これらの担当者が産業医や保健師と連携し、現場の声や健康課題を迅速に把握・反映できる体制を構築することで、健康経営施策の実効性向上に努めています。
<健康経営推進に向けた取り組み>
「大東建託健康宣言」に基づき、従業員の健康を自分事として捉える意識の醸成ならびにヘルスリテラシーの向上を目的として、各種健康施策を実施しています。特に、健康診断結果等を踏まえた健康課題の分析に基づき、生活習慣病予防の観点から肥満対策を重点課題と位置づけ、健康保険組合と連携した取り組みを推進しています。
具体的には、ウォーキングイベントや睡眠計測イベントを実施するとともに、適正体重者の増加を目的として社内運動サークル制度を2025年度に導入しました。2026年3月31日現在、当該制度には700名を超える従業員が参加しています。
また、希望者を募って実施した卒煙プロジェクトには100名以上が参加し、そのうち半数以上が禁煙に成功するなど、一定の成果が確認されています。
さらに、従業員が疾病と向き合いながら安心して就労を継続できる環境整備にも注力しており、がんと診断された従業員に対して100万円を支給する制度及びがん治療に利用可能な7日間の特別有給休暇制度を2025年度に導入しました。
<健康経営関連の指標・目標> 各年3月31日現在
(注)1.適正体重維持者率(%)はBMIが18.5以上25未満の人の割合を表しています。
2.当社の数値を記載しています。
c.従業員エンゲージメント・職場環境向上に関する取り組み
(a) 従業員エンゲージメント
当社グループは2021年度より「従業員エンゲージメント調査」を実施しています。全社及び各部署における組織の強み・弱みといった組織状態を明確にし、全社組織課題の解決に対しては本社が主導し、各部署に応じた組織課題には各管理職が主導するという両輪で、各種施策の検証や職場改善活動に取り組んでいます。こうした継続的なエンゲージメント向上の取り組みと成果が評価され、株式会社リンクアンドモチベーション様が主催する「BMCアワード大手企業部門(5,000名以上)」において当社はBest Motivation Companyとして選出されました。また、大東建託パートナーズ、大東建託リーシングはMotivation Companyに選出されており、グループ全社員の力が最大化に向かっているものと評価しています。今後も、自主自律の精神の元、従業員一人ひとりが主役となって、自らの仕事を喜んで、楽しんで取り組める企業を目指し、「働きやすさ」と「働きがい」を増進し、社員の力の最大化に向けて取り組んでいきます。
●調査結果を踏まえた組織風土改革への取り組み
(b) 社内評価指標「DICES(ダイセス): 健全経営ランキング」
当社では、組織活性施策として、従業員エンゲージメントのほか、2018年8月より営業成績や収益という短期的な業績結果だけではなく、「生産性」「人材育成」「働きやすい職場環境づくり」など、プロセスや就労環境といった支店・部門の中長期的な健全経営に欠かせない要素にも着目した評価指標「DICES:健全経営ランキング」を導入・展開しています。
DICESとは、**D:Daito(大東建託としての健全な経営姿勢)、I:Invest in human resources(人材育成)、C:Cheerful organization(組織の活性化)、E:Enhance performance(業績の向上)、S:Save time(生産性の向上)**の頭文字を取ったもので、人的資本と業績、生産性の好循環を目指した当社独自の評価指標です。評価項目毎に共通の基準・計算式に従って評価ポイントを算出した上で各支店・部門のランキングを決定・開示し、従業員主導による就労環境改善や組織の高度化につなげています。
また、優良支店の従業員とそのご家族様が一緒に使える褒賞制度の導入や、組織運営において特に影響力の大きい支店長に対する評価指標への組み込みを行うなど、制度の浸透と実効性の向上に向けた運用面での工夫にも取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、経営視点の醸成及び現場レベルでの人的資本経営力の向上を図っています。
<主な評価項目>
⑤ 風土醸成
a.体質強化プロジェクト(パーパス具現化に向けた組織風土改革)
パーパスの具現化を図るうえで、経営環境の変化や人的資本経営における理想と現実のギャップを埋めるため、これまでの強いリーダーシップ型の組織から現場社員主導の「逆ピラミッド型組織」への変革を掲げ、2024年5月に「体質強化プロジェクト」を発足しました。現在、経営メンバーから現場社員まで総勢200名近くの体制(※)でカルチャー変革に向けた取り組みを実施しています。
※大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシングの3社合同で推進
<主な取り組み事項>
1.行動指針の策定(2025年4月より導入)
グループパーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」に基づく考動を具体的に体現するための基準として策定した行動指針は、従業員個々がこの指針に基づき活動することで、パーパスが全社へ浸透し、現場での実践の大きな推進力となっていくものと考えています。また、社員の行動変容を測る指標として「行動指針スコア」をKPIに設定し、エンゲージメントスコアとともにモニタリングし、今後の組織風土の変革と事業成果とのつながりを検証していきます。
2.制度・施策の見直し(2026年3月時点で継続中)
パーパスが真に現場に浸透し、従業員一人ひとりが当事者意識をもって挑戦的な行動により、成果を発揮(自主自律人材)する状態となるよう、行動指針の全社浸透を図った「行動指針評価」の導入や過度な成果主義の是正、社員の成長に重点をおいた職種固有の制度・施策の見直しなどを継続して検討しています。
3.現場浸透
年度初めの経営計画説明会や全社朝礼における社長発信に加え、現場理解促進ツール(ポスター・携帯待受け画面等)の活用や現場影響力の大きい建築事業本部長・部長等による「トップ行動宣言」の策定・発信など、現場浸透における各種取り組みを展開しています。
〔全体指標/従業員エンゲージメントの推移〕
(注)株式会社リンクアンドモチベーション「エンゲージメントサーベイ」において調査を実施した、同社の算定基準による当社の評価及び偏差値になります。
「CD課単位組織割合」とは、会社や上司、職場と社員の信頼関係に不安がある低エンゲージメント組織の割合を表しています。
<参考>
グループ3社数値(大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシング)