人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数8,172名(単体) 18,239名(連結)
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平均年齢44.1歳(単体)
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平均勤続年数11.0年(単体)
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平均年収8,377,453円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しています。
(2) 提出会社の状況
2024年3月31日現在
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に当事業年度の平均人員を外数で記載しています。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
<女性管理職比率・男性の育児休業取得率・男女間賃金格差>
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づき、算出しています。
(女性管理職比率)
(注)参考値として、2024年4月1日付の昇格者を含めた当社の女性管理職比率は6.5%、2024年4月1日付の昇格者を含めた当社・大東建託パートナーズ㈱・大東建託リーシング㈱3社の女性管理職比率は8.0%です。
〔背景と対策〕
2021年10月からクオータ制を導入した「女性育成プログラム」を展開し、過去最高を更新することができました。目標として設定した女性管理職数の登用に向けて、各職種の執行責任者(役員)が候補者を選定し、それぞれにあった育成計画を立て、女性に特化した研修の参加、上司とのレビュー、役員との交流(上級管理職候補者対象)などにより候補者本人たちの不安の解消や自信、意欲につなげています。また、2024年4月からは2027年までを見据えた更なる推進に向け「第2期女性プログラム」をスタートさせ、新たな施策として「育成対象者マンツーマンサポート」「昇進後アフターフォロー」を実施していきます。
(男性の育児休業取得率)
(注)算出方法は「2023年度に育児休暇を取得した男性従業員数/2023年度に子が誕生した男性従業員数」として
います。
〔背景と対策〕
配偶者出産特別休暇制度(通算7日)・出生時育児休業・育児休業など制度面の充実化や周知の強化とともに、「休職者へのタブレット貸与」「子育て支援面談」など従業員が利用しやすいよう、運用面での向上を目指した各種取り組みを行っています。
(男女間賃金格差)
〔背景と対策〕
当社の評価報酬制度は、属性に関係なく、役割・貢献・成果に応じた平等な処遇体系となっていますが、年代が高まるにつれ、男女間の格差が高くなる傾向があります。これは処遇体系としては平等でも出産・育児などのライフプランに伴う労働時間の制約など労働環境上の差が本質的な要因として挙げられます。日本の社会構造に依る部分もあるものの、当社としてはダイバーシティや働き方改革(柔軟な勤務体系・残業時間削減・生産性向上など)、キャリア支援といった諸施策を引き続き推進し、より働きやすい平等な労働環境を目指すことで格差を縮めていきたいと考えています。
(3) 労働組合の状況
該当事項はありません。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) サステナビリティ全般に関する取り組み
[大東建託グループのサステナビリティ経営について]
当社グループは、創業50年を機に、これからも社会の持続性に向けて価値を提供し続けるために、パーパス「託すをつなぎ、未来をひらく。」を策定しました。このパーパスからバックキャストで定めた2030年のありたい姿「DAITO Group VISION 2030」の実現に向け、取り組むべき重要課題である「7つのマテリアリティ」の解決を視野にいれて、中期経営計画2024-2026を打ち出しました。
当社グループのサステナビリティ経営とは、「DAITO Group VISION 2030」の実現と「パーパス」の体現そのものであり、事業活動を通じてマテリアリティを解決し、人々がくらしやすいまちづくりと、まちの活性化の実現を目指すことこそ、当社グループのサステナビリティの考え方となります。
① サステナビリティ基本方針
当社グループは、サステナビリティ基本方針を「大東建託グループは、豊かな暮らしを支える企業として、社会の変化を成長の機会と捉え、ステークホルダーのみなさまと共に、事業活動の発展と持続可能な社会の実現を目指します。」と定めています。この方針は、当社グループの価値創造ストーリーでもあり、事業を通じた「DAITO group VISION 2030」の実現とパーパスの体現により、持続可能な社会の実現を目指します。
⇒サステナビリティに関する取り組みは、下記WEBサイトをご覧ください。
https://www.kentaku.co.jp/corporate/csr/
② サステナビリティ推進体制(ガバナンス)
当社グループのサステナビリティ経営の推進体制は、サステナビリティ経営の執行を担う「サステナビリティ推進会議」、経営からの監督を担う「取締役会」、そして、これらの経営と執行の橋渡しを行う「サステナビリティ推進課」の3組織により構成されています。「サステナビリティ推進会議」は代表取締役社長執行役員CEOを議長、「7つのマテリアリティ」の推進責任者である取締役執行役員をメンバーとしており、サステナビリティに関する施策の協議・決議を行っています。同会議での決議事項は、「取締役会」へ定期的に報告を行っています。
③ サステナビリティ推進に向けた取り組み(戦略)
当社グループのサステナビリティ経営は「ビジョン2030」とその先の「パーパス」の実現そのものであり、事業活動を通じて、7つのマテリアリティを解決することで持続可能な社会の実現を目指すことです。
「7つのマテリアリティ」は、企業活動によって提供する社会的価値を高めるための「経営マテリアリティ」と、当社グループの事業のさらなる拡大を促すための「事業マテリアリティ」から成っており、事業活動を通したこれらの課題解決に取り組むことで、サステナビリティ経営を通した社会課題の解決と企業価値の向上の両立を目指しています。
「7つのマテリアリティ」は、当社グループの執行役員および経営企画・事業戦略部門の責任者を中心とした次世代を担うメンバーによるプロジェクトチームによって、2021年に特定を進めました。当社グループを取り巻く、社内外の現状および社会変化等を踏まえ「あるべき姿」を抽出し、現状と理想のギャップ分析を実施し、マテリアリティ要素を洗い出しました。その上で、キャッシュ・フローおよび環境・社会へのインパクト評価を実施し、最終的に「7つのマテリアリティ」として特定しています。
④ サステナビリティに関するリスク管理体制(リスク管理)
サステナビリティに関するリスクは、取締役会の諮問機関であるリスクマネジメント委員会で評価しています。リスクマネジメント委員会は、当社グループの重大な財務上または戦略的な影響を及ぼすリスクと機会の特定・評価を行っています。リスクマネジメント委員会では、当社グループ事業に影響を与える「あらゆるリスク項目」を各事業部門にて洗い出し、リスクマネジメント委員会にて集約し、短・中・長期における発生可能性と当社事業への影響度等を踏まえスコアリングを行い、「重要リスク項目」の評価・特定を行っています。その項目を踏まえ、取締役会にて、特に重大な財務上または戦略的な影響を及ぼす「重点管理リスク項目」のモニタリングを実施しています。
⑤ マテリアリティKPIと長期目標(指標と目標)
「7つのマテリアリティ」に対し、KPIおよび中長期目標を設定し進捗を管理しています。2024年度に策定した2024年度から2026年度に向けた中期経営計画の非財務KPI・目標は、マテリアリティKPIより抽出しており、事業活動を通じたサステナビリティ経営に取り組んでいきます。
(2) 気候変動への取り組みとTCFDへの対応
① 基本方針
当社グループは、気候変動を中心とした環境への取り組みを、企業価値を高めるための取り組みとして捉え、2020年に環境経営戦略「DAITO 環境ビジョン2050」を策定し、「建築」「暮らし」「ごみ」「企業」「自然」「人」の6つの領域における環境配慮の取り組みの方向性を示しました。さらに、当社グループが特に重点的に取り組むべき課題として2021年に特定しました「7つのマテリアリティ(重要課題)」には、「事業活動による気候危機への対応」を掲げました。同時に、気候変動課題の重要なKPIである「温室効果ガス排出量削減率」については、2024年度~2026年度の中期経営計画の非財務指標としても設定しており、事業活動を通じた気候変動への対応に取り組んでいきます。
また、当社は、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同し、気候変動が事業に与える「リスク」と「機会」の把握に努めるとともに、統合報告書やサステナビリティレポートなどにおいて透明性の高い情報開示を行っています。
⇒気候変動に関する主な取り組みは、統合報告書およびサステナビリティレポートをご覧ください。
https://www.kentaku.co.jp/corporate/ir/esg/sustainability_report.html
② 気候変動対応に関する推進体制
当社グループでは、(1) サステナビリティ全般に関する取り組みでも記載のとおり、特に重点的に取り組むべき課題「7つのマテリアリティ」の推進に向け、代表取締役社長執行役員CEOを議長とする「サステナビリティ推進会議」を設置し、課題解決に向けた具体的な取り組みの協議、推進を行っています。ここで協議した内容は、定期的に取締役会へ報告を行い、方針や取り組みへの助言と進捗管理をしています。また、環境経営プロジェクト委員会を設置し、グループ会社も含めた環境経営体制の構築を強化しています。定期的な全体会議を通して、現状の把握と課題解決に向けた議論を行い、グループ全体の環境に関する気候変動への対応を中心とした取り組みを推進しています。
③ 事業リスク・機会の認識と事業戦略
当社グループは「7つのマテリアリティ」にも設定している「気候危機(気候変動)」を特に重要な環境課題として認識しています。気候危機は当社グループの事業活動に対して、さまざまな「リスク」と「機会」をもたらす可能性があり、企業としてそれらに対応していくことが重要であると考えています。今後、当社グループが長期的に存続・成長していくために、これらの「リスク」と「機会」を見極め、企業としての強み(経営資源・専門性など)を活かしながら経営戦略への反映が必要であると考えています。
<事業リスク・機会の認識>
a.気候変動におけるリスクと機会
気候変動におけるリスクと機会を評価するため、気候変動シナリオ(1.5℃シナリオ、2℃未満シナリオ、4℃シナリオ)に基づき、短期・中期・長期の事業への影響を評価・分析しています。
●移行リスク
●物理的リスク
●機会
b.財務的影響の分析・算定
気候変動におけるリスクと機会を評価するため、財務的影響についても算定しています。
[前提要件]
・実施時期:2023年1月(1.5℃シナリオを新たに採用)
・対象期間:2023年~2050年(短期:2025年、中期:2030年、長期:2050年)
・対象範囲:大東建託グループにおける建築・不動産事業
・算定要件:気候変動シナリオ(STEPS、NZE、RCP等)に基づき分析項目別に対象期間内に想定される利益影響額を算定リスクは事象が発生した際の影響額で算定
●移行リスク
炭素税導入による営業活動、施工現場管理、物流などに対する課税や、材料コストの増加が想定されます。コスト増加に伴う販売価格高騰により、オーナー様の賃貸事業へのマインド低下につながり、売り上げ減少になることを政策・法規制リスクとして想定しています。また、電動車両(EV)の普及及び再生可能エネルギーへの移行に伴うコスト増加を技術リスクとして想定しています。
●物理的リスク
気温によって、突発的な風水害が多発し、太陽光パネルの破損等による修繕費の発生することを急性リスクとして認識しています。また、気温上昇により、工事現場の環境が悪化し、現場労働効率の低下や、事務所の空調費用の増加などを、慢性リスクと認識しています。
●機会
当社グループが、先行してZEH賃貸住宅を標準化し、LCCM賃貸住宅を開発・販売している現状は、将来に向けた準備と捉えることができ、市場シェア拡大などに有利となる機会になると認識しています。
④ 気候変動対応に関するリスク管理体制
気候変動に関するリスクについても、サステナビリティ関連のリスクと同様に、「リスクマネジメント委員会」にて評価を実施しています。気候変動を起因とする異常気象・自然災害については、「重点管理リスク項目」として特定しており、大規模な自然災害により、顧客・従業員・管理建物・建築建物・事業所が被災し、復旧に多大な時間とコストを要することで、個々の事業継続に支障をきたすと考え、具体的対策を協議・実施しています。
⑤ 気候変動関連の中長期目標
<温室効果ガス削減目標>
温室効果ガスの削減に向けて、SBTの認定を取得した温室効果ガス削減目標を設定しています。
●事業活動に消費するエネルギー由来のCO2排出量(スコープ1・2)
2030年までに(2017年度比)55%削減
*SBT 1.5℃水準として認定取得済、SBTネットゼロ水準として認定申請中
●当社グループの賃貸集合住宅の使用時に排出されるCO2排出量(スコープ3)
2030年までに(2017年度比)55%削減
*SBTネットゼロ水準として認定申請中
(旧目標「2030年まで16%削減」はSBT 2℃水準として認定取得済)
<再生可能エネルギー目標>
事業活動に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うことを目指して「RE100」に加盟し、目標を設定しています。
●2040年までに、当社グループの事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーに
●賃貸住宅での太陽光発電設備拡大による再生可能エネルギー普及促進に貢献
<エネルギー効率目標>
エネルギー消費量の削減などを目指して「EP100」に加盟し、目標を設定しています。
●2030年までに当社グループのエネルギー効率を2倍(2017年度比)に
※エネルギー効率=売上高/エネルギー消費量
<再生可能エネルギー供給量目標>
バイオマス発電の稼働により自社再生可能エネルギーの供給拡大を目指して、目標を設定しています。
●2030年までに自社再生可能エネルギー供給量を4,000万kWhに
(3) 人的資本に関する開示
当社グループの新中期経営計画の主要な柱として「人的資本経営の推進」を掲げております。パーパスの実現に向けて、今後も従業員の「働きやすさ×働きがい」の向上を通じて従業員の力を最大化すべく、人的資本に関する各種取り組みを強化していきます。
<全体体系図(経営戦略に連動した人事戦略の企画・実行)>
[人材育成の方針]
① 人材育成方針
<人材育成>
a.当社の人材育成プログラム
2016年4月から8年間実施してきた人材育成プログラムを2024年4月に刷新しました。
当社は取り巻く環境変化に適応するべく中長期的なビジョンを掲げ、そこに到達する新たな経営戦略を打ち出しています。外部・内部の環境変化に適応して継続的に成長するためには、その戦略を実現できる人材が必要となります。
例えば、人口減少や少子高齢化による労働力不足といった外部環境変化に対しては、採用等の外部調達だけでなく、既存社員が業務上の問題を解決して遂行するスキルを向上させながらモチベーション高くパフォーマンスを発揮することが今まで以上に必要となります。また事業領域拡張を目指した組織体制の構築といった内部環境変化に対しては、新規事業展開に必要なスキルを開発できる人材やボトムアップを実現できる自主自律の風土醸成が必要となります。
今回の人材育成プログラムの刷新は、このような人材を育成することを目的としています。
プログラム設計においては、まず当社が目指す方向を実現できる組織像を定義し、組織を構成する社員の要件(人材要件)を再定義しています。現在の当社に必要なのはどのような人材なのかについて、階層毎に求める役割、行動、能力(人材要件)を定め、求める能力・スキルを習得できる研修プログラムにしました。
特長としては、①「ヒューマンスキル」「問題解決スキル」「経営スキル」を3本柱として担当層からスキルが積み上がるカリキュラム、②いつでも、どこでも好きな時に学べて先端技術のリスキルもできるWEBオンデマンド学習コンテンツを希望者全員に提供する自律的学習の環境整備、③多様な価値観を持つメンバーのモチベーションをマネジメントできる人材を客観的指標で評価する管理職登用試験の導入、があります。一方、事業特性に応じた職種別のスキルの習得は、職種毎に教育機能を組織化した部門でカリキュラムを構築し、OJTを中心に展開をしてます。
[人材育成プログラムにおける考え方]
[スキル別 人材育成プログラム]
b.建託士 試験制度
当社では、社業や建物賃貸事業に関する知識習得を目的として、オリジナルの社内資格として認定する「建託士」試験制度を導入しています。当社グループの「賃貸経営受託システム」を中心に、市場関連知識、商品知識、税務知識、専門用語など、土地の有効活用を提案する上で必要な幅広い知識習得を支援しています。
c.資格取得者数
通信教育や事業との関連性が高い資格(一級建築士・1級建築施工管理技士など)の取得に向けた各種支援を実施しています。また、資格取得者には一定要件のもと、資格技能手当を支給しています。
〔主な資格取得者数〕
(注)1.大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシングの合計数となります。
2.取得者数には資格試験合格者も含みます。
〔人材育成関連の指標〕
今後、人材育成プログラムにおいて、社員の自主自律の学習の促進に向けた「WEBオンデマンド学習への申込数や学習時間や全社員に対する割合」、リーダーとしての能力向上に向けた「管理職登用試験で実施するアセスメント結果の他社比較や過去からの推移」、事業領域拡大に向けた「社員が学習したスキルの拡がり(既存事業領域を超えた学習コースの受講状況等)」を測定していきます。
d.[挑戦風土の醸成]社内ベンチャー制度「ミライノベーター」
当社グループでは、2020年4月より新規事業の創出によるグループ売上利益の拡大と、それに必要な社内起業家支援、それを支える当社グループ従業員が能動的に企画立案できる企業風土の創出を目指した、社内ベンチャー制度「ミライノベーター」を継続的に開催しています。従業員には自らのアイデアを提案できる場、そして自らの成長を会社の成長とともに実感できるチャレンジングな環境づくりを提供し続けたいと考えています。本制度は、段階に応じたワークショップや個別相談会とインセンティブに加え、事業化に向けて社内外のメンターや執行役員クラスが提案者のサポートを行うことで、事業の蓋然性を高めるとともに、提案者の経営目線も養っています。また、ミライノベーターを経験した社員がメンターとして提案者のサポートを行うことで、人的資本の好循環が生まれています。その結果、過去5回の選考で、目標提案数延べ780件に対し、延べ1,062件の応募があり、そのうち最終審査を通過したアイデア22件※が事業化に向けて実証実験を行ってきました。
※2024年3月末時点の定時応募及び随時応募件数
e.DX人材の育成(当社グループ)
大東建託グループのDX戦略に基づき、当社グループの業務・事業領域の知識を持ち合わせたうえで、データとデジタル技術を活用できる人材を育成するため、以下の取り組みを推進しています。
→DX人材社内認定制度の導入、DX人材の可視化、レベル別DX研修・DXワークショップの実施など
(当社グループの本社所属の全管理職については必須研修を実施済)
〔DX人材社内資格認定者数〕
※「大東建託グループ×DX戦略」(当社HPより)
f.サクセッションプラン
グループ・パーパスを実現するうえで経営者として明確なビジョンと必要な資質を持ち、既存事業の深化及び新規事業の創出などを牽引できる次世代リーダーを計画的に発掘・育成するため、CEOサクセッションプランを本格的に導入しました。2023年度は新CEO要件定義書の策定や次々期CEO候補者プールの構築(選定)、キャリア検討委員会の開催(評価、育成計画の策定、タフアサインメント)などを実施しており、引き続き、当取り組みを強化していきます。
<人材の確保>
当社は新卒採用及び中途採用により事業に必要な人材を確保しており、優秀な人材の採用に向けて、市場環境に対応した採用手法の改善や訴求方法の見直し(SNS活用・新卒ご家族様向け会社説明会・新たな募集層や募集ルートの拡大など)を行っています。
さらに特定分野においては、市場価値の高い公的資格や高度な知識・技能を有した従業員を認定する「専門職制度」(エキスパート・スペシャリスト職)を導入しており、新技術や新製品の開発、新規事業の開拓、大規模プロジェクトの遂行といった事業優位性の向上に大きく寄与する領域で多数の専門職が活躍しています。
また、シニア層の活躍推進を目的として、定年制度の見直し・処遇改善を行っています。最長で70歳まで正社員と同等の処遇が継続される等、モチベーション高く、働き続けられる職場環境を構築しています。
(2023年度 雇用継続率:93.3%)
<評価・報酬>
当社は経営基本方針に「高い生産性を背景とした高賃金主義に徹する(成果主義の人事処遇)」を掲げており、従来より成果主義を導入し、属性に関係なく、役割・貢献・成果に応じた適正な処遇の配分を実施しています。
職種毎の事業特性に応じた諸手当の充実化にも柔軟に対応しています。評価制度においては、経営計画と各組織及び従業員の個人目標との連動性を高めるため、目標管理制度を導入しています。今後も社会情勢を踏まえながら、採用競争力や人材定着力を高める適正な報酬水準の実現と従業員の目標達成意欲につながる評価制度の運用を強化していきます。
〔直近の主な取組み〕
従業員の生活支援と優秀人材の確保を図り、以下を実施
・「インフレ手当」の支給:一定要件のもと、一律100,000円(2023年6月)
・新卒初任給引き上げ :総合営業職・設計職・施工管理職について一律月額20,000円引き上げ
(2024年4月より)
※2023年以前の一部新卒入社従業員の給与も引き上げ
・賃上げ(ベア)の実施 :全従業員について定期昇給含め平均5.1%程度の賃上げ(2024年4月より)
・技術職の処遇向上 :一級建築士や1級施工管理技士等の資格を保有する技術職への月額20,000~
30,000円の資格手当の導入(2024年4月より)
<株式報酬>
当社グループ従業員の働きがいの向上及び会社の成長=社員の成長・株主との価値共有を図るため、譲渡制限付株式の付与を実施します。
[社内環境整備の方針]
① 多様性に関する取り組み
当社グループは、サステナビリティ経営を推進していく上で、企業として持続的な成長をし続けるためには、個を尊重し、認め合い活かしていく、ダイバーシティが必要不可欠だと考えています。社員の成長が会社の成長であり、優秀な人材の確保(採用・就業継続)、育成が経営上の最重要課題と考え、当社ではダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進し、「みんなの個性を、会社の力に。」をテーマに「多様性が強みとなる」組織づくりを目指しています。
<ダイバーシティ推進体制>
当社では2015年にダイバーシティ推進専門組織として人事部内にダイバーシティ推進課を新設し、更なる推進強化のため、2022年度より人事部から独立させ、部として取り組みを進めています。多種多様なバックグラウンドを持つ人材が、お互いに尊重し合い、いきいきと活躍できる組織作りの実現には、トップダウンだけではなくボトムアップも必要不可欠であると考えています。そのため、当社グループは従業員からの声を収集しやすい風土や体制づくりに注力し、集められた声をもとに制度の見直しや職場環境の改善に取り組んでいます。
<ダイバーシティ推進に向けた取り組み>
2024年度より中期経営計画がスタートし、ダイバーシティ推進においても中期経営計画~ダイバーシティ推進編~を掲げて取り組みをスタートしています。具体的には価値創造とイノベーションを生み出すために、多様な目線で挑戦する“ コミュニケーションの質 ”とし、4つの軸、「個性を活かす(自分らしさ)、つながる(タテ・ヨコ・ナナメ)、対話・考動(理解を深めて動く)、Well Being(幸せ)」 を大切に多様性が強みとなる組織づくり“ 十人十色を活かす ”組織づくりを目指していきます。そして、「ジェンダー平等」「多様な人材の活躍」「働き方改革」「ワークライフバランス」を主軸に職場環境の整備を行っていきます。「ジェンダー平等」では、女性管理職比率の向上のため、優秀な女性を登用するだけでなく、資質のある女性を見つけ出し、計画的に育成して引き上げるという考え方へ変えるために、2021年10月からクオータ制を導入した「女性育成プログラム」を始動し、結果、女性管理職比率6.5%(2024年4月時点)と過去最高を更新することができました。引き続き、クオータ制を展開し、目標として設定した女性管理職数の登用に向けて、各職種の執行責任者(役員)が候補者を選定し、それぞれにあった育成計画を立て、女性に特化した研修の参加、上司とのレビュー、役員との交流(上級管理職候補者対象)などにより候補者本人たちの不安の解消や自信、意欲につなげています。クオータ制を職種毎ではなく全社的に推進するために、執行責任者で構成された女性活躍推進委員会を定期的に開催し、経営層主導で推進しています。2024年4月からは2027年までを見据えた更なる推進に向け「第2期女性プログラム」をスタートさせ、新たな施策として「育成対象者マンツーマンサポート」「昇進後アフターフォロー」を実施していきます。
<ダイバーシティ関連の指標・目標>
(注)「障がい者雇用率」はグループの数値です。
② 健康・wellbeing経営に関する取り組み
当社は、老若男女を問わず多様な従業員が心身共に健康で活き活きと働けることが企業の持続的な成長において重要であると考えています。従業員の健康保持・増進に積極的に取り組み、健康・wellbeing経営を推進します。
<健康経営推進体制>
当社では、従業員の健康保持増進を重要な経営上の課題とし健康と安全に関する取り組みを推進しています。人事部とダイバーシティ推進部が中心となり、健康保険組合等と連携しながら課題の抽出や施策の実施から評価改善まで戦略的に取り組んでいます。また、従業員の心身の健康や労働環境の向上に努めるために、現場の意見を速やかに取り入れられるよう、全国200以上の支店に約1,000名にものぼる衛生管理者を健康経営推進担当者として配置し、産業医や保健師と連携を図っています。
<健康経営に関する取り組み>
「大東建託グループ健康宣言」に基づき、専門職の力を使いつつ、従業員全員が楽しみながら自身の健康を考えていけるような健康施策を推進しています。また、健康保険組合と連携し、ヘルスケアアプリを活用導入した情報提供、インフルエンザの予防接種、ウォーキングキャンペーンなどを実施しています。特に禁煙対策に力を入れており、就業時間内の禁煙を浸透させています。また、昨年度に実施した手上げ式の卒煙プロジェクトは160名以上の立候補があり、自力にも関わらず、50%以上の成功率となっています。
<健康経営関連の指標・目標>
③ 従業員エンゲージメント・職場環境向上に関する取り組み
<従業員エンゲージメント・職場環境向上に向けた取り組み>
a.従業員エンゲージメント調査
当社グループは2021年度より「従業員エンゲージメント調査」を実施しています。全社及び各部署における組織の強み・弱みといった組織状態を明確にし、全社組織課題の解決に対しては本社が主導し、各部署に応じた組織課題には各管理職が主導するという両輪で、各種施策の検証や職場改善活動に取り組んでいます。今後も、自主自律の精神の元、従業員一人ひとりが主役となって、自らの仕事を喜んで、楽しんで取り組める企業を目指し、「働きやすさ」と「働きがい」を増進し、社員の力の最大化に向けて取り組んでいきます。
●調査結果を踏まえた組織風土改革への取り組み
b.社内評価指標「健全経営ランキング」
当社では、組織活性施策として、従業員エンゲージメントのほか、2018年8月より営業成績や収益という短期的な業績結果だけではなく、「生産性」「人材育成」「働きやすい職場環境づくり」など、プロセスや就労環境といった支店・部門の中長期的な健全経営に欠かせない要素にも着目した独自の評価指標「健全経営ランキング」を導入・展開しています。評価項目毎に共通の基準・計算式に従って評価ポイントを算出した上で各支店・部門のランキングを決定・開示し、従業員主導の就労環境改善につなげています。また、優良支店の従業員とそのご家族様が一緒に使える褒賞制度の導入や、組織運営において特に影響力の大きい支店長に対する評価指標への組み込み(経営視点意識・人的資本経営力の向上)など、制度の浸透・運用力強化につながる工夫なども行っています。
<主な評価項目>
〔従業員エンゲージメント・職場環境向上関連の指標〕
(注)株式会社リンクアンドモチベーション「エンゲージメントサーベイ」において調査を実施した、同社の算定基準による当社の評価及び偏差値になります。