事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 1,190 | 100.0 | 281 | 100.0 | 23.6 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社及び連結子会社2社で構成されており、医療機関等に対する経営サポート事業を営んでおります。私たちの理念は「人の願いを叶える会社たる」であり、安心できる医療、穏やかな老後を暮らせる福祉、子供から老人まで全ての世代が夢を持って生きられる仕組みを創り、より素晴らしい社会・世界の実現に貢献することを追求しています。事業を構成する主要なサービスは①F&I(ファイナンス&インベストメント)、②C&Br(コンサルティング&ビジネスリノベーション)、③HR&OS(人材&アウトソーシング)の3つのサービスであり、複合的に医療機関等に提供することにより事業展開しております。当社グループの特徴は、先ずはコンサルティングを行うことで、顧客の課題と問題点をあぶり出し、その解決策を実行するために、これら3つのサービスを融合して提供することであります。
事業系統図は次のとおりであります。
※社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険団体連合会
(1)F&Iサービス
当サービスは、①診療・介護報酬債権等譲渡に基づく資金支援と②各種動産のリースで構成されております。
① 診療・介護報酬債権等譲渡に基づく資金支援サービス
当社は、診療・介護報酬債権等買取サービスを提供しています。医療機関・介護施設等(以下、「事業者等」という。)が、国民健康保険、社会保険及び介護保険(以下、総称して「保険者」という。)に対して有する債権について、既に医療・介護サービス提供が終了し、診療・介護報酬請求行為も終了した債権又は医療・介護サービス提供は完了しているものの、診療・介護報酬請求行為が未了の債権(以下、「確定債権」という。)及び、事業を継続することで将来発生する見込みの債権(以下、「将来債権」という。)のうち、あらかじめ定めた月あたりの買取債権金額分(以下、「月間買取金額」という。)を買取り、事業者等から手数料を受領しております。
毎月、保険者から、当該月の保険報酬総額が当社に入金され、そこから当社が買取った月間買取金額を控除します。この残金に加え、新たに将来債権の中から、1ヶ月分の月間買取金額を買取り、残金と合わせて事業者等に支払います。これらの債権買取を継続することで、事業者等の必要な資金を継続的に支援しております。一般的に、債権買取はすでに確定したものを買取るため、事業者等の資金需要に関係なく、確定債権(約2ヶ月)に限定されますが、当社グループが抱える大手金融機関出身者や医療コンサルタントらの目利きと経験を活かすことで、事業者等が行う事業に地域インフラとして必要性や持続可能性があるか、また事業者等の再生が可能か等を見極め、積極的に将来債権を買取る点が、当社の特徴です。
また当社は、事業者等の資金需要に合わせて債権の買取月数を柔軟に設定するところに特徴があります。
当社は、事業者等の資金需要状況に応じた形で債権の買取月数を検討しますので、顧客の経営改善に向けた資金需要の潜在ニーズにも柔軟に対応できることから、付加価値のある資金提供が可能となる点で顧客への訴求力があります。なお、2024年5月末時点での買取債権残高(7,484,231千円)に占める将来債権の割合は60.7%であります。
② 各種動産のリース
当社グループは、事業者等の医療用機器等の導入に対して、リースサービスを提供しております。事業者等のリース利用に際しては、コンサルティングをベースとした経営のトータルサポートの一環として、導入当初の資金負担の軽減、費用の平準化、固定資産保有による事務負担の軽減等の効率化支援を目的として事業者等に適切な条件(導入物件・契約期間・決算内容など)を提案いたします。
(2)C&Brサービス
当サービスは経営診断、コスト削減コンサルティング等で構成されております。
当社グループは、主に当社が診療・介護報酬債権等買取を行っている事業者等に対し、債権買取のみを行うのではなく、経営改善を目的としてコンサルティングを実施しております。規模や立地において、経営改善が相当困難な事業者においては、事業再生における「ハンズオン」に相当する経営サポートを行い、事業者等と同じ目線に立ち、コスト削減提案や種々の交渉等への積極的関与など業績改善を図るものです。
具体的には、理事会等へのオブザーバーとしての参加、業績状況のチェックと改善策の進捗状況の確認、経費支払の権限整備や取引業者との価格交渉等に積極的に関与することなどです。
なお、コンサルティングの内容は改善施策を実行するうえでの難易度に応じ、柔軟に対応しております。債権買取のみを行う事業者やコンサルティングのみを行う事業者は多くあり、個別にサービスを受けることも可能ですが、当社グループでは、経営改善を行うために真に必要な改善策とそれを推進するための資金・人材・情報提供をワンストップで行うことで、顧客と二人三脚で早期の経営改善を目指せることが特徴であります。
(3)HR&OSサービス
当サービスは、①医療・介護事業者の、主に経営層や管理者人材の紹介、②医療・介護事業者の、主に事務系やヘルパー系人材派遣及び③医療・介護事業者からのアウトソーシングの受託で構成されております。
① 人材紹介
株式会社D&Mキャリアは、「職業安定法」に基づき有料職業紹介事業を行っております。
医療・介護業界への経営層や管理者・事務系業務の転職希望者に対して、自社が運営する登録サイト、インターネット広告、SNS発信等を通じて広く募集を行っており、これら転職希望者と求人事業者等とのマッチングを図るサービスを提供しております。ご紹介に際しては、コンサルタントが転職希望者のキャリアプランや希望条件等を伺うとともに、求人事業者等に対し求人像や採用条件等につきよくヒアリングを行い、両者にとって最良のマッチングをめざしています。そして採用が決定した際、求人事業者等より紹介手数料を受領いたします。
また外国人人材を紹介した際は、受入れ先では外国人の生活支援も必要になります。この場合、外部への委託を行うケースが大半で、生活支援を受託する業者は登録支援機関であることが必要です。株式会社D&Mキャリアは、登録支援機関としての登録を受けていることから、外国人人材紹介に伴い多くのケースで生活支援の業務も受託しております。
当社グループでは、特に診療・介護報酬債権等買取取引先においては、コンサルティングや経営層とのヒアリングにより経営改善に必要な潜在的人材ニーズを把握できることから、付加価値の高い人材提供が可能である点が特徴であります。
② 人材派遣
株式会社D&Mキャリアは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に基づき、人材派遣事業を行っております。
自社が運営する登録サイト、インターネット広告、SNS発信等を通じて求職者を広く募集し、派遣就業希望者を登録しております。これらの登録者の中から、依頼事業者等の依頼内容に適した人材を選び、依頼事業者等との間で労働者派遣契約を締結するとともに、登録者との間でも期間を定めた雇用契約を締結したうえで、依頼事業者等へ人材を派遣しております。
③ アウトソーシング
株式会社D&Mキャリアは、人材事業との親和性も高いことから、医療機関や介護事業者等の業務効率化をサポートするため、経理や労務管理業務領域でのアウトソーシングサービスを提供しており、登録スタッフを活用することで積極的にこれらの受託サービスを展開しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて696,144千円増加し、8,792,346千円となりました。これは、買取債権が905,406千円増加した一方で、現金及び預金が275,716千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて526,441千円増加し、7,520,758千円となりました。これは、買取債権の増額に必要な資金の調達により短期借入金が880,158千円増加した一方で、長期借入金が204,098千円、1年内返済予定の長期借入金が89,965千円、1年内償還予定の社債が50,000千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて169,702千円増加し、1,271,588千円となりました。これは、利益剰余金が純利益の計上から配当を差し引き増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響縮小に伴い経済活動が正常化し、個人消費やインバウンド需要を中心に回復基調が見られました。当社グループのビジネスモデルは、医療・介護事業者を主要なターゲットとしております。現在、医療業界は経営面と人材確保の課題に直面しており、経営面では厚生労働省による通常2年ごとの診療・介護報酬の改定に基づいた、いわば公定価格による運営が行われております。このため、急激な物価高騰や賃上げを、報酬価格に速やかに反映することが難しく、経営環境は一段と厳しさを増しています。特に赤字を抱える法人は、キャッシュ・フローの改善と、経営戦略の見直しや財務の安定化が急務となっており、診療・介護報酬債権等買取サービスやコンサルティングサービスが必要とされています。同様に、人材の確保も大きな課題であり、専門知識を持つ人材の紹介やM&Aへの需要が高まると考えております。このような状況のもと、当社グループは、医療・介護・福祉に携わる方々の経営サポートを行うため、ファクタリングをはじめとする資金支援(F&Iサービス)、コンサルティング(C&Brサービス)、人材支援(HR&OSサービス)をワンストップで提供してまいりました。これらの結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高1,189,515千円(前期比7.1%増)、営業利益281,044千円(前期比18.9%増)、経常利益274,485千円(前期比9.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益177,372千円(前期比3.3%増)となりました。
当社グループは、医療機関等に対する経営サポート事業の単一セグメントであります。セグメントを構成する主要なサービスは、①F&I(ファイナンス&インベストメント)、②C&Br(コンサルティング&ビジネスリノベーション)、③HR&OS(人材&アウトソーシング)の3つのサービスであり、複合的に医療機関等に提供することにより事業展開しております。当連結会計年度におけるそれぞれのサービスの売上高の概況は次のとおりであります。
(F&Iサービス)
当サービスには、診療報酬債権等譲渡に基づく資金支援やリース等が含まれます。新規取引先が増加したこと等により、当連結会計年度の売上高は628,498千円(対前期比15.9%増)、売上総利益は412,070千円(対前期比17.9%増)となりました。
(C&Brサービス)
当サービスには、経営診断、コスト削減コンサルティング等が含まれます。経営コンサルティングによる報酬が増加したものの、前連結会計年度には大型の医療機器販売があったこともあり、当連結会計年度の売上高は315,776千円(対前期比0.8%増)、売上総利益は202,826千円(対前期比8.3%増)となりました。
(HR&OSサービス)
当サービスには、人材紹介や人材派遣及び外国人就労支援、アウトソーシングが含まれます。経理や労務管理業務等のアウトソーシングサービスの提供、特定技能を中心とした外国人材紹介が順調に推移したものの、人材派遣売上が減少したこと等により、当連結会計年度の売上高は245,239千円(対前期比3.9%減)、売上総利益は139,934千円(対前期比17.7%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ294,123千円減少し、347,168千円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が274,485千円となったものの、買取債権の増加による支出905,406千円等があり、782,735千円の支出(前期は2,187,900千円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、20,590千円の支出(前期は45,951千円の収入)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、509,201千円の収入(前期は2,172,943千円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の純増額880,158千円と、長期借入金の返済による支出494,063千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、仕入価格によっております。
c 受注実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
d 販売実績
当連結会計年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは経営上の目標の達成状況を判断するため、「売上高の対前年増加率」、「経常利益の対前年増加率」、「取引者数(全取引先・債権買取社数)の対前年増加率」、「投資資産残高の対前年増加率」、「営業利益率」、「自己資本比率」を、それぞれ客観的な指標としております。
当連結会計年度においては、成長性指標としての売上高は1,189,515千円と前連結会計年度の1,111,038千円に対して7.1%増加し、経常利益は274,485千円と前連結会計年度の250,287千円に対して9.7%増加し、取引社数は152社と前連結会計年度の139社に対して9.4%増加(うち債権買取社数は65社と前連結会計年度の50社に対して30.0%増加)し、投資資産残高は8,056,344千円と前連結会計年度の7,194,631千円に対して12.0%増加しました。
また、収益性指標としての営業利益率は23.6%と前連結会計年度の21.3%に対して向上し、安全性指標としての自己資本比率についても14.5%と前連結会計年度の13.6%より向上いたしました。
成長性指標につきましては、前連結会計年度に対して増加しており、収益性指標及び安全性指標につきましても前連結会計年度に対して向上しており、これらの指標につきましては引き続き改善に努めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業拡大局面であり診療・介護報酬債権等の買取増額を進めておりますが、主に金融機関からの借入れにより、この資金需要を満たしております。今後も安定的な資金調達を行うためにも、自己資本の維持、向上が不可欠であると考えておりますが、現時点で明確な数値目標の設定には至っておりません。
また、当社グループが行う診療・介護報酬債権等の買取は、将来債権部分も対象としておりますため、取引先に資金ニーズがあり、事業の継続が見込まれる場合には、継続して買取をいたします。そのため、裏付けとなる資金は、約定返済のある長期借入金ではなく、コミットメントライン等、当社の資金需要に応じて柔軟に調達可能な資金が望ましいと考えておりますため、長期借入金の残高に比較し短期借入金の残高の割合が大きくなっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産、負債、収益及び費用の報告額に反映させております。これらの見積りについては、継続的に評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りとは異なることがあります。
重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3 会計方針に関する事項 (2)重要な引当金の計上基準 ①貸倒引当金」に記載しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループは、医療機関等に対する経営サポート事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年6月1日 至 2023年5月31日)
1 商品及びサービスごとの情報
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先は次のとおりであります。
(注)当社グループは単一セグメントであるため、関連するセグメント名の記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2023年6月1日 至 2024年5月31日)
1 商品及びサービスごとの情報
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先は次のとおりであります。
(注)当社グループは単一セグメントであるため、関連するセグメント名の記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。