2026年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、(2)主要なリスクに記載のとおりです。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、リスクの把握および管理体制の整備を通じて、リスクの低減および影響の最小化に努めております。なお、記載したリスクはすべてを網羅するものではなく、将来的に新たなリスクが発生する可能性があります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)当社グループのリスク管理体制

当社グループは、リスク管理の基本方針および管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針および管理体制に基づき、全社横断的なリスク管理のため、代表取締役をリスク管理の最高責任者とし、リスク管理担当執行役員を委員長とするリスク管理委員会で管理を行っております。

 

(2)主要なリスク

当社グループは、顕在化あるいは潜在しているリスクを各組織から抽出・分類し、経営に与える影響度・発生可能性を基準に評価のうえ、優先して対策を打つべきリスクを選定し、リスク対策を実行しております。当該リスクへの対応を通じて、リスク発生の未然防止に努めるとともに、発生した場合でも、経営への被害を最小限に抑えるよう措置を講じています。また、これらのリスクのうち、ステークホルダーに開示すべきと判断したリスクを記載しております。

 

①精製糖への依存と精製糖消費量減少・農業政策等に関するもの

当社グループは、売上収益の約8~9割をSugarセグメントが占めており、その主力製品は精製糖です。そのため、当社グループの業績は、精製糖業界を取り巻く環境の変化を受けやすい構造にあります。精製糖業界は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等の適用を受けており、政府の農業政策および国際経済協定の影響を受けます。また、国内の精製糖消費量は減少傾向にあります。

当社グループは、政府の農業政策や市場動向に関する情報収集・分析を継続的に行うとともに、Sugarセグメントにおける原価低減施策の推進、高付加価値品の商品力・販売力強化、加えてSugarセグメント以外の事業領域への展開を通じて事業基盤の強化と事業ポートフォリオの多角化を図っております。市場動向の変化が急激に進行した場合には、当社グループの収益構造、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

②新規事業領域への進出に関するもの

当社グループは、既存事業において安定的に創出するキャッシュ・フローを基盤とし、将来の持続的成長を実現するために新規事業領域への投資を行っております。しかしながら、新規事業への投資には、市場環境の変化、需要動向の変動、競争環境の激化等、さまざまな不確実性が伴います。

当社では投資審査委員会、経営会議および取締役会において、投資案件の妥当性およびリスクを慎重に審査するとともに、投資実行後も定期的なモニタリングを実施しております。

しかしながら、事業環境の変化や事業計画の未達等により、期待した収益を確保できない場合には、固定資産または投資の減損損失を計上する可能性があり、その結果、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③食品の安全に関するもの

当社グループは、「糖のチカラと可能性を切り拓き“Well-being”を実現する」ことをパーパスとして掲げ、「食」と「健康」の両面で豊かな生活の実現に貢献することを目指しております。食品を取り扱う企業として、製品の安全性および品質の確保は最重要課題の一つであり、品質保証体制を整備するとともに、品質不良を未然に防止する仕組みの構築に取り組んでおります。

しかしながら、原材料や製造工程に起因する問題、予測困難な外部要因等により品質問題が発生する可能性は完全に排除できず、製品回収、損害賠償の発生、社会的評価の毀損等が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④医薬品の安全に関するもの

当社グループのツキオカフィルム製薬株式会社は、医薬品に関わる素材を取り扱っており、高い品質基準のもとで製造および管理を行っております。

しかしながら、何らかの原因により製品の安全性、品質または副作用に関する問題が発生した場合には、製品回収、損害賠償の発生、社会的評価の毀損等につながり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤原材料の高騰に関するもの

精製糖の原料である輸入粗糖やその製造過程で使用されるエネルギー・資材は、海外商品市況および為替相場の影響を受けて価格が変動します。製品の販売価格は市況に応じて変動する傾向にあるものの、地政学リスクの高まりや需給バランスの変動、投機的な相場変動等により、原材料価格が急激に上昇する場合があります。

当社グループは、市況動向および為替動向の継続的な把握、調達方法の最適化、製造コストの削減活動の推進、取引先との適正価格形成に向けた協議等を通じて価格変動リスクの低減に努めておりますが、原材料価格の上昇分の一部または全部を製品価格に適時適切に転嫁できない場合には、収益性が低下し、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥災害・感染症等に関するもの

当社グループは、地震・台風等の自然災害や事故の発生に備えたリスク管理を実施しております。また、従業員の安全および健康を経営の基盤と位置づけ、安全で働きやすい環境整備を推進しております。

しかしながら、大規模災害の発生や電力・ガス・水等のライフラインの停止が生じた場合には、生産活動や物流機能に支障が生じる可能性があります。また、大規模な感染症の蔓延により、店舗の一時閉鎖や利用客減少等が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦火災事故・設備トラブルに関するもの

当社グループは、火災や爆発等の重大事故の防止に向けて、定期的な設備点検および保守管理を実施するとともに、従業員への安全教育および災害対策訓練を行っております。

しかしながら、これらの対応によりすべての事故の発生を未然に防止できるものではなく、設備・機械の老朽化の進行や外的要因等により予期せぬ事故が発生し、復旧に時間を要する場合には、生産活動の停止や追加費用の発生等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧情報システムに関するもの

当社グループは、生産、販売、管理等の業務において情報システムを活用しており、業務効率化およびデータ管理の高度化を図っております。サイバーセキュリティおよびデータセキュリティの確保については、経済産業省が公表する「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」や関連法令に準拠し、多層的な対策を講じております。

しかしながら、不正アクセス、マルウェア感染、システム障害等の事象を完全に防止することは困難であり、これらが発生した場合には、業務の停滞や情報漏洩等につながり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨環境に関するもの

当社グループは、気候変動をはじめとする環境問題が事業活動に与える影響を重要な経営課題の一つとして認識しております。特にサトウキビ等の農産物を原料とする事業特性上、気候変動による原料調達への影響等のリスクが存在します。

環境規制の強化や社会的要請の変化に適切に対応できない場合には、製品の競争力低下や企業価値の毀損につながり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(気候変動関連)(2)戦略」に記載しています。

 

⑩人材確保に関するもの

当社グループは、多様な人材が活躍できる組織づくりを重要課題と認識し、採用活動の強化、従業員の育成および労働環境の整備を進めております。

しかしながら、人材獲得競争が激化し、必要な人材を十分に確保または維持できない場合には、事業活動に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(人的資本関係)(1)戦略」に記載しています。

 

⑪コンプライアンスに関するもの

当社グループは、法令や社会規範等の遵守を企業活動の基本と位置づけ、コンプライアンスに関する教育・研修の実施および内部通報制度の整備を行っております。

しかしながら、役職員による法令違反や不適切な行為が発生した場合には、法令による処罰、許認可の取消、訴訟の提起または社会的信用の低下等につながり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

配当政策

3【配当政策】

当社は、「資本政策の基本的な方針」において、中長期的に親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)の向上を図り、成長投資と株主還元の充実を両立させることとしています。利益配分については、連結配当性向(DPR)60%、または親会社所有者帰属持分配当率(DOE)3%のいずれか大きい額を基準に配当を行います。

当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としています。

これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会です。

当期の配当金については、上記方針に基づき1株当たり年間配当金額は119円、1株当たり期末配当金額は、2025年12月に実施した1株当たり中間配当金額54円を差し引いた65円を予定しています。なお、1株当たり配当金の計算において、自己株式数に役員向け株式交付信託(RS信託)が保有する当社株式を含めていません。

 

算定式の詳細は以下に記載のとおりです。

[1株当たり年間配当金額の算定式]

連結配当性向(DPR)60%基準

 期末基本的1株当たり連結当期利益197.34円の60%=119円(1円未満切上げ)

親会社所有者帰属持分配当率(DOE)3%基準

 期末1株当たり親会社所有者帰属持分2,353.72円の3%=71円(1円未満切上げ)

連結配当性向(DPR)60%基準119円の方が大きいため、119円を1株当たり年間配当金額と予定しています。

この結果、当期の配当性向(連結)は60.3%となる予定です。

内部留保金につきましては、Sugarセグメントにおける業務効率化・生産性向上のための設備投資やIT投資およびFood&Wellnessセグメントにおける食品関連分野の事業領域拡大のための投資などに有効活用し、企業価値向上に努めます。

 

当社は、毎年9月30日を基準日として、取締役会の決議によって、会社法第454条第5項に定める中間配当をすることができる旨を定款に定めています。

なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりです。期末配当に関する配当金の総額2,131百万円および1株当たり配当額65円につきましては、2026年6月25日開催予定の定時株主総会の決議事項となっています。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2025年11月7日

1,771

54

取締役会決議

2026年6月25日

2,131

65

定時株主総会決議(予定)