2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    761名(単体) 74,926名(連結)
  • 平均年齢
    40.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    6.3年(単体)
  • 平均年収
    8,818,492円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    6.0%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 

 当社グループの人材戦略ついては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)人的資本」に記載しております。

また、当社グループにおける従業員の給与その他の給付の額及び内容については、収益性や生産性の向上に見合う形で、積極的な姿勢で賃上げに取り組むことをグループ全体のポリシーとして定めています。

 

昇給率やその分布は、退職率やエンゲージメントスコア等の動向をモニタリングしながら、事業ごとに課題の特定や制度改定の必要性を判断することとしています。

 

 

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

Staffing

34,149

(1,811)

BPO

11,298

(2,547)

Technology

10,164

(383)

Career

5,671

(1,020)

Asia Pacific

7,871

(445)

全社及びその他事業

5,773

(827)

合計

74,926

(7,033)

(注)1.従業員数は就業員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員、派遣社員)は、( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.従業員数には、無期雇用の派遣スタッフ数等(主にStaffing SBUにおいて約2万人)を含み、有期の登録型派遣就業スタッフ数(主にStaffing SBUにおいて約10万人)は含んでおりません。

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(才)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

761

(63)

40.9

6.3

8,818,492

6.0

(注)1.従業員数は就業員数であり、臨時雇用者数(契約社員、派遣社員)は、( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年齢・勤続年数は、臨時雇用者を除いた、当社にて就業する従業員を対象に算出しております。(当社から当社グループ内外への出向者を除き、当社グループ内外から当社への出向者を含む。)

3.平均年間給与は、在籍年数3年以上の社員を対象に、賞与及び基準外賃金を含み、譲渡制限付株式報酬制度による報酬は除いて算出しております。また、臨時雇用者を除いた、当社にて雇用する従業員を対象に算出しております。(当社から当社グループ内外への出向者を含み、当社グループ内外から当社への出向者を除く。)なお、当期より平均年間給与の算出対象を「在籍年数3年以上の社員」に変更しており、対前事業年度増減率は本算出方法に基づき算出しております。

4.当社の従業員は、当社グループ全体に係る管理・企画及び間接業務等を行っており、特定のセグメントに区分できないため、セグメントごとの従業員数は記載しておりません。

5.当社の従業員は、子会社からの転籍者及び新規採用者であります。転籍者については、当社への転籍以前の子会社入社日より通算し算出しております。

 

③ 最大人員会社の状況

ア 当事業年度における従業員数が最も多い会社

 

パーソルビジネスプロセスデザイン㈱(セグメント:BPO)

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(才)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

8,099

(1,444)

37.6

6.0

5,675,718

5.3

(注)1.従業員数は就業員数であり、臨時雇用者数(契約社員、派遣社員)は、( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年齢・勤続年数は、臨時雇用者を除いた、対象会社にて就業する従業員を対象に算出しております。(対象会社から当社グループ内外への出向者を除き、当社グループ内外から対象会社への出向者を含む。)
転籍者については、グループ会社の入社日より通算し勤続年数を算出しております。

3.平均年間給与は、在籍年数3年以上の社員を対象に、賞与及び基準外賃金を含み、譲渡制限付株式報酬制度による報酬は除いて算出しております。また、臨時雇用者を除いた、対象会社にて雇用する従業員を対象に算出しております。(対象会社から当社グループ内外への出向者を含み、当社グループ内外から対象会社への出向者を除く。)

4.当社グループの基幹人事システムに基づき把握可能な従業員を対象として算出しております。
派遣や受託業務の運営に関連して登録・配置される雇用者等のうち、当該システムの範囲外で管理される者は集計対象に含めておりません。

 

イ 上記アの会社の次に従業員数が多い会社

 

パーソルクロステクノロジー㈱(セグメント:Technology)

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(才)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

7,561

(306)

36.2

7.6

6,069,787

0.8

(注)1.従業員数は就業員数であり、臨時雇用者数(契約社員、派遣社員)は、( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年齢・勤続年数は、臨時雇用者を除いた、対象会社にて就業する従業員を対象に算出しております。(対象会社から当社グループ内外への出向者を除き、当社グループ内外から対象会社への出向者を含む。)
転籍者については、グループ会社の入社日より通算し勤続年数を算出しております。

3.平均年間給与は、在籍年数3年以上の社員を対象に、賞与及び基準外賃金を含み、譲渡制限付株式報酬制度による報酬は除いて算出しております。また、臨時雇用者を除いた、対象会社にて雇用する従業員を対象に算出しております。(対象会社から当社グループ内外への出向者を含み、当社グループ内外から対象会社への出向者を除く。)

4.当社グループの基幹人事システムに基づき把握可能な従業員を対象として算出しております。
派遣や受託業務の運営に関連して登録・配置される雇用者等のうち、当該システムの範囲外で管理される者は集計対象に含めておりません。

5.2024年4月の人事制度改定により、2024年度の年間給与は一時的に高くなりました。2025年度は定期昇給を実施したため、年間給与は概ね横ばいです。
 

④ 労働組合の状況

 当社に労働組合はありませんが、連結子会社の一部に労働組合が結成されております。なお、労使関係は円満に推移しており、特記すべき事項はありません。

 

⑤ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容

 当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容について、「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。

 

⑥ 育児・介護休業法、女性活躍推進法に基づく開示

 

提出会社

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の

割合(%)

 (注)2

男性労働者の

育児休業等

取得率(%)

 (注)3

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)4

全労働者

正規雇用労働者 (注)5

パート・

有期労働者

34.9

92.3

73.1

74.2

36.0

(注)6

 

 

連結子会社

当事業年度

補足説明

名称

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注)2

男性労働者の育児休業等

取得率(%)

(注)3

労働者の男女の賃金の差異(%)(注)4

全労働者

正規雇用

労働者

(注)5

パート・

有期労働者

パーソルテンプスタッフ㈱

39.5

89.0

77.0

66.6

89.1

(注)8

パーソル エクセル HRパートナーズ㈱

21.5

91.9

66.8

70.0

71.4

(注)6,7,8

パーソル ファクトリーパートナーズ㈱

5.0

71.0

80.9

77.4

85.0

 

㈱アヴァンティスタッフ

43.9

75.0

75.7

66.7

81.1

(注)7,8

パーソルフィールドスタッフ㈱

27.8

100.0

89.6

91.8

89.4

 

パーソルテンプスタッフカメイ㈱

41.7

100.0

80.9

69.9

86.5

(注)8

パーソルビジネスエキスパート㈱

46.2

-

57.1

77.9

75.6

(注)6,7

パーソルエクセルアソシエイツ㈱

60.0

100.0

126.8

127.1

162.8

 

㈱ヒューテック

33.3

100.0

72.2

86.6

75.6

(注)6,7

パーソルビジネスプロセスデザイン㈱

22.3

92.7

59.8

82.6

73.2

(注)6,7

パーソルワークスイッチコンサルティング㈱

30.8

90.0

87.3

87.2

-

 

パーソルコミュニケーションサービス㈱

18.3

92.9

70.3

75.4

87.4

(注)7

ラクラス㈱

56.0

*

77.4

78.3

73.9

(注)9

パーソルメディアスイッチ㈱

60.0

*

85.4

86.0

76.1

(注)9

パーソルキャリア㈱

36.3

91.9

79.0

84.1

67.5

(注)6

PERSOL Global Workforce㈱

50.0

*

97.0

87.1

89.3

 

パーソルクロステクノロジー㈱

16.7

95.6

87.6

88.7

87.0

 

パーソルAVCテクノロジー㈱

6.8

100.0

82.1

83.7

56.3

(注)6

パーソル&サーバーワークス㈱

0.0

*

88.1

88.1

-

 

ミイダス㈱

12.9

88.9

72.7

77.8

119.8

(注)7

シェアフル㈱

18.4

86.7

70.8

75.4

167.2

(注)7,9

パーソルイノベーション㈱

25.0

*

75.8

86.3

67.7

(注)9

ポスタス㈱

18.4

*

81.7

82.4

205.4

 

パーソルマーケティング㈱

22.9

75.0

73.6

77.1

78.3

(注)7

パーソルダイバース㈱

29.9

100.0

104.1

106.0

90.7

 

㈱パーソル総合研究所

27.9

50.0

74.0

77.0

54.8

(注)6

パーソルネクステージ㈱

33.3

50.0

109.3

88.5

98.8

 

 

 

(注)1.表中には女性活躍推進法及び育児・介護休業法に基づき公表義務がある国内連結子会社のみ記載しております。表中の「*」は公表義務がないことを、「-」は集計対象となる労働者がいないことを示しております。

2.女性活躍推進法に基づき算出しております。集計対象には管理職相当の専門職を含みます。一部の会社では、全労働者に占める男性比率が高いことから、女性管理職の割合が相対的に低くなっております。

3.育児・介護休業法施行規則第71条の6第2号に基づき算出しております。集計対象には当社グループの各社に雇用されている派遣スタッフを含みます。また、取得者には当社グループの各社が設ける育児目的休暇制度の利用者を含みます。

4.女性活躍推進法に基づき、男性の平均年収に対する女性の平均年収の割合を算出しております。集計対象には当社グループの各社に雇用されている派遣スタッフを含みます。平均年収は2025年4月1日から2026年3月31日までの総支給額(基本給、各種手当及び賞与等のインセンティブを含む)を集計しております。

5.当社グループでは、採用・評価・登用等に関して、性別をはじめとする属性によらず公平な処遇を行っております。正規雇用労働者の男女間賃金差異について各社に共通する要因は、短時間勤務制度の利用者の女性比率が高いこと、管理職、専門職及びIT・エンジニアリング系職種に占める男性比率が高いことが挙げられます。グループ全体で男性の育児休業等の利用促進や女性管理職比率の適正な引き上げに取り組み、さらなる処遇の公平化を図ってまいります。

6.パート・有期労働者の男女間賃金差異の要因として、専門職の再雇用者に占める男性比率が高いことや、事務職及び勤務日数が週4日以下の社員や時短勤務社員に占める女性比率が高いことがあげられます。

7.パート・有期労働者に占める女性の人数比率が高いことにより、パート社員と他の雇用区分の賃金差異が、全労働者の男女間賃金差異に反映されております。

8.派遣スタッフに占める女性の人数比率が高いことにより、正規雇用の派遣スタッフと他の正規雇用労働者の賃金差異が、正規雇用労働者全体の男女間賃金差異に反映されております。

9.パート・有期労働者が若干名のため、個人の職種・勤務時間の差異が男女間賃金差異に直接反映されております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1)サステナビリティ全般

 当社グループでは、経営理念である「雇用の創造」、「人々の成長」、「社会貢献」に基づき、持続可能な社会を目指して、多様なステークホルダーと連携し、社会・環境課題解決に積極的に取り組んでおります。適切なガバナンスのもと、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を実現する事業活動を推進し、すべてのはたらくが笑顔につながる社会を創造していきます。

 

①ガバナンス

 当社グループは経営がサステナビリティ推進及びサステナビリティ関連のリスク・機会を適切にマネジメントすることを目的として、代表取締役社長CEOを議長とする「サステナビリティ委員会」をHeadquarters Management Committee(HMC)傘下に設置しております。サステナビリティ委員会では、当社グループの中長期的な企業価値向上に資する観点から、マテリアリティを含むサステナビリティに係る重要な経営アジェンダについて審議を行い、HMCへ付議または報告を行っています。2025年度はマテリアリティの特定及び見直しに際し、HMCとは別枠で、執行役員で構成される戦略・中計を検討する会議(成長戦略会議)において、事業戦略及び中期経営計画との整合性の観点から集中的な議論を行いました。

 HMCはサステナビリティ委員会及びその他の関係会議での検討内容を踏まえ、グループ横断的なサステナビリティ経営に係る施策を審議し、CEOの意思決定を補佐します。取締役会はこれらの審議内容や進捗について定期的に報告を受け、マテリアリティをはじめとする重要なサステナビリティ課題について審議・確認を行うとともに、経営に対する監督を行っています。

 またサステナビリティ委員会のほか、リスクマネジメント委員会、人事委員会、ジェンダーダイバーシティ委員会、スタッフウェルビーイング委員会を設置し、人的資本、人権の尊重、データガバナンス等の個別重要課題について、それぞれの専門性に基づいた深度ある議論を行っています。これらの個別重要課題については、各委員会における検討状況や重要な論点をサステナビリティ委員会及びHMCを通じて整理・共有するとともに、テーマの重要性に応じて取締役会に報告され、取締役会においても議論・確認が行われる場合があります。

 

 

 パーソルグループのサステナビリティ推進体制

 

 

②戦略

 当社グループでは、サステナビリティを中長期的な企業価値向上を実現するための重要な経営要素の一つと位置づけ、事業戦略及び中期経営計画の策定・実行に一体的に組み込んでいます。

 サステナビリティに関するマテリアリティについては、中期経営計画2026の策定時に整理した「事業を通じた社会課題の解決」及び「持続的成長を実現するための基盤」という二つの領域を基本としてきました。

 その上で、中期経営計画FY2028を見据え、これまでの取り組みを通じて得られた知見を踏まえながら、経営としてマテリアリティにより実効的に取り組んでいく観点から、内容の再整理及び運用面の再整理(ファインチューニング)を行いました。

 「事業を通じた社会課題の解決」の領域では、当社グループの事業活動を通じた社会価値及び経済価値の創出を主眼とし、事業戦略との関係性や提供価値をより明確に整理しています。一方、「持続的成長を実現するための基盤」の領域では、人的資本、データガバナンス、人権の尊重、気候変動等、事業活動を支える経営基盤及びリスク管理の観点を含めて整理しています。

 今回の再整理にあたっては、各マテリアリティについて、背景となる事業機会及びリスクを明確化するとともに、取り組み内容とKPIとの関係性を踏まえた整理を行いました。また、成果や実効性をより適切に把握できるよう、一部の指標については定量・定性のバランスを見直し、中期経営計画FY2028における戦略及び管理指標との整合性を高めています。

 当社グループは、こうしたマテリアリティを中期経営計画FY2028の戦略テーマ及びKPIと紐づけて活用し、経営としての優先順位付け及び進捗管理を行うことで、サステナビリティと経営戦略の一体的な推進を図ってまいります。

 マテリアリティの具体的な内容については、「④指標及び目標」に記載をしています。

 

 パーソルグループのマテリアリティ

 

③リスク管理

 当社グループでは、サステナビリティに関連するリスク及び機会について、中長期的な企業価値に与える影響の観点から重要性を評価し、経営の意思決定及びリスク管理プロセスに組み込んで管理しています。

 サステナビリティに関連するリスク及び機会は、マテリアリティの検討・再整理の過程において、各マテリアリティの背景として整理しており、事業機会の創出及びリスク低減の両面から把握しています。

 これらのリスク・機会については、サステナビリティ委員会を中心に、各マテリアリティの責任者及び担当部門が、取り組み状況や目標に対する進捗を含めてモニタリングを行っています。モニタリング結果は、半期ごとにサステナビリティ委員会において確認され、委員会の内容はHMCに報告されるとともに、経営として対応が必要な重要事項については取締役会に共有されています。

 また、サステナビリティに関連する重要なリスクについては、全社的なリスク管理プロセスと連携し、「3.事業等のリスク」に記載のリスクと併せて、発生可能性及び影響度の観点から管理を行っております。

これにより、サステナビリティ特有のリスクを個別に管理するのでなく、経営リスクの一部として統合的に把握・対応する体制としています。

 

④指標及び目標

 当社グループでは、サステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)について、中期経営計画と一体で取り組むことを基本とし、経営としての優先順位付け及び進捗管理が可能な指標及び目標を設定しています。

 中期経営計画FY2028の策定にあたっては、マテリアリティの再整理及びファインチューニングに合わせて、指標体系についても見直しを行いました。

 具体的には、各マテリアリティについて、成果や進捗をより実効的に把握できるよう、事業機会・リスクとの関係や取り組み内容との論理的一貫性を重視し、定量指標に偏らないよう、指標体系を定量指標と定性指標に整理し直しました。

 これらの指標は、グループ全体の取り組み成果や進捗を示すコア指標と、必要に応じて、事業や取り組みの活動状況を補足的に把握するためのサブ指標から構成されます。

 指標及び目標のうち、外部に対して開示可能な範囲の情報については本項に記載しており、詳細な定義、管理方法及び進捗の詳細については、統合報告書等を通じて補足的に開示します。

 なお、中期経営計画2026の各指標のこれまでの推移や取り組みの進捗については、統合報告書等を通じて継続的に開示します。

 中期経営計画FY2028に基づく、2028年度及び2030年度に向けた主なマテリアリティに関する指標及び目標は以下のとおりです。

 

 マテリアリティ 概要及び指標(KPI)と目標

 

 

 

 

 

(2)人的資本

 人的資本は、当社グループの重要な財産であり価値創造の源泉です。当社グループでは、人的資本の価値の最大化に向けて「多様な人材の活躍」をマテリアリティの一つに定めており、多様性を活かす企業文化の醸成、環境の整備を通じて、グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」の実現を目指します。

 

①ガバナンス

 当社グループではHMC傘下の委員会として「人事委員会」、「ジェンダーダイバーシティ委員会」及び「スタッフウェルビーイング委員会」を設置しています。

 人事委員会ではグループの人事戦略及び重要タレントの後継者計画等に関する審議を、ジェンダーダイバーシティ委員会ではグループの女性活躍推進戦略及び関連する重要事項の審議を、スタッフウェルビーイング委員会ではグループの派遣スタッフの人的資本の価値最大化に向けた重要事項の審議を、それぞれ行います。

 また、当社グループでは、グループ横断の人事施策を企画推進するため、グループ人事会議を月に1回ないし2回開催しています。CHRO(Chief Human Resources Officer)を議長とし、各SBU/FUの人事責任者をはじめとした上級管理職が参加しています。

 さらに、2025年4月には人事戦略の一層の高度化を目的として、従来のCHROに加えてCGDO(Chief Gender Diversity Officer)のポジションを新設し、経営戦略と人事戦略の連動を強化しています。これらの取り組みの重要事項については、サステナビリティ全般のガバナンス体制のもと、取締役会に報告され、監督を受けています。

 

 人事戦略の高度化に向けたグループ推進体制

 

②戦略

 当社グループでは、グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」を実現するため、社員及び派遣スタッフを含む多様な人材が、“はたらくWell-being”を体現し、経済価値及び社会価値の双方の創出を推進する組織を目指しています。2026年度を初年度とする中期経営計画(中期経営計画FY2028)においては、「テクノロジードリブンの人材サービス企業」への進化を経営戦略の中核に据え、「人とAIが協働して価値創造するための変革」を人事戦略の前提として位置づけています。人的資本を事業成長と変革を支える重要な経営基盤と捉え、「企業価値への貢献」を強く意識するとともに、多様な人材の“はたらくWell-being”体現を通じた「社会価値への貢献」との両立を図る人事戦略を策定しています。

 当社グループでは、中期経営計画FY2028における人事戦略の柱として、以下の5つの戦略テーマを設定し、経営戦略と連動した施策を体系的に推進していきます。

 

 

 グループの人事戦略

 

 当社グループの人事戦略は、社員及び派遣スタッフを含むすべての人材を対象に、経営戦略と連動した人材の獲得・育成及び配置・活用、並びに能力発揮を支える環境づくりを一体として進めています。これらの取り組みを通じて、顧客、社員、経営陣、株主・投資家を含むステークホルダーへの価値提供を実現するとともに、企業価値の向上につなげていきます。

 

 

 ステークホルダーへの提供価値

 

 

※Advanced HR Showcase:先進的なショーケースとして社会をリードし、顧客企業にも紹介できる、 誠実で科学的な人事を行うことを目指す当社グループの人事ポリシー

 

 当社グループでは、経営戦略との連動を意識しながら、経営を担う人材の育成や、必要な人材の獲得・育成・配置・活用、社員一人ひとりの能力発揮を支える環境づくりを一体的に進めることを基本的な考え方としています。その実行にあたっては、役割の転換やスキル開発を通じた人への働きかけと、はたらく環境や人事の仕組みの整備を通じた基盤づくりを両輪として捉え、組織全体としての変革と持続的な価値創造につなげていきます。

 

a.人材育成方針

 当社グループでは、事業戦略及びグループ経営戦略の実行を支える人的資本の基盤として、経営層、管理職、社員それぞれの役割に応じた人材育成を推進しています。特に、変化の大きい事業環境において事業成長を支える経営リーダーや管理職の育成を重要課題と捉え、役割や責任の高度化に対応した育成の仕組みを整えています。

 また、「人とAIが協働して価値創造する」事業モデルへの転換を見据え、専門的なテクノロジー人材の確保・育成に加え、全社員がテクノロジーを活用して業務変革や生産性向上に取り組めるよう、スキル開発や学習機会の充実に取り組んでいます。

 あわせて、社員一人ひとりが自律的にキャリアを考え、主体的に行動できるよう、成長機会の提供や挑戦を後押しする育成環境の整備を進めています。これらを通じて、事業ポートフォリオの変革や新たな価値創出に貢献できる人材の育成を目指しています。

 

 キャリアの自律性(キャリアオーナーシップ)を支援する施策

 

b.社内環境整備方針

 当社グループでは、社員及び派遣スタッフが能力を最大限に発揮し、持続的に価値創造に取り組むための基盤として、はたらく環境及び人事制度の整備を推進しています。

 社員については、仕事を通じたエンゲージメントや“はたらくWell-being”の向上を重要な経営課題と位置づけ、経営理念の浸透、キャリアの自律性の向上を支える施策を進めています。また、多様な価値観や属性を尊重し、公平な機会提供を実現するため、Diversity, Equity & Inclusion(DE&I)の考え方に基づく環境整備を継続しています。

 

 ジェンダーダイバーシティ推進:経営陣のコミットメントを高める取り組み

 

 

 加えて、事業環境やはたらき方の変化に柔軟に対応できる組織運営を実現するため、業務プロセスや人事機能の高度化・効率化に取り組むとともに、人事ポリシー・人事ルールや仕組みについても継続的な見直しを行っています。これらの取り組みを通じて、変化に強く、安定的に価値を生み出し続ける組織基盤の構築を目指しています。

 

③リスク管理

 人的資本に関するリスク及び機会については、人事戦略の5つの戦略テーマに基づき整理しています。これらのリスク及び機会については、人事戦略の遂行状況を踏まえ、HMC傘下の各委員会において継続的に確認するとともに、全社的なリスク管理に統合しています。また、当社グループのマテリアリティの1つとして、リスク・機会管理を行っています(「(1)サステナビリティ全般 ③リスク管理」参照)。」

 

戦略テーマ

主なリスク

主な機会

1.変革をけん引する経営チームと経営リーダーづくり

経営を担う人材の育成や後継者計画、任用が十分に進まないことによる、戦略実行力や意思決定の質の低下

経営チーム及び経営リーダー層の強化による、経営戦略の実行力向上と変革の加速

2.人材ポートフォリオの変革と労働生産性の向上

必要な人材配置や職種転換が進まないことによる、事業変革や生産性向上の遅延

成長領域への人材シフトや生産性向上を通じた、事業競争力及び収益性の向上

3.管理職の役割変革と社員のスキル開発の支援

管理職や社員のスキル変革が進まないことによる、業務改革や新たな価値創出の停滞

管理職及び社員のスキル向上による、業務改革の進展やサービス品質の向上

4.“はたらくWell-being”の持続的向上

社員及び派遣スタッフのエンゲージメントやWell-beingの低下による、人材定着率や労働生産性への影響

エンゲージメントやWell-beingの向上を通じた、人材定着力の強化及び持続的な価値創出

5.人事の機能とあり方の変革

人事機能や仕組みの高度化・効率化が進まないことによる、生産性向上の遅延及び人事戦略全体の実行遅延

人事機能の高度化を通じた、人事戦略の実行力向上及び組織運営の質の改善

 人的資本リスクに関する当社グループ全体の総合的なリスク管理への統合についての詳細は、「3.事業等のリスク」をご参照ください。

 

④指標及び目標

 当社グループでは、中期経営計画2026において、人的資本に関する指標を設定し、その進捗をモニタリングしてきました。以下は、中期経営計画2026における主な指標の実績です。「はたらいて、笑おう。」指標については、3年の期間中は微増減となり、目標としていた75%に届きませんでした。各SBU/FUにより状況が異なるため、それぞれに結果を分析しアクションを取るとともに、指標の増加につながった施策を共有するなどして、グループとしての取り組みを進めています。テクノロジー人材については、着実に増加しており、目標としていた2,000人を達成しました。リーダー育成人数については、計画的に育成施策を進め、目標としていた3年間累計7,000人を達成しました。女性管理職比率については、着実に増加していますが、目標としていた30.8%に届きませんでした。各SBU/FUの目標進捗モニタリングの再設計や中長期的な施策の実行が必要となっています。男性育児休業等取得率については、着実に増加し、SBU/FUの多くが90%以上の取得率となりましたが、年次有給休暇の優先取得などにより、100%の取得には至りませんでした。障害者雇用数は、目標としていた4,000人を概ね達成しています。

 

 中期経営計画2026における指標と実績

指標

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

「はたらいて、笑おう。」指標(注1)

72.3%

72.0%

72.3%

テクノロジー人材人数(注2)

約1,600人

約1,900人

約2,000人

リーダー育成人数(注3)

約2,900人

約5,030人

約7,200人

女性管理職比率(注4)

25.6%

27.6%

29.4%

男性育児休業等取得率(1日以上)(注5)

73.0%

84.3%

93.6%

障害者雇用数(注6)

2,991人

3,431人

3,827人

 

 中期経営計画FY2028においては、「はたらいて、笑おう。」指標、女性管理職比率、女性役員比率、男性育児休業等取得率(一か月以上の取得)を定め、それぞれ目標を設定しています。

 「はたらいて、笑おう。」指標はグループ全体で、2031年3月期に75.0%を目指します。女性管理職比率はグループ全体で、2034年3月期に37.0%を目指します。女性役員比率はグループ全体で、2031年3月期に30.0%を目指します。男性育児休業等取得率はグループ全体で、2031年3月期に一か月以上の取得85.0%を目指します。設定した目標は、その進捗を継続的にモニタリングし、外部環境の変化や人的資本施策の進捗に応じて柔軟に追加や見直しを行いながら、取り組みを進めていきます。

 

(注)1. エンゲージメント指標及びGallup社と共同開発した“はたらくWell-being”指標、計5項目から構成される指標のグループ平均スコアです。

2. テクノロジー人材は国内グループ会社の社員を対象に、実績を集計しています。データやデジタル技術、ITに関する専門的な知見を活用しプロダクトや業務、インフラの変革を担う人材を指します(採用及び社内育成含む)。

3. リーダー育成人数は国内グループ会社横断で実施している管理職向け研修の延べ受講者数を指します。各SBU/各社でも固有の管理職向け研修を実施していますがその受講者数は含んでおりません。

4.女性管理職比率は国内グループ会社の社員を対象に、実績を集計しています。ただし、国内グループ会社共通の人事管理システムの導入が完了していない一部会社は集計対象から除いています。

5.男性育児休業等取得率は国内グループ会社の社員を対象に、実績を集計しています。ただし、国内グループ会社共通の人事管理システムの導入が完了していない一部会社は集計対象から除いています。

6. 特例子会社制度の手続きに従い、グループの障害者雇用状況報告に含めている人数です。

 

(3) 気候変動への対応

 気候変動は、社会全体に影響を及ぼす重要な課題であると認識しています。一方で、当社グループは主として人材サービス事業を展開しており、気候変動が事業活動に直接与える影響は限定的であると認識しています。その上で、社会的要請やリスク管理の観点から、気候変動への対応を経営上の重要なテーマの一つとして位置づけ、温室効果ガスの排出量を削減するとともに、エネルギー使用の削減・抑制及び効率的で持続可能な使用を促進していきます。

 また、当社グループは気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の最終提言に賛同し、気候変動への対応を当社グループのマテリアリティの一つとして、主として管理及び開示の枠組みの整備を行っております。

 

ガバナンス

 気候変動対応を含むサステナビリティ推進体制の詳細は、「(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」をご参照ください。

 2025年度には、気候変動に関する外部環境の変化や国際的な基準動向(SBTi等)を踏まえ、対外的に開示している温室効果ガス削減目標について見直しを行い、取締役会において目標の変更を決議しました。

 

戦略

 当社グループは、気候変動が事業に与える影響を体系的に把握するため、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が示すシナリオを参照し、1.5~2℃シナリオ(脱炭素移行が進展する世界)及び4℃シナリオ(物理的影響が顕在化する世界)に基づくシナリオ分析を実施しています。これらは、国際的に参照されているシナリオを用いることで、分析の前提条件や考え方の透明性を確保し、主として気候変動が事業に与える中長期的な影響を定性的に把握することを目的としています。これらの分析結果は、気候変動対応を経営上のリスク管理に組み込む際の基礎情報として活用しています。

 

 分析の結果、当社グループでは以下の点を重要な課題として認識しています。

 移行リスク:脱炭素に関する規制強化や市場環境の変化、顧客からの温室効果ガス排出削減に関する要請の高まりなど

 物理的リスク:自然災害の激甚化による事業活動やサプライチェーンへの影響

 機会:再生可能エネルギーの活用、省エネルギー・電動化の推進によるコスト効率の向上、及びエネルギー効率の改善を通じた事業運営上の安定性向上

 

 

 シナリオ分析による気候変動リスクと機会

 

 これらの分析結果を踏まえ、当社グループでは、実行可能性及び信頼性を重視した温室効果ガス削減目標の設定と、その達成に向けた対応の整理が重要であると認識しています。さらにそれらの目標達成に向け、エネルギー使用の効率化、業務用車両の電動化、再生可能エネルギーの活用などを、事業活動の実態に応じて段階的に進めています。

 

リスク管理

 当社グループでは、気候変動に関連するリスクについて、温室効果ガス排出量の増減といった物理的側面に加え、目標設定や情報開示の在り方がもたらすレピュテーションリスクや規制対応リスクも含めて管理しています。これらの気候変動関連リスクは、HMCを中心とした全社的なリスク管理の枠組みの中で把握・評価しており、案件の重要性や内容に応じて、サステナビリティ委員会での検討や、取締役会への付議を行っています。2025年度には、現行の削減目標について、達成可能性や国際的な評価動向を踏まえた検討を行い、達成が困難な目標を掲げ続けることが新たなリスクとなり得るとの認識に至りました。このため、気候変動対応に関する重要なリスク管理事項として、HMCでの検討を経たうえで取締役会に付議し、削減目標の見直しを決定しています。

 気候変動関連リスクに関する当社グループ全体の総合的なリスク管理への統合についての詳細は、「3.事業等のリスク」をご参照ください。

 

指標及び目標

a.温室効果ガス削減目標

 当社グループはこれまで、温室効果ガス排出量削減に関して中長期的な方向性を示してきましたが、事業環境の変化や排出量算定・管理の進展を踏まえ、目標の体系について整理を行いました。今回の目標設定では、実効性及び進捗管理の明確性を重視し、2035年度までの具体的な削減目標を設定するとともに、2050年に向けては大幅な削減水準を目指す方向性としています。

 一方、最終的な実質ゼロ(ネットゼロ)の達成時期については、技術革新や制度動向などの不確実性を踏まえ、現時点では特定の期限を定めず、今後の状況を踏まえながら適切に検討していく方針としています。

 

 削減目標

 

2035年度

2050年度

Scope1及びScope2

62%

90%程度

Scope3

38%

90%程度

 (いずれも2024年度を基準年度としています。)

 

 2026年3月期の排出量は算定中であります。統合報告書等を通じて、段階的に開示していく予定です。