2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,912名(単体) 29,618名(連結)
  • 平均年齢
    41.7歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.7年(単体)
  • 平均年収
    8,549,009円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    2.0%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

当社グループの人材戦略に関する基本方針等は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

<人材戦略・人材育成・ダイバーシティ推進>

ヤクルトグループの事業活動の根幹には、従業員やヤクルトレディをはじめとする「人」の存在があり、ビジネスモデルを機能させる原動力となっています。当社は、人的資本の強化を重要な経営課題と認識しているため、2025年5月に策定した中期経営計画(2025-2030)において、連結ベースでの人的資本・人材戦略に関する方針を掲げています。

当社は、「真心」「人の和」を大切にするという創始者である代田稔の考えや、「世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します。」という理念に基づき、人は価値を創造する重要な資本と考え、人的資本に積極的な投資を行い、人材戦略を展開しています。

当社の人材戦略の展開として、「経営戦略との連動」を念頭に置き、まずは「価値観の多様化」に対応するため、時代の変化にあわせた働きやすい職場づくりを図っています。具体的には、週休3日制や在宅勤務の導入、副業、育児・介護のサポート等、多様な働き方に関する制度を設けています。そのなかで、当社の男性の育児休業取得については、2030年度までに全対象者の取得および平均取得期間を45日以上とすることを目標としており、2025年度は取得率103.2%(注)、平均取得期間44日となっています。

また、人材育成については、「組織力の最大限の発揮」に向けて、従来の一律の教育から「個」のキャリアにあった教育へと進化を図っています。具体的には、「事業戦略と連動した成長エンジンの確立」「個の成長と組織力の向上」「価値観のさらなる体現」を人材戦略の3つの柱とし、企業理念の実現に向け、「新しい価値を提供できるイノベーティブな人材」「グローバルに活躍できる人材」「組織力の向上に貢献できる人材」を育成するため、さまざまな教育施策を実施しています。

さらに、ダイバーシティ&インクルージョンの推進は企業経営に欠くことのできないものと認識しており、当社においては、多様な人材が活躍できる企業風土を目指し、一人ひとりが個性と能力を最大限発揮できるよう努めています。具体的には、一般職から総合職への転換の推奨、女性・外国人・中途採用者の管理職への登用等、さまざまな施策を展開しています。その一環として、女性管理職比率については、「2030年度までに20%以上」という目標を掲げ、女性向けキャリア研修等の取り組みを継続することで、女性が活躍できる機会のさらなる創出を図っています。

これらの取り組みにより、社員一人ひとりの働く意欲と仕事へのやりがいを一層高め、最終的には経営目標の達成に寄与していくことをねらいとしています。

今後も、企業価値の持続的向上を目指して積極的に人への投資を行い、世界に健康価値をつくり届け、イノベーションによって「人と地球の健康」に貢献できる人材の育成と組織風土の醸成を図っていきます。

 

<健康経営の推進>

当社は、企業理念の実現には従業員の健康保持・増進が不可欠であるとの考えのもと、生産性向上と組織の活性化を目的に、従業員の健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践する健康経営の推進に取り組んでいます。具体的には、代表取締役社長を最高健康責任者、人事部内に設置した専門組織を実務推進担当部署として、ヘルスリテラシー向上施策等を積極的に実施しています。その結果、経済産業省が日本健康会議と共同で推進している「健康経営優良法人(大規模法人部門)~ホワイト500~」に9年連続で認定されました。

今後も戦略的に健康経営を推進し、従業員が健康でいきいきと働き続けられる環境づくりを進めることで生産性向上をもたらし、事業の継続的、安定的な発展を図っていきます。

 

なお、上記「<人材戦略・人材育成・ダイバーシティ推進>」および「<健康経営の推進>」に記載の戦略ならびに指標及び目標は、データ管理等が連結グループに属する全ての会社では行われていないため、提出会社単体の数値を記載しております。

 

(注)男性の育児休業取得率は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」第71条の6第1号における正社員の育児休業の取得割合を算出しています。

 また、育児休業取得率は、当該年度中に子供の産まれた正社員数(A)に対して、その年に初めて育児休業を取得した正社員数(B)の比率(B/A)を示します。この比率には、前年度に子供が産まれたが、その時点では育児休業を取らず、当該年度に初めて育児休業を取得した者が含まれるため、育児休業取得率が100%を超えることがあります。例えば、2025年度の取得率には、2024年度に子供が産まれ、2025年度に初めて育児休業を取得した正社員を含めてカウントしています。

 

<人材戦略を踏まえた従業員給与等の決定方針>

当社は、人材を重要な資本と位置づけ、経営戦略と連動した人的資本経営を推進しています。

中期経営計画(2025-2030)では、「事業領域の拡大とビジネスモデルの進化」「地域社会との共創とグローバル展開の進化」および「成長を支える経営基盤の進化」を重点テーマとして掲げています。「成長を支える経営基盤の進化」のうち、「非財務戦略」の一つとして、人的資本経営を推進しており、また、従業員給与等の処遇についても、経営戦略と人材戦略を連動する形で設計し、役割・成果・外部環境等を総合的に勘案して決定しています。

 

基本方針》

(1)役割・責任・成果に応じた公正な処遇

「役割型人事制度」に基づき、役割・職責に応じた給与体系としています。また、半期ごとの人事評定を昇給・賞与へ適切に反映し、公正性と透明性を確保しています。

(2)外部市場との整合性

政府・日本経済団体連合会の提言や賃金動向、同業他社を含む外部労働市場水準を踏まえ、報酬水準の適正性と競争力を維持し、優秀な人材の確保・定着に努めています。

 

なお、上記「<人材戦略を踏まえた従業員給与等の決定方針>」については、提出会社単体の方針を記載しております。

 

(2) 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

飲料および食品製造販売事業(日本)

7,209

飲料および食品製造販売事業(米州)

6,838

飲料および食品製造販売事業(アジア・オセアニア)

14,485

飲料および食品製造販売事業(ヨーロッパ)

141

その他事業

682

全社

263

合計

29,618

 

(注)  従業員数は就業人員です。

 

(2) 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の対前
事業年度増減率(%)

2,912

41.7

17.7

8,549,009

1.96

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

飲料および食品製造販売事業(日本)

2,179

飲料および食品製造販売事業(海外)

186

その他事業

284

全社

263

合計

2,912

 

(注) 1 従業員数は就業人員です。

2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。

3 上記従業員数には、出向者413人・嘱託145人を含みます。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループには、一部の会社で労働組合が組織されていますが、現在、活発な活動は行っていません。

なお、労使関係について、特に記載すべき事項はありません。
 

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

2026年3月31日現在

当事業年度

補足説明

管理職に占める女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

14.4

103.2

67.9

73.6

40.7

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

② 連結子会社

2026年3月31日現在

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)
(注1、2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1、3、4)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期

労働者

宮城中央ヤクルト販売株式会社

44.4

83.0

82.6

94.7

新潟中央ヤクルト販売株式会社

33.3

80.7

85.3

95.9

埼玉西ヤクルト販売株式会社

20.0

100.0

67.6

78.6

133.3

千葉県ヤクルト販売株式会社

38.5

100.0

81.5

83.8

84.9

東京ヤクルト販売株式会社

27.3

58.4

77.4

77.8

湘南ヤクルト販売株式会社

27.3

44.1

70.2

58.6

株式会社ヤクルト東海

21.7

100.0

63.5

88.9

40.1

名古屋ヤクルト販売株式会社

57.1

42.5

74.2

66.6

愛知中央ヤクルト販売株式会社

40.0

100.0

78.2

79.0

117.1

三重ヤクルト販売株式会社

55.6

100.0

61.8

91.1

153.4

岐阜ヤクルト販売株式会社

14.3

71.6

70.9

52.1

富山ヤクルト販売株式会社

35.7

100.0

62.1

80.8

64.1

株式会社ヤクルト北陸

40.0

100.0

83.6

84.6

114.7

近畿中央ヤクルト販売株式会社

23.1

100.0

64.2

83.9

49.8

和歌山ヤクルト販売株式会社

36.4

57.0

79.1

110.0

株式会社ヤクルト山陽

39.3

100.0

75.3

79.2

79.0

中央福岡ヤクルト販売株式会社

30.4

50.0

72.7

81.6

105.6

沖縄ヤクルト株式会社

47.1

100.0

76.7

94.5

134.0

株式会社岩手ヤクルト工場

0.0

88.9

62.1

78.4

43.4

株式会社千葉ヤクルト工場

0.0

100.0

77.9

89.2

85.7

株式会社愛知ヤクルト工場

0.0

51.8

73.4

74.3

株式会社岡山和気ヤクルト工場

6.3

100.0

66.5

71.0

93.8

株式会社福岡ヤクルト工場

16.7

100.0

47.0

79.3

56.2

ヤクルトロジスティクス株式会社

2.7

50.0

83.3

77.4

92.3

株式会社ヤクルト・
マネジメント・サービス

0.0

100.0

72.8

99.7

88.4

 

当事業年度

名称

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)
(注1、2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1、3、4)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期

労働者

ヤクルトヘルスフーズ株式会社

12.5

100.0

68.5

73.3

67.9

ヤクルトチャイルドサポート
株式会社

100.0

86.4

86.4

株式会社ヤクルト球団

10.5

100.0

48.4

70.7

125.0

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2 男性労働者の育児休業取得率を記載している会社については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3 労働者の男女の賃金の差異は、各社において雇用する男性労働者の賃金の平均(平均年間賃金=賃金総額÷人員数)に対する、雇用する女性労働者の賃金の平均の割合を記載しています。

4 埼玉西ヤクルト販売株式会社、千葉県ヤクルト販売株式会社、名古屋ヤクルト販売株式会社、富山ヤクルト販売株式会社および株式会社ヤクルト・マネジメント・サービスについては、労働者の人員数について労働時間を基に換算し算出しています。

5 「*」については、対象となる労働者がないことを示しています。

6 海外子会社は、女性活躍推進法または育児・介護休業法の公表義務の対象とならないため、記載していません。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

 (1) ガバナンス

当社は、2024年度から取締役会の諮問機関として、「サステナビリティ諮問委員会」を設置しています。本委員会は、環境・社会課題等の解決に向けた、サステナビリティに関する基本戦略、対策・対応状況等について審議し、取締役会に答申する役割を担います。委員は独立社外取締役3名および常勤監査役1名を含む8名で構成されています。当事業年度においては年4回実施し、翌事業年度についても年4回の実施を予定しています。「サステナビリティ諮問委員会」で得られた意見や提言は、方針の改定や施策の立案、情報開示の拡充等、当社グループのサステナビリティ推進に向けた取り組みに適切に反映しております。

また、「サステナビリティ諮問委員会」に上程する議題は、「サステナビリティ推進委員会」で十分に審議しています。「サステナビリティ推進委員会」は、サステナビリティの推進を担当する取締役を委員長とし、各本部の本部長を含む、社内関連部署の役員により構成されています。当事業年度においては年6回実施し、サステナビリティに関する経営課題について、方針や推進策の審議、進捗管理等を行いました。さらに、グループ全体で取り組むため、各部署それぞれの具体的な活動を行う専門的な6つの推進委員会を下部組織に設けて、サステナビリティ・CSR活動の推進を図っています。

今後も、「サステナビリティ諮問委員会」と「サステナビリティ推進委員会」間の連携を強化し、取締役会への答申を通じて、全社的なサステナビリティ推進の監督機能を強化してまいります。

 

 (2) リスク管理

リスクの特定については、経営レベルがその内容を掌握し、諸々のリスクを各種会議(重要事項は取締役や監査役から構成される経営政策審議会および取締役会)において適宜議論し、整理しています。現在は、環境問題への対応、災害、ブランド毀損、知的財産権、訴訟、法令遵守、合併・買収、為替、情報システム、経営戦略による影響、感染症の流行、海洋プラスチックごみ問題、ヤクルト類への依存および競争環境等に関する19のリスクを特定しています。

リスク評価の範囲は、ヤクルトの直接操業における範囲にとどまらず、原材料、資材のサプライヤーや、消費者といったバリューチェーンの上流、下流も広範囲に含めています。組織横断的リスク状況の監視および全社的対応は総務部門が中心となって行い、各部門に関わる業務に付随するリスク管理は、当該部門が行うこととし、必要に応じて各種会議(重要事項は取締役や監査役から構成される経営政策審議会および取締役会)に上程しています。また、各部署・事業所およびヤクルトグループ各社におけるコンプライアンスの推進・徹底を図るため、毎年、コンプライアンス担当者会議を開催し、推進活動に有用な情報の提供と共有を行っています。

特に、気候変動による温度上昇に伴う物理的な影響については、グローバルな社会問題であることはもちろん、当社グループにとっても、原料である農作物への影響、熱ストレスによる健康被害や労働環境の悪化等、さまざまな経路から当社の事業に影響を与えうる重要な課題であると認識しています。この課題に適切に取り組むため、当社は、「サステナビリティ推進委員会」において、気候変動やそれに関連する生物多様性、水資源、森林破壊、先住民族の権利侵害等のリスクと機会の特定を行い、それらのリスク・機会を、「影響度」の全社横断的な基準で評価し、重要な課題を洗い出したうえで、それらの重要性を中長期戦略と照合し対応計画を策定し実施するというサイクルを運用しています。

 

 

 (3) 戦略ならびに指標及び目標

① 環境に関する戦略ならびに指標及び目標

当社グループは、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献するという企業理念の遂行および事業の持続的な成長と変化への柔軟な対応を実現するために策定した長期ビジョン「Yakult Group Global Vision 2030」の達成のため、2025年度にマテリアリティを見直し、ヤクルトグループにとって極めて重要な12のマテリアリティを特定しました。

このうち環境に関するマテリアリティでは、「気候変動の緩和と適応」「持続可能なプラスチック容器包装の推進」「持続可能な水資源管理」「生物多様性の保全」を特定しています。これらのマテリアリティの取り組みを通じて、2021年3月に策定された、人と地球の共生社会の実現を目指す「ヤクルトグループ環境ビジョン」と、同ビジョンの2050年のあるべき姿を定めた「環境ビジョン2050」の中期的マイルストーンである「環境目標2030」の実現を目指します。

なお、「環境目標2030」は、「環境アクション(2021-2024)」の終了に伴い、2025年5月に改訂しました。具体的には、目標の対象範囲等について、国内の本社(単体)およびボトリング会社に加え、国内外の全連結子会社まで拡大しました。

また、森林保全については、「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」を策定し、サプライチェーンにおける森林破壊リスクのある原材料の特定、基本的方針、取り組みおよび目標を掲げています。

「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」の詳細については、以下をご参照ください。

・「調達活動における森林破壊・土地転換ゼロコミットメント」
 (https://www.yakult.co.jp/company/sustainability/social/supply_chain/pdf/deforestation_free.pdf

 

気候変動の緩和と適応>

当社グループは現在、事業活動を通じて年間約180万トンの温室効果ガス(スコープ1・2・3)を排出しています。コーポレートスローガン「人も地球も健康に」を掲げる当社は、気候変動対策が喫緊の課題であることを強く認識しています。そこで、「環境目標2030」に基づき、原料調達から生産、物流、販売までのバリューチェーン全体を通じてCO2削減の取り組みを推進します。

なお、「環境目標2030」で設定した当社グループの温室効果ガス排出削減目標が、パリ協定が定める温室効果ガス排出削減目標である「SBT(Science Based Targets)」の水準に整合したとして、認定機関であるSBTイニシアチブ(SBTi)から2025年8月28日付でSBT認定を取得しました。

 

(環境ビジョン2050)

 2050年までに、温室効果ガス排出量ネットゼロ(スコープ1・2・3)を目指す

 

    スコープ1:自社の事業活動での燃料使用に伴う直接排出量

    スコープ2:企業が外部から購入する電力・蒸気・熱に関する間接排出量

    スコープ3:事業活動に関連するサプライチェーンにおける間接排出量

 

(環境目標2030)

〔対象範囲:本社および国内外全連結子会社〕

1. 温室効果ガス排出量(スコープ1・2)を2022年度比42%削減する

2. 温室効果ガス排出量(スコープ3)を2022年度比25%削減する

3. 温室効果ガス排出量(FLAG)を2022年度比31%削減する

 

また、気候変動に関連するリスク・機会が、組織の事業、戦略、財務計画に及ぼす顕在的および潜在的な影響についてシナリオ分析を実施し、明確化されたリスク・機会に対し、重要なリスク・機会を中心にそれぞれの対応策を講じて、リスクの低減と機会の獲得につなげていきます。

さらに、当社は2022年8月に、気候関連財務情報開示タスクフォース(以下、TCFD)の提言への賛同を表明しました。TCFDの提言に基づき、気候変動が事業にもたらすリスク・機会の分析とその財務的な影響を評価し、今後も「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の枠組みに沿って、さらなる情報開示を進めていきます。

TCFD提言に基づく、詳細な情報につきましては、以下をご参照ください。

サステナビリティレポート2025」(P35~41)

https://www.yakult.co.jp/company/sustainability/download/pdf/sustainability2025.pdf

 

なお、当社は、CO2排出量を仮想的に費用換算し、低炭素投資や気候変動対策を推進する仕組みである「インターナルカーボンプライシング制度(以下、ICP制度)」を2022年10月から導入しています。社内炭素価格を37,000円/t-CO2と設定し、設備投資を行う際の機器選定における判断基準の一つとして、ICP制度を活用することで、低炭素投資や気候変動対策を推進しています。

 

持続可能なプラスチック容器包装の推進>

当社グループは、国内において約17,000t(2024年度に販売した食品および化粧品等に使用した容器包装の重量)のプラスチック容器包装を使用しています。プラスチックごみによる環境汚染問題や資源循環の観点から、容器包装の資源循環が喫緊の課題であると認識しています。そこで、プラスチック容器包装について、以下のとおり「環境目標2030」を設定し、各種取り組みを進めています。

 

(環境目標2030)

 1. 2030年度のプラスチック製容器包装の使用量(国内・海外)の20%以上に相当する量に対してサステ
   ナブルな取り組みを実施する

2. ヤクルト容器の水平リサイクルの仕組みを確立する

 

「環境目標2030」の達成に向けた取り組みとして、容器包装の薄肉化や軽量化に加えて、バイオマス化および再生化等持続可能な資源循環に適した素材の使用を検討し、プラスチック容器包装による環境負荷の低減を目指しています。具体的には、持続可能な製品の国際的な認証制度の一つであるISCC PLUS認証を活用し、持続可能性に配慮したプラスチック製容器包装(容器、ラベル、フィルム)を2024年12月に開始し、2025年度は導入拡大を図りました。さらに、2026年度からは、環境負荷をより軽減し資源循環を促進するため、「ヤクルト」の容器の一部に、ケミカルリサイクル由来の特性を割り当てたポリスチレン原料の使用を開始する予定です。

また、ヤクルト容器の水平リサイクルの仕組みづくりの一環として、従来から推進している自治体等との協働による公共施設等での回収実証に加えて、商業施設や小売店舗等との協働による店頭等での回収実証にも取り組んでいます。

 

日本国内におけるプラスチックに関する政策の法整備に向けた動きや、世界各地でのプラスチック製品の使用を規制する動きが活発化しているため、動向を注視しつつ、業界内外問わず企業間で連携した取り組みや、各国・地域の規制に対する個別対応等具体的な対策の検討を進めていきます。

 

<持続可能な水資源管理>

ヤクルトグループは現在、国内外の工場で年間約600万m3の水を使用しています。地球上の限りある資源である水を主原料とする当社グループにとって、持続可能な水使用は、重要な課題であると認識しています。そこで、水資源管理について、以下のとおり「環境目標2030」を設定し、各種取り組みを進めています。

 

(環境目標2030)

 1. 国内・海外の乳製品工場における水リスク詳細調査により、各地域における課題を抽出し、優先順位
  の高い課題への施策展開を100%実施する

2. 削減活動の継続に加え、2030年度の製品化された水消費量(国内・海外の乳製品工場)を対象に、
   水源涵養活動を推進する

 

 

具体的には、国内外の製造拠点ごとの水リスクを把握し、水の管理計画策定・運用等による適正な水マネジメントを推進しています。

また、国内外の事業所・工場において水の循環利用や運用方法の見直しによる節水活動を進めるとともに、製造拠点における水消費量のうち、製品として消費された水消費量を対象に、森林保全等による水源涵養活動を実施し、地球への還元を進めていきます。

 

<生物多様性の保全>

当社はこれまでも「環境アクション(2021-2024)」の中で生物多様性を重点課題として特定し、植樹活動等を実施してきました。近年、生物多様性に関する重要性が高まってきていることから、新たにマテリアリティに特定した上で、以下のとおり「環境目標2030」を設定し、各種取り組みを進めています。

 

(環境目標2030)

1. 地域社会における生物多様性保全活動への支援・参画を推進する

2. 事業活動による生物多様性への影響を把握し、軽減施策を推進する

 

具体的には、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言に基づく情報開示を検討しており、当社の製造拠点の流域における水に関するリスクの調査を通じた生態系の把握に加え、当社の事業活動が自然環境に与える影響および自然環境への依存状況を分析しています。今後は生物多様性の保全に向けた実効性の高い施策の検討を進めます。

 

なお、サステナビリティに関する考え方および取り組みの詳細については、以下をご参照ください。

・「サステナビリティレポート2025

 (https://www.yakult.co.jp/company/sustainability/download/

・「統合報告書2025

   (https://www.yakult.co.jp/company/ir/library/integrated.html 

 

 

(注)人的資本に関する戦略ならびに指標及び目標の記載については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」をご参照ください。