2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

加工事業本部 食肉事業本部 ボールパーク事業 消去調整他 海外事業本部
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
加工事業本部 448,366 30.8 7,183 10.5 1.6
食肉事業本部 979,609 67.2 61,296 89.7 6.3
ボールパーク事業 27,785 1.9 5,418 7.9 19.5
消去調整他 1,631 0.1 -5,555 -8.1 -340.6

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社と子会社65社、関連会社5社及び共同支配企業2社で構成され、各事業を管轄する事業本部とその位置付けは以下のとおりです。

 

〔加工事業本部〕

加工事業本部は、主に国内においてハム・ソーセージ及び加工食品の製造・販売を行っております。当社及び製造子会社の日本ハムファクトリー㈱、南日本ハム㈱、日本ハム食品㈱及び日本ハム惣菜㈱等が製造を行い、当社及び全国に販売拠点を有する販売子会社の日本ハムマーケティング㈱等を通じて販売を行っております。また、子会社の㈱宝幸及び日本ルナ㈱によって、主に国内において水産物及び乳製品の製造・販売を行っております。また、海外において、子会社のDay-Lee Foods, Inc.及びThai Nippon Foods Co., Ltd.等が、主にハム・ソーセージ、加工食品及び食肉の製造・販売を行っております。

〔食肉事業本部〕

食肉事業本部は、主に国内において食肉の生産・販売を行っております。子会社の日本ホワイトファーム㈱、日本クリーンファーム㈱等が豚及びブロイラーの生産飼育を行い、子会社の日本フードパッカー㈱等が処理・加工を行った食肉製品と、海外事業本部管轄の食肉販売子会社や外部から仕入れた食肉商品を、当社及び全国に販売拠点を有する販売子会社の東日本フード㈱、関東日本フード㈱、中日本フード㈱及び西日本フード㈱等を通じて販売しております。また、海外において、子会社のNH Foods Australia Pty. Ltd.、Whyalla Beef Pty. Ltd.等が食肉の生産・販売を行っております。

〔ボールパーク事業〕

ボールパーク事業は、㈱北海道日本ハムファイターズ及び㈱ファイターズ スポーツ&エンターテイメント等で構成され、主にプロ野球関連興行、球場運営、北海道ボールパークFビレッジを中心としたマネジメント業務を行っております。

 

以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次ページのとおりです。

 


業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概況は以下のとおりです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における食品業界は、円安や原燃料価格の高止まり、物流・人件費の上昇を背景に各社が値上げを余儀なくされる一方、インバウンド需要の回復が消費を下支えしました。しかし、生活防衛意識は依然として強く、選別消費の傾向が継続しております。さらに米国の保護主義的な通商政策(いわゆるトランプ関税)への警戒感が金融市場や貿易に影を落とし、厳しい収益環境が続きました。2026年度は、所得環境の着実な改善や経済政策の効果により個人消費の緩やかな回復が見込まれますが、米国の通商動向に伴う世界経済の減速懸念に加え、中東紛争の長期化・拡大がもたらす原油価格の高騰が最大のリスク要因となります。これにより原燃料費や物流費が一段と押し上げられる懸念があり、景気の力強い回復を阻む大きな不安材料となっております。

このような中、当期は「中期経営計画2026」の2年目として、挑戦と共創をキーワードに「構造改革」、「成長戦略」及び「風土改革」を着実に推進し、収益基盤の強化と資本効率の向上を図るとともに、企業価値を高め、持続的な成長を実現する企業体への変革に向け取り組んでまいりました。また海外事業本部を、加工・食肉の両事業本部に統合することで、全社視点で「バリューチェーン価値最大化」及び「グロ-バル強化」を加速させました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、主として食肉事業における豪州牛肉の販売伸長や国産鶏肉の単価上昇等により、対前年同期比6.3%増の1,457,391百万円となりました。事業利益は、前述の要因による売上伸長に加えて、ボールパーク事業における来場者が増加したこと等から、対前年同期比60.7%増の68,342百万円、税引前当期利益は対前年同期比46.6%増の54,545百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は対前年同期比31.9%増の35,066百万円となりました。

 

(注) 事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRS会計基準への調整及び非経常項目を除外して算出しております。

 

 セグメントの概況

当社グループは、2025年4月に「海外事業本部」を廃止し、加工事業本部と食肉事業本部の二事業本部体制に組織再編を行いました。これに伴い、当連結会計年度より、海外事業本部管轄下にあった全ての海外子会社及び海外関連会社を、それぞれ加工事業本部及び食肉事業本部に移管しております。そのため、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に組替えて、比較分析を行っております。

 

(単位:百万円)

対前年実績

売 上 高

事 業 利 益

当連結会計

年度

増減

増減率

(%)

当連結会計

年度

増減

増減率

(%)

加工事業本部

530,339

△3,003

△0.6

7,183

△2,877

△28.6

食肉事業本部

1,034,133

77,287

8.1

61,296

27,345

80.5

ボールパーク事業

31,027

4,051

15.0

5,418

2,071

61.9

 

 

〔加工事業本部〕

売上高は、前連結会計年度に取得した北米LJD Holdingsグループによる製造数量増加があったものの、上期のシャウエッセン、チルドベーカリー群を除く各種品目の販売数量減少が影響し、対前年同期比0.6%減の530,339百万円となりました。事業利益は、下期は販売数量回復によりハム・ソーセージ、加工品においては回復基調にあったものの、工場の稼働率低下に伴う製造経費の高止まりが影響し、対前年同期比28.6%減の7,183百万円となりました。

 

 

〔食肉事業本部〕

売上高は、国産鶏肉及び豪州牛肉事業における販売環境の改善や販売数量の増加に加えて、販売部門における適切な価格転嫁が奏功し、対前年同期比8.1%増の1,034,133百万円となりました。事業利益は、国産鶏の相場上昇に伴う生産部門での利益確保に加え、豪州産牛肉における販売施策の推進及び豪州内販売が好調に推移したこと等により、対前年同期比80.5%増の61,296百万円となりました。

 

〔ボールパーク事業〕

チーム成績の好調により観客動員数が過去最高を記録したことに加え、オフシーズンにおいても各種イベントを実施したことにより、「北海道ボールパークFビレッジ」の来場者数が堅調に推移し、チケット・グッズ・飲食収入が増加したことから、売上高は対前年同期比15.0%増の31,027百万円、事業利益は対前年同期比61.9%増の5,418百万円となりました。

 

地域別売上高の状況は以下のとおりです。

① 日本

日本では、食肉及び加工食品の販売単価が上昇したことにより、売上高(外部顧客に対する売上高)は、対前年同期比2.8%増の1,209,122百万円となりました。

② その他の地域

その他の地域では、主に食肉の販売単価が上昇したことにより、売上高(外部顧客に対する売上高)は、対前年同期比28.0%増の248,269百万円となりました。

 

当連結会計年度末の総資産は、前年同期末比5.1%増の997,477百万円となりました。流動資産は、現金及び現金同等物が前年同期末比4.0%減の68,679百万円となりましたが、豪州の牛肉事業における販売数量増加等により営業債権及びその他の債権が前年同期末比10.8%増の157,430百万円、主に輸入品を中心とした食肉在庫の増加により棚卸資産が前年同期末比7.7%増の153,504百万円となったこと等から、前年同期末比7.9%増の438,302百万円となりました。非流動資産は、生物資産が前年同期末比13.2%減の1,412百万円となりましたが、その他の非流動資産が前年同期末比21.9%増の24,906百万円となったこと等により、前年同期末比3.0%増の559,175百万円となりました。

負債につきましては、その他の金融負債が前年同期末比11.8%減の12,412百万円となりましたが、その他の流動負債が前年同期末比22.0%増の58,245百万円となったこと等から、前年同期末比8.1%増の445,785百万円となりました。

親会社の所有者に帰属する持分につきましては、現金配当13,354百万円により減少しましたが、当期利益35,066百万円による増加、在外営業活動体の換算差額13,505百万円の増加等により、前年同期末比2.4%増の536,940百万円となりました。

以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は1.4ポイント減の53.8%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物残高は、前年同期末に比べ2,878百万円減少し、68,679百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー) 82,344百万円の純キャッシュ増

営業活動によるキャッシュ・フローは、営業債権及びその他の債権の増加13,847百万円等がありましたが、税引前当期利益54,545百万円、減価償却費及び償却費45,046百万円、その他の負債の増加12,861百万円等により、82,344百万円の純キャッシュ増となりました。(前期は、77,441百万円の純キャッシュ増)

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー) 34,044百万円の純キャッシュ減

投資活動によるキャッシュ・フローは、その他の金融資産の売却及び償還3,866百万円等がありましたが、固定資産等の取得34,470百万円等により、34,044百万円の純キャッシュ減となりました。(前期は、42,717百万円の純キャッシュ減)

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー) 56,004百万円の純キャッシュ減

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入債務による調達68,154百万円等がありましたが、借入債務の返済75,284百万円、自己株式の取得のための支出30,007百万円等により、56,004百万円の純キャッシュ減となりました。(前期は、29,851百万円の純キャッシュ減)

 

③生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績(製造原価ベース)

区分

当連結会計年度
(自 2025年4月1日
  至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

ハム・ソーセージ(百万円)

100,513

97.3

%

加 工 食 品(百万円)

218,080

105.0

%

 

(注) 主に加工事業本部の生産実績であります。当社グループでは、生産飼育から処理・加工・販売までの全てを一貫して行っており、その生産・販売品目も主として食肉に関連した広範囲かつ多種多様なものとなっております。また、同種の品目についても容量、形態、包装等も一様でなく、食肉等については、販売用とハム・ソーセージ、加工食品等の原料用にも使用されており食肉等の生産実績を金額あるいは数量で示すことが困難であります。

 

b. 受注実績

当社グループは、主に需要予測に基づく予定生産を行っております。一部、当社の子会社プレミアムキッチン㈱は受注生産を行っておりますが、受注当日ないし翌日に製造、出荷しているため、受注高並びに受注残高の記載を省略しております。

 

c. 販売実績

販売実績については、「(1)① 財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要性がある会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成しております。従って、当連結財務諸表の作成にあたっては、主として我が国の会計慣行に準拠して作成された会計帳簿に記帳された数値に対していくつかの修正を加えております。IFRS会計基準に準拠した財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いております。実際の結果は、これらの見積り等と異なる場合があります。

なお、重要性がある会計方針及び見積りの内容については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

 

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループは企業理念である「食べる喜び」をお届けし続けるために、2030年のありたい姿として定めた「Vision2030」“たんぱく質を、もっと自由に。”の実現に向け、2024年4月に「中期経営計画2026」を策定いたしました。「中期経営計画2026」は、「たんぱく質の価値を共に創る企業へ」をテーマに掲げ、「Vision2030」で示した新たなステージへ到達するため、バックキャストで特定したビジネスモデル変革に向けた課題に対し、構造改革と成長戦略、風土改革を三位一体で進め、価値創造企業に進化する3年間と位置付けております。また、2021年からの当社ビジネス環境とサステナビリティに関するステークホルダーからの期待の変化を鑑み、マテリアリティの見直しを行いました。これまでの食のインフラを担う企業としてたんぱく質を安定的にお届けすることに加え、様々なパートナーと力を掛け合わせ、たんぱく質の新たな価値創造に取り組むことで、社会課題の解決に努めてまいります。

 

当連結会計年度の取り組み成果としては、加工事業に関しては、低収益商品の削減や上期の主力ブランドのシャウエッセンやチルドベーカリー群の回復の遅れと前事業年度に買収した北米LJD Holdingsグループの稼働遅れの影響により減益となりました。食肉事業に関しては、国産鶏肉の相場上昇により生産部門での利益の確保、販売部門においては各畜種の単価上昇に合わせて価格転嫁を進め販売数量を維持し、豪州牛肉事業においてもフィードロット(牛肥育施設)拡充等で生産力向上に加えて適切な販売先国への販売施策や豪州内販売が好調により増収増益となりました。ボールパーク事業に関しては、チーム成績が好調であったことから、プロ野球公式戦において過去最高の観客動員数を更新しました。また、非試合日やプロ野球オフシーズンにおいても様々なイベントを実施したことにより「北海道ボールパークFビレッジ」の来場者数が堅調に推移し、チケット・グッズ・飲食収入が増加したことで、増収増益となりました。

 

「中期経営計画2026」2年目としては、売上高1兆4,000億円、事業利益540億円、事業利益率3.9%、ROE5.8%、ROIC4.9%を掲げておりました。当連結会計年度の結果としては、売上高1兆4,574億円、事業利益683億円、事業利益率4.7%、ROE6.6%、ROIC6.1%となりました。「中期経営計画2026」2年目は、良好な外部環境の寄与に加え、自律的な収益基盤の強化策が奏効し過去最高益を達成となりました。今後止まらない物価上昇、人口減少といった国内購買環境の変化や中東情勢といった地政学リスクの増大や恒常的な円安、生産コスト上昇により調達等の不確実性の増大といった激変する外部環境を織り込み減益計画としておりますが、時代に合った事業ポートフォリオの追求し、マーケティング戦略の深化による市場獲得、変動リスクを跳ね返すバリューチェーン再構築や調達の安定化と川上事業の強化といった新たな経営課題を成長の機会と捉えて真摯に向き合い、持続的な価値創出を実現するニッポンハムグループを構築してまいります。

 

「中期経営計画2026」全体戦略 KPI FY26/03進捗結果

(構造改革)

 

部門

FY27/03 KPI

FY26/03 結果

商品ミックス改善

加工

ハム・ソーセージ、デリ商品の
重点カテゴリー比率:70%

※ハム・ソーセージ・デリ商品(コンシューマ)に占める割合

低収益商品の削減や見直しが進み、72.5%となり目標達成

食肉

ブランド牛肉の販売強化による利益安定化
ブランド牛肉比率:60%

フィードロット拡充や販売戦略が順調に進み、ブランド牛肉比率66.1%と達成

最適生産体制/低収益事業見直し

加工

ハム・ソーセージ、デリ商品の最適生産体制(拠点再編)

水産/乳製品/チーズ一次加工事業等の低収益ライン見直し

生産ライン数:20%削減

生産ライン数14.2%削減し、計画通り進捗

食肉

国内豚事業の再編

10億円以上の効果発現

荷受部門の利益は大きく改善も生産部門の生産頭数が目標に未達

利益の最大化

(新商品の投入及びライン稼働率の向上)

加工

新商品投入(高収益な新商品/リニューアル品)

社外売上高:240億円 (推定小売ベース)

リニューアルを中心に販売戦略が奏効
350億円を超える売上高

加工

重点ラインの稼働率向上

最適生産数量 目標比:100%
(FY24/03比109%の販売数量)

下期以降回復基調にあるものの、目標値79.5%未達

バリューチェーン最適化

食肉

次期中期経営計画以降の食肉事業本部ERP導入に備え社内外共創の強化とシステム最適化を通じた効率的組織の構築

(輸入食肉の利益安定化、ERP導入、バリューチェーン最適化による生産性向上)

 
 

・輸入食肉の利益安定化

-グループ海外各社との調達・販売体制確立

-在庫回転日数をKPI設定し、マーケットニーズに合わせた調達実行

2028年のERP導入に向けた仕組み作りを進展

 

輸入食肉事業の利益最大化に向けたマネジメント

が進展し、在庫回転日数低減

 

 

(成長戦略)

 

部門

FY27/03 KPI

FY26/03 結果

ブランド強化

加工

主力ブランド伸長
シャウエッセン目標:900億円

※推定小売りベース(自社調べ)

前年比は102%とFY26/03目標には若干未達も、FY27/03目標の900億円は計画線で推移

食肉

主力ブランド伸長

桜姫販売数量目標120%

目標比:荷受89%

※知床食品工場火災の影響で計画未達

グローバル強化

加工

北米・アセアンの加工事業拡大
海外社外売上目標:2,000億円

加工事業の計画が未達

シャウエッセンのグローバル展開も含めた売上拡大を図る

営業横断

食肉

加工品販売拡大

加工品販売目標:300億円

目標値は未達も、販売金額250億円を超え、来期300億円に向けては計画線で推移

米州事業の強化

加工

Tamarack Foods,の稼働最大化

工場稼働率:100%

下期に入り稼働率は徐々に改善しつつあるが、立ち上げ計画の遅延が影響し計画未達

アセアン事業の成長

加工

アセアンエリアの収益改善

利益改善額:10億円(FY24/03比)

利益改善 △ 7億円
→タイにおける日本向けの製造数量が回復せず計画未達

国内鶏事業拡大

食肉

国産鶏生産・社外調達量の拡大

日本ホワイトファーム

出荷高:103%

日本ハム

荷受部門社外調達量:110%

日本ホワイトファーム

知床食品工場火災の影響で計画未達

日本ハム

荷受部門社外調達量は目標値を上回る

食肉事業の営業力強化

食肉

人口動態を踏まえたルート販売戦略

フード会社ルート販売数量:103%

エリア毎の販売体制の見直し等組織変革は進むも、目標値には96%

R&D強化

R&D

Proteinnovationによる事業創造

R&D領域での共創案件:5件

新規共創案件:4件

ボールパーク

BP

ボールパークの更なる魅力向上

チーム力強化

400万人以上の来場者

好調なチーム成績やボールパークの魅力向上で466万人来場

 

 

セグメントごとの見通しは、以下のとおりであります。

※スポーツ関連事業を包括的に推進し、企業価値を向上させることを目的として、2026年4月に「スポーツ・エンターテイメント事業部」を新設し、従来のボールパーク事業をその傘下とする組織再編を行っております。

 

〔加工事業本部〕

加工事業につきましては、シャウエッセン群や中華名菜群等の高収益ブランドの数量拡大といった継続的な構造改革や北米LJD Holdingsグループの生産数量の平準化、タイのCP Foodsとの共創による現地販売強化によって、売上高の拡大を目指してまいります。また、トップライン拡大、商品ミックス改善による利益創出力を向上させ、海外工場の稼働率向上や製造効率化を推進し、継続的な収益性の向上を図ります。

<事業戦略>

国内加工:収益性を追求したトップライン拡大(事業利益120億円)

(構造改革)

・KPI目標の完遂(最適生産体制)

・組織のスリム化とリソースの再配分による固定費削減

(成長戦略)

・現場への権限委譲で、市場変化に即応した販売戦略

・成長牽引企業と製販連携による顧客起点の商品開発

海外加工:再成長への礎を構築(海外販売金額900億円)

(構造改革)

・タイ:労働生産性の向上及びライン集約による固定費削減

・北米:生産性改善(稼働日数拡大、ダウンタイム削減)

(成長戦略)

・アセアン:CP Foods連携による販路拡大とシャウエッセンの現地製造拡大で製販一体となった収益拡大

・北米:日本の技術活用による新商品開発&ブランド強化

 

 

〔食肉事業本部〕

食肉事業につきましては、豪州産牛肉及び輸入食肉全般の単価上昇に加え、販売数量の好調な推移により、売上高の増加を見込んでおります。一方で、人件費、物流費の高騰や、豪州の牛肉事業における仕入コストの増加により、厳しい事業環境となることが見込まれますが、販売部門において適切に価格転嫁することにより安定的な利益確保を目指してまいります。

<事業戦略>

国内食肉:不安定な事業環境下でも安定収益を確保する体制構築(事業利益430億)

(構造改革)

・社外共創の効果発現

・システム最適化を通じた効率的組織の構築

(成長戦略)

・鶏肉生産体制再構築及び社外共創による調達拡大

・マーケティング力を高め、加工品販売やブランド戦略を推進

・エリア、チャネル特性に合わせた販売戦略

豪州牛肉:グローバル市場を見据えた生産・販売体制構築(事業利益70億)

(構造改革)

・次期中期経営計画を見据えたフィードロット拡充

(成長戦略)

・機動的な販売先ポートフォリオの構築

・豪州国内での販売シェアの更なる拡大

 

〔スポーツ・エンターテイメント事業〕

スポーツ・エンターテイメント事業につきましては、「エスコンフィールドHOKKAIDO」の来場者数は過去最高を記録した当連結会計年度と同水準となることを見込んでおります。球場内への大規模なLEDラインビジョンの導入によりスタジアム一体となった演出空間の提供が可能となり、今まで以上にボールパークの魅力度を向上させ来場者の満足度を高めることで、持続的な集客力の強化に取り組んでまいります。また、開業後に確立した収益基盤(共同創造空間)を土台に体験価値を最大化させて安定収益を確保し、隣接する新駅開業後の飛躍に向け、周辺開発を進めてまいります。

 

 

「中期経営計画2026」全体戦略 KPI見直し

FY26/03の実績検証と、新方針等を踏まえ、対外公表しているKPIを実行管理に即した指標へ見直しております。

主な変更点

・北米加工事業を次期中期経営計画での飛躍に向け戦略的再構築

・日本ホワイトファーム知床食品工場火災の影響を織り込み、主力ブランド伸長(桜姫販売量)と国内鶏生産・社外調達量の拡大の目標水準を更新

(構造改革)

 

部門

FY27/03 KPI

目標

事業ポートフォリオ見直しによる経営資源最適化

加工

ハム・ソーセージ、デリ商品の最適生産体制(拠点再編)

水産/乳製品/チーズ一次加工事業等の低収益ライン見直し

生産ライン数:20%削減

北米事業立て直し

加工

Tamarack Foods,の製造体制構築

[新規目標]

年間製造数量:前年比228%

加工

Day-Lee Foods,におけるローカルセールス収益性改善

[新規目標]

利益率:2.8%改善

Thai Nippon Foods Co.,事業立て直し

加工

販売数量の拡大(日本との連携強化、現地パートナー共創)

[新規目標]

年間販売数量:前年比130%

商品ミックス改善

食肉

ブランド牛肉の販売強化による利益安定化

ブランド牛肉比率:60%

最適生産体制

食肉

国内豚事業の再編等

10億円以上の効果発現

バリューチェーン最適化

食肉

次期中期経営計画以降の食肉事業本部ERP導入に備え社内外共創の強化とシステム最適化を通じた効率的組織の構築

 

(輸入食肉の利益安定化、ERP導入、バリューチェーン最適化による生産性向上)

・輸入食肉の利益安定化

-グループ海外各社との調達・販売体制確立

-在庫回転日数をKPI設定し、マーケットニーズに合わせた調達実行

 

 

(成長戦略)

 

部門

FY27/03 KPI

目標

トップライン拡大

加工

新商品販売を中心としたトップライン拡大

[新規目標]

売上高:前年比107%

加工

主力ブランド伸長

シャウエッセン:900億円

※推定小売ベース(自社調べ)

グローバル強化

加工

海外でのシャウエッセン売上

[新規目標]

販売数量:前年比295%

ブランド強化

食肉

主力ブランド伸長

[見直し目標]

桜姫販売数量目標:120%改善 → 102%改善へ変更

営業横断

食肉

加工品販売拡大

加工品販売目標:300億円

国内鶏事業拡大

食肉

国産鶏生産・社外調達量の拡大

[見直し目標]

日本ホワイトファーム

出荷高:103% → 85%へ変更

日本ハム

荷受部門社外調達量:110% → 115%へ変更

食肉事業の営業力強化

食肉

人口動態を踏まえたルート販売戦略

フード会社ルート販売数量:103%

R&D強化

R&D

Proteinnovationによる事業創造

R&D領域での共創案件:5件

ボールパーク

BP

ボールパークの更なる魅力向上とチーム力強化

400万人以上の来場者

 

 

 

b. 資本の財源及び資金の流動性について

当社グループの主な資金需要は、「中期経営計画2026」における「構造改革」「成長戦略」「風土改革」をテーマとした戦略実行に必要な設備投資、成長・R&D投資、株主還元のほか、運転資金、借入金の返済及び利息の支払等であります。

資金調達については、調達コストの適正化とリスク分散を意識し、直接金融と間接金融を組み合わせ、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。また、グループ全体の資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、日本国内及び海外においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。

 

セグメント情報

 

5.セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、最高意思決定機関が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、主として商品及び提供するサービスの性質に応じて報告セグメントを区分し、経営管理を行っております。
 2025年4月に「海外事業本部」を廃止し、加工事業本部と食肉事業本部の二事業本部体制に組織再編を行いました。これに伴い、当連結会計年度より、海外事業本部管轄下にあった全ての海外子会社及び海外関連会社を、それぞれ加工事業本部及び食肉事業本部に移管しております。また、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に組替えて表示しております。

 加工事業本部-主に国内・海外におけるハム・ソーセージ、加工食品、乳製品の製造・販売

 食肉事業本部-主に国内・海外における食肉の生産・販売

  ボールパーク事業-主にプロ野球関連興行、球場運営、ボールパーク全体のマネジメント業務

セグメント間の内部取引における価格は、外部顧客との取引価格に準じております。

 

(2) 報告セグメントに関する情報

前連結会計年度及び当連結会計年度における報告セグメント情報は以下のとおりであります。

 

前連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)

 

(単位:百万円)

 

加工事業
本部

食肉事業
本部

ボールパーク
事業

計

消去調整他

連結

売上高

 

 

 

 

 

 

外部顧客に対する売上高

448,446

894,654

23,781

1,366,881

3,672

1,370,553

セグメント間の内部売上高

84,896

62,192

3,195

150,283

△150,283

-

計

533,342

956,846

26,976

1,517,164

△146,611

1,370,553

セグメント利益

10,060

33,951

3,347

47,358

△4,818

42,540

セグメント資産

359,468

492,423

78,128

930,019

19,253

949,272

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

14,330

11,670

2,369

28,369

13,191

41,560

資本的支出

8,775

18,208

2,362

29,345

17,811

47,156

持分法で会計処理

されている投資

8,455

1

341

8,797

-

8,797

 

 

 

当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)

 

(単位:百万円)

 

加工事業
本部

食肉事業
本部

ボールパーク
事業

計

消去調整他

連結

売上高

 

 

 

 

 

 

外部顧客に対する売上高

448,366

979,609

27,785

1,455,760

1,631

1,457,391

セグメント間の内部売上高

81,973

54,524

3,242

139,739

△139,739

-

計

530,339

1,034,133

31,027

1,595,499

△138,108

1,457,391

セグメント利益

7,183

61,296

5,418

73,897

△5,555

68,342

セグメント資産

365,280

525,424

85,962

976,666

20,811

997,477

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

14,482

11,938

2,394

28,814

16,158

44,972

資本的支出

13,245

14,306

4,505

32,056

15,611

47,667

持分法で会計処理

されている投資

12,054

53

341

12,448

-

12,448

 

(注) 1 「消去調整他」には、配賦不能項目、セグメント間の内部取引消去他が含まれております。

2 全社費用及び特定の子会社の純損益は、一部の配賦不能項目を除き、各報告セグメントに配賦しております。これらの子会社は、各報告セグメントに含まれる当社グループのために間接的なサービス及び業務支援を行っております。

3 「セグメント利益」は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRS会計基準への調整及び非経常項目を除外して算出しております。

4 「消去調整他」に含まれるセグメント資産の主なものは、使用権資産等のIFRS会計基準への調整、当社の現金及び現金同等物及び投資有価証券であります。

5 「減価償却費及び償却費」は、有形固定資産、使用権資産及び無形資産の償却額であります。各報告セグメントの「減価償却費及び償却費」は、(注)2の全社費用及び特定の子会社の損益に含まれる減価償却費及び償却費は含んでおりません。

6 「資本的支出」は、有形固定資産、使用権資産及び無形資産の増加額であります。

 

 

前連結会計年度及び当連結会計年度における、セグメント利益の合計額と税引前当期利益との調整表は以下のとおりであります。

 

 

(単位:百万円)

項目

前連結会計年度

(2024年4月1日

~2025年3月31日)

当連結会計年度

(2025年4月1日

~2026年3月31日)

セグメント利益の合計額

42,540

68,342

IFRS会計基準調整(注)1

△478

△4,779

為替差損益(注)2

△6,128

△5,963

その他の収益

10,029

16,839

その他の費用

8,985

18,320

金融収益

3,684

4,079

金融費用

2,723

4,333

持分法による投資利益(△損失)

△741

△1,320

税引前当期利益

37,198

54,545

 

(注) 1 IFRS会計基準調整の主なものは、IAS第41号「農業」による生物資産の公正価値変動額及びIAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」による報告期間末日現在の測定単位への修正再表示額であります。

     2 為替差損益は、営業取引に係る為替決済の際に発生した為替差損益を「セグメント利益」の調整対象としております。

 

 

(3) 地域別情報

前連結会計年度及び当連結会計年度における地域別売上情報は以下のとおりであります。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年4月1日

~2025年3月31日)

当連結会計年度

(2025年4月1日

~2026年3月31日)

日本

1,176,594

1,209,122

その他の地域

193,959

248,269

合計

1,370,553

1,457,391

 

 (注)売上は、販売元が所在している地域により分類しております。

 

前連結会計年度末及び当連結会計年度末における地域別非流動資産(金融資産、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く)は以下のとおりであります。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末
(2025年3月31日)

当連結会計年度末
(2026年3月31日)

日本

415,457

411,280

その他の地域

46,066

53,854

合計

461,523

465,134

 

 

(4) 主要な顧客に関する情報

外部顧客に対する売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める顧客が存在しないため、記載を省略しております。