2024年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    37名(単体)
  • 平均年齢
    45.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    8.9年(単体)
  • 平均年収
    5,919,000円(単体)

従業員の状況

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

2024年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

37

45.2

8.9

5,919

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

受託事業

11

研究事業

7

診断事業

12

全社(共通)

7

合      計

37

 

(注) 1  従業員数は当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員であります。

2  平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3  全社(共通)は、総務・経理等管理部門及び営業部の従業員であります。

 

(2) 労働組合の状況

労働組合の結成はありませんが、必要の都度従業員代表と意見交換を行っております。その結果、労使関係は相互信頼のもと安定的に維持されております。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

当社は、「創造的革新」をモットーに、「世の中に役立つこと」、「人間尊重」を経営理念としております。

21世紀のライフサイエンスは、人類の健康と幸福のために大きな発展をすることが期待されています。この分野のトップランナーの会社として、常にブレークスルーとグローバル化を意識した最高レベルの技術を磨き、信頼関係に基づく共同研究と自己啓発に努め、「日本及び人類のために」を合言葉とする正当で不偏の経営を進めていきます。そして当社がこの経営理念に基づく正当で不偏の経営を行うためには持続的社会(サステナビリティ)の実現が不可欠であるため、今般、持続的社会の実現を事業運営の根幹と位置づけ、地域・社会の持続性確保に関する重要課題にも、従来に増して取組んでまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)ガバナンス

当社では、持続可能性の観点から企業価値を向上させるため、サステナビリティ推進体制を強化しており、代表取締役社長 的場 亮がサステナビリティ課題に関する経営判断の最終責任を有しております。

(2)戦略

 当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。

人材育成方針

当社における人材育成方針は、おもに社員研修によって行われており、その意義は「社員研修を通じて、会社の経営理念への理解を深め、会社に対し積極的に貢献できる社員の育成を行う」、「企業人としての資質やスキルの向上を図り、個人個人の能力の引き上げを目指す」、「社員がともに学ぶことにより、部署や階級をまたいだ社員間のコミュニケーションの向上を図る」です。

そして上記社員研修の具体的な目的は①コンプライアンス、リスクマネジメント、品質管理など、法令や会社規則等に定めるルールの理解と順守の実践を目指した教育を行う②遺伝子解析関連業務において業界をリードする会社であり続けるために、最新の知識や技術の習得を推進する③社員誰もが会社の顔として十分なビジネススキルやコミュニケーション能力を発揮できるようビジネス研修を行うことです。

当事業年度ではおもに以下の社員研修が実施されました。

 

研修内容

対象者

受託業務勉強会(検体取り扱い知識について)

新人及び主として営業従事者

受託業務勉強会(NGSについての基礎講座)

新人及び主として営業従事者

新人研修

新人

業務改善~ロジカルシンキング研修

全社員

肺がんコンパクトパネル検査~標準作業書の改定に係る教育

診断事業本部

プライバシーマーク研修

全社員

導入評価継続教育

診断事業本部

第1回ハラスメント研修

全社員

 

 

上記研修内容にある導入評価継続教育を実施する背景として診断事業では、最適な治療薬を届けるprecision medicine分野で、解析対象に特化してパフォーマンスを向上させるというコンセプトのもと肺がんコンパクトパネル検査の開発を進め、現在、全国からの一括集約検査モデルによるパネル検査サービスを川崎市のラボにて提供しております。これまでの学術論文の報告を集計した結果、同分野で用いられている既存のパネル検査の検査成功率は、平均83.3%と試算されており、解析失敗による治療の遅れ、再検査対応の労力や再生検の患者さんへの負担、試薬消耗品類の無駄などが問題となっておりました。肺がんコンパクトパネル検査は、少ない腫瘍細胞でも検査可能であり、遺伝子増幅における設計を工夫しており、高い成功率につながるよう開発と改良を重ねてきました。

成功率の維持を品質目標にも掲げており、月毎に本検査の成功率をモニタリングしております。また、出検の条件に問題がある場合など提出施設にもフィードバックを行い、継続的な改善にも取り組んでおります。2023年度の平均成功率は、96.7%でした。クオリティ基準を下回った一部失敗例においても、参考値のまま出検元施設のご了承のもとで検査を続行したケースも含めると、98.5%の成功率(解析到達率)となっております。失敗の少ない検査により、素早い治療方針決定のサポートに繋がり、再出検対応及び再検査率の低下や、試薬消耗品の削減につながるため、関連する医療機関や輸送に関わる労力・コスト削減や、CO2削減をはじめとした環境負荷低減にも貢献しているものと考えています。

 

社内環境整備方針

中長期的な企業価値向上のためには、イノベーションを生み出すことが重要であり、その原動力となるのは、多様な個人の掛け合わせであります。

このため、専門性や経験、感性、価値観といった知と経験のダイバーシティを積極的に取り込むことが必要になると考えております。さらに、労働者不足への対応、生産性向上の観点から、性別や年齢などに関係なく様々な人材が活躍できる環境や仕組みを整備し、多様な人材が意欲をもって活躍する活力ある組織の構築を推進していくとともに、優秀な人材を確保するため、新卒を対象とした定期採用に加え、即戦力として期待できるキャリア採用も積極的に行っております。具体的には以下の環境を整備しております。

①副業・兼業等の多様な働き方の推進

社員が企業・社会に貢献しようとする主体的な意思を最大限に尊重し、社内外の副業・兼業を含む多様な働き方を選択できるよう、環境を整備しております。

②リモートワークへの対応

コロナ禍を契機に、リモートワークを希望する社員に対しては、組織と個人の生産性を維持・向上させるべく、コミュニケーションツールのデジタル化、社内決裁の簡素化・デジタル化等を行っております。

 

(3)リスク管理

当社ではリスクを会社が将来生み出す収益に対し影響を与えるあらゆる事象発生の不確実性リスクと定義しております。その中でもとくに①コンプライアンス、②財務、③サービス品質、④実験事故、⑤情報システム、⑥特許に関連するリスクを重要なリスクと捉えております。全社的なリスク管理は、内部統制・コンプライアンス委員会において行っておりますが、サステナビリティに係るリスクの選別、優先的に対応すべきリスクの絞り込みについて、内部統制・コンプライアンス委員会の中でより詳細な検討を行い、共有しております。優先的に対応すべきリスクの絞り込みについては、当社に与える財務的影響、当社の活動が環境・社会に与える影響、発生可能性を踏まえ行われております。

 

(4)指標及び目標

当社では、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

 

指標

目標

実績(当事業年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2027年3月までに50.0%

41.6%

社内研修受講率

毎事業年度100.0%

100.0%

社内ワーキング・グループ参加率

毎事業年度100.0%

100.0%

外部研修受講率

2027年3月までに50.0%

40.5%