人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数141名(単体) 5,731名(連結)
-
平均年齢43.0歳(単体)
-
平均勤続年数15.0年(単体)
-
平均年収9,403,892円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2024年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
植物性油脂 |
977 |
(97) |
業務用チョコレート |
2,670 |
(199) |
乳化・発酵素材 |
1,161 |
(88) |
大豆加工素材 |
456 |
(72) |
全社(共通) |
467 |
(29) |
合計 |
5,731 |
(485) |
(注)従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
(2)提出会社の状況
|
|
|
|
|
2024年3月31日現在 |
従業員数(名) |
平均年齢 |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
||
141 |
(5) |
43歳 |
6ヶ月 |
15 |
9,403,892 |
セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
植物性油脂 |
5 |
|
業務用チョコレート |
3 |
|
乳化・発酵素材 |
2 |
|
大豆加工素材 |
2 |
|
全社(共通) |
129 |
(5) |
合計 |
141 |
(5) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
労働組合との間に特記すべき事項はありません。
(4)人的資本の多様性に関する指標
提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
|||||
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注) 1、2 |
一人あたりの平均取得日数(日) (注)3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
|||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||||
22.9 |
60.0 |
6.0 |
71.0 |
75.0 |
- |
- |
連結子会社
当事業年度 |
補足説明 |
||||||
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合 (%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注) 1、2 |
一人あたりの平均取得日数(日) (注)3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
|||
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|||||
不二製油株式会社 |
12.2 |
75.6 |
15.6 |
76.4 |
84.8 |
78.2 |
- |
株式会社フジサニーフーズ |
5.4 |
100.0 |
14.0 |
59.5 |
69.3 |
47.8 |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.男性育児休業等に関わる一人当たりの取得日数は延べ日数です。
(労働者の男女の賃金の差異の要因と今後の対応)
従業員の基本給において、組合員・管理職ともに各等級の設定に男女差はありません。性別に関係なく、能力と実績に応じた公正な評価と制度に基づく賃金の決定を行っております。
不二製油グループ本社㈱及び不二製油㈱におきましては、基本給以外の諸手当(役付手当・子ども手当・住宅手当)や、時間外・休日出勤等の手当(深夜業手当・交替勤務手当含む)において男女差がみられました。その要因の一つとして、女性に比べて男性が世帯主として住宅手当を受け、子を扶養するケースが多くみられます。また、交替勤務を行う従業員に男性が多いことも要因の一つと考えております。
また、管理職に占める女性労働者の比率が男性労働者よりも低いことも男女の賃金差異の要因の一つと認識しております。管理職に関わらず全体に占める女性従業員数が少ない状況から、不二製油グループ本社㈱及び不二製油㈱では、将来の管理職の母集団となる女性従業員を増やしていくことを目的に、新卒採用(生産職を除く)における男女比率を同等とするように努めております。さらに、ライフイベントに応じた働き方の支援として、在宅勤務・フレックス勤務の導入、育児休業取得の制度を拡充しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)不二製油グループのサステナビリティ経営
当社グループは、「不二製油グループ憲法」のビジョンに「植物性素材でおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来を共創します。」を掲げています。グループ全従業員が地球環境・人権・心身の健康等のバリューチェーン上の社会課題を機敏に捉え、リスクの低減のみならず、全てのステークホルダーの期待に応えるソリューションの提供に努め、社会価値を創造することで、サステナブルな食の未来の実現と当社グループの企業価値向上を目指しています。
詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
(2)ガバナンス
① 取締役会とサステナビリティ委員会
当社グループは監査等委員会設置会社であり、取締役会の任意の諮問機関のひとつとしてサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ関連のリスク及び機会をモニタリングしています。取締役会は同委員会からの答申を受け、指導・承認・監督すると共に、中長期のグループ経営の方向性を決定しています。
同委員会は「サステナビリティ委員会規程」に基づき年2回以上開催し、中長期的な環境(E)・社会(S)と企業経営双方の持続可能性の観点から、ESGマテリアリティの特定並びにESGマテリアリティの目標・戦略について、マルチステークホルダー視点で審議・監督し、取締役会へ答申しています。また、各ESGマテリアリティ取組テーマの進捗や実績報告を受け、助言及びモニタリングする機能を担っています。
同委員会はESG担当役員を委員長とし、同委員会において議決権を持つCxO(Chief X Officer)に加えて、事業部門長並びに各エリアの代表者、社外取締役、ESGアドバイザーで構成され、事業戦略とESGマテリアリティの連動性を高めながら、中長期視点で審議を進めています。
サステナビリティ委員会 2023年度審議事項
第1回 |
・2022年度ESG活動実績の確認 ・2023年度ESG活動計画の決定 |
第2回 |
・2023年度ESG活動進捗の確認 ・2024年度ESGマテリアリティと管掌役 |
第3回 |
・2024年度ESGマテリアリティ重点項目(「取組テーマ」より改称) |
② サステナビリティに関連する役員報酬(業務執行評価連動型金銭報酬)
サステナビリティに関する重点領域の取組は、取締役の業務執行評価連動型金銭報酬の評価対象項目としています。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおりです。また、執行役員についても、業務執行を兼務する取締役と同様の評価制度を適用しています。
なお、不二製油グループ本社株式会社及び不二製油株式会社の管理職制度においては、経営と視点を合わせた目標設定を行うためのガイドラインを策定しています。このガイドラインに則して、短期の利益目標のみならず、中期経営計画で掲げる非財務領域、たとえば人的資本やその他サステナビリティに関する項目等を目標として設定し、業績目標含め適切なウェイトで評価することとしています。
(3)戦略
① ESGマテリアリティにもとづく経営戦略
当社バリューチェーン上の「サステナビリティ関連のリスク及び機会」に係わる重要な社会課題としてESGマテリアリティを特定し、各事業で課題解決を推進していくための経営戦略ツールとして活用しています。また、ESGマテリアリティとその進捗を取締役会がモニタリングし、中長期のグループの方向性を決定しています。
ESGマテリアリティに対し、「ポジティブ・インパクトの創出」あるいは「ネガティブ・インパクトの低減」に寄与する具体的な事業活動を推進することで、事業機会の創出及び事業リスクの低減を図っています。
なお、ESGマテリアリティへ取り組む上で基本的なグループの姿勢をまとめた各種方針・規範を制定しています。各種方針・規範一覧は以下のURLよりご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/sustainability/policy/
② ESGマテリアリティの特定
ESGマテリアリティは、新たな社会課題の把握とステークホルダーエンゲージメントに基づき毎年レビューし、特定しています。2023年度のESGマテリアリティは、「不二製油グループが社会・環境に与える影響度」と「社会・環境課題が不二製油グループに与える影響度」の2軸から成るマテリアリティマップにより、各マテリアリティの重要性を3段階で評価・特定し、サステナビリティ委員会における審議及び取締役会の承認を経て決定しました。(注)
特定されたESGマテリアリティは管掌役(CxO及び担当部門長)のもと、具体的な目標や対応施策、推進責任者を定め、取組を推進しています。
(注)ESGマテリアリティマップ、及びESGマテリアリティの特定プロセスの詳細は、サステナビリティレポートをご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/sustainability/materiality/
2023年度は以下のESGマテリアリティマップでESGマテリアリティを特定し取組を推進しました。
※1 ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン
※2 ガバナンス・リスク・コンプライアンス
ESGマテリアリティマップ及びESGマテリアリティの特定プロセスの詳細は、サステナビリティレポートをご参照ください。(2024年度のESGマテリアリティに関する情報は2024年9月公開予定)
https://www.fujioilholdings.com/sustainability/materiality/
③ ESGマテリアリティと具体的な取組
2023年度は、ESGマテリアリティに関し、以下の取組テーマを推進しました。
(サステナブルな食資源の創造、健康と栄養)
将来懸念される食資源やタンパク質の不足を解消する食資源の創造、並びに高齢者の心身の健康課題の解消等、健康と栄養に寄与する研究及び製品開発に注力しています。詳細は「6 研究開発活動」に記載のとおりです。
また、中期経営計画「Reborn 2024」の基本方針「事業基盤の強化」の「挑戦領域への展開」において、サステナブルな食の未来へ貢献し新しい価値を創出することで高収益・高成長を果たせる次世代事業の展開に取り組んでいます。詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
(サステナブル調達)
当社グループは、食のバリューチェーンの川中に位置し、顧客である食品メーカー等に食品中間素材の販売を行っています。「サステナブルな食の未来」の実現に向け「サステナブルな食のバリューチェーン」を構築するため、社会課題を解決していく上で鍵となるサプライヤーや顧客とともに、環境保全、人権尊重、公正な事業慣行、リスクマネジメント等に取り組み、持続可能な食品素材を提供しています。
調達に関するグループの上位方針「サプライヤー行動規範」及び主原料であるパーム油、カカオ、大豆及び戦略原料であるシアカーネルについて原料別の責任ある調達方針を掲げ(注1)、中長期目標とKPI(注2)を公表し、取組を推進しています。
なお、中期経営計画「Reborn 2024」においても、当該目標とKPIの達成に注力することを掲げ、サステナブルなパーム油やチョコレートの供給体制の強化を進めています。詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
(注)1.「サプライヤー行動規範」及び原料別の責任ある調達方針は以下のURLよりご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/sustainability/procurement/
詳細は「(4)リスク管理」に記載のとおりです。
2.各原料別の中長期目標とKPIにつきましては「(5)指標及び目標」に記載のとおりです。
(気候変動、水資源、サーキュラーエコノミー)
当社グループの事業活動は、自然環境や生態系の恩恵を受けると同時に、気候変動や生物多様性に影響を与えており、気候変動や生物多様性の喪失は事業継続上のリスクです。(注1)
当社グループは、2015年10月に「環境基本方針」(注2)を制定しています。2018年策定の「環境ビジョン2030」(注3)では、グループ全体のCO2排出量・水使用量・廃棄物量の削減に関する2030年目標を掲げ、環境負荷を低減する取組を加速させています。中期経営計画「Reborn 2024」においては、当該目標とKPIの達成への注力と同時に一部環境目標の見直しを進めています。また、2023年3月に制定した「不二製油グループ生物多様性方針」に基づき、バリューチェーン上の生物多様性への負の影響を回避または軽減を図り、自然生態系の保全と回復に取り組んでいます。詳細は「(4)リスク管理」に記載のとおりです。
(注)1.TCFDにつきましては「(4)リスク管理」に記載のとおりです。
2.「環境基本方針」は以下のURLよりご参照ください。https://www.fujioilholdings.com/pdf/sustainability/policy/sqe_policy210401.pdf
3.「環境ビジョン2030」につきましては「(5)指標及び目標」に記載のとおりです。
(製品の安全性と品質)
当社グループは、安全・安心な製品を社会に提供することを前提に事業活動を展開しています。不二製油グループでは「品質基本方針」(注)を定め、製品安全と安定品質の製品出荷を最優先に、製品設計からお客様にお届けするまでの品質保証体制の確立と強化に努めています。具体的には「品質保証規程」に基づく品質及び食品安全マネジメントの強化、従業員の継続的な品質意識向上のための活動を推進しています。
(労働安全衛生)
従業員の安全を確保することは企業の社会的責任であり、持続可能な経営を行う上での前提条件です。「安全衛生基本方針」(注)に基づき、不二製油グループの従業員及び事業所内で働く全ての方々の命を守るとともに、労働災害ゼロの達成を目指しています。
(注)「品質基本方針」「安全衛生基本方針」は以下のURLよりご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/pdf/sustainability/environment/management.pdf
(DE&Iの実践、人材確保・育成)
多様化する顧客ニーズや価値観に対応し、イノベーションを創出するには、多様な価値観を受け入れ、個性を発揮できる職場環境を整えることが重要です。全ての人材が最大限に能力を発揮できるよう、従業員の多様性を尊重します。また、事業競争力を高めていくためには、新たな価値を創出する人材の確保と、各人に期待される技術やスキルの育成が、当社グループと従業員双方の成長にとって要となります。従業員の自律とエンゲージメントを促進する施策と組織風土醸成に取り組んでいます。詳細は「(6)人的資本・多様性」に記載のとおりです。
(GRC)
不確実性が高い事業環境下では、レジリエンスを高め、リスクに強い事業経営を行うことが重要です。BCPの強化、情報セキュリティの強化、コンプライアンスの強化といったリスクの発生、並びにリスク発生時の影響を最小化する取組等、グループのガバナンス強化により企業価値向上を目指しています。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりです。
(4)リスク管理
当社グループのリスクマネジメント体制の全体像の詳細は、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
また、「(3)戦略」で記載したESGマテリアリティに加え、サステナビリティ関連リスク及び機会を当社バリューチェーン全体で包括的に評価し対応するプロセスとして、以下を実施しています。
① 人権リスクへの対応
(人権デュー・ディリジェンス)
当社グループは「不二製油グループ人権方針」を掲げ、事業活動が影響を及ぼし得る当社グループ内及びサプライチェーン上の人々の人権尊重責任の実行方針を示し、当方針に基づき人権デュー・ディリジェンスを実施しています。また、人権デュー・ディリジェンスの取組において、事業活動が及ぼし得る人権への負の影響を特定・評価し、優先的に対処すべき重要な課題を特定するため、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」で提唱されるプロセスに則り、外部の有識者の助言を得て、人権インパクトアセスメントを実施しています。
第2回インパクトアセスメントで特定した人権リスクへの対策の進捗については、サステナビリティレポートをご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/sustainability/human_rights/
(救済の実施)
・内部通報制度
国内グループ会社においては、不二製油グループ社内通報窓口(2006年10月設置)及び社外通報窓口(法律事務所、2008年2月設置)を運用しています。また、特定分野の協力会社を対象とした通報窓口としては、適正な取引確保の観点で公正取引ヘルプライン(2019年1月設置)を運用しています。
海外グループ会社においては、グループ会社従業員向けの内部通報制度 不二製油グループコンプライアンス・ヘルプライン(2015年5月設置)を運用しています。一部の海外グループ会社には、上記に加え自社単独の内部通報制度を運用している会社もあります。
国内外いずれにおいても、通報者の秘密・匿名性を確保し、24時間・365日受け付ける等、通報しやすい環境を整備しています。通報内容については速やかに調査し、必要な是正措置や通報者へのフィードバックを行っています。
不二製油グループ本社の内部通報規程では、通報者の秘密・匿名性の確保を保証し、また通報したことを理由に解雇及び不利益に取り扱うことを禁止しています。通報者に対して不利益な取り扱いや嫌がらせ等をした者には、就業規則等に従い処分を課すことができると定めています。
内部通報制度の詳細は以下のURLよりご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/about/governance/compliance/
・サプライチェーン上の人権・環境リスクに対応するグリーバンス(苦情処理)メカニズム
「責任あるパーム油調達方針」を実現する目的で、2018年5月にグリーバンス(苦情処理)メカニズムを構築・公表しました。グリーバンスメカニズムは、ステークホルダーから当社グループに提起されたサプライチェーン上の環境・人権問題について、「責任あるパーム油調達方針」に基づいてパートナーとともにサプライヤーへエンゲージし、問題を改善する仕組みです。
当社ウェブサイトでは、グリーバンス手順書を掲載し、エンゲージ対象企業の定義や、グリーバンス対応プロセスを公開しています。また、四半期に一度、受け付けたグリーバンスへの対応状況を更新し、ステークホルダーへ情報を開示しています。
グリーバンスメカニズムについては以下のURLより当社ウェブサイト(英語)をご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/en/sustainability/grievance_mechanism/
② 気候変動リスクへの対応
当社グループは、2019年5月にTCFD(気候関連財務情報タスクフォース)へ賛同を表明しています。TCFDの提言に基づき、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4項目について、積極的に情報開示しています。
(TCFDの提言に基づく4項目の情報開示)
a.ガバナンス |
・ESG担当部門長の管掌のもと、全社リスクマネジメント体制において気候変動リスク・機会を管理。 ・TCFDの提言に基づくシナリオ分析を実施し、経営会議での決議を経たのち取締役会にて承認(年1回以上)。 |
b.戦略 |
(ⅰ) 国内グループ会社、主要な海外グループ会社を対象に、TCFDが提言する気候変動シナリオ分析、気候変動リスク・機会の選定、財務インパクトの定性・定量評価を実施。(詳細は「気候変動リスク・機会及び財務インパクトの影響度評価」に記載のとおりです。) (ⅱ) 社会での環境問題を重視する価値観が浸透する中、ミレニアル世代・Z世代を中心とした植物性食品消費の活発化、加えて世界の食の変容や人口増加によるタンパク質の供給量不足を補うべく、プラントベースフード(植物性食品)市場拡大が見込まれる。当社グループは不二製油グループ憲法のビジョン「植物性素材でおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来を共創します。」のもと、原料のサステナブル調達による環境保全への配慮、当社グループが強みを持つ植物性素材の提供によって、脱炭素社会における社会課題の解決に取り組む。 |
c.リスク管理 |
・経営会議において全社重要リスクの選定、及び対応策の立案、実施、評価・改善等を行う全社リスクマネジメント体制を構築。 ・気候変動リスクも全社重要リスクの一つと位置付け、全社リスクマネジメント体制で管理。対応内容は取締役会に報告(年1回以上)。 |
d.指標と目標 |
・2030年目標(注1):CO2排出量の削減 スコープ1+2 総量40%削減(グループ全体)(基準年:2016年) スコープ3(カテゴリ1)総量18%削減(グループ全体(注2))(基準年:2016年) ・「環境ビジョン2030」の目標達成に向け、生産現場における省エネ活動やエネルギー使用量の少ない新設備の導入、再生可能エネルギーの使用等へ積極的に取り組む。 また、スコープ3の中で最も排出量が多いカテゴリ1の削減に向け、サプライヤーエンゲージメントに取り組む。 ・2022年度、不二製油㈱にてインターナルカーボンプライシング(注3)をテスト導入した。今後、全グループ会社に展開し、投資計画の策定・省エネ推進へのインセンティブ・投資意思決定の指針等に活用予定。 |
(注)1.スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出
スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
スコープ3:事業者の活動に関する他社の排出(カテゴリ1~15)
カテゴリ1:購入した製品・サービス
詳細はサステビリティレポートをご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/sustainability/environment/management/
2.INDUSTRIAL FOOD SERVICES PTY LIMITED(オーストラリア)は除く。
3.インターナルカーボンプライシング:企業が独自に炭素価格を設定し、企業の低炭素投資・対策を推進する仕組み
<気候変動リスク・機会及び財務インパクトの影響度評価>
③ 生物多様性リスクへの対応
当社グループの事業活動は豊かな自然環境や生態系の恩恵を受けると同時に、気候変動だけでなく生物多様性にも影響を与えています。2022年度制定の「不二製油グループ生物多様性方針」(注)に基づき、世界各地の原料産地や事業拠点で、ステークホルダーとともに、生物多様性の保全と回復に向けた取組を推進しています。
(注)「不二製油グループ生物多様性方針」は以下のURLよりご参照ください。https://www.fujioilholdings.com/pdf/sustainability/policy/biodiversity.pdf
(5)指標及び目標
当社グループでは、サステナビリティに関する指標及び目標として、以下を設定しております。
① ESGマテリアリティ
各ESGマテリアリティについて、管掌者及び推進責任者を定め、以下のような具体的な目標や施策、取組を推進しています。
その他の取組テーマの指標及び目標についてはサステナビリティレポートをご参照ください。
https://www.fujioilholdings.com/sustainability/materiality/
(サステナブル調達)
主原料及び戦略原料である以下の4つの原料につき、持続可能な調達を実現するための中長期目標とKPIを設定し取組を推進しています。
(環境ビジョン2030)
2030年に達成を目指す「環境ビジョン2030」において、グループ全体のCO2排出量・水使用量・廃棄物量の削減及び資源リサイクルに対するコミットメントを表明し、環境への取組を推進しています。
② 中期経営計画における非財務KPI
中期経営計画「Reborn 2024」における経営目標において非財務KPIを掲げています。
詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)目標とする経営指標」に記載のとおりです。
(6)人的資本・多様性
当社グループは、世界の食への貢献、グローバル化を進めてきたことで連結従業員総数のうち約7割が海外エリアの従業員となりました。当社グループが社会に貢献し、成長し続けるには、多様な人材が活躍できる環境や風土を整えることが重要であると考えます。
企業の活動を支えるのは人材であり、企業の持続的な成長を支える大切な財産です。多様な人材が成長しながら、いきいきと挑戦と革新に取り組み、一丸となって新しいビジネスや技術、製品を生み出し続けることがグループの発展につながると考えております。
① 事業戦略と連動する人的資本の考え方
当社グループにおきましては、近年、海外におけるM&Aによる事業拡大や、新市場への成長投資、資本効率の改善のための事業・資産譲渡等を進めてまいりました。また、当年3月には、連結子会社であるBlommer Chocolate Companyの事業基盤と収益力の再構築を図るべく、構造改革の実施を公表いたしました。これらは当社グループがグローバルな食品メーカーとして世界の食に貢献し、持続的に企業価値を向上させるためであります。
このような変化の中で、不二製油グループ憲法のミッションを達成し、持続的にグループを成長させることは、不二製油グループの多様な人材の能力の発揮により実現できると考えております。当社グループのグローバルで多様な人材が、ビジョンの実現に向けて一体となって力を最大限発揮できるよう、成長の機会の提供と職場環境の整備を行ってまいります。
② 人材戦略
不二製油グループ憲法のビジョンの実現に向け、中長期的な視点で人材育成に取り組んでおります。
当社グループでは、人材戦略の目標を「グローバルに貢献する食品メーカーとしてグループと従業員双方が持続的に成長し企業価値の向上を実現する」としております。
人材戦略の目標を実現するためには、多様な人材がそれぞれの強みを発揮して主体的に挑戦し続け、一つのチームとなって企業価値の向上に向けて活躍することが必要です。当社グループでは、中期経営計画「Reborn 2024」で、サステナビリティに関する方針の一つとして「人材活用」を掲げ、人材の確保と育成、能力を活かす適正配置、専門性を最大限に活かす人事制度の設計と運用、及びダイバーシティを深化させたDE&Iの推進により、人材戦略の目標達成に向けて取り組んでおります。
人材の成長と能力の発揮は中長期的に時間をかけて進めていくものと認識しておりますが、当社グループの人材に係る活動は、グループの経営計画や事業戦略に沿い、状況変化に柔軟に対応してまいります。
当社グループの人材戦略のイメージは次のとおりです。
(「Reborn 2024」人材活用)
中期経営計画「Reborn 2024」の3つの基本方針のうち、「サステナビリティの深化(経営戦略と一体化したサステナビリティ戦略)」のテーマのひとつに「人材活用」を掲げ、以下の3つの方針のもと取組を進めております。
中期経営計画における方針① グローバル経営を支える人材の確保・育成・適正配置
改善・改革マインドを持って自律的に行動し、多様かつ高度な専門性と能力を発揮し、継続的に成果を出す組織を目指し、優秀な人材の確保や、一人ひとりが自律して能力を向上させるためのキャリア支援等の活動に注力しております。また、世界で事業を継続的に推進・拡大するための要となる、グローバルに力を発揮できる人材の登用・育成を進めております。
中期経営計画における方針② DE&Iの推進
複雑で急速に変化するビジネス環境に対応していくためには、多様な人材が求められ、個性や能力を最大限に活かすことが重要と認識しております。そのため、当社グループでは、これまでのダイバーシティ推進を進化させ、DE&Iとして活動を強化しております。
中期経営計画における方針③ コミュニケーションの強化
多様な人材が成長できる労働環境の整備として、経営層とグループ従業員の対話機会の増加、経営への参画意識の向上に向けた活動、健康経営等、グループとしての一体感の醸成に努めております。
③ 人事施策
人材戦略の目標を達成するために、中長期的には不二製油グループ憲法のビジョンを実現するための施策と、経営環境に応じて事業戦略と連動した施策をタイムリーに設定しております。
主な施策
・経営人材候補の育成 |
:重要ポストのサクセッションに向けた選抜人材の育成 |
・人材登用・採用 |
:海外勤務ローテーション、キャリア人材の採用、シニア層の活躍支援 |
・DE&I |
:グループ会社の経営層における外国人・女性の登用 |
・労働環境整備・ウェルビーイング |
:健康経営、不二製油グループ人権ガイドラインの策定 |
・人事制度設計・運用 |
:個々の専門性を最大限に活かす人事制度の導入 |
グループの事業活動を継続し、成長を支えるため、経営人材として、執行役員やグループの主要会社の経営ポストを担う人材を育成しております。また、事業戦略に応じたキャリア人材の採用や、将来に向けた計画的な人事ローテーションを行うとともに、熟練社員の知見と技術を次世代に伝えるべくシニア層が活躍できる制度を整備しています。
当社グループがグローバルに人的資本価値を最大に発揮するため、多様な従業員の力を経営に活かして、グループの競争力の確保、継続的な企業価値の向上につなげていきたいと考えております。人権や価値観を尊重し、DE&Iの取組を進め、広くオープンな成長の機会と、実績や能力の客観的な評価で多様性を向上させてまいります。また、各種研修や教育等の機会を通して情報共有を行い、全従業員に対し、等しく成長の機会を提供しています。
(エンゲージメントサーベイの実施と課題認識)
不二製油グループでは、2023年度にエンゲージメントサーベイの実施を開始いたしました。
不二製油グループ本社㈱及び不二製油㈱の従業員を対象に行ったサーベイでは、「職務」「自己成長」「健康」「支援」「人間関係」「承認」「理念戦略」「組織風土」「環境」の9分野についてそれぞれ評価が行われました。2023年度のサーベイでは、従業員のミッション・ビジョン等の理念に対する共感や、経営方針や事業戦略への理解、納得感や自社事業への誇り等を評価する「理念戦略」のスコアが他分野と比較して低い傾向にあり、大きな課題であると認識しています。理念及び戦略は、不二製油グループ憲法や経営計画、事業戦略等の、不二製油グループの考えの中心となりグループの方向性を決めるものであり、これらへの従業員の深い認識と理解、共感がグループの成長には不可欠であると認識しております。従業員が不二製油グループの一員であることに誇りを持って働くことができ、グループと個人の両方が成長できる不二製油グループとなるよう、サーベイの結果を活用したエンゲージメントの向上に一層注力してまいります。
(コミュニケーションの機会の提供、「FUJI Connect」による従業員への情報共有)
上述のとおり、エンゲージメントサーベイでは、主に「理念戦略」に課題があると認識をしており、コミュニケーションの機会の提供や情報の共有等の対応を進めることによりグループ全体のエンゲージメントの向上を図ってまいります。
グループトップである当社代表取締役社長をはじめとした経営メンバーとの直接の対話の機会の創出、業績や事業に関する説明会の開催、グループウェブコミュニケーションツール「FUJI Connect」での情報発信、対面でのグループミーティングの開催、ウェブを活用した相互コミュニケーション等、会社の方針や事業状況を知る機会を積極的に増やしています。
不二製油グループが持続的に成長するためには、従業員が企業と自ら両方の成長のために多様性を発揮できる環境のなかで、グループの経営目標や経営戦略を理解、共感し、一人ひとりがそれぞれの役割を認識して積極的に活動することが重要と考えております。
また、昨今の不二製油グループを取り巻く事業環境においては、事業領域の拡大や急速な市場環境の変化に加え、コロナ禍を経た就業環境の変化により、コミュニケーションの重要性が一層高まっております。経営メンバーとグループ従業員、従業員同士が、活発なコミュニケーションを行い、全従業員が一体となっていきいきと働ける健全な企業風土の醸成に努め、経営参画意識の向上を目指します。
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(上写真)グループトップをはじめ経営メンバーが各拠点・グループ会社に赴き、対面での交流、意見交換を通して、経営目標、経営戦略の理解と浸透、経営参画意識の向上につなげています。
ウェブ上のグループコミュニケーションの場として「FUJI Connect」を開設しております。トップメッセージの発信、市場状況、グループ各社の活動紹介等を掲載し、経営目標、経営戦略の伝達と理解・浸透、グループの一体感の醸成、経営メンバーと従業員、グループ従業員間のコミュニケーションに活発に活用されています。 従業員のモバイル端末や会社のパソコン等からアクセスができる、身近なコミュニケーションツールです。 (右写真)グループトップの新年ウェブメッセージ |
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(下写真)グループ各社のトップのメッセージを掲載
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(人的資本に関する指標及び目標)
不二製油グループ本社㈱及びグループの中核の事業会社である不二製油㈱を指標の対象としております。
指標 |
実績 |
目標 |
年次有給休暇取得率 |
(2022年度 73.9%) 2023年度 73.2% |
2025年度まで65%以上を継続 |
新卒採用男女比率 (生産職を除く) |
(2022年度 男性 4.0:女性 1) 2023年度 男性 0.9:女性 1 2024年度 男性 0.8:女性 1 |
男女比率 1:1 |
育児休業取得率(男女計) |
(2022年度 64.5%) 2023年度 75.9% |
2025年度 80% |
・年次有給休暇取得率
2021年に、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画におきまして、従業員の仕事と生活の調和を尊重しながら能力を十分に発揮できる環境を計る指標として有給休暇取得率目標を設定しております。2025年度まで65%以上を継続することを目標にしており、2023年度は73.2%の取得率となりました。今後も心身の健康を保つためのリフレッシュの機会としての有給休暇の高い取得率目標の達成を継続したいと考えております。
・新卒採用男女比率(生産職を除く)
「第1 企業の状況 5 従業員の状況(4)多様性に関する指標」に記載のとおり、管理職に占める女性労働者の割合の向上の基礎となる指標として設定しております。女性の管理職比率が10%台である理由の一つとして、全体従業員の女性比率が低いことが挙げられます。生物的な体格や体力の差により生産職における男性従業員の比率が大きくなりますが、生産職以外の新卒採用男女比率の目標を1:1とすることで従業員の男女比率を徐々に均等に近づけ、ひいては能力の公正な評価を通じて管理職における男女比率も1:1に近づけていきたいと考えております。
2024年度の新卒採用における生産職を除く男女人数比は、上記の表のとおり女性1に対し男性0.8でした。また、生産職を含む全体の男女比率につきましては、男性54%、女性46%であり、男女の人数に顕著な偏りはありませんでした。
・育児休業取得率(男女計)
2025年度に80%の取得を目標として設定しております。関連指標として「第1 企業の概況 5 従業員の状況(4)多様性に関する指標」に男性労働者の育児休業等の取得状況を記載しております。不二製油グループ本社㈱及び不二製油㈱の2023年度における男性労働者の育児休業等の一人当たり取得日数は15日でした。今後も従業員の育児休業の取得を促進してまいります。
(健康経営への取組)
当社グループの健康経営への取組は、経済産業省及び日本健康会議より以下の評価を得ております。
・経済産業省及び日本健康会議 健康経営優良法人2024 大規模法人部門(ホワイト500)
不二製油グループ本社㈱(7年連続)、不二製油㈱(7年連続)
・経済産業省及び日本健康会議 健康経営優良法人2023 大規模法人部門
㈱フジサニーフーズ(6年連続)
・経済産業省及び日本健康会議 健康経営優良法人2022 中小規模法人部門
オーム乳業㈱(6年連続)
詳細は以下のURLよりご参照ください。
サステナビリティレポート「従業員の健康維持・促進(健康経営)」
https://www.fujioilholdings.com/sustainability/health/
不二製油グループ本社㈱ ニュースリリース
「健康経営優良法人2024 大規模法人部門(ホワイト500)」に認定されました
https://www.fujioilholdings.com/pdf/news/2024/20240311_white500.pdf
不二製油㈱ウェブサイト「健康経営」
https://www.fujioil.co.jp/company/health/
不二製油㈱ウェブサイト「健康経営」内「健康白書2023」
https://www.fujioil.co.jp/pdf/company/health/0901healthwhitepaper-2023.pdf