事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 23,533 | 100.0 | 2,177 | 100.0 | 9.2 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループは、上下水道を中心とした水に関する事業に特化して1959年に設立した建設コンサルティング事業者であり、建設コンサルティング事業の単一セグメントであります。設立以来、上下水道を中心とした水のコンサルティング事業を展開してまいりました。現在2025年度を目標とする「中期経営計画2025」を策定しており、その基本方針を「水のインパクトカンパニー」といたしました。これは目指す世界観を表したものであり、「水に関する社会問題の解決を通して経済的成長を実現する会社を目指す」ことを意味しております。
(1)事業概要
当社グループは、上下水道等のライフライン、河川・砂防等の防災関連等の「社会インフラ」の整備において、主に官公庁などの公的機関から発注を受け、調査・設計等に関わる技術的なコンサルティングを行っております。具体的には、水道部門や下水道部門における調査・計画や設計・工事監理等のほか、河川部門(河川、湖沼、ダム、海域・沿岸の治水、利水、環境保全)、環境部門(上下水道・河川事業の水質・環境関連、環境評価・保全、防災及び廃棄物対策)、建築部門(上下水道事業に係る施設)、機電部門(上下水道事業に係る施設)等の事業部門を抱え業務を行っております。海外案件においても、JICA(独立行政法人国際協力機構)もしくは円借款などを通じて東南アジア、インド、さらにはアフリカなどの各国政府機関などからの受注実績も有しております。
当社グループに所属する技術者は、特に水にフォーカスした企画や調査計画、設計に関する技術コンサルティングサービスを行っており、発注者に報告書等を納品しております。
また近年では、官から民への流れが加速しており、PPP(注1)等の手段の活用にも取り組んでおります。国内においては、自治体の事業運営の支援拡大(発注支援業務等含む)や民間の事業会社内での当社の役割も拡大しています。2021年には日本初の大型水インフラコンセッション事業である宮城県上工下水一体官民連携運営事業に参画するとともに、2023年には秋田県内全市町村と共同出資による広域補完組織を立ち上げました。更に2024年には、全国初となる上下水道分野におけるウォーターPPP[レベル3.5](注2)に対応するため、当社を代表企業として、特別目的会社である株式会社Rifレックス(現連結子会社)を設立しました。
このように当社グループは、長年にわたり培ってきた高い技術力で、様々な社会課題へのソリューションを提供します。
※当社グループが提供する業務対象のイメージ図とソリューションの具体例
(2)当社グループの強み(競争優位性)
① 中央官庁や地方自治体との信頼関係と実績
当社は国の政策策定支援業務にも携わり、国の制度を熟知していると認識しています。そのため、国の方針に従って整備を行う地方自治体の方々からも継続的にご発注をいただいております。なお第67期連結会計年度の売上高23,533,494千円のうち、21,902,656千円(93.1%)は官公庁案件となっております。
② 幅広い案件へ対応できる総合力と豊富な人材
土木、建築、建築設備、機械、電気、水質、情報等の多様な工種別の専門家が案件ごとにチームを組成し、幅広い業務に対応いたします。
③ 先進的な課題へ対応するための技術力
官公庁から発注される案件に応じた有資格者を配置することが求められており、当社グループは専門知識を持った経験豊富な人材を有しております。
※2024年12月31日現在で複数部門の資格を保有する者をそれぞれカウントした延べ人数(単体)
当社グループには、子会社5社(うち連結子会社4社)、持分法適用関連会社が2社含まれます。それぞれ当社との業務受委託の関係にある他、業務的もしくは地理的な成長可能性を探る役割を担っております。
なお、当社グループにおける主要な関係会社は、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しております。
事業の系統図は次のとおりであります。
(注1)PPP(Public Private Partnership)/PFI(Private Finance Initiative)とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を行政と民間が連携して行うことにより、民間の創意工夫等を活用し、財政資金の効率的使用や行政の効率化等を図るものであり、指定管理者制度や包括的民間委託等、様々な方式があります。
(注2)ウォーターPPP[レベル3.5]とは、2023年6月に内閣府が公表した「PPP/PFI推進アクションプラン」期間の10年間(2022年~2031年)において、水道、工業用水道、下水道のコンセッション(ウォーターPPP[レベル4])に段階的に移行するための官民連携方式(管理・更新一体マネジメント方式)のことです。
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、22,948百万円と前連結会計年度末に比べ1,451百万円増加いたしました。
(資産)
流動資産は18,760百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,399百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金の増加727百万円、契約資産の増加703百万円、貸倒引当金の減少102百万円、完成業務未収入金の減少82百万円等によるものであります。
固定資産は4,187百万円となり、前連結会計年度末に比べ52百万円増加いたしました。これは主に、機械装置及び運搬具の増加204百万円、工具、器具及び備品の増加121百万円、建設仮勘定の減少65百万円、投資有価証券の減少183百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、8,619百万円となり、前連結会計年度末に比べ372百万円増加いたしました。これは主に、賞与引当金の増加424百万円、未払法人税等の増加181百万円、流動負債のその他の増加206百万円、退職給付に係る負債の減少486百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、14,328百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,079百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,491百万円を計上したこと、配当金の支払による減少593百万円等によるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善し緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、急激な為替変動や物価上昇、地政学的なリスクの高まりにより、景気の先行きは不透明な状況が継続いたしました。このような経済環境の中、当社グループが属する建設コンサルティング事業では、国土強靭化の必要性から公共事業関係費が安定的に推移しており、2025年度以降も継続的・安定的な国土強靭化の取り組みを進めるための「国土強靱化実施中期計画」策定に向けた改正国土強靭化基本法が成立し、事業環境は堅調に推移いたしました。
当社グループは、このような経営環境のもと、インフラ施設の耐震化や機能維持等に注力することにより、当連結会計年度における連結受注高は23,921百万円(前期比0.4%減)、連結受注残高は22,692百万円(前期比2.2%増)、連結売上高は23,533百万円(前期比7.5%増)となり、損益面では、営業利益は2,176百万円(前期比16.5%増)、経常利益は2,175百万円(前期比32.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,491百万円(前期比35.2%増)となりました。
当社グループは建設コンサルティング事業の単一セグメントでありますが、当社グループの業績を事業内容ごとに示すと、次のとおりであります。
(上水道事業)
上水道事業では、PPP関連業務、施設再構築に係る更新調査・設計、国土強靭化に関連した災害対策業務等に取り組んでまいりました。この結果、売上高は8,231百万円(前期比5.4%増)となりました。
(下水道事業)
下水道事業では、PPP関連業務、施設再構築に係る更新調査・設計、国土強靭化に関連した災害対策業務等に取り組んでまいりました。この結果、売上高は11,593百万円(前期比6.2%増)となりました。
(河川事業その他)
河川事業その他では、治水・利水・環境、国土強靭化に関連した災害対策業務等に取り組んでまいりました。加えて、小水力発電等、水を起点とした新規事業も実施しました。この結果、売上高は3,708百万円(前期比17.6%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ727百万円増加し、9,774百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は1,502百万円(前期は856百万円の使用)となりました。
これは主に増加要因として税金等調整前当期純利益2,175百万円、賞与引当金の増加額356百万円、減価償却費299百万円等があった一方で、減少要因として売上債権及び契約資産の増加額619百万円、法人税等の支払額532百万円、退職給付に係る負債の減少額486百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は202百万円(前期は583百万円の獲得)となりました。
これは主に増加要因として有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入254百万円等があった一方で、減少要因として固定資産の取得による支出414百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は561百万円(前期は288百万円の獲得)となりました。
これは主に減少要因として配当金の支払額593百万円等があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは建設コンサルティング事業の単一セグメントでありますが、受注及び販売の実績については、上水道事業、下水道事業、河川事業その他の3事業に区分して記載しております。
a.生産実績
当社グループは建設コンサルティング事業を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を事業内容ごとに示すと、次のとおりであります。
事業内容 |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
|||
受注高 (千円) |
前期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前期比 (%) |
|
上水道事業 |
7,917,696 |
86.3 |
9,404,951 |
97.2 |
下水道事業 |
12,719,057 |
112.9 |
11,270,336 |
110.1 |
河川事業その他 |
3,284,267 |
92.0 |
2,017,175 |
88.0 |
合計 |
23,921,021 |
99.6 |
22,692,463 |
102.2 |
(注)グループ会社間取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業内容ごとに示すと、次のとおりであります。
事業内容 |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
|
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
上水道事業 |
8,231,849 |
105.4 |
下水道事業 |
11,593,219 |
106.2 |
河川事業その他 |
3,708,426 |
117.6 |
合計 |
23,533,494 |
107.5 |
(注)1.グループ会社間取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
地方共同法人日本下水道事業団 |
2,447,954 |
11.2 |
2,765,756 |
11.8 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり、決算日における財政状態及び会計期間における経営成績に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、この見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費及び外注費等の営業費用であります。運転資金について、自己資金及び必要に応じた金融機関からの借入等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して
当社は、「水のインパクトカンパニー 水に関する社会問題の解決を通じて経済的な成長を実現する会社」を目指す姿として掲げ、事業を拡大しております。
当社がこの実現に向け、VISION(目指す世界観)である「水のインパクトカンパニー」となるためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対して、経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最善の経営方針を立案していくことが必要であると認識しております。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑦ 経営方針、経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、主な経営指標として売上高営業利益率、自己資本利益率を重視しております。当連結会計年度における各指標の計画比の達成率は以下のとおりであり、引き続き計画達成に向けて対処すべき経営課題の改善を図りながら、経営戦略を推進してまいります。
|
2024年12月期(計画) |
2024年12月期(実績) |
売上高営業利益率 |
8.6% |
9.2% |
自己資本利益率 |
10.1% |
10.9% |
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループは、建設コンサルティング事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【関連情報】
1 製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
顧客の名称又は氏名 |
売上高(千円) |
関連するセグメント名 |
|
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
||
地方共同法人日本下水道事業団 |
2,447,954 |
2,765,756 |
建設コンサルティング事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。