事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
いきなり!ステーキ事業 | 13,847 | 47.5 | 874 | 56.2 | 6.3 |
レストラン事業 | 672 | 2.3 | -32 | -2.1 | -4.8 |
商品販売事業 | 66 | 0.2 | -12 | -0.8 | -18.2 |
その他 | 14,587 | 50.0 | 725 | 46.6 | 5.0 |
事業内容
3【事業の内容】
事業内容は次のとおりであります。
当社は、一般的に高級料理といわれるステーキやその他肉類を中心とした加熱料理を、感熱センサー付電磁調理器を用いた独自の店舗運営システムにより、手頃な価格で素早くお客様に提供する「いきなり!ステーキ」店舗の展開を主力事業としております。
当社は「いきなり!ステーキ」を柱として、オーダーカットステーキ店の「炭焼ステーキくに」、とんかつ店の「こだわりとんかつ かつき亭」のレストラン事業や、とんかつソース、冷凍いきなり!ガーリックライス・いきなりステーキセット等の商品販売事業を行っております。
(1)いきなり!ステーキ事業
ビジネス街でポピュラーな立ち飲み食いでステーキとワインを楽しむスタイルをコンセプトにレストラン業態としてスタートした後、独立した業態となりました。
お肉の定量カットに加え、「炭焼ステーキくに」同様にお客様の目の前で好みの分量に切り分けてステーキを提供するオーダーカット制にも対応しており、また、メニューアイテムの絞り込みによりコストパフォーマンスを追求しております。
来店回数に応じてお得なサービスが受けられる「肉マイレージ」の導入や、テイクアウト・デリバリーのサービスなど、中長期的な成長への基盤とする業態として当社の直営、FC及び委託事業として運営しております。
FC事業は、FC加盟契約者の開拓、FC加盟契約者の出店先店舗物件開発、店舗施工管理、店舗機器や食材の販売、店舗運営ノウハウの提供などを行っております。当社はFC加盟契約者から加盟契約金、食材の卸売販売代金、ロイヤリティ等を受領しております。
直営事業は、店舗を直接当社で運営する事業であります。主に新たな商品やサービスのテスト導入や、加盟店の人材教育・研修の場として、また、お客様の声や商品・サービスに対する反応の変化等を直接把握し、新たなノウハウをFC加盟店に提供する基地として位置づけております。
委託事業は、当社所有店舗の運営を受託者が行い、店舗の業績に応じて受託者に業務委託料を支払うものであります。受託希望者は、店舗研修を受け、接客や調理、店舗管理等の店舗運営者として必要な技能・知識を習得した後、店舗運営を受託します。受託後も当社本部による運営支援を受けて業務を遂行します。
(2)レストラン事業
お客様の目の前で好みの分量に切り分けてステーキを提供するオーダーカットステーキ店の「炭焼ステーキくに」、とんかつ専門店の「こだわりとんかつ かつき亭」を当社の直営、FCとして運営しております。
レストラン事業にて蓄積されたノウハウやメニューを、いきなり!ステーキ事業にも活用しております。
(3)商品販売事業
ネットショップ販売を主流として、冷凍ハンバーグ、冷凍いきなり!ガーリックライス、いきなり!ステーキセット(ご家庭で召しあがれるステーキセット)、ドレッシングを販売しております。業務用卸販売として、とんかつソース、ステーキソース、いきなり!ガーリックライス、ドレッシング等の食材の販売を行っております。
また、「いきなり!ステーキ監修」のソース及びピラフ等の販売に伴うロイヤリティ収入を受領しております。
当社事業の系統図は次のとおりであります。
2023年12月31日現在のいきなり!ステーキ事業及びレストラン事業の店舗数を出店立地別に示すと、次のとおりであります。なお、出店立地における「路面店」とは、一戸建て型の店舗及びビルテナントにある店舗を指し、「ショッピングセンター内」とは、ショッピングセンター内にあるフードコートやレストエリア内にある店舗を指します。
|
路面店 |
ショッピングセンター内 |
合計 |
いきなり!ステーキ事業 計 |
119店 |
71店 |
190店 |
フランチャイズ事業 |
23店 |
28店 |
51店 |
(-店) |
(4店) |
(4店) |
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直営事業 |
91店 |
43店 |
134店 |
委託事業 |
5店 |
-店 |
5店 |
レストラン事業 計 |
2店 |
2店 |
4店 |
フランチャイズ事業 |
-店 |
1店 |
1店 |
直営事業 |
2店 |
1店 |
3店 |
委託事業 |
-店 |
-店 |
-店 |
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
(a)財政状態
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて580百万円減少し5,641百万円になりました。これは主に、現金及び預金が233百万円増加したこと、売掛金が98百万円減少したこと、有形固定資産が343百万円減少したこと、敷金及び保証金が214百万円減少したこと並びに建設協力金が66百万円減少したことによるものです。
(負債)
負債合計は、前事業年度末に比べて1,824百万円減少し3,100百万円となりました。これは主に、買掛金が84百万円減少したこと、資産除去債務が280百万円減少したこと、借入金が1,210百万円減少したこと及び事業構造改善引当金が129百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比べて1,244百万円増加し,2,540百万円となりました。これは主に、当期純損失710百万円を計上したこと及び第13回新株予約権の行使に伴い、資本金と資本準備金がそれぞれ990百万円増加しましたが、減資により、資本金と資本準備金がそれぞれ1,004百万円減少、その他資本剰余金が67百万円増加、繰越利益剰余金が1,940百万円増加したことによるものです。また、自己資本比率は前事業年度末から24.6ポイント増加し44.8%となりました。
(b)経営成績
当事業年度におけるわが国経済は、インバウンド消費の復調を背景に、脱コロナに向けた持ち直しが続く一方、国際情勢は一段と混迷を深めており、地政学的リスクの高まりによるインフレの顕在化など、先行きの不透明な状況が続いております。外食産業におきましては、円安進行によるコスト増や業界全体の人手不足、選択的消費行動の広まりなどを背景に引き続き厳しい状況が続いております。
こうした状況のもと、当社は、年初より「新生」をテーマとして、お客様へ安心安全な商品をお届けすることを最優先としながら、既存店の収益性向上への取り組みやプロモーション投資の推進、また、アジアを中心とした海外への展開に向け注力いたしました。
特別損益項目では、建物賃貸借契約を締結している家主等との交渉が進展したことに伴い、見積額と確定額の差額等を事業構造改善引当金戻入額として57百万円特別利益に計上し、収益性の低下した店舗資産等に対して減損損失として190百万円特別損失に計上いたしました。
これらの結果、当事業年度における売上高は14,587百万円(前期比1.3%減)、営業損失は490百万円(前期は1,555百万円の営業損失)、経常損失は556百万円(前期は503百万円の経常損失)、当期純損失は710百万円(前期は1,925百万円の当期純損失)となりました。
(いきなり!ステーキ事業)
いきなり!ステーキ事業につきましては、肉マイレージアプリの大幅な改定やいきなり!ステーキ誕生から10周年を記念して、「創業祭」フェア(6月、11月の2回)を開催するなど、新規会員様の獲得と来店促進に繋げました。また、7月に人気お笑いコンビ「マヂカルラブリー」の野田クリスタル氏に「いきなりアンバサダー」として就任していただき、就任記念クーポンの発行やSNS広告を活用した様々な販促活動を行いました。その一方で、輸入牛肉の原材料価格の上昇が続いている状況を背景に、2023年10月6日よりグランドメニューの改定を行いました。改定に伴い、期間限定で販売していた「赤身!肩ロースステーキ」を新メニューとして導入しました。
海外におけるいきなり!ステーキ事業では、8月19日にフィリピン2号店目となる「IKINARI STEAK Robinsons Magnolia店」を開店、12月5日に3号店目となる「IKINARI STEAK One Ayala Mall店」を開店し、2か国、4店舗となりました。
なお、不採算店舗の閉店効果や様々な施策により収益性が向上しており、セグメント利益は前期を大幅に上回りました。
この結果、当事業年度における売上高は13,847百万円(前期比2.0%増)、セグメント利益は874百万円(前期比263.6%増)となりました。
(レストラン事業)
レストラン事業につきましては、季節メニューの販売や周年祭の開催などを個店販促にて実施いたしました。また、全店キャンペーンとして、「アメリカンフランクステーキ」、「イチボステーキ」、「あかうし」など、期間限定での販売を行い、売上及び利益向上に努めて参りました。その一方で、事業の集中や収益性向上の観点から、牛たん業態の撤退、「Prime42 BY NEBRASKA FARMS」の事業譲渡、「ステーキくに両国店」の閉店をいたしました。
この結果、当事業年度における売上高は672百万円(前期比29.7%減)、セグメント損失は32百万円(前期は151百万円のセグメント損失)となりました。
(商品販売事業)
商品販売事業につきましては、「冷凍ワイルドステーキ」、「冷凍ガーリックライス」、「冷凍ハンバーグ」の他、家庭でもお店の味が楽しめるよう、オリジナルスパイスやソースを各大手モールにて出店販売いたしました。また、年初より販売価格の見直しを行い、収益性改善に努めております。
この結果、当事業年度における売上高は66百万円(前期比57.6%減)、セグメント損失は12百万円(前期は22百万円のセグメント損失)となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、店舗FC開発や店舗サポート及び購買に関する間接収益部門の事業となっております。新規加盟店の出店が発生していないため、売上高が減少している状況が続いております。
この結果、当事業年度における売上高は1百万円(前期比98.6%減)、セグメント損失は104百万円(前期は104百万円のセグメント損失)となりました。
② キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べて233百万円増加し2,121百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は、445百万円(前期は44百万円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失を636百万円計上したこと、減価償却費を225百万円計上したこと、減損損失を190百万円計上したこと、貸倒引当金が222百万円増加したこと、事業構造改善引当金が110百万円減少したこと、敷金、保証金及び建設協力金と相殺した解約違約金が42百万円増加したこと、売上債権が98百万円減少したこと、仕入債務が84百万円減少したこと、未払金が26百万円減少したこと及び未払消費税等が35百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、62百万円(前期は146百万円の支出)となりました。これは主に、資産除去債務の履行により157百万円の支出があったこと、敷金及び保証金の回収により173百万円の収入があったこと並びに預り保証金の返還により36百万円の支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、740百万円(前期は2,275百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金が512百万円減少したこと、長期借入金の返済により698百万円の支出があったこと及び株式の発行により1,954百万円の収入があったことによるものです。
③ 仕入及び販売の実績
(a)仕入実績
当社の事業は提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、「生産実績」に代えて、「仕入実績」を記載いたします。
当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前期比 (%) |
いきなり!ステーキ事業(百万円) |
5,953 |
97.4 |
レストラン事業(百万円) |
234 |
61.4 |
商品販売事業(百万円) |
42 |
32.3 |
その他(百万円) |
1 |
2.5 |
合計(百万円) |
6,232 |
93.0 |
(b)受注実績
当社で行う飲食事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
(c)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) |
前期比 (%) |
いきなり!ステーキ事業(百万円) |
13,847 |
102.0 |
レストラン事業(百万円) |
672 |
70.3 |
商品販売事業(百万円) |
66 |
42.4 |
その他(百万円) |
1 |
1.4 |
合計(百万円) |
14,587 |
98.7 |
(注)商品販売事業の販売実績は、冷凍いきなり!ガーリックライス、とんかつソース等の販売高であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 (a)財政状態」を参照願います。
② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1)売上高
当事業年度の売上高は14,587百万円(前期は14,775百万円)となり、前期に比べ187百万円の減少となりました。減少の主な要因は、レストラン事業及びいきなりステーキ事業の店舗数が前期末に比べ閉店等により26店舗減少したことによるものです。
(2)売上原価、販売費及び一般管理費
当事業年度における売上原価は6,263百万円(前期は6,702百万円)となり、前期に比べ439百万円の減少となりました。売上高に対する売上原価率は42.9%となり、前期に比べ2.5ポイント減少となりました。減少の主な要因は、フランチャイズ、直営、委託の売上高構成比の変化によるものです。
販売費及び一般管理費は8,815百万円(前期は9,628百万円)となり、前期に比べ813百万円の減少となりました。減少の主な要因は、給与手当及び賞与が156百万円減少したこと、地代家賃が216百万円減少したこと及び減価償却費が391百万円減少したことによるものです。
(3)営業外損益
当事業年度における営業外収益は34百万円(前期は1,258百万円)となり、前期に比べ1,223百万円の減少となりました。減少の主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金が1,186百万円減少したことによるものです。また、営業外費用は100百万円(前期は205百万円)となり、前期と比べ105百万円の減少となりました。減少の主な要因は、株式交付費が16百万円減少したこと及び賃貸借契約解約損が81百万円減少したことによるものです。
この結果、当事業年度における経常損失556百万円(前期は503百万円の損失)となり、前期と比べ53百万円増加となりました。
(4)特別損益
当事業年度における特別利益は121百万円(前期は170百万円)となり、前期と比べ49百万円の減少となりました。減少の主な要因は、新株予約権戻入益が106百万円減少したことによるものです。また、特別損失は201百万円(前期は1,535百万円)となり、前期と比べ1,334百万円の減少となりました。減少の主な要因は、減損損失が1,339百万円減少したことによるものです。
以上の結果、税引前当期純損失は636百万円(前期は1,868百万円の損失)となり、前期と比べ1,231百万円の減少となりました。また、当期純損失は710百万円(前期は1,925百万円の損失)となり、前期と比べ1,214百万円の減少となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フロー」を参照願います。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、目標の達成状況を判断するための客観的な目標等として、売上高経常利益率を重視しております。
売上高経常利益率の推移
指標 |
第38期 2022年12月期 |
第39期 2023年12月期 |
前期比 |
売上高 |
14,775百万円 |
14,587百万円 |
98.7% |
経常損失(△) |
△503百万円 |
△556百万円 |
-% |
売上高経常利益率 |
-% |
-% |
-ポイント |
当事業年度の経常損益につきましては、前事業年度に比べ53百万円減少しております。
当社といたしましては、インフレの顕在化など先行きの不透明な状態が続いてはおりますが、既存店の業績改善を行い安定した収益確保を目指すとともに、全体的なコスト削減に努め、企業価値の継続的な向上に努めてまいります。