事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
デバイス | 476,817 | 42.9 | 10,484 | 33.5 | 2.2 |
EMS | 28,789 | 2.6 | 721 | 2.3 | 2.5 |
デバイスBU 計 | 505,607 | 45.5 | 11,205 | 35.8 | 2.2 |
システムソリューション | 22,205 | 2.0 | 724 | 2.3 | 3.3 |
エコソリューション | 20,652 | 1.9 | 3,480 | 11.1 | 16.9 |
システムBU 計 | 42,858 | 3.9 | 4,205 | 13.4 | 9.8 |
IT&SIerBU | 13,281 | 1.2 | 468 | 1.5 | 3.5 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は2019年4月1日付で株式会社UKCホールディングスと株式会社バイテックホールディングスが経営統合し、2024年4月1日に純粋持株会社から事業会社への事業再編を経て株式会社レスターとなりました。2025年3月31日現在の当社グループの主な事業内容及び主要な会社は次のとおりであります。
以下に示す区分はセグメントと同一の区分であります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
以上に述べた事業について、事業系統図を図示すると次のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要が拡大する中、設備投資においても持ち直しの動きが見られ、期後半には回復に転じるなど、景気は緩やかに回復しています。一方で、米国の関税政策の動向によるグローバル経済の減速懸念や地政学的リスク、さらには国内外の金利動向による為替変動など、先行きは依然として不透明な状況が続いています。
半導体市場においては生成AI関連などには一部回復が見られましたが、電気自動車(EV)需要や産業機器向けは低迷するなど市場全体の需要回復までには至らず、各種製品の需要には未だ強弱感のある状況となっています。
このような状況下、当社は2024年5月に、2019年の経営統合後初めてとなる中期経営計画を発表いたしました。2027年3月期までの成長に向けた基本方針を掲げ、4つのビジネスユニット(BU)体制の確立を目指しております。事業の一層の拡大と収益力の向上に取り組み、中期経営計画の達成に向けた施策を推進してまいります。2024年9月27日に中期経営計画の柱である4BU体制の新BU「IT&SIerBU」の基盤を担うPCIホールディングス株式会社(以下、「PCIグループ」といいます。)を連結子会社といたしました。PCIグループの強みであるソフトウエア開発やソリューション開発・保守等の情報サービス事業を軸に、両社の強みを生かした技術リソースの強化並びに企画提案等の上流プロセスへの展開を加速させ、更なる市場の深耕・拡大を図っております。
デバイス事業におけるケミカル商材のラインカード拡充や材料系拡販におけるマーケティング強化を図る目的で、デクセリアルズ株式会社との合弁会社であるRestar Dexerials Hong Kong Limitedが2024年7月1日より当社の連結子会社としてオペレーションを開始いたしました。加えて、Restar Dexerials Korea Corporationが2025年1月2日、Restar Dexerials Taiwan Corporationが2025年2月3日より当社の連結子会社としてオペレーションを開始しており、更なる売上拡大を図ってまいります。また、2024年10月1日に自己株式の取得を行い、2024年10月31日には新光商事株式会社との間で資本業務提携契約の締結及び第三者割当による自己株式の処分を行うことを決議いたしました。当社が進めるロングテール戦略において、規模・資金力・商材・人員リソース・技術力等、それぞれの経営リソースの共有により顧客基盤・販売ネットワーク及び製品ポートフォリオの拡充を図り、マスマーケット市場の深耕をはじめ、技術力・提案力を一層強化すべく、協業基盤の整備を進めております。
また、当社事業の拡大に必要な資金を安定的に調達できる体制の構築をするため、2024年8月にはハイブリッドローン(劣後特約付きローン)による資金の借り入れや2025年2月には九州・沖縄地銀連携協定参加地銀からの資金調達を行いました。加えて、2025年3月には第1回となる無担保普通社債を発行するなど、財務規律を維持するために資金調達手段の多様化を図り、財務的安定性を高める取り組みを推進しております。
引き続き、国内外でのM&Aや資本提携に加え、グループシナジーの追求により、あらゆるニーズに対応できる「エレクトロニクスの情報プラットフォーマー」を目指し、情報と技術で世界・社会の持続可能な発展を実現し、企業価値の向上を図ってまいります。
(連結経営成績の概況)
a.財政状態
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して18,318百万円増加し、310,022百万円となりました。これは主に、商品及び製品が14,510百万円、その他の流動資産が6,642百万円減少したものの、売掛金が24,773百万円、繰延税金資産が5,846百万円及び現金及び預金が4,497百万円増加、貸倒引当金が7,079百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比較して9,282百万円増加し、209,961百万円となりました。これは主に、短期借入金が44,454百万円減少したものの、長期借入金が32,991百万円、支払手形及び買掛金が15,878百万円、社債が10,000百万円増加したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末と比較して9,036百万円増加し、100,061百万円となりました。これは主に、自己株式が5,388百万円増加、資本剰余金が3,370百万円減少したものの、非支配株主持分が7,417百万円、利益剰余金が6,459百万円増加、為替換算調整勘定が4,027百万円増加したことによるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末におけるリース債務等を除く有利子負債は106,650百万円、ハイブリッドファイナンスの資本性考慮後のネットD/Eレシオ(※1、2)は0.6倍となり、安定的に1.2倍を下回る水準を維持しております。自己資本比率(※2)は、当連結会計年度末においては29.3%となり、前連結会計年度末の28.9%から0.4%改善いたしました。
(※1)ネットDEレシオ=(リース債務を除く有利子負債-現金及び預金)÷自己資本
(※2)2024年8月に調達したハイブリッドローン(劣後特約付きローン)100億円について、格付上の資本性50%を考慮して計算しております。
b.経営成績
・業績ハイライト
当連結会計年度においては、M&Aや合弁会社設立による連結子会社化に伴う増収、また、デバイス事業における高機能カメラやモバイル機器を中心とした民生向け売上の伸長、さらにはスマートフォン新機種への搭載効果によるEMS事業の業績改善などにより売上高は昨年度に続き過去最高となりました。利益面では増収に伴う増益はあったものの、デバイス事業における8月から9月にかけての急激な円高の影響による売上総利益の悪化や、産業機器市場の回復の遅れによる販売ミックスの悪化に伴う売上総利益率の低下、さらにはエコソリューション事業における減益もあり営業利益は減益となりました。経常利益においては借入通貨ミックスの変化による支払利息の減少はあったものの、営業利益の減益によりやや減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は2024年9月に連結子会社の解散を決議したことに伴う子会社清算損を計上したものの、当該清算に関連した税効果があり過去最高益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は561,001百万円(前年同期比9.5%増)、営業利益は14,174百万円(前年同期比11.0%減)、経常利益は9,559百万円(前年同期比1.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,473百万円 (前年同期比6.7%増)となりました。
(報告セグメント別の経営成績)
当社グループの報告セグメントは、2024年4月の事業再編により「デバイスBU(ビジネスユニット)」及び「システムBU(ビジネスユニット)」とし、また同年9月のPCIグループの連結子会社化に伴い「IT&SIerBU(ビジネスユニット)」を加えた3つを報告セグメントとしております。
なお、当連結会計年度より報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しております。加えて、第2四半期連結会計期間より新たに「IT&SIerBU」を報告セグメントとして追加しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
イ.デバイスBU
・業績の概況
デバイス事業は産業機器市場の回復が遅れている一方、連結子会社化(2023年7月株式会社レスターWPG、2024年1月株式会社レスターエンベデッドソリューションズ、2024年7月Restar Dexerials Hong Kong Limited、2025年1月Restar Dexerials Korea Corporation、2025年2月Restar Dexerials Taiwan Corporation)が寄与したことや高機能カメラやモバイル機器を中心とした民生向け売上の伸長により増収となりました。EMS事業はスマートフォンの新機種への搭載効果やタブレットなどの民生向けが好調に推移したことなどにより増収となりました。セグメント利益は増収に伴う増益はあったものの、デバイス事業における8月から9月にかけての急激な円高の影響による売上総利益の悪化や、産業機器市場の回復の遅れによる販売ミックスの悪化に伴う売上総利益率の低下などにより減益となりました。
以上の結果、売上高は505,085百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益は11,205百万円(前年同期比10.2%減)となりました。
ロ.システムBU
・業績の概況
システムソリューション事業は引き続きオフィス移転需要などで企業向けビジネス等が伸長したものの、放送関連向けや決済端末などのシステム機器における販売が低調に推移しました。また、センサー関連ビジネスの一体強化を図るため、イメージセンシングビジネスをデバイス事業に移管したことなどにより全体では減収となりました。エコソリューション事業は新電力における電力販売先の拡大及び国内外における太陽光発電所の拡大やPPA(電力販売契約)の新規契約の増加もあり増収となりました。セグメント利益はシステムソリューション事業における増益はあったものの、エコソリューション事業における電力の需給調整市場の競争激化などにより減益となりました。
以上の結果、売上高は42,835百万円(前年同期比5.5%増)、セグメント利益は4,205百万円(前年同期比21.3%減)となりました。
ハ.IT&SIerBU
・業績の概況
2024年9月27日にPCIグループを連結子会社とし、売上高は13,079百万円、セグメント利益は468百万円となりました。
サービス商品化を目的とした技術の棚卸を実施し、両グループ内での活用可能なサービス・商品の選定を進めております。PCIグループの技術力を活用し、それぞれの顧客基盤を活かした新たな案件や領域に向けた販売活動を推進し、効率的なコスト管理や収益性の高い事業への重点的な資源配分及び効率的な資産運用を行ってまいります。引き続き、デバイスBU、システムBUとのシナジー創出に向けて取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、20,196百万円(前年度は15,668百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,293百万円、棚卸資産の減少15,697百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、61百万円(前年度は6,613百万円の使用)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入5,640百万円、有形固定資産の取得による支出2,304百万円、投資有価証券の取得による支出1,508百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、16,110百万円(前年度は3,005百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入37,518百万円、社債の発行による収入9,952百万円、短期借入金の純減少44,322百万円、自己株式の取得による支出6,907百万円、長期借入金の返済による支出6,303百万円、配当金の支払額3,608百万円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フローの関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
(注) 1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。
株式時価総額=期末株価終値×(発行済株式総数-自己株式数)
3.2024年8月に調達したハイブリッドローン(劣後特約付きローン)100億円について、格付上の資本性50%については考慮せずに計算しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は製造原価により表示しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格により表示しております。
c.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は仕入価格により表示しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析内容
a.財政状態の分析
イ.資産の部の分析
流動資産については、電子記録債権の減少2,612百万円、棚卸資産の減少14,510百万円により、240,568百万円となりました。
固定資産については、機械装置及び運搬具の増加355百万円、建設仮勘定の減少256百万円により69,407百万円となりました。
ロ.負債の部の分析
流動負債については、支払手形及び買掛金の増加15,878百万円、短期借入金の減少44,454百万円により、145,150百万円となりました。
固定負債については、長期借入金の増加32,991百万円、リース債務の減少590百万円により、64,810百万円となりました。
ハ.純資産の部の分析
親会社株主に帰属する当期純利益7,473百万円、利益剰余金からの配当3,608百万円により株主資本の部は2,300百万円減少し、79,377百万円となりました。
また、その他有価証券評価差額金が428百万円減少し、為替換算調整勘定の増加4,027百万円した結果、その他の包括利益累計額は3,890百万円増加し、6,415百万円となりました。
以上により、純資産の部合計は前連結会計年度末より9,036百万円増加し、100,061百万円となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は561,001百万円(前年同期比9.5%増)となり、前連結会計年度に比べて48,517百万円増加しました。これはM&Aや合弁会社設立による連結子会社化に伴う増収、また、デバイス事業における高機能カメラやモバイル機器を中心とした民生向け売上の伸長、さらにはスマートフォン新機種への搭載効果によるEMS事業の業績改善などが主な要因となっております。セグメント別の売上高・主要因については「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
営業利益は14,174百万円(前年同期比11.0%減)となり、前連結会計年度に比べて1,756百万円減少しました。利益面では増収に伴う増益はあったものの、デバイス事業における8月から9月にかけての急激な円高の影響による売上総利益の悪化や、産業機器市場の回復の遅れによる販売ミックスの悪化に伴う売上総利益率の低下、さらにはエコソリューション事業における減益が主な要因となっております。
経常利益は9,559百万円(前年同期比1.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,473百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高益となったことに加えて、自己株式の取得等による株主資本の減少に伴い自己資本当期純利益率は前連結会計年度の8.5%から当連結会計年度は8.8%となりました。また経常利益の減益並びに総資産の増加に伴い、総資産経常利益率は前連結会計年度3.5%から当連結会計年度3.2%となりました。自己資本比率は前連結会計年度の28.9%から当連結会計年度は27.7%となりました。今後も資本効率の改善と企業価値向上に向けてより一層努めてまいります。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
イ.キャッシュ・フローの分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
ロ.資金需要及び財務政策について
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、売上の回収と支払のサイト差及び商品在庫の保有の他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資に係る主な資金需要としては、エネルギー事業、植物工場事業の設備投資の他、IoT/AIといった成長市場の深耕に向けた開発投資や戦略的なM&A・資本提携のための投資等があります。
当社グループでは、運転資金については、売上債権の流動化及び金融機関からの借入により調達することとしております。また、より効率的な資金調達を行うため、取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しております。設備投資並びにM&A等の事業投資の長期資金需要につきましては、資金需要が発生した時点で、金融機関からの長期借入等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し対応しております。
今後につきましては、健全な財政状態の維持を図っていくとともに資本効率を高めてまいります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。
a.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益が変動する可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、原則として、事業用資産については会社毎の資産を基本単位としてキャッシュ・フローを生み出す最小単位、のれんについては継続的に損益を把握している管理会計に準じた事業単位をもとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
c.投資有価証券
当社グループは、時価のある有価証券と時価のない有価証券を所有しております。
時価のある有価証券は、決算日の市場価格等に基づき時価評価を行い、税効果調整後の評価差額を純資産の部のその他有価証券評価差額金に計上しております。
また、期末における時価等が取得原価に比べ50%以上下落した場合には原則減損処理を行い、30~50%未満下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行うこととしております。一方、時価のない有価証券は、実質価額が取得原価に比べ50%程度以上下落した場合には、回復可能性等を考慮して減損処理を行うこととしております。
なお、将来の市場悪化または投資先の業績不振等により、現在の帳簿価額に反映されていない損失が生じ、減損処理を行う可能性があります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品やサービスの特性及び販売市場の類似性から区分される「デバイスBU」、「システムBU」及び「IT&SIerBU」の3つを報告セグメントとしております。
各報告セグメントの詳細については、「第1 企業の概況 3.事業の内容」をご参照ください。
2.報告セグメントの変更等に関する事項
当社は「半導体及び電子部品事業」、「調達事業」、「電子機器事業」及び「環境エネルギー事業」の4つを報告セグメントとしておりましたが、2024年4月1日付でグループ事業再編を実行したことに伴い、当連結会計年度より、事業セグメントを「デバイス事業」、「EMS事業」、「システムソリューション事業」及び「エコソリューション事業」の4事業へ変更し、これらを集約した「デバイスBU(ビジネスユニット)」及び「システムBU(ビジネスユニット)」の2つを報告セグメントとしております。
また、2024年9月27日付でPCIホールディングス株式会社を連結子会社としたことに伴い、中間連結会計期間より、報告セグメントに「IT&SIerBU(ビジネスユニット)」を新たに追加しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益の数値であります。
セグメント間の内部売上高又は振替高は、原価に適正利益を加味した価格に基づいております。
4.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益の調整額△1,892百万円には、各報告セグメントに配分していない持株会社である株式会社レスター(旧株式会社レスターホールディングス)の営業利益が含まれております。株式会社レスター(旧株式会社レスターホールディングス)の利益は、各グループ会社からの業務受託手数料、経営指導料、不動産賃貸収入等及びグループ運営に係る費用により構成されております。
(2)セグメント資産の調整額10,068百万円には、セグメント間消去取引等△138,151百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産148,219百万円が含まれております。全社資産の主なものは、当社での余資運用資産、長期投資資金(持分法適用関連会社株式を含む)及び管理部門に係る資産等であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.減価償却費には、長期前払費用の償却額が含まれております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント利益(営業利益)の調整額△1,704百万円には、セグメント間取引消去△10百万円及び各報告セグメントに配分していない全社費用△1,693百万円が含まれております。
(2)セグメント資産の調整額15,440百万円には、セグメント間消去取引等△145,890百万円、各報告セグメントに配分していない全社資産161,331百万円が含まれております。全社資産の主なものは、当社での余資運用資産、長期投資資金(持分法適用関連会社株式を含む)及び管理部門に係る資産等であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.減価償却費には、長期前払費用の償却額が含まれております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報として同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
セグメント情報として同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2)有形固定資産
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
中間連結会計期間において、Dexerials Hong Kong Limited(現 Restar Dexerials Hong Kong Limited)の株式を取得し連結子会社としたことにより、「デバイスBU」セグメントにおいて負ののれん発生益を認識しております。当該事項による負ののれん発生益の計上額は、153百万円であります。
なお、負ののれん発生益は特別利益のため、上記セグメント利益には含まれておりません。